JP2005171908A - 可変容量圧縮機の容量制御弁 - Google Patents

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Hisatoshi Hirota
久寿 広田
Iku Kobayashi
郁 小林
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Abstract

【課題】 可変容量圧縮機のためのデューティ比制御の容量制御弁において、弁体がその全閉近傍で弁座から跳ね上がる共振現象を抑制する。
【解決手段】 吐出圧力Pdの冷媒が導入されるポート5とクランク室へ制御された圧力Pcの冷媒を導出するポート6との間の通路を開閉制御する弁部1の弁体8に、共振抑制部材11のリーフスプリングによって横荷重を与え、パルス電流を受けるソレノイドで駆動される弁体8が弁座7の近傍で弁座7に衝突することによる弁体8の跳ね上がりを弁体8とリーフスプリングとの摺動抵抗で抑えるようにした。弁体8の共振現象が抑えられたことにより、特性的に吸入圧力Psの上昇が抑えられ、かつ、耐久性を向上させることができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、自動車用空調装置の冷凍サイクルに使用される可変容量圧縮機の容量制御弁に関し、特に、弁開度の設定を行うソレノイドをデューティ比制御する可変容量圧縮機の容量制御弁に関する。
自動車用空調装置では、その動力源であるエンジンの回転数が一定でないことから、エンジンの回転数に関係なく冷凍能力が一定に維持されるような制御を行う必要がある。この要求に対して、一般には、冷媒の吐出容量を可変にする斜板式の可変容量圧縮機が用いられている。この可変容量圧縮機は、クランク室内に傾斜角度可変に設けられた斜板が回転軸の回転によって揺動運動をし、その揺動運動によって複数のピストンが回転軸と平行な方向に往復運動することにより、冷媒の吸入、圧縮、吐出を行う。このとき、クランク室内の圧力Pcを容量制御弁で変化させることにより、斜板の傾斜角度を変え、これによってピストンのストロークが変化して冷媒の吐出容量を可変するようにしている。
このような容量制御弁は、一般に、吐出室とクランク室とを連通させる冷媒通路に配置されて、吐出室からクランク室へ導入する吐出圧力Pdの冷媒の流量を制御することによってクランク室内の圧力Pcを制御している。
容量制御弁は、ソレノイドの電磁コイルに設定容量に対応した値の電流を供給することによって容量制御を行っているが、弁特性のヒステリシスを改善するために、400Hz程度のパルス電流を供給し、そのデューティ比を変えることによって容量制御を行う場合もある。このデューティ比制御の容量制御弁は、デューティ比に応じたソレノイドへの平均電流値によってセット荷重が設定され、可変容量圧縮機から吐出される冷媒の容量を制御することができる(たとえば特許文献1参照。)。
図13は従来の容量制御弁の弁部の一構造例を示す部分断面図である。
従来の容量制御弁の代表的な弁部は、ボール弁構造を有している。この構造例によれば、容量制御弁のボディ100の先端には、可変容量圧縮機の吐出室に連通されて吐出圧力Pdを受けるポート101が設けられ、ボディ100の側面には、可変容量圧縮機のクランク室に連通されて制御された圧力Pcをクランク室に供給するポート102が設けられている。ポート101とポート102との間には、弁座103がボディ100と一体に形成されており、その弁座103に対向して吐出圧力Pdを受けるポート101の側にボール形状のたとえばステンレス製の弁体104が配置されている。この弁体104は、スプリング105の一端が当接されており、そのスプリング105によって弁座103に着座される方向に付勢されている。そのスプリング105の他端は、ポート101内に螺着されたアジャストねじ106によって受けられており、そのアジャストねじ106の螺入量によってスプリング105の荷重が調節されている。
弁体104は、また、弁孔内に延びるシャフト107の先端が当接されている。このシャフト107は、ソレノイドからのソレノイド力によって弁体104を弁座103から離れる方向に付勢するもので、その弁体104のリフト量は、ソレノイドに供給するパルス電流の平均値によって決定される。
このようなデューティ比制御の容量制御弁において、可変容量圧縮機を最少容量で運転したいときには、デューティ比を最小にしてリフト量を最大にし、吐出室からクランク室へ流れる冷媒の流量を最大に制御する。可変容量圧縮機を最大容量で運転したいときには、デューティ比を最大にしてリフト量を最小、つまり閉弁にし、吐出室からクランク室へ流れる冷媒の流量をゼロに制御する。
ソレノイドによって弁体104があるリフト量に制御されているときには、たとえばソレノイドとシャフトとの間に配置された感圧部材が可変容量圧縮機の吸入圧力Psを感知して、この吸入圧力Psが低くなるよう変化したときには、弁体104をリフト量が大きくなる方向にシャフト107を駆動し、これにより、吐出容量を下げて、所定の吸入圧力に戻すようにする。逆に、吸入圧力が高くなったときは、弁体104をリフト量が小さくなる方向にシャフト107を駆動し、これにより、吐出容量を上げて、所定の吸入圧力に戻すようにする。
特開2001−342946号公報(段落番号〔0019〕)
しかしながら、デューティ比制御の容量制御弁では、弁体にシャフトが当接された構造になっているため、ソレノイドに印加されるパルス電流によってシャフトはその長手方向に微少振動していることで、弁体も微少振動し、これによって弁体が弁座近傍に制御されているときに、弁体が弁座に衝突することで弁座から跳ね上がり、あたかも弁が開いてしまうという共振現象が起きやすい問題点があった。また、閉弁位置近傍では弁体が弁座に繰り返し衝突していることで耐久性を低下させる原因にもなっている。
本発明はこのような点に鑑みてなされたものであり、弁体がその全閉近傍で弁座から跳ね上がる共振現象を抑制した可変容量圧縮機のためのデューティ比制御の容量制御弁を提供することを目的とする。
本発明では上記問題を解決するために、ソレノイドに供給するパルス電流のデューティ比を制御することで弁開度の設定を行う可変容量圧縮機の容量制御弁において、前記パルス電流の周波数により弁部の開閉方向に振動する弁体に対して摺動抵抗を与える共振抑制部材を備えていることを特徴とする可変容量圧縮機の容量制御弁が提供される。
このような可変容量圧縮機の容量制御弁によれば、共振抑制部材がパルス電流によって周波数駆動されることにより全閉近傍で弁座に衝突してその弁座から跳ね上がろうとする弁体に対して摺動抵抗を与える構成にしたことで、弁体が跳ね上がりにくくしている。これにより、弁体の共振現象が抑制されるので、閉弁位置近傍で開弁してしまうことによる吸入圧力の上昇の少ない容量制御弁とすることができる。
本発明の可変容量圧縮機の容量制御弁は、弁体に摺動抵抗を持たせて弁体をある程度拘束できる状態にしたので、弁体の特性が安定し、かつ弁部の耐久性を向上させることができるという利点がある。また、共振抑制部材として構造の簡単なリーフスプリングを用いることにより、加工性、組立て性がよく、安定した摺動抵抗を得ることができる。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。
図1は第1の実施の形態に係る容量制御弁の全体を示す中央縦断面図、図2は第1の実施の形態に係る容量制御弁の弁部を示す部分拡大断面図、図3は共振抑制部材を示す詳細図であって、(A)は共振抑制部材の平面図、(B)は共振抑制部材のa−a断面図である。
この容量制御弁は、弁部1と、ソレノイド2と、これらの間に配置された感圧部材のダイヤフラム3とを備え、図示しない可変容量圧縮機に組み込まれたときに、弁部1が吐出室およびクランク室にそれぞれ連通する連通路に接続され、ダイヤフラム3の受圧する空間が吸入室に連通する連通路に接続される。
弁部1は、そのボディ4の長手方向一端部に、可変容量圧縮機の吐出室に連通されて吐出圧力Pdを受けるポート5が設けられ、ボディ4の側面には可変容量圧縮機のクランク室に連通されて制御された圧力Pcをクランク室に供給するポート6が設けられている。ポート5とポート6との間には、弁座7がボディ4と一体に形成されており、その弁座7に対向して吐出圧力Pdを受けるポート5の側にボール形状の弁体8が配置されている。この弁体8は、スプリング9の一端が当接され、そのスプリング9によって弁座7に着座される方向に付勢されている。スプリング9の他端は、ポート5内に螺着されたアジャストねじ10によって受けられており、そのアジャストねじ10の螺入量によってスプリング9の荷重が調節されている。弁体8は、また、共振抑制部材11によって保持されている。この共振抑制部材11は、リーフスプリングを構成しており、その一端がアジャストねじ10とスプリング9とによって挟持され、他端が弁体8に対して横荷重を与えるように当接している。さらに、弁体8は、弁孔を介して図の上方へ延びていてボディ4に軸線方向に摺動自在に保持されているシャフト12の端面に当接されている。なお、この弁部1において、ポート5が開口しているボディ4の先端にはストレーナ13が取り付けられている。
ボディ4の図の下方には、可変容量圧縮機の吸入室に連通されて吸入圧力Psを受けるポート14が形成され、その吸入圧力Psは、ボディ4とソレノイド2とによって外周縁部が挟持されたダイヤフラム3によって感知されるようにしている。吸入圧力Psが導入される空間には、ダイヤフラム3の中央部に当接するようディスク15が配置されており、そのディスク15には、シャフト12の下端部が当接されている。
ソレノイド2は、コイル16が周設されたスリーブ17を有し、その下端部よりコア18が圧入されている。そのコア18とダイヤフラム3との間には、プランジャ19がスリーブ17内に摺動自在に配置されている。このプランジャ19には、コア18を貫通して配置されたシャフト20の一端が圧入されている。シャフト20の他端は、軸受部21によって支持されている。シャフト20は、また、ばね受け部22が設けられていて、そのばね受け部22と軸受部21との間に配置されたスプリング23によってプランジャ19をダイヤフラム3に当接するよう付勢している。
ここで、弁体8を保持している共振抑制部材11について説明する。共振抑制部材11は、図3に示したように、中心に冷媒を通過させることができるように穴が開けられたリング状の基部11aと、その外周縁部から直角方向に伸びてリーフスプリングとして機能する対向配置の2本の脚部11bとを有し、これらは、ばね材により一体となって形成されている。脚部11bは、その自由端側の一部が内側にクランク形状に折り曲げられていて、ボール形状の弁体8との摺接部11cを構成している。これら摺接部11cの間に弁体8が配置されることにより、弁体8は、共振抑制部材11によって横荷重が与えられ、シャフト12によりその軸線方向に周波数駆動されるときに、弁体8と摺接部11cとの間に摺動抵抗を発生させるようにしている。弁体8と摺接する部分にリーフスプリングを用いたことにより、弁体8に対して安定した摺動抵抗を与えることができる。
図4は別の共振抑制部材を示す詳細図であって、(A)は共振抑制部材の平面図、(B)は共振抑制部材のb−b断面図である。
この共振抑制部材110は、図3に示した共振抑制部材11が2本の脚部11bを有しているのに対し、基部110aの周方向に均等配置された脚部110bを3本有している。これにより、ボール形状の弁体8は、リーフスプリングとして機能する脚部110bの摺接部110cによって三方向から保持され、シャフト12によりその軸線方向に周波数駆動されるときに、弁体8と摺接部110cとの間に摺動抵抗を発生させるようにしている。
なお、上記の実施の形態の容量制御弁に用いた共振抑制部材11,110は、弁体8に横荷重を与えるリーフスプリング(脚部11b,110b)が2または3本の場合について説明したが、1本の場合でも同じ効果を得ることができる。
次に、この容量制御弁の動作についてその特性を示す図5を参照しながら説明する。
図5は容量制御弁の特性を示す図であって、(A)は従来の容量制御弁の特性を示し、(B)は本発明の容量制御弁の特性を示している。
以上のように構成された制御弁において、自動車用空調装置が起動時のように吸入圧力Psが高くて、コイル16に最大電流が供給された場合は、プランジャ19がコア18に吸引され、それに伴ってダイヤフラム3がソレノイド2の側に変位するので、弁体8はスプリング9によって弁座7に着座されて閉弁状態になり、可変容量圧縮機は最大容量運転となる。一方、コイル16が非通電状態では、プランジャ19にはスプリング23の付勢力が作用して、ダイヤフラム3およびディスク15を介してシャフト12が押圧されるので、弁体8を所定の距離だけ開弁方向にリフトし、開弁状態になり、可変容量圧縮機は最小容量運転となる。そして、コイル16に制御された電流が供給されると、弁体8のリフト量は、その制御された電流に応じた値に設定され、可変容量圧縮機は容量制御運転となる。
このソレノイド2では、コイル16に印加するパルス電流をデューティ比制御することによって、容量制御弁の作動値を外部から自由に変えることができる。すなわち、デューティ比を大きくして平均電流値を増やすと、プランジャ19をコア18に吸引する力が強くなって、リフト量が小さく設定され、デューティ比を小さくして平均電流値を減らすと、リフト量は大きく設定される。
この容量制御弁は、コイル16に印加する電流を増やしていくと、それに反比例して弁開度が小さくなっていくので、図5に示したように、吸入圧力Psが小さくなるという特性を有している。弁体8のリフト量が小さくなっていって弁体8が弁座7の近傍に近づくと、弁体8が弁座7に衝突するようになる。
弁体8が弁座7に衝突すると、従来の容量制御弁では、弁体8は弁座7から跳ね上がってしまうので、図5の(A)に示したように、あたかも弁が開いてしまうという共振現象が生じ、吸入圧力Psが一時的に上昇してしまう。そして、シャフト12が弁体8から離れて弁体8が弁座7に完全に着座したときには、上昇していた吸入圧力Psが下がって、本来の特性線図上に戻る。
これに対し、本発明の容量制御弁では、弁体8が弁座7に衝突したときの跳ね返りは、共振抑制部材11,110との摺動抵抗によって抑えられているので、図5の(B)に示したように、吸入圧力Psの一時的な上昇が小さく抑えられ、本来の特性線図に近い特性を得ることができるようになる。
ここで、コイル16に制御された電流が供給され、可変容量圧縮機が所定の容量の運転に制御されているときに、たとえば、吸入圧力Psが低くなると、ダイヤフラム3が図の上方へ変位して弁体8を開弁方向に駆動し、リフト量が大きくなる。これにより、クランク室に供給される冷媒流量が増えて中の圧力Pcが高くなり、吐出容量を減らして、吸入圧力Psを高くしようとする。反対に、吸入圧力Psが高くなると、ダイヤフラム3が図の下方へ変位して弁体8を閉弁方向に移動し、リフト量が小さくなる。これにより、クランク室に供給される冷媒流量が減少して中の圧力Pcが低くなり、吐出容量を増やして、吸入圧力Psを低くしようとする。これにより、この容量制御弁は、吸入圧力Psを感知して可変容量圧縮機の吸入圧力Psが一定になるようにクランク室内の圧力Pcを制御する。
図6は第2の実施の形態に係る容量制御弁の全体を示す中央縦断面図、図7は第2の実施の形態に係る容量制御弁の弁部を示す部分拡大断面図、図8は共振抑制部材を示す詳細図であって、(A)は共振抑制部材の平面図、(B)は共振抑制部材の側面図、(C)は共振抑制部材のc−c断面図である。図6および図7において、図1および図2に示した構成要素と同じ構成要素については、同じ符号を付してその詳細な説明は省略する。
この第2の実施の形態に係る容量制御弁においては、弁体8が弁座7の近傍にあるときに周波数駆動される弁体8の跳ね上がりを抑制するための摺動抵抗を、共振抑制部材24とボディ4との間に発生させるようにしている。
この共振抑制部材24は、図8に示したように、中心にボール形状の弁体8を安定状態で当接させることができるように凹部が形成された基部24aと、その外周縁部から直角方向に伸びてリーフスプリングとして機能する3本の脚部24bとを有し、これらは、ばね材により一体となって形成されている。脚部24bの外周面は、これを収容しているボディ4内のシリンダの内壁とほぼ同じ曲率に形成され、かつ、そのシリンダ内に共振抑制部材24を収容したときには、シリンダの内壁に対して半径方向外向きの横荷重を与えるようにしている。
このような構成により、この容量制御弁のコイル16に印加する電流を増やしていって、弁体8が弁座7の近傍に近づくと、シャフト12によって微振動させられている弁体8は弁座7に衝突するようになる。弁体8が弁座7に衝突すると、弁体8は弁座7から跳ね上がって弁を開けようとするが、弁体8に当接している共振抑制部材24は弁体8が弁座7から跳ね上がる方向に移動しようとするときにボディ4との間に働く摺動抵抗によって弁体8の移動を抑制する。これにより、弁体8が弁座7の近傍にあるときに、あたかも弁が開いてしまうという共振現象が抑えられるので、吸入圧力Psの一時的な上昇が小さく抑えられ、本来の特性線図に近い特性を得ることができる。
図9は第3の実施の形態に係る容量制御弁の全体を示す中央縦断面図、図10は第3の実施の形態に係る容量制御弁の弁部を示す部分拡大断面図、図11は共振抑制部材を示す詳細図であって、(A)は共振抑制部材の平面図、(B)は共振抑制部材のd−d断面図である。図9および図10において、図1および図2に示した構成要素と同じ構成要素については、同じ符号を付してその詳細な説明は省略する。
この第3の実施の形態に係る容量制御弁においては、第1および第2の実施の形態に係る容量制御弁の共振抑制部材11にアジャストねじ10の機能を一体にして共振抑制部材25を構成したものである。
この共振抑制部材25は、図11に示したように、中心に冷媒を通過させることができるように穴が開けられたリング状の基部25aを有し、その外周縁部から半径方向外向きに伸びてリーフスプリングとして機能する掛止部25bが周方向に4つ均等配置されている。この掛止部25bは、その自由端側が多少屈曲されて形成されている。また、共振抑制部材25は、その基部25aの外周縁部から直角方向に伸びてリーフスプリングとして機能する対向配置の2本の脚部25cを有し、その自由端側の一部が内側にクランク形状に折り曲げられていて、ボール形状の弁体8との摺接部25dを構成している。これら基部25a、掛止部25b、脚部25cおよび摺接部25dは、ばね材によって一体に形成されている。
この共振抑制部材25の装着は、図10に示したように、弁体8を摺接部25dによって保持させ、その弁体8と基部25aとの間にスプリング9を入れた状態でボディ4の先端に開口しているシリンダに挿入することで行う。このとき、共振抑制部材25の掛止部25bは、挿入方向と反対側の方向に反っているので、掛止部25bを撓ませながら共振抑制部材25を挿入することができる。所定位置まで共振抑制部材25を挿入すると、掛止部25bはその位置で半径方向外向きに働くばね力によりシリンダの内壁に食い込むように作用して、もはやその位置から抜け出ることはなくなる。また、この共振抑制部材25の挿入時に、弁体8は弁座7に当接することになるので、共振抑制部材25の挿入量を調節することによって、スプリング9の荷重を調整することができる。
このような構成により、この容量制御弁のコイル16に印加する電流を増やしていって、弁体8が弁座7の近傍に近づくと、シャフト12によって微振動させられている弁体8は弁座7に衝突するようになる。弁体8が弁座7に衝突すると、弁体8は弁座7から跳ね上がって開弁しようとするが、弁体8とこれを挟持している共振抑制部材24の摺接部25dとの間に働く摺動抵抗によって弁体8が弁座7から跳ね上がる方向への弁体8の移動が抑制される。これにより、弁体8が弁座7の近傍にあるときに、あたかも弁が開いてしまうという共振現象が抑えられるので、吸入圧力Psの一時的な上昇が小さく抑えられ、本来の特性線図に近い特性を得ることができる。
図12は別の共振抑制部材を示す詳細図であって、(A)は共振抑制部材の平面図、(B)は共振抑制部材のe−e断面図である。
この共振抑制部材250は、図11に示した共振抑制部材25が2本の脚部25cを有しているのに対し、基部250aの周方向に均等配置された3つの掛止部250bの間に脚部250cを配置している。これにより、ボール形状の弁体8は、リーフスプリングとして機能する脚部250cの摺接部250dによって三方向から保持され、シャフト12によりその軸線方向に周波数駆動されるときに、弁体8と摺接部250dとの間に摺動抵抗を発生させるようにしている。
第1の実施の形態に係る容量制御弁の全体を示す中央縦断面図である。 第1の実施の形態に係る容量制御弁の弁部を示す部分拡大断面図である。 共振抑制部材を示す詳細図であって、(A)は共振抑制部材の平面図、(B)は共振抑制部材のa−a断面図である。 別の共振抑制部材を示す詳細図であって、(A)は共振抑制部材の平面図、(B)は共振抑制部材のb−b断面図である。 容量制御弁の特性を示す図であって、(A)は従来の容量制御弁の特性を示し、(B)は本発明の容量制御弁の特性を示している。 第2の実施の形態に係る容量制御弁の全体を示す中央縦断面図である。 第2の実施の形態に係る容量制御弁の弁部を示す部分拡大断面図である。 共振抑制部材を示す詳細図であって、(A)は共振抑制部材の平面図、(B)は共振抑制部材の側面図、(C)は共振抑制部材のc−c断面図である。 第3の実施の形態に係る容量制御弁の全体を示す中央縦断面図である。 第3の実施の形態に係る容量制御弁の弁部を示す部分拡大断面図である。 共振抑制部材を示す詳細図であって、(A)は共振抑制部材の平面図、(B)は共振抑制部材のd−d断面図である。 別の共振抑制部材を示す詳細図であって、(A)は共振抑制部材の平面図、(B)は共振抑制部材のe−e断面図である。 従来の容量制御弁の弁部の一構造例を示す部分断面図である。
符号の説明
1 弁部
2 ソレノイド
3 ダイヤフラム
4 ボディ
5,6 ポート
7 弁座
8 弁体
9 スプリング
10 アジャストねじ
11,110 共振抑制部材
11a,110a 基部
11b,110b 脚部
11c,110c 摺接部
12 シャフト
13 ストレーナ
14 ポート
15 ディスク
16 コイル
17 スリーブ
18 コア
19 プランジャ
20 シャフト
21 軸受部
22 ばね受け部
23 スプリング
24 共振抑制部材
24a 基部
24b 脚部
25,250 共振抑制部材
25a,250a 基部
25b,250b 掛止部
25c,250c 脚部
25d,250d 摺接部

Claims (7)

  1. ソレノイドに供給するパルス電流のデューティ比を制御することで弁開度の設定を行う可変容量圧縮機の容量制御弁において、
    前記パルス電流の周波数により弁部の開閉方向に振動する弁体に対して摺動抵抗を与える共振抑制部材を備えていることを特徴とする可変容量圧縮機の容量制御弁。
  2. 前記共振抑制部材は、前記弁体の振動する方向に対して略直交する方向の付勢力を前記弁体に対して与え、前記弁体との間で摺動抵抗を発生させるリーフスプリングであることを特徴とする請求項1記載の可変容量圧縮機の容量制御弁。
  3. 前記共振抑制部材は、前記弁体を閉弁方向に付勢しているスプリングと前記スプリングの荷重を調節するアジャストねじとの間に挟持された基部と、一端が前記基部の外周縁部に接続された少なくとも1つの前記リーフスプリングとを有していることを特徴とする請求項2記載の可変容量圧縮機の容量制御弁。
  4. 前記共振抑制部材の前記基部および前記リーフスプリングは、ばね材によって一体に形成されていることを特徴とする請求項3記載の可変容量圧縮機の容量制御弁。
  5. 前記共振抑制部材は、一端が前記弁体を収容しているボディの内壁に掛止される少なくとも3つの掛止部と、前記掛止部の他端を互いに連結した基部と、一端が前記基部の外周縁部に接続された少なくとも1つの前記リーフスプリングとを有し、
    前記弁体を閉弁方向に付勢しているスプリングが前記基部と前記弁体との間に配置されていることを特徴とする請求項2記載の可変容量圧縮機の容量制御弁。
  6. 前記共振抑制部材の前記掛止部、前記基部および前記リーフスプリングは、ばね材によって一体に形成されていることを特徴とする請求項5記載の可変容量圧縮機の容量制御弁。
  7. 前記共振抑制部材は、一端が前記弁体を閉弁方向に付勢しているスプリングと前記弁体との間に保持され、他端が前記弁体を収容しているボディの内壁に対して半径方向外向きの付勢力を与えることにより前記ボディとの間で摺動抵抗を発生させて前記弁体に対し間接的に摺動抵抗を与えるようにするリーフスプリングであることを特徴とする請求項1記載の可変容量圧縮機の容量制御弁。
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