JP2005171147A - 物品の洗浄乾燥方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】フッ化物系結晶材料からなる大口径レンズ等の物品の洗浄および乾燥において、乾燥後にシミが残らず、洗浄される物品が熱衝撃でわれるおそれのない洗浄乾燥方法の提供。
【解決手段】被洗浄物品を、水溶性の洗浄剤で洗浄する第1工程、炭素数1〜3のアルコールを含有する有機溶剤で洗浄する第2工程、1,1,2,2−テトラフルオロエチル−2,2,2−トリフルオロエチルエーテル等の含フッ素エーテルと接触させる第3工程を有することを特徴とする物品の洗浄乾燥方法。
【選択図】なし
【解決手段】被洗浄物品を、水溶性の洗浄剤で洗浄する第1工程、炭素数1〜3のアルコールを含有する有機溶剤で洗浄する第2工程、1,1,2,2−テトラフルオロエチル−2,2,2−トリフルオロエチルエーテル等の含フッ素エーテルと接触させる第3工程を有することを特徴とする物品の洗浄乾燥方法。
【選択図】なし
Description
本発明は、光学部品、電子部品、半導体部品、精密金属部品、高分子材料からなる精密部品、ガラス部品等の、物品の洗浄乾燥方法に関し、特にレンズなどの光学部品の洗浄乾燥方法に関する。
従来、レンズの洗浄方法として多槽式浸漬型のレンズ洗浄装置を用いた洗浄方法が知られている。これは、カチオン系、アニオン系またはノニオン系の界面活性剤を含む水系の洗浄剤で洗浄した後、純水で洗浄し、次いで、2−プロパノール等の有機溶剤で洗浄し、さらに2−プロパノール等の有機溶剤の蒸気乾燥により仕上げる方法である。この方法によれば、レンズ口径が小さい場合には洗浄槽に多数のレンズを入れることができるため一度にたくさんのレンズを効率的に洗浄できる利点がある。
ところが、有機溶剤の洗浄槽に水が持ち込まれ、有機溶剤中の水分の濃度が高くなってくると、有機溶剤を用いた蒸気乾燥を行っても乾燥後に水分が残り、乾燥速度が遅くなる、更にはレンズ表面にシミとして観察される、残渣が残存する等の問題があった。
この問題を解決する方法として、被洗浄物品を2−プロパノール等の有機溶剤で洗浄した後に、炭化水素系溶剤またはシリコーン系溶剤中に浸漬し、超音波振動を与えた後、引き上げて乾燥させる方法が提案されている(特許文献1参照。)。しかし、特許文献1に記載の方法においては、多量の引火性有機物を取り扱うため、取扱いに十分留意する必要がある。
一方、口径が大きいレンズを洗浄する場合には、2−プロパノールによる蒸気乾燥を行うとレンズが割れるという不具合が発生する。また、高級カメラレンズ、テレビジョンカメラレンズ等の高機能性が要求されるレンズには、CaF2、MgF2等のフッ化物系結晶材料が用いられているが、このフッ化物系結晶材料からなるレンズは熱衝撃に対して非常に弱く、わずかの温度変化があっても簡単にレンズが割れることが多い。
このように、熱衝撃に弱いフッ化物系結晶材料を使用した大口径レンズの洗浄乾燥方法については、熱衝撃で割れるおそれのない洗浄乾燥方法が望まれていた。
本発明は、フッ化物系結晶材料からなる大口径レンズ等の物品の洗浄および乾燥において、乾燥後にシミが残らず、洗浄される物品が熱衝撃で割れるおそれのない洗浄乾燥方法の提供を目的とする。
本発明は、被洗浄物品を、水溶性の洗浄剤で洗浄する第1工程、炭素数1〜3のアルコールを含有する有機溶剤で洗浄する第2工程、含フッ素エーテルと接触させる第3工程を有することを特徴とする物品の洗浄乾燥方法を提供する。
本発明の洗浄乾燥方法によれば、熱衝撃に弱いフッ化物系結晶材料からなる大口径レンズ等の物品の洗浄においても、洗浄される物品にシミが発生せず、熱衝撃による破損が起こらない。
本発明において、第1工程では、水溶性の洗浄剤を用いて、被洗浄物品の表面に付着した微粒子、油脂類、離型剤、界面活性剤、繊維、フラックス等の汚れを、上記物品の表面から除去する。ここで、水溶性の洗浄剤としては、カチオン系、アニオン系またはノニオン系の界面活性剤を含む水系の洗浄剤、または準水系の洗浄剤を用いることができる。ここで、準水系の洗浄剤とは、炭化水素系溶剤やグリコール系溶剤と、水とを含有する洗浄剤であって、界面活性剤を含有する場合もある。このような準水系の洗浄剤を用いた場合は、洗浄後に水でリンスすることが必要となる。
また、洗浄方法としては、被洗浄物品を洗浄剤中に浸漬し、浸漬した被洗浄物に超音波を照射する方法、被洗浄物品を洗浄剤中で揺動する方法、洗浄剤中で洗浄剤を被洗浄物に強制的に吹き付ける方法(いわゆる、液中シャワー洗浄、噴流洗浄。)等が、洗浄効率を向上できることから好ましい。この他の方法としては、被洗浄物品に洗浄剤をスプレーで吹き付けて洗浄する方法も採用できる。このような浸漬による洗浄方法、スプレーによる洗浄方法は、単独で行ってもよいが、複数の方法を組み合わせて行ってもよい。
この第1工程の後、必要に応じて、純水、水道水、地下水等の水を用いてリンスすることが好ましい。被洗浄物品が、レンズ等の精密光学部品である場合は、純水を用いるのが好ましい。リンスの方法は、第1工程の洗浄方法と同様に、被洗浄物品を水に浸漬する方法や、被洗浄物品に水をスプレーする方法を用いることができる。
第1工程における洗浄を行う際の洗浄剤の温度や、水を用いたリンスを行う際の水の温度は特に限定されない。洗浄剤は、引火点を有しない場合は加温して用いてもよいが、引火点を有する場合は、引火点以下の温度で用いることが好ましい。
なお、第1工程を終了した被洗浄物品は、第2工程に送られるが、その間、被洗浄物品の表面に付着した水が乾燥しない間に第2工程に導入することが好ましい。これは、被洗浄物品表面の乾燥状態が不均一になるとしみの発生等の原因となるためである。そのため、第1工程での最終段階で洗浄剤の温度を下げる、第1工程が終了した場合であっても第2工程に導入できるまでの間、水の中に浸漬して待機する、搬送速度を早くする等の処置が必要となる場合がある。
次に、第2工程では、被洗浄物品を炭素数1〜3のアルコールを含有する有機溶剤を用いて洗浄する。この工程では、前工程の洗浄により水が付着した被洗浄物品を、上記有機溶剤と接触させることにより付着した水を除去する。
炭素数1〜3のアルコールとしては、メタノール、エタノール、2−プロパノール、1−プロパノールが挙げられる。これらは単独で用いてもよいが、2種以上の混合物として用いてもよい。これらの化合物は、付着した水に対して十分な相溶性を有することから水切りに適しているとともに、第3工程で使用する含フッ素エーテルとも適度な相溶性を有する。なお、第2工程における炭素数1〜3のアルコールを含有する有機溶剤は、目的によっては、さらにケトン類やエーテル類等のその他の有機溶剤を含有していてもよい。
第2工程における洗浄は、多量の水分が残存すると第3工程で被洗浄物品の表面に付着した水が除去しきれずに乾燥後にシミが発生したり、第3工程で浸漬を行った場合に液面に水が浮上してそれが被洗浄物品が引き上げられる際に再付着してシミの原因となる場合もあることから、被洗浄物品を有機溶剤中に浸漬させる浸漬洗浄によって行うことが好ましい。浸漬洗浄の具体的な方法としては、第1工程における洗浄と同様の方法が挙げられる。また、さらに、被洗浄物品に付着している上記有機溶剤の水分濃度を下げるという観点からは、浸漬洗浄の後に、上記有機溶剤を用いて蒸気洗浄、スプレー洗浄等を行うことが好ましい。
なお、第2工程を終了した被洗浄物品は、第3工程に送られるが、その間、被洗浄物品の表面に付着したアルコールが乾燥しない間に第3工程に導入することが好ましい。これは、被洗浄物品表面の乾燥状態が不均一になるとしみの発生等の原因となるためである。そのため、第2工程での最終段階で洗浄剤の温度を下げる、第2工程が終了した場合であっても第3工程に導入できるまでの間、アルコールの中に浸漬して待機する、搬送速度を早くする等の処置が必要となる場合がある。
次に、第3工程では、被洗浄物品を含フッ素エーテルと接触させて洗浄を行う。この工程では、被洗浄物品に含フッ素エーテルを接触させることにより、被洗浄物品表面に付着したアルコールを除去する。
含フッ素エーテルとしては、例えば、1,1,2,2−テトラフルオロエチル−2,2,2−トリフルオロエチルエーテル、1,1,2,2−テトラフルオロエチル−2,2,3,3−テトラフルオロプロピルエーテル、1−メトキシパーフルオロブタン、1−エトキシパーフルオロブタンが挙げられる。これらの含フッ素エーテルは、全て単独もしくは混合物として本発明の洗浄乾燥方法に使用できる。
なかでも、1,1,2,2−テトラフルオロエチル−2,2,2−トリフルオロエチルエーテルはその沸点が56.2℃と最も低く、蒸気洗浄を行った場合であっても、被洗浄物品に与える熱衝撃が小さいこと、アルコール類と任意の濃度で迅速に溶解することから、特に好ましい。
また、第3工程において、含フッ素エーテルは、含フッ素エーテルのみからなることが好ましいが、目的によっては、含フッ素エーテルにその他の有機溶剤(以下、他の有機溶剤という。)を含有させたものを被洗浄物品に接触させてもよい。例えば、アルコールの溶解力を高めるため、または乾燥速度を調節するため等である。他の有機溶剤の含有量の下限は、添加する目的を達成し得る最低限の量とするが、一般的な目安としては、溶剤全量における他の有機溶剤の含有割合は20質量%以下、特には10質量%以下とするのが好ましい。また、含フッ素エーテルと他の有機溶剤の混合物が、共沸組成を有する場合は、共沸組成で使用するのが好ましい。
他の有機溶剤としては、例えば、炭化水素類、アルコール類、ケトン類、ハロゲン化炭化水素類、エーテル類(ただし含フッ素エーテルを除く)、およびエステル類からなる群より選ばれる少なくとも1種が挙げられる。
炭化水素類としては、炭素数5〜15の鎖状または環状の飽和または不飽和炭化水素類が好ましく、n−ペンタン、2−メチルブタン、n−ヘキサン、2−メチルペンタン、2,2−ジメチルブタン、2,3−ジメチルブタン、n−ヘプタン、2−メチルヘキサン、3−メチルヘキサン、2,4−ジメチルペンタン、n−オクタン、2−メチルヘプタン、3−メチルヘプタン、4−メチルヘプタン、2,2−ジメチルヘキサン、2,5−ジメチルヘキサン、3,3−ジメチルヘキサン、2−メチル−3−エチルペンタン、3−メチル−3−エチルペンタン、2,3,3−トリメチルペンタン、2,3,4−トリメチルペンタン、2,2,3−トリメチルペンタン、2−メチルヘプタン、2,2,4−トリメチルペンタン、n−ノナン、2,2,5−トリメチルヘキサン、n−デカン、n−ドデカン、1−ペンテン、2−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−ノネン、1−デセン、シクロペンタン、メチルシクロペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、エチルシクロヘキサン、ビシクロヘキサン、シクロヘキセン、α−ピネン、ジペンテン、デカリン、テトラリン、アミルナフタレンが挙げられる。なかでも、n−ペンタン、シクロペンタン、n−ヘキサン、シクロヘキサン、n−ヘプタンが好ましい。
アルコール類としては、炭素数1〜16の鎖状または環状の飽和または不飽和アルコール類が好ましく、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、n−ブチルアルコール、sec−ブチルアルコール、イソブチルアルコール、tert−ブチルアルコール、1−ペンタノール、2−ペンタノール、1−エチル−1−プロパノール、2−メチル−1−ブタノール、3−メチル−1−ブタノール、3−メチル−2−ブタノール、ネオペンチルアルコール、1−ヘキサノール、2−メチル−1−ペンタノール、4−メチル−2−ペンタノール、2−エチル−1−ブタノール、1−ヘプタノール、2−ヘプタノール、3−ヘプタノール、1−オクタノール、2−オクタノール、2−エチル−1−ヘキサノール、1−ノナノール、3,5,5−トリメチル−1−ヘキサノール、1−デカノール、1−ウンデカノール、1−ドデカノール、アリルアルコール、プロパルギルアルコール、ベンジルアルコール、シクロヘキサノール、1−メチルシクロヘキサノール、2−メチルシクロヘキサノール、3−メチルシクロヘキサノール、4−メチルシクロヘキサノール、α−テルピネオール、2,6−ジメチル−4−ヘプタノール、ノニルアルコール、テトラデシルアルコールが挙げられる。なかでも、メタノール、エタノール、2−プロパノールが好ましい。
ケトン類としては、炭素数3〜9の鎖状または環状の飽和または不飽和ケトン類が好ましく、具体的には、アセトン、メチルエチルケトン、2−ペンタノン、3−ペンタノン、2−ヘキサノン、メチルイソブチルケトン、2−ヘプタノン、3−ヘプタノン、4−ヘプタノン、ジイソブチルケトン、メシチルオキシド、ホロン、2−オクタノン、シクロヘキサノン、メチルシクロヘキサノン、イソホロン、2,4−ペンタンジオン、2,5−ヘキサンジオン、ジアセトンアルコール、アセトフェノンが挙げられる。なかでも、アセトン、メチルエチルケトンが好ましい。
ハロゲン化炭化水素類としては、炭素数1〜6の飽和または不飽和の塩素化または塩素化フッ素化炭化水素類が好ましく、塩化メチレン、1,1−ジクロロエタン、1,2−ジクロロエタン、1,1,2−トリクロロエタン、1,1,1,2−テトラクロロエタン、1,1,2,2−テトラクロロエタン、ペンタクロロエタン、1,1−ジクロロエチレン、1,2−ジクロロエチレン、トリクロロエチレン、テトラクロロエチレン、1,2−ジクロロプロパン、ジクロロペンタフルオロプロパン、ジクロロフルオロエタン、デカフルオロペンタンが挙げられる。なかでも、塩化メチレン、1,2−ジクロロエチレン、トリクロロエチレンが好ましい。
エーテル類としては、炭素数2〜8の鎖状または環状の飽和または不飽和エーテル類が好ましく、ジエチルエーテル、ジプロピルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジブチルエーテル、エチルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル、アニソール、フェネトール、メチルアニソール、ジオキサン、フラン、メチルフラン、テトラヒドロフランが挙げられる。なかでも、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフランが好ましい。
エステル類としては、炭素数2〜19の鎖状または環状の飽和または不飽和エステル類が好ましく、具体的には、ギ酸メチル、ギ酸エチル、ギ酸プロピル、ギ酸ブチル、ギ酸イソブチル、ギ酸ペンチル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸イソプロピル、酢酸ブチル、酢酸イソブチル、酢酸sec−ブチル、酢酸ペンチル、酢酸メトキシブチル、酢酸sec−ヘキシル、酢酸2−エチルブチル、酢酸2−エチルヘキシル、酢酸シクロヘキシル、酢酸ベンジル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、プロピオン酸ブチル、酪酸メチル、酪酸エチル、酪酸ブチル、イソ酪酸イソブチル、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、安息香酸メチル、安息香酸エチル、安息香酸プロピル、安息香酸ブチル、安息香酸ベンジル、γ−ブチロラクトン、シュウ酸ジエチル、シュウ酸ジブチル、シュウ酸ジペンチル、マロン酸ジエチル、マレイン酸ジメチル、マレイン酸ジエチル、マレイン酸ジブチル、酒石酸ジブチル、クエン酸トリブチル、セバシン酸ジブチル、フタル酸ジメチル、フタル酸ジエチル、フタル酸ジブチルが挙げられる。なかでも、酢酸メチル、酢酸エチルが好ましい。
第3工程において、被洗浄物品を含フッ素エーテルと接触させる方法としては、浸漬洗浄、蒸気洗浄、スプレー洗浄等を用いることができるが、第2工程で被洗浄物品に付着したアルコールを確実に含フッ素エーテルと接触させ、かつ第3工程終了時に被洗浄物品に付着する含フッ素エーテルに含まれるアルコール濃度を低く保つことでしみの発生を完全になくすという観点から、被洗浄物品を含フッ素エーテルの溶液中に浸漬させることによって行う浸漬洗浄を用いるのが好ましい。
浸漬洗浄の方法としては、被洗浄物品を含フッ素エーテル中に浸漬し、浸漬した被洗浄物に超音波を照射する方法、被洗浄物品を含フッ素エーテル中で揺動する方法、含フッ素エーテル中で含フッ素エーテルを被洗浄物に強制的に吹き付ける方法(いわゆる、液中シャワー洗浄、噴流洗浄。)等が好ましい。
また、このような浸漬洗浄、スプレー洗浄、蒸気洗浄は、単独で行ってもよいが、複数の方法を組み合わせて行ってもよい。
特に、浸漬洗浄またはスプレー洗浄を行った後、含フッ素エーテルを用いて蒸気洗浄を行うと、被洗浄物品を短時間で容易に乾燥できるという利点がある。これは、被洗浄物品の洗浄および乾燥が、以下のようなプロセスを経ることによる。
すなわち、含フッ素エーテルで浸漬洗浄またはスプレー洗浄した後に、沸騰した含フッ素エーテルから発生した蒸気に被洗浄物品を曝して蒸気洗浄を行うと、被洗浄物品の表面の温度が含フッ素エーテルの沸点以下の温度である間は、被洗浄物品の表面で含フッ素エーテルの蒸気が凝縮するとともに、被洗浄物品の表面の温度は徐々に上昇する。これにより、被洗浄物品の表面に残存していたアルコール等は除去される。そして、被洗浄物品の表面の温度は、最高で含フッ素エーテルの沸点まで上昇する。
その後、含フッ素エーテルの蒸気層から取り出された被洗浄物品は、液体状の含フッ素エーテルの付着が少なく、沸点もしくは沸点近くにまで加温されているため、付着している含フッ素エーテルは短時間で蒸発し、乾燥する。
本発明は、光学部品、電子部品、半導体部品、精密金属部品、高分子材料からなる精密部品、ガラス部品等の洗浄乾燥に使用できる。
Claims (3)
- 被洗浄物品を、水溶性の洗浄剤で洗浄する第1工程、炭素数1〜3のアルコールを含有する有機溶剤で洗浄する第2工程、含フッ素エーテルと接触させる第3工程を有することを特徴とする物品の洗浄乾燥方法。
- 上記第3工程を、被洗浄物品を含フッ素エーテルの溶液中に浸漬させることによって行う請求項1に記載の物品の洗浄乾燥方法。
- 含フッ素エーテルが1,1,2,2−テトラフルオロエチル−2,2,2−トリフルオロエチルエーテルである請求項1または2に記載の物品の洗浄乾燥方法。
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JP2009135475A (ja) * | 2007-10-31 | 2009-06-18 | Mitsubishi Chemicals Corp | エッチング方法およびそれを用いた光/電子デバイスの製造方法 |
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2003
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