JP2005170838A - 染毛用前処理剤組成物 - Google Patents

染毛用前処理剤組成物 Download PDF

Info

Publication number
JP2005170838A
JP2005170838A JP2003412235A JP2003412235A JP2005170838A JP 2005170838 A JP2005170838 A JP 2005170838A JP 2003412235 A JP2003412235 A JP 2003412235A JP 2003412235 A JP2003412235 A JP 2003412235A JP 2005170838 A JP2005170838 A JP 2005170838A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
hair
dye
basic
hair dyeing
dyeing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2003412235A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4076492B2 (ja
Inventor
Hiroki Kitano
宏樹 北野
Masaaki Sakura
正明 佐倉
Masakatsu Hata
正勝 秦
Hiroyuki Yano
弘幸 矢野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hoyu Co Ltd
Original Assignee
Hoyu Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hoyu Co Ltd filed Critical Hoyu Co Ltd
Priority to JP2003412235A priority Critical patent/JP4076492B2/ja
Publication of JP2005170838A publication Critical patent/JP2005170838A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4076492B2 publication Critical patent/JP4076492B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Cosmetics (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

【課題】 さまざまな染毛履歴を持つ毛髪に対し、優れた均染性と堅牢性を提供できる染毛用前処理剤組成物を提供する。
【解決手段】 (a)直接染料、(b)グリシン及び/又はタウリン、(c)水を含有する毛髪処理剤を酸化染毛剤処理の前に適用する。直接染料は塩基性染料やニトロベンゼン系直接染料が好ましく、染毛用前処理剤組成物には、更にタンパク加水分解物やアミノ変性シリコンを配合することが好ましい。

Description

本発明は、さまざまな染毛履歴を持った毛髪に対して、均染性を向上させる染毛用前処理剤組成物に関するものである。さらに詳しくは、ダメージの激しい毛先部分など、酸化染毛剤の施術による染毛結果に著しいムラを生じる可能性の高い毛髪に、ダメージ度に応じて色素を吸着でき、染毛剤の酸化染料の過剰な吸着や、染毛不足を防ぐ染毛用前処理剤組成物に関する。
従来、毛先など損傷の激しい毛髪への染毛処理には、蛋白加水分解物などのコンデショニング成分を配合した組成物を前処理剤として適用し、毛髪のダメージ部を保護することにより染毛後の風合いの向上などに一定の効果が得られている(例えば、特許文献1及び特許文献2参照)。
しかし、この方法では、例えば染毛やパーマネントウェーブの繰り返しなどによる損傷の激しい毛髪の毛先と、損傷を受けていない新生部との染毛結果の差は著しく、均染性を得ることができない。従ってこれまでは、美容業界では、毛先への2度処理などで対応を余儀なくされ、非常に煩雑な作業が必要であった。
一方、均染性を得るために、直接染料を含有する前処理組成物を適用する方法が知られるようになった(例えば、特許文献3及び特許文献4参照)。
特開平10−226629号公報 特開平11−139940号公報 特表2003−508418号公報 特開2003−252729号公報
上記文献によれば、その公開された染毛用前処理組成物には、均染性効果と、染毛色のシャンプー堅牢性を向上させる効果があると記載されている。しかし、そのシャンプー堅牢性の効果は、決して十分なものとは言えず、またその退色時に好ましくない不自然な色味が現れたりするなどの問題があった。
本発明は、上記のような従来技術に存在する問題点に着目してなされたものである。その目的とするところは、損傷毛髪に対する染毛均一性、並びに色持ち(堅牢性)を一層向上させることが可能な染毛用前処理組成物を提供することである。
この課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、請求項1に記載の発明の染毛用前処理剤組成物は、(a)直接染料、(b)グリシン及び/又はタウリン、(c)水を含有する染毛用前処理剤組成物である。
請求項2に記載の発明の染毛用前処理剤組成物は、請求項1に記載の発明において、さらに(d)タンパク加水分解物を含有するものである。
請求項3に記載の発明の染毛用前処理剤組成物は、請求項1又は請求項2に記載の発明において、さらに(e)アミノ変性シリコンを含有するものである。
請求項4に記載の発明の染毛用前処理剤組成物は、請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の発明において、(a)直接染料が、塩基性染料及び/又はニトロベンゼン系直接染料であるものである。
請求項5に記載の発明の染毛用前処理剤組成物は、請求項4に記載の発明において、塩基性染料が、Basic Blue 99、Basic Brown 16、Basic Brown 17、Basic Orange 31、Basic Red 51、Basic Red 76、Basic Yellow 57及びBasic Yellow 87からなる群から選ばれるものである。
請求項6に記載の発明の染毛用前処理剤組成物は、請求項4に記載の発明において、ニトロベンゼン系直接染料が、HC Red No.1、HC Red No.3、HC Blue No.2、HC Yellow No.2、HC Yellow No.4及び4−ヒドロキシプロピルアミノ−3−ニトロフェノールからなる群から選ばれるものである。
請求項7に記載の発明の染毛用前処理剤組成物は、請求項1から請求項6に記載の発明において、酸化染毛剤を適用する前に使用するためのものである。
本発明の染毛用前処理剤は、染毛前の毛髪に適用することにより、染毛剤による毛先のかぶり(毛先だけが非常に濃く染まった状態)やむら染まりを良好に抑え、均一に染毛することができる。さらに、染色毛のシャンプー堅牢性を向上させ、退色時の不自然な色味を抑えることができる。
以下、本発明の実施形態について詳細に説明する。
本発明の染毛用前処理剤組成物は、(a)直接染料、(b)グリシン及び/又はタウリン、及び(c)水を含有するものである。
本発明に使用される種々の直接染料は、タール系色素や天然色素などの公知のものが使用でき、1種又は2種以上を併用してもよい。その中でも、ニトロ系染料、アゾ染料、ニトロソ染料、トリフェニルメタン染料、キサンテン染料、キノリン染料、アントラキノン染料、またはインジゴ染料が挙げられる。具体例としては、ニトロ−p−フェニレンジアミン、p−ニトロ−o−フェニレンジアミン、p−ニトロ−m−フェニレンジアミン、2−アミノ−4−ニトロフェノール、2−アミノ−5−ニトロフェノール、4−ヒドロキシプロピルアミノ−3−ニトロフェノール、2−アミノ−6−クロロ−4−ニトロフェノール、3−メチルアミノ−4−ニトロフェノキシエタノール、3−ニトロ−p−ヒドロキシエチルアミノフェノール、2−アミノ−3−ニトロフェノール、4−アミノ−3−ニトロフェノール、2−ニトロ−5−グリセリルメチルアニリン、ピクラミン酸、Acid Orange 3、Basic Blue 99、Basic Brown 16、Basic Brown 17、Basic Orange 31、Basic Red 51、Basic Red 76、Basic Yellow 57、Basic Yellow 87、Disperse Black 9、HC Blue No.2、HC Orange No.1、HC Orange No.2、HC Red No.1、HC Red No.3、HC Red No.7、HC Red No.13、HC Yellow No.2、HC Yellow No.4、HC Yellow No.5、HC Yellow No.9及びそれらの塩、及び「医薬品等で使用できるタール色素を定める省令」(昭和41年告示、厚生省)により定められた酸性染料等が挙げられる。これら直接染料は、各々単独で、あるいは混合して配合することができる。その配合量は0.001〜5.0重量%であり、0.001重量%より少ないと均染性の効果は得られず、また5.0重量%を越えても効果の上昇は期待できない。さらに好ましくは0.005〜2.0重量%、最も好ましくは0.01〜1.0重量%である。
本発明に使用されるグリシン及び/又はタウリンは、各々単独で、あるいは混合して配合することができる。グリシン及び/又はタウリンを配合することにより、前記直接染料との相乗効果で均染性をより高めることができ、また、シャンプー堅牢性を向上させるという独特の効果を奏するものである。その配合量は0.1〜20重量%であり、0.1重量%より少ないと均染性及びシャンプー堅牢性の向上の効果は得られず、また20重量%を越えても効果の上昇は期待できない。さらに好ましくは0.5〜10重量%、最も好ましくは1.0〜5.0重量%である。
本発明に使用される水は、(a)直接染料と、(b)グリシン及び/又はタウリンを溶解するために配合される。その配合量は好ましくは40〜99重量%である。
本発明の染毛用前処理剤組成物には、本発明の効果を妨げない範囲において、従来公知の化粧品用成分を添加配合することができる。例えば、高級アルコール、流動パラフィン、ワセリン、多価アルコール、エステル油、脂肪酸、タンパク加水分解物や前記(b)成分以外のアミノ酸、殺菌・防腐剤、紫外線吸収剤、噴射剤、シリコンおよびその誘導体、界面活性剤、増粘剤、pH調整剤、アルカリ剤、香料、パール化剤などが挙げられる。
本発明の染毛用前処理剤組成物のpHは、均染性効果の向上の観点から2〜11の範囲が好ましく、さらに好ましくは5〜10である。pHが2より低くても、また11より高くても頭皮への刺激等が懸念される。また11より大きいと、堅牢性向上効果がなくなるばかりか、毛髪損傷を引き起こすため好ましくない。pHの調整方法は特に制限されず、一般に使用される酸および/またはアルカリで調整すればよい。また、本発明の染毛用前処理剤組成物に緩衝能を持たせる事も可能である。
本発明の染毛用前処理剤組成物は、液体状、乳液状、クリーム状、ゲル状、ペースト状、霧状またはエアゾールフォームなどの剤型にすることができる。これらの内、使い易さと効果の点から、特に好ましくは液体状、乳液状、霧状またはエアゾールフォーム状である。本発明の染毛用前処理剤組成物の最も効果的な適用方法は、前処理剤として頭髪に均一に塗布した後に数分放置し、温水で洗い流し、乾燥させ、その後染毛剤で染毛処理を行う方法である。従ってクリーム状やゲル状の様に粘稠な形態であると、均一に塗布することが困難な傾向があり、したがって十分な効果を期待できなくなる恐れがある。
本発明の染毛用前処理剤組成物は、直接染料含有組成物を前処理剤として用いていることにより初めて本発明の効果を得ることができたものである。一方、直接染料を染毛剤へ同時に配合した場合も検討したが良好な結果は得られていない。対象の染毛剤が酸化染毛剤の場合、直接染料を少量で配合することは一般的な技術であるが、これは調色を目的とするもので、本件発明と同様な効果を得ることはできない。また、後処理剤として用いた場合にも効果は得られなかった。既に酸化染毛剤で染毛された毛髪のむら染まりなどの状態を均一にするような効果を本発明の染毛用前処理剤組成物は有していない。
更に、本発明の染毛用前処理剤組成物は、タンパク加水分解物を配合することにより均染性が向上し、更に毛髪の保護効果が認められた。タンパク加水分解物としては、ケラチン、コラーゲン、ゼラチン、エッグ、シルク、コンキオリンなどのタンパク質の他に、コメ、コムギ、オオムギ、カラスムギ、ダイズ、エンドウ、アーモンド、ブラジルナッツ、ジャガイモ及びトウモロコシなどの植物から得られるタンパク質の加水分解物及びその4級化誘導体が挙げられる。その配合量は、均染性の効果の点から、0.5〜10重量%が好ましい。
本発明の染毛用前処理剤組成物は、さらにアミノ変性シリコンを配合することにより均染性とシャンプー堅牢性が向上し、更に毛髪の保護効果が認められた。アミノ変性シリコンとしては、アミノプロピルメチルシロキサン・ジメチルシロキサン共重合体(アミノプロピルジメチコン)、アミノエチルアミノプロピルシロキサン・ジメチルシロキサン共重合体(アモジメチコン)、アミノエチルアミノプロピルメチルシロキサン・ジメチルシロキサン共重合体(トリメチルシリルアモジメチコン)などが挙げられる。これらの中でも、均染性と堅牢性の点から、アミノエチルアミノプロピルシロキサン・ジメチルシロキサン共重合体(アモジメチコン)が好ましい。その配合量は、好ましくは0.1〜5重量%であり、0.1%未満では効果を十分に付与することができず、一方、5重量%を越えてもそれ以上効果は上がらず、かえって毛髪がべたつくなどの弊害が出るおそれがある。
本発明の染毛用前処理剤組成物は、直接染料に塩基性染料及び/又はニトロベンゼン系直接染料を用いることにより、均染性を高めることができる。これら直接染料は単独でも良好な均染性効果を示すが、2種以上を組み合わせて、対象とする染毛剤(前処理の後に適用する予定の染毛剤)の色調に近い色に調合することにより、より均染性を高めることができる。
本発明の染毛用前処理剤組成物は、直接染料として、Basic Blue 99、Basic Brown 16、Basic Brown 17、Basic Orange 31、Basic Red 51、Basic Red 76、Basic Yellow 57及びBasic Yellow 87からなる群から選ばれる1種または2種以上の塩基性染料、及びHC Red No.1、HC Red No.3、HC Blue No.2、HC Yellow No.2、HC Yellow No.4及び4−ヒドロキシプロピルアミノ−3−ニトロフェノールからなる群から選ばれる1種または2種以上のニトロベンゼン系直接染料を使用することにより、均染性を付与するという本発明の効果が優れることに加え、単独あるいは組み合わせにより日本人の毛髪の色調補正として好ましい色調を作り易いという効果をもたらす。また、これらの染料は汎用性が高いため比較的安価に利用することができる。
そして、本発明の染毛用毛髪処理剤組成物の対象となる染毛剤は、酸化染毛剤が好ましく、酸化染毛剤による毛先のかぶりやむら染まりを良好に抑えることができる。
酸化染毛剤とは、一般に、液体やクリームなど適切な媒体に酸化染料(主要中間体とカップラー)を含有した第1剤と、過酸化水素を含有した第2剤とからなり、使用時に両者を混合することにより染料を酸化発色させるもので、永久染毛剤とも呼ばれる。その他にも、過酸化水素の代わりに過炭酸ナトリウム、過ホウ酸ナトリウムあるいは臭素酸ナトリウムなどの固体の酸化剤を用いることにより染料と同時に配合することを可能とし、水で溶いて使用する粉末状染毛剤がある。
酸化染料としては、p−フェニレンジアミン、トルエン−2,5−ジアミン、N−フェニル−p−フェニレンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルアミン、p−アミノフェノール、o−アミノフェノール、p−メチルアミノフェノール、o−クロル−p−フェニレンジアミンおよび2,4−ジアミノフェノール等の主要中間体や、レゾルシン、カテコール、ピロガロール、フロログルシン、没食子酸、ハイドロキノン、5−アミノ−o−クレゾール、m−アミノフェノール、5−(2−ヒドロキシエチルアミノ)−2−メチルフェノール、m−フェニレンジアミン、2,4−ジアミノフェノキシエタノール、トルエン−3,4−ジアミン、α−ナフトール、2,6−ジアミノピリジン、ジフェニルアミン、3,3’−イミノジフェニール、1,5−ジヒドロキシナフタレンおよびタンニン酸等のカップラーが挙げられる。その他に調色を目的として2−アミノ−4−ニトロフェノール、2−アミノ−5−ニトロフェノール、2−ニトロ−p−フェニレンジアミン、p−ニトロ−o−フェニレンジアミン、p−ニトロ−m−フェニレンジアミン、N,N’−ビス(4−アミノフェニル)−2,5−ジアミノ−1,4−キノンジイミン、2−ヒドロキシ−5−ニトロ−2’,4’−ジアミノアゾベンゼン−5’−スルホン酸ナトリウム、ピクラミン酸、ピクラミン酸ナトリウム、1−アミノ−4−メチルアミノアントラキノン、1,4−ジアミノアントラキノンおよびヘマテイン等の直接染料を配合することがある。
次に、上記実施形態から把握できる技術的思想について以下に記載する。
(1)pHが2〜11に調整されたことを特徴とする、請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の染毛用前処理剤組成物。この構成によれば、均染性効果をより向上させることができる。
(2)剤型が乳液状、溶液状、霧状またはフォーム状であることを特徴とする、請求項1から請求項7及び上記(1)のいずれか一項に記載の染毛用前処理剤組成物。この構成によれば、頭髪全体に容易に均一に塗布することができ、頭髪全体にむらなく効果を付与することができる。
次に実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明は、その要旨を超えない限り、以下の実施例の記述に限定されるものではない。
まず、本試験で用いる酸化染毛剤1、2剤の組成を以下に示す。なお、この酸化染毛剤は、使用時に1剤と2剤を1:1で混合し、毛髪に適用後20分間放置し、洗い流すと、通常の健康な毛髪であれば、緑がかったブラウンに染めることができるものである。
<試験用酸化染毛剤>
<1剤> 重量%
パラフェニレンジアミン 0.2
レゾルシン 1.0
パラアミノフェノール 0.5
2,6−ジアミノピリジン 0.2
セチルアルコール 5.0
ポリエチレングリコール 5.0
ポリオキシエチレン(20)セチルエーテル 8.0
ドデシル硫酸ナトリウム 1.2
強アンモニア水 5.0
アスコルビン酸 0.5
精製水 適 量
<2剤> 重量%
過酸化水素(35%) 17.0
精製水 適 量
次に、試験に使用した毛束の調製方法を示す。
<毛束の調整>
30cmヒト黒毛束を毛先より下記の処理を施し、実験用毛髪を準備した。
1.毛先から20cmを市販のブリーチ剤(ビューティラボブリーチS;ホーユー(株)製)で定法により処理を行い、脱色した。
2.1で処理した毛束の、さらに毛先から10cmを市販のハイブリーチ剤(ビューティーラボハイブリーチS;ホーユー(株)製)で定法により処理を行い、脱色した。
これにより、毛先から根元まで、損傷度が3段階に異なる毛髪を調製した。
・実施例1〜5
実施例1〜5及び比較例1〜5の染毛用前処理剤組成物の組成を表1に示す。なお、表1における各成分の配合量を示す数値の単位は重量%である。
Figure 2005170838
比較例1〜5は、損傷毛を修復するためのトリートメント剤に一般に配合される成分を用いた前処理剤(ローションタイプ)と、さらに直接染料として塩基性染料を少量配合したものである。一方、実施例は、さらにグリシン及び/又はタウリンを必須とし、タンパク加水分解物やアミノ変性シリコンを配合したものである。
<実験>
実施例1〜5および比較例1〜5の染毛用前処理剤組成物を、上記の処理を施した30cmヒト黒毛束に均一に塗布し、3分間放置後、温水ですすいだ。ドライヤーで風乾したのち、上記試作酸化染毛剤にて染毛を行った。染毛処理は常法で行った。
<評価>
(1)均染性
パネラー5名が染毛後の均染性を目視にて観察し、「根元部と毛先部の染まりの差がない」を5点、「根元部と毛先部の染まりの差が少ない」を4点、「根元部と毛先部の染まりの差がある」を3点、「根元部と毛先部の染まりの差が目立つ」を2点、「根元部と毛先部の染まりの差が著しい」を1点とし、5段階で採点した。各パネラーの採点結果を合計し、合計点を評価結果とした(最高点25点、最低点5点)。
(2)堅牢性
シャンプー堅牢性評価として、シャンプー処理の代わりに、1%ラウリル硫酸ナトリウム水溶液100mlに各毛束を浸漬し、30分間穏やかに攪拌した。そして、毛束を取り出し、残液の毛髪から水溶液に溶け出た色の濃さを観察した。この処理は通常のシャンプーを20回程度繰り返したのと同程度の色落ちを示すため、色落ちを評価するための簡便法として用いている。
パネラー5名が残液の色の濃さを目視にて観察し、「残液に色がほとんどつかない」を5点、「残液に色がわずかにつく」を4点、「残液に色がつく」を3点、「残液に色が濃くつく」を2点、「残液に色が非常に濃くつく」を1点とし、5段階で採点した。各パネラーの採点結果を合計し、合計点を評価結果とした(最高点25点、最低点5点)。
以上の結果を表1に示す。
実施例1〜5及び比較例3〜5の前処理剤で処理した毛束は、明るいブラウンに染まっており、比較例1及び2は脱色されたときの色のままであった。この毛髪を前記酸化染毛剤で処理すると、実施例1〜5及び比較例3〜5は全体に均一な緑がかったブラウンに染色されたが、評点からは実施例の方が比較例よりも均染性が優れていることがわかる。一方比較例1及び2は、毛先から根元まで色むらができて毛先が染まりすぎ、黒〜真っ黒に染毛されてしまった。
堅牢性は、比較例に比べると実施例は明らかに優れていることがわかる。特に、タンパク加水分解物やアミノ変性シリコンを配合した実施例で更に優れた堅牢性効果を示し、また毛髪の手触りがよくなり、染毛処理による毛髪損傷が抑えられていることが窺われた。
・実施例6〜18
実施例6〜18の組成を表2〜表4に示す。なお、表2〜表4における各成分の配合量を示す数値の単位は重量%である。
Figure 2005170838
Figure 2005170838
Figure 2005170838
実施例6〜18は、直接染料として塩基性染料またはニトロベンゼン系直接染料を1種類配合したものである。これらの前処理剤を用いて、実施例1と同様な実験を行った。これらの前処理剤で処理した毛束は、各実施例に配合されている直接染料の有する色合いに染まった。これらについて前記酸化染毛剤で処理した結果、均一に染毛することができた。またその色調は各前処理剤の色合いを反映した茶褐色〜暗褐色となり、好ましいものであった。堅牢性についても良好な結果が確認できた。また、毛髪の感触も良好であった。
・実施例19〜24
実施例19〜24の組成を表5に示す。なお、表5における各成分の配合量を示す数値の単位は重量%である。
Figure 2005170838
実施例19〜24は、直接染料として塩基性染料とニトロベンゼン系直接染料を混合して配合したものである。これらの染料を組み合わせることにより様々な色調の前処理剤を調製することができる。これら実施例については各色調にあった酸化染毛剤を用いて同様の実験を行ったが、どの色調においても良好な均染性と堅牢性が確認できた。また、毛髪の感触も良好であった。

Claims (7)

  1. (a)直接染料、(b)グリシン及び/又はタウリン、(c)水を含有することを特徴とする染毛用前処理剤組成物。
  2. (d)タンパク加水分解物を含有することを特徴とする請求項1に記載の染毛用前処理剤組成物。
  3. さらに(e)アミノ変性シリコンを含有することを特徴とする請求項1または2に記載の染毛用前処理剤組成物。
  4. (a)直接染料が、塩基性染料及び/又はニトロベンゼン系直接染料であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の染毛用前処理剤組成物。
  5. 塩基性染料が、Basic Blue 99、Basic Brown 16、Basic Brown 17、Basic Orange 31、Basic Red 51、Basic Red 76、Basic Yellow 57及びBasic Yellow 87からなる群から選ばれる1種または2種以上であることを特徴とする請求項4に記載の染毛用前処理剤組成物。
  6. ニトロベンゼン系直接染料が、HC Red No.1、HC Red No.3、HC Blue No.2、HC Yellow No.2、HC Yellow No.4及び4−ヒドロキシプロピルアミノ−3−ニトロフェノールからなる群から選ばれる1種または2種以上であることを特徴とする請求項4に記載の染毛用前処理剤組成物。
  7. 酸化染毛剤を適用する前に使用するための、請求項1〜6のいずれか1項に記載の染毛用前処理剤組成物。
JP2003412235A 2003-12-10 2003-12-10 酸化染毛処理用前処理剤組成物 Expired - Fee Related JP4076492B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003412235A JP4076492B2 (ja) 2003-12-10 2003-12-10 酸化染毛処理用前処理剤組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003412235A JP4076492B2 (ja) 2003-12-10 2003-12-10 酸化染毛処理用前処理剤組成物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005170838A true JP2005170838A (ja) 2005-06-30
JP4076492B2 JP4076492B2 (ja) 2008-04-16

Family

ID=34732737

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003412235A Expired - Fee Related JP4076492B2 (ja) 2003-12-10 2003-12-10 酸化染毛処理用前処理剤組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4076492B2 (ja)

Cited By (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007045825A (ja) * 2005-08-11 2007-02-22 L'oreal Sa 特定のソルビタンエステルを使用して頭皮を処理する工程を含むケラチン繊維の着色方法
JP2008133227A (ja) * 2006-11-29 2008-06-12 Milbon Co Ltd 2剤式毛髪処理剤
WO2009047914A1 (ja) * 2007-10-12 2009-04-16 Kao Corporation 非酸化型染毛剤組成物
WO2009062804A1 (de) * 2007-11-14 2009-05-22 Henkel Ag & Co. Kgaa Haarbehandlungsmittel mit litchi extrakt und taurin
WO2012005331A1 (ja) * 2010-07-09 2012-01-12 ホーユー 株式会社 酸性染毛料組成物及びそれを用いた染毛方法
JP4891449B1 (ja) * 2011-05-25 2012-03-07 株式会社ピカソ美化学研究所 白髪染め用染毛剤組成物
KR101277530B1 (ko) 2007-01-26 2013-06-21 주식회사 엘지생활건강 염모제에 의한 두피자극을 완화하기 위한 두피보호용외용제 조성물
JP2016172725A (ja) * 2015-03-16 2016-09-29 大正製薬株式会社 タウリン含有組成物
JP2019137649A (ja) * 2018-02-14 2019-08-22 株式会社 リトル・サイエンティスト 毛髪処理方法
JP2020512989A (ja) * 2017-04-02 2020-04-30 ヘンケル・アクチェンゲゼルシャフト・ウント・コムパニー・コマンディットゲゼルシャフト・アウフ・アクチェンHenkel AG & Co. KGaA 繊維を着色するための組成物、キット、および方法
JP2020097551A (ja) * 2018-12-19 2020-06-25 日本メナード化粧品株式会社 染毛料組成物
CN114080218A (zh) * 2019-06-07 2022-02-22 迪维思科 新型染发组合物

Cited By (18)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007045825A (ja) * 2005-08-11 2007-02-22 L'oreal Sa 特定のソルビタンエステルを使用して頭皮を処理する工程を含むケラチン繊維の着色方法
JP2008133227A (ja) * 2006-11-29 2008-06-12 Milbon Co Ltd 2剤式毛髪処理剤
KR101277530B1 (ko) 2007-01-26 2013-06-21 주식회사 엘지생활건강 염모제에 의한 두피자극을 완화하기 위한 두피보호용외용제 조성물
AU2008310491B2 (en) * 2007-10-12 2013-02-14 Kao Corporation Non-oxidative hair dye composition
WO2009047914A1 (ja) * 2007-10-12 2009-04-16 Kao Corporation 非酸化型染毛剤組成物
JP2009096726A (ja) * 2007-10-12 2009-05-07 Kao Corp 非酸化型染毛剤組成物
US7896932B2 (en) 2007-10-12 2011-03-01 Kao Corporation Non-oxidative hair dye composition
WO2009062804A1 (de) * 2007-11-14 2009-05-22 Henkel Ag & Co. Kgaa Haarbehandlungsmittel mit litchi extrakt und taurin
WO2012005331A1 (ja) * 2010-07-09 2012-01-12 ホーユー 株式会社 酸性染毛料組成物及びそれを用いた染毛方法
JP4891449B1 (ja) * 2011-05-25 2012-03-07 株式会社ピカソ美化学研究所 白髪染め用染毛剤組成物
JP2016172725A (ja) * 2015-03-16 2016-09-29 大正製薬株式会社 タウリン含有組成物
JP2020512989A (ja) * 2017-04-02 2020-04-30 ヘンケル・アクチェンゲゼルシャフト・ウント・コムパニー・コマンディットゲゼルシャフト・アウフ・アクチェンHenkel AG & Co. KGaA 繊維を着色するための組成物、キット、および方法
JP7198217B2 (ja) 2017-04-02 2022-12-28 ヘンケル・アクチェンゲゼルシャフト・ウント・コムパニー・コマンディットゲゼルシャフト・アウフ・アクチェン 繊維を着色するための組成物、キット、および方法
JP2019137649A (ja) * 2018-02-14 2019-08-22 株式会社 リトル・サイエンティスト 毛髪処理方法
JP7169622B2 (ja) 2018-02-14 2022-11-11 株式会社 リトル・サイエンティスト 毛髪処理方法
JP2020097551A (ja) * 2018-12-19 2020-06-25 日本メナード化粧品株式会社 染毛料組成物
JP7125753B2 (ja) 2018-12-19 2022-08-25 日本メナード化粧品株式会社 染毛料組成物
CN114080218A (zh) * 2019-06-07 2022-02-22 迪维思科 新型染发组合物

Also Published As

Publication number Publication date
JP4076492B2 (ja) 2008-04-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4170117B2 (ja) 染毛剤組成物
JP2002363048A (ja) 2剤式染毛・脱色剤組成物用第1剤、2剤式染毛・脱色剤組成物キット、及びそれを用いた毛髪処理方法
JP2001213741A (ja) 毛髪処理方法
JP4170116B2 (ja) 染毛剤組成物
JP4076492B2 (ja) 酸化染毛処理用前処理剤組成物
JP5296329B2 (ja) 酸化染毛剤又は脱色剤組成物
JP5214079B2 (ja) 染毛剤組成物
US20170273881A1 (en) Cosmetic composition for keratin fibres
JP5506285B2 (ja) 毛髪処理剤
JP2007145783A (ja) 染毛剤組成物
JP2002097121A (ja) 酸化染毛剤組成物
JP2002338443A (ja) 染毛剤又は脱色剤組成物
JP3781413B2 (ja) 染毛用前処理剤組成物
JP2005255570A (ja) 染毛剤組成物
JP2011042584A (ja) 毛髪処理方法及び毛髪処理キット
JP5674262B2 (ja) 染毛剤組成物
JP2002241248A (ja) 染毛方法、酸化染毛剤組成物、及び染毛用品
JP2005239627A (ja) 染毛剤組成物
JP5439090B2 (ja) 毛髪処理剤
JP2017222607A (ja) 粉末染毛剤組成物
JP2000302653A (ja) 酸化染毛剤組成物及び染毛用毛髪処理剤組成物
JP5314362B2 (ja) 酸化染毛剤組成物
JP2004123618A (ja) 毛髪化粧料、及び、毛髪処理方法
JP2003252729A (ja) 染毛用前処理剤組成物
JPH10167937A (ja) 染毛剤組成物

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060713

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20070925

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20071026

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20071029

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20071226

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20080129

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20080129

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4076492

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110208

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140208

Year of fee payment: 6

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees