JP2005169292A - 振動装置 - Google Patents

振動装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2005169292A
JP2005169292A JP2003414226A JP2003414226A JP2005169292A JP 2005169292 A JP2005169292 A JP 2005169292A JP 2003414226 A JP2003414226 A JP 2003414226A JP 2003414226 A JP2003414226 A JP 2003414226A JP 2005169292 A JP2005169292 A JP 2005169292A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
vibration
generator
frequency
vibration generator
natural frequency
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2003414226A
Other languages
English (en)
Inventor
Junichi Aihara
純一 合原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Koganei Corp
Original Assignee
Koganei Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Koganei Corp filed Critical Koganei Corp
Priority to JP2003414226A priority Critical patent/JP2005169292A/ja
Publication of JP2005169292A publication Critical patent/JP2005169292A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Apparatuses For Generation Of Mechanical Vibrations (AREA)

Abstract

【課題】 少ない振動エネルギーによって高い出力を得られる振動装置を提供する。
【解決手段】 振動装置は、容器21内に振動子としてのピストンが組み込まれた振動発生器10を有しており、振動発生器10とばね部材13a,13bとにより振動系が形成され、この振動系の振動はホルダーとしての枠体12を介して被振動物体14に伝達される。振動発生器10とばね部材13a,13bを含めた振動系の固有振動数は、振動発生器10により振動系に生成される振動数の範囲に設定されており、振動系は固有振動数に近い振動数で共振状態に近い状態で振動し、振動発生器10の振動出力が増幅されて被振動物体14に伝達される。これにより、少ない振動エネルギーにより大きな振動力で被振動物体14を振動させることができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は圧縮空気などを駆動源として被振動物体に振動を加える振動装置に関する。
被振動物体に振動を加えるための振動装置としては電動モータを駆動源として利用して振動子である偏心重りを回転させて振動を発生させるようにした電動式と、圧縮空気を駆動源として振動子であるピストンつまりプランジャを往復動させて振動を発生させるようにした空気圧式がある。空気圧式の振動装置としては、シリンダを容器としてこの中に振動子としてのピストンを往復動自在に装着しており、このタイプの振動装置にあっては、容器に形成された給気ポートから圧縮空気を供給することにより、ピストンの移動に伴って流路が切り換えられてピストンの両側に形成された空気圧室に交互に圧縮空気が供給され、連続的にピストンが往復動し、容器内で往復動するピストンによって容器は振動することになる(特許文献1および特許文献2参照)。このような振動装置ないし振動発生器を用いることにより、振動式コンベアを作動することができる。
特開昭49−60062号公報 特開昭49−86960号公報
振動子であるピストンが往復動自在に組み込まれた容器からなる振動発生器を用いて被振動物体に振動を加える場合には、容器に加えられる圧縮空気の印加圧力に比例して振動数と振動出力が大きくなる。したがって、被振動物体に加えるべき振動出力を大きくする場合には、印加圧力を大きくするか、ピストン径の大きい振動子を使用するか、あるいは振動子の個数を増やすこと等により行うことができるが、いずれも消費エネルギーが大きくなるという課題がある。その他に、共振による増幅という方法もあるが、一般的に固有振動数前後の狭い振動数範囲の現象であり、振動発生器が生成する振動数の一部分の範囲でしか増幅することができない。
本発明の目的は、少ない消費エネルギーで高い出力を得られる振動装置を提供することにある。
本発明の振動装置は、被振動物体に振動を加える振動装置であって、振動子とこれを振動自在に収容する容器とを備え振動を発生させる振動発生器と、前記被振動物体に取り付けられるホルダーと、前記振動発生器と前記ホルダーとを連結するとともに、前記振動発生器の振動方向に弾性変形するばね部材とを有し、前記振動発生器と前記ばね部材を含めた振動系の固有振動数を、前記振動発生器を直接被振動体に取り付けた場合に生成される振動数の範囲に設定し、前記振動発生器の振動出力を共振振動により増幅して前記被振動物体に伝達することを特徴とする。
本発明の振動装置は、前記振動発生器の一端部に第1のコイルばねを介して連結される第1の枠片と、前記振動発生器の他端部に第2のコイルばねを介して連結される第2の枠片と、前記第1と第2の枠片の一端部を相互に連結する第3の枠片と、他端部を相互に連結する第4の枠片とを有する枠体により前記ホルダーを形成することを特徴とする。また、本発明の振動装置は、前記振動発生器の一端部に取り付けられる板ばねの外周部が連結される筒部と当該筒部と一体となったディスク部とを有する筒体により前記ホルダーを形成することを特徴とする。
本発明の振動装置は、前記振動発生器と前記ばね部材を含めた振動系の固有振動数よりも高くかつ当該固有振動数に近い振動数で被振動物体に振動を伝達することを特徴とする。また、本発明の振動装置は、前記振動発生器と前記ばね部材を含めた振動系の固有振動数よりも低くかつ当該固有振動数に近い振動数で被振動物体に振動を伝達することを特徴とする。
本発明の振動装置は、前記振動発生器と前記ばね部材を含めた振動系の固有振動数よりも高くかつ当該固有振動数に近い振動数で被振動物体に振動を伝達する高振動モードと、前記振動系の固有振動数よりも低くかつ当該固有振動数に近い振動数で被振動物体に振動を伝達する低振動モードとを有することを特徴とする。
本発明の振動装置は、内部にシリンダ室が形成されたシリンダからなる容器と前記シリンダ室内を往復動するピストンからなる振動子とにより前記振動発生器を形成し、前記シリンダに設けられた給気ポートから圧縮空気を供給することにより前記ピストンを往復動させて振動を発生させることを特徴とする。
本発明の振動装置は、前記振動発生器の始動時に前記給気ポートに供給される圧縮空気の印加圧力を変化させて前記高振動モードと前記低振動モードとに切り換える圧力調整手段を有することを特徴とする。
本発明の振動装置にあっては、振動発生器とばね部材とにより振動系を形成し、振動発生器を直接被振動体に取り付けた際に生成される振動数の範囲に振動系の固有振動数を設定し、振動系を介して被振動物体に振動発生器からの振動を伝達するようにすることにより、本振動装置の中における振動発生器の生成する振動数が、設定した固有振動数付近に集まるように変化し、入力の変化に対する振動数の変化量も緩慢になる。このため、振動発生器の生成する振動の大部分の範囲で共振による増幅を発生させて被振動体に伝達することができる。これらの効果により、少ない消費エネルギーで被振動体を高出力で振動させることができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。図1は本発明の一実施の形態である振動装置を示す一部切り欠き正面図であり、図2は本発明の他の実施の形態である振動装置を示す一部切り欠き正面図であり、図3は図1に示された振動発生器を示す断面図である。
図1に示す振動装置は、振動発生器10とこれを支持するホルダー11とを有している。ホルダー11は第1〜第4の4つの枠片12a〜12dからなる枠体12により形成され、枠片12aと振動発生器10の一端部との間には圧縮コイルばね13aがばね部材として組み込まれており、枠片12bと振動発生器10の他端部との間には圧縮コイルばね13bがばね部材として組み込まれている。枠片12a,12bの両端は2本の枠片12c,12dにより相互に連結されて四辺形の枠体12が形成されている。この振動発生器10は、図1において上下方向つまり長手方向に振動し、ホルダー11を構成する枠体12にその振動が伝達される。枠体12は、被振動物体14に取り付けられるようになっており、振動発生器10とコイルばね13a,13bとにより形成される振動系の振動が被振動物体14に伝達される。
図2に示す振動装置は、ホルダー11が筒部15aとこれと一体となったディスク部15bとを有する筒体15により形成されており、振動発生器10はホルダー11に円板形状の板ばね16を介して支持される。ばね部材としての板ばね16を振動発生器10に取り付けるために、振動発生器10の一端部にはフランジ17aがねじ止めされ、フランジ17aとの間で板ばね16の中心部を締結するためにフランジ17aには止めリング17bがボルト18により締結されるようになっている。一方、板ばね16をその周辺部で筒部15aに取り付けるために固定リング19が筒部15aに取り付けられるようになっている。
図3に示すように、図1に示される振動発生器10は、円筒形状の容器21を有しており、両端部はプラグ22,23により閉塞され内部にはシリンダ室24が形成されている。シリンダ室24内にはピストン25が軸方向に往復動自在に装着され、ピストン25とシリンダ室24の内周面との間には僅かな隙間が形成されており、ピストン25は円滑にシリンダ室24内を往復動する。ピストン25の一方の端面とプラグ22との間には加圧室24aが形成され、ピストン25の他方の端面とプラグ23との間には加圧室24bが形成される。
容器21の軸方向中央部分には給気ポート26が形成され、ピストン25には2つの環状の連通溝27a,27bがピストン25の軸方向中央部からずれた位置に形成されており、一方の連通溝27aは連通孔28aにより一方の加圧室24aに連通し、他方の連通溝27bは連通孔28bにより他方の加圧室24bに連通している。それぞれの加圧室24a,24bに連通させて容器21には排気ポート29a,29bが形成されており、これらは共通の排気通路29を介して外部に連通している。
給気ポート26にはコンプレッサなどを有する空気圧源30が給気配管31により接続されるようになっており、給気配管31には給気ポート26に供給される圧縮空気の圧力や流量を調整する調整弁32が設けられている。
図4(A)〜(D)は給気ポート26から圧縮空気を供給することによるピストン25の往復動動作を示す概略図であり、ピストン25が図4(A)に示すように、下降限位置となって停止している状態のもとで給気ポート26から圧縮空気を供給すると、圧縮空気はピストン25の外周面と容器21との間の隙間を介して加圧室24aと連通溝27bに流入する。加圧室24aは排気ポート29aを介して外部に連通しているので、連通孔28bを介して加圧室24b内に供給される圧縮空気によりピストン25は図4において上方に移動を開始する。
図4(B)に示すように、連通溝27bが給気ポート26の位置までピストン25が移動すると、加圧室24b内の圧力が急上昇してピストン25は急加速されて図において上方に移動する。この移動によって図4(C)に示すように、連通溝27bが給気ポート26の位置からずれるとともに排気ポート29aがピストン25により閉じられるとピストン25の加速は小さくなっていく。
さらにピストン25の移動が進み、図4(D)に示すように、排気ポート29bが開かれるとともに連通溝27aが給気ポート26の位置までピストン25が移動すると、ピストン25の移動速度は減速された後に逆方向に移動し始める。逆方向に移動して図4(B)の位置まで戻ると、同様にして上方移動に切り換えられる。このようにして、ピストン25の両端面はプラグ22,23に衝突することなく、連続的に往復動しその振動が容器21に伝達されることになる。
なお、図3に示すようにそれぞれのプラグ22,23にはコイルばね13a,13bの端部が係合する溝22a,23bが形成されている。図3に示す振動発生器10は図2に示す振動装置に用いられる振動発生器10と基本構造は同様であるが、図2に示す振動発生器10は、その一方のプラグ23にはフランジ17aが取り付けられることになる。
図5は図3に示す振動発生器10を直接被振動物体14に取り付けた場合に発生する振動特性を示す図であり、この振動発生器10のピストン25の外径は12mmであり、往復動ストロークは約8mmである。図5に示すように、給気ポート26から供給する圧縮空気の圧力を高くすると、出力Nと振動数Fはともにほぼ一定の割合で上昇する。空気圧システムに通常使用される圧縮空気の圧力である0.10〜0.70MPa程度の圧力範囲の圧縮空気を給気ポート26に供給することによって、図1に示す振動装置の固有振動数に関係なく図5に示す周波数および出力を発生する。
図1に示す振動装置にあっては、振動発生器10とコイルばね13a,13bとを含めた振動系の固有振動数は、振動発生器10を直接被振動物体14に取り付けた際に振動発生器10が生成する振動数の範囲に設定されている。同様に、図2に示す振動装置にあっては、振動発生器10と板ばね16とを含めた振動系の固有振動数は、振動発生器10を直接被振動物体14に取り付けた際に振動発生器10が生成する振動数の範囲に設定されている。
図5に示す特性を有する図3に示した振動発生器10を図1に示す振動装置に組み込んで、振動系の固有振動数を振動発生器10を直接被振動物体14に取り付けた際に振動発生器10が生成する振動数の範囲に設定すると、図5に示した場合と同様の圧力範囲においては、図6および図7に示す振動特性となることが判明した。これらの特性線図に示すように、振動発生器10とコイルばね13a,13bとにより振動系を形成すると、ピストン25の作動状態によって、この振動系の固有振動数Fnを境として、これよりも高い振動数となる高振動モードHと、これよりも低い振動数となる低振動モードLとが得られることが判明した。図6および図7において、太い実線は高振動モードHの特性を示し、細い実線は低振動モードLの特性を示す。
図6に示すように、高振動モードHでは、ほぼ一定の割合で固有振動数Fnよりも高い振動数となって振動数Fが上昇するのに対し、低振動モードLでは、振動数が速やかに固有振動数付近へ接近し高振動モードHよりも小さな増加率で徐々に固有振動数Fnに向けて振動数が増加する。一方、図7に示すように、振動系によって被振動物体14に加えられる振動の出力は、低振動モードLでは印加圧力の増加に伴って高い割合で出力が上昇するのに対し、高振動モードHでは印加圧力の増加に伴って徐々に出力が低下したが、いずれのモードにおいても、振動発生器10のみを被振動物体14に取り付けてこれに振動を伝達する場合よりも、図1に示すように振動発生器10とばね部材を含めた振動系を被振動物体14に取り付けると、振動系はその固有振動数に近い振動数で振動して共振状態に近い状態が発生することから、同じ振動発生器10を用いても被振動物体14に伝達される出力Nは高められた。
たとえば、振動発生器10のみを用いて被振動物体14に振動を伝達する場合には、図5に示すように印加圧力を0.20MPaとすると出力は約30Nであり、印加圧力を0.45MPaとすると出力は約74Nである。これに対して、図7に示すように、高振動モードHでは、同様に印加圧力を0.20MPaとすると出力は約153Nに増幅され、印加圧力を0.45MPaとすると出力は約88Nに増幅された。また、低振動モードLでは、同様に印加圧力を0.20MPaとすると出力は約97Nに増幅され、印加圧力を0.45MPaとすると出力は約524Nに増幅された。
したがって、振動発生器10に供給する圧力を変化させることなく、低振動モードLでは印加圧力を0.45MPaとすると、振動発生器10のみの場合に比して約7倍に出力を増加させることができ、高振動モードHでは印加圧力を0.20MPaとすると、出力は約5倍に増加させることができる。このように、図5に示す特性の振動発生器10を用いて図1に示すように振動発生器10とばね部材13a,13bを有する振動系により振動発生器10の振動を被振動物体14に伝達すると、共振状態に近い状態で振動系が振動し、この振動系から被振動物体14に伝達される振動の出力Nを増幅させることが判明した。これにより、少ない消費エネルギーにより効率的に振動力を発生させることができる。
図8は上述した低振動モードLにおけるピストン25と容器21の振動状態を示す概念図であり、図9は高振動モードHにおける振動子としてのピストン25と容器21の振動状態を示す概念図である。前述した低振動モードLの特性となるときは、ピストン25と容器21の振動状態が図8に示すようになっているときであることが観察され、高振動モードHの特性となるときは、それぞれの振動状態が図9に示すようになっているときであることが観察された。
振動装置を始動させるときに、0.20MPa程度の比較的低い圧力の圧縮空気を給気ポート26から供給したところ、容器21とピストン25は同一の位相となって振動し、その後圧力を高めると図6および図7に示す低振動モード特性で振動数Fおよび出力Nが変化した。この低振動モードLにおけるピストン25の振幅ストロークはSlである。これに対して、振動装置を始動させるときに、前述よりも高い0.50MPa程度の圧力の圧縮空気を給気ポート26から供給したところ、容器21とピストン25は逆位相となって振動し、その後圧力を低下させると、図6および図7に示す高振動モード特性で振動数Fおよび出力Nが変化した。この高振動モードHにおけるピストン25の振幅ストロークはShであり、このストロークShは低振動モードLにおける振幅ストロークSlよりも短い値となる。
低振動モードLでは、ピストン25と容器21は同一の方向つまり同一位相となって振動するので、ピストン25はその振幅ストロークが容器21に対するストロークよりも長いストロークで振動することになる。このモードで印加圧力を高めていくと、ピストン25の振動数が増加して振動系はその固有振動数Fnに近づいて行くが、容器21の振幅が大きくなるためにピストン25のストロークも大きくなるので、振動数の増加率は図5に示す振動発生器10を直接被振動物体14に取り付けた時の振動発生器10が生成する振動数の増加率よりも小さくなる。しかも、振動数には限度があり、振動系の振動数が固有振動数Fnに到達することはなく、結果的には振動系は固有振動数Fnを超える振動数にはならない。
一方、高振動モードHでは、ピストン25と容器21は逆の方向つまり逆位相となって振動するので、ピストン25はその振幅ストロークが容器21に対するストロークよりも短いストロークで振動することになる。これにより、高振動モードHにおける振動数は低振動モードLにおける振動数よりも大きくなる。この高振動モードHで印加圧力を小さくして行くと、ピストン25の振動数は低下して固有振動数Fnに近づいて行くことになり、容器21の振幅は大きくなる。このときには、ピストン25は容器21に対し逆方向に移動しているので、ピストン25のストロークが長くなるのではなく、逆に容器21の動きが大きくなってピストン25が戻る前に容器21の端面がピストン25に接近移動するので、結果的にピストン25の往復動ストロークは容器21に対する移動ストロークよりも短くなる。この高振動モードでは、印加圧力を低下させて行くと、振動系の振動数は固有振動数Fnに近づいて行くことになるが、振動系の振動数が固有振動数Fnに到達することはなく、結果的には振動系は、固有振動数Fnを下回る振動数にはならない。
低振動モードLのときに印加圧力を高めて行くと、上述のように固有振動数に接近することになるが、過度に圧力を高めると、振動が不安定になって振動装置は低振動モードLから高振動モードHに切り替わることがある。同様に、高振動モードHのときに印加圧力を下げて行くと、上述のように固有振動数に接近することになるが、過度に圧力を低下させると、同様に振動が不安定になって振動装置は高振動モードHから低振動モードLに切り替わることがある。したがって、低振動モードLで振動装置を作動させるときには、印加圧力を過度に高めないようにすることが好ましく、高振動モードHで振動装置を作動させるときには、印加圧力を過度に低下させないようにすることが好ましい。
振動発生器10とばね部材13a,13bを有する本発明の振動装置としては、上述した高振動モードHと低振動モードLの両方のモードを有するタイプと、いずれか一方のモードを有するタイプに設定することもできる。両方のモードを有する振動装置とする場合には、振動装置の操作パネルにモード選択スイッチと振動数と出力とを入力操作するためのスイッチを設けて、低振動モードが選択されたときには振動装置の始動時には、図6に示す特性の振動発生器10を有する振動系においては、振動発生器10を直接被振動物体14へ取り付けた時に、本振動装置に設定した固有振動数Fnを発生させるために必要な印加圧力、境界圧力Pcよりも低い圧力を容器21に供給するようにし、設定された振動数と出力が得られるように印加圧力を徐々に高めるように調整弁32により調整する。逆に、高振動モードHが選択されたときには振動装置の始動時には、境界圧力Pcよりも高い圧力を容器21に供給するようにし、設定された振動数と出力が得られるように印加圧力を徐々に低下させるように調整弁32により調整する。
これらにより、境界圧力Pcよりも高い圧力を印加した状態で振動発生器10を作動させると高振動モードHが維持され、これよりも低い圧力を印加した状態で振動発生器10を作動させると低振動モードLが維持され、いずれのモードでも、振動系を共振状態に近い状態で振動させることができる。
一方、低振動モードLのみを利用するタイプの振動装置とする場合には、操作パネルには印加圧力を入力操作するためのスイッチを設けることにより、振動装置の始動操作がなされたときには、まず境界圧力Pcよりも低い圧力を容器21に供給してから設定された振動数と出力とが得られるように印加圧力を上昇させる。さらに、高振動モードHのみを利用するタイプの振動装置とする場合には、同様に操作パネルには振動数と出力とを入力操作するためのスイッチを設けることにより、振動装置の始動操作がなされたときには、まず境界圧力Pcよりも高い圧力を容器21に供給してから設定された振動数と出力とが得られるように印加圧力を低下させる。
図2に示す振動装置においても、振動発生器10とばね部材15を含めた振動系の固有振動数を振動発生器10を直接被振動物体14に取り付けた際に振動発生器10が生成する振動数の範囲に設定することにより、図1に示す振動装置と同様の特性が得られた。
図5〜図7に示す数値は一例であって、容器21内に供給する印加圧力と、それに伴う振動系の振動数および出力は振動子であるピストン25の外径やストロークによって相違しており、図5〜図7に示す数値に限定されるものではない。本発明の効果を得るためには、振動発生器10の周波数特性が直接被振動物体14へ取り付けた時と本振動発生装置の中へ組み込んだ時とで変化できる、つまり振動容器の振動状態により発生周波数が変化する振動発生器であることが効果が大きく望ましい。振動発生器10を含む振動系の固有振動数を、振動発生器10を直接被振動物体14に取り付けた際の印加圧力に応じた振動発生器10の生成する振動数の範囲に設定すれば、振動系の固有振動数に近い振動数つまり共振状態に近い状態で振動系を振動させることができ、振動の出力を増加させることができる。したがって、振動系の固有振動数としては、振動発生器10を直接被振動物体14に取り付けた際に生成する振動数の範囲内となるのであれば、どのような固有振動数に設定するようにしても良い。
本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。たとえば、上述した実施の形態では、空気圧を駆動媒体として振動子であるピストンを往復動させるようにした振動発生器10を振動装置に用いたが、空気圧により偏心質量を回転させるようにしたタイプの振動発生器としても良い。ピストンの往復運動と違い、回転運動のため出力の方向が定まらなくなるが、振動装置のばねは固有振動数の発生する一方向にのみ大きく振動することになるため近似的に往復運動の振動子と同じ扱いができ、本発明の効果を得ることができる。さらに、電気を使用した振動子の内で駆動源が負荷により振動数を変化させるタイプ、たとえばDCモータなどを用いて偏心質量を回転させるようにした振動発生器を使用するようにしても良い。
この振動装置は、振動式コンベアの駆動源などのように工業製品の製造装置として使用することができるとともに、振動式の椅子などのように日用品の振動源としても使用することができる。
本発明の一実施の形態である振動装置を示す一部切り欠き正面図である。 本発明の他の実施の形態である振動装置を示す一部切り欠き正面図である。 図1に示された振動発生器を示す断面図である。 (A)〜(D)は圧縮空気を供給することによるピストンの往復動動作を示す概略図である。 振動発生器の振動特性を示す特性線図である。 振動系の振動特性を示す特性線図である。 振動系の振動特性を示す特性線図である。 低振動モードにおけるピストンと容器の振動状態を示す概念図である。 高振動モードにおけるピストンと容器の振動状態を示す概念図である。
符号の説明
10 振動発生器
11 ホルダー
12 枠体
13a,13b 圧縮コイルばね(ばね部材)
14 被振動物体
15 筒体
16 板ばね(ばね部材)
21 容器
25 ピストン(振動子)
26 給気ポート
30 空気圧源
32 調整弁

Claims (8)

  1. 被振動物体に振動を加える振動装置であって、
    振動子とこれを振動自在に収容する容器とを備え振動を発生させる振動発生器と、
    前記被振動物体に取り付けられるホルダーと、
    前記振動発生器と前記ホルダーとを連結するとともに、前記振動発生器の振動方向に弾性変形するばね部材とを有し、
    前記振動発生器と前記ばね部材を含めた振動系の固有振動数を、前記振動発生器を直接被振動体に取り付けた場合に生成される振動数の範囲に設定し、
    前記振動発生器の振動出力を共振振動により増幅して前記被振動物体に伝達することを特徴とする振動装置。
  2. 請求項1記載の振動装置において、前記振動発生器の一端部に第1のコイルばねを介して連結される第1の枠片と、前記振動発生器の他端部に第2のコイルばねを介して連結される第2の枠片と、前記第1と第2の枠片の一端部を相互に連結する第3の枠片と、他端部を相互に連結する第4の枠片とを有する枠体により前記ホルダーを形成することを特徴とする振動装置。
  3. 請求項1記載の振動装置において、前記振動発生器の一端部に取り付けられる板ばねの外周部が連結される筒部と当該筒部と一体となったディスク部とを有する筒体により前記ホルダーを形成することを特徴とする振動装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の振動装置において、前記振動発生器と前記ばね部材を含めた振動系の固有振動数よりも高くかつ当該固有振動数に近い振動数で被振動物体に振動を伝達することを特徴とする振動装置。
  5. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の振動装置において、前記振動発生器と前記ばね部材を含めた振動系の固有振動数よりも低くかつ当該固有振動数に近い振動数で被振動物体に振動を伝達することを特徴とする振動装置。
  6. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の振動装置において、前記振動発生器と前記ばね部材を含めた振動系の固有振動数よりも高くかつ当該固有振動数に近い振動数で被振動物体に振動を伝達する高振動モードと、前記振動系の固有振動数よりも低くかつ当該固有振動数に近い振動数で被振動物体に振動を伝達する低振動モードとを有することを特徴とする振動装置。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の振動装置において、内部にシリンダ室が形成されたシリンダからなる容器と前記シリンダ室内を往復動するピストンからなる振動子とにより前記振動発生器を形成し、前記シリンダに設けられた給気ポートから圧縮空気を供給することにより前記ピストンを往復動させて振動を発生させることを特徴とする振動装置。
  8. 請求項7記載の振動装置において、前記振動発生器の始動時に前記給気ポートに供給される圧縮空気の印加圧力を変化させて前記高振動モードと前記低振動モードとに切り換える圧力調整手段を有することを特徴とする振動装置。

JP2003414226A 2003-12-12 2003-12-12 振動装置 Pending JP2005169292A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003414226A JP2005169292A (ja) 2003-12-12 2003-12-12 振動装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003414226A JP2005169292A (ja) 2003-12-12 2003-12-12 振動装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2005169292A true JP2005169292A (ja) 2005-06-30

Family

ID=34734092

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003414226A Pending JP2005169292A (ja) 2003-12-12 2003-12-12 振動装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2005169292A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007156566A (ja) * 2005-11-30 2007-06-21 Okayama Univ 共振制御式流体圧制御システムおよびその制御システム用流体圧制御弁
JP2012181297A (ja) * 2011-03-01 2012-09-20 Kayaba System Machinery Kk 起震装置
CN103286055A (zh) * 2012-03-02 2013-09-11 日本电产精密株式会社 振动产生装置
WO2016171391A1 (ko) * 2015-04-22 2016-10-27 서울대학교산학협력단 진동하는 구조물의 마찰측정 장치
WO2022250448A1 (ko) * 2021-05-25 2022-12-01 젠틀에너지 주식회사 증폭기 설계 장치 및 방법

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS56106213U (ja) * 1980-01-16 1981-08-18
JPH07185458A (ja) * 1993-12-28 1995-07-25 Yotaro Hatamura 低周波脈動流発生装置

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS56106213U (ja) * 1980-01-16 1981-08-18
JPH07185458A (ja) * 1993-12-28 1995-07-25 Yotaro Hatamura 低周波脈動流発生装置

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007156566A (ja) * 2005-11-30 2007-06-21 Okayama Univ 共振制御式流体圧制御システムおよびその制御システム用流体圧制御弁
JP4590562B2 (ja) * 2005-11-30 2010-12-01 国立大学法人 岡山大学 共振制御式流体圧制御システムおよびその制御システム用流体圧制御弁
JP2012181297A (ja) * 2011-03-01 2012-09-20 Kayaba System Machinery Kk 起震装置
CN103286055A (zh) * 2012-03-02 2013-09-11 日本电产精密株式会社 振动产生装置
WO2016171391A1 (ko) * 2015-04-22 2016-10-27 서울대학교산학협력단 진동하는 구조물의 마찰측정 장치
KR20160125645A (ko) * 2015-04-22 2016-11-01 서울대학교산학협력단 진동하는 구조물의 마찰측정 장치
KR101686207B1 (ko) * 2015-04-22 2016-12-28 서울대학교산학협력단 진동하는 구조물의 마찰측정 장치
WO2022250448A1 (ko) * 2021-05-25 2022-12-01 젠틀에너지 주식회사 증폭기 설계 장치 및 방법
JP2023531903A (ja) * 2021-05-25 2023-07-26 ジェントル・エナジー・コーポレーション 増幅器設計装置および方法
JP7485409B2 (ja) 2021-05-25 2024-05-16 ジェントル・エナジー・コーポレーション 増幅器設計装置および方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4795428B2 (ja) ポンプ
JP2007322339A (ja) 振動試験方法および振動試験装置
JP2005344708A (ja) 往復動圧縮機及びその駆動装置並びに制御方法
KR20030015693A (ko) 왕복동식 압축기의 가스 압축장치
CN102135122B (zh) 变频射流振荡器
US6237748B1 (en) Oscillating drive for resonance system
JP2005169292A (ja) 振動装置
JP2009024611A (ja) 小型ポンプ
CN112267985B (zh) 多源驱动可控式合成射流泵系统及其控制方法
JPH107226A (ja) マスを備える振動装置
JP2006219986A (ja) 振動式圧縮機
US4403511A (en) Hydraulic vibration tester
JP4186256B2 (ja) 電磁弁一体型電磁ポンプ
CN115349058A (zh) 泵控制装置以及泵控制系统
JPH06101631A (ja) 超磁歪式液体ポンプ
JP3701507B2 (ja) 往復動加振装置
JP2005282414A (ja) 制御弁
JP2006002600A (ja) 振動型圧縮機
CN214157113U (zh) 食物处理机
JP2005315326A (ja) 小型電磁弁
JP2001123950A (ja) リニア圧縮機
KR100425844B1 (ko) 왕복동식 압축기의 공진 주파수 조절장치
JPH10227284A (ja) リニアコンプレッサ
JPS5813207A (ja) 油圧加振器
JP4590562B2 (ja) 共振制御式流体圧制御システムおよびその制御システム用流体圧制御弁

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Effective date: 20060905

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100112

A02 Decision of refusal

Effective date: 20100511

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02