JP2005167032A - 多層配線板の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 確実に層間接続でき、且つ信頼性の高い多層配線板を生産性良く製造する方法を提供する。
【解決手段】 接着樹脂を介して接着される配線パターンと、該配線パターン上に形成された導体ポストと、該導体ポストの先端表面に形成された半田層を有する接続層と、該導体ポストとの層間接続用ランドを有する被接続層とを、接着剤層を介して熱圧着することにより半田接合させた層間接続部を有する多層配線板の製造方法であって、加熱時の昇温速度が10℃/秒以上200℃/秒以下に制御できる圧着ツールにて加熱されさらに半田融点温度で3秒以上保持された後に加圧することによって安定した層間接続が達成され、高信頼性の多層配線板を得ることができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、多層配線板の製造方法に関するものである。
ビア加工された絶縁層中に形成された導体ポストの先端表面に形成された半田層を用いて層間接続を行う場合において、半田接合に必要な表面清浄化機能を有する接着剤層を導電体回路層間に介在させ、密着させ・加圧した後、半田溶融温度まで加熱する工程を経て半田接合させて層間接続させる方法がある(例えば、特許文献1参照。)。これによると、半田の融点以上の温度に加熱し半田を溶融させて凸形状の溶融半田を形成した後、加圧して半田層を層間接続用の金属ランドに点接触させてさらに溶融した接着剤層の樹脂を排除しながら半田接合させる。ところが、圧着装置の昇温速度が遅いと半田融点以上の温度に達するまでに時間が多くかかり、表面清浄化機能を有する熱硬化性の接着剤の硬化反応が進行し流動性が悪化するため、加圧後の接続不良が多発する恐れがある。また、タクトタイムがあがらないため生産性が悪い。そのため昇温速度を速くすることで、熱硬化性接着剤の硬化反応が進行する前に半田接合が行われるため接合不良が起こりにくい。また急速昇温による生産性向上も期待できる。しかしながら、単純に圧着装置の昇温速度を上げても圧着装置の昇温速度が速すぎて基板の昇温が追随しない場合があり、十分加熱されないまま圧着されて接合不良が発生する恐れがある。
特願2001−384834号(第12−26頁、図1)
本発明は、多層配線板における、層間接続のこのような現状の問題点に鑑み、確実に層間接続でき、信頼性の高い、多層配線板を生産性よく製造することを目的とする。
即ち、本発明は、下記(1)〜(4)の多層配線板の製造方法を提供するものである。
(1)絶縁層の片面に形成された配線パターンと、該配線パターン上に前記絶縁層を貫通して形成された導体ポストと、該導体ポストの先端表面に形成された半田層とを有する接続層を、接着剤層を介して、前記導体ポストと半田接合する層間接続用ランドを有する被接続層とを張り合わせ、前記半田層および絶縁層と前記接着剤層とを接触させた後、加熱して圧着することにより前記導体ポストと前記層間接続用ランドとを半田接合する多層配線板の製造方法であって、前記加熱する工程は、10℃/秒以上200℃/秒以下の昇温速度により加熱する工程と、加熱温度が前記半田層の溶融温度以上に達した後、前記半田層が溶融するまでその温度を保持する工程とを含んでなることを特徴とする多層配線板の製造方法。
(2)第1項記載の前記半田接合は、第1項記載の半田層を形成する半田の融点以上の温度で半田層を溶融させた後に加圧して行われることが好ましい。
(3)第1項記載の昇温速度は、前記半田接合に用いる加熱圧着装置において、少なくとも前記接続層および被接続層が載置される加圧ヘッドで調節されることが好ましい。
(4)第3項記載の過熱圧着装置の加圧ヘッドがパルスヒート方式の加熱ユニットを有するものであることが好ましい。
本発明によれば、確実に層間接続でき、且つ信頼性の高い多層配線板を提供でき、電子部品の高密度集積化や、高密度実装化が可能とすることができる。
本発明は、絶縁層の片面に形成された配線パターンと、該配線パターン上に前記絶縁層を貫通して形成された導体ポストと、該導体ポストの先端表面に形成された半田層とを有する接続層を、接着剤層を介して、前記導体ポストとの層間接続用ランドを有する被接続層とを張り合わせ、前記半田層および絶縁層と前記接着剤層とを接触させた後、加熱して圧着することにより前記導体ポストと前記層間接続用ランドとを半田接合して得られる多層配線板の製造方法であって、前記加熱する工程は、10℃/秒以上200℃/秒以下の昇温速度により加熱する工程と、加熱温度が前記半田層の溶融温度以上に達した後、前記半田層が溶融するまでその温度を保持する工程が含むものであることにより層間接続信頼性の高い多層配線板を生産性良く製造できるものである。前記昇温速度は、その下限値として、20℃/秒以上が好ましく、50℃/秒がより好ましく、さらには100℃/秒以上であることがより好ましい。また、生産性の面からもタクトタイムが短縮され生産性が向上するメリットがある。10℃/秒未満であると昇温過程において接着剤層の硬化反応が進行し溶融粘度が上昇し、加圧工程において、接着剤層を介した半田層の被接続層への接触が阻害される恐れがある。また、接着剤が金属の酸化膜除去などが可能な表面清浄化機能を有する場合、清浄化機能が発現する温度に到達する前に接着剤の硬化反応が進行してしまい、金属酸化膜の除去が十分に行われず良好な接合部が得られない場合がある。さらに、半田層が溶融するまで半田層の融点温度以上の温度で保持する際に、半田層を均一に溶融し良好な接合部を得るために3秒以上保持することが好ましい。
本発明の多層配線板の製造方法は、加熱圧着して半田接合する際に、加圧ヘッドを有する加熱圧着装置を用いて行うことができるが、前記昇温速度は、前記接続層および被接続層において、特に半田層の溶融を調整する上で、少なくとも前記接続層および被接続層が載置される加圧ヘッドで調節されることが好ましい。
また、前記加熱圧着装置における加圧ヘッドは、昇温速度を精度良く制御する上で、パルスヒート型加熱ユニット有するものであることが好ましい。
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明するが、本発明はこれによって何ら限定されるものではない。
図1は、本発明の実施形態である多層配線板の製造方法の例を説明するための図で、図2(h)は得られる多層配線板の構造を示す断面図である。
本発明の多層配線板の製造方法としては、まず、金属箔101と絶縁膜102からなる2層構造体を用意し、絶縁膜102にビア103を形成する(図1(a))。
2層構造体は、金属箔101上に樹脂ワニスを印刷、カーテンコート、バーコート等の方法で直接塗布することにより得ることができる。ここで、金属箔は、この他、金属膜、金属板などの金属層であっても良い。さらには、市販の樹脂付銅箔(例えば、ポリイミド付銅箔)のような2層構造体を用意しても良い。また、2層構造体は、ガラスエポキシ両面銅張積層板の一方の銅箔を全面エッチングして得ることもできる。
ビア103の形成方法としては、例えば、レーザー、プラズマによるドライエッチング、ケミカルエッチング等が挙げられる。レーザーとしては、炭酸ガスレーザー、紫外線レーザー、エキシマレーザー等が挙げられる。絶縁膜102が、ガラスエポキシ積層板のようにガラスクロスの補強繊維を含む場合には、絶縁樹脂とガラスクロスを貫通して、ビア103を形成することができる炭酸ガスレーザーを使用することが好ましい。絶縁膜102がポリイミド等の樹脂から構成され補強繊維を含まない場合には、より微細なビア103を形成できる紫外線レーザーを使用することが好ましい。また、絶縁膜102を感光性樹脂膜により形成した場合には、絶縁膜102を選択的に感光し、現像することでビア103を形成することもできる。
次に、金属箔101を電解めっき用リード(給電用電極)として、電解めっきにより、導体ポスト104をビア103に形成し、続いて、導体ポスト104の先端表面に、半田層105を形成する(図1(b))。
導体ポスト104の形成方法としては、電解めっきによる方法が、導体ポスト104の先端の形状を自由に制御することができるので好ましい。導体ポストの先端は、絶縁層102の表層面と同じか、もしくは、表層面より突出していることが望ましい。表面層より導体ポストを突出させることで、導体ポスト先端に形成された半田が溶融し、補強構造を形成した半田接合が得られる。
導体ポスト104の材質としては、この製造方法に適するものであればどのようなものでも良く、例えば、銅、ニッケル、金、錫、銀、パラジウム等が挙げられる。さらには、銅を用いることで、低抵抗で安定した導体ポスト104が得られる。
半田層105の形成方法としては、無電解めっきにより形成する方法、金属箔101を電解めっき用リード(給電用電極)として電解めっきにより形成する方法、半田を含有するペーストを印刷する方法が挙げられる。印刷による方法では、印刷用マスクを導体ポスト104に対して精度良く位置合せする必要があるが、無電解めっきや電解めっきによる方法では、導体ポスト104の先端表面以外に半田層105が形成されることがないため、導体ポスト104の微細化・高密度化にも対応しやすい。特に、電解めっきによる方法では、無電解めっきによる方法よりも、めっき可能な金属が多種多様であり、また薬液の管理も容易であるため、非常に好適である。また、形成される半田層の厚みとしては、加熱して半田を溶融する際に、半田層が接着剤層内で、凸形状、より好ましくはドーム形状、雫状の形状を形成するに必要な量となる厚みで形成されていれば良い。
半田層105の材質としては、SnやIn、もしくはSn、Ag、Cu、Zn、Bi、Pd、Sb、Pb、In、Auの少なくとも二種からなる半田を使用することが好ましい。より好ましくは、環境に優しいPbフリー半田である。
次に、金属箔101を選択的にエッチングすることにより、配線パターン106を形成して、接続層110を得る(図1(c))。続いて、半田層105が形成された絶縁膜102の表面に接着剤層108を形成する(図1(d))。
接着剤層108の形成方法としては、使用する樹脂に応じて適した方法で良く、樹脂ワニスを印刷、カーテンコート、バーコート等の方法で直接塗布したり、ドライフィルムタイプの樹脂を真空ラミネート、真空プレス等の方法で積層する方法が挙げられる。接着剤層108の機能としては、金属の表面清浄化機能と接着機能の2機能を有することが、より好ましい。接着剤層108形成時の厚みとしては、半田層105を溶融させ凸形状を形成させる際に、少なくとも凸形状頂点部と、相対する層間接続用ランド107とが、非接触を保てる厚みであることが好ましい。半田層の厚みが、非接触を保てない場合、半田が溶融し凸形状を形成する最中に、半田層105が接着剤層108を挟んで層間接続用ランド107に接触し、良好な半田接合が得られない恐れがある。
なお、図1(d)では、半田層105が形成された絶縁膜102の表面に接着剤層108を形成する例を示したが、少なくとも半田層105が、接着剤層108と接触していれば良い。半田層105が接着剤層108と接触していることで、半田溶融時に接着剤層中で溶融して、凸形状を形成することができる。また、被接続層120の表面に接着剤層108を形成しても構わない。もちろん、絶縁膜102と被接続層120の両表面に形成しても構わない。
次に、接続層110と層間接続ランド107を有する被接続層120とを、導体ポスト104と層間接続用ランド107とが半田接合できるように位置合わせする(図1(e))。
位置合わせ方法としては、接続層110および被接続層120に、予め形成されている位置決めマークを、画像認識装置により読み取り位置合わせする方法、位置合わせ用のピン等で位置合わせする方法等を用いることができる。
次に、接着剤層108と、接続層110と被接続層120とを接触させて積層体130を得る(図1(f))。
接触させる方法としては、加熱圧着装置として、例えば、真空プレスまたは加圧式真空ラミネータを用いて、加熱・加圧することにより、接着剤層108を軟化させる方法が挙げられる。上記工程においては、少なくとも半田層105と層間接続用ランド107が空気に接触せず又は接着剤層中で接触していると良く、また、半田層105と層間接続用ランド107とを非接触に保たれていると良い。
次いで、接続層110と被接続層120とを接触させた積層体130を前記昇温速度の条件で加熱し、半田層105を形成する半田の融点以上の温度に加熱し半田を溶融させた後、加圧して圧着する(図1(f)、図2(g)、図2(h))。この工程においては、積層体130を加熱圧着装置の加圧ヘッドに載置し、前記昇温速度で加熱して半田層を溶融させた後、加圧して圧着することができる。
接着剤層108に金属表面清浄化機能を有する接着剤を用いた場合、半田層105が、その半田の融点温度以上にまで加熱されたとき、接着剤層108内において、半田層105の表面の酸化膜が還元されて溶融し、溶融半田の表面張力により凸形状を形成する。その後、加圧して凸形状を形成した半田層105の頂点部と層間接続用ランド107とを接触させ、その接点から同心円状に半田が濡れ広がって半田接合させる。
接着剤層108は、半田の融点以上の温度での加熱に伴って粘度が低下していくが、軟化した接着剤層中で半田層を溶融することで、より凸形状を形成と共に半田接合を容易にする。このときの粘度は50Pa・s以下であることが好ましい。50Pa・sより高いと、半田層105の凸形状の形成、ならびに、層間接続用ランド107と接触、および、半田のぬれ広がりを阻害して、十分な半田接合が行われない恐れがある。更に加熱して接着剤層108を硬化させて、接続層110と被接続層120とを接着することができる。
本発明において接着剤層108に、半田層105の半田の溶融に必要な金属表面清浄化機能を有する接着剤を用いることにより、半田層105の半田は加熱工程により溶融することができ、また、洗浄工程を必要としない。
以上の工程により、層間接続用ランド107と導体ポスト104とを半田層105にて半田接合し、層間を接着剤層108にて接着した多層配線板を得ることができる(図2(h))。なお、図1(f)では、被接続層120に対して接続層110を1層のみ積層した例を示したが、図1(f)で得られた積層体130の上にさらにもう1層または2層以上積層して、より層数の多い多層配線板を得ることもできる。
本発明の多層配線板の製造で説明した好ましい接着剤である上記金属表面清浄化機能を有するものとしては、例えば、少なくとも1つ以上のフェノール性水酸基を有する樹脂と、その硬化剤として作用する樹脂の組み合わせからなる樹脂組成物が挙げられる。
本発明において上記好ましい接着剤に用いる少なくとも1つ以上のフェノール性水酸基を有する樹脂としては、フェノールノボラック樹脂、アルキルフェノールノボラック樹脂、レゾール樹脂、および、ポリビニルフェノール樹脂から選ばれるのが好ましく、これらの1種以上を用いることができる。また、フェノールフタリン、2,4−ジヒドロキシ安息香酸、2,5−ジヒドロキシ安息香酸、1−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸、2−ヒドロキシ−3−ナフトエ酸、m−ヒドロキシ安息香酸、p−ヒドロキシ安息香酸、o−ヒドロキシ安息香酸、p−ヒドロキシフェニル酢酸なども好ましい。
本発明において上記好ましい接着剤に用いるフェノール性水酸基を有する樹脂の、硬化剤として作用する樹脂としては、エポキシ樹脂やイソシアネート樹脂等が用いられる。具体的にはいずれも、ビスフェノール系、フェノールノボラック系、アルキルフェノールノボラック系、ビフェノール系、ナフトール系やレソルシノール系等のフェノールベースのものや、脂肪族、環状脂肪族や不飽和脂肪族等の骨格をベースとして変性されたエポキシ化合物やイソシアネート化合物が挙げられる。
上記好ましい接着剤において、フェノール性水酸基を有する樹脂は、5wt%以上80wt%以下で含まれることが好ましい。5重量%未満であると、金属表面を清浄化する作用が低下し、半田接合できなくなる恐れがある。また、80重量%より多いと、十分な硬化物が得られず、接合強度と信頼性が低下する恐れがある。フェノール性水酸基を有する樹脂の硬化剤として作用する樹脂の配合量は、例えば、エポキシ基当量またはイソシアネート基当量が、少なくともフェノール性水酸基を有する樹脂のヒドロキシル基当量に対し0.5倍以上、1.5倍以下が好ましいが、良好な金属接合性と硬化物物性が得られる場合はこの限りではない。また、接着剤には、上記成分の他に、無機充填材、硬化触媒、着色料、消泡剤、難燃剤、カップリング剤等の各種添加剤や、溶剤を添加しても良い。
以下、実施例により更に具体的に説明するが、本発明はこれによって何ら限定されるものではない。
(実施例1)
<接着剤ワニスの調合>
クレゾールノボラック樹脂(住友デュレズ(株)製,PR−HF−3)106gと、フェノールフタリン(東京化成製)105gと、ジアリルビスフェノールA型エポキシ樹脂(日本化薬(株)製、RE−810NM)450g、硬化促進剤として2−フェニル4、5−ジヒドロキシメチルイミダゾール(四国化成(株)製、2PHZ−PW)3gとを、メチルエチルケトン165gに溶解し、金属接合接着剤ワニスを作製した。
<多層配線板の製造>
銅箔(金属箔101、厚み18μm)、ポリイミド樹脂絶縁膜(絶縁膜102、厚み25μm)からなるフレキシブルプリント配線用基板(住友ベークライト製、A1フレキ)のポリイミド樹脂絶縁膜にUV−YAGレーザーを用いて、トップ径:45μm、ボトム径が25μmのビア(ビア103)を300個形成した。ビア内部およびビア周辺部を過マンガン酸樹脂エッチング液にて清浄化した後、裏面の銅箔を電解めっき用リード(給電用電極)として電解銅めっきを行ってビアを銅で充填し、銅ポスト(導体ポスト104)を形成した。ここで、銅ポストの直径が45μmとなるよう、電解銅めっきの時間を調整した。次に、銅ポストの表面に、Sn−Ag(2.5%)半田層(半田層105)を電解めっきによって4μmの厚みで形成した。なお、半田の融点はDSCによる測定において221℃であった。また、半田層の先端表面の絶縁膜表面から突出している高さは、10μmであった。次に、銅箔を選択的にエッチングして、配線パターン(配線パターン106)を形成した。以上の工程により、接続層(接続層110)を得ることができた。
次に、得られた接続層に対して、バーコートにより、上記で得た接着剤ワニスを、絶縁膜の表面、すなわちSn−Ag(2.5%)半田層が形成された面に塗布後、80℃で20分乾燥し、30μm厚の接着剤層(接着剤層108)を形成した。
一方、厚み12μm銅箔が両面に形成されたFR−5相当のガラスエポキシ両面銅張積層板(住友ベークライト製、ELC)を用い、銅箔表面に配線パターン(図示せず)および層間接続用ランドを選択的に金メッキし、さらに金メッキをエッチングレジストとして銅箔をエッチングして、配線パターンと層間接続用ランドを形成し、被接続層を得ることができた。層間接続用ランドは、位置合わせ許容誤差を考慮して、300μm径とした。
次に、上述の工程により得られた接続層と被接続層に予め形成されている位置決めマークを画像認識装置により読み取り、両者を位置合わせし、100℃の温度で仮圧着して接続層表面と、相対する被接続層の表面とを接触させた。仮圧着したサンプルを断面観察したところ、半田層と層間接続用ランドとは非接触であり、約30μm程度の間隙(接着剤層)があった。
<熱圧着工程>
仮圧着した積層体を圧着装置の下部ステージ上に搭載し、上部ステージと搭載した積層体上面のギャップが100〜200μmになるように上下ステージを接近させた。この状態で加熱を開始し、10℃/秒の昇温速度で240℃まで加熱を続け、240℃に到達してから3秒間保持して、1.5kg/cm2で10秒間加圧した。その後、ステージ温度が40℃になるまで冷却して除圧し得られた多層配線板を取り出した。なお、上下ステージのヒーターは住友大阪セメント製のパルスヒーターを使用した。
得られた多層配線版の一部を引き剥がして任意の100バンプのエリア内で基板側に半田の濡れが確認されたところを電気的導通が得られるバンプとし、接合率を計算した。また多層配線板の金属接合部(半田接合部)の断面を電子顕微鏡(SEM)により観察し、金属接合状態を評価した。
(実施例2)
熱圧着工程における上下ステージの昇温速度を100℃/秒に設定した以外は実施例1と同様にして多層配線板を得た。
(実施例3)
熱圧着工程における上下ステージの昇温速度を150℃/秒に設定した以外は実施例1と同様にして多層配線板を得た。
(比較例1)
熱圧着工程における上下ステージの昇温速度を5℃/秒に設定した以外は実施例1と同様にして多層配線板を得た。
(比較例2)
熱圧着工程における上下ステージの昇温速度を1℃/秒に設定した以外は実施例1と同様にして多層配線板を得た。
(比較例3)
熱圧着工程における上下ステージの昇温速度を100℃/秒に設定し、240℃に到達した時点で加圧を開始した以外は実施例1と同様にして多層配線板を得た。
Figure 2005167032
表1から明らかなように、実施例1、実施例2および実施例3では、いずれも良好な接合部が得られ、接合率も100%であった。また、図3(a)に示すような半田フィレットも観察された。一方で、比較例1および比較例2のように昇温速度が10℃/秒より遅いと接合安定性が低下している。接着剤が加熱昇温中に硬化反応が大幅に進行したため、本圧着時にバンプが基板側の被接続金属面に到達できなかったと考えられる。また、比較例3では、接合率は100%であったにも関わらず、接合部断面形状は良好な半田フィレットは確認されず、部分的に半田が濡れ広がった接合部であった。100℃/秒で昇温しても240℃での加熱保持時間が無いために積層体の温度が半田融点に達する前に加圧が行われたために、図3(b)のようにいびつな接合部になったと思われる。
本発明によれば、良好な層間接続を有し、且つ信頼性の高い多層配線板が得られ、これらの多層配線板は電子部品の高密度集積化や、高密度実装化が可能とすることができることより、半導体チップを搭載する多層配線板などに用いることができる。
本発明の実施形態による多層配線板の製造方法の例を示す断面図である。 本発明の実施形態による多層配線板の製造方法の例を示す断面図である(図1の続き)。 実施例及び比較例で得られた多層配線板の半田接合部を示す断面図である。
符号の説明
101 金属箔
102 絶縁膜
103 ビア
104 導体ポスト
105 半田層
106 配線パターン
107 層間接続用ランド
108 接着剤層
110 接続層
120 被接続層
130 積層体

Claims (4)

  1. 絶縁層の片面に形成された配線パターンと、該配線パターン上に前記絶縁層を貫通して形成された導体ポストと、該導体ポストの先端表面に形成された半田層とを有する接続層を、接着剤層を介して、前記導体ポストと半田接合する層間接続用ランドを有する被接続層とを張り合わせ、前記半田層および絶縁層と前記接着剤層とを接触させた後、加熱して圧着することにより前記導体ポストと前記層間接続用ランドとを半田接合する多層配線板の製造方法であって、前記加熱する工程は、10℃/秒以上200℃/秒以下の昇温速度により加熱する工程と、加熱温度が前記半田層の溶融温度以上に達した後、前記半田層が溶融するまでその温度を保持する工程とを含んでなることを特徴とする多層配線板の製造方法。
  2. 前記半田接合は、前記半田層を溶融させた後に加圧して行われる請求項1に記載の多層配線板の製造方法。
  3. 前記昇温速度は、前記半田接合に用いる加熱圧着装置において、少なくとも前記接続層および被接続層が載置される加圧ヘッドで調節される請求項1または2に記載の多層配線板の製造方法。
  4. 前記加熱圧着装置は、パルスヒート型加熱ユニットを加圧ヘッドに有するものである請求項3に記載の多層配線板の製造方法。
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