JP4756802B2 - 多層配線板およびその製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体チップを搭載する多層配線板に関し、層間の電気的接続と接着を同時に行う多層配線板およびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年の電子機器の高機能化並びに軽薄短小化の要求に伴い、電子部品の高密度集積化、さらには高密度実装化が進んできており、これらの電子機器に使用される半導体パッケージは、従来にも増して益々小型化かつ多ピン化が進んできている。
【0003】
従来の回路基板はプリント配線板と呼ばれ、ガラス繊維の織布にエポキシ樹脂を含浸させた積層板からなるガラスエポキシ板に貼り付けられた銅箔をパターニング後、複数枚重ねて積層接着し、ドリルで貫通穴を開けて、この穴の壁面に銅メッキを行ってビアを形成し層間の電気接続を行った配線基板の使用が主流であった。しかし、搭載部品の小型化、高密度化が進み、上記の配線基板では配線密度が不足して部品の搭載に問題が生じるようになってきている。
【0004】
このような背景により、近年、ビルドアップ多層配線板が採用されている。ビルドアップ多層配線板は、樹脂のみで構成される絶縁層と導体とを積み重ねながら成形される。層間接続方法としては、従来のドリル加工に代わって、レーザ法、プラズマ法やフォト法等、多岐にわたり、小径のビアホールを自由に配置することで高密度化を達成するものである。ビルドアップ多層配線板の製法は、絶縁層にビアを形成してから層間接続する方法と、層間接続部を形成してから絶縁層を積層する方法とに大別される。また、層間接続部は、ビアホールをメッキで形成する場合と、導電性ペースト等で形成する場合とに分けられ、使用される絶縁材料やビア形成方法により、さらに細分化される。その中でも、プリプレグに層間接続用の微細ビアをレーザーで形成し、ビア内を銅ペーストなどの導電性接着剤で穴埋めし、この導電性接着剤により電気的接続を得る方法では、ビアの上にビアを形成するスタックドビアが可能なため、高密度化はもちろんのこと配線設計も非常に簡易化することができる。しかしながら、この方法では、層間の電気的接続を導電性接着剤で行っているため、信頼性が十分ではない。また、微細なビアに導電性接着剤を埋め込む高度な技術も必要となり、さらなる微細化に対応することが困難である。
【0005】
特開平8−195560号公報では、「両面又は片面に導電体回路層を有する絶縁体層と導電体回路層を有しない絶縁体層とを所定数積み重ねた積層体とを、加圧・成形し、同時に所定の少なくとも上下二つの導電体回路層を電気的に接続させるプリント回路基板の製造方法において、絶縁体層をいずれもガラス繊維を含まないシート状の絶縁体樹脂層で形成し、導電体回路層の所定場所上に導電体回路層間の電気的接続用の導電体からなる突起(金属塊)を設けておき、積層体をプレス治具板を用いて、プレスを行うものであり、プレス圧力によって絶縁体樹脂層を突起が突き破り、対向する導電体回路層に当接・圧着させる製造方法」が記載されている。また、「さらに突起の先端部に、絶縁体樹脂層の樹脂硬化温度より高い溶融温度を有する半田層を設けておき熱及び圧力で絶縁体樹脂層を突起で突き破り半田層を導電体回路層に接続させた後、この状態で温度を半田の溶融温度まで上昇し半田層を溶融させて突起を導電体回路層に接続させた後、冷却して半田層を固化させる製造方法」が記載されている。しかしながら、上記の前者の方法では、電気的接続が物理的接触だけであり、信頼性が低いことが予想される。後者の方法では、突起先端の半田層と導電体回路層の表面が十分に清浄化、すなわち、表面酸化膜の除去や還元がされていないと、半田が濡れ拡がることができないため、半田接合することは不可能である。
【0006】
特開平11−251703号公報では、「導電性組成物によって充填された貫通孔を有する絶縁体層と、導電組成物の一方または両方の面の上に形成された導電性のバッファー層と、導電性のバッファー層上に形成された配線パターンとを備え、導電性のバッファー層は、導電性組成物、配線パターンのいずれか一方または、両方と合金または金属間化合物を形成している回路基板」が記載されいる。この方法においても、金属間化合物を形成する導電性バッファー層、導電性組成物、配線パターンの表面が、十分に清浄化されていないと、導電性バッファー層が濡れ拡がることができず、金属接合が不十分になり、信頼性の高い電気的接続が得られない。
【0007】
特開平11−204939号公報では、「絶縁シートの少なくとも片面に配線パターンを有し、絶縁シートの表裏面を貫通して導電性のビアホールを有し、そのビアホールと電気的に接続された表裏面の任意の場所に接続用電極を設けた回路基板どうしを絶縁層を介して複数枚積層した構造の多層回路基板であって、前記複数の互いに隣接する回路基板どうしを結合する絶縁層を、100〜300℃の温度に加熱すると粘度が1000ポアズ以下に低下し、前記温度域に10分放置すると少なくとも70〜80%が硬化する熱硬化性接着剤の硬化層で構成してなる多層回路基板」が記載されている。この方法においても、接続用電極として導電性接着剤を用いたり、接続用電極表面にAuやSn等を形成しAu−Sn合金などで接続を試みたりしているが、導電性接着剤では前述したように信頼性が低く、Au−Sn合金での接続では、Sn表面を清浄化していないため金属間の濡れ性が悪く、接合が十分に形成されない。実際に、「テープ状フィルムの一括積層方式による多層配線板の開発」(エレクトロニクス実装学会誌、vol.1、No.2(1998))の文献で示されているように、Au−Sn合金が全面に濡れ拡がらないため、Au−Snの間に熱硬化性接着剤を挟んだ部分的な接合となり、接続信頼性が十分ではない。ここで、熱硬化性接着剤の硬化層をエポキシ系接着剤で設けられているが、具体的にはエポキシ樹脂としてビスフェノールA型もしくはクレゾールノボラック型であり、硬化剤として、フェノールノボラック樹脂とあるが、その機能は層間接着のみであり、金属表面の酸化膜の除去や、還元といった金属表面の清浄化機能に関する記載はない。また、特開平11−204939号公報では、「接続用電極として、Sn−Pbはんだ等、Snを主成分とする合金を用いて300℃以下の温度で、電気的な接続を行う方法」が記載されているが、接合表面を清浄化しないと、半田接合することは不可能である。
【0008】
一般に、半田接合のためには、半田表面と相対する電極の、金属表面の酸化物などの汚れを除去すると共に、半田接合時の金属表面の再酸化を防止して、半田の表面張力を低下させ、金属表面に溶融半田が濡れ易くする、半田付け用フラックスが使用される。このフラックスとしては、ロジンなどの熱可塑性樹脂系フラックスに、酸化膜を除去、還元する活性剤等を加えたフラックスが用いられている。しかしながら、このフラックスが残存していると、高温、多湿時に熱可塑性樹脂が溶融し、活性剤中の活性イオンも遊離するなど、電気絶縁性の低下やプリント配線の腐食などの問題が生じる。そのため現在は、半田接合後の残存フラックスを洗浄除去しなければならない。よって、前述の特開平8−195560号公報、特開平11−251703号公報、特開平11−204939号公報で記載された多層プリント基板、回路基板、多層回路基板の金属接合のために、この様な半田付け用のフラックスを用いても、確実に金属接合はできるが、絶縁信頼性を得ることができない。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、半導体チップを搭載する多層配線板における、層間接続のこのような現状の問題点に鑑み、確実に層間接続でき、且つ信頼性の高い多層配線板を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は、層間接続用の導体ポストと、該導体ポストと接続するためのパッドを有する配線パターンと、該導体ポストと該パッドとを接合するための接合用金属材料と、層間に存在する絶縁層とからなる多層配線板において、
該絶縁層の少なくとも一部が、表面清浄化機能を有する少なくとも1つ以上のフェノール性水酸基を有する樹脂(A)と、その硬化剤として作用する樹脂(B)とを必須成分とする金属接合接着剤からなり、前記フェノール性水酸基を有する樹脂(A)が、金属接合接着剤中に、5wt%以上80wt%以下で含み、前記金属接合接着剤が、更に、硬化促進剤として作用する化合物(C)を必須成分とし、且つ、前記金属接合接着剤中に、1wt%以下で含み、且つ、該接合用金属材料により該導体ポストと該パッドを金属接合する時の温度において、1mPa・s以上、50Pa・s以下の粘度を有する金属接合接着剤を用いることを特徴とする多層配線板である。
【0011】
本発明の多層配線板の接合用金属材料は、好ましくは、半田からなり、さらには、導体ポストは、銅からなることが好ましい。
【0013】
また、本発明は、導体ポストを形成する工程と、該導体ポストと接続するためのパッドを有する配線パターンを形成する工程と、該導体ポストと該パッドの少なくとも一方に接合用金属材料を形成する工程と、絶縁層を形成する工程と、該導体ポストが、該接合用金属材料により金属接合する時の温度において、該絶縁層の少なくとも一部が、表面清浄化機能を有する少なくとも1つ以上のフェノール性水酸基を有する樹脂(A)と、その硬化剤として作用する樹脂(B)とを必須成分とする金属接合接着剤からなり、前記フェノール性水酸基を有する樹脂(A)が、金属接合接着剤中に、5wt%以上80wt%以下で含み、前記金属接合接着剤が、更に、硬化促進剤として作用する化合物(C)を必須成分とし、且つ、前記金属接合接着剤中に、1wt%以下で含み、且つ、該接合用金属材料により該導体ポストと該パッドを金属接合する時の温度において、1mPa・s以上、50Pa・s以下の粘度になる、表面清浄化機能を有する金属接合接着剤を介して、該接合用金属材料により該パッドと接合する工程と、加熱により金属接合接着剤を硬化させる工程、とを含んでなることを特徴とする多層配線板の製造方法である。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明するが、本発明はこれによって何ら限定されるものではない。
【0016】
図1は、本発明の実施形態である多層配線板およびその製造方法の例を説明するための図で、図1(g)は、本発明で得られる多層配線板の構造例を示す断面図である。
本発明の多層配線板は、層間接続用の導体ポスト104が、層間に存在する絶縁層109の少なくとも一部を形成する金属接合接着剤層108を介して、導体ポスト104の先端に設けられた接合用金属材料105により、被接続配線板111のパッド106aと接合し、接続配線板110の非接合面上には、配線パターン107とパッド106が形成された構造となっている。絶縁層は、金属接合接着剤の一層構造であっても、絶縁膜と金属接合接着剤の二層構造等であっても良い。
【0017】
本発明の多層配線板の製造方法としては、まず、絶縁膜101付き導体102を、絶縁膜101シート上に導体102箔を加熱加圧しラミネートするか、導体102箔上に絶縁膜用樹脂ワニスを均一に塗工し乾燥するなどして用意し、この絶縁膜101にビア103を形成する(図1(a))。ビア103の形成方法としては、レーザーによる方法、感光性絶縁膜のイメージングによる方法等がある。
【0018】
次いで、ビア103に層間接続用の導体ポスト104を形成する(図1(b))。導体ポストの形成方法としては、無電解メッキ及び/又は電解メッキ等の方法が挙げられる。あるいは、導体をエッチングにより形成しても良い。導体をエッチングして形成する例としては、予め導体の片側をエッチングしてポストを形成後、形成したポストを被覆するように絶縁膜を形成し、その絶縁膜を研磨してポスト先端を露出させる方法等がある。
【0019】
次に、導体ポスト104上に接合用金属材料105を施す(図1(c))。接合用金属材料105を形成する方法としては、電解メッキ、無電解メッキ、接合用金属材料ペーストを印刷する方法等が挙げられる。接合用金属材料は、導体ポスト104上もしくはパッド106上のいずれに形成しても良い。
【0020】
次に、絶縁膜101の導体102で、層間接続用のパッド106を有する配線パターン107を形成する(図1(d))。同様の方法にて、非接続配線板111を得ることができる。配線パターン107を形成する方法は、導体をエッチングして形成する方法、もしくは、無電解銅メッキ及び/又は電解銅メッキ等のアディテブ工法で形成しても良い。
【0021】
さらに、接合用金属材料105が施された面に金属接合接着剤層108を形成して接続配線板110を得る(図1(e))。この実施の形態の例では、絶縁膜101および金属接合接着剤層108の二層が、絶縁層109を形成している。金属接合接着剤層108は、金属接合接着剤を、通常、溶剤に溶解してワニスとした後、接合用金属材料が施された面に、印刷、カーテンコート、バーコート等の方法で直接塗布したり、ドライフィルムタイプの金属接合接着剤をロールラミネートでラミネートする方法等で形成される。金属接合接着剤を施す面は、絶縁膜付き導体の表裏面のいずれでも良い。
【0022】
上記で得た、接続配線板110の導体ポスト104の接続用金属材料105と被接続配線板111のパッド106aとを位置合わせをする(図1(f))。位置合わせは、各層の配線パターンに、予め形成されている位置決めマークを、画像認識装置により読み取り位置合わせする方法、位置合わせ用のピン等で位置合わせする方法等を用いることができる。被接続配線板は、上記で得た接続配線板であっても、コア基板であっても良い。
【0023】
位置合わせ後、接合用金属材料105層により金属接合する温度に加熱して、導体ポスト104が、金属接合接着剤108層を介して、接合用金属材料105により被接続配線板111のパッド106aと接合するまで加圧し、更に加熱して金属接合接着剤108を硬化させて層間を接着する(図1(g))。各層を積層する方法は、プレス、真空プレス等の方法を用いることができる。
【0024】
以上の工程により、各層の配線パターンと導体ポストを接合用金属材料にて金属接合し、各層間を金属接合接着剤にて接着した多層配線板を製造することができる。
【0025】
本発明に用いる接合用金属材料は、半田からなることが好ましい。半田接合を用いることで、Au−Au接合等の超音波を用いたシングルポイントボンディング法と比較し、一括して金属接合可能であるため、生産性が高く、低コスト化が可能である。また、半田接合は、銅ペーストや銀ペーストを用いた接続方法、導体ポストとパッドの物理的接触による接続方法と比較しても信頼性が高い。使用する半田の例として、SnやIn、もしくはSn、Ag、Cu、Zn、Bi、Pd、Sb、Pb、In、Auの少なくとも二種からなる半田を用いることができる。より好ましくは、環境に優しいPbフリー半田である。
【0026】
本発明に用いる導体ポストは、銅、アルミニウム、銀、ニッケル、錫等の金属であれば種類を問わない。より好ましくは、導体ポストは銅からなる。銅ポストを用いることで、低電気抵抗で安定した電気的接続が得られる。導体ポストの形成方法として、銅箔をエッチングして形成、または無電解メッキもしくは電解メッキにより形成する方法等がある。エッチングで銅ポストを形成する利点としては、ポスト間の高さが均一に揃うことである。一方、メッキによりポストを形成する利点は、形成したポストの先端の形状を自由に制御できる点にある。
【0027】
本発明に用いる金属接合接着剤は、接合用金属材料により金属接合する時の温度において、50Pa・s以下の粘度になり、表面清浄化機能を有しており、さらに、絶縁信頼性の高い接着剤であるところに最も特徴がある。
【0028】
表面清浄化機能としては、例えば、接合用金属材料表面や被接続金属表面に存在する酸化膜の除去機能や、酸化膜の還元機能である。この金属接合接着剤の表面清浄化機能により、接合用金属材料と被接続表面との濡れ性が十分に高まる。そのため、金属接合接着剤は、金属表面を清浄化するために、接合用金属材料と被接続表面とに、必ず、接触している必要がある。両表面を清浄化することで、接合用金属材料が、被接合表面に対して濡れ拡がろうとする力が働き、その接合用金属材料の濡れ拡がりの力により、金属接合部における金属接合接着剤が排除される。金属接合接着剤を十分に排除するためには、金属接合する時の温度において、金属接合接着剤が、50Pa・s以下の粘度になることが非常に重要となる。金属接合接着剤の粘度が、50Pa・sより大きい場合には、該金属接合接着剤の流動性が悪化し、接合用金属材料が被接続表面に接触することができないため、金属接合が十分に行われない恐れがある。また、接合用金属材料が被接続表面に接触したとしても、接合用金属材料が被接続表面に濡れ広がろうとする力で、金属接合接着剤を排除することができないため、十分な金属接合の強度が得られない恐れがある。また、金属接合をより確実に行うためには、接合用金属材料により金属接合する時の温度における金属接合接着剤の粘度は、好ましくは、10Pa・s以下であり、さらに好ましくは1Pa・s以下である。
【0029】
また、信頼性の高い金属接合部を得るには、金属接合接着剤の粘度は低ければ低いほど良いが、好ましい下限値としては、1mPa・s程度である。これより低くなると、プレス等による成型時に該金属接合接着剤が周辺部に流れ出したり、ボイドなどの成型不良が発生しやすくなったりして、層間の接着剤としての機能を果たさなくなってしまう恐れがあるが、上記の問題が発生しなければ、何ら制限するところは無い。
【0030】
金属接合する時の温度での粘度が制御された、表面清浄化機能を有する金属接合接着剤を用いることで、樹脂残りが発生しにくく、且つその電気的接続信頼性の高い金属接合を得ることができる。
【0031】
本発明に用いる金属接合接着剤は、少なくとも1つ以上のフェノール性水酸基を有する樹脂(A)と、その硬化剤として作用する樹脂(B)とを必須成分としており、フェノール性水酸基を有する樹脂(A)の、フェノール性水酸基は、その表面清浄化機能により、接合用金属材料および金属表面の酸化物などの汚れの除去あるいは、酸化物を還元し、金属接合のフラックスとして作用する。更に、その硬化剤として作用する樹脂(B)により、良好な硬化物を得ることができるため、金属接合後の洗浄除去が必要なく、高温、多湿雰囲気でも電気絶縁性を保持し、接合強度、信頼性の高い金属接合を可能とする。
【0032】
本発明において、金属接合接着剤に用いる、少なくとも1つ以上のフェノール性水酸基を有する樹脂(A)としては、フェノールノボラック樹脂、アルキルフェノールノボラック樹脂、レゾール樹脂、及び、ポリビニルフェノール樹脂から選ばれるのが好ましく、これらの1種以上を用いることができる。
【0033】
本発明において、金属接合接着剤に用いる、フェノール性水酸基を有する樹脂(A)の、硬化剤として作用する樹脂(B)としては、エポキシ樹脂やイソシアネート樹脂などが用いられる。具体的にはいずれも、ビスフェノール系、フェノールノボラック系、アルキルフェノールノボラック系、ビフェノール系、ナフトール系やレソルシノール系などのフェノールベースのものや、脂肪族、環状脂肪族や不飽和脂肪族などの骨格をベースとして変性されたエポキシ化合物やイソシアネート化合物が挙げられる。
【0034】
本発明において、金属接合接着剤に用いる、フェノール性水酸基を有する樹脂(A)は、接着剤中に、5wt%以上80wt%以下で含まれることが好ましく、さらに好ましくは20wt%以上80wt%以下である。5重量%未満であると、金属表面を清浄化する作用が低下し、金属接合ができなくなる恐れがある。また、80重量%より多いと、十分な硬化物が得られず、接合強度と信頼性が低下する恐れがある。
【0035】
本発明に用いる金属接合接着剤には、更に硬化促進剤として作用する化合物(C)を用いることができる。硬化剤として作用する樹脂(B)が、エポキシ樹脂を用いる場合は、トリエチルホスフィン、トリブチルホスフィン、トリフェニルホスフィン等の三級ホスフィン類、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2,4−ジメチルイミダゾール、2−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾール、2−フェニル−4,5−ジヒドロキシメチルイミダゾール等のイミダゾール類、ジメチルエタノールアミン、ジメチルベンジルアミン、2,4,6−トリス(ジメチルアミノ)フェノール、1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]ウンデセン等の第三級アミン類等が挙げられる。イソシアネート樹脂の場合は、第三級アミン類、有機金属化合物等が挙げられる。
【0036】
硬化促進剤として作用する化合物(C)の配合割合としては、金属接合接着剤中に、1wt%以下で含まれることが好ましい。1wt%より多いと、金属接合する時の温度に到達するまでに、金属接合接着剤の硬化が進行し、金属接合する時の温度において、金属接合接着剤の粘度が50Pa・sより高くなる場合があり、その場合、確実に金属接合することができない。硬化促進剤を全く配合しなくても良いが、その場合、金属接合後、十分な硬化工程が必要となる。
【0037】
本発明の多層配線板製造工程の中で、金属接合接着剤層を絶縁膜付き導体の表裏面いずれかに形成する際の製造工程において、ドライフィルムタイプの金属接合接着剤をロールラミネートによってラミネートする方法を用いる場合、金属接合接着剤がシート状態であることから、本発明に用いる金属接合接着剤には、シート性付与のため熱可塑性樹脂が添加されてもよい。また、金属接合接着剤を硬化させた後に、可撓性を必要とする場合や密着性を向上させたい場合にも、熱可塑性樹脂が添加されてもよい。熱可塑性樹脂は、金属接合接着剤の未硬化状態でのシート性に寄与し、さらに硬化後の密着性、可撓性に寄与する。
熱可塑性樹脂としては、例えば、フェノキシ樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリエステル樹脂類、ポリウレタン樹脂類、ポリイミドシロキサン樹脂、ポリプロピレン、スチレン−ブタジエン−スチレン共重合体、ポリアセタール樹脂、ポリアミド樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン−メタクリル酸共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体、ポリ酢酸ビニル樹脂、ナイロン、スチレン−イソプレン共重合体、スチレン−ブチレン−スチレンブロック共重合体、スチレン−エチレン−ブチレン−スチレンブロック共重合体、ポリメチルメタクリレート樹脂等が挙げることができ、特に、フィルム性に優れ、熱時の流動特性に優れたフェノキシ樹脂又はポリビニルブチラール樹脂であることが好ましいが、金属接合接着剤の粘度が50Pa・s以下であれば、何ら制限するところは無い。また、熱可塑性樹脂は、これらを一種又は複数種併用して用いることもできる。
【0038】
熱可塑性樹脂の配合割合としては、金属接合接着剤全体の5wt%以上50wt%以下であることが好ましい。配合割合が5wt%未満であると、未硬化状態のシート性、硬化後の密着力、可撓性が低下する恐れがあり、50wt%を越えると、金属接合性を阻害する恐れがあるが、金属接合する時の温度において、粘度が50Pa・s以下であれば何ら規制するところは無い。
【0039】
また、本発明に用いる金属接合接着剤には、着色料や、無機充填材、各種のカップリング剤などを添加しても良い。
【0040】
本発明に用いる金属接合接着剤は、これらの成分を有機溶媒に溶解、混合して、金属接合接着剤ワニスとして用いることができる。
【0041】
【実施例】
以下、実施例により更に具体的に説明するが、本発明はこれによって何ら限定されるものではない。
【0042】
本発明の多層配線板または、本発明の多層配線板の製造方法によって製造された多層配線板の信頼性を確認するために、下記に示す実施例1〜7及び比較例1〜3の金属接合接着剤ワニスを用いて、多層配線板を製造し、温度サイクル試験、金属接合部断面観察および絶縁抵抗試験を行った。また、金属接合接着剤の220℃における溶融粘度も測定した。実施例及び比較例の評価結果は、まとめて表1に示した。
【0043】
多層配線板の作製
12μm厚の銅箔(導体102)上の25μm厚のポリイミド樹脂(絶縁膜101)に、50μm径のビア(ビア103)をUV−YAGレーザーにより形成した。続いて、電解銅メッキによりビアを銅で充填し、銅ポスト(導体ポスト104)を形成した。形成した銅ポスト上にSn−Pb共晶半田(接合用金属材料105)を電解メッキにより形成した。銅箔面側にエッチングマスクを形成し、線幅/線間=40μm/40μmの配線パターン(配線パターン107)及びパッド(パッド106)を形成した。バーコートにより、以下に示す実施例1〜7及び比較例1〜3の金属接合接着剤ワニスを、Sn−Pb共晶半田メッキが施された面に塗布後、80℃で20分乾燥し、15μm厚の金属接合接着剤層(108)を形成し、接続配線板(110)を得た。各層の配線パターン(107)に、予め形成されている位置決めマークを、画像認識装置により読み取り、12μm厚の配線パターンとパッド(パッド206)が形成されたFR−5相当のガラスエポキシコア基板(201)からなる被接続配線板(211)と、金属接合接着剤層(108)が形成された接続配線板(110)の配線パターン(107)とを位置合わせし、100℃の温度で仮圧着した。この工程によりガラスエポキシコア基板の両面に、金属接合接着剤層が形成された配線パターンを貼り合わせた。これを、プレスにより、220℃の温度で加熱加圧して、銅ポスト(104)が、金属接合接着剤層(108)を介して、非接続配線板のパッド(206)と半田接合し、さらに、180℃で60分、200℃で60分熱処理して、金属接合接着剤を硬化し、ガラスエポキシコア基板と金属接合接着剤層が形成された接続配線板の配線パターンとを金属接合接着剤により接着させ温度サイクル試験用の多層配線板を得た。尚、いずれの接合表面も、市販のフラックスによる清浄化を行わなかった。
【0044】
得られた多層配線板は、図2に示すように、温度サイクル試験用に両面に各々60個の金属接合部が直列につながるように回路設計されている。また、該多層配線板には、絶縁抵抗試験用に線幅/線間=40μm/40μmのくし形配線パターンが同時に形成されている。
【0045】
実施例1
m,p−クレゾールノボラック樹脂(日本化薬(株)製PAS−1、OH当量120)100gと、ビスフェノールF型エポキシ樹脂(日本化薬(株)製RE−404S、エポキシ当量165)140gを、シクロヘキサノン60gに溶解し、硬化触媒としてトリフェニルフォスフィン(北興化学工業(株)製)0.2gを添加し、金属接合接着剤ワニスを作製した。
【0046】
実施例2
実施例1で用いた、m,p−クレゾールノボラック樹脂100gに代えて、ビスフェノールA型ノボラック樹脂(大日本インキ化学工業(株)製LF4781、OH当量120)100gを用いた以外は、実施例1と同様にして、金属接合接着剤ワニスを作製した。
【0047】
実施例3
フェノールノボラック樹脂(住友デュレズ(株)製PR−51470、OH当量105)100gと、ジアリルビスフェノールA型エポキシ樹脂(日本化薬(株)製RE−810NM、エポキシ当量220)210gを、シクロヘキサノン80gに溶解し、硬化触媒として2−フェニル−4,5−ジヒドロキシメチルイミダゾール(四国化成工業(株)製2PHZ−PW)0.3gを添加し、金属接合接着剤ワニスを作製した。
【0048】
実施例4
フェノールノボラック樹脂(住友デュレズ(株)製PR−HF−3、OH当量105)100gと、ジアリルビスフェノールA型エポキシ樹脂(日本化薬(株)製RE−810NM、エポキシ当量220)210gと、フェノキシ樹脂(東都化成(株)製YP−70)300gを、メチルエチルケトン640gに溶解し、硬化触媒として2−フェニル−4,5−ジヒドロキシメチルイミダゾール(四国化成工業(株)製2PHZ−PW)0.3gを添加し、金属接合接着剤ワニスを作製した。
【0049】
実施例5
フェノールノボラック樹脂(住友デュレズ(株)製PR−HF−3、OH当量105)100gと、ジアリルビスフェノールA型エポキシ樹脂(日本化薬(株)製RE−810NM、エポキシ当量220)210gと、フェノキシ樹脂(東都化成(株)製ZX−1395)300gを、メチルエチルケトン640gに溶解し、硬化触媒として2−フェニル−4,5−ジヒドロキシメチルイミダゾール(四国化成工業(株)製2PHZ−PW)0.3gを添加し、金属接合接着剤ワニスを作製した。
【0050】
実施例6
フェノールノボラック樹脂(住友デュレズ(株)製PR−HF−3、OH当量105)100gと、ジアリルビスフェノールA型エポキシ樹脂(日本化薬(株)製RE−810NM、エポキシ当量220)210gと、ポリビニルブチラール樹脂(積水化学(株)製エスレックBM−S)300gを、メチルエチルケトン640gに溶解し、硬化触媒として2−フェニル−4,5−ジヒドロキシメチルイミダゾール(四国化成工業(株)製2PHZ−PW)0.3gを添加し、金属接合接着剤ワニスを作製した。
【0051】
実施例7
フェノールノボラック樹脂(住友デュレズ(株)製PR−HF−3、OH当量105)100gと、ジアリルビスフェノールA型エポキシ樹脂(日本化薬(株)製RE−810NM、エポキシ当量220)210gと、ポリビニルブチラール樹脂(積水化学(株)製エスレックBM−X)300gを、メチルエチルケトン640gに溶解し、硬化触媒として2−フェニル−4,5−ジヒドロキシメチルイミダゾール(四国化成工業(株)製2PHZ−PW)0.3gを添加し、金属接合接着剤ワニスを作製した。
【0052】
比較例1
実施例1で用いた、トリフェニルフォスフィン(北興化学工業(株)製)0.2gに代えて、トリフェニルフォスフィン2gを用いた以外は、実施例1と同様にして、金属接合接着剤ワニスを作製した。
【0053】
比較例2
ビスフェノールF型エポキシ樹脂(日本化薬(株)製RE−404S、エポキシ当量165)30gと、クレゾールノボラックエポキシ樹脂(日本化薬(株)製EOCN−1020−65、エポキシ当量200)70gと、硬化剤である4,4’−ジアミノジフェニルメタン(住友化学(株)製)26.6gを、ジメチルホルムアミド80gに溶解し、金属接合接着剤ワニスを作製した。
【0054】
比較例3
フェノールノボラック樹脂(住友デュレズ(株)製PR−HF−3、OH当量105)100gと、ジアリルビスフェノールA型エポキシ樹脂(日本化薬(株)製RE−810NM、エポキシ当量220)210gと、ポリビニルブチラール樹脂(積水化学(株)製、エスレックBX−1)300gを、メチルエチルケトン640gに溶解し、硬化触媒として2−フェニル−4,5−ジヒドロキシメチルイミダゾール(四国化成工業(株)製2PHZ−PW)0.3gを添加し、金属接合接着剤ワニスを作製した。
【0055】
上記で得られたそれぞれの金属接合接着剤ワニスをPETフィルム(三菱ガス化学(株)製T100G)に塗布して、80℃で20分間乾燥し、厚み500μmの金属接合接着剤フィルムを調整した。該金属接合接着剤フィルムを粘弾性測定装置(レオメトリック・サイエンティフィック・エフ・イー(株)製、ARES粘弾性測定装置)により動的粘度測定(測定条件:カップとプレートの隙間500μm、角速度50.0rad/sec、歪振幅30%)を行い25℃〜250℃の範囲で40℃/分で昇温し、金属接合接着剤の粘度変化を測定した。表1には、金属接合時のプレス温度である220℃における粘度を示した。
【0056】
[評価方法]
1.温度サイクル試験
上記で得られた多層配線板の初期導通を確認後、−40℃で30分、125℃で30分を1サイクルとする温度サイクル試験を実施した。投入した10個の多層配線板の、温度サイクル試験1000サイクル後の断線不良数の結果をまとめて表1に示した。
【0057】
2.金属接合部断面観察
上記で得られたの多層配線板の金属接合部の断面を電子顕微鏡(SEM)により観察し、金属接合状態を評価した。その結果をまとめて表1に示した。
【0058】
3.絶縁抵抗試験
上記で得られた多層配線板の初期絶縁抵抗を測定した後、85℃/85%RHの雰囲気中で、直流電圧5.5Vを印加し、1000時間経過後の絶縁抵抗を測定した。測定時の印加電圧は100Vで1分とし、初期絶縁抵抗および処理後絶縁抵抗をまとめて表1にした。
【0059】
【表1】
【0060】
表1に示した評価結果から分かるように、金属接合接着剤の金属接合材料の融点温度における粘度が、50Pa・s以下に調製された本発明の多層配線板および本発明の多層配線板の製造方法により製造された多層配線板は、確実に金属接合でき、温度サイクル試験では、断線不良の発生はなく、絶縁抵抗試験でも絶縁抵抗が低下しなかった。一方、比較例1において、硬化促進剤であるトリフェニルフォスフィンが、金属接合接着剤中に、0.5wt%より多く含まれているため、硬化反応が急激に進行し、金属接合する時の温度における金属接合接着剤の粘度が50Pa・sより高くなり、流動性が低下し、接合金属材料と非接続表面の接触が阻害され金属接合が得られなかった。比較例2において、金属接合接着剤が、金属接合に必須である金属の表面清浄化機能を有していないため金属接合が得られなかった。また、比較例3においては、熱可塑性樹脂の種類と配合量の関係で、金属接合材料の融点温度における粘度が50Pa・sより高くなっていたため、半田が接触するための十分な流動性が得られなかったため、一部の金属接合が行われなかった。また、接触しても金属の濡れ広がりが十分でなく、樹脂の排除も十分行われなかったため、十分な接合強度が得られなかったことは、温度サイクル試験における結果からも容易に推定される。以上の結果より、本発明の多層配線板およびその製造方法の効果が明白である。
【0061】
【発明の効果】
本発明は、金属表面の清浄化機能を有しており、且つ絶縁信頼性の高い金属接合接着剤を用いることで、確実に層間接続でき、且つ信頼性の高い多層配線板およびその製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の多層配線板とその製造方法を説明するための断面図である。
【図2】金属接合部が直列につながれた回路設計を説明するための多層配線板の断面図である。
【符号の説明】
101、201 絶縁膜
102、202 導体
103 ビア
104、204 導体ポスト
105、205 接合用金属材料
106,106a パッド
107 配線パターン
108、208 金属接合接着剤層
109、209 絶縁層
110 接続配線板
111 被接続配線板
210 ガラスエポキシコア基板
Claims (5)
- 層間接続用の導体ポストと、該導体ポストと接続するためのパッドを有する配線パターンと、該導体ポストと該パッドとを接合するための接合用金属材料と、層間に存在する絶縁層とからなる多層配線板において、
該絶縁層の少なくとも一部が、表面清浄化機能を有する少なくとも1つ以上のフェノール性水酸基を有する樹脂(A)と、その硬化剤として作用する樹脂(B)とを必須成分とする金属接合接着剤からなり、前記フェノール性水酸基を有する樹脂(A)が、金属接合接着剤中に、5wt%以上80wt%以下で含み、前記金属接合接着剤が、更に、硬化促進剤として作用する化合物(C)を必須成分とし、且つ、前記金属接合接着剤中に、1wt%以下で含み、且つ、該接合用金属材料により該導体ポストと該パッドを金属接合する時の温度において、1mPa・s以上、50Pa・s以下の粘度を有する金属接合接着剤を用いることを特徴とする多層配線板。 - 接合用金属材料が、半田からなる請求項1記載の多層配線板。
- 導体ポストが、銅からなる請求項1または請求項2記載の多層配線板。
- フェノール性水酸基を有する樹脂(A)が、フェノールノボラック樹脂、アルキルフェノールノボラック樹脂、レゾール樹脂、及び、ポリビニルフェノール樹脂から選ばれる、少なくとも1種である、請求項1または3のいずれかに記載の多層配線板。
- 導体ポストを形成する工程と、該導体ポストと接続するためのパッドを有する配線パターンを形成する工程と、該導体ポストと該パッドの少なくとも一方に接合用金属材料を形成する工程と、絶縁層を形成する工程と、該導体ポストが、該接合用金属材料により金属接合する時の温度において、該絶縁層の少なくとも一部が、表面清浄化機能を有する少なくとも1つ以上のフェノール性水酸基を有する樹脂(A)と、その硬化剤として作用する樹脂(B)とを必須成分とする金属接合接着剤からなり、前記フェノール性水酸基を有する樹脂(A)が、金属接合接着剤中に、5wt%以上80wt%以下で含み、前記金属接合接着剤が、更に、硬化促進剤として作用する化合物(C)を必須成分とし、且つ、前記金属接合接着剤中に、1wt%以下で含み、且つ、該接合用金属材料により該導体ポストと該パッドを金属接合する時の温度において、1mPa・s以上、50Pa・s以下の粘度になる、表面清浄化機能を有する金属接合接着剤を介して、該接合用金属材料により該パッドと接合する工程と、加熱により金属接合接着剤を硬化させる工程、とを含んでなることを特徴とする多層配線板の製造方法。
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