JP2005166702A - バラン - Google Patents

バラン Download PDF

Info

Publication number
JP2005166702A
JP2005166702A JP2003399593A JP2003399593A JP2005166702A JP 2005166702 A JP2005166702 A JP 2005166702A JP 2003399593 A JP2003399593 A JP 2003399593A JP 2003399593 A JP2003399593 A JP 2003399593A JP 2005166702 A JP2005166702 A JP 2005166702A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
balun
terminal
pass filter
balanced
coil
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2003399593A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4135928B2 (ja
Inventor
Naoto Oyama
直人 大山
Hideya Matsubara
英哉 松原
Masakazu Oi
将一 大井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
TDK Corp
Original Assignee
TDK Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by TDK Corp filed Critical TDK Corp
Priority to JP2003399593A priority Critical patent/JP4135928B2/ja
Priority to US10/994,606 priority patent/US7116185B2/en
Priority to EP04028013A priority patent/EP1536558B1/en
Priority to DE602004007458T priority patent/DE602004007458T2/de
Priority to CNB2004100958835A priority patent/CN100525094C/zh
Publication of JP2005166702A publication Critical patent/JP2005166702A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4135928B2 publication Critical patent/JP4135928B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H03ELECTRONIC CIRCUITRY
    • H03HIMPEDANCE NETWORKS, e.g. RESONANT CIRCUITS; RESONATORS
    • H03H7/00Multiple-port networks comprising only passive electrical elements as network components
    • H03H7/42Balance/unbalance networks
    • HELECTRICITY
    • H03ELECTRONIC CIRCUITRY
    • H03HIMPEDANCE NETWORKS, e.g. RESONANT CIRCUITS; RESONATORS
    • H03H1/00Constructional details of impedance networks whose electrical mode of operation is not specified or applicable to more than one type of network
    • H03H2001/0021Constructional details
    • H03H2001/0085Multilayer, e.g. LTCC, HTCC, green sheets

Abstract

【課題】挿入損失が小さく、且つ広い周波数範囲において2つの平衡端子における出力信号の振幅の差が小さいバランを実現する。
【解決手段】バランは、不平衡端子10と、平衡端子11,12と、グランド端子13,14とを備えている。バランは、更に、不平衡端子10と平衡端子11との間に設けられたローパスフィルタ21と、不平衡端子10と平衡端子12との間に設けられたハイパスフィルタ22とを備えている。ローパスフィルタ21は、2つのコイル31,32とキャパシタ41とを有している。ハイパスフィルタ22は、2つのキャパシタ42,43とコイル33とを有している。各コイルおよびキャパシタは多層基板の導体層を用いて構成されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、平衡信号と不平衡信号とを相互に変換するバランに関する。
バラン(平衡−不平衡変換器)は、平衡信号と不平衡信号とを相互に変換するものである。ここで、不平衡信号とは、接地電位を基準電位とした信号であり、平衡信号とは、互いに位相がほぼ180度異なり、振幅がほぼ等しい2つの信号からなるものである。バランは、平衡信号を入出力するための2つの平衡端子と、不平衡信号を入出力するための1つの不平衡端子とを有している。
バランは、例えば、携帯電話や無線LAN(ローカルエリアネットワーク)用通信機器のような移動体通信機器に用いられている。移動体通信機器では、小型化、薄型化の要求が強いことから、高密度の部品実装技術が要求されている。そこで、多層基板を用いて部品を集積することも提案されている。多層基板は、交互に積層された誘電体層とパターン化された導体層とを含む積層体である。
従来、バランとしては、電磁結合する一対の1/4波長ストリップラインを、少なくとも2組有する構成のバラン(本出願において電磁結合型バランと言う。)が多く利用されていた。また、例えば特許文献1ないし3に記載されているように、多層基板を用いて構成された積層型の電磁結合型バランも種々提案されている。
電磁結合型バランでは、一対の1/4波長ストリップライン間の結合度を高くすることが求められる。しかしながら、積層型の電磁結合型バランでは、一対の1/4波長ストリップライン間の結合度を高くすることが難しく、そのため、挿入損失が大きくなるという問題点があった。
そこで、特許文献4では、積層型にしても挿入損失を小さくすることのできるバランとして、ハイパスフィルタとローパスフィルタとを用いたバラン(本出願においてフィルタ型バランと言う。)が提案されている。
特開平9−260145号公報 特開2000−188218号公報 特開2002−190413号公報 特開平10−200360号公報
特許文献4に記載されているフィルタ型バランでは、ハイパスフィルタとローパスフィルタは、いずれも、1つのコイルと1つのキャパシタからなるLC回路によって構成されている。特許文献4に記載されているフィルタ型バランでは、電磁結合型バランに比べて、挿入損失を小さくすることができる。しかしながら、このフィルタ型バランでは、それが使用される周波数帯域の近傍において、2つの平衡端子における出力信号の振幅の差が周波数によって大きく変化し、その結果、2つの平衡端子における出力信号の振幅の差が所望の基準を満たす周波数範囲が狭くなるという問題点がある。
また、積層型のフィルタ型バランによれば、バランの小型化が可能になる。しかしながら、積層型のフィルタ型バランでは、複数のコイルの相互間における電磁気的な干渉が発生しやすい。この干渉が生じると、設計によるバランの所望の特性と実際に製造されたバランの特性とが異なることになり、その結果、製造されたバランにおいて所望の特性を実現することが難しくなるという問題点がある。
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたもので、その第1の目的は、挿入損失が小さく、且つ広い周波数範囲において2つの平衡端子における出力信号の振幅の差が小さいバランを提供することにある。
本発明の第2の目的は、挿入損失が小さく、小型化が可能で、且つ所望の特性を容易に実現することができるようにしたバランを提供することにある。
本発明の第1のバランは、
不平衡信号を入出力する不平衡端子と、
平衡信号を入出力する第1および第2の平衡端子と、
不平衡端子と第1の平衡端子との間に設けられたローパスフィルタと、
不平衡端子と第2の平衡端子との間に設けられたハイパスフィルタとを備え、
ローパスフィルタは、少なくとも2つのコイルと少なくとも1つのキャパシタとを有し、
ハイパスフィルタは、少なくとも2つのキャパシタと少なくとも1つのコイルとを有するものである。
本発明の第1のバランでは、不平衡端子に不平衡信号が入力された場合には、この信号は、ローパスフィルタを通過して位相がほぼ90度遅れて第1の平衡端子より出力されると共に、ハイパスフィルタを通過して位相がほぼ90度進んで第2の平衡端子より出力される。その結果、第1の平衡端子より出力される信号と第2の平衡端子より出力される信号は、互いに位相がほぼ180度異なる2つの信号、すなわち平衡信号を構成する2つの信号となる。また、第1の平衡端子と第2の平衡端子に平衡信号を構成する2つの信号が入力された場合には、第1の平衡端子に入力された信号は、ローパスフィルタを通過して位相がほぼ90度遅れて不平衡端子に到達し、第2の平衡端子に入力された信号は、ハイパスフィルタを通過して位相がほぼ90度進んで不平衡端子に到達する。その結果、不平衡端子より不平衡信号が出力される。本発明の第1のバランでは、ローパスフィルタが、少なくとも2つのコイルと少なくとも1つのキャパシタとを有し、ハイパスフィルタが、少なくとも2つのキャパシタと少なくとも1つのコイルとを有することにより、広い周波数範囲において2つの平衡端子における出力信号の振幅の差が小さくなる。
本発明の第1のバランは、更に、交互に積層された誘電体層と導体層とを含む積層体を備え、各コイルおよびキャパシタは、導体層を用いて構成されていてもよい。この場合、バランが1つのチップ型電子部品を構成するように、不平衡端子、第1の平衡端子および第2の平衡端子は、積層体の外周部に配置されていてもよい。また、ローパスフィルタ中の2つのコイルとハイパスフィルタ中の1つのコイルを含む少なくとも3つのコイルは、積層体の各層に対して垂直な方向から見たときに互いに重ならない位置に配置されていてもよい。また、本発明の第1のバランは、更に、導体層を用いて構成され、少なくとも3つのコイルを互いに電磁気的に分離する分離部を備えていてもよい。
また、本発明の第1のバランは、更に、グランドに接続されるグランド端子を備え、ローパスフィルタは、一端が不平衡端子に接続された第1のコイルと、一端が第1のコイルの他端に接続され、他端が第1の平衡端子に接続された第2のコイルと、一端が第1のコイルの他端に接続され、他端がグランド端子に接続された第1のキャパシタとを有し、ハイパスフィルタは、一端が不平衡端子に接続された第2のキャパシタと、一端が第2のキャパシタの他端に接続され、他端が第2の平衡端子に接続された第3のキャパシタと、一端が第2のキャパシタの他端に接続され、他端がグランド端子に接続された第3のコイルとを有していてもよい。
また、本発明の第1のバランにおいて、不平衡端子と第1の平衡端子との間の信号経路および不平衡端子と第2の平衡端子との間の信号経路は、いずれも、電磁結合によって信号を伝達する部分を含まないものであってもよい。
本発明の第2のバランは、
不平衡信号を入出力する不平衡端子と、
平衡信号を入出力する第1および第2の平衡端子と、
不平衡端子と第1の平衡端子との間に設けられたローパスフィルタと、
不平衡端子と第2の平衡端子との間に設けられたハイパスフィルタと、
交互に積層された誘電体層と導体層とを含む積層体とを備え、
ローパスフィルタとハイパスフィルタは、導体層を用いて構成されたコイルを、合計して少なくとも3つ含み、
少なくとも3つのコイルは、積層体の各層に対して垂直な方向から見たときに互いに重ならない位置に配置されているものである。
本発明の第2のバランは、更に、導体層を用いて構成され、少なくとも3つのコイルを互いに電磁気的に分離する分離部を備えていてもよい。
本発明の第1のバランは、ローパスフィルタおよびハイパスフィルタを用いて構成されている。これにより、本発明によれば、挿入損失の小さいバランを実現することができるという効果を奏する。また、本発明の第1のバランにおいて、ローパスフィルタは少なくとも2つのコイルと少なくとも1つのキャパシタとを有し、ハイパスフィルタは少なくとも2つのキャパシタと少なくとも1つのコイルとを有する。これにより、本発明によれば、広い周波数範囲において2つの平衡端子における出力信号の振幅の差が小さいバランを実現することができるという効果を奏する。
本発明の第1のバランが、更に、交互に積層された誘電体層と導体層とを含む積層体を備え、各コイルおよびキャパシタが導体層を用いて構成されている場合には、バランの小型化が可能になるという効果を奏する。
また、本発明の第1のバランにおいて、ローパスフィルタ中の2つのコイルとハイパスフィルタ中の1つのコイルを含む少なくとも3つのコイルが、積層体の各層に対して垂直な方向から見たときに互いに重ならない位置に配置されている場合には、少なくとも3つのコイルの相互間における電磁気的な干渉を防止でき、その結果、所望の特性を容易に実現することが可能になるという効果を奏する。
また、本発明の第1のバランが、更に、導体層を用いて構成され、少なくとも3つのコイルを互いに電磁気的に分離する分離部を備えた場合には、少なくとも3つのコイルの相互間における電磁気的な干渉をより確実に防止することができるという効果を奏する。
また、本発明の第2のバランは、ローパスフィルタおよびハイパスフィルタを用いて構成されている。これにより、本発明によれば、挿入損失の小さいバランを実現することができるという効果を奏する。また、本発明の第2のバランは、交互に積層された誘電体層と導体層とを含む積層体を備え、ローパスフィルタとハイパスフィルタは、導体層を用いて構成されたコイルを、合計して少なくとも3つ含み、この少なくとも3つのコイルは、積層体の各層に対して垂直な方向から見たときに互いに重ならない位置に配置されている。これにより、本発明によれば、バランの小型化が可能になると共に、少なくとも3つのコイルの相互間における電磁気的な干渉を防止でき、その結果、所望の特性を容易に実現することが可能になるという効果を奏する。
また、本発明の第2のバランが、更に、導体層を用いて構成され、少なくとも3つのコイルを互いに電磁気的に分離する分離部を備えた場合には、少なくとも3つのコイルの相互間における電磁気的な干渉をより確実に防止することができるという効果を奏する。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
[第1の実施の形態]
始めに、図1を参照して、本発明の第1の実施の形態に係るバランの回路構成について説明する。本実施の形態に係るバランは、不平衡信号を入出力する不平衡端子10と、平衡信号を入出力する第1および第2の平衡端子11,12と、グランドに接続される2つのグランド端子13,14とを備えている。バランは、更に、不平衡端子10と第1の平衡端子11との間に設けられたローパスフィルタ21と、不平衡端子10と第2の平衡端子12との間に設けられたハイパスフィルタ22とを備えている。
ローパスフィルタ21は、一端が不平衡端子10に接続された第1のコイル31と、一端が第1のコイル31の他端に接続され、他端が第1の平衡端子11に接続された第2のコイル32と、一端が第1のコイル31の他端に接続され、他端がグランド端子13に接続された第1のキャパシタ41とを有している。ハイパスフィルタ22は、一端が不平衡端子10に接続された第2のキャパシタ42と、一端が第2のキャパシタ42の他端に接続され、他端が第2の平衡端子12に接続された第3のキャパシタ43と、一端が第2のキャパシタ42の他端に接続され、他端がグランド端子14に接続された第3のコイル33とを有している。
本実施の形態に係るバランでは、不平衡端子10と第1の平衡端子11との間の信号経路および不平衡端子10と第2の平衡端子12との間の信号経路は、いずれも、電磁結合によって信号を伝達する部分を含んでいない。
ここで、本実施の形態に係るバランの作用について説明する。バランにおいて、不平衡端子10に不平衡信号が入力された場合には、この信号は、ローパスフィルタ21を通過して位相がほぼ90度遅れて平衡端子11より出力されると共に、ハイパスフィルタ22を通過して位相がほぼ90度進んで平衡端子12より出力される。その結果、平衡端子11より出力される信号と平衡端子12より出力される信号は、互いに位相がほぼ180度異なる2つの信号、すなわち平衡信号を構成する2つの信号となる。また、平衡端子11と平衡端子12に平衡信号を構成する2つの信号が入力された場合には、平衡端子11に入力された信号は、ローパスフィルタ21を通過して位相がほぼ90度遅れて不平衡端子10に到達し、平衡端子12に入力された信号は、ハイパスフィルタ22を通過して位相がほぼ90度進んで不平衡端子10に到達する。その結果、不平衡端子10より不平衡信号が出力される。
次に、図2および図3を参照して、本実施の形態に係るバランの構造について説明する。図2は、本実施の形態に係るバランの外観を示す斜視図である。図2に示したように、本実施の形態に係るバランは、交互に積層された誘電体層と導体層とを含む積層体である多層基板50を備えている。図1に示した各コイルおよびキャパシタは導体層を用いて構成されている。多層基板50の上面、下面および側面には、不平衡端子10、平衡端子11,12、グランド端子13,14および端子15が設けられている。これらの端子10〜15は、多層基板50の内部の導体層に接続されている。なお、端子10〜14は外部回路に接続されるが、端子15は外部回路には接続されない。このように、本実施の形態では、バランが、概ね六面体形状の1つのチップ型電子部品を構成するように、端子10〜15は多層基板50の外周部に配置されている。
図3は、本実施の形態に係るバランを構成する多層基板50の構成の一例を示す説明図である。図3において、(a)〜(g)は、それぞれ、上から1層目ないし7層目の導体層およびその下の誘電体層を示している。
図3(a)に示した誘電体層51の上面には、3つのコイル用導体層61a,62a,63aと導体層64とが形成されている。また、誘電体層51には、スルーホール71,72,73が形成されている。導体層61a,62a,63aは、それぞれコイル31,32,33の一部を構成するものである。導体層64の一端は不平衡端子10に接続され、導体層64の他端は端子15に接続されている。導体層61aの一端は導体層64に接続され、導体層61aの他端はスルーホール71に接続されている。導体層62aの一端は平衡端子11に接続され、導体層62aの他端はスルーホール72に接続されている。導体層63aの一端はグランド端子14に接続され、導体層63aの他端はスルーホール73に接続されている。
図3(b)に示した誘電体層52の上面には、3つのコイル用導体層61b,62b,63bと、スルーホール接続用導体層74,76,78とが形成されている。また、誘電体層52には、スルーホール75,77,79が形成されている。導体層61b,62b,63bは、それぞれコイル31,32,33の一部を構成するものである。導体層61bの一端は導体層74に接続され、導体層61bの他端はスルーホール75に接続されている。導体層62bの一端は導体層76に接続され、導体層62bの他端はスルーホール77に接続されている。導体層63bの一端は導体層78に接続され、導体層63bの他端はスルーホール79に接続されている。導体層74,76,78は、それぞれ、図3(a)に示したスルーホール71,72,73に接続される。
図3(c)に示した誘電体層53の上面には、3つのコイル用導体層61c,62c,63cと、スルーホール接続用導体層80,82,84とが形成されている。また、誘電体層53には、スルーホール81,83,85が形成されている。導体層61c,62c,63cは、それぞれコイル31,32,33の一部を構成するものである。導体層61cの一端は導体層80に接続され、導体層61cの他端はスルーホール81に接続されている。導体層62cの一端は導体層82に接続され、導体層62cの他端はスルーホール83に接続されている。導体層63cの一端は導体層84に接続され、導体層63cの他端はスルーホール85に接続されている。導体層80,82,84は、それぞれ、図3(b)に示したスルーホール75,77,79に接続される。
図3(d)に示した誘電体層54の上面には、導体層65と、スルーホール接続用導体層86,87,89とが形成されている。また、誘電体層54には、スルーホール88,90が形成されている。導体層65の一端は導体層86に接続され、導体層65の他端は導体層87に接続されている。スルーホール88は導体層65の途中に接続されている。導体層89はスルーホール90に接続されている。導体層86,87,89は、それぞれ、図3(c)に示したスルーホール81,83,85に接続される。
図3(e)に示した誘電体層55の上面には、キャパシタ用導体層66,67が形成されている。また、誘電体層55には、スルーホール91が形成されている。導体層66は、図3(d)に示したスルーホール88に接続される。導体層67は端子15に接続されている。スルーホール91は、図3(d)に示したスルーホール90に接続される。
図3(f)に示した誘電体層56の上面には、キャパシタ用導体層68,69が形成されている。導体層68は、図3(e)に示した導体層66に対向している。導体層69は、図3(e)に示した導体層67に対向している。導体層66,68によってキャパシタ41が形成される。導体層67,69によってキャパシタ42が形成される。導体層68はグランド端子13に接続されている。導体層69は、図3(e)に示したスルーホール91に接続される。
図3(g)に示した誘電体層57の上面には、キャパシタ用導体層70が形成されている。導体層70は、図3(f)に示した導体層68に対向している。導体層68,70によってキャパシタ43が形成される。導体層70は平衡端子12に接続されている。
図3から分かるように、本実施の形態では、ローパスフィルタ21中の2つのコイル31,32とハイパスフィルタ22中の1つのコイル33は、多層基板50の各層に対して垂直な方向から見たときに互いに重ならない位置に配置されている。
多層基板50は、例えば低温焼成セラミック多層基板になっている。この場合、多層基板50は、例えば以下のようにして製造される。すなわち、まず、予めスルーホール用の孔が形成されたセラミックグリーンシート上に、例えば銀を主成分とする導電性ペーストを用いて、所定のパターンの導体層を形成する。次に、このように導体層が形成された複数のセラミックグリーンシートを積層し、これらを同時に焼成する。これにより、スルーホールも同時に形成される。次に、端子10〜15を形成して、多層基板50を完成させる。
以上説明したように、本実施の形態に係るバランは、ローパスフィルタ21およびハイパスフィルタ22を用いて構成されている。これにより、本実施の形態によれば、挿入損失の小さいバランを実現することができる。
また、本実施の形態に係るバランは、ローパスフィルタ21が2つのコイル31,32と1つのキャパシタ41とを有し、ハイパスフィルタ22が2つのキャパシタ42,43と1つのコイル33とを有している。これにより、本実施の形態に係るバランでは、ハイパスフィルタとローパスフィルタが、いずれも1つのコイルと1つのキャパシタからなるLC回路によって構成されたバランに比べて、広い周波数範囲において2つの平衡端子11,12における出力信号の振幅の差が小さくなる。以下、このことを、シミュレーションの結果を用いて説明する。
図4は、シミュレーションで用いた比較例のバランの回路構成を示す回路図である。この比較例のバランは、不平衡信号を入出力する不平衡端子110と、平衡信号を入出力する第1および第2の平衡端子111,112とを備えている。比較例のバランは、更に、不平衡端子110と第1の平衡端子111との間に設けられたローパスフィルタ121と、不平衡端子110と第2の平衡端子112との間に設けられたハイパスフィルタ122とを備えている。ローパスフィルタ121は、一端が不平衡端子110に接続され、他端が第1の平衡端子111に接続されたコイル131と、一端がコイル131の他端に接続され、他端が接地されたキャパシタ141とを有している。ハイパスフィルタ122は、一端が不平衡端子110に接続され、他端が第2の平衡端子112に接続されたキャパシタ142と、一端がキャパシタ142の他端に接続され、他端が接地されたコイル132とを有している。シミュレーションでは、コイル131,132のインダクタンスを共に8.0nHとし、キャパシタ141,142のキャパシタンスを共に0.88pFとした。
また、シミュレーションで用いた本実施の形態に係るバランの回路構成は、図1に示した通りである。シミュレーションでは、コイル31,32,33のインダクタンスを、それぞれ5.2nH、5.4nH、5.1nHとし、キャパシタ41,42,43のキャパシタンスを、それぞれ0.55pF、0.64pF、2.43pFとした。
図5および図6にシミュレーションの結果を示す。図5は、図4に示した比較例のバランにおけるローパスフィルタ121の出力信号の振幅、ハイパスフィルタ122の出力信号の振幅および2つの平衡端子111,112における出力信号の振幅の差(以下、振幅差と言う。)の周波数特性を示している。図5において、符号123はローパスフィルタ121の出力信号の振幅を示し、符号124はハイパスフィルタ122の出力信号の振幅を示し、符号125は振幅差を示している。振幅差は、ローパスフィルタ121の出力信号の振幅とハイパスフィルタ122の出力信号の振幅との差で表される。
図6は、図1に示した本実施の形態に係るバランにおけるローパスフィルタ21の出力信号の振幅、ハイパスフィルタ22の出力信号の振幅および2つの平衡端子11,12における出力信号の振幅の差(以下、振幅差と言う。)の周波数特性を示している。図6において、符号23はローパスフィルタ21の出力信号の振幅を示し、符号24はハイパスフィルタ22の出力信号の振幅を示し、符号25は振幅差を示している。振幅差は、ローパスフィルタ21の出力信号の振幅とハイパスフィルタ22の出力信号の振幅との差で表される。
図5と図6における振幅差を比較すると分かるように、本実施の形態に係るバランでは、比較例のバランに比べて、広い周波数範囲において振幅差が小さくなる。これは、比較例と本実施の形態との間における、ローパスフィルタおよびハイパスフィルタの各出力信号の振幅の周波数特性の違いによると考えられる。すなわち、比較例におけるローパスフィルタおよびハイパスフィルタの各出力信号の振幅の周波数特性は、いずれも緩やかな曲線を描いている。そのため、比較例における振幅差の周波数特性は、大きな傾きを持つ直線に近い曲線を描いている。これに対し、本実施の形態におけるローパスフィルタおよびハイパスフィルタの各出力信号の振幅の周波数特性は、いずれもリップルを有する曲線を描いている。そのため、本実施の形態における振幅差の周波数特性は、振幅差が0(dB)の近傍において平坦な部分を有する曲線を描いている。
以下、電磁結合型バランの一例と図4に示した比較例のバランと図1に示した本実施の形態に係るバランについて、実際に測定して得られた特性の一例を示す。図7は、ここで用いた電磁結合型バランの構成を示す回路図である。この電磁結合型バランは、不平衡信号を入出力する不平衡端子150と、平衡信号を入出力する第1および第2の平衡端子151,152とを備えている。電磁結合型バランは、更に、電磁結合する一対の1/4波長ストリップライン153,154と、電磁結合する一対の1/4波長ストリップライン155,156とを備えている。ストリップライン153の一端は不平衡端子150に接続されている。ストリップライン153の他端は、ストリップライン155の一端に接続されている。ストリップライン155の他端は開放されている。ストリップライン154,156における互いに対向する各一端は、それぞれ平衡端子151,152に接続されている。ストリップライン154,156の各他端は接地されている。
また、ここで用いた比較例のバランと本実施の形態に係るバランにおける各コイルのインダクタンスの値と各キャパシタのキャパシタンスの値は、前述のシミュレーションで使用した値と同じである。
図8ないし図11は、図7に示した電磁結合型バランの特性を示している。図8は反射損失の周波数特性を示している。図9は挿入損失の周波数特性を示している。図10は平衡端子151,152における出力信号の振幅の差(以下、振幅差と言う。)の周波数特性を示している。図11は平衡端子151,152における出力信号の位相の差(以下、位相差と言う。)の周波数特性を示している。
図12ないし図15は、図4に示した比較例のバランの特性を示している。図12は反射損失の周波数特性を示している。図13は挿入損失の周波数特性を示している。図14は振幅差の周波数特性を示している。図11は平衡端子111,112における出力信号の位相の差(以下、位相差と言う。)の周波数特性を示している。
図16ないし図19は、本実施の形態に係るバランの特性を示している。図16は反射損失の周波数特性を示している。図17は挿入損失の周波数特性を示している。図18は振幅差の周波数特性を示している。図19は平衡端子11,12における出力信号の位相の差(以下、位相差と言う。)の周波数特性を示している。
通常、積層型のバランには、それを使用する周波数範囲において、上記の各特性が以下の条件を満たすことが求められる。すなわち、反射損失は、絶対値が10dB以上であることが求められる。挿入損失は、絶対値が1.0dB以下であることが求められる。振幅差は、0±1.0dBの範囲内であることが求められる。位相差は、180±10度(deg)の範囲内であることが求められる。
図9、図13および図17を比較すると分かるように、電磁結合型バランでは、図4に示した比較例のバランおよび本実施の形態に係るバランに比べて挿入損失が大きい。そのため、図8ないし図11に示した特性の電磁結合型バランでは、使用可能な周波数範囲は、およそ1800MHz〜2000MHzの範囲となる。
図4に示した比較例のバランおよび本実施の形態に係るバランでは、電磁結合型バランに比べて、広い周波数範囲において挿入損失が小さくなる。しかし、図14から分かるように、図4に示した比較例のバランでは、振幅差が0±1.0dBの範囲内となる周波数範囲が狭い。図12ないし図15に示した特性の比較例のバランでは、使用可能な周波数範囲は、およそ1800MHz〜1900MHzの範囲となる。
図18から分かるように、本実施の形態に係るバランでは、比較例のバランに比べて広い周波数範囲において、振幅差が0±1.0dBの範囲内となる。図16ないし図19に示した特性の本実施の形態に係るバランでは、使用可能な周波数範囲は、およそ1600MHz〜2100MHzの範囲となる。
以上説明したように、本実施の形態によれば、挿入損失が小さく、且つ広い周波数範囲において2つの平衡端子における出力信号の振幅の差が小さいバランを実現することができる。
また、本実施の形態によれば、多層基板50の導体層を用いてローパスフィルタ21およびハイパスフィルタ22に含まれるコイルおよびキャパシタを構成したので、バランの小型化が可能になる。
また、本実施の形態では、ローパスフィルタ21中の2つのコイル31,32とハイパスフィルタ22中の1つのコイル33が、多層基板50の各層に対して垂直な方向から見たときに互いに重ならない位置に配置されている。これにより、本実施の形態によれば、3つのコイル31,32,33の相互間における電磁気的な干渉を防止でき、その結果、バランの所望の特性を容易に実現することが可能になる。
[第2の実施の形態]
次に、図20を参照して、本発明の第2の実施の形態に係るバランについて説明する。図20は、本実施の形態に係るバランを構成する多層基板50の構成の一例を示す説明図である。図20において、(a)〜(g)は、それぞれ、上から1層目ないし7層目の導体層およびその下の誘電体層を示している。本実施の形態において、図20の(d)〜(g)に示した各層の構成は、図3の(d)〜(g)に示した各層の構成と同様である。
本実施の形態では、図20(a)に示したように、誘電体層51の上面には、図3(a)に示した各導体層の他に、コイル分離用導体層93が形成されている。コイル分離用導体層93は、T字形状をなし、コイル用導体層61a,62a,63aが配置された3つの領域を仕切るように配置されている。また、コイル分離用導体層93はグランド端子13に接続されている。また、誘電体層51には、コイル分離用導体層93に接続された複数のスルーホール94が形成されている。
また、本実施の形態では、図20(b)に示したように、誘電体層52の上面には、図3(b)に示した各導体層の他に、コイル分離用導体層95が形成されている。コイル分離用導体層95は、T字形状をなし、コイル用導体層61b,62b,63bが配置された3つの領域を仕切るように配置されている。また、コイル分離用導体層95はグランド端子13に接続されている。また、誘電体層52には、コイル分離用導体層95に接続された複数のスルーホール96が形成されている。複数のスルーホール96は、図20(a)に示した複数のスルーホール94に接続される。
また、本実施の形態では、図20(c)に示したように、誘電体層53の上面には、図3(c)に示した各導体層の他に、コイル分離用導体層97が形成されている。コイル分離用導体層97は、T字形状をなし、コイル用導体層61c,62c,63cが配置された3つの領域を仕切るように配置されている。また、コイル分離用導体層97はグランド端子13に接続されている。また、誘電体層53の上面には、コイル分離用導体層97に接続された複数のスルーホール接続用導体層98が形成されている。複数のスルーホール接続用導体層98は、図20(b)に示した複数のスルーホール96に接続される。
本実施の形態では、図20(a)〜(c)に示したコイル分離用導体層93,95,97、スルーホール94,96およびスルーホール接続用導体層98によって、3つのコイル31〜33を互いに電磁気的に分離する分離部が形成されている。この分離部は、多層基板50内において、3つのコイル31〜33が配置された3つの領域を仕切るように配置されている。また、この分離部はグランドに接続される。従って、この分離部は、各コイルを他のコイルから電磁気的に遮蔽する。これにより、本実施の形態によれば、3つのコイル31〜33の相互間における電磁気的な干渉をより確実に防止することができ、その結果、バランの所望の特性をより容易に実現することが可能になる。
本実施の形態におけるその他の構成、作用および効果は、第1の実施の形態と同様である。
[第3の実施の形態]
次に、図21を参照して、本発明の第3の実施の形態に係るバランについて説明する。図21は、本実施の形態に係るバランの回路構成を示す回路図である。
本実施の形態におけるローパスフィルタ21は、図1におけるコイル31,32およびキャパシタ41の他に、コイル34とキャパシタ44とを有している。コイル34は、コイル32と第1の平衡端子11との間に挿入されている。キャパシタ44の一端は、コイル32とコイル34の接続点に接続され、キャパシタ44の他端はグランド端子13に接続されている。
また、本実施の形態におけるハイパスフィルタ22は、図1におけるキャパシタ42,43およびコイル33の他に、キャパシタ45とコイル35とを有している。キャパシタ45は、キャパシタ43と第2の平衡端子12との間に挿入されている。コイル35の一端は、キャパシタ43とキャパシタ45の接続点に接続され、コイル35の他端はグランド端子14に接続されている。
本実施の形態に係るバランも、第1の実施の形態と同様に、多層基板50を備え、図20に示した各コイルおよびキャパシタは多層基板50の導体層を用いて構成されている。本実施の形態に係るバランは、第1の実施の形態に係るバランの構成要素に加えて、2つのコイル34,35と2つのキャパシタ44,45とを有している。これらも、図3に示したコイルおよびキャパシタの形成方法と同様にして、多層基板50の導体層を用いて形成することができる。本実施の形態では、5つのコイル31〜35を、多層基板50の各層に対して垂直な方向から見たときに互いに重ならない位置に配置するのが好ましい。
また、本実施の形態においても、第2の実施の形態と同様に、5つのコイル31〜35を互いに電磁気的に分離する分離部を設けてもよい。
本実施の形態におけるその他の構成、作用および効果は、第1の実施の形態と同様である。
なお、本発明は、上記各実施の形態に限定されず、種々の変更が可能である。本発明では、ローパスフィルタは、少なくとも2つのコイルと少なくとも1つのキャパシタとを有し、ハイパスフィルタは、少なくとも2つのキャパシタと少なくとも1つのコイルとを有していればよい。従って、例えば、ローパスフィルタが第1の実施の形態における構成で、ハイパスフィルタが第3の実施の形態における構成であってもよい。また、あるいは、ローパスフィルタが第3の実施の形態における構成で、ハイパスフィルタが第1の実施の形態における構成であってもよい。また、ローパスフィルタは、図21に示したローパスフィルタ21におけるコイル34と第1の平衡端子11との間に、コイル34およびキャパシタ44と同じ位置関係の新たなコイルおよびキャパシタが1組以上挿入された構成であってもよい。同様に、ハイパスフィルタは、図21に示したハイパスフィルタ22におけるキャパシタ45と第2の平衡端子12との間に、キャパシタ45およびコイル35と同じ位置関係の新たなキャパシタおよびコイルが1組以上挿入された構成であってもよい。
また、本発明のバランにおいて、ローパスフィルタとハイパスフィルタが、それらの回路構成のいかんに関わらず、多層基板の導体層を用いて構成されたコイルを、合計して少なくとも3つ含む場合には、その少なくとも3つのコイルを、積層体の各層に対して垂直な方向から見たときに互いに重ならない位置に配置してもよい。この場合、少なくとも3つのコイルを互いに電磁気的に分離する分離部を備えていてもよい。
本発明の第1の実施の形態に係るバランの回路構成を示す回路図である。 本発明の第1の実施の形態に係るバランの外観を示す斜視図である。 本発明の第1の実施の形態に係るバランを構成する多層基板の構成の一例を示す説明図である。 シミュレーションで用いた比較例のバランの回路構成を示す回路図である。 図4に示した比較例のバランの2つの平衡端子における出力信号の振幅の差の周波数特性を示す特性図である。 本発明の第1の実施の形態に係るバランの2つの平衡端子における出力信号の振幅の差の周波数特性を示す特性図である。 電磁結合型バランの構成を示す回路図である。 図7に示した電磁結合型バランの反射損失の周波数特性を示す特性図である。 図7に示した電磁結合型バランの挿入損失の周波数特性を示す特性図である。 図7に示した電磁結合型バランの2つの平衡端子における出力信号の振幅の差の周波数特性を示す特性図である。 図7に示した電磁結合型バランの2つの平衡端子における出力信号の位相の差の周波数特性を示す特性図である。 図4に示した比較例のバランの反射損失の周波数特性を示す特性図である。 図4に示した比較例のバランの挿入損失の周波数特性を示す特性図である。 図4に示した比較例のバランの2つの平衡端子における出力信号の振幅の差の周波数特性を示す特性図である。 図4に示した比較例のバランの2つの平衡端子における出力信号の位相の差の周波数特性を示す特性図である。 本発明の第1の実施の形態に係るバランの反射損失の周波数特性を示す特性図である。 本発明の第1の実施の形態に係るバランの挿入損失の周波数特性を示す特性図である。 本発明の第1の実施の形態に係るバランの2つの平衡端子における出力信号の振幅の差の周波数特性を示す特性図である。 本発明の第1の実施の形態に係るバランの2つの平衡端子における出力信号の位相の差の周波数特性を示す特性図である。 本発明の第2の実施の形態に係るバランを構成する多層基板の構成の一例を示す説明図である。 本発明の第3の実施の形態に係るバランの回路構成を示す回路図である。
符号の説明
10…不平衡端子、11…第1の平衡端子、12…第2の平衡端子、13,14…グランド端子、21…ローパスフィルタ、22…ハイパスフィルタ、31〜33…コイル、41〜43…キャパシタ、50…多層基板。

Claims (9)

  1. 不平衡信号を入出力する不平衡端子と、
    平衡信号を入出力する第1および第2の平衡端子と、
    前記不平衡端子と前記第1の平衡端子との間に設けられたローパスフィルタと、
    前記不平衡端子と前記第2の平衡端子との間に設けられたハイパスフィルタとを備え、
    前記ローパスフィルタは、少なくとも2つのコイルと少なくとも1つのキャパシタとを有し、
    前記ハイパスフィルタは、少なくとも2つのキャパシタと少なくとも1つのコイルとを有することを特徴とするバラン。
  2. 更に、交互に積層された誘電体層と導体層とを含む積層体を備え、
    前記各コイルおよびキャパシタは、前記導体層を用いて構成されていることを特徴とする請求項1記載のバラン。
  3. 前記バランが1つのチップ型電子部品を構成するように、前記不平衡端子、第1の平衡端子および第2の平衡端子は、前記積層体の外周部に配置されていることを特徴とする請求項2記載のバラン。
  4. 前記ローパスフィルタ中の2つのコイルと前記ハイパスフィルタ中の1つのコイルを含む少なくとも3つのコイルは、前記積層体の各層に対して垂直な方向から見たときに互いに重ならない位置に配置されていることを特徴とする請求項2または3記載のバラン。
  5. 更に、前記導体層を用いて構成され、前記少なくとも3つのコイルを互いに電磁気的に分離する分離部を備えたことを特徴とする請求項4記載のバラン。
  6. 更に、グランドに接続されるグランド端子を備え、
    前記ローパスフィルタは、一端が不平衡端子に接続された第1のコイルと、一端が前記第1のコイルの他端に接続され、他端が前記第1の平衡端子に接続された第2のコイルと、一端が前記第1のコイルの他端に接続され、他端が前記グランド端子に接続された第1のキャパシタとを有し、
    前記ハイパスフィルタは、一端が不平衡端子に接続された第2のキャパシタと、一端が前記第2のキャパシタの他端に接続され、他端が前記第2の平衡端子に接続された第3のキャパシタと、一端が前記第2のキャパシタの他端に接続され、他端が前記グランド端子に接続された第3のコイルとを有することを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載のバラン。
  7. 前記不平衡端子と第1の平衡端子との間の信号経路および前記不平衡端子と第2の平衡端子との間の信号経路は、いずれも、電磁結合によって信号を伝達する部分を含まないことを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載のバラン。
  8. 不平衡信号を入出力する不平衡端子と、
    平衡信号を入出力する第1および第2の平衡端子と、
    前記不平衡端子と前記第1の平衡端子との間に設けられたローパスフィルタと、
    前記不平衡端子と前記第2の平衡端子との間に設けられたハイパスフィルタと、
    交互に積層された誘電体層と導体層とを含む積層体とを備え、
    前記ローパスフィルタとハイパスフィルタは、前記導体層を用いて構成されたコイルを、合計して少なくとも3つ含み、
    前記少なくとも3つのコイルは、前記積層体の各層に対して垂直な方向から見たときに互いに重ならない位置に配置されていることを特徴とするバラン。
  9. 更に、前記導体層を用いて構成され、前記少なくとも3つのコイルを互いに電磁気的に分離する分離部を備えたことを特徴とする請求項8記載のバラン。
JP2003399593A 2003-11-28 2003-11-28 バラン Expired - Lifetime JP4135928B2 (ja)

Priority Applications (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003399593A JP4135928B2 (ja) 2003-11-28 2003-11-28 バラン
US10/994,606 US7116185B2 (en) 2003-11-28 2004-11-23 Balun
EP04028013A EP1536558B1 (en) 2003-11-28 2004-11-25 Balun
DE602004007458T DE602004007458T2 (de) 2003-11-28 2004-11-25 Symmetrierglied
CNB2004100958835A CN100525094C (zh) 2003-11-28 2004-11-26 平衡-不平衡变换器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003399593A JP4135928B2 (ja) 2003-11-28 2003-11-28 バラン

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005166702A true JP2005166702A (ja) 2005-06-23
JP4135928B2 JP4135928B2 (ja) 2008-08-20

Family

ID=34463884

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003399593A Expired - Lifetime JP4135928B2 (ja) 2003-11-28 2003-11-28 バラン

Country Status (5)

Country Link
US (1) US7116185B2 (ja)
EP (1) EP1536558B1 (ja)
JP (1) JP4135928B2 (ja)
CN (1) CN100525094C (ja)
DE (1) DE602004007458T2 (ja)

Cited By (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006157483A (ja) * 2004-11-30 2006-06-15 Toyota Central Res & Dev Lab Inc 変調機能を有する増幅装置
KR100831076B1 (ko) 2007-04-30 2008-05-22 강원대학교산학협력단 이중모드 링 공진기를 이용한 발룬-대역 통과 필터
JP2009272666A (ja) * 2008-04-30 2009-11-19 Fujitsu Ltd フィルタ、デュプレクサおよび通信機器
JP2010004395A (ja) * 2008-06-20 2010-01-07 Murata Mfg Co Ltd 平衡不平衡変換器及び増幅回路モジュール
KR100973006B1 (ko) * 2008-06-03 2010-07-30 삼성전기주식회사 발룬
JP2012205195A (ja) * 2011-03-28 2012-10-22 Tdk Corp 積層構造型バラン
US8324981B2 (en) 2009-05-26 2012-12-04 Tdk Corporation Composite balun
CN103580637A (zh) * 2012-08-09 2014-02-12 株式会社村田制作所 平衡不平衡变压器
US9059681B2 (en) 2011-08-01 2015-06-16 Murata Manufacturing Co., Ltd. Unbalanced-balanced conversion circuit element
US9172355B2 (en) 2013-05-02 2015-10-27 Fujitsu Limited Transmission circuit and signal transmission and reception circuit
US9337797B2 (en) 2012-10-17 2016-05-10 Murata Manufacturing Co., Ltd. High frequency module
JP2019091995A (ja) * 2017-11-13 2019-06-13 太陽誘電株式会社 マルチプレクサ
WO2019216559A1 (ko) * 2018-05-10 2019-11-14 순천향대학교 산학협력단 Lc 발룬

Families Citing this family (26)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
TWI324852B (en) * 2005-12-08 2010-05-11 Ind Tech Res Inst A balance to unbalance transformer embedded with a filter
US9001527B2 (en) * 2008-02-18 2015-04-07 Cyntec Co., Ltd. Electronic package structure
US8436695B2 (en) * 2010-12-01 2013-05-07 Telefonaktiebolaget Lm Ericsson (Publ) Imbalance detection and reduction for wideband balun
US9461607B2 (en) * 2012-04-13 2016-10-04 Cyntec Co., Ltd. Balance filter
US9083310B2 (en) * 2012-07-03 2015-07-14 Tdk Corporation Laminated structural type balun
TWI513184B (zh) * 2012-07-11 2015-12-11 矽品精密工業股份有限公司 平衡至非平衡轉換器
CN103579731B (zh) * 2012-08-03 2018-04-03 Tdk株式会社 层叠构造型平衡‑不平衡变换器
US9306535B2 (en) 2013-02-28 2016-04-05 Avago Technologies General Ip (Singapore) Pte. Ltd. Integrated receive filter including matched balun
TWI528627B (zh) * 2013-04-24 2016-04-01 矽品精密工業股份有限公司 多頻帶之平衡信號轉換器與其線路結構
TWI530017B (zh) 2013-07-31 2016-04-11 Murata Manufacturing Co Balanced - unbalanced converter
CN103413995B (zh) * 2013-08-01 2016-04-06 南京理工大学 基于ltcc技术的c波段高性能平衡滤波器
CN104051834B (zh) * 2014-06-26 2016-08-31 中国人民解放军理工大学 一种s波段微带反相滤波功分器
JP6112075B2 (ja) * 2014-06-27 2017-04-12 株式会社村田製作所 電子部品
JP6288472B2 (ja) * 2015-07-24 2018-03-07 株式会社村田製作所 平衡不平衡変換器
US11749893B2 (en) 2016-08-29 2023-09-05 Silicon Laboratories Inc. Apparatus for antenna impedance-matching and associated methods
US11764749B2 (en) 2016-08-29 2023-09-19 Silicon Laboratories Inc. Apparatus with partitioned radio frequency antenna and matching network and associated methods
US11894622B2 (en) 2016-08-29 2024-02-06 Silicon Laboratories Inc. Antenna structure with double-slotted loop and associated methods
US11769949B2 (en) 2016-08-29 2023-09-26 Silicon Laboratories Inc. Apparatus with partitioned radio frequency antenna and matching network and associated methods
US11764473B2 (en) 2016-08-29 2023-09-19 Silicon Laboratories Inc. Apparatus with partitioned radio frequency antenna and matching network and associated methods
US11750167B2 (en) 2017-11-27 2023-09-05 Silicon Laboratories Inc. Apparatus for radio-frequency matching networks and associated methods
US11916514B2 (en) 2017-11-27 2024-02-27 Silicon Laboratories Inc. Radio-frequency apparatus with multi-band wideband balun and associated methods
US11894826B2 (en) * 2017-12-18 2024-02-06 Silicon Laboratories Inc. Radio-frequency apparatus with multi-band balun and associated methods
US11894621B2 (en) * 2017-12-18 2024-02-06 Silicon Laboratories Inc. Radio-frequency apparatus with multi-band balun with improved performance and associated methods
WO2021230043A1 (ja) * 2020-05-13 2021-11-18 株式会社村田製作所 バラン
US11862872B2 (en) 2021-09-30 2024-01-02 Silicon Laboratories Inc. Apparatus for antenna optimization and associated methods
CN113937449B (zh) * 2021-10-29 2023-01-03 杭州泛利科技有限公司 基于ipd的小型化低插损高平衡度巴伦

Family Cites Families (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
FR917372A (fr) 1944-12-08 1947-01-06 Patelhold Patentverwertung Système d'adaptation d'impédances d'un circuit asymétrique à un circuit symétrique, ou vice-versa
JP2990652B2 (ja) 1996-03-22 1999-12-13 株式会社村田製作所 積層型バルントランス
JPH10200360A (ja) 1997-01-07 1998-07-31 Tdk Corp 積層バルントランス
US6052039A (en) * 1997-07-18 2000-04-18 National Science Council Lumped constant compensated high/low pass balanced-to-unbalanced transition
JP4306849B2 (ja) 1998-12-22 2009-08-05 Tdk株式会社 積層形バルントランス
US6426683B1 (en) 1999-11-09 2002-07-30 Motorola, Inc. Integrated filter with improved I/O matching and method of fabrication
JP2002190413A (ja) 2000-12-22 2002-07-05 Kyocera Corp 積層型バラントランス
DE60206309T2 (de) * 2001-02-27 2006-06-29 NGK Spark Plug Co., Ltd., Nagoya Hochfrequenzleiterplatte und diese verwendendes Hochfrequenz-Antennenschaltmodul
EP1265358A3 (en) * 2001-05-25 2008-11-12 Toko Kabushiki Kaisha Laminated electronic component
JP2003158437A (ja) * 2001-09-06 2003-05-30 Murata Mfg Co Ltd Lcフィルタ回路、積層型lcフィルタ、マルチプレクサおよび無線通信装置

Cited By (18)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006157483A (ja) * 2004-11-30 2006-06-15 Toyota Central Res & Dev Lab Inc 変調機能を有する増幅装置
KR100831076B1 (ko) 2007-04-30 2008-05-22 강원대학교산학협력단 이중모드 링 공진기를 이용한 발룬-대역 통과 필터
JP2009272666A (ja) * 2008-04-30 2009-11-19 Fujitsu Ltd フィルタ、デュプレクサおよび通信機器
KR100973006B1 (ko) * 2008-06-03 2010-07-30 삼성전기주식회사 발룬
US7956702B2 (en) 2008-06-03 2011-06-07 Samsung Electro-Mechanics Co., Ltd. Balun
JP2010004395A (ja) * 2008-06-20 2010-01-07 Murata Mfg Co Ltd 平衡不平衡変換器及び増幅回路モジュール
JP4591559B2 (ja) * 2008-06-20 2010-12-01 株式会社村田製作所 平衡不平衡変換器及び増幅回路モジュール
US7978021B2 (en) 2008-06-20 2011-07-12 Murata Manufacturing Co., Ltd. Balanced-to-unbalanced transformer and amplifier circuit module
US8324981B2 (en) 2009-05-26 2012-12-04 Tdk Corporation Composite balun
JP2012205195A (ja) * 2011-03-28 2012-10-22 Tdk Corp 積層構造型バラン
US9059681B2 (en) 2011-08-01 2015-06-16 Murata Manufacturing Co., Ltd. Unbalanced-balanced conversion circuit element
CN103580637A (zh) * 2012-08-09 2014-02-12 株式会社村田制作所 平衡不平衡变压器
US9035717B2 (en) 2012-08-09 2015-05-19 Murata Manufacturing Co., Ltd. Balun transformer
US9337797B2 (en) 2012-10-17 2016-05-10 Murata Manufacturing Co., Ltd. High frequency module
US9172355B2 (en) 2013-05-02 2015-10-27 Fujitsu Limited Transmission circuit and signal transmission and reception circuit
JP2019091995A (ja) * 2017-11-13 2019-06-13 太陽誘電株式会社 マルチプレクサ
JP7017377B2 (ja) 2017-11-13 2022-02-08 太陽誘電株式会社 マルチプレクサ
WO2019216559A1 (ko) * 2018-05-10 2019-11-14 순천향대학교 산학협력단 Lc 발룬

Also Published As

Publication number Publication date
EP1536558A1 (en) 2005-06-01
US7116185B2 (en) 2006-10-03
CN1622452A (zh) 2005-06-01
US20050116787A1 (en) 2005-06-02
DE602004007458T2 (de) 2008-03-13
EP1536558B1 (en) 2007-07-11
JP4135928B2 (ja) 2008-08-20
DE602004007458D1 (de) 2007-08-23
CN100525094C (zh) 2009-08-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4135928B2 (ja) バラン
CN106410357B (zh) 定向耦合器
JP5246301B2 (ja) 方向性結合器
JP5946024B2 (ja) 方向性結合器
JP3800504B2 (ja) フロントエンドモジュール
JPWO2006022098A1 (ja) Lc複合部品
CN106207359B (zh) 层叠型电子部件
JP3390344B2 (ja) 積層型誘電体フィルタ及び高周波回路基板
US7898362B2 (en) Passband filter
JP2009218756A (ja) 積層型バンドパスフィルタ
JP2004312065A (ja) 受動部品
JP5804076B2 (ja) Lcフィルタ回路及び高周波モジュール
JPH0738368A (ja) 180°移相器
US8018305B2 (en) Electronic component
JP5126011B2 (ja) 平衡出力型トリプレクサ
JP2003060465A (ja) ローパスフィルタ回路および積層型ローパスフィルタ
JP4415279B2 (ja) 電子部品
JP3766262B2 (ja) バラントランス
JP4457363B2 (ja) バンドパスフィルタ
JPH1197962A (ja) 高周波部品
JP2007180632A (ja) 高周波フィルタ
JP2005333675A (ja) モジュール
TWI818720B (zh) 積層型電子零件
TWI820903B (zh) 積層型電子零件
US20230318560A1 (en) Band-pass filter

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20061016

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070213

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070413

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20080530

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20080602

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4135928

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110613

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120613

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120613

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130613

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140613

Year of fee payment: 6

EXPY Cancellation because of completion of term