JP2005166562A - 固体酸化物形燃料電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】 電極の有効配置面積を損なうことなく、インターコネクターの配線を簡略化することができる固体酸化物形燃料電池を提供する。
【解決手段】 電解質1と、この電解質1の一方面に配置され、燃料極3及び空気極5により構成された複数の電極体Eと、これら複数の電極体Eを接続するインターコネクター7,9とを備え、電解質1には4つの貫通孔が形成され、インターコネクターの一部9が、電解質1の他方面に配置されており、電解質1の一方面の電極体Eと他方面のインターコネクター9とが貫通孔を介して接続されている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、固体電解質を用いた固体酸化物形燃料電池(SOFC)に関する。
従来より、固体酸化物形燃料電池のセルデザインとして、平板型(スタック型)、円筒型(チューブ型)などが提案されている。
平板型セルは、板状の電解質の表面及び裏面に燃料極及び空気極をそれぞれ配置したものであり、こうして形成されたセルはセパレーターを介して複数個積層された状態で使用される。セパレーターは各セルに供給される燃料ガスと空気とを完全に分離する役割を果たしており、各セルとセパレーターとの間にはガスシールが施されている(例えば、特許文献1)。しかしながら、この平板型セルでは、セルに対して圧力をかけてガスシールを施すため、セルが振動や熱サイクルなどに対して脆弱であるなどの欠点があり、実用化に大きな課題を有している。
一方、円筒型セルは、円筒形の電解質の外周面及び内周面に燃料極及び空気極をそれぞれ配置したものであり、円筒縦縞型、円筒横縞型などが提案されている(例えば、特許文献2)。ところが、円筒型セルは、ガスシール性に優れるという利点を有する一方、平板型セルに比べて構造が複雑であるため、製造プロセスが複雑になり、製造コストが高くなるという欠点がある。
さらに、次の問題もある。平板型セル及び円筒型セルのいずれも、性能を向上させるためには電解質の薄膜化が要求され、電解質材料のオーミックな抵抗の低減が必要となるが、電解質が薄すぎると脆弱化してしまい、耐振性や耐久性が低下するという問題があった。
このため、上述した平板型、円筒型に代わる燃料電池として、燃料極及び空気極を固体電解質からなる基板の同一面上に配置し、燃料および空気の混合ガスを供給することにより発電が可能な非隔膜式固体酸化物形燃料電池が提案されている(例えば、特許文献3)。この燃料電池によれば、燃料ガスと空気とを分離する必要がないため、セパレーター及びガスシールが不要となり、構造及び製造工程の大幅な簡略化を図ることができる。
また、この非隔膜式固体酸化物形燃料電池では、酸素イオンの伝導が固体電解質の表層付近で起こり、燃料極と空気極とを固体電解質の同一面上に近接して形成するため、平板型や円筒型のように電解質の厚みが電池の性能に直接影響することはない。したがって、電池の性能を維持したまま電解質の厚みを増すことができ、これによって脆弱性を改善することが可能となる。
特開平5−3045号公報(第1頁、第6図) 特開平5−94830号公報(第1頁、第1図) 特開平8−264195号公報(第2−3頁、第1図)
ところで、上記のような燃料電池において高出力を得るためには、燃料極と空気極とからなる電極体を電解質上に複数配置する必要があるが、この場合、複数の電極体はインターコネクターによって接続される。このとき、インターコネクターは交差することができないという設計上の制約があることから、電極体の数が多くなると、インターコネクターの交差を避けるため、その配線が複雑になるという問題があった。また、上記のような燃料電池では、電解質の同一面上に電極体を配置しているため、インターコネクターの配線が増大するのに伴って、電解質上で電極の有効配置面積が減少するという問題がある。さらに、交差を避けるためにインターコネクターを長くすると、インターコネクター自身の電気抵抗が発電に影響を与えたり、断線が生じる可能性が高くなるという問題もある。
本発明は、上記問題を解決するためになされたものであり、電極の有効配置面積を損なうことなく、インターコネクターの配線を簡略化することができる固体酸化物形燃料電池を提供することを目的とする。
本発明に係る固体酸化物形燃料電池は、上記問題を解決するためになされたものであり、電解質と、当該電解質の一方面に配置され、燃料極及び空気極により構成された複数の電極体と、前記複数の電極体を接続するインターコネクターとを備え、前記電解質には少なくとも一つの貫通孔が形成され、前記インターコネクターの少なくとも一部は、前記電解質の他方面に配置されており、前記電解質の一方面の電極体と、他方面のインターコネクターとが前記貫通孔を介して接続されていることを特徴としている。
この構成によれば、電極体間を接続するインターコネクターの一部を電解質の他方面に形成している。そして、電解質に形成された貫通孔を介して、電解質の他方面のインターコネクターと電極体とを接続している。こうすることで、電解質の一方面に配線されるインターコネクターが減少するため、配線を簡素にすることができるとともに、設計上の自由度を大きくすることができる。例えば、電解質の一方面上でインターコネクターの占める割合が小さくなるため、電極の有効配置面積を増大することができ、その結果、電極の集積度を向上することができる。さらに、インターコネクターの配線が簡素になるため、配線が長くなることによる電気抵抗の増大や断線を防止することができる。
上記燃料電池において、貫通孔を各燃料極及び空気極の少なくとも一部と重なる位置に形成するとともに、インターコネクターを電解質の他方面に配置し、貫通孔を介して燃料極及び空気極と接続することが好ましい。このようにすると、電解質の一方面にインターコネクターが配置されないため、電極体の有効配置面積をさらに増大することができ、配線設計の自由度が向上することができる。これにより、例えば電極体の集積度をさらに向上することができる。
本発明に係る固形酸化物型燃料電池によれば、インターコネクターの配線を簡略化することができ、電極体の集積度の向上を図ることができる。
以下、本発明に係る固体酸化物形燃料電池の一実施形態について図面を参照しつつ説明する。図1は本実施形態に係る燃料電池の平面図であり、図2は図1の底面図である。
図1及び図2に示すように、この燃料電池は、矩形の板状に形成された電解質1と、電解質1の一方面に配置された複数の電極体E(ここでは、4個の電極体E1〜E4を表示)とを備えており、これら電極体Eは第1及び第2のインターコネクター7,9によって並列に接続されている。
各電極体Eは、燃料極3と空気極5とからなり、それぞれ櫛形に形成されている。つまり、これらの電極3,5は基部3a,5aとこの基部から垂直に延びる複数の歯部3b,5bとで構成されており、各電極3,5は歯部3b,5bが所定間隔をおいてかみあった状態で配置されている。このとき、歯部3b,5bの並ぶ方向における歯部同士の間隔Xは、1〜1000μmであることが好ましく、歯部3b,5bの延びる方向における歯部3b,5bの先端と基部3a,5aとの間隔Yは1〜1000μmとであることが好ましい。
また、4つの電極体Eは、次のように配置されている。すなわち、空気極5同士が対向配置された1対の電極体(E1,E2、及びE3,E4)が図1の左右方向に並ぶように配置されている。このとき、4つの空気極5は、これら空気極5と同一面上に配置された第1のインターコネクター7によって接続されている。このインターコネクター7は、対向する空気極5の基部5a同士を接続する2つの支線7aと、これら支線7aを結び図1の左右方向に延びる本線7bとから構成されている。そして、本線7bの先端は電解質1の端部へと延びている。
また、電解質1において、各電極体Eの燃料極3の近傍には貫通孔6(断面図参照)が形成されており、この貫通孔6に集電部8が充填されている。そして、各集電部8は貫通孔6から突出して燃料極3と接続されている。図2に示すように、これら集電部8は、電解質1の他方面、つまり電極体Eが配置された面とは反対の面にまで達し、この面に配置された第2インターコネクター9によって接続されている。この第2インターコネクター9は、同図の上下方向に配置された集電部8同士を接続する支線9aと、これら支線9aを接続し同図の左右方向に延びる本線9bとから構成されている。そして、本線9bの先端は電解質1の端部へと延びている。
次に、上記のように構成された燃料電池の材質について説明する。電解質1の材料としては、固体酸化物形燃料電池の電解質として公知のものを使用することができ、例えば(Ce,Sm)O3,(Ce,Gd)O3などのセリア系、(La,Sr)(Ga,Mg)O3などのランタン・ガレード系、スカンジア安定化ジルコニア(ScSZ),イットリア安定化ジルコニア(YSZ)などのジルコニア系等の酸素イオン伝導性セラミックス系材料を用いることができる。電解質1は、基板として用いられるため、ある程度の強度が必要であることから、その厚みは、例えば200〜1000μmであることが好ましい。
燃料極3及び空気極5は、セラミックス粉末材料により形成することができる。このとき用いられる粉末の平均粒径は、通常10nm〜100μmであり、好ましくは50nm〜50μmであり、特に好ましくは100nm〜10μmである。
燃料極3を形成するセラミックス粉末材料としては、例えば、ニッケルと酸素イオン伝導性材料との混合物を用いることができる。このとき用いられる酸素イオン伝導性材料としては、例えば(Ce,Sm)O3,(Ce,Gd)O3などのセリア系、(La,Sr)(Ga,Mg)O3などのランタンガレード系、スカンジウム安定化ジルコニア(ScSZ)やイットリア安定化ジルコニア(YSZ)などのジルコニア系などの酸素イオン伝導性セラミックス材料を挙げることができ、このようなセラミックス材料と、ニッケルとの混合物で燃料極5を形成することが好ましい。このうち、ニッケル−セリア系酸化物のサーメットで燃料極5を形成することが特に好ましい。なお、酸素イオン伝導性セラミックス材料とニッケルとの混合形態は、物理的な混合形態であってもよいし、ニッケルへの粉末修飾などの形態であってもよい。また、上述したセラミックス材料は、1種を単独で、或いは2種以上を混合して使用することができる。
空気極5を形成するセラミックス粉末材料としては、例えば、ペロブスカイト型金属酸化物を使用することができる。具体的には(Sm,Sr)CoO3,(La,Sr)MnO3,(La,Sr)CoO3,(La,Sr)(Fe,Co)O3,(La,Sr)(Fe,Co,Ni)O3などを挙げることができる。これらセラミックス粉末は、1種を単独で使用することもできるし、2種以上を混合して使用することもできる。
また、集電部8及びインターコネクター7,9は、Pt,Au,Ag,Cu,Ni,SUS,又はLa(Cr,Mg)O3,(La,Ca)CrO3,(La,Sr)CrO3などのランタン・クロマイト系材料によって形成することができ、これらのうちの1種を単独で使用してもよいし、2種以上を混合して使用してもよい。
上記燃料極3、及び空気極5は、上述した材料を主成分として、さらにワニス、有機溶媒などが適量加えられることにより形成される。そして、これら燃料極3及び空気極5の膜厚は焼結後に1μm〜500μmとなるように形成するが、10μm〜100μmとすることが好ましい。また、集電部8及びインターコネクター7,9も、上述した材料に上記添加物を加えることにより形成される。
次に、上述した燃料電池の製造方法の一例を説明する。まず、上述した材料からなる板状電解質1を準備する。この電解質には、上記したように4つの貫通孔が形成されている。続いて、上述した燃料極3、及び空気極5用の粉末材料を主成分として、これらそれぞれにワニス、有機溶媒などを適量加えて混練し、燃料極ペースト、空気極ペーストをそれぞれ作製する。各ペーストの粘度は、次に説明するスクリーン印刷法に適合するように103〜106Pa・s程度であることが好ましい。同様に、集電部用ペースト及びインターコネクター用ペーストも、上述した粉末材料にワニス等の添加物を加えて作成しておく。このペーストの粘度は上述した燃料極ペースト等と同じである。
続いて、図1に示すような電解質1上の複数の位置に、燃料極ペーストをスクリーン印刷法により櫛形に塗布した後、所定の時間及び温度で乾燥・焼結し、燃料極3を形成する。このとき、各燃料極3の基部3aが貫通孔の一部と重なるようにしておく。次に、図1に示すように各電解質1上の燃料極3とかみ合うように、空気極ペーストをスクリーン印刷法によって櫛形に塗布し、所定時間及び温度で乾燥・焼結することにより、空気極5を形成する。こうして、4個の電極体Eが形成される。そして、4つの貫通孔に集電部用ペーストを集電部8を充填し、燃料極3の一部と接触するようにする。続いて、電解質1の一方面にインターコネクター用ペーストを線状に塗布し、各空気極5を接続する第1インターコネクター7を形成する。これに続いて、電解質1の他方面にインターコネクター用ペーストをスクリーン印刷法によって線状に塗布し、上記のような形状で各集電部8を接続する第2インターコネクター9を形成する。以上の工程により、図1及び図2に示すような燃料電池が完成する。
上記のように構成された燃料電池は、次のように発電が行われる。まず、電極体Eが配置された電解質1の一方面上に、メタンやエタンなどの炭化水素からなる燃料ガスと空気との混合ガスを高温の状態(例えば、400〜1000℃)で供給する。これにより、各電極体Eにおける燃料極3と空気極5との間の電解質1の表層付近で、酸素イオン伝導が起こって発電が行われる。
以上のように本実施形態に係る燃料電池では、電解質1に貫通孔を形成するとともに、電極体E間を接続するインターコネクターの一部、つまり第2のインターコネクター9を電解質1の他方面に形成している。そして、この第2インターコネクター9と各電極体Eとを、貫通孔に充填された集電部8を介して接続することで、各電極体Eの接続を行っている。このように、インターコネクターの一部を電解質1の他方面に形成することで、電解質1の一方面の配線を簡素にすることができ、配線の設計上の自由度を大きくすることができる。また、電解質1の一方面上でインターコネクターの占める割合が小さくなるため、電極の有効配置面積を増大することができ、その結果、電極の集積度を向上することができる。さらに、インターコネクターの配線が簡素になるため、電気抵抗が大きくなったり、断線が生じたりするのを防止することができる。
また、インターコネクターを配置している電解質の他方面には、電極体が配置されていないので、配線の自由度が高く、配線設計を容易に行うことができる。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能である。例えば、インターコネクター7,9の配線は、上記したものに限定されるものではなく、少なくとも一部が電解質1の他方面に配置されていればよい。また、全てのインターコネクターを電解質1の他方面に配置することもできる。これについて、図3及び図4を参照して説明する。
図3に示すように、この例では、図1と同じ位置に配置された4つの電極体Eを用いている。そして、各燃料極3及び空気極5の基部3a,5aの一部と重なる位置に貫通孔(図示省略)を形成している。この貫通孔には上記実施形態と同様に集電部8a,8bが充填されており、図4に示すように、電解質1の他方面に、これら集電部8a,8bを接続するインターコネクターが形成されている。より詳細には、各空気極5と接触している集電部8b同士を第3インターコネクター11によって接続するとともに、各燃料極3と接触している集電部8a同士を第4インターコネクター13によって接続する。第4インターコネクター13は、電解質1の周縁に沿って延びており、第3インターコネクター11は、第4インターコネクター13に囲まれる位置で同図の左右方向に延びている。この構成によれば、全てのインターコネクター11,13が電解質1の他方面に配置されているため、電解質1の一方面における電極体Eの有効配置面積をさらに増大することができる。その結果、配線設計の自由度がさらに高まるとともに、電極体Eの集積度を向上することが可能となる。また、全てのインターコネクターを電解質の他方面に配置しても、この面には電極体が配置されていないため、インターコネクターの配線は、容易である。
また、上記説明では、各ペーストの塗布にスクリーン印刷法を用いているが、これに限定されるものではなく、リソグラフィー法、ロ−ルコ−ト法、グラビアロ−ルコ−ト法、ディスペンスコート法、転写法等、その他一般的な印刷法を用いることができる。また、印刷後の後工程として、静水圧プレス、油圧プレス、その他の一般的なプレス工程を用いることができる。
以下に実施例を挙げて、本発明をさらに詳細に説明する。
(実施例1)
実施例として図1及び図2に示す固体酸化物形燃料電池を作成する。電解質1として、25mm×25mmで厚みが1mmの市販の板状の電解質を準備した。この電解質1は、セリア系の電解質であり、その材質はGDC[(Ce,Gd)O3]でセリアにガドリニウムがドープされている。また、この電解質1には、集電部8を充填する4つの位置に一辺が800μmの矩形の貫通孔が形成されている。
燃料極材料として、酸化ニッケル(NiO)粉末(粒径0.01〜10μm、平均粒径1μm)と、SDC[(Ce,Sm)O3]粉末(粒径0.01〜10μm、平均粒径0.1μm)とを重量比で7:3となるように混合した後、セルロース系ワニスを混合し、燃料極ペーストを作製した。燃料極ペーストの粘度はスクリーン印刷に適した5×105mPa・sとした。また、空気極材料として、SSC[(Sm,Sr)CoO3]粉末(0.1〜10μm、平均粒径3μm)を使用し、セルロース系ワニスを混合して空気極ペーストを作製した。空気極ペーストの粘度も同様に、スクリーン印刷法に適した5×105mPa・sとした。
電極体E間を接続するインターコネクター用の材料としては、Au粉末(0.1〜5μm、平均粒径2.5μm)を使用し、これにセルロース系ワニスを混合してインターコネクター用ペーストを作製した。インターコネクター用ペーストの粘度はスクリーン印刷に適した5×105mPa・sとした。また、集電部用の材料もインターコネクター用の材料と同様のものを準備した。
次に、電解質1上にスクリーン印刷法によって燃料極ペーストを櫛形に塗布した。このとき、燃料極3の基部3aが貫通孔の一部と重なるようにした。燃料極3の寸法は、図5に示すとおりである。すなわち、外径幅L1=7500μm,外径長さL2=7500μm,歯部の幅L3=500μm、歯部の間隔L4=900μm、歯部の長さL5=7000μmとなっている。こうしてペーストを塗布した後、130℃で15分間乾燥した。その後、1450℃で1間時間焼結した。
続いて、各燃料極と対向する位置で、歯部同士がかみ合うように空気極ペーストを櫛形に塗布した。寸法は図5に示すとおりで、燃料極と同じである。このとき、空気極と燃料極との間隔は、図の左右方向の長さX=200μm、上下方向の長さY=200μmとした。その後、130℃で15分間乾燥した後、1200℃で1時間焼結した。
なお、隣接する電極体Eの間隔は、左右方向,上下方向とも、2000μmとした。こうして形成される電極体Eと基板1との詳細な寸法は、図6に示すとおりである。
そして、各貫通孔にAuを主成分とするペーストを充填し、集電部8を形成した。これに続いて、スクリーン印刷によってインターコネクター用ペーストを電解質の一方面に塗布し、150℃で30分間乾燥して第1インターコネクター7を形成した。その後、電解質1の他方面で、集電部8を接続するようにペーストを塗布し、同じく150℃で20分間乾燥して第2インターコネクター9を形成した。第1及び第2インターコネクター7,9の幅は、800μmである。続いて、900℃で2時間焼結し、固体酸化物形燃料電池を得た。
(実施例2)
実施例2として図3及び図4に示す固体酸化物形燃料電池を作成する。電解質1として、25mm×25mmで厚みが1mmの市販の板状の電解質を準備した。この電解質1の材質は、実施例1と同じであり、貫通孔が8個形成されていることのみが実施例1と相違する。また、燃料極ペースト、空気極ペースト、インターコネクター用ペースト、及び集電部用ペーストは実施例1と同じである。
次に、スクリーン印刷によって電解質1の一方面に燃料極3、空気極5を形成した。このときの各電極3,5の基部3a,5aが、貫通孔の一部と重なるように配置した。各電極3,5の寸法、間隔、基板1端部との距離は実施例1と同じである。続いて、8個の貫通孔にAuを主成分とするペーストを充填し、集電部8a,8bを形成した。これに続いて、図4に示すように電解質の他方面に、スクリーン印刷によってインターコネクター用ペーストを塗布し、150℃で20分間乾燥して第3及び第4インターコネクター11,13を形成した。このとき、インターコネクターの幅は、800μmである。続いて、900℃で2時間焼結し、固体酸化物形燃料電池を得た。
(比較例)
比較例として、図7に示す固体酸化物形燃料電池を作成した。電解質として実施例1と材料及び寸法が同じものを用いた。但し、貫通孔は形成されていない。また、燃料極ペースト、空気極ペースト、インターコネクター用ペースト、及び集電部用ペーストについても実施例1と同じである。この比較例が実施例1及び実施例2と相違するのは、インターコネクター51の配置である。図6に示すように、この比較例では、全てのインターコネクター51を電解質1の一方面に配置している。すなわち、実施例2において電解質の他方面に配置されているような形状で、インターコネクターを電解質の一方面に配置している。
以上のように、実施例1及び実施例2によれば、電解質の一方面に占めるインターコネクターの面積を比較例に比べて大きく低減することができ、電極の集積化が可能となる。具体的には電解質の一方面におけるインターコネクターの面積を比較例で1とすると、実施例1では約0.3,実施例2では約0.03にすることができ、配線設計も容易に行うことができる。
本発明に係る固体酸化物形燃料電池の一実施形態の平面図である。 図1に示す燃料電池の底面図である。 図1に示す燃料電池の他の例を示す平面図である。 図3に示す燃料電池の底面図である。 実施例1及び実施例2に係る電極体の拡大図である。 実施例の電極体と基板との寸法を示す平面図である。 比較例の平面図である。
符号の説明
1 電解質
3 燃料極
5 空気極
7 第1インターコネクター
9 第2インターコネクター
11 第3ンターコネクター
13 第4インターコネクター




Claims (2)

  1. 電解質と、
    当該電解質の一方面に配置され、燃料極及び空気極により構成された複数の電極体と、
    前記複数の電極体を接続するインターコネクターとを備え、
    前記電解質には少なくとも一つの貫通孔が形成され、
    前記インターコネクターの少なくとも一部は、前記電解質の他方面に配置されており、前記電解質の一方面の電極体と他方面のインターコネクターとが前記貫通孔を介して接続されている固体酸化物形燃料電池。
  2. 前記貫通孔は、前記各燃料極及び空気極の少なくとも一部と重なる位置に形成されており、
    前記インターコネクターは、前記電解質の他方面に配置され、前記貫通孔を介して前記電極体と接続されている請求項1に記載の固体酸化物形燃料電池。



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