JP2005166459A - 電気化学デバイス、電気化学デバイス用電極、電気化学デバイス用電極材料及びその製造方法 - Google Patents

電気化学デバイス、電気化学デバイス用電極、電気化学デバイス用電極材料及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 簡単な方法で活物質と導電剤とを微小スケールで混合することができる電気化学デバイス用電極材料の製造方法およびそれを用いた電気化学デバイスを提供する。
【解決手段】 水熱化学反応により電気化学デバイス用の金属元素含有カルコゲン化合物を得る工程の中間状態において、少なくとも前記化学反応の完結前までに、反応溶媒中に、電子伝導性を有し前記化学反応に組み込まれない炭素材料等の固体材料を共存させることを特徴とする電気化学デバイス用電極材料の製造方法
【選択図】 なし

Description

本発明は、液体溶媒中で化学反応させて固体状の金属元素含有カルコゲン化合物を得る工程を含む製造方法に関し、さらに詳しくは、前記製造方法により、一次電池、二次電池、電気二重層キャパシタ、大容量キャパシタ等の電気化学デバイス用電極材料を製造する方法に関する。
電気化学デバイス用電極材料としては、Pt等の貴金属、Ni等の不働態金属、Al、Ti等の0価金属や、PbO2、MnO2、WO3、V25,TiS2、LiCoO2等の金属カルコゲン化合物等が用いられている。金属カルコゲン化合物を電気化学デバイス用電極材料に用いると、プロトン、リチウムイオン、マグネシウムイオン等の1族、2族元素を前記金属カルコゲン化合物に拡散、挿入又は吸蔵させる電気化学的還元反応に伴って対極から外部回路を通じで電子を受容することができることから、電池やキャパシタに広く用いられている。電池の中でも、非水電解質を用いるリチウム電池は高いエネルギー密度を有することから、小型携帯機器から大型電力貯蔵用電源に至るまで種々の分野で利用が期待されており、電極材料の開発や改良によりさらなる高エネルギー密度化が期待されている。また、キャパシタは高出力が得られるため、ハイブリッドカーや燃料電池車等の補助電源として期待されている。
しかし、電気化学デバイス用電極材料としての金属カルコゲン化合物は、0価金属に比べ、電子伝導性が必ずしも充分ではないため、一般には金属カルコゲン化合物に炭素材料や金属粉等の導電材料を混合して電気化学デバイス用電極としている。ここで、金属カルコゲン化合物と導電材料との混合は、ミクロなレベルで均一になされることが好ましいものの、一般的な両者の混合方法は、ジェットミル、遊星ボールミル等を用いて乾式または湿式で機械力を加えて混合するものであり、両者の粒度や形態の差等の原因で、充分に均一な混合物を得ることは困難であった。また、混合時間を長くしすぎると、加えられる機械力により、金属カルコゲン化合物の結晶構造の破壊や、導電材料の電子伝導度の低下により、電極性能が低下するといった問題があった。
非特許文献1には、導電材料としてカーボン粉末を均一に分散させた原料ゾルを用いて、酸化バナジウムとカーボンの均一な混合を行い、高エネルギー密度で高出力可能な正極材料を作製する技術が報告されている。しかしながら、この方法では、前駆体溶液の時点でカーボンと混合してしまうので、高温での熱処理を行うことができない。そのため電極化しても電極活物質は非晶質の状態になっている。そのため、酸化バナジウムのようにゾル中のコロイド粒子の時点でリチウムの挿入脱離が起こるような基本構造を持つ物質でなければ、電気化学的に活性な電極にすることが難しいという問題点がある。
また、最終形態の電極活物質と導電材料とを液中に分散させた後、濾別乾燥することにより両者を混合する方法が考えられるが、操作が煩雑になる上、両者が微細に入り込んだ混合形態とすることはできない。
ところで、電気化学デバイス用電極に用いられる金属カルコゲン化合物として、非特許文献1には、MnV26に代表されるバナジウム複合酸化物を電池の負極に用いることが記載されている。しかしながら、800℃で12時間焼成する工程を含む同公報に記載の固溶法(以下「バナジウム固溶法」という)を用いて合成したMnV26は、電気化学的可逆容量が低い(347mAh/g)という問題点があった。これに対し、本発明者らは、非特許文献2において、brannerite MnV26の無水結晶粉末を、閉鎖容器内でMn(CH3COO)2水溶液とV25とからの直接沈殿によって合成する手法を提案した。この自発的水熱合成によれば、200℃といった低い温度で簡単な装置を使ってブラウネライト構造を持つMnV26の無水結晶粉末を製造できるという利点がある。この方法によって得られた粉末は粒子形態と粒子径が均一で、比較的高い結晶性を有する。
特開平6-349491号公報 工藤(KUDO,T.)、池田(IKEDA,Y.)、渡辺(WATANABE,T.)、日比野(HIBINO,M.)、宮田(MIYATA,M.)、阿部(ABE,H.)、梶田(KAJITA,K.)," Amorphous V2O5/carbon composites as electrochemical supercapacitor electrodes ", ソリッド・ステート・アイオニクス(Solid State Ionics),(オランダ),2002年,第152/153巻,p.833−841 稲垣(INAGAKI,M.)、森下(MORISHITA,T.)、平野(HIRANO,M.)、グプタ(GUPTA,V.)、中島(NAKAJIMA,T.),"Synthesis of MnV2O6 under Autogeneous Hydrothermal Conditions and Its Anodic Performance", ソリッド・ステート・アイオニクス(Solid State Ionics),(オランダ),2003年,第156巻,p.275−282
本発明は、上記問題点に鑑みなされたものであり、簡単な方法で電極用活性材料と他の固体材料との微小スケールの混合物を得ることができる電気化学デバイス用電極材料の製造方法を提供しようとするものである。また、それを用いた電気化学デバイスを提供しようとするものである。
本発明は、請求項1に記載したように、電気化学デバイス用電極材料又はその前駆体として用いるための固体状の金属元素含有カルコゲン化合物を化学反応によって合成する工程Pを含む電気化学デバイス用電極材料の製造方法において、前記工程Pは、前記化学反応の原料として金属元素含有化合物の1種又は2種以上を用い、液体溶媒中で化学反応を行って前記固体状の金属元素含有カルコゲン化合物を得る工程であって、前記化学反応の原料としての前記金属元素含有化合物のうち少なくとも1種は、前記化学反応の開始前において前記液体溶媒中に溶解するものであるか又は前記化学反応の中間状態において前記液体溶媒中に溶解している状態を経るものであって、前記液体溶媒中に、少なくとも前記化学反応の完結前までに、前記化学反応に組み込まれない固体材料を共存させることを特徴とする電気化学デバイス用電極材料の製造方法である。
前記「化学反応の原料」とは、化学反応式の左辺に記述されるべき原料のことをいう。従って、反応生成物である「固体状の金属元素含有カルコゲン化合物」を構成する金属元素は、前記「化学反応の原料としての金属元素含有化合物」を構成する金属元素に由来する。「前記化学反応の原料として金属元素含有化合物」が1種である場合、化学反応に供する他の原料は、金属元素を含有しない単体又は化合物である。金属元素を含有しない単体又は化合物としては、例えば、酸素、アンモニア等がある。また、工程Pは、「前記化学反応の原料としての前記金属元素含有化合物のうち少なくとも1種」が「前記化学反応の開始前において前記液体溶媒中に溶解するものであるか又は前記化学反応の中間状態において前記液体溶媒中に溶解している状態を経る」化学反応によって「固体状の金属元素含有カルコゲン化合物」を得る工程であり、即ち該化学反応は、必然的に前記金属元素含有カルコゲン化合物が析出する過程を含む。「前記化学反応に組み込まれない」材料とは、その材料が該化学反応式の左辺に記述されるべきものでないことをいい、触媒的作用等物理的作用を及ぼす可能性のある材料を共存させることを妨げるものではない。
前記析出過程を含む工程に前記固体材料が共存するとき、前記固体材料は、前記析出反応における析出サイトを提供するものであっても、前記析出反応における析出サイトを提供するものでなくてもよい。前記固体材料が前記析出反応における析出サイトを提供するものである場合、前記析出過程を含む工程に前記固体材料が共存することにより、前記析出は、液体溶媒中に比べ、前記固体材料上に優先的に起こる。従って、前記化学反応の生成物である固体状の金属元素含有カルコゲン化合物は、物理的に前記固体材料と共に生成される。これにより、金属元素含有カルコゲン化合物と前記固体材料との微小スケールの混合物を得ることができる。前記固体材料が前記析出反応における析出サイトを提供するものでない場合においても、前記析出過程を含む工程に前記固体材料が共存することにより、前記析出反応過程において近傍に記固体材料が存在することにより、前記化学反応の生成物である固体状の金属元素含有カルコゲン化合物は、物理的に前記固体材料と共に生成される。これにより、金属元素含有カルコゲン化合物と前記固体材料との微小スケールの混合物を得ることができる。固体材料の形態を選択することにより、両者が相互浸入された形態の混合物を得ることもできる。
共存する固体材料が前記析出反応における析出サイトを提供するものである場合、反応容器もまた析出サイトを提供するものとなる。従って、反応容器の壁面に目的とする生成物を析出させ、反応容器ごと電気化学デバイスに用いてもよい。しかしながら本発明の目的は、電極用活性材料と他の固体材料との微小スケールの混合物を得ることにある。この観点から、固体材料は多孔体又は粉体とし、前記多孔体又は粉体の総表面積は、前記反応のために用いる容器の前記液体溶媒と接触している面積の10倍以上とすることにより、反応生成物である金属元素含有カルコゲン化合物が前記多孔体又は粉体上に相対的に多く生成される点で好ましい。前記多孔体としては、金属焼結体、発泡金属、ラネーニッケル等が挙げられ、前記粉体としては、金属粉、カーボン粉末等が挙げられる。固体材料を集電体形状に成型しておいてもよい。ここでいう「表面積」又は「面積」は、前記化学反応を行っている温度及び圧力において前記固体材料が前記液体溶媒と接触する面積をいう。その表面積は固体材料の比表面積値で代用することが可能である。例えば前記化学反応に係る前記液体溶媒が反応容器と接触している面積が0.04m2であるとき、固体材料として比表面積値が61m2/gのアセチレンブラックであれば0.007g以上を加えることで、目的を達成することが可能である。このような固体材料を選択するうえでの考え方は、共存する固体材料が前記析出反応における析出サイトを提供しないものである場合においても有効である。
また、「少なくとも前記化学反応の完結前までに」とは、工程Pにおける化学反応を停止させる前までをいう。化学反応開始前又は原料投入前から液体溶媒中に共存させておいてもよく、化学反応が開始してから共存させてもよい。
また、本発明は、請求項2に記載したように、前記固体材料は、前記液体溶媒中に分散状態で共存させることを特徴としている。前記固体材料を前記液体溶媒中に分散状態で共存させることにより、上記した作用により、金属元素含有カルコゲン化合物と前記固体材料との微小スケールの混合物を効果的に得ることができる。
また、本発明は、請求項3に記載したように、前記固体材料は、電子伝導性を有する固体材料である電気化学デバイス用電極材料の製造方法である。
前記固体材料を電子伝導性を有するものから選択することにより、固体状の金属元素含有カルコゲン化合物への電子伝導性の付与を容易にする。ここで、共存させる前記固体材料の前記電子伝導性の程度は、本発明の目的に鑑み、生成する金属元素含有カルコゲン化合物自体の電子伝導性の程度を越えるものでなければならず、具体的には、比抵抗が5×102Ω・cm以下の材料が好ましく、2×102Ω・cm以下の材料がより好ましい。この観点から、比抵抗の小さい炭素材料や金属材料が好適に例示される。
また、本発明は、請求項3に記載したように、前記固体材料は、炭素材料であることを特徴とする電気化学デバイス用電極材料の製造方法である。
固体材料の中でも、炭素材料は、耐薬品性に優れ、比抵抗が低く導電性にも優れている。また、密度が低く、1m2/g以上の大きな比表面積を有する炭素材料も安価に入手可能であることから、電気化学デバイスの軽量化や低コスト化が容易となり、その添加量も少なくすむ点で好ましい。
また、本発明は、請求項5に記載したように、前記工程Pは、AV26型(AはV以外の1種又は2種以上の金属元素)ブラウネライト構造を有するバナジウム複合酸化物を合成する工程であることを特徴としている。
例えば非特許文献2に示されたのMnV26非水和物結晶は、バナジウム酸化物と酢酸マンガンの反応により、バナジウム酸化物の結晶系が変化しMnV26非水和物の針状結晶が成長する。この化学反応に本発明を適用すると、前記結晶成長過程において反応に寄与しない固体材料として例えば炭素粉末が反応サイトの近傍に存在することにより、MnV26と炭素粉末との微小スケールの混合物を得ることができる。
また、本発明は、前記電気化学デバイス用電極材料の製造方法によって製造された電気化学デバイス用電極材料である。
また、本発明は、前記電気化学デバイス用電極材料を有する電気化学デバイス用電極である。
また、本発明は、前記電気化学デバイス用電極を有する電気化学デバイスである。
本発明によれば、簡単な方法で電極用活性材料と他の固体材料との微小スケールの混合物を得ることができる電気化学デバイス用電極材料の製造方法を提供できる。また、それを用いた電気化学デバイス用電極並びに電気化学デバイスを提供することができる。
以下、AV26型(AはV以外の1種以上の金属元素)ブラウネライト構造を有し、結晶形態が柱状であるバナジウム複合酸化物からなる電極材料の製造方法に本発明を適用する場合を例に挙げて説明する。後に述べる実施例では、金属元素AとしてMnを含む物質と、バナジウム化合物とを出発原料として用いて1以上の工程を経てバナジウム複合酸化物を形成させる段階で、反応に組み込まれない固体材料を添加する。この反応は比較的簡単な製造装置で行うことが可能であり、さらに全ての工程を150℃未満で行うことができるので、高価な耐熱容器を必要とせず合成が可能であるため製造装置のコストを低減することができる。また焼成法に比べて比較的低温である150℃以下でバナジウム複合酸化物を合成することが可能であるため、ランニングコストが低減できると共に、反応に組み込まれない電子伝導性を有する固体材料の存在下で電気化学デバイス用電極材料の合成ができるため、バナジウム複合酸化物に均一且つ容易に電子伝導性を付与することができる。さらに、得られるバナジウム複合酸化物の電気化学的可逆容量が大きくなる。
炭素材料は、導電性に優れ、軽量であり、さらに安価であることから、反応に組み込まれない電子伝導性を有する固体材料として好ましい。また、この反応工程によれば150℃以下という比較的低温で、電気化学デバイス用電極材料にそのまま用いることのできる材料を得ることができ、高温による焼成を必要としないため、この工程の段階で炭素材料を共存しても、炭素材料の酸化等を考慮する必要がないことから優れている。さらに、高い比表面積を有する炭素材料は、その表面にバナジウム複合酸化物を坦持させることが可能であり、電子の授受を円滑に行うことが可能となり、電極材料として十分な電子伝導性を付与することができるため好ましい。
本発明の方法によって得られたバナジウム複合酸化物を電気化学デバイス用電極に用いると、本発明に係るバナジウム複合酸化物は、リチウムイオンが挿入されることにより金属Li電位に対して約3.5V〜0V(vs.Li/Li+)の電位範囲で変化するので、電池として用いることができる。即ち、前記電位以下の作動電位を示す電極材料(金属リチウム、リチウム合金、炭素質材料など)を負極活物質として組み合わせることにより、本発明に係るバナジウム複合酸化物を正極活物質として用いることができる。また、前記電位以上の作動電位を示す電極材料を正極活物質として組み合わせることにより、本発明に係るバナジウム複合酸化物を負極活物質として用いることができる。好ましくは非水電解質電池の負極活物質として用いることで、負極にリチウム金属が析出することもなく、放電容量が大きく、充放電サイクル性能に優れたリチウム電池となる。さらに、電荷移動を伴うキャパシター用の電極材料としても使用することが可能である。その場合には、正負両極に本発明電極材を使用することが可能である。
本発明の合成法によって製造されるバナジウム複合酸化物としては、元素V(バナジウム)と金属元素A(AはV以外の1種以上の金属元素)を含む複合酸化物であれば何ら限定されるものではない。金属元素Aとしては、V以外であれば、何ら限定されるものではないが、Ca、Cd、Co、Ni、Mg、Mn、ZnおよびCuからなる群から選ばれる1種以上の金属元素を少なくとも含むものとすれば容易にバナジウム複合酸化物を合成できる点で好ましい。本発明の合成法によって製造されるバナジウム複合酸化物を具体的に列挙すれば、CaV38、CaVO3、Ca227、CaV26、Ca328、CdV38、CdVO3、Cd227、CdV26、Cd328、CoV38、CoVO3、Co227、CoV26、Co328、NiV38、NiVO3、Ni227、NiV26、Ni328、MgV38、MgVO3、Mg227、MgV26、Mg328、MnV38、MnVO3、Mn227、MnV26、Mn328、ZnV38、ZnVO3、Zn227、ZnV26、Zn328、CuV38、CuVO3、Cu227、CuV26、Cu328、Cu5210、Cu11626、Cu354等を挙げることができる。また上記化合物を構成するCa、Cd、Co、Ni、Mg、Mn、ZnまたはCuの一部を他の遷移金属やCa、Mg等の典型金属で置換してもよい。即ち、本発明の合成法によって製造されるバナジウム複合酸化物としては一般式A1-ppVOx(AはCa、Cd、Co、Ni、Mg、Mn、Zn、Cu、CaおよびMgからなる群から選ばれる1種以上の金属元素、DはAと異なる元素であってCa、Mgおよび遷移元素から選ばれる1種以上の金属元素、0≦p<1)で表されるものが好ましい。
本発明に係るバナジウム複合酸化物として、上記化合物にさらに必要に応じてMoを含ませてもよい。Moを含ませることにより、充放電容量、繰り返し充放電サイクル性能といった電池性能をさらに改善させることができる。含ませるMoの量はバナジウムに対して2当量以下であり、さらに好ましくは0.1当量以上1.5当量以下である。また本発明に係るバナジウム複合酸化物は、単相構造であっても多相構造であってもよく、特にMoを含ませることにより、また合成条件により、またそのMo量によって固溶構造、多相構造いずれもとり得ることができ、そのいずれもが有効である。
本発明で用いられるバナジウム複合酸化物として、より好ましくはMnV26で表されるバナジウム複合酸化物であり、負極活物質としてこのバナジウム複合酸化物を用いることにより、放電電圧、放電容量、サイクル性能ともにより優れた電池を得ることができる。
本発明の製造方法によって合成されたバナジウム複合酸化物をさらに熱処理を行って電池に用いてもよい。前記熱処理を行うと、バナジウム複合酸化物の結晶性が向上する。前記熱処理温度としては特に限定されないが400〜600℃が好ましい。前記熱処理時の雰囲気は特に限定されないが、空気、酸素濃度を任意に調節した気体、または窒素やアルゴン等の不活性ガス等を用いることができる。前記熱処理温度を600℃以下とすることにより、添加した固体材料との反応を起こす虞を低減できる点で好ましい。
本発明の合成法に用いられる出発原料としては、元素Aを含む酢酸塩およびV25を用いることが好ましい。元素Aを含む前記酢酸塩としては、例えば酢酸カルシウム、酢酸コバルト、酢酸ニッケル、酢酸マグネシウム、酢酸マンガン、酢酸亜鉛等を挙げることができる。なかでも酢酸マンガンは安価であり、得られたバナジウム複合酸化物を電池に用いると、電気化学的諸特性に優れたものとすることができる点で特に好ましい。
本発明に係るバナジウム複合酸化物は、リチウムイオンが挿入されることにより、該バナジウム複合酸化物の結晶の基本構造が変化し、アモルファス化する特徴がある。一旦アモルファス化したバナジウム複合酸化物は、その後のリチウムイオンの脱離や再挿入によってもアモルファス状態を維持する。従って、リチウムイオンの挿入・脱離反応を利用した電池系に本発明のバナジウム複合酸化物を用いた場合には、充放電深度にかかわらず前記バナジウム複合酸化物はアモルファル状態の結晶構造を呈する。
以下、本発明に係るバナジウム複合酸化物を非水電解質二次電池の負極に用いる場合を例に挙げて本発明に係る電池を説明する。本発明に係る非水電解質電池は、正極活物質を
主要構成成分とする正極と、本発明のバナジウム複合酸化物を主要構成成分とする負極と、電解質塩が非水溶媒に含有された非水電解質とから構成され、一般的には、正極と負極との間に、セパレータが設けられる。
非水電解質としては限定されるものではなく、固体電解質、常温溶融塩、ゲル電解質、液状非水電解質(「電解液」ともいう)等、一般にリチウム電池等への使用が提案されているものが使用可能である。非水電解質に用いられる非水溶媒としては、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、ブチレンカーボネート、クロロエチレンカーボネート、ビニレンカーボネート等の環状炭酸エステル類;γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン等の環状エステル類;ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、メチルエチルカーボネート等の鎖状カーボネート類;ギ酸メチル、酢酸メチル、酪酸メチル等の鎖状エステル類;テトラヒドロフランまたはその誘導体;1,3−ジオキサン、1,4−ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン、1,4−ジブトキシエタン、メチルジグライム等のエーテル類;アセトニトリル、ベンゾニトリル等のニトリル類;ジオキソランまたはその誘導体;スルホラン、スルトンまたはその誘導体等を1種以上混合物することができるが、これらに限定されるものではない。
非水電解質に用いられる電解質塩としては、例えば、LiClO4,LiBF4,LiAsF6,LiPF6,LiSCN,LiBr,LiI,Li2SO4,Li210Cl10,NaClO4,NaI,NaSCN,NaBr,KClO4,KSCN等のリチウム(Li)、ナトリウム(Na)またはカリウム(K)の1種を含む無機イオン塩、LiCF3SO3,LiN(CF3SO22,LiN(C25SO22,LiN(CF3SO2)(C49SO2),LiC(CF3SO23,LiC(C25SO23,LiPF3(C253,LiPF3(CF33,(CH34NBF4,(CH34NBr,(C254NClO4,(C254NI,(C374NBr,(n−C494NClO4,(n−C494NI,(C254N−maleate,(C254N−benzoate,(C254N−phtalate、ステアリルスルホン酸リチウム、オクチルスルホン酸リチウム、ドデシルベンゼンスルホン酸リチウム等の有機イオン塩等が挙げられ、これらのイオン性化合物を単独、あるいは2種類以上混合して用いることが可能である。
これらの塩の中で、LiPF6は解離性に優れ、優れた伝導度が得られる点で好ましい。また、LiBF4は、LiPF6と比較して解離度や伝導度は低いものの、電解液中に存在する水分との反応性が低いので、電解液の水分管理を簡素化することが可能であり製造コストを低減することが可能である点で好ましい。さらに、電極や外装材の腐食を引き起こすフッ酸発生の程度が少なく、外装材として金属樹脂複合フィルム等の200μm以下の薄い材料を採用した場合であっても、高い耐久性を有する非水電解質電池が得られる点で好ましい。
あるいは、LiPF6やLiBF4と、LiN(CF3SO22やLiN(C25SO22のようなパーフルオロアルキル基を有するリチウム塩とを混合して用いると、電解液の粘度をさらに下げることができる点、保存性を向上させる効果がある点で好ましい。
非水電解質における電解質塩の濃度としては、高い電池特性を有する非水電解質電池を確実に得るために、0.1mol/l〜5mol/lが好ましく、さらに好ましくは、1mol/l〜2.5mol/lである。
電極には、導電剤、結着剤、フィラー等を周知技術により適宜応用することができる。電極に用いる集電体は、周知のものを適宜応用することができる。電極間に設けられるセパレータは、周知のものを適宜応用することができる。固体電解質やゲル電解質を用いてセパレータの役割を兼ね備えさせてもよい。
外装材としては、周知のものを適宜応用することができる。金属缶電槽の他、金属樹脂複合フィルムを用いてもよい。
実施例に基づき、本発明をさらに詳しく説明するが、発明の主旨を越えない限り、本発明は実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
化学反応の原料として、金属元素Aを含む化合物として酢酸マンガンMn(CH3COO)2・4H2O(純度99.0%、ナカライテスク社製)12.3gと、酸化バナジウムV25(99.99%、高純度化学社製)9.1gとをそれぞれ分取した。一方、丸底フラスコ(300ml)に液体溶媒として蒸留水100mlを入れ、電子伝導性を有し化学反応に組み込まれない固体材料としてアセチレンブラック1g(比表面積61m2/g:表面積61m2)を加えてマグネチックスターラーで激しく撹拌しながら加熱した。なお、フラスコ上部には環流器を取り付けた。温度が90℃以上に達してから、分取しておいた酸化バナジウムおよび酢酸マンガンを加え加熱(90℃以上)攪拌を3時間続けた後、加熱を停止し、上澄み液をデカンテーションにより除去し、数回蒸留水で濾過洗浄した。その後、60℃で乾燥し黒褐色の粉末を得た。このようにして本発明の電気化学デバイス用電極材料を得た。
(実施例2)
化学反応の原料として、金属元素Aを含む化合物として酢酸マンガンMn(CH3COO)2・4H2O(純度99.0%、ナカライテスク社製)12.3gと、酸化バナジウムV25(99.99%、高純度化学社製)9.1gとをそれぞれ分取した。一方、丸底フラスコ(300ml)に蒸留水100mlを入れ、90℃以上に加熱した。なお、フラスコ上部には環流器を取り付けた。温度が90℃以上に達してから、マグネチックスターラーで激しく撹拌しながら、分取しておいた原料である酸化バナジウムおよび酢酸マンガンを投入し、加熱攪拌を30分続けた後、電子伝導性を有し化学反応に組み込まれない固体材料としてアセチレンブラック1g(比表面積61m2/g:表面積61m2)を加え、さらに加熱(90℃以上)攪拌を続けた。原料の投入から3時間後に加熱を停止し、上澄み液をデカンテーションにより除去し、数回蒸留水で濾過洗浄した。その後、60℃で乾燥し黒褐色の粉末を得た。このようにして本発明の電気化学デバイス用電極材料を得た。
(実施例3)
化学反応の原料として、金属元素Aを含む化合物として酢酸マンガンMn(CH3COO)2・4H2O(純度99.0%、ナカライテスク社製)12.3gと、酸化バナジウムV25(99.99%、高純度化学社製)9.1gとをそれぞれ分取した。一方、丸底フラスコ(300ml)に蒸留水100mlを入れ、90℃以上に加熱した。なお、フラスコ上部には環流器を取り付けた。温度が90℃以上に達してから、マグネチックスターラーで激しく撹拌しながら、分取しておいた原料である酸化バナジウムおよび酢酸マンガンを加え加熱攪拌を30分続けた後、電子伝導性を有し化学反応に組み込まれない固体材料としてアセチレンブラック1g(比表面積61m2/g:表面積61m2)を加えて、さらに加熱(還流)攪拌を続けた。原料の投入から168時間後に加熱を停止し、上澄み液をデカンテーションにより除去し、数回蒸留水で濾過洗浄した。その後、60℃で乾燥し黒褐色の粉末を得た。このようにして本発明の電気化学デバイス用電極材料を得た。
(比較例1)
化学反応の原料として、金属元素Aを含む化合物として酢酸マンガンMn(CH3COO)2・4H2O(純度99.0%、ナカライテスク社製)12.3gと、酸化バナジウムV25(99.99%、高純度化学社製)9.1gとをそれぞれ分取した。一方、丸底フラスコ(300ml)に液体溶媒として蒸留水100mlを入れ、90℃以上に加熱した。なお、フラスコ上部には環流器を取り付けた。温度が90℃以上に達してから、マグネチックスターラーで激しく撹拌しながら、分取しておいた酸化バナジウムおよび酢酸マンガンを加え加熱(90℃以上)攪拌を3時間続けた後、加熱を停止し、上澄み液をデカンテーションにより除去し、数回蒸留水で濾過洗浄した。その後、60℃で乾燥し褐色の粉末を得た。このようにして従来技術に係る電気化学デバイス用電極材料を得た。
実施例1〜3及び比較例1によって得られた粉末をCuKα線管球を用いた粉末エックス線回折法により測定した。得られたエックス線回折図を図1〜4に示す。また、前記エックス線回折図より求めた格子定数を、従来の製造方法であるMn23とV25との固相反応によって合成されたブラネライト構造のMnV26のエックス線回折図より求めた格子定数(JCPDS No.35-0239)と対比することにより、実施例1〜3及び比較例によって得られた粉末はいずれもブラネライト構造のMnV26に帰属可能なバナジウム複合酸化物が得られたことがわかった。
実施例1〜3及び比較例1によって得られた粉末の形態を電子顕微鏡観察した。観察像を図5〜8に示す。
(比較例2)
比較例1で得られた褐色の粉末と固体材料であるアセチレンブラックの乾式混合を行った。混合比は、実施例と同じになるように褐色の粉末とアセチレンブラックを分取し、メノウ乳鉢を用いて8分間混合した。得られた粉末の形態を電子顕微鏡観察した。観察像を図9に示す。
図5〜7と図9を比較して分かるように、実施例1〜3によって得られた粉末は、針状粒子(MnV26)の隙間に、粒状粒子(アセチレンブラック)が入り込んでいることが分かる。例えば、実施例図5と図9を比較すると、実施例に係る図5に示される粉末は、針状粒子で形成される二次粒子に粒状粒子が均一に微細な隙間まで入り込み、即ちMnV26の二次粒子がアセチレンブラックとが微細に混じり合った混合物として得られていることが明確である。一方、比較例に係る図9に示される粉末は、針状結晶により構成される二次粒子(図9では右下部分)と粒状粒子からなる凝集体(図9では左中央部)とに明確に分離しており、即ちMnV26の二次粒子とアセチレンブラックの凝集体とのマクロな混合物として得られていることが明確である。
従って、本発明の製造方法を用いれば、金属カルコゲン化合物を合成した後に、導電性を付与するために炭素材料等と混合するといった工程が不要になるので、簡便な方法で電気化学デバイスを製造することができる。また、前記混合の際に問題となっていた金属カルコゲン化合物の結晶構造の破壊や炭素材料の導電性の低下の虞をなくすことができる。
(実施例4)
次に、上記実施例1で得られた本発明の電気化学デバイス用電極材料を用いて電気化学デバイスを作製した。実施例1で得られた黒褐色の粉末を粉末0.95gとポリテトラフルオロエチレン粉末0.05gを用いて100μmの合材シートを作製した。それぞれの粉末を混合し、溶剤としてトルエンを少量加えて混練してペースト状とし、ロールで繰り返し圧延して得られた合剤シートを2.25cm2に切り出した。得られた合材シートを集電体である端子付きニッケルメッシュに圧着し、電極とした。対極には、リチウム箔を端子付きニッケルメッシュに圧着したものを使用した。得られた電極と対極の間にポリエチレン製微多孔膜をはさんで積層し極群とした。各極から端子を出した状態でこの極群をアルミラミネートの袋に入れ、エチレンカーボネートとジエチルカーボネートを1:1の体積比で混合した溶液に1mol/lとなるようにLiPF6を溶解した電解液を注液した後、熱融着で密封し電気化学デバイスを作製した。この電気化学デバイスは十分な電気化学的挙動を示した。
本発明の金属元素含有カルコゲン化合物の製造方法では90℃という比較的低温でバナジウム複合酸化物を合成することができるので、その合成段階でアセチレンブラックのような炭素材料を共存することが可能である。この製造方法は従来の電極材料にはない非常に緻密な粒子単位での導電材料との複合化が可能である。さらに、従来方法では必須であった導電剤との混練工程を除くことができるので、不必要な結晶構造破壊を防ぐことが可能となると共に、工程を簡略化できる。
上記実施例においては、常圧下で反応を進行させたが、非特許文献2に示されているような閉鎖容器中で高温高圧状態において反応を進行させる、いわゆる自己水熱法において本発明を適用してもよいことはいうまでもない。
また、上記実施例では反応に関与しない固体材料としてアセチレンブラックを用いたが、織布状、不織布状、ウィスカー状、フィブリル状、鱗片状の炭素材料を用いてもよく、あるいは、酸化珪素、金属粉等の炭素以外の固体材料を用いてもよいことはいうまでもない。
また、上記実施例では、生成する金属元素含有カルコゲン化合物に対して炭素材料を少量適用した例について示したが、生成する金属元素含有カルコゲン化合物に対して多量の活性炭等の炭素材料を適用してもよく、このようにして得られる電気化学デバイス用電極材料は、大容量キャパシタ用の電極材料として好適に用いることができる。
反応に関与しない固体材料として導電性材料を用いる場合において、その固体材料の形態等の選択、あるいは反応機構の選択等により、例えば高率放電特性等、電気化学デバイスの電気化学特性を向上させることができる可能性は容易に予測できる。
実施例に係る電極材料のエックス線回折図である。 実施例に係る電極材料のエックス線回折図である。 実施例に係る電極材料のエックス線回折図である。 比較例に係る電極材料のエックス線回折図である。 実施例に係る電極材料の電子顕微鏡写真である。 実施例に係る電極材料の電子顕微鏡写真である。 実施例に係る電極材料の電子顕微鏡写真である。 比較例に係る電極材料の電子顕微鏡写真である。 比較例に係る電極材料の電子顕微鏡写真である。

Claims (8)

  1. 電気化学デバイス用電極材料又はその前駆体として用いるための固体状の金属元素含有カルコゲン化合物を化学反応によって合成する工程Pを含む電気化学デバイス用電極材料の製造方法において、前記工程Pは、前記化学反応の原料として金属元素含有化合物の1種又は2種以上を用い、液体溶媒中で化学反応を行って前記固体状の金属元素含有カルコゲン化合物を得る工程であって、前記化学反応の原料としての前記金属元素含有化合物のうち少なくとも1種は、前記化学反応の開始前において前記液体溶媒中に溶解するものであるか又は前記化学反応の中間状態において前記液体溶媒中に溶解している状態を経るものであって、前記液体溶媒中に、少なくとも前記化学反応の完結前までに、前記化学反応に組み込まれない固体材料を共存させることを特徴とする電気化学デバイス用電極材料の製造方法。
  2. 前記固体材料は、前記液体溶媒中に分散状態で共存させることを特徴とする請求項1記載の電気化学デバイス用電極材料の製造方法。
  3. 前記固体材料は、電子伝導性を有する固体材料である請求項1又は2記載の電気化学デバイス用電極材料の製造方法。
  4. 前記固体材料は、炭素材料である請求項1〜3のいずれかに記載の電気化学デバイス用電極材料の製造方法。
  5. 前記工程Pは、AV26型(AはV以外の1種又は2種以上の金属元素)ブラウネライト構造を有するバナジウム複合酸化物を合成する工程である請求項1〜4のいずれかに記載の電気化学デバイス用電極材料の製造方法。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の電気化学デバイス用電極材料の製造方法によって製造された電気化学デバイス用電極材料。
  7. 請求項6記載の電気化学デバイス用電極材料を有する電気化学デバイス用電極。
  8. 請求項7記載の電気化学デバイス用電極を有する電気化学デバイス。
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