JP2005164879A - フォトマスクとその製造方法、および、それを用いた露光方法 - Google Patents

フォトマスクとその製造方法、および、それを用いた露光方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 フォトマスクを用いて露光する時に、ローカルフレアが原因で発生するクリアフィールド領域とダークフィールド領域とのレジストパターンの寸法差を著しく小さくすることを目的とする。
【解決手段】 本発明のフォトマスクは、ローカルフレアの原因となるフォトマスク上のパターンのクリアフィールド領域1Aにおける開口部を、フォトレジストが完全に解像することができる透過率を有する半透明膜12で覆い、ダークフィールド領域1Bにおける開口部14においては、半透明膜を形成しない構造とすることを特徴としている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、光リソグラフィ装置に用いられるフォトマスクの構造、その製造方法、および、露光方法に関するものである。
従来、集積回路のような半導体装置を製造するには、石英ガラス基板上にクロムなどの遮光膜でパターンを形成されたフォトマスクを用いて、シリコンウェハの表面にパターンを転写するリソグラフィ法によってパターンを形成し、その表面に各種処理を施して行われている。すなわち、第10図に示すように、シリコンウェハ基板101と、露光光源102の間に、フォトマスク103と、投射レンズ系104を配置し、露光光源から投射される光によって、フォトマスク上に形成されているパターンを、レンズ系104を介してシリコンウェハ基板101上に転写している。
従来のフォトマスクは、その断面図である図3に示すように、透明基板31上に選択的に遮光膜32を形成した構造を有している。157nm以上の波長を有する光を適用して露光を行う場合は、一般に、透明基板材料として石英ガラスが用いられ、その大きさは6インチ角、厚さは0.25インチである。また、遮光膜2の材料としては、光学濃度3以上(透過率0.1%以下)を有するクロム(Cr)が用いられ、ピンホール欠陥の発生しない60nm以上の膜厚に設定される。各種金属薄膜の中で、クロムはエッチング性に優れ、また、膜厚が、従来マスク材料として用いられているゼラチンに比較して、1/40〜1/60程度にでき、膜の強度が30培以上もあるので、価格は高価であるが、1枚のマスクが長期間使用できるため、現在最も広く使用されている。このクロムの原料は、高純度クロム粒子(99.999%)のほか、ヨウ化クロムも使われるが、後者は前者に比較し、純度が高いクロム膜が得られるが、高価である。クロム薄膜は、金属光沢を持ち、光をよく反射するために、単にクロム膜だけを堆積したのでは、露光転写時に多重反射が生じ、転写精度が悪くなってしまう。この対策として、クロム膜上に更に反射防止膜として30nm程度の酸化クロム膜を成膜した表面低反射クロムマスクが広く用いられている。クロム単層の時の表面反射率が50〜60%であるのに対して、低反射クロムマスクは、5〜10%の反射率となっている。
近年、半導体装置の高密度化の要請に従って、リソグラフィに用いる露光光波長が短波長になり、波長157nmのいわゆるF線の採用が検討されている。このF線を用いたリソグラフィにおいては、従来のフォトマスクを適用し、露光装置を用いてフォトレジストヘ転写すると、レンズ系表面の凹凸などに起因するローカルフレアの影響により、クリアフィールド領域の多大な透過光の散乱光による影響で、そのクリアフィールド領域周辺に近接する透過パターンの線幅が、ダークフィールド領域に存在する透過パターンの線幅と比較して、大きくなってしまい、この光を用いて露光したパターンの線幅は狭くなってしまう現象が生じていた(非特許文献1)。
このように、マスクパターンレイアウト内に広いクリアフィールド領域とダークフィールド領域が共存すると線幅異常が発生してしまうという問題点があった。

Proceeding of SPIE vol.4000(2000)
本発明は、フォトマスクにおけるこの課題を解決するためになされたもので、フォトマスク上のパターンの疎密に依存することなく、パターンの寸法差を減少させることができ、安定したパターンを形成することのできるフォトマスク及びその製造方法、また、これを用いた露光方法を実現することを目的としている。
第1の本発明は、透明基板上に形成された半透明膜と、前記半透明膜上に形成され、パターニングされた遮光膜とを有するフォトマスクであって、
前記半透明膜が、前記フォトマスクのダークフィールド領域に相当する領域以外の領域において存在し、当該ダークフィールド領域の前記遮光膜の開口部領域において存在しないことを特徴とするフォトマスクである。
前記第1の本発明において、前記半透明膜が、タンタルシリサイド(TaSi)、ジルコンシリサイド(ZrSi)、モリブデンシリサイド(MoSi)、クロムフロライド(CrF)、シリコンオキサイド(SiO)から成る群から選ばれた少なくとも1種であり、前記遮光膜が、クロム(Cr)、クロムフロライド(CrF)から成る群から選ばれた少なくとも1種を含有するものであることが好ましい。さらに、前記遮光膜としては、ハーフトーン膜であることが好ましい。
さらに前記第1の本発明において、前記ダークフィールド領域におけるパターンのスペース間隔が10μm未満であることが好ましい。
第2の本発明は、透明基板上に、半透明膜を成膜したブランクマスクに第1のレジストを塗布する工程と、前記第1のレジストをパターニングする工程と、前記半透明膜をエッチングし、前記第1のレジストを剥離・洗浄する工程と、遮光膜を成膜する工程と、前記遮光膜の上に第2のレジストを塗布する工程と、前記第2のレジストをパターニングしてフォトマスクのダークフィールド領域に相当する部分に開口を形成する工程と、前記遮光膜をエッチングし、前記第2のレジストを剥離する工程を少なくとも有することを特徴とするフォトマスクの製造方法である。
第2の本発明において、前記第1及び第2のレジストが電子線レジストであることが好ましい。
第2の本発明において、前記半透明膜が、タンタルシリサイド(TaSi)、ジルコンシリサイド(ZrSi)、モリブデンシリサイド(MoSi)、クロムフロライド(CrF)、シリコンオキサイド(SiO)から成る群から選ばれた少なくとも1種を含有するものであり、また、前記遮光膜が、クロム(Cr)、クロムフロライド(CrF)、シリコンオキサイド(SiO)から成る群から選ばれた少なくとも1種であることが好ましい。さらに、前記遮光膜として、ハーフトーン膜を用いることもできる。
また、前記第2の本発明において、前記ダークフィールド領域のパターンの間隔が10μm未満であることが好ましい。
第3の本発明は、透明基板上に形成された半透明膜と、前記半透明膜上に形成され、パターニングされた遮光膜とを有するフォトマスクであって、当該フォトマスクのダークフィールド領域に相当する前記遮光膜の開口部における前記半透明膜が除去されているフォトマスクを用い、F線により露光することを特徴とする露光方法である。
上記フォトマスク及びその製造方法、さらに、露光方法の発明に依れば、フォトマスクパターンの疎密に依存せず、パターンの寸法差が生じることの少ないレジストパターンを得ることができる。
本発明者らは、上記従来技術において発生するローカルフレアについて検討するために図4のマスクパターンを形成して検討を行った。
図4のローカルフレアによる影響を評価するためのマスクパターンにおいては、100μm領域内にライン&スペースパターンを用いたダークフィールド領域42を作成し、その中に、意図的にウィンドウ幅44を各種値に制御したクリアフィールド領域41を作成した。そのクリアフィールド領域41内に、ターゲットとなる線幅を用いたライン&スペースパターン43を配置した。各ウィンドウ幅44に対して、クリアフィールド領域内のライン&スペースパターンのライン部の線幅を測定することにより、ローカルフレアによる影響がどのくらい存在するのかを調べた。
図5は、ローカルフレア評価パターンを用いて、線幅のウィンドウ幅依存性を調査した結果である。X軸をクリアフィールド領域のウィンドウ幅とし、Y軸をクリアフィールド領域内のウィンドウ内ライン&スペースパターンの線幅とすると線幅は、ウィンドウ幅が大きくなるのにしたがって小さくなり安定する。この線幅が飽和する時のウィンドウ幅44は、露光装置のレンズにより異なる値を示す。
このように、マスクパターンレイアウト内に広いクリアフィールド領域と、ダークフィールド領域が共存すると、線幅異常が発生してしまうことが明らかとなり、これを解決するためには、クリアフィールド領域の透過光の強度を制御すればよいことに着目し完成したのが本発明である。
以下、本発明の実施の形態について説明する。
(フォトマスク)
以下に、本発明のフォトマスクについて説明する。図1が本発明のフォトマスクの断面図である。図1において、11が石英ガラスなどで形成される透明基板である。この透明基板11上に、半透明膜12、及び遮光膜13が形成され、透明基板11のダークフィールド領域1Bに相当する領域に存在している開口部14に対応する位置の半透明膜が除去されており、一方、透明基板11のクリアフィールド領域1Aには、半透明膜12が形成されている。
以下、このフォトマスクを用いた露光の動作原理について説明する。
図6は、本発明のフォトマスクの断面構造(図6(a))とその光振幅(図6(b))と光強度(図6(c))を示す図である。そして、図7は、従来フォトマスクの断面構造(図7(a))とその光振幅(図7(b))と光強度(図7(c))を示す図である。各光強度分布には、それぞれに、レジスト線幅を決定する光強度6A及び7Aを示している。すなわち、6A及び7Aを超える光強度を有する領域が、半導体基板などの被処理基板上のレジストを露光させる強度を有していることを示している。
図7の通り、従来フォトマスクの場合には、クリアフィールド領域の広い透過領域からの透過光の散乱光が、周辺の近接するパターンの光強度分布へ影響を及ぼす。そして、クリアフィールド領域の広い透過領域から近いパターンほど、光強度分布がなだらかとなり、遮光領域を小さくしてしまうというローカルフレアの影響が発生する。このフォトマスクを用いて被処理基板上のレジストを露光した場合、クリアフィールド領域に相当する部分7Bの透過光がレジストを露光させる結果、レベル7Aを超える領域が感光し、その結果ポジ型レジストを用いた場合、7Cに相当する領域が開口し、クリアフィールド領域である7Bとは、寸法差が生じていることが明らかである。また、クリアフィールド領域7Bのローカルフレアの影響で、これと隣接しているパターンについても、線幅7Dが、狭くなっていることが明らかである。
これに対して、本発明のフォトマスクを用いた場合においては、図6に示すように、クリアフィールド領域の広い透過領域の透過率が小さいために、そこから発生する透過光の光強度が小さくなり、透過光の散乱光が、周辺の近接するパターンの光強度分布へ影響を及ぼしにくくなる。そして、クリアフィールド領域の広い透過領域から近いパターンでさえ、光強度分布の変化がほとんど発生せず、ローカルフレアの影響を著しく小さくすることができる。
このように本発明のフォトマスクを用いることにより、クリアフィールド領域の広い透過領域の透過率を小さくし、更に、そこから発生する透過光の光強度を小さくし、透過光の散乱光が、周辺の近接するパターンの光強度分布へ影響を及ぼしにくくすることができる。そして、クリアフィールド領域の広い透過領域から近いパターンでさえ、光強度分布の変化がほとんど発生せず、ローカルフレアの影響を著しく小さくすることが可能となる。そして、ローカルフレアが原因で発生するクリアフィールド領域とダークフィールド領域とのレジストパターンの寸法差を著しく小さくすることを実現することができる。
この発明で、ダークフィールド領域とは、その領域において、パターンが比較的密集している領域をいい、一方、クリアフィールド領域とは、パターンが比較的疎である領域を言う。本発明で着目しているクリアフィールド領域に近接するパターンの線幅細りは、10μm程度の距離で発生するいわゆるミッドレンジフレアに起因しており、上記パターンの密集の程度としては、10μmを境に評価することが好ましい。従って、クリアフィールド領域としては、ライン間隔すなわちスペース幅が10μm以上となる領域をいい、ダークフィールド領域としては、ライン間隔が10μmを超えない領域をいう。
本発明においては、ライン間隔が10μm以上である上記クリアフィールド領域の遮光膜開口部に前記半透明膜を形成することが必要である。
一方、パターンのライン間隔が10μmに満たない、いわゆるダークフィールド領域においては、前述のミッドレンジフレアの影響を比較的受けることがなく、また、前述の半透明膜を形成すると、マスクを透過する光の露光量そのものが低下するため、レジストを露光する光強度の裕度が、低下し、解像度を低下させる原因となって好ましくない。そのために、前記半透明膜は、クリアフィールド領域のみ形成し、ダークフィールド領域においては、半透明膜が形成されることがないようにすることが必要である。
本発明において、半透明膜としては、被処理基板上のレジストを露光させるのに十分な光強度、すなわち、図6(c)の光強度レベル6Aの光を透過光させる程度の透過率を有する材料であることが必要であり、このような材料としては、タンタルシリサイド(TaSi)、ジルコンシリサイド(ZrSi)、モリブデンシリサイド(MoSi)、クロムフロライド(CrF)、シリコンオキサイド(SiO2)から成る群から選ばれた少なくとも1種を含有する材料であることが好ましい。この半透明膜の膜厚としては、使用する光の波長、光強度、レジスト種によって異なってくるため、最適値は一概に断定することはできないが、半透明膜が存在しない場合に対して、同位相を持つことが可能な膜厚(t)にすることが望ましい。tは次式で表される。
Figure 2005164879

ここで、λは光源の波長(nm)、nは半透明膜の屈折率である。また、iは整数(1,2,3・・・i)である。
例えば、半透明膜タンタルシリサイドの場合は、λが157nmのときに屈折率が、2.3であるので、tは次式のようになる。
Figure 2005164879
本発明において、遮光膜としては、露光光波長の光を遮断することができる膜であることが必要で、具体的には、クロム(Cr)、クロムフロライド(CrF)、シリコンオキサイド(SiO)から成る群から選ばれた少なくとも1種を用いることができる。この遮光膜材料としては、半透明膜をエッチング除去する際に、残存している必要があるため、前記半透明膜のエッチング材料に対する耐性を有していることが必要である。
(フォトマスクの製造方法)
以下、実施例に基づいて、本発明について詳細に説明する。
図2は、本発明のハーフトーンマスクの製造工程を示す図である。本実施の形態においては、パターニングに用いるレジストとして電子線レジストを用いているが、本発明はこれに限定されるものではない。
図2(a)は、本発明に適用するマスクブランクスの断面構造を示す図である。
このマスクブランクは、例えば透明基板21上にスパッタ、真空蒸着等により、半透明膜22を形成し、更に、その上に、電子線レジスト23を塗布して形成される。
透明基板21の材料としては、適用する露光光の波長において、透過率80%以上の高いものでなければならないことから、例えば、露光光の波長157nm以上において、85%以上の透過率を有する石英ガラスが、有効である。半透明膜22の材料としては、適用する露光光の波長において、半導体基板のような被処理基板上に形成されているフォトレジスト転写時に、被処理基板上のフォトレジストが完全に除去できる透過率を有するもので、できるだけ透過率の小さいものでなければならない。半透明膜22の材料としては、タンタルシリサイド(TaSi)、ジルコンシリサイド(ZrSi)、モリブデンシリサイド(MoSi)、クロムフロライド(CrF)、シリコンオキサイド(SiO)が有効である。
次いで、図2(b)は、電子ビーム描画工程を示す図である。
電子ビーム描画工程においては、電子線レジスト23がポジレジストの場合は、半透明膜22が露出する領域は、電子線によって描画された領域であり、電子ビーム描画に際しては、電子線レジスト解像に必要な電荷量を設定し、電子ビームを照射する。
図2(c)は、本発明に適用する電子線レジストの現像工程を示す図である。
前記電子ビーム描画工程とこの現像工程により、電子線レジストは、レジスト領域と無レジスト領域に区別されて、パターニングが行われる。
電子線レジスト現像工程においては、電子線レジスト23としてポジレジストを適用した場合、電子ビームが照射された領域は、電子線レジスト23が現像液に溶解し、半透明膜が露出する。電子ビームが照射されない領域は、電子線レジスト23が現像液に溶解しないので、電子線レジストのパターンが残存する。
図2(d)は、本発明に適用する半透明膜のエッチング工程を示す図である。
半透明膜22のドライエッチングを行う場合、平行平板型反応性イオンエッチング(RIE)法を適用する。例えば、半透明膜が、モリブデンシリサイドの場合、エッチングガスはCF(テトラフルオロメタン)とO(酸素)を流量比率20:1に制御して適用する。エッチングの際、透明基板21である合成石英ガラスとのエッチング選択比は十分でなければならない。また、電子線レジスト23は、エッチングに対する保護膜として働き、電子線レジストに覆われていない領域の半透明膜のみが除去され、透明基板21が部分的に露出する。モリブデンシリサイド(MoSi)膜のドライエッチングに、CF(テトラフルオロメタン)とO(酸素)を流量比率20:1に制御して適用した場合、電子線レジスト23のドライエッチング耐性は十分である。
図2(e)は、本発明に適用する電子線レジストの剥離工程を示す図である。
レジストの剥離液としては、硫酸と過酸化水素水を3:1の比率で混ぜ合わせた混合液が適用される。この際、露出している透明基板21と半透明膜22との剥離耐性は十分でなければならない。
図2(f)は、本発明に適用する遮光膜の成膜工程と電子線レジストの第2の塗布工程と第2の電子線描画工程を示す図である。
遮光膜25の成膜工程においては、スパッタ、真空蒸着等により、遮光膜25を形成する。遮光膜25の材料としては、適用する露光光の波長において、透過率の小さいものでなければならない。例えば、157nm以上の波長の光においては、透過率が0.5%以下であるクロム(Cr)が有効である。
第2の電子線レジスト26の塗布工程においては、電子線レジスト26は、遮光膜25をエッチングする際に、エッチング耐性の優れたものでなければならない。
第2の電子線描画工程においては、遮光膜のパターンが存在する領域は、未描画である。また、透明基板が露出する領域は、レジストを完全に除去できる電荷量を設定し、電子ビームを照射する。
図2(g)は、本発明に適用する第2の電子線レジスト26の現像工程を示す図である。
第2の現像工程においては、電子線レジスト26としてポジレジストを適用した場合、電子ビームが照射された領域は、電子線レジスト26が現像液に溶解し、遮光膜25が露出する。電子ビームが照射されない領域は、電子線レジスト23が現像液に溶解しないので、電子線レジストのパターンが残存する。
図2(h)は、本発明に適用する遮光膜のエッチング工程を示す図である。
遮光膜25のドライエッチングを行う場合、平行平板型反応性イオンエッチング(RIE)法を適用する。例えば、遮光膜が、クロム(Cr)の場合、エッチングガスは、CCl(テトラクロロメタン)とO(酸素)、あるいは、CHCl(ジクロロメタン)を流量比率1:3に制御して適用する。エッチングの際、透明基板21と遮光膜であるハーフトーン位相シフト膜25とのエッチング選択比は十分でなければならない。また、電子線レジスト26は、エッチングに対する保護膜として働き、電子線レジストに覆われていない領域の遮光膜のみが除去され、透明基板21とハーフトーン位相シフト膜25が部分的に露出する。クロム(Cr)膜のドライエッチングに、CCl(テトラクロロメタン)とO(酸素)、あるいは、CHCl(ジクロロメタン)を流量比率1:3に制御して適用する場合、電子線レジスト23のドライエッチング耐性は十分である。
図2(i)は、本発明に適用する電子線レジストの第2の剥離工程を示す図である。
レジストの剥離液としては、硫酸と過酸化水素水を3:1の比率で混ぜ合わせた混合液が適用される。この際、露出している透明基板21と半透明膜22との剥離耐性は十分でなければならない。
上記方法によって作成したフォトマスクを用いて、図10に示す光リソグラフィ装置によりF線を用いてフォトマスクパターンの転写を行った。
図10に示すように、露光光源102から発する露光光が、本発明のフォトマスク103を透過し、露光投影系レンズ104に入射し、この露光投影系レンズ104の内部で収束され、被処理基板であるウェハ101上のフォトレジストに露光される。
図8は、本発明のフォトマスクによる露光転写後のレジストパターンを示す図である。また、図9は、従来フォトマスクによる露光転写後のレジストパターンを示す図である。
従来のフォトマスクを適用し、露光装置を用いてフォトレジストヘ転写する場合は、図7の光強度分布を、レジスト線幅を決定する光強度7Aにより、レジスト線幅を決定すると、図9のようなレジストパターンとなる。従来のフォトマスクの場合は、クリアフィールド領域の広い透過領域からの透過光の散乱光が周辺の近接するパターンの光強度分布へ影響を及ぼす。そして、クリアフィールド領域の広い透過領域から近いパターンほど、光強度分布がなだらかとなり、遮光領域を小さくしてしまうというローカルフレアの影響が発生するからである。従って、クリアフィールド領域(開口部92)の広い透過領域から近いパターン91dほど、ライン&スペースパターンのライン部の線幅が小さくなってしまう現象が発生する。
しかし、本発明のフォトマスクを適用し、露光装置を用いてフォトレジストヘ転写する場合は、図6の光強度分布を、レジスト線幅を決定する光強度6Aによりレジスト線幅を決定すると図8のようなレジストパターンとなる。本発明のフォトマスクの場合には、クリアフィールド領域(開口部82)の広い透過領域の透過率が小さいために、そこから発生する透過光の光強度が小さくなり、透過光の散乱光が、周辺の近接するパターンの光強度分布へ影響を及ぼしにくくなる。そしてクリアフィールド領域の広い透過領域から近いパターン81dでさえ、光強度分布の変化がほとんど発生せず、ローカルフレアの影響を著しく小さくすることができるからである。したがって、クリアフィールド領域の広い透過領域から近いパターンでさえ、ライン&スペースパターンのライン部の線幅が小さくなってしまう現象が発生しにくくなる。
このように本発明のフォトマスクを用いることにより、クリアフィールド領域の広い透過領域の透過率を小さくし、更に、そこから発生する透過光の光強度を小さくし、透過光の散乱光が、周辺の近接するパターンの光強度分布へ影響を及ぼしにくくすることができるという効果を実現することができる。そして、クリアフィールド領域の広い透過領域から近いパターンでさえ、光強度分布の変化がほとんど発生せず、ローカルフレアの影響を著しく小さくすることが可能となる。そして、ローカルフレアが原因で発生するクリアフィールド領域とダークフィールド領域とのレジストパターンの寸法差を著しく小さくすることを実現させることが可能となる。
本発明のフォトマスクの断面構造を示す図である。 本発明のフォトマスクの製造工程を示す図である。 従来のフォトマスクの断面横造を示す図である。 ローカルフレアによる影響を評価するためのマスクパターンを示す図である。 線幅のウィンドウ幅依存性を評価した結果を示す図である。 本発明のフォトマスクの断面構造とその光振幅と光強度を示す図である。 従来フォトマスクの断面樺造とその光振幅と光強度を示す図である。 本発明のフォトマスクによる露光転写後のレジストパターンを示す図である。 従来フォトマスクによる露光転写後のレジストパターンを示す図である。 光リソグラフイ露光技術概念を示す図である。
符号の説明
11、21、31…透明基板
12、22…半透明膜
13、32…遮光膜
14…開口部
23…電子線レジスト
24…電子線
25…遮光膜
26…第2の電子線レジスト
40…フォトマスク
41…クリアフィールド領域
42…ダークフィールド領域
43…ライン
44…クリアフィールド領域ウィンドウ幅
61、71…フォトマスク
81、91…ライン
82、92…開口部(スペース)
101…ウェハ
102…露光光源
103…フォトマスク
104…露光投影系レンズ

Claims (12)

  1. 透明基板上に形成された半透明膜と、前記半透明膜上に形成され、パターニングされた遮光膜とを有するフォトマスクであって、
    前記半透明膜が、前記フォトマスクのダークフィールド領域に相当する領域以外の領域において存在し、当該ダークフィールド領域の前記遮光膜の開口部領域において存在しないようパターニングされていることを特徴とするフォトマスク。
  2. 前記半透明膜が、タンタルシリサイド(TaSi)、ジルコンシリサイド(ZrSi)、モリブデンシリサイド(MoSi)、クロムフロライド(CrF)、シリコンオキサイド(SiO)から成る群から選ばれた少なくとも1種を含有するものであることを特徴とする請求項1に記載のフォトマスク。
  3. 前記遮光膜が、クロム(Cr)、クロムフロライド(CrF)から成る群から選ばれた少なくとも1種を含有するものであることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のフォトマスク。
  4. 前記遮光膜材料が、ハーフトーン膜材料であることを特徴とする請求項3に記載のフォトマスク。
  5. 前記ダークフィールド領域におけるパターンのスペース間隔が10μm未満であることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれかに記載のフォトマスク。
  6. 透明基板上に、半透明膜を成膜したブランクマスクに第1のレジストを塗布する工程と、前記第1のレジストをパターニングする工程と、前記半透明膜をエッチングし、前記第1のレジストを剥離・洗浄する工程と、遮光膜を成膜する工程と、前記遮光膜の上に第2のレジストを塗布する工程と、前記第2のレジストをパターニングしてフォトマスクのダークフィールド領域に相当する部分に開口を形成する工程と、前記遮光膜をエッチングし、前記第2のレジストを剥離する工程を少なくとも有することを特徴とするフォトマスクの製造方法。
  7. 前記第1及び第2のレジストが電子線レジストであることを特徴とする請求項6に記載のフォトマスクの製造方法。
  8. 前記半透明膜が、タンタルシリサイド(TaSi)、ジルコンシリサイド(ZrSi)、モリブデンシリサイド(MoSi)、クロムフロライド(CrF)、シリコンオキサイド(SiO)から成る群から選ばれた少なくとも1種を含有するものであることを特徴とする請求項6または請求項7に記載のフォトマスクの製造方法。
  9. 前記遮光膜が、クロム(Cr)、クロムフロライド(CrF)から成る群から選ばれた少なくとも1種を含有するものであることを特徴とする請求項6ないし請求項8のいずれかに記載のフォトマスクの製造方法。
  10. 前記遮光膜が、ハーフトーン膜であることを特徴とする請求項9に記載のフォトマスクの製造方法。
  11. 前記ダークフィールド領域のパターンの間隔が10μm未満であることを特徴とする請求項6ないし請求項10のいずれかに記載のフォトマスクの製造方法。
  12. 透明基板上に形成された半透明膜と、前記半透明膜上に形成され、パターニングされた遮光膜とを有するフォトマスクであって、当該フォトマスクのダークフィールド領域に相当する前記遮光膜の開口部における前記半透明膜が除去されているフォトマスクを用い、F線により露光することを特徴とする露光方法。

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