JP2005164764A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 プロセスカートリッジの保持位置への装着動作、保持位置からの脱着動作においてプロセスカートリッジ保護カバーの開閉動作を行うことで装置本体を小型化し、保護カバーの確実な動作を行うことのできる画像形成装置を提供する。
【解決手段】 像形成装置本体側に突起作用部材41を設ける。突起作用部材41は、プロセスカートリッジ20の保持位置への装着動作の方向に対して略直交方向に可動で、且つ、付勢手段43によりプロセスカートリッジ側に付勢されている。突起作用部材41は、プロセスカートリッジの保持位置への装着動作、及び、保持位置からの脱着動作において、プロセスカートリッジ20の外形面に従って突起作用部材41が追従するように作用し、プロセスカートリッジ20の保護カバー71の開閉動作を行う。
【選択図】図13

Description

本発明は、一般に、プロセスカートリッジが着脱可能とされる画像形成装置に関し、特に、電子写真プロセスを利用したレーザービームプリンター、複写機、ファクシミリ等の電子写真画像形成装置に関するものである。
ここで、プロセスカートリッジとは、プロセス手段としての帯電手段、現像手段及びクリーニング手段の少なくともいずれかと、電子写真感光体ドラムとを一体的に組合せてカートリッジとして、このカートリッジを電子写真画像形成装置本体に着脱可能とするものである。
図17に、電子写真プロセスを利用した従来のカラー画像形成装置の一例であるカラーレーザープリンターの概略構成を示す。
このカラーレーザープリンターは、イエローY、マゼンタM、シアンC、ブラックKの4つの画像形成部(PY、PM、PC、PK)となるプロセスカートリッジ20を備えており、この各プロセスカートリッジ20(20Y、20M、20C、20K)内の像担持体としての電子写真感光体ドラム1(1Y、1M、1C、1K)上に形成された画像を一旦第2の像担持体である中間転写体6aに連続的に多重転写し、フルカラープリント画像を得る4連ドラム方式(インライン)プリンタである。
このとき、プロセスカートリッジ20を上下方向に積み上げる形で配置すると、設置面積を少なくすることができ、オフィスの省スペース化のメリットが大きく、カラーレーザープリンターのパーソナル化を図る上でも有効な手段である。
また、転写紙Pの搬送路も、装置の設置面積を少なくするために、用紙カセット10が下方にあり、S字パスを経て、中間転写体6aの下方部の二次転写部T2にて2次転写が行われ、その後、定着器30、排紙部25へとつながるような搬送路になっている。
このカラーレーザープリンターでは、中間転写体6aは、プリンターの開閉カバー27側に取り付けられ、開閉カバー27は、回転支軸28を装置下方に有し、重力方向に開くことで、プロセスカートリッジ20にアクセス可能となり、プロセスカートリッジ20の装着及び脱着が行えるようになっている。
画像形成装置本体に着脱自在に取り付けられるプロセスカートリッジ20は、図18に示すように、感光体ドラム1の保護を目的とした開閉自在の保護カバー60等のシャッター部材が備えられている。保護カバー60は、プロセスカートリッジ20の外形側面に保護カバー60と一体形成されたアーム部結合部61を有する。
プロセスカートリッジ20は、プロセスカートリッジ20を画像形成装置本体に装着する際の挿入時の力により保持位置まで移動しロック機構により保持される。
一方、保護カバー60は、プロセスカートリッジ20を画像形成装置本体に装着する際に突起部等の係合部材(不図示)に当接し、突起部を回転支点として回動することで感光体ドラム1に対して退避し、感光体ドラム1の保護を解除する。
同様の構成が、例えば、特許文献1及び特許文献2に記載される。つまり、特許文献1は、プロセスカートリッジに感光体ドラムを保護するためのシャッターを設け、プロセスカートリッジを装置本体に装着するに際して、このシャッターを、固定のカム部材で開状態とする構成を記載している。また、特許文献2は、プロセスカートリッジに感光体ドラムを保護するためのドラムシャッターを設け、プロセスカートリッジが装置本体に装着された状態で、このドラムシャッターをシャッターオープンレバーを回動して開状態とする構成を記載している。
特開2000−132068号公報 特開平6−208260号公報
上記従来の画像形成装置のプロセスカートリッジ20では、図18に示すように、保護カバー60のアーム部結合部61は、保護カバー60にて感光体ドラム1を保護するようにバネ手段(図示せず)により付勢されている。
この保護カバー60の開閉動作は、プロセスカートリッジ20を装置本体に装着する操作力により装置本体内の固定された突起部により、或いは、装置本体内の突出部材がその他の開閉部とリンクして開閉動作する。
従って、ユーザが行うプロセスカートリッジの着脱動作を行うための操作力は大きくなり、また、保護カバー60の開閉動作が不安定となり、プロセスカートリッジの装着性を損なう恐れがあった。また、カートリッジ20の挿脱を行い易くするために保持位置とカートリッジ20のクリアランスを大きくするために装置自体が大型化することが問題であった。
更に、従来の画像形成装置は、次のような問題を有していた。
例えば、本願添付の図10に示すように、プロセスカートリッジ20の装着、脱着をより容易とするために、4つのプロセスカートリッジ20を纏めて一つの保持部材30に保持し、開閉カバー27が開く動作に連動して保持部材30が上方の回転中心34aで揺動し、せり上がってくる機構のものも提案されている。
このような画像形成装置において、ジャムが発生したときは、開閉カバー27を完全に開き切ってしまえば、図18に示す構成のプロセスカートリッジ20においては、感光体ドラム1を保護する保護カバー60も閉じてしまい、ユーザーがジャム処理の際にアクセスして間違ってドラム近傍を触れても問題ない。
しかしながら、中には、開閉カバー27を半開きにしたままで、ジャム処理のため、装置内部のジャム紙にアクセスしようとする場合がある。そのときには、まだドラム保護の保護カバー60が閉じきっていないためにユーザーが間違ってドラム表面に触れてしまい、ドラム表面に損傷や汚れを付着させてしまい、画像不良を発生させてしまうといった問題が発生する。
そこで、本発明の目的は、プロセスカートリッジの保持位置への装着動作、保持位置からの脱着動作においてプロセスカートリッジ保護カバーの開閉動作を行うことで装置本体を小型化し、保護カバーの確実な動作を行うことのできる画像形成装置を提供することである。
本発明の他の目的は、プロセスカートリッジの第1の位置から第2の位置への装着動作及び第2の位置から第1の位置への脱着動作においてプロセスカートリッジ保護カバーの開閉動作を行うことでユーザの着脱操作を容易にし、装置本体の小型化及び保護カバーの確実な動作を行うことのできる画像形成装置を提供することである。
更に、本発明の他の目的は、開閉カバーを開く動作により中間転写体ユニットとプロセスカートリッジが分離され、プロセスカートリッジがアクセス可能となり、かつ、プロセスカートリッジ内の像担時体を保護する保護カバーが転写材搬送路に近い順から閉じていく構成となることで、転写材のジャム処理時のユーザーの想定外の操作に対しても、像担時体を損傷や汚染から回避でき、信頼性の高い画像形成装置を提供することである。
本発明の他の目的は、開閉カバーを開く動作により中間転写体ユニットとプロセスカートリッジが分離され、かつ、一体で保持する保持部材が揺動し、プロセスカートリッジがアクセス可能となり、かつ、プロセスカートリッジ内の像担時体を保護する保護カバーが転写材搬送路に近い順から閉じていく構成となることで、転写材のジャム処理時のユーザーの想定外の操作に対しても、像担時体を損傷や汚染から回避でき、信頼性の高い画像形成装置を提供することである。
上記目的は本発明に係る画像形成装置にて達成される。要約すれば、第1の本発明によれば、像担持体と、該像担持体を保護する保護カバーを備えた保護カバー手段とを具備したプロセスカートリッジを、画像形成装置本体における画像形成のためのプロセスカートリッジ保持位置に装着可能とした画像形成装置において、
前記保護カバー手段は、前記保護カバーを支持し開閉するための保護カバー作動支持部材を備え、
前記画像形成装置本体側に、前記保護カバー作動支持部材に係合して前記保護カバーを開動作させるための突起作用部材を設け、
前記突起作用部材は、前記プロセスカートリッジの前記保持位置への装着動作の方向に対して略直交方向に可動で、且つ、付勢手段により前記プロセスカートリッジ側に付勢されており、
前記突起作用部材及び前記プロセスカートリッジは、互いに接する部分に前記プロセスカートリッジの動きによる力の方向を前記突起作用部材の可動方向への力に変換する形状を有し、
前記突起作用部材は、前記プロセスカートリッジの前記保持位置への装着動作、及び、前記保持位置からの脱着動作において、前記プロセスカートリッジの外形面に従って前記突起作用部材が追従するように作用し、前記プロセスカートリッジの前記保護カバーの開閉動作を行うことを特徴とする画像形成装置が提供される。
第2の本発明によれば、像担持体と、該像担持体を保護する保護カバーを備えた保護カバー手段とを具備したプロセスカートリッジを、画像形成装置本体における前記プロセスカートリッジが着脱可能な第1の位置と、前記プロセスカートリッジが画像形成する第2の位置とに配置可能とした画像形成装置において、
前記保護カバー手段は、前記保護カバーを支持し開閉するための保護カバー作動支持部材を備え、
前記画像形成装置本体側に、前記保護カバー作動支持部材に係合して前記保護カバーを開動作させるための突起作用部材を設け、
前記突起作用部材は、前記第1の位置で前記プロセスカートリッジの着脱動作時には前記プロセスカートリッジの着脱動作を阻害しない個所に配置され、前記プロセスカートリッジの前記第1の位置から前記第2の位置への装着動作の方向に対して略直交方向に可動で、且つ、付勢手段により前記プロセスカートリッジ側に付勢されており、
前記突起作用部材及び前記プロセスカートリッジは、互いに接する部分に前記プロセスカートリッジの動きによる力の方向を前記突起作用部材の可動方向への力に変換する形状を有し、
前記突起作用部材は、前記プロセスカートリッジの前記第1の位置から前記第2の位置への装着動作、及び、前記第2の位置から前記第1の位置への脱着動作において、前記プロセスカートリッジの外形面に従って前記突起作用部材が追従するように作用し、前記プロセスカートリッジの前記保護カバーの開閉動作を行うことを特徴とする画像形成装置が提供される。本発明の一実施態様によると、前記プロセスカートリッジを前記第1の位置で保持するための保持部材を有し、前記保持部材は、前記プロセスカートリッジが前記第1の位置と前記第2の位置とで移動するためのガイドを有する。また、他の実施態様によると、前記保持部材は、中間転写ユニットと連動し、前記中間転写ユニットの前記プロセスカートリッジに対する当接離間動作で前記プロセスカートリッジを前記第1の位置と前記第2の位置とで移動する。他の態様によると、前記保持部材は、画像形成装置本体の開閉カバーと連動し、前記開閉カバーの開閉動作で前記プロセスカートリッジを前記第1の位置と前記第2の位置とで移動する。
第1及び第2の本発明の他の実施態様によると、前記プロセスカートリッジは、略鉛直方向に複数個配置し、各前記プロセスカートリッジ内の像担時体に対向する位置に中間転写体を備えた中間転写ユニットが配置され、
前記中間転写体ユニットは、前記画像形成装置本体の開閉カバー側に取り付けられ、
前記中間転写体ユニットと前記プロセスカートリッジ群の下方に転写材搬送路が設けられ、
前記開閉カバーを開く動作で前記中間転写体ユニットと前記プロセスカートリッジが分離され前記プロセスカートリッジが着脱可能となり、かつ、各前記プロセスカートリッジ内の像担時体を保護する前記保護カバーが前記転写材搬送路に近い側から順番に時間差で閉じる。
第1及び第2の本発明の他の実施態様によると、前記プロセスカートリッジは、略鉛直方向に複数個配置し、各前記プロセスカートリッジ内の像担時体に対向する位置に中間転写体を備えた中間転写ユニットが配置され、
前記中間転写体ユニットは、前記画像形成装置本体の開閉カバー側に取り付けられ、
複数個の前記プロセスカートリッジを一体で保持する保持部材を有し、前記保持部材は揺動中心を上方に有し、前記中間転写体と前記プロセスカートリッジ群の下方に転写材搬送路が設けられ、
前記開閉カバーを開く動作と連動して前記保持部材が揺動し、前記中間転写体と前記プロセスカートリッジが分離され前記プロセスカートリッジが着脱可能となり、かつ、各前記プロセスカートリッジ内の像担時体を保護する前記保護カバーが前記転写材搬送路に近い側から順番に時間差で閉じる。
他の実施態様によると、前記開閉カバーを開く動作と連動した前記保持部材の揺動により、前記プロセスカートリッジは画像形成位置とは異なる位置へと移動する。更に他の実施態様によると、前記開閉カバーの開閉方向は重力方向と一致している。
本発明によれば、ユーザーのジャム処理等におけるいろいろなやり方に対しても、プロセスカートリッジに損傷や汚れの付着等による画像不良等の危険性を排除し、信頼性の高い画像形成装置を実現することができる。
以下、本発明に係る画像形成装置を図面に則して更に詳しく説明する。
実施例1
[画像形成装置の全体の説明]
先ず、図1を参照して、本発明のプロセスカートリッジが着脱可能に装着される画像形成装置の一例であるカラー画像形成装置の全体構成について概略説明する。
図1は、カラー画像形成装置の一形態であるカラーレーザープリンターAの全体構成を説明する。
カラーレーザープリンターAは、図1に示すように、本実施例では4つの、即ち、イエローY、マゼンタM、シアンC、ブラックKの画像形成部PY、PM、PC、PKを構成するプロセスカートリッジ20(20Y、20M、20C、20K)と、各画像形成部PY、PM、PC、PKで形成された可視像(トナー像)が多重転写されて形成されるカラー画像を保持する中間転写体6aを備えた中間転写体ユニット6とを有する。4色のプロセスカートリッジ20(20Y、20M、20C、20K)は、プリンター本体Bに対して個別に着脱可能に構成されている。
各プロセスカートリッジ20(20Y、20M、20C、20K)は、一定速度で回転する像担持体としての感光体ドラム1(1Y、1M、1C、1K)、帯電手段2(2Y、2M、2C、2K)、現像手段3(3Y、3M、3C、3K)、及びクリーニング手段4(4Y、4M、4C、4K)、を備え、トナー像を形成する。なお、露光手段5(5Y、5M、5C、5K)は、装置本体Bに設けられている。又、中間転写体6aは、保持したカラー画像を転写位置へと搬送し、給送部10から給送された転写材Pに更に転写する。
カラー画像を転写された転写材Pは、定着部60へ搬送してカラー画像を転写材Pに定着し、排出ローラ群22、23、24によって装置上面の排出トレイ25上へ排出される。
次に、上記画像形成装置の各部の構成について順次詳細に説明する。
[プロセスカートリッジ]
次に、図2及び図3を参照して、本発明のプロセスカートリッジ20(20Y、20M、20C、20K)について説明する。図2及び図3は、それぞれ、プロセスカートリッジの断面図及び斜視図であるが、図2においては、感光体ドラム1を保護するための保護カバー手段70は、図示せず省略されている。
なお、イエローY、マゼンタM、シアンC、ブラックKの各カートリッジ20Y、20M、20C、20Kは同一構成である。
プロセスカートリッジ20は、感光体ドラム1、帯電手段2及びクリーニング手段4を備えたドラム枠体21aにて構成される感光体ドラムユニット20Aと、感光体ドラム1上の静電潜像を現像する現像手段3を有する現像枠体21bにて構成される現像ユニット20Bとに分かれている。
プロセスカートリッジ20は、画像形成を行いながら、耐久によって減少する現像剤(トナー)と、耐久によって劣化していく感光体ドラム1(1Y、1M、1C、1K)、帯電手段としての帯電ローラ2(2Y、2M、2C、2K)、現像手段3(3Y、3M、3C、3K)を構成する現像ローラ3a等のプロセスパーツを一体的に交換部品として備えている。像担持体1、帯電手段2及び現像手段3については後で詳述する。
従って、トナーがなくなると同時に交換を行い、新しいプロセスパーツに交換する。これによって、常に高画質を提供できる。
本実施例のインラインフルカラー画像形成装置においては、イエローY、マゼンタM、シアンC、ブラックKの4色のプロセスカートリッジ20(20Y、20M、20C、20K)を各々独立で4個使用している。各色独立のカートリッジにすることで出力する画像によって寿命の異なるプロセスカートリッジを効率良く使用することができる。
[像担持体]
本実施例にて感光体ドラム1は、アルミシリンダーの外側に有機光導電体層を塗布して構成し、カートリッジ枠体21aに回転自在に支持されている。また、感光体ドラム1は、画像形成動作に応じて、図1及び図2にて反時計回りに回転される。
[帯電手段]
帯電手段2(2Y、2M、2C、2K)は、接触帯電方式を用いたものであり、ローラ状に形成された導電性の帯電ローラ2を感光体ドラム1表面に当接させるとともに、帯電ローラ2に電圧印加することにより、感光体ドラム1の表面を一様に帯電させる。
[露光手段]
上記感光体ドラム1への露光は、露光手段5を形成するスキャナー部5Y、5M、5C、5Kにて行われる。スキャナー部5Y、5M、5C、5Kは、一定速度で回転する感光体ドラム1(1Y、1M、1C、1K)の表面を選択的に露光し、感光体ドラム1上に静電潜像を形成する。
[現像手段]
現像手段3(3Y、3M、3C、3K)は、上述のように、現像枠体を構成するトナー容器21b内に、上記感光体ドラム1上の静電潜像を可視像化するためのイエローY、マゼンタM、シアンC、ブラックKの色現像剤(トナー)を収納している。
現像時、収容されたトナーがトナー搬送機構3cによってトナー供給ローラ3bへ搬送されると、矢印c方向に回転するトナー供給ローラ3bが、そのトナーを矢印b方向に回転する現像ローラ3aとの摺擦によって現像ローラ3aに供給し、現像ローラ3a上に担持させる。
現像ローラ3a上に担持されたトナーは、現像ローラ3aの回転に伴い現像ブレード3dのところに至り、現像ブレード3dがトナーを規制して所望の帯電電荷量を付与すると共に、所定のトナー薄層に形成する。規制されたトナーは、現像ローラ3aの回転につれて、感光体ドラム1と現像ローラ3aとが接触した現像部に搬送される。現像部においては、図示しない電源から現像ローラ3aに印加した直流現像バイアスにより、トナーが現像ローラ3aから感光ドラム1へと移動し、感光体ドラム1上の潜像を可視像(トナー像)とする。
感光体ドラム1の表面に残留したトナーは、トナー供給ローラ3bにより現像ローラ3aから剥離、回収される。回収されたトナーは、トナー搬送機構3cにより残りのトナーと攪拌混合される。
[中間転写体ユニット]
中間転写体ユニット6は、中間転写体6aを備えており、カラー画像形成動作時には各現像手段3により可視化された感光体ドラム1上のトナー画像を多重転写するために感光体ドラム1の外周速度と同期して、図1にて時計回りに矢印方向に回転する。
つまり、本実施例にて、中間転写体6aは、シームレス樹脂ベルト、即ち、中間転写ベルトで形成されていて、駆動ローラ7、2次転写対向ローラ14、テンションローラ8の3軸で張架されている。
感光体ドラム1上に形成されたトナー画像は、中間転写体6aを挟んで感光体ドラム1と対向配置され、電圧を印加された一次転写ローラ9(9Y、9M、9C、9K)により中間転写体6a上に多重転写される。
多重転写を受けた中間転写体6aは、2次転写対向ローラ14と対向配置された2次転写ローラ13と接する二次転写部T2において2次転写ローラ13によって転写材Pを挟み込み搬送する。2次転写ローラ13には電圧が印加される。これによって、転写材Pには中間転写体6a上の各色トナー像が同時多重転写される。
中間転写体6aは、装置本体Bに駆動ローラ7を支点として支持されており、駆動ローラ7に駆動モータ(図示せず)の駆動力を伝達することにより、上述したように、中間転写体6aを画像形成動作に応じて、図1にて、矢印方向、時計回りに回転させる。
[給紙部]
給紙部は、二次転写部T2へと転写材Pを給送するものであり、複数枚の転写材Pを収納したカセット10、給紙ローラ11、レジストローラ対12などから構成される。
画像形成時には、給紙ローラ11が画像形成動作に応じて駆動回転し、カセット10内の転写材Pは、一枚ずつ分離給送され、レジストローラ対12に至る。画像形成動作中にレジストローラ対12は、転写材Pを静止待機させる非回転の動作と転写材Pを中間転写体6aに向けて搬送する回転の動作とを所定のシーケンスで行い、次工程である転写工程時の画像と転写材Pとの位置合わせを行う。
[転写部]
二次転写部T2は、上述のように、2次転写ローラ13を備えている。
2次転写ローラ13は、揺動可能とされる。また、転写ローラ13は、金属軸を中抵抗発泡弾性体で巻回することにより形成されている。転写ローラ13は、図1にて略上下方向に移動可能で且つ駆動されている。
転写ローラ13は、転写材Pにカラー画像を転写するタイミングに合わせてカム部材(図示せず)により上方の位置へと、即ち、転写材Pを介して中間転写体6aに所定の圧で押し付けられる。この時同時に、転写ローラ13には転写バイアス電圧が印加され、中間転写体6a上のトナー画像は、転写材Pに転写される。
ここで、中間転写体6aと転写ローラ13とは夫々駆動されているため、両者に挟まれた状態の転写材Pは、転写工程が行われると同時に、図示左方向に所定の速度で送出され、次工程である定着部60へと搬送される。
[定着部]
定着部60は、転写材P上に形成したトナー画像を定着させるものであり、転写材Pに熱を加えるための加熱ローラ61と加圧ローラ62とを有する。トナー像を保持した転写材Pは、加熱ローラ61と加圧ローラ62とにより搬送されると共に、熱及び圧力を加えられることによりトナーが転写材Pに定着される。
[画像形成動作]
次に、上記のように構成された装置によって画像形成を行う場合の動作について説明する。
先ず、図1に示す給紙ローラ11を回転して給紙カセット10内の転写材Pを一枚分離し、レジストローラ対12へと搬送する。
一方、感光体ドラム1と中間転写体6aとが各々所定の外周速度V(プロセス速度)で図示矢印方向へ回転する。
帯電手段2によって表面を均一に帯電された感光体ドラム1は、露光手段5を形成するスキャナー部5Y、5M、5C、5Kにて露光を受け、静電潜像が形成される。
1:イエロー画像の形成
スキャナー部5Yによりイエロー画像のレーザー照射を行い、感光体ドラム1Y上にイエロー潜像を形成する。この潜像形成と同時にイエロー現像手段3Yを駆動し、感光体ドラム1Y上の潜像にイエロートナーが付着するように現像ローラ3aに感光体ドラム1Yの帯電極性と同極性で略同電位の電圧を印加してイエロー現像を行う。
同時に、現像部の下流の1次転写ローラ9Yとの当接位置で感光体ドラム1Y上のイエロートナー像を中間転写体6aの外周に一次転写する。この時、中間転写体6aには上記イエロートナーと逆特性の電圧を印加して一次転写を行う。
2:マゼンタ画像の形成
次いで、中間転写体6aの外周のイエロー画像の先端が一致するように、スキャナー部5Mによりマゼンタ画像のレーザー照射がスタートされる。イエロー現像と同様にして感光体ドラム1M上の潜像がマゼンタトナー像とされる。次いで、感光体ドラム1M上のマゼンタトナー像を、1次転写ローラ9Mとの当接位置で中間転写体6a上のイエロートナー像に重ねて転写する。
3:シアン画像の形成
次いで、中間転写体6aの外周のイエロー及びマゼンタ画像の先端が一致するように、スキャナー部5Cによりシアン画像のレーザー照射がスタートされ、マゼンタ画像と同様にして感光体ドラム1C上の潜像にシアントナー像が現像され、感光体ドラム1C上のシアントナー像を1次転写ローラ9Cとの当接位置で中間転写体6a上にイエロー、マゼンタの各トナー像に重ねて転写する。
4:ブラック画像の形成
次いで、中間転写体6aの外周のイエロー/マゼンタ/シアン画像の先端が一致するように、スキャナー部5Kによりブラック画像のレーザー照射がスタートされ、シアンと同様にして感光体ドラム1K上の潜像にブラックトナー像が現像され、感光体ドラム1K上のブラックトナー像を1次転写ローラ9Kとの当接位置で中間転写体6a上に更に重ねて転写する。
以上、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの順で潜像形成及び現像を行い、更には、中間転写体6aへのトナー転写をそれぞれの1次転写ローラ当接位置で行い、中間転写体6aの表面にイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの4種のトナーから成るフルカラーの画像を形成する。
ブラックトナーの中間転写体6aへの転写が終了する前に、即ち4色目のブラックトナーの一次転写を終えてフルカラー画像を形成した中間転写体6aの画像先端が二次転写部T2へ到達する前に、先述のレジストローラ対3で待機させておいた転写材Pをタイミングを合わせて搬送スタートさせる。
上記4色の中間転写体6a上への各色の画像形成時には下方に待機し中間転写体6aとは非接触状態であった転写ローラ13を同時に上方へとカム(図示せず)で移動させ、転写材Pを中間転写体6aの二次転写部T2で圧接する。同時に転写ローラ13にトナーと逆特性のバイアスを印加する。これにより、中間転写体6a上の4色のフルカラー画像を転写材Pに転写する。
二次転写部T2を経た転写材Pは、中間転写体6aから剥離され、定着部60へと搬送され、トナー定着を行った後に排出ローラ対22、23、24を介して本体上部の排出トレイ25上へ画像面を下向きにして排出される。これによって、画像形成動作を終了する。
以上、図1及び図2を参照して画像形成装置全体及びプロセスカートリッジ20の構成及び動作について説明したが、次に、本発明における特徴部について説明する。
図3は、本発明におけるプロセスカートリッジ20の斜視図であり、図4及び図5は、側面からみた概略図である。
図3及び図4は、像担持体である感光体ドラム1を保護するための保護カバー手段70が閉じている状態を示し、図5は、保護カバー手段70が開いて、感光体ドラム1が外部に露出した画像形成状態を示している。
保護カバー手段70は、外部に露出する感光体ドラム1の領域を覆うに十分な大きさ、形状とされる屈曲可能なシート状の保護カバー71と、この保護カバー71を開閉作動するために、プロセスカートリッジ20の両側端部に配置された保護カバー作動支持部材、即ち、支持アーム72とを有している。図3には、プロセスカートリッジ20の手前側端部の保護カバー作動支持アーム72のみしか図示していないが、プロセスカートリッジ20の奥側端部にも同様の構造の保護カバー作動支持アーム72が配置されている。
この保護カバー71は、一端71aがカートリッジ外装部に固定されており、他端71bは、両保護カバー作動支持アーム72を連結する連結軸73に取り付けられている。感光体ドラム1は、図3に示すように、閉位置にある保護カバー71で被覆されることにより、ユーザーからのキズ、汚れ等を防止している。
なお、保護カバー71は、本実施例では屈曲可能なシート材としたが、特にこの材質に限定されるものではなく、樹脂のような硬い材質のものでも構わない。
保護カバー作動支持アーム72は、本実施例によると、鋼線材のような線条体を折曲げて形成される。また、カートリッジの両側端部に配置された両保護カバー作動支持アーム72は、本実施例では、上述のように、前記保護カバー71の他端71bを支持する直線状の連結軸73にて一体に連結される。従って、保護カバー作動支持アーム72が回転することにより、この連結軸73が感光体ドラム1の外周に沿って移動し、保護カバー71を、閉位置(図3、図4)或いは開位置(図5)に位置させる。
保護カバー作動支持アーム72は、カートリッジ20の側面に形成された支持穴74に回転自在に嵌合して取り付けられた支持軸部材72aと、概略「コ」字形状に折曲げて形成された作動部材72bとにより構成される。作動部材72bの一端は、支持軸部材72aに接続され、他端は、連結軸73に接続されている。また、作動部材72bは、本実施例によれば、カートリッジ20の側面と平行な平面内に位置し、支持軸部材72aを中心として回転可能とされる。
従って、少なくとも一方側の保護カバー作動支持アーム72の作動部材72bを、支持軸部材72aを中心として回転させることにより、保護カバー71を図3、図4に示す閉位置と、図5に示す開放位置との間で開閉することができる。
また、保護カバー作動支持アーム72は、その支持軸部材72aに取り付けられた弦巻バネのような付勢部材75により、図3及び図4にて矢印a方向に、即ち、時計回り方向に付勢されている。この付勢部材75は、一方側の保護カバー作動支持アーム72の支持軸部材72aにのみ設けることも可能である。
斯かる構成により、保護カバー作動支持アーム72は、プロセスカートリッジ20が装置本体から脱着されて単体で置かれている場合は、付勢部材75により図3及び図4に示す位置とされ、従って、保護カバー71は閉じた状態となっている。
保護カバー71が開くためには、プロセスカートリッジ20が、図5にて、矢印Y方向に装置本体内へと装着移動することが必要である。これによって、保護カバー作動支持アーム72の作動部材72bが装置本体に設けられている保護カバー開閉手段40(図12、図13)の突起作用部材41に係合する。これにより、作動部材72bは、突起作用部材41により矢印X方向に付勢され、作動部材72bをバネ75に抗して矢印b方向へと回転させる。その結果、図5に示すように、保護カバー71が開いた状態となる。保護カバー開閉手段40については、図12及び図13を参照して後で説明する。
図6は、イエローY、マゼンタM、シアンC、ブラックKの4色のプロセスカートリッジ20(20Y、20M、20C、20K)を保持する保持部材30の斜視図であり、又、図7は、保持部材30に保持された画像形成時のプロセスカートリッジ20(20Y、20M、20C、20K)の様子を示す概略図である。なお、図6には、保持部材30の構成を分かり易くするために、イエローカートリッジ20Yとマゼンタカートリッジ20Mのみが装着して図示されている。
本実施例にて、保持部材30は、両側板31、即ち、右側板31aと左側板31bを備えている。両側板31(31a、31b)には、プロセスカートリッジ装着時にカートリッジ20の下方を支持し、カートリッジ20を所定位置に位置決め案内するガイドリブ32(32a、32b)が設けられている。
また、両側板31には、プロセスカートリッジ20を装着した際に、感光体ドラム1の駆動側のカップリング部1a及び非駆動側の位置決め軸受け部1bが干渉しないように開口部33(33a、33b)が形成されている。
更に、両側板31(31a、31b)の上部には、プロセスカートリッジ20を纏めて一体として回転運動可能とするために、回転中心となるピボット部34(34a、34b)がそれぞれ設けられている。
図8は、開閉カバー27が中途半端に開けられた時の画像形成装置全体の概略断面図であり、図9は、そのときの保持部材30に保持されたプロセスカートリッジ20(20Y、20M、20C、20K)の様子を示す図である。更に、図10は、開閉カバー27を全開にした時の画像形成装置全体の概略断面図であり、図11は、そのときのプロセスカートリッジ20(20Y、20M、20C、20K)の様子を示す概略図である。
図10及び図11に示すように、プロセスカートリッジ20(20Y、20M、20C、20K)は、各プロセスカートリッジ20を一体に保持する保持部材30にて開閉カバー27の開く動作に連動してリンク機構26により、揺動中心34(34a、34b)を中心として図に示すような角度まで揺動して保持される。このとき、各プロセスカートリッジ20の各保護カバー作動支持アーム72はいずれも、装置本体側に設けられた突起作用部材41との係合が外れており(図13)、全てのプロセスカートリッジ20の保護カバー71は、図示するように、閉じた状態になっている。
このときは、ジャム処理、カートリッジ交換作業のいずれにおいても保護カバー71によりプロセスカートリッジ20の感光体ドラム1は保護されている。
画像形成時においては、図1及び図7に示すように開閉カバー27は閉じられている。従って、画像形成時には、開閉カバー27を閉じることに連動して保持部材30の揺動動作により、各プロセスカートリッジ20(20Y、20M、20C、20K)は画像形成位置に正しく装着されており、各プロセスカートリッジ20の各保護カバー作動支持アーム72はいずれも、装置本体側に設けられた突起作用部材41と係合状態にある(図12)。そのため、上述したように、保護カバー作動支持アーム72の作動部材72bが突起作用部材41により矢印X方向に付勢され、作動部材72bをバネ75に抗して矢印b方向へと回転させる。その結果、図5に示すように、保護カバー71が開いた状態となる。
図8は、中途半端にドアを開けた状態を示しているが、この状態で装置本体上部から転写材搬送路を見ると、ジャム紙の存在が認識できる。そのため、ユーザーは、中途半端な開閉ドア27の状態にも関わらず、この状態で得られた開口スペースから手を入れてジャム処理を行おうとする。
図9は、このときのプロセスカートリッジ7の各保護カバー71の様子を示している。
図9を参照すると、理解されるように、中途半端にドアを開けた状態では、イエローカートリッジ20Y、マゼンタカートリッジ20Mは、装置本体側の突起作用部材41とカートリッジ20側の作動部材72bとの係合は外れており、保護カバー71は閉じた状態である。
マゼンタカートリッジ20Mの上部のシアンカートリッジ20C、ブラックカートリッジ20Kは、装置本体側の突起作用部材41とカートリッジ20側の作動部材72bとが係合している。また、係合程度は、ブラックカートリッジ20Kの方がより保護カバー71をより大きく開くような位置となっている。
いずれにしても、ユーザーがジャム処理を行う際に大いに触れる可能性のあるイエローカートリッジ20Y、マゼンタカートリッジ20Mの保護カバー71は完全に閉じているので、ユーザーによる感光体ドラム1の破損、汚染といった心配はなくなる。
なお、転写材搬送路に近い側のプロセスカートリッジ20Yから上方へと順番に保護カバー71が閉じていくことから、別の開口角度の場合においても、上述と同様に、対応可能となる。
次に、図12及び図13を参照して、本発明の特徴をなす保護カバー手段70の作動態様について説明する。
図12は、プロセスカートリッジ20が保持部材30に保持され、画像形成動作のための保持位置へと設置された状態を示す。また、図13は、プロセスカートリッジ20を保持部材30へと挿入し、その後、保持部材30に保持されたプロセスカートリッジ20が画像形成動作位置へと移動される状態を示す。
上述したように、本実施例によれば、中間転写体ユニット6と本体開閉カバー27が同時に行う開閉動作にリンクしてプロセスカートリッジ20が収められている保持部材30が揺動可能とされる。
また、図4及び図5に示すように、プロセスカートリッジ20の保護カバー71は、画像形成装置本体内に取り付けられた突起作用部材41により保護カバー71の作動部材72が約90度回転することで保護カバー71が上下に昇降して開閉する。
中間転写ユニット6及び本体開閉カバー27が閉動作する際は、図13に示す保持部材30に保持されたプロセスカートリッジ20を、図12に示す画像形成のための所定位置へと誘導し、ロック機構(図示せず)により保持される。
次に、保護カバー開閉手段40について説明する。
保護カバー開閉手段40は、突起作用部材41を有している。この突起作用部材41は、保護カバー作動支持アーム72の作動部材72bに係合し、作動部材72bを回転させる。
突起作用部材41は、装置本体Bを形成する筐体100内へと突出しており、筐体100に一体的に形成された突起作用部材保持部101内に摺動自在に嵌合されている。突起作用部材41と、保持部101に取り付けられた蓋部材42との間に、圧縮バネのような付勢部材43が配置される。突起作用部材41は、この付勢部材43の作用により、プロセスカートリッジ20の側部端面に対して直交する方向に、即ち、プロセスカートリッジ20の装置本体保持位置への装着方向に対して略直交する方向に移動可能とされる。
突起作用部材41には、規制溝44が形成され、この規制溝44に、保持部101に形成した規制片102が嵌合している。これによって、突起作用部材41が保持部101から飛び出すことが防止され、また、保持部101内での可動範囲が所定量に規制される。
突起作用部材41は、カートリッジ20が装置本体内へと装着されたとき、保護カバー作動支持アーム72の作動部材72bに当接するように、当接部45を有している。また、突起作用部材41は、図13に示すように、装置本体内へと最も突出した状態で、その先端部46は、筐体100内の保持位置へと挿入されるカートリッジ20の枠体と係合する位置まで突出している。
従って、本実施例によると、プロセスカートリッジ20を装置本体保持位置へと挿入する動作過程の中で、突起作用部材41は、カートリッジ20の大きな面取り部20aと接触し、カートリッジ20の外形に追従するように付勢部材43の力に抗して、保持部101内へと押し込まれる。突起作用部材41は、カートリッジ20の側面端面に当接した状態となる。また、突起作用部材41の先端領域にも、面取り41aなどを形成するのがよい。
つまり、本実施例によれば、突起作用部材41及びプロセスカートリッジ20は、互いに接する部分にプロセスカートリッジ20の動きによる力の方向を突起作用部材41の可動方向への力に変換する形状を有している。
更に、カートリッジ20を装着方向へと進入させることにより、図12に示すように、突起作用部材41は、保護カバー作動支持アーム72の作動部材72bに当接する。
更に、カートリッジ20を装着方向へと進入させることにより、作動部材72bをバネ75に抗して矢印b方向(図5)へと回転させ、その結果、図5に示すように、保護カバー71が開いた状態となる。
本実施例によると、上記構成とすることにより、突起作用部材41は、プロセスカートリッジ20の保持位置への装着動作、及び、保持位置からの脱着動作において、プロセスカートリッジ20の外形面に従って突起作用部材41が追従するように作用し、プロセスカートリッジ20の保護カバー71の開閉動作を行う。
本実施例では、装置本体に設けられる突起作用部材41を備えた保護カバー開閉手段40は、プロセスカートリッジ20の片側の端部に対応して設けられているが、勿論、両側に設けても良い。しかしながら、本実施例のように、カートリッジ20の両側に配置された両保護カバー作動支持部材、即ち、支持アーム72が、カートリッジ20の長手方向に延在した1本の連結軸73で連結されているために、片方の支持アーム72にのみ突起作用部材41が当接して回転動作を行っても、連結軸73は捻れることなく極めて円滑に保護カバー71の開閉動作を行うことができる。
一方、プロセスカートリッジ20は、ロック機構(図示せず)により装置本体筐体100内に位置決め、保持される。
つまり、本実施例によると、プロセスカートリッジ20の保護カバー71は、画像形成装置本体、即ち、筐体100内に取り付けられた突起作用部材41により保護カバー71の保護カバー作動支持アーム72、即ち、作動部材72bが約90度回転することで保護カバー71が上下に昇降して開閉する。
逆に、中間転写体ユニット6及び本体開閉カバー27が開動作する際には、プロセスカートリッジ20を保持した保持部材30が、閉動作時とは逆方向に揺動されるので、プロセスカートリッジ20は、図13に示すように、装着方向とは逆方向へと移動する。
従って、プロセスカートリッジ20を装置本体へ位置決めするためのロック機構と、保護カバー71を開動作するための突起作用部材41とが、プロセスカートリッジ20から完全に離間するので、プロセスカートリッジ20に付勢する力を無くすることができる。これにより、本体開閉カバー27の開動作後のプロセスカートリッジ20の装置本体からの取り出し(脱着)が容易となる。
実施例2
図14及び図15に、本発明の画像形成装置の他の実施例を示す。
画像形成装置の全体構成は、実施例1と同様とされる。ただ、実施例1では、カートリッジ保持部材30は、装置本体に対して揺動可能とされ、中間転写体ユニット6と本体開閉カバー27の開閉動作と連動して同時に開閉動作を行う構成とされたが、本実施例では、カートリッジ保持部材30は、装置本体に一体的に固定して構成される点で異なる。従って、本実施例では、同じ構成及び機能をなす部材には同じ参照番号を付し、実施例1の説明を援用する。
次に、本実施例の特徴部分について説明する。
本実施例においても、装置本体Bの筐体100には、実施例1と同様に、図12及び図13に示すような保護カバー開閉手段40が設けられる。一方、中間転写体ユニット6に各プロセスカートリッジ20(20Y、20M、20C、20K)を、画像形成のための保持位置へと押し込む突き当て保持部材50が配置される。突き当て保持部材50は、場合によっては、本体開閉カバー27に設けても良い。
本実施例によると、先ず、各プロセスカートリッジ20は、カートリッジ保持部材30内へと簡易的に装着される。
次いで、中間転写体ユニット6及び本体開閉カバー27が閉位置へと回転される。この閉動作により、装置本体に簡易的に装着された位置にあるプロセスカートリッジ20は、図15に示すように、中間転写体ユニット6に配置された突き当て保持部50により押圧され、更に、中間転写体ユニット6及び本体開閉カバー27を閉位置へと回転すると、各カートリッジ20は、所定の画像形成のための保持位置へと誘導され、位置決めして保持される。
従って、本実施例によると、実施例1と同様に、プロセスカートリッジ20を装置本体保持位置へと装入する動作過程の中で、突起作用部材41は、カートリッジ20の大きな面取り部20aと接触し、カートリッジ20の外形に追従するように付勢部材43の力に抗して、保持部101内へと押し込まれる。突起作用部材41は、カートリッジ20の側面端面に当接した状態となる。
更に、中間転写体ユニット6及び本体開閉カバー27を閉位置へと回転することにより、カートリッジ20を装着方向へと進入させると、図12に示すように、突起作用部材41は、保護カバー作動支持アーム72の作動部材72bに当接する。
更に、カートリッジ20を装着方向へと進入させることにより、作動部材72bをバネ75に抗して矢印b方向(図5)へと回転させ、その結果、図5に示すように保護カバー71が開いた状態となる。
一方、プロセスカートリッジ20は、ロック機構(図示せず)により筐体100、即ち、装置本体内に位置決め、保持される。
つまり、本実施例によると、プロセスカートリッジ20の保護カバー71は、画像形成装置本体内に取り付けられた突起作用部材41により保護カバー71の保護カバー作動支持アーム72、即ち、作動部材72bが約90度回転することで保護カバー71が上下に昇降して開閉する。
逆に、中間転写体ユニット6及び本体開閉カバー27が開動作すると、図13に示すように、保持部材30に保持されたプロセスカートリッジ20が、装着方向とは逆方向へと、自重により移動する。この移動により、プロセスカートリッジ20が装置本体へ位置決めするためのロック機構と、保護カバー71を開動作するための突起作用部材41とを、プロセスカートリッジ20から完全に離間させ、プロセスカートリッジ20に付勢する力を無くすることができる。
このように、プロセスカートリッジ20は、着脱操作が手前にきたことと保護カバー71に付勢する力を無くすことで、本体開閉カバー27の開動作後のプロセスカートリッジ20の装置本体からの取り出し(脱着)を容易にしている。
本実施例においても、実施例1と同様の作用効果を達成し得る。
実施例3
図16及び図17に、本発明の画像形成装置の他の実施例を示す。
画像形成装置の全体構成は、実施例2と同様とされる。ただ、本実施例では、装置上部に中間転写体ユニット6と本体開閉カバー27の回転中心28を設けた上開きカバーとなっている。
本実施例においても、実施例2と同様に、中間転写体ユニット6に各プロセスカートリッジ20を保持位置へと押し込むための突き当て保持部材50が配置される。突き当て保持部材50は、場合によっては、本体開閉カバー27に設けても良い。
また、本実施例においても、保護カバー開閉手段40の構成及び作用、及び、その他の構成及び動作においても、実施例1及び実施例2と同様であるので、実施例1及び実施例2の説明を援用する。
本実施例においても、実施例1、2と同様の作用効果を達成し得る。
本発明の一実施例に係る画像形成装置の概略構成を示す断面図である。 プロセスカートリッジの構成を示す断面図である。 プロセスカートリッジの全体を示す斜視図である。 プロセスカートリッジの保護カバーが閉じているときの様子を表す側面図である。 プロセスカートリッジの保護カバーが開いているときの様子を表す側面図である。 プロセスカートリッジを保持するための保持部材の斜視図である。 画像形成装置の画像形成時の保持部材に保持されたプロセスカートリッジの様子を表す概略側面図である。 画像形成装置の本体開閉カバーを中途半端に開放した時の画像形成装置全体の概略断面図である。 画像形成装置の本体開閉カバーを中途半端に開放した時の保持部材に保持されたプロセスカートリッジの様子を表す概略側面図である。 画像形成装置の本体開閉カバーを完全に開放した時の画像形成装置全体の概略断面図である。 画像形成装置の本体開閉カバーを完全に開放した時の保持部材に保持されたプロセスカートリッジの様子を表す概略側面図である。 画像形成装置の画像形成時の保持部材に保持されたプロセスカートリッジと装置本体との関係を表す概略上面図である。 保持部材に保持されたプロセスカートリッジを画像形成装置本体の保持位置に装着する際のプロセスカートリッジと装置本体との関係を表す概略上面図である。 本発明の他の実施例における、画像形成装置の本体開閉カバーを完全に開放した時の画像形成装置全体の概略断面図である。 本発明の他の実施例における、画像形成装置の本体開閉カバーを閉じた時の画像形成装置全体の概略断面図である。 本発明の他の実施例における、画像形成装置の本体開閉カバーを完全に開放した時の画像形成装置全体の概略断面図である。 従来の画像形成装置の構成を示す概略断面図である。 従来のプロセスカートリッジの構成を示す概略側面図である。
符号の説明
1 感光体ドラム(像担時体)
6 中間転写体ユニット
6a 中間転写体
20 プロセスカートリッジ
30 保持部材
31 側板
32 ガイドリブ
40 保護カバー開閉手段
41 突起作用部材
43 バネ(付勢手段)
50 突き当て保持部材
70 保護カバー手段
71 保護カバー
72 支持アーム(保護カバー作動支持部材)
72a 支持軸部材
72b 作動部材
73 連結軸

Claims (9)

  1. 像担持体と、該像担持体を保護する保護カバーを備えた保護カバー手段とを具備したプロセスカートリッジを、画像形成装置本体における画像形成のためのプロセスカートリッジ保持位置に装着可能とした画像形成装置において、
    前記保護カバー手段は、前記保護カバーを支持し開閉するための保護カバー作動支持部材を備え、
    前記画像形成装置本体側に、前記保護カバー作動支持部材に係合して前記保護カバーを開動作させるための突起作用部材を設け、
    前記突起作用部材は、前記プロセスカートリッジの前記保持位置への装着動作の方向に対して略直交方向に可動で、且つ、付勢手段により前記プロセスカートリッジ側に付勢されており、
    前記突起作用部材及び前記プロセスカートリッジは、互いに接する部分に前記プロセスカートリッジの動きによる力の方向を前記突起作用部材の可動方向への力に変換する形状を有し、
    前記突起作用部材は、前記プロセスカートリッジの前記保持位置への装着動作、及び、前記保持位置からの脱着動作において、前記プロセスカートリッジの外形面に従って前記突起作用部材が追従するように作用し、前記プロセスカートリッジの前記保護カバーの開閉動作を行うことを特徴とする画像形成装置。
  2. 像担持体と、該像担持体を保護する保護カバーを備えた保護カバー手段とを具備したプロセスカートリッジを、画像形成装置本体における前記プロセスカートリッジが着脱可能な第1の位置と、前記プロセスカートリッジが画像形成する第2の位置とに配置可能とした画像形成装置において、
    前記保護カバー手段は、前記保護カバーを支持し開閉するための保護カバー作動支持部材を備え、
    前記画像形成装置本体側に、前記保護カバー作動支持部材に係合して前記保護カバーを開動作させるための突起作用部材を設け、
    前記突起作用部材は、前記第1の位置で前記プロセスカートリッジの着脱動作時には前記プロセスカートリッジの着脱動作を阻害しない個所に配置され、前記プロセスカートリッジの前記第1の位置から前記第2の位置への装着動作の方向に対して略直交方向に可動で、且つ、付勢手段により前記プロセスカートリッジ側に付勢されており、
    前記突起作用部材及び前記プロセスカートリッジは、互いに接する部分に前記プロセスカートリッジの動きによる力の方向を前記突起作用部材の可動方向への力に変換する形状を有し、
    前記突起作用部材は、前記プロセスカートリッジの前記第1の位置から前記第2の位置への装着動作、及び、前記第2の位置から前記第1の位置への脱着動作において、前記プロセスカートリッジの外形面に従って前記突起作用部材が追従するように作用し、前記プロセスカートリッジの前記保護カバーの開閉動作を行うことを特徴とする画像形成装置。
  3. 前記プロセスカートリッジを前記第1の位置で保持するための保持部材を有し、前記保持部材は、前記プロセスカートリッジが前記第1の位置と前記第2の位置とで移動するためのガイドを有することを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
  4. 前記保持部材は、中間転写ユニットと連動し、前記中間転写ユニットの前記プロセスカートリッジに対する当接離間動作で前記プロセスカートリッジを前記第1の位置と前記第2の位置とで移動することを特徴とする請求項2又は3に記載の画像形成装置。
  5. 前記保持部材は、画像形成装置本体の開閉カバーと連動し、前記開閉カバーの開閉動作で前記プロセスカートリッジを前記第1の位置と前記第2の位置とで移動することを特徴とする請求項2、3又は4に記載の画像形成装置。
  6. 前記プロセスカートリッジは、略鉛直方向に複数個配置し、各前記プロセスカートリッジ内の像担時体に対向する位置に中間転写体を備えた中間転写ユニットが配置され、
    前記中間転写体ユニットは、前記画像形成装置本体の開閉カバー側に取り付けられ、
    前記中間転写体ユニットと前記プロセスカートリッジ群の下方に転写材搬送路が設けられ、
    前記開閉カバーを開く動作で前記中間転写体ユニットと前記プロセスカートリッジが分離され前記プロセスカートリッジが着脱可能となり、かつ、各前記プロセスカートリッジ内の像担時体を保護する前記保護カバーが前記転写材搬送路に近い側から順番に時間差で閉じることを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成装置。
  7. 前記プロセスカートリッジは、略鉛直方向に複数個配置し、各前記プロセスカートリッジ内の像担時体に対向する位置に中間転写体を備えた中間転写ユニットが配置され、
    前記中間転写体ユニットは、前記画像形成装置本体の開閉カバー側に取り付けられ、
    複数個の前記プロセスカートリッジを一体で保持する保持部材を有し、前記保持部材は揺動中心を上方に有し、前記中間転写体と前記プロセスカートリッジ群の下方に転写材搬送路が設けられ、
    前記開閉カバーを開く動作と連動して前記保持部材が揺動し、前記中間転写体と前記プロセスカートリッジが分離され前記プロセスカートリッジが着脱可能となり、かつ、各前記プロセスカートリッジ内の像担時体を保護する前記保護カバーが前記転写材搬送路に近い側から順番に時間差で閉じることを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成装置。
  8. 前記開閉カバーを開く動作と連動した前記保持部材の揺動により、前記プロセスカートリッジは画像形成位置とは異なる位置へと移動することを特徴とする請求項7に記載の画像形成装置。
  9. 前記開閉カバーの開閉方向は重力方向と一致していることを特徴とする請求項6〜8のいずれかの項に記載の画像形成装置。
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