JP2005164278A - 走査型プローブ顕微鏡のアプローチ方法及び走査型プローブ顕微鏡 - Google Patents
走査型プローブ顕微鏡のアプローチ方法及び走査型プローブ顕微鏡 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】探針を試料表面に衝突させることなく探針を試料表面に対して高速にアプローチすること。
【解決手段】探針12を試料17の表面観察に適した第1の振幅量Aよりも大きい第2の振幅量K・Aで励振した状態で、第1のアプローチ速度V1よりも速い第2のアプローチ速度V2で試料17の表面にアプローチし、探針12が試料17の表面に接触すると、探針12を試料17の表面観察に適した第1の振幅量Aで励振した状態で、第1のアプローチ速度V1で試料17の表面にアプローチする。
【選択図】図1
【解決手段】探針12を試料17の表面観察に適した第1の振幅量Aよりも大きい第2の振幅量K・Aで励振した状態で、第1のアプローチ速度V1よりも速い第2のアプローチ速度V2で試料17の表面にアプローチし、探針12が試料17の表面に接触すると、探針12を試料17の表面観察に適した第1の振幅量Aで励振した状態で、第1のアプローチ速度V1で試料17の表面にアプローチする。
【選択図】図1
Description
本発明は、探針を励振させた状態で試料表面上をスキャンさせ、探針と試料との間に働く相互作用を検知して試料表面を観察する走査型プローブ顕微鏡のアプローチ方法及び走査型プローブ顕微鏡に関する。
走査型プローブ顕微鏡は、例えば先端の尖った探針を試料表面に例えばnm(1/109m)オーダ、ときには数オングストロームまで接近(以下、アプローチと称する)させ、探針と試料表面との間に働く相互作用、例えばトンネル電流や原子間力等を検知することで、試料表面の形状等を原子寸法レベルで測定できる。このような走査型プローブ顕微鏡では、探針を試料表面にアプローチするとき、目視等により探針と試料表面との距離を確認しながらある程度の間隔までアプローチし、この後、例えばトンネル電流を検出するか否かを常に監視しながらトンネル電流を検出するまで探針を試料表面にアプローチしている。
このように探針は、試料表面に対してnmオーダ、ときには数オングストロームまでアプローチする必要があり、かつこのときのアプローチでは、探針を試料表面に衝突させることなく行う必要がある。このため、探針を例えばトンネル電流を検出するまでに試料表面にアプローチするには、探針を非常に遅いアプローチ速度でアプローチしなければならず、アプローチに時間を要する。
探針の試料表面へのアプローチの高速化を図るには、目視等による探針のアプローチを、探針を試料表面に対して衝突なしに高速でかつ可能な限り接近させ、この後の例えばトンネル電流を検出するまで探針のアプローチの時間を短縮することが必要になる。しかしながら、目視によるアプローチでは、探針を試料表面に対してせいぜい数百μm程度までしかアプローチすることができず、その後のアプローチにも時間がかかり、又数百μm程度のアプローチでも衝突する可能性が極めて高い。
このような実情から探針の試料表面へのアプローチの高速化を図った技術として例えば特許文献1、2がある。特許文献1には、探針などの振動カンチレバー及び先端部を有する検出プローブを、ターゲット表面(試料表面)の上方にある第1の位置からターゲット表面と音響的に相互作用する領域内にある第2の位置に下降するステップと、検出プローブをターゲット表面と原子的に相互作用する領域内にある第3の最終位置へ降下するステップとを有する。音響的相互作用は、振動カンチレバーの振動振幅の減衰を促進し、原子的相互作用は、振動カンチレバーに対して振動振幅の減衰をさらに促進する。しかるに、音響的相互作用を振動カンチレバーの減衰された振動振幅と減衰されない振動振幅との比で監視して第2の位置を検出し、原子的相互作用を振動カンチレバーの減衰された振幅の変化と検出プローブの先端部及びターゲット表面間の距離の変化との比で監視して第3の位置を検出することが記載されている。
特許文献2には、探針を光学顕微鏡の視野内に位置せしめると共に、光学顕微鏡の焦点を試料から微小距離離れた位置に合わせ、この状態で探針を光学顕微鏡の焦点位置までアプローチすることが記載されている。
特許第2534439号公報
特開平7−198731号公報
しかしながら、特許文献1では、検出プローブを第1の位置からターゲット表面と音響的に相互作用する領域内にある第2の位置に下降させているが、このときに振動カンチレバーの振動振幅の減衰を促進する音響的相互作用を利用している。このため、音響的相互作用を発生するための構成が別途必要になる。
特許文献2では、探針を光学顕微鏡の視野内に位置せしめると共に、光学顕微鏡の焦点を試料から微小距離離れた位置に位置合わせするために、光学顕微鏡やCCDカメラが必要になり、かつ構成も複雑になる。光学顕微鏡は、探針を視野内に位置させるために焦点深度の浅い高価な対物レンズを必要とする。又、原理上対物レンズの焦点深度は、探針を設けたカンチレバーの検知可能な高さ分解能に大きく劣るため、探針を試料表面に対して遠距離から低速又は十分マージンを持ってアプローチする必要がある。
本発明は、探針を励振させながら試料にアプローチし、探針と試料との間に働く相互作用を検知して試料表面を観察する走査型プローブ顕微鏡のアプローチ方法において、探針を試料表面の観察に適した振幅量よりも大きい振幅量で励振し、探針が試料に接近するに従って探針の振幅量を小さくし、最終的に探針を試料表面の観察に適した振幅量で励振して試料にアプローチする走査型プローブ顕微鏡のアプローチ方法である。
本発明は、探針を励振させながら試料にアプローチし、探針と試料との間に働く相互作用を検知して試料表面を観察する走査型プローブ顕微鏡のアプローチ方法において、探針を試料表面の観察に適した第1の振幅量よりも大きい第2の振幅量で励振して試料にアプローチする第1のアプローチと、この後、探針を試料表面の観察に適した第1の振幅量で励振してアプローチする第2のアプローチとを有する走査型プローブ顕微鏡のアプローチ方法である。
本発明は、探針を励振させながら試料にアプローチし、探針と試料との間に働く相互作用を検知して試料表面を観察する走査型プローブ顕微鏡のアプローチ方法において、探針を試料表面の観察に適した第1の振幅量よりも大きい第2の振幅量で励振して試料にアプローチする第1のアプローチと、探針が試料表面に接触したことを検知すると、探針を試料表面から所定距離だけ遠ざけ、この後、探針を試料表面の観察に適した第1の振幅量で励振してアプローチする第2のアプローチとを有する走査型プローブ顕微鏡のアプローチ方法である。
本発明は、探針を励振させながら試料にアプローチし、探針と試料との間に働く相互作用を検知して試料表面を観察する走査型プローブ顕微鏡において、探針を試料表面にアプローチ中に、探針を試料表面の観察に適した第1の振幅量よりも大きい第2の振幅量で励振し、この後、探針を試料表面の観察に適した第1の振幅量で励振するコントローラを具備した走査型プローブ顕微鏡である。
本発明は、探針を励振させながら試料にアプローチし、探針と試料との間に働く相互作用を検知して試料表面を観察する走査型プローブ顕微鏡において、探針を試料表面に対してアプローチする粗動機構と、探針を試料表面に対してアプローチする微動素子と、探針を試料表面の観察に適した第1の振幅量よりも大きい第2の振幅量で励振し、かつ粗動機構を動作制御して第2のアプローチ速度よりも速い第1のアプローチ速度で試料表面にアプローチし、この後、探針を試料表面の観察に適した第1の振幅量で励振し、かつ微動素子又は粗動機構を動作制御して探針の第1のアプローチ速度よりも遅い第2のアプローチ速度で試料表面にアプローチさせるコントローラとを具備した走査型プローブ顕微鏡である。
本発明は、探針を励振させながら試料にアプローチし、探針と試料との間に働く相互作用を検知して試料表面を観察する走査型プローブ顕微鏡において、探針を試料表面に対してアプローチする粗動機構と、探針を試料表面に対してアプローチする微動素子と、探針を試料表面の観察に適した第1の振幅量よりも大きい第2の振幅量で励振し、かつ粗動機構を動作制御して第2のアプローチ速度よりも速い第1のアプローチ速度で試料表面にアプローチし、探針が試料表面に接触したことを検知すると、微動素子又は粗動機構を動作制御して探針を試料表面から所定距離だけ遠ざけ、この後、探針を試料表面の観察に適した第1の振幅量で励振し、かつ微動素子又は粗動機構を動作制御して第2のアプローチ速度で試料表面にアプローチさせるコントローラとを具備した走査型プローブ顕微鏡である。
本発明は、探針を試料表面に衝突させることなく探針を試料表面に対して高速にアプローチできる走査型プローブ顕微鏡のアプローチ方法及び走査型プローブ顕微鏡を提供できる。
以下、本発明の第1の実施の形態について図面を参照して説明する。
図1は走査型プローブ顕微鏡の構成図である。Z粗動機構1は、高さ方向(Z方向)への移動を行うもので、例えばステッピングモータを有する駆動部2と、この駆動部2の軸3に対して垂直方向(XY平面内の方向)に連結された連結部材4とを有する。このZ粗動機構1は、Z粗動制御部5による駆動部2の制御によって連結部材4を高さ方向に上下動する。この連結部材4は、例えば板状又は棒状に形成されている。
XYスキャナ6が連結部材4の下面に設けられている。このXYスキャナ6の下端面には、連結部材7を介してZスキャナ8が設けられている。これらXYスキャナ6及びZスキャナ8は、それぞれ各圧電素子等の微動素子からなる。XYスキャナ6は、例えば各圧電素子の変位方向をX方向とY方向とに一致させた各圧電素子群からなる。Zスキャナ8は、例えば各圧電素子の変位方向をZ方向に一致させた圧電素子群からなる。
XYスキャナ6は、XY駆動制御部9からの印加電圧によってX方向又はY方向のうちいずれか一方又は両方に設けられた各圧電素子群が変位することによってXY方向へのスキャンを行う。
Zスキャナ8は、Z微動機構制御部10からの印加電圧によってZ方向に設けられた圧電素子群が変位することによってZ方向へのスキャンを行う。
励振用圧電素子11がZスキャナ8の下端面に設けられている。この励振用圧電素子11には、探針12を先端部に設けたカンチレバー13が設けられている。このカンチレバー13は、励振用圧電素子11に対して斜め下方に向けて設けられている。探針12は、尖鋭で、例えば10nm程度の径に形成されている。又、カンチレバー13の探針12の背面側には、ミラー等の反射面が設けられている。
又、Zスキャナ8の下端部には、発光ダイオード(LD)14が設けられている。この発光ダイオード14は、カンチレバー13における探針12の背面側の反射面に向ってLD光を発する。
カンチレバー13の斜め上方には、受光ダイオード(PD)15が設けられている。この受光ダイオード15は、カンチレバー13における探針12の背面の反射面で反射した発光ダイオード14からのLD光を受光し、この受光位置に応じた位置検出信号を出力する。この受光ダイオード15は、例えば複数の受光素子をライン状に配列してなる。この受光ダイオード15のライン配置方向は、カンチレバー13が励振したときに往復移動するLD光の反射光路の軌跡上に沿っている。
コントローラ16は、探針12を試料17の表面観察に適した第1の振幅量Aよりも大きい第2の振幅量K・Aで励振し、かつZ粗動機構1を動作制御して探針12を第1のアプローチ速度V1よりも速い第2のアプローチ速度V2で試料17の表面にアプローチし、この後、探針12を試料17の表面観察に適した第1の振幅量Aで励振し、かつZスキャナ8を動作制御して第2のアプローチ速度V2で試料17の表面にアプローチさせる。なお、Kは、第1の振幅量Aに乗算して第2の振幅量K・Aを得るための倍数である。
次に、上記の如く構成された走査型プローブ顕微鏡の動作について図2に示す探針アプローチフローチャートに従って説明する。
コントローラ16は、ステップ#1において、探針12を試料17の表面観察に適した第1の振幅量Aよりも大きい第2の振幅量K・Aで励振させる設定を行う。これによりコントローラ16は、探針12を第2の振幅量K・Aで励振させるための制御電圧を励振用圧電素子11に印加する。これにより、探針12を先端部に設けたカンチレバー13は、図3に示すように励振用圧電素子11の微小変位の繰り返しによって第2の振幅量K・Aで励振する。
これと共に、コントローラ16は、ステップ#2において、Z粗動制御部5に対して第1のアプローチ速度V1よりも速い高速の第2のアプローチ速度V2で試料17の表面にアプローチする制御信号を送出する。これにより、Z粗動機構1は、Z粗動制御部5の動作制御により探針12を高速の第2のアプローチ速度V2で試料17の表面にアプローチする。
このとき、発光ダイオード14は、カンチレバー13における探針12の設けられた背面側に向ってLD光を発する。このLD光は、励振しているカンチレバー13の背面で反射して受光ダイオード15に向う。この受光ダイオード15は、カンチレバー13の背面で反射したLD光を受光し、この受光位置に応じた位置検出信号を出力する。コントローラ16は、受光ダイオード15から出力された位置検出信号から探針12の振幅量を求め、この振幅量の僅かな減少を検出する。
このように第2の振幅量K・Aで励振している状態で探針12が試料17の表面にアプローチすると、探針12は図4に示すように試料17の表面に接触する。探針12が試料17の表面に接触すると、この接触により探針12の振幅量が第2の振幅量K・Aよりも僅かに減少する。この探針12の振幅量の減少は、コントローラ16が受光ダイオード15から出力される位置検出信号の変化により検出される。
この時点で直ちに、コントローラ16は、ステップ#3に移り、探針12を試料17の表面観察に適した第1の振幅量Aで励振させる設定を行う。これによりコントローラ16は、探針12を第1の振幅量Aで励振させるための制御電圧を励振用圧電素子11に印加する。これにより、探針12を先端部に設けたカンチレバー13は、図5に示すように励振用圧電素子11の微小変位の繰り返しによって第1の振幅量Aで励振する。
これと共に、コントローラ16は、ステップ#4において、Z粗動制御部5に対して第1のアプローチ速度V1で試料17の表面にアプローチする制御信号を送出する。これにより、Z粗動機構1は、Z粗動制御部5の動作制御により探針12を試料17の表面観察に適した第1のアプローチ速度V1で試料17の表面にアプローチする。なお、コントローラ16は、受光ダイオード15から出力された位置検出信号から探針12の振幅量を求め、この振幅量のわずかな減少を検出する。
このように第1の振幅量Aで励振している状態で探針12が試料17の表面にアプローチすると、探針12は試料17の表面に接触する。探針12が試料17の表面に接触すると、探針12の振幅量は第1の振幅量Aよりも僅かに減少するので、このときコントローラ16は、ステップ#5において、探針12が試料17の表面に到達したと判断する。
このように上記第1の実施の形態によれば、探針12を試料17の表面観察に適した第1の振幅量Aよりも大きい第2の振幅量K・Aで励振した状態で、第1のアプローチ速度V1よりも速い第2のアプローチ速度V2で試料17の表面にアプローチし、探針12が試料17の表面に接触すると、探針12を試料17の表面観察に適した第1の振幅量Aで励振した状態で、第1のアプローチ速度V1で試料17の表面にアプローチする。
これにより、従来技術のように音響的相互作用を発生するための別途構成や光学顕微鏡、CCDカメラなどを必要とせずに、既存の走査型プローブ顕微鏡における探針12の振幅量及びアプローチ速度を変えるだけの簡易な変更だけで、複雑な構成にならず、アプローチ時、探針12と試料17との距離を大きくとれるので、探針12を試料17の表面上に衝突することなく安定して探針12の試料17の表面に対するアプローチを高速化できる。探針12は、脆くて壊れ易くかつ高価であるため、ダメージを受けることをできるだけ避けたい要求があり、本走査型プローブ顕微鏡は、この要求を十分満足できる。
又、Z粗動機構1は、例えばステッピングモータを駆動して探針12の高さを制御しているが、ステッピングモータの駆動では、制動性が遅く、探針12を高さ方向に位置決めするのに時間を要するが、圧電素子により構成されるZスキャナ6により探針12の高さ位置を制御すれば、応答性がよく、極めて短時間で探針12を高さ方向に位置決めできる。
次に、本発明の第2の実施の形態について図面を参照して説明する。
この第2の実施の形態は、コントローラ16による探針12のアプローチ方法を変更したものである。走査型プローブ顕微鏡は、図1に示す構成と同一であり、コントローラ16は、図6に示す探針アプローチフローチャートに従って制御動作する。なお、図6において図2と同一ステップには同一ステップ番号を付しその詳しい説明は省略する。
コントローラ16は、探針12を第2の振幅量K・Aから試料17の表面観察に適した第1の振幅量Aに切り替えて励振し、これと共に探針12を第2のアプローチ速度V2から第1のアプローチ速度V1に切り替えて試料17の表面にアプローチしている状態に、探針12が試料17の表面に接触するまでのアプローチ到達時間をT、マージン値をH、アプローチ時間の閾値をSとすると、
[{(K・A)−A}/2]/V1=(T+H)>S …(1)
の関係が成立すれば、探針12の試料17の表面に対するアプローチを中断する。
[{(K・A)−A}/2]/V1=(T+H)>S …(1)
の関係が成立すれば、探針12の試料17の表面に対するアプローチを中断する。
すなわち、コントローラ16は、探針12を第2の振幅量K・Aで励振させて試料17の表面上に接触したときに、探針12を試料17の表面上にアプローチする残りの距離を算出し、この残りの距離を第1の振幅量Aで励振させた状態で、第1のアプローチ速度V1でアプローチしたときに、探針12が試料17の表面上に当然接触するであろう予測のアプローチ時間(閾値S)をオーバするか否かを判断する。従って、アプローチ到達時間Tがアプローチ時間の閾値Sを越えるようであれば、コントローラ16は、探針12が既に試料17の表面上に接触しているはずであるが、探針12の試料17の表面上への接触を検出していないので、直ちにアプローチを中断する。なお、アプローチ時間の閾値Sは、例えば探針12が試料17の表面上に接触開始する時間に設定すればよい。
次に、上記の如く構成された走査型プローブ顕微鏡の動作について説明する。
コントローラ16は、ステップ#1において、探針12を試料17の表面観察に適した第1の振幅量Aよりも大きい第2の振幅量K・Aで励振させる設定を行い、ステップ#2において、Z粗動制御部5に対して探針12を高速の第2のアプローチ速度V2で試料17の表面にアプローチする制御信号を送出する。これにより、Z粗動機構1は、Z粗動制御部5の動作制御により探針12を高速の第2のアプローチ速度V2で試料17の表面にアプローチする。
探針12が試料17の表面に接触すると、この時点で直ちに、コントローラ16は、ステップ#3において、探針12を試料17の表面観察に適した第1の振幅量Aで励振させる設定を行う。これにより、探針12を先端部に設けたカンチレバー13は、第1の振幅量Aで励振する。
ここで、コントローラ16は、ステップ#6において、探針12が試料17の表面に接触するまでのアプローチ到達時間Tを上記式(1)を演算して求め、このアプローチ到達時間Tと予め設定されたアプローチ時間の閾値Sとを比較する。この比較の結果、アプローチ到達時間Tがアプローチ時間の閾値Sよりも短ければ、コントローラ16は、ステップ#4に移り、Z粗動制御部5に対して第1のアプローチ速度V1で試料17の表面にアプローチする制御信号を送出する。これにより、Z粗動機構1は、Z粗動制御部5の動作制御により第1のアプローチ速度V1で試料17の表面にアプローチする。そして、探針12が試料17の表面に接触すると、コントローラ16は、ステップ#5において、探針12が試料17の表面に到達したと判断する。
これに対してアプローチ到達時間Tとアプローチ時間の閾値Sとの比較の結果、アプローチ到達時間Tがアプローチ時間の閾値Sよりも長ければ、コントローラ16は、ステップ#6からステップ7に移り、探針12が既に試料17の表面上に接触しているはずであるが、探針12の試料17の表面上への接触を検出していないので、アプローチを中断する。
このように上記第2の実施の形態によれば、探針12を第2の振幅量K・Aから試料17の表面観察に適した第1の振幅量Aに切り替えて励振し、これと共に探針12を第2のアプローチ速度V2から第1のアプローチ速度V1に切り替えて試料17の表面にアプローチしている状態に、アプローチ到達時間Tがアプローチ時間の閾値Sよりも長ければ、探針12の試料17の表面上に対するアプローチを中断する。
これにより、上記第1の実施の形態と同様の効果を奏することは言うまでもなく、探針12が試料17の表面観察するに適した位置までアプローチして探針12が試料17の表面上に接触しているのに拘わらず、探針12が試料17の表面に到達したと判断しなければ、アプローチを中断でき、探針12やカンチレバー13、Zスキャナ8、XYスキャナ6などにダメージを与えることを少なくできる。
次に、本発明の第3の実施の形態について図面を参照して説明する。
この第3の実施の形態は、コントローラ16による探針12のアプローチ方法を変更したものである。走査型プローブ顕微鏡は、図1に示す構成と同一であり、コントローラ16は、図7に示す探針アプローチフローチャートに従って制御動作する。なお、図7において図2と同一ステップには同一ステップ番号を付しその詳しい説明は省略する。
コントローラ16は、探針12を第2の振幅量K・Aで励振した状態で高速の第2のアプローチ速度V2で試料17にアプローチし、探針12が試料17の表面に接触したことを検知すると、探針12を試料17の表面から上昇させて所定距離Bだけ遠ざけ、この後、探針12を試料17の表面の観察に適した第1の振幅量Aで励振した状態で第1のアプローチ速度V1で試料17にアプローチする。
次に、上記の如く構成された走査型プローブ顕微鏡の動作について説明する。
コントローラ16は、ステップ#1において、探針12を第2の振幅量K・Aで励振させる設定を行い、ステップ#2において、Z粗動制御部5に対して探針12を高速の第2のアプローチ速度V2で試料17の表面にアプローチする制御信号を送出する。これにより、Z粗動機構1は、Z粗動制御部5の動作制御により探針12を高速の第2のアプローチ速度V2で試料17の表面にアプローチする。
このアプローチにより図8に示すように探針12が試料17の表面に接触すると、この時点で直ちに、コントローラ16は、ステップ#8において、探針12を試料17の表面から上昇させて所定距離Bだけ遠ざける制御信号をZ粗動制御部5又はZ微動機構制御部10に送出する。これにより、Z粗動機構1又はZスキャナ8は、図9に示すようにZ粗動制御部5又はZ微動機構制御部10の動作制御により探針12を所定距離Bだけ上昇させる。
次に、コントローラ16は、ステップ#3において、探針12を試料17の表面観察に適した第1の振幅量Aで励振させる設定を行う。これにより、探針12を先端部に設けたカンチレバー13は、図10に示すように第1の振幅量Aで励振する。これと共に、コントローラ16は、ステップ#4において、Z粗動制御部5に対して第1のアプローチ速度V1で試料17の表面にアプローチする制御信号を送出する。これにより、Z粗動機構1は、Z粗動制御部5の動作制御により第1のアプローチ速度V1で試料17の表面にアプローチする。
このように第1の振幅量Aで励振している状態で探針12が試料17の表面にアプローチすると、探針12は試料17の表面に接触する。探針12が試料17の表面に接触すると、探針12の振幅量は第1の振幅量Aよりも僅かに減少するので、このときコントローラ16は、ステップ#5において、探針12が試料17の表面に到達したと判断する。
このように上記第3の実施の形態によれば、探針12を第2の振幅量K・Aで励振した状態で高速の第2のアプローチ速度V2で試料17にアプローチし、探針12が試料17の表面に接触したことを検知すると、探針12を試料17の表面から上昇させ、この後、探針12を試料17の表面の観察に適した第1の振幅量Aで励振した状態で第1のアプローチ速度V1で試料17にアプローチする方式の走査型プローブ顕微鏡であっても、上記第1の実施の形態と同様の効果を奏することは言うまでもなく、探針12が試料17の表面に接触したことを検知すると、探針12を試料17の表面から上昇させるので、探針12に与えるダメージの機会を大幅に少なくできる。
次に、本発明の第4の実施の形態について図面を参照して説明する。
この第4の実施の形態は、コントローラ16による探針12のアプローチ方法を変更したものである。走査型プローブ顕微鏡は、図1に示す構成と同一であり、コントローラ16は、図11に示す探針アプローチフローチャートに従って制御動作する。なお、図11において図7と同一ステップには同一ステップ番号を付しその詳しい説明は省略する。
コントローラ16は、探針12を第2の振幅量K・Aで励振した状態で高速の第2のアプローチ速度V2で試料17にアプローチし、探針12が試料17の表面に接触したことを検知すると、探針12を試料17の表面から上昇させて所定距離Bだけ遠ざけ、この後、探針12を試料17の表面の観察に適した第1の振幅量Aで励振した状態で第1のアプローチ速度V1で試料17にアプローチするとき、
[{(K・A)−A}/2+B]/V1=(T+H)>S …(2)
の関係が成立すれば、探針12の試料17の表面に対するアプローチを中断する。
[{(K・A)−A}/2+B]/V1=(T+H)>S …(2)
の関係が成立すれば、探針12の試料17の表面に対するアプローチを中断する。
次に、上記の如く構成された走査型プローブ顕微鏡の動作について説明する。
コントローラ16は、ステップ#1において、探針12を第2の振幅量K・Aで励振させる設定を行い、ステップ#2において、Z粗動制御部5に対して探針12を高速の第2のアプローチ速度V2で試料17の表面にアプローチする制御信号を送出する。これにより、Z粗動機構1は、Z粗動制御部5の動作制御により探針12を高速の第2のアプローチ速度V2で試料17の表面にアプローチする。
探針12が試料17の表面に接触すると、この時点で直ちに、コントローラ16は、ステップ#8において、探針12を試料17の表面から上昇させて所定距離Bだけ遠ざける制御信号をZ粗動制御部5又はZ微動機構制御部10に送出する。これにより、Z粗動機構1又はZスキャナ8は、図9に示すようにZ粗動制御部5又はZ微動機構制御部10の動作制御により探針12を所定距離Bだけ上昇させる。
次に、コントローラ16は、ステップ#9において、探針12が試料17の表面に接触するまでのアプローチ到達時間Tを上記式(2)を演算して求め、このアプローチ到達時間Tと予め設定されたアプローチ時間の閾値Sとを比較する。この比較の結果、アプローチ到達時間Tがアプローチ時間の閾値Sよりも短ければ、コントローラ16は、ステップ#4に移り、Z粗動制御部5に対して探針12を試料17の表面観察に適した第1のアプローチ速度V1で試料17の表面にアプローチする制御信号を送出する。これにより、Z粗動機構1は、Z粗動制御部5の動作制御により探針12を試料17の表面観察に適した第1のアプローチ速度V1で試料17の表面にアプローチする。そして、探針12が試料17の表面に接触すると、コントローラ16は、ステップ#5において、探針12が試料17の表面に到達したと判断する。
これに対してアプローチ到達時間Tとアプローチ時間の閾値Sとの比較の結果、アプローチ到達時間Tがアプローチ時間の閾値Sよりも長ければ、コントローラ16は、ステップ#9からステップ7に移り、探針12が既に試料17の表面上に接触しているはずであるが、探針12の試料17の表面上への接触を検出していないので、アプローチを中断する。
このように上記第4の実施の形態によれば、探針12を第2の振幅量K・Aで励振した状態で高速の第2のアプローチ速度V2で試料17にアプローチし、探針12が試料17の表面に接触したとき直ちに探針12を試料17の表面から上昇させ、この後、探針12を第1の振幅量Aで励振した状態で第1のアプローチ速度V1で試料17にアプローチするとき、アプローチ到達時間Tがアプローチ時間の閾値Sよりも長ければ、探針12の試料17の表面上に対するアプローチを中断する。
これにより、上記第2の実施の形態と同様に、探針12が試料17の表面観察するに適した位置までアプローチして探針12が試料17の表面上に接触しているのに拘わらず、探針12が試料17の表面に到達したと判断しなければ、アプローチを中断でき、探針12やカンチレバー13、Zスキャナ8、XYスキャナ6などにダメージを与えることを少なくできる。
なお、この発明は、上記各実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合せにより種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。更に、異なる実施形態に亘る構成要素を適宜組み合せてもよい。
例えば、走査型プローブ顕微鏡としては、探針12と試料17の表面との間に働く相互作用、例えばトンネル電流や原子間力等を検知して試料表面の形状等を原子寸法レベルで測定するものに適用できる。
又、上記第1乃至第4の実施の形態は、自動で探針12の振幅量を切り替えたり、アプローチ速度を切り替えているが、これら探針12の振幅量又はアプローチ速度のいずれか一方又は両方を手動により切り替えるようにしてもよい。
又、カンチレバー13の振動量の検知は、光テコ方式を用いているが、カンチレバー13に対して抵抗検出法を用いてもよい。
自動で探針12の振幅量を切り替え、及びアプローチ速度を切り替えは、2段階としているが、これに限らず、複数段に設定してもよい。又、アプローチ完了予定時間毎に速度を変化させてもよい。
又、Z粗動機構は、上記第1乃至第4の実施の形態で説明したものに限らず、Zステージの上下動機構であってもよい。
1:Z粗動機構、2:駆動部、3:軸、4:連結部材、5:Z粗動制御部、6:XYスキャナ、7:連結部材、8:Zスキャナ、9:XY駆動制御部、10:Z微動機構制御部、11:励振用圧電素子、12:探針、13:カンチレバー、14:発光ダイオード、15:受光ダイオード、16:コントローラ、17:試料。
Claims (14)
- 探針を励振させながら試料にアプローチし、前記探針と前記試料との間に働く相互作用を検知して前記試料表面を観察する走査型プローブ顕微鏡のアプローチ方法において、
前記探針を前記試料表面の観察に適した振幅量よりも大きい振幅量で励振し、前記探針が前記試料に接近するに従って前記探針の振幅量を小さくし、最終的に前記探針を前記試料表面の観察に適した前記振幅量で励振して前記試料にアプローチする、
ことを特徴とする走査型プローブ顕微鏡のアプローチ方法。 - 探針を励振させながら試料にアプローチし、前記探針と前記試料との間に働く相互作用を検知して前記試料表面を観察する走査型プローブ顕微鏡のアプローチ方法において、
前記探針を前記試料表面の観察に適した第1の振幅量よりも大きい第2の振幅量で励振して前記試料にアプローチする第1のアプローチと、
この後、前記探針を前記試料表面の観察に適した前記第1の振幅量で励振してアプローチする第2のアプローチと、
を有することを特徴とする走査型プローブ顕微鏡のアプローチ方法。 - 探針を励振させながら試料にアプローチし、前記探針と前記試料との間に働く相互作用を検知して前記試料表面を観察する走査型プローブ顕微鏡のアプローチ方法において、
前記探針を前記試料表面の観察に適した第1の振幅量よりも大きい第2の振幅量で励振して前記試料にアプローチする第1のアプローチと、
前記探針が前記試料表面に接触したことを検知すると、前記探針を前記試料表面から所定距離だけ遠ざけ、
この後、前記探針を前記試料表面の観察に適した前記第1の振幅量で励振してアプローチする第2のアプローチと、
を有することを特徴とする走査型プローブ顕微鏡のアプローチ方法。 - 前記第1のアプローチでは、前記探針の第2のアプローチ速度よりも速い第1のアプローチ速度で前記探針を前記試料表面にアプローチし、
前記第2のアプローチでは、前記探針の前記第1のアプローチ速度よりも遅い前記第2のアプローチ速度で前記探針を前記試料表面にアプローチする、
ことを特徴とする請求項2又は3記載の走査型プローブ顕微鏡のアプローチ方法。 - 前記探針が前記試料に接触したことを検知すると、前記探針の振幅量を前記第2の振幅量から前記第1の振幅量に切り替えることを特徴とする請求項2又は3記載の走査型プローブ顕微鏡のアプローチ方法。
- アプローチ中の前記探針と前記試料表面との残りのアプローチ距離に基づいて推測されたアプローチ到達時間が予め設定された閾値を越えると、前記探針の前記試料表面に対するアプローチを中断することを特徴とする請求項2又は3記載の走査型プローブ顕微鏡のアプローチ方法。
- 前記第1の振幅量をA、前記第1の振幅量Aに乗算して前記第2の振幅量を得るための倍数をK、前記第2のアプローチ速度をV、前記探針が前記試料表面に接触するまでの前記アプローチ到達時間をT、マージン値をH、アプローチ時間の前記閾値をSとすると、
[{(K・A)−A}/2]/V=(T+H)>S
の関係が成立すれば、前記探針の前記試料表面に対するアプローチを中断することを特徴とする請求項2記載の走査型プローブ顕微鏡のアプローチ方法。 - 前記第1の振幅量をA、前記第1の振幅量Aに乗算して前記第2の振幅量を得るための倍数をK、前記第2の振幅量をB、前記第2のアプローチ速度をV、前記探針が前記試料表面に接触するまでの前記アプローチ到達時間をT、マージン値をH、アプローチ時間の前記閾値をSとすると、
[{(K・A)−A}/2+B]/V=(T+H)>S
の関係が成立すれば、前記探針の前記試料表面に対するアプローチを中断することを特徴とする請求項3記載の走査型プローブ顕微鏡のアプローチ方法。 - 探針を励振させながら試料にアプローチし、前記探針と前記試料との間に働く相互作用を検知して前記試料表面を観察する走査型プローブ顕微鏡において、
前記探針を前記試料表面にアプローチ中に、前記探針を前記試料表面の観察に適した第1の振幅量よりも大きい第2の振幅量で励振し、この後、前記探針を前記試料表面の観察に適した前記第1の振幅量で励振するコントローラ、
を具備したことを特徴とする走査型プローブ顕微鏡。 - 探針を励振させながら試料にアプローチし、前記探針と前記試料との間に働く相互作用を検知して前記試料表面を観察する走査型プローブ顕微鏡において、
前記探針を前記試料表面に対してアプローチする粗動機構と、
前記探針を前記試料表面に対してアプローチする微動素子と、
前記探針を前記試料表面の観察に適した第1の振幅量よりも大きい第2の振幅量で励振し、かつ前記粗動機構を動作制御して前記第2のアプローチ速度よりも速い第1のアプローチ速度で前記試料表面にアプローチし、この後、前記探針を前記試料表面の観察に適した前記第1の振幅量で励振し、かつ前記微動素子又は前記粗動機構を動作制御して前記探針の前記第1のアプローチ速度よりも遅い前記第2のアプローチ速度で前記試料表面にアプローチさせるコントローラと、
を具備したことを特徴とする走査型プローブ顕微鏡。 - 探針を励振させながら試料にアプローチし、前記探針と前記試料との間に働く相互作用を検知して前記試料表面を観察する走査型プローブ顕微鏡において、
前記探針を前記試料表面に対してアプローチする粗動機構と、
前記探針を前記試料表面に対してアプローチする微動素子と、
前記探針を前記試料表面の観察に適した第1の振幅量よりも大きい第2の振幅量で励振し、かつ前記粗動機構を動作制御して前記第2のアプローチ速度よりも速い第1のアプローチ速度で前記試料表面にアプローチし、
前記探針が前記試料表面に接触したことを検知すると、前記微動素子又は前記粗動機構を動作制御して前記探針を前記試料表面から所定距離だけ遠ざけ、
この後、前記探針を前記試料表面の観察に適した前記第1の振幅量で励振し、かつ前記微動素子又は前記粗動機構を動作制御して前記第2のアプローチ速度で前記試料表面にアプローチさせるコントローラと、
を具備したことを特徴とする走査型プローブ顕微鏡。 - 前記コントローラは、アプローチ中の前記探針と前記試料表面との残りのアプローチ距離に基づいて推測されたアプローチ到達時間が予め設定された閾値を越えると、前記探針の前記試料表面に対するアプローチを中断することを特徴とする請求項10又は11記載の走査型プローブ顕微鏡。
- 前記コントローラは、前記第1の振幅量をA、前記第1の振幅量Aに乗算して前記第2の振幅量を得るための倍数をK、前記第2のアプローチ速度をV、前記探針が前記試料表面に接触するまでの前記アプローチ到達時間をT、マージン値をH、アプローチ時間の前記閾値をSとすると、
[{(K・A)−A}/2]/V=(T+H)>S
の関係が成立すれば、前記探針の前記試料表面に対するアプローチを中断することを特徴とする請求項10記載の走査型プローブ顕微鏡。 - 前記コントローラは、前記第1の振幅量をA、前記第1の振幅量Aに乗算して前記第2の振幅量を得るための倍数をK、前記第2の振幅量をB、前記第2のアプローチ速度をV、前記探針が前記試料表面に接触するまでの前記アプローチ到達時間をT、マージン値をH、アプローチ時間の前記閾値をSとすると、
[{(K・A)−A}/2+B]/V=(T+H)>S
の関係が成立すれば、前記探針の前記試料表面に対するアプローチを中断することを特徴とする請求項11記載の走査型プローブ顕微鏡。
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