JP2005163185A - ガスタービン、遮熱コーティング材、その製造方法及びタービン部材 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 本発明の遮熱コーティング材は、高温用耐熱合金基材21の耐熱性を高めるために、前記基材21上に形成されたセラミックス層23を含む遮熱コーティング材であって、前記セラミックス層23は、金属結合層として積層されたボンドコート層22を介して積層され、安定化剤としてYb2O3を添加されたZrO2から構成されている。前記セラミックス層23には複数の縦割れ23Aを導入することが好ましい。本発明に係るタービン部材及びガスタービンは、上記遮熱コーティング材により表面を被覆されて構成されている。
【選択図】 図3
Description
また本発明は、上記遮熱コーティング材により被覆されたタービン部材並びにガスタービンを提供することを目的の一つとする。
これに対して、本発明の採用したYb2O3を安定化剤として添加されたZrO2からなるセラミックス層、又はYb2O3とEr2O3とが安定化剤として添加されたセラミックス層によれば、優れた結晶安定性を備えているため、YSZを用いたセラミックス層に比して上記の相変態が起こりにくく、従って相変態に起因する応力の発生も抑制することができる。これにより、本発明に係る遮熱コーティング材は、優れた熱サイクル耐性を実現している。
また、上記遮熱コーティング材においては、前記腐食成分浸透防止層の膜厚が、5μm以上50μm以下とされ、その気孔率が4%以上20%以下とされることが好ましい。
次に、本発明に係る遮熱コーティング材においては、前記セラミックス層が、ZrO2粉末及びYb2O3粉末、又はZrO2粉末、Yb2O3粉末及びEr2O3粉末を、バインダー又は分散剤と共にスラリー状にしたものを、スプレードライヤーにより粒状にして乾燥させ、1200〜1600℃に加熱して作製された溶射粉末を用いて、溶射法で形成されたセラミックス層であることが好ましい。
前記溶射粉末の作製は、ZrO2粉末及びYb2O3粉末、又はZrO2粉末、Yb2O3粉末及びEr2O3粉末を、バインダー又は分散剤と共にスラリー状にする工程と、スプレードライヤーにより粒状にして乾燥させる工程と、その後1200〜1600℃に加熱する工程とを含む構成とすることができる。
また、本発明に係る遮熱コーティング材の製造方法としては、Yb2O3粉末と、Er2O3粉末と、ZrO2粉末とを混合して溶射粉末を作製し、前記溶射粉末を用いた溶射法により耐熱合金基材上にセラミックス層を形成することを特徴とする構成であってもよい。
係る製造方法によれば、結晶安定性に優れ、耐剥離性に優れたセラミックス層を備えた遮熱コーティング材を容易に歩留まり良く製造することができる。
また、本発明に係る遮熱コーティング材の製造方法は、Yb2O3粉末と、ZrO2粉末とを混合して前記Yb2O3粉末が8重量%以上27重量%以下の溶射粉末を作製し、前記溶射粉末を用いた溶射法により耐熱合金基材上にセラミックス層を形成し、前記溶射粉末を用いて溶射を行う際に、形成されるセラミックス層に縦割れを導入する方法であってもよい。
(遮熱コーティング膜)
図1は、本発明に係る遮熱コーティング材を適用した遮熱コーティング膜の断面構造を模式的に示す図である。この遮熱コーティング膜は、動翼等の高温用耐熱合金基材21上に、耐食性及び耐酸化性に優れた金属結合層としてMCrAlY合金などからなるボンドコート層22が積層され、さらにその上にトップコートとして、Yb2O3で部分安定化させたZrO2(以下、YbSZと称する)からなるセラミックス層23が積層された構成とされている。ここで、上記ボンドコート層22を構成するMCrAlY合金の「M」は、金属元素を示し、例えばNiやCo、Fe等の単独の金属元素又はこれらのうち2種以上の組み合わせを示している。
また、Yb2O3添加量は、より好ましくは10重量%以上25重量%以下であり、12重量%以上20重量%以下とすることが最も好ましい。これらの範囲に添加量を制御することで、さらに熱サイクル耐久性に優れる遮熱コーティング材とすることができる。
以下、図1に示す遮熱コーティング膜の製造方法について図2を参照して以下に説明する。図2は、本発明に係る遮熱コーティング膜の製造に用いる溶射粉末の製造工程を、その工程順に並べて示す説明図である。
図1に示すセラミックス層23は、ZrO2−Yb2O3複合粉末を用いて、大気圧プラズマ溶射法若しくは電子ビーム物理蒸着法により積層することができ、大気圧プラズマ溶射において使用されるZrO2−Yb2O3複合粉末は、以下の手順により製造することができる。
まず、図2に示すように、ZrO2粉末と所定の添加割合のYb2O3粉末を用意し、これらの粉末を適当なバインダーや分散剤とともにボールミル中で混合してスラリー状にする。次に、これをスプレードライヤーにより粒状にして乾燥させ、次いで1200〜1600℃に加熱する拡散熱処理により固溶化させて、Yb2O3が均一に拡散されたZrO2−Yb2O3の複合粉末を得る。
そして、この複合粉末をボンドコート層22上に溶射することによりYbSZからなるセラミックス層を得ることができる。また、セラミックス層23の成膜法として電子ビーム物理蒸着法を用いる場合には、所定の組成を有する原料を焼結又は電融固化して得られるインゴットを使用する。
また、本発明に係る製造方法によれば、セラミックス層23の気孔率(セラミックス層23に形成される微細な気孔のセラミックス層23に対する体積率)を、溶射電流や溶射距離を調節することで容易に制御することができ、適切な気孔率を備えたセラミックス層23を容易に形成することができる。これにより、さらに耐剥離性に優れた遮熱コーティング膜を形成することができる。
次に、本発明の第2の実施形態を図3を参照して以下に説明する。図3は、本発明に係る第2の実施形態である遮熱コーティング膜の模式断面図であり、耐熱合金基材21上にボンドコート層22が形成され、このボンドコート層22上にセラミックス層23が積層された構成である。図3に示す各構成要素は、図1に示す構成要素と同様の構成であるので、各部の詳細な説明はここでは省略する。
上記実施の形態では、セラミックス層23の構成材料としてYb2O3で安定化されたZrO2を用いた場合について説明したが、上記第1の実施形態の遮熱コーティング膜と同様に、上記YbSZに代えて、Yb2O3とEr2O3とを安定化剤として用いたZrO2もセラミックス層の構成材料として適用することができるのは勿論であり、この場合にも、上記縦割れ23Aが導入されたセラミックス層23を備えた遮熱コーティング膜と同様の効果を得ることができ、熱サイクル耐久性に優れた遮熱コーティング膜を実現することができる。
次に、本実施形態の遮熱コーティング膜の製造方法を説明する。本実施形態に係る製造方法において、ZrO2−Yb2O3複合粉末あるいはZrO2−(Yb2O3+Er2O3)複合粉末の作製工程は上記第1の実施形態に係る製造方法と同様であるので、ここではその説明は省略する。
本実施形態の遮熱コーティング膜の製造方法の特徴的な点は、縦割れ23Aを備えたセラミックス層23を容易に成膜することができる点にある。すなわち、溶射法又は電子ビーム物理蒸着法によるセラミックス層23の成膜時に縦割れ23Aを形成することができる。具体的には、例えば溶射法により縦割れ23Aを備えたセラミックス層23を形成する場合、溶射距離(溶射ガンと基材との距離)を従来セラミックス層の成膜に用いられていた溶射距離の1/4〜2/3程度にまで近づけるか、あるいは、溶射距離は従来と同程度とし、溶射ガンに入力する電力を従来用いられていた電力の2倍〜25倍程度にまで高めることによりセラミックス層23に縦割れ23Aを導入することが可能となる。すなわち、溶射により基材21(ボンドコート層22)に飛来する溶融又は半溶融状態の粒子の温度を高くすることで、基材21上で急冷凝固される際の温度勾配を大きくし、凝固時の収縮により縦割れ23Aを導入するものである。この方法によれば、溶射距離及び/又は溶射ガンへの入力電力を調整することで、容易に縦割れ23Aの間隔や頻度(縦割れ23Aの面積密度)を制御することができ、所望の特性を備えたセラミックス層23を形成することができる。これにより、優れた耐剥離性、熱サイクル耐久性を備えた遮熱コーティング膜を容易に形成することができる。
上述した構成の本発明に係る遮熱コーティング膜は、産業用ガスタービンの動翼や静翼、あるいは燃焼器の内筒や尾筒などの高温部品に適用して有用である。また、産業用ガスタービンに限らず、自動車やジェット機などのエンジンの高温部品の遮熱コーティング膜にも適用することができる。これらの部材に本発明に係る遮熱コーティング膜を被覆することで、熱サイクル耐久性に優れるガスタービン部材や高温部品を構成することができる。
図4に示すガスタービン動翼4は、ディスク側に固定されるタブテイル41、プラットフォーム42、翼部43等を備えて構成されている。また、図5に示すガスタービン静翼5は、内シュラウド51、外シュラウド52、翼部53等を備えて構成されており、翼部53にはシールフィン冷却孔54、スリット55等が形成されている。
このガスタービン6は、互いに直結された圧縮機61とタービン62とを備える。圧縮機61は、例えば軸流圧縮機として構成されており、大気又は所定のガスを吸込口から作動流体として吸い込んで昇圧させる。この圧縮機61の吐出口には、燃焼器63が接続されており、圧縮機61から吐出された作動流体は、燃焼器63によって所定のタービン入口温度まで加熱される。そして所定温度まで昇温された作動流体がタービン62に供給されるようになっている。図6に示すように、タービン62のケーシング内部には、上述したガスタービン静翼4が、数段(図6では4段)設けられている。また、上述したガスタービン動翼4が、各静翼5と一組の段を形成するように主軸64に取り付けられている。主軸64の一端は、圧縮機61の回転軸65に接続されており、その他端には、図示しない発電機の回転軸が接続されている。
以下に、実施例を挙げて、本発明をさらに詳細に説明するとともに本発明の効果をより明らかにする。
(実施例1)
本例では、Yb2O3の添加量による熱サイクル寿命の変化を検証するために、ZrO2へのYb2O3添加量を種々に変化させたYbSZ層を備える試料を形成し、熱サイクル寿命の測定を行った。各試料の作製において用いた基材は、Ni基耐熱合金とし、その合金組成は、Ni−16Cr−8.5Co−1.7Mo−2.6W−1.7T−0.9Nb−3.4Al−3.4Tiとした。そして、この基材の表面をAl2O3粒でグリッドブラストした後、その上に金属結合層としてCo−32Ni−21Cr−8Al−0.5Yなる組成のCoNiCrAlY合金からなるボンドコート層を低圧プラズマ溶射法により形成し、このCoNiCrAlYのボンドコート層上に大気圧プラズマ溶射法によりセラミックス層(YbSZ層)を積層して遮熱コーティング膜を形成した。尚、YbSZ層の溶射に用いたZrO2−Yb2O3複合粉末を作製する際の拡散熱処理温度は1450℃とした。
各試料のセラミックス層におけるYb2O3添加量を表1に示す。(試料No.1〜13)
尚、各試料においてボンドコート層(CoNiCrAlY)の厚さは0.1mm、セラミックス層(YbSZ)の厚さは0.5mmで共通とした。
尚、このYSZからなるセラミックス層が形成された試料No.13は、従来ガスタービンの動翼や静翼などに用いられてきた構成の遮熱コーティング膜である。
次に、セラミックス層23に縦割れ23Aを導入する効果について検証するために、溶射距離を変化させることで、表2に示す間隔の縦割れ23Aを有するセラミックス層23を備えた遮熱コーティング材を作製した。本例において作製した試料のセラミックス層に、表2に示す添加量のYb2O3を添加したZrO2を用い、溶射距離を変化させた以外は上記実施例1と同様にして作製した。また、作製された試料のセラミックス層の気孔率を測定したところ、縦割れを含めた気孔率は約8%であった。
表2に示すように、縦割れ23Aが導入された本実施例の試料は、縦割れ23Aが導入されていない実施例1の各試料に比して、同じYb2O3添加量であってもより高い熱サイクル寿命を示し、適切な範囲の間隔を有する縦割れ23Aをセラミックス層23に導入することで、熱サイクル耐久性を格段に高められることが確認された。
次に、YbSZからなるセラミックス層におけるYbSZの気孔率による耐久性の変化を検証するために、表3に示す気孔率を有するセラミックス層を備えた遮熱コーティング膜を基材上に形成して各試料を作製した。これらの試料のセラミックス層の気孔率は、溶射条件の溶射電流や溶射距離を調整することにより所定の気孔率が得られるようにした。また、前記気孔率の調整と、Yb2O3添加量を18重量%とした以外は、上記実施例1と同様にして各試料を作製した。
表3に示すように、セラミックス層の気孔率が、8〜15%とされたNo.31〜33の試料において、表1に示す従来のYSZからなるセラミックス層を有する遮熱コーティング膜よりも優れた熱サイクル耐久性を示すことが確認された。
本例では、遮熱コーティング膜のセラミックス層に用いる安定化ジルコニアの安定化剤の種類を種々に変化させて遮熱コーティング膜を作製し、熱サイクル試験を行った。本例の各試料の作製方法は、溶射粉末の調製に用いる安定化剤粉末の種類を変更した以外は、上記実施例1の試料No.8(16重量%Yb2O3添加)と同様とした。Yb2O3以外の安定化剤としては、Er2O3、Dy2O3、Gd2O3、Sm2O3、Nd2O3、Y2O3を用い、その添加量は、Y2O3以外は、16重量%のYb2O3に相当するモル濃度(5.6モル%)とし、Y2O3についてのみ、従来安定化剤として用いられている最も一般的な添加量である8重量%(4.5モル%)とした。
また、熱サイクル試験については、上記実施例1と同様の熱サイクル試験装置を用い、加熱時の最高表面温度を1420℃として各試料の測定を行った。
(脱安定化割合)
=100×m(111)/{m(111)+t'(111)}
ただし、m(111)はm相の(111)面のX線回折ピークの面積、t'(111)は、t’相の(111)面のX線回折ピークの面積を示している。尚、本明細書においては、結晶学的な面指数(111)に対し、原点を介して反対側にある面を(111)と表記することとする。
図10に示すように、加熱温度が高くなるほど各試料の単斜晶相の生成量も増加する傾向にあるが、セラミックス層にYbSZを用いた本発明に係る遮熱コーティング膜は、より高温に加熱された場合にも単斜晶相の生成量が最も少なく、最も優れた結晶安定性を備えていることが確認された。また、図10においてErSZはYbSZに次ぐ結晶安定性を示しており、安定化剤としてYb2O3とEr2O3とを添加することによっても、優れた結晶安定性が得られることが示唆される。
22 ボンドコート層(金属結合層)
23 セラミックス層
23A 縦割れ
25 腐食成分浸透防止層
4 動翼(タービン部材)
5 静翼(タービン部材)
6 ガスタービン
61 圧縮機
62 タービン
63 燃焼器
Claims (22)
- 耐熱合金基材と、該基材の耐熱性を高めるために前記基材上に形成されたセラミックス層とを含む遮熱コーティング材を有するガスタービン部材を備えたガスタービンであって、
前記セラミックス層が、安定化剤として15重量%以上25重量%以下(ただし、15重量%を除く)のYb2O3を添加されたZrO2からなることを特徴とするガスタービン。 - 耐熱合金基材と、該基材の耐熱性を高めるために前記基材上に形成されたセラミックス層とを含む遮熱コーティング材を有するガスタービン部材を備えたガスタービンであって、
前記セラミックス層が、安定化剤としてYb2O3及びEr2O3を添加されたZrO2からなることを特徴とするガスタービン。 - 耐熱合金基材と、該基材の耐熱性を高めるために前記基材上に形成されたセラミックス層とを含む遮熱コーティング材を有するガスタービン部材を備えたガスタービンであって、
前記セラミックス層が、安定化剤として8重量%以上27重量%以下のYb2O3を添加されたZrO2からなり、
前記セラミックス層に、その膜厚方向に延在する縦割れが導入されたことを特徴とするガスタービン。 - 耐熱合金基材と、該基材の耐熱性を高めるために前記基材上に形成されたセラミックス層とを含む遮熱コーティング材であって、
前記セラミックス層が、安定化剤として15重量%以上25重量%以下(ただし、15重量%を除く)のYb2O3を添加されたZrO2からなることを特徴とする遮熱コーティング材。 - 耐熱合金基材と、該基材の耐熱性を高めるために前記基材上に形成されたセラミックス層とを含む遮熱コーティング材であって、
前記セラミックス層が、安定化剤としてYb2O3及びEr2O3を添加されたZrO2からなることを特徴とする遮熱コーティング材。 - 前記セラミックス層のYb2O3添加量が、20重量%以下とされたことを特徴とする請求項4に記載の遮熱コーティング材。
- 前記セラミックス層のYb2O3添加量が、0.1重量%以上25重量%以下とされ、前記Er2O3添加量が、0.1重量%以上25重量%以下とされ、
前記Yb2O3添加量と、Er2O3添加量との合計が、10重量%以上30重量%以下とされたことを特徴とする請求項5に記載の遮熱コーティング材。 - 前記セラミックス層に、その膜厚方向に延在する縦割れが導入されたことを特徴とする請求項4ないし7のいずれか1項に記載の遮熱コーティング材。
- 耐熱合金基材と、該基材の耐熱性を高めるために前記基材上に形成されたセラミックス層とを含む遮熱コーティング材であって、
前記セラミックス層が、安定化剤として8重量%以上27重量%以下のYb2O3を添加されたZrO2からなり、
前記セラミックス層に、その膜厚方向に延在する縦割れが導入されたことを特徴とする遮熱コーティング材。 - 前記セラミックス層の縦割れの延在方向が、膜面の法線に対して±40°以内とされたことを特徴とする請求項8又は9に記載の遮熱コーティング材。
- 前記セラミックス層の隣接する縦割れの間隔が、前記セラミックス層の膜厚の0.05倍以上1倍以下とされたことを特徴とする請求項8ないし10のいずれか1項に記載の遮熱コーティング材。
- 前記縦割れの導入されたセラミックス層上に、セラミックス層と同材の腐食成分浸透防止層を備えたことを特徴とする請求項8ないし11のいずれか1項に記載の遮熱コーティング材。
- 前記腐食成分浸透防止層の膜厚が、5μm以上50μm以下とされ、その気孔率が4%以上20%以下とされたことを特徴とする請求項12に記載の遮熱コーティング材。
- 前記セラミックス層に微細な気孔が形成されており、該気孔の前記セラミックス層に対する占有率が、8%以上15%以下とされたことを特徴とする請求項4ないし13のいずれか1項に記載の遮熱コーティング材。
- 前記基材と、前記セラミックス層との間に金属結合層を備えたことを特徴とする請求項4ないし14のいずれか1項に記載の遮熱コーティング材。
- 前記セラミックス層が、ZrO2粉末及びYb2O3粉末、又はZrO2粉末、Yb2O3粉末及びEr2O3粉末を、バインダー又は分散剤と共にスラリー状にしたものを、スプレードライヤーにより粒状にして乾燥させ、1200〜1600℃に加熱して作製された溶射粉末を用いて、溶射法で形成されたセラミックス層である請求項4ないし15のいずれか1項に記載の遮熱コーティング材。
- Yb2O3粉末と、ZrO2粉末とを混合して前記Yb2O3粉末が15重量%以上25重量%以下(ただし、15重量%を除く)の溶射粉末を作製し、
前記溶射粉末を用いた溶射法により耐熱合金基材上にセラミックス層を形成することを特徴とする遮熱コーティング材の製造方法。 - Yb2O3粉末と、Er2O3粉末と、ZrO2粉末とを混合して溶射粉末を作製し、
前記溶射粉末を用いた溶射法により耐熱合金基材上にセラミックス層を形成することを特徴とする遮熱コーティング材の製造方法。 - 前記溶射粉末を用いて溶射を行う際に、形成されるセラミックス層に縦割れを導入することを特徴とする請求項17又は18に記載の遮熱コーティング材の製造方法。
- Yb2O3粉末と、ZrO2粉末とを混合して前記Yb2O3粉末が8重量%以上27重量%以下の溶射粉末を作製し、
前記溶射粉末を用いた溶射法により耐熱合金基材上にセラミックス層を形成し、
前記溶射粉末を用いて溶射を行う際に、形成されるセラミックス層に縦割れを導入することを特徴とする遮熱コーティング材の製造方法。 - 前記溶射粉末の作製が、ZrO2粉末及びYb2O3粉末、又はZrO2粉末、Yb2O3粉末及びEr2O3粉末を、バインダー又は分散剤と共にスラリー状にする工程と、スプレードライヤーにより粒状にして乾燥させる工程と、その後1200〜1600℃に加熱する工程とを含む請求項17ないし20のいずれか1項に記載の遮熱コーティング材の製造方法。
- 請求項4ないし16のいずれか1項に記載の遮熱コーティング材を備えたことを特徴とするタービン部材。
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