JP2005161543A - インサート成形用金型 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 多孔質体11と樹脂部12とが一体に形成されてなる複合多孔質体を製造するインサート成形用金型1であって、金型面3a,4aのうち少なくとも一方は凹凸形状とされ、この凹凸形状により、型締め状態で多孔質体11は金型面3a,4aに沿った方向への移動が拘束される構成となっている。
【選択図】 図2
Description
つまり、キャビティにインサート部品としての多孔質体をインサートし、この多孔質体に連なるように溶融樹脂を射出するインサート成形を行うことにより、前記複合多孔質体であるインサート成形品を製造したいという要望がある(例えば特許文献1参照)。
請求項1に係る発明は、型締め状態で金型面間に形成されるキャビティにインサート部品としての多孔質体をインサートし、この多孔質体に連なるように溶融樹脂を射出するインサート成形を行うことにより、多孔質体と樹脂部とが一体に形成されてなる複合多孔質体を製造するためのインサート成形用金型であって、前記金型面のうち少なくとも一方は凹凸形状とされ、該凹凸形状により、前記型締め状態で前記多孔質体は前記金型面に沿った方向への移動が拘束される構成とされたことを特徴とする。
さらにまた、この凹凸形状によって、溶融樹脂が多孔質体と金型面との間に流入しようとしたときに、この流れが堰き止められるので、多孔質体と金型面との間に溶融樹脂が入り込むことを抑制することができる。
この複合多孔質体10は、例えば金属からなる薄板状をなす多孔質体11と、この多孔質体11のそれぞれの外周縁部から多孔質体11の面方向に延びる樹脂部12とが一体に形成されたものであり、全体として矩形薄板状をなしている。
なお、多孔質体11と樹脂部12とが一体になった矩形薄板状をなす複合多孔質体10は、その樹脂部12が固定あるいは狭持されるなどして各種装置に取り付けられることにより、例えば、フィルタ・ガス拡散部材・放熱部材・吸水部材などに用いられる。また、多孔質体11は、これを用いて製造する複合多孔質体10に要求される特性に応じて適宜選択されるものであり、金属不織布であってもよく、また金属製に限らず、結晶性の黒鉛や、結晶性でない無定形炭素を含むものとしての炭素質であってもよい。
図5に、ドクターブレード法によってスラリーを薄く成形するためのグリーンシート製造装置を示す。
グリーンシート製造装置30において、まず、スラリーSが貯蔵されたホッパ31から、ローラ32によって搬送されるキャリアシート33上にスラリーSが供給されると、キャリアシート33上のスラリーSが、移動するキャリアシート33とドクターブレード34との間で延ばされ、所定の厚さに成形される。
最後に、このグリーンシートGは、キャリアシート33から取り外された後、図示しない真空炉にて脱脂・焼成されることにより、有機バインダが取り除かれ、金属粉末同士が焼結した多孔質体11となる。
このように型締めされた後に、金型面3a,4a間に形成されたキャビティ2に溶融樹脂7を射出して充填することにより、多孔質体11と樹脂部12とが略段差なく連なり一体になったインサート成形品である複合多孔質体10が形成される。
さらに、形成された複合多孔質体10の多孔質体11には、金型面3a,4aの凹凸形状が転写される場合もあるので、この多孔質体11に文字,図形,または記号などを付与することも可能である。
以上により、多孔質体11と、この多孔質体11の外周縁部から多孔質体11の面方向に延びる樹脂部12とが一体となった複合多孔質体10を確実に製造することができるとともに、多孔質体11をこの複合多孔質体10における所望の位置に配置することが可能になり、複合多孔質体10を高精度に製造することができる。
本第二実施形態によるインサート成形用金型20の金型面3a,4aに形成された凹凸形状は、型締め状態で、この金型面3a,4aと対向する多孔質体11の表面のうちこの外周縁部を多孔質体11に食い込ませる凸部3bを備え、この凸部3bは金型面3a,4aの平面視で枠状に形成されている。そして、金型面3a,4aのうち、枠状とされた凸部3bの内側は平坦部3cとされており、この平坦部3cは、型締め状態で、金型面3a,4aと対向する多孔質体11の表面のうち、前記外周縁部より内側を型締め方向に圧縮するようになっている。
これら凸部3bと平坦部3cとで凹凸形状を構成している。
本第三実施形態によるインサート成形用金型40の金型面3a,4aに形成された凹凸形状は、前記第二実施形態の平坦部3cに粗面化処理を施したものである。
この実施形態においても、前記実施形態と略同様の作用効果を得ることができる。
例えば、前記各実施の形態では、金型面3a,4aの双方を凹凸形状としたが、いずれか一方であってもよい。
さらに、金型面3a,4aの凹凸形状は、前記各実施形態で示した構成の他に、放電加工により得られる切断面であってもよく、また、前記第二実施形態(図3および図4)で示した凸部3bに代えてこれを凹部としてもよい。前者の場合は切断面が粗くなっているため、また、後者の場合は多孔質体11を凹部にめり込ませることが可能になるため、両者ともに前記各実施形態と略同様の作用効果を有することができる。
また、この樹脂部12は、図6(b)に示すように平坦であってもよいが、ねじ挿通孔用の穴や、装置に対する嵌合用の溝形状、強度向上のためのリブ形状、ボスなどを樹脂成形時に設けておいてもよい。
さらにまた、樹脂部12は、図6(a)に示すように、多孔質体11の外周縁部すべてに連なる必要はなく、必要に応じて部分的に連なっていてもよいし、多孔質体11に予め穴を設けておいて、ここに溶融樹脂7を充填するように射出することにより、多孔質体11の外周縁部だけではなく中程にも樹脂部12が連なるようにしてもよいし、多孔質体12の少なくとも片面側に例えば格子状に連なるようにしてもよい。
2 キャビティ
3 固定金型
3a 固定金型面
4 可動金型
4a 可動金型面
7 溶融樹脂
10 複合多孔質体
11 多孔質体
12 樹脂部
Claims (2)
- 型締め状態で金型面間に形成されるキャビティにインサート部品としての多孔質体をインサートし、この多孔質体に連なるように溶融樹脂を射出するインサート成形を行うことにより、多孔質体と樹脂部とが一体に形成されてなる複合多孔質体を製造するためのインサート成形用金型であって、
前記金型面のうち少なくとも一方は凹凸形状とされ、
該凹凸形状により、型締め状態で前記多孔質体は前記金型面に沿った方向への移動が拘束される構成とされたことを特徴とするインサート成形用金型。 - 請求項1記載のインサート成形用金型装置において、
前記凹凸形状は、前記金型面と対向する前記多孔質体の表面のうち、少なくとも外周縁部を型開閉方向に圧縮する構成とされたことを特徴とするインサート成形用金型。
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009286013A (ja) * | 2008-05-30 | 2009-12-10 | Iwasaki:Kk | 容器又は枠体に柔軟なメッシュ部材をインサート成型により一体化する方法 |
JP2013095094A (ja) * | 2011-11-02 | 2013-05-20 | Toyota Boshoku Corp | 成形構造体の製造方法及び成形型 |
JP2021511964A (ja) * | 2017-11-29 | 2021-05-13 | フォルテ インターナショナル,スンディリアン ブルハド | 金属フォームのための成形プロセス、装置、及び製品 |
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2003
- 2003-11-28 JP JP2003399614A patent/JP4096871B2/ja not_active Expired - Lifetime
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