JP2004174806A - 通気用金型部材とこれを備える射出成形用金型 - Google Patents

通気用金型部材とこれを備える射出成形用金型 Download PDF

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Abstract

【課題】キャビティ内の気体の排出性能を向上させる。
【解決手段】可動型と、可動型との間にキャビティを形成する固定型とのうちの少なくともいずれか一方に、キャビティから金型外まで通じるガス通路を設ける。キャビティとガス通路との接続部に、この部分における金型面1aを構成するとともにキャビティとガス通路との間での気体の通過を許容する通気用金型部材11を装着する。通気用金型部材11を、接続部に装着される筒形状のホルダ部材12と、ホルダ部材12内に一部をキャビティに露出させた状態にして設置される多孔質体からなる通気層13と、この通気層13をガス通路側から支持するサポート部材14とを有する構成とする。サポート部材14を、通気層13を受ける部分からガス通路まで通じる通気孔を単数または複数有する構成とする。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、射出成形用金型(以下、単に金型とする)に設けられる通気用金型部材、及びこれを備える金型に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、携帯電話等のIT機器の小型化、薄型化が進んでおり、これに伴って、機器の部品や筐体の一層の小型化、薄肉化が求められている。
このように小型、薄肉の部材を射出成形によって製造する場合には、金型においてキャビティを形成する金型面間の間隔が狭くなるため、射出した溶融原料がキャビティ全体に行き渡りにくく、また、キャビティ内の空気抜けが不十分となりやすいので、充填不良となったり、得られる成形品に気泡が形成されてしまいやすい。このような不良は、特に薄肉部に生じやすい。
さらに、射出成形に用いる原料としては、ポリカーボネートのように原料自体が熱分解してガスを発生させるものがあり、このような原料を用いて射出成形を行う場合には、上記の問題がより生じやすくなる。
【0003】
このため、例えば後述する特許文献1に示されるような多孔質金型の型材が用いられる。この型材は粉末焼結により形成され、内部に微細な連通孔が均一に分散しているので、この連通孔を通じてキャビティ内の気体を金型外に排気することができる。
【0004】
【特許文献1】
特開平4−72004号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、この型材は、内部が多孔質であって、連通孔が分散された形状であるため、キャビティ内に充填された溶融原料や離型材が金型面からこの微細な連通孔内に入り込んで目詰まりを起こし、排気性能が低下するという問題があった。
さらに、このように連通孔内に入り込んだ溶融原料や離型材は、微細な連通孔の奥深くまで入り込んでしまうため、洗浄等を行っても目詰まりを解消することは困難であった。
このため、このような型材を用いた金型によっても、さらに小型、薄肉の成形品を製造する場合には、キャビティ内の気体の排出が不十分となって上記の問題を解消することができないので、成形品の厚さは0.3mm程度が限度であり、成形品のさらなる小型化、薄肉化は困難であった。
【0006】
また、このようにキャビティ内の気体を排気する際の圧力損失が大きいと、キャビティ内への溶融原料の充填抵抗も高くなる。そして、小型、薄肉の部材を射出成形によって製造する場合には、溶融原料の熱がすぐに奪われるために流動性が低下してしまいやすい。このため、従来、小型、薄肉の部材の射出成形には、充填不良が生じないように、射出速度が300mm/s〜2000mm/sの高速射出成形機を用いる必要があった。しかし、このように高速の射出成形を行う場合には、溶融原料に空気が巻き込まれてしまいやすく、成形品に気泡が形成されてしまいやすい。
また、このような高速射出成形機は高価であり、前記の型材も高価なものであるので、成形品の製造コストが高くなってしまう。
【0007】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、キャビティ内の気体の排出性能を向上させる通気用金型部材とこれを備える金型を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明にかかる通気用金型部材は、射出成形用金型においてキャビティを形成する金型面の一部を構成する通気性金型部材であって、前記射出成形用金型において前記キャビティと該キャビティから金型外まで通じるガス通路との接続部に設けられて、この部分における金型面を構成するとともに前記キャビティと前記ガス通路との間での気体の通過を許容する通気層と、該通気層を前記ガス通路側から支持するサポート部材とを有し、該サポート部材には、前記通気層側から前記ガス通路側まで通じる通気孔が設けられていることを特徴としている。
【0009】
このように構成される通気用金型部材では、金型面の一部を通気層によって構成しているので、キャビティ内に溶融原料を充填する際に、キャビティ内の気体が通気層、サポート部材の通気孔、及びガス通路を通じて金型外に排気される。
ここで、通気層としては、金型面側からサポート部材側まで通じる微細な連続気孔を有する多孔質体が用いられ、この連続気孔によってキャビティ内の気体の通過が許容されている。
【0010】
多孔質体は、同じ材質で多孔質でないものに比べて強度が低いので、金型全体を多孔質体とした場合には、キャビティ内に充填される溶融原料の圧力に耐えられるように、金型自体の肉厚を十分に確保する必要がある。同様に、金型の一部のみを多孔質体によって構成した場合にも、その肉厚を十分に確保する必要がある。
一方、キャビティ内の気体は、金型外、またはガス通路まで排出されるには、多孔質体の微細な連通孔内を少なくとも多孔質体の肉厚以上の距離だけ移動しなければならないので、多孔質体の厚みが大きくなるに従って、排気の圧力損失が大きくなり、また目詰まりも生じやすくなる。
【0011】
これに対して、本発明にかかる通気用金型部材では、通気層は、サポート部材によってガス通路側から支持されているので、通気層は、溶融原料の充填圧力を受けても潰されないだけの強度を有していればよい。このため、本発明にかかる通気用金型部材では、通気層の厚みを薄くすることができ、通気層を通じた排気の圧力損失が低減されるとともに、目詰まりが生じにくくなる。また、高価な多孔質体の使用量も最低限に抑えることができる。
このように、本発明にかかる通気用金型部材では、排気の圧力損失が少ないので、溶融原料の射出速度が180mm/s程度であっても充填不良が生じにくくなる。また、このように溶融原料の射出速度を低くすることができるので、溶融原料に空気を巻き込みにくくすることができ、成形品に気泡が形成されにくくなる。
さらに、このように通気層を薄くすることができるので、目詰まりが生じた場合にも、洗浄を行うことで容易に目詰まりを解消することができる。
【0012】
ここで、多孔質体に機械加工を施すと、表面の気孔が潰れてしまい、その通気性が低下してしまうため、多孔質体に加工を施す場合には、機械加工よりも高コストな放電加工を施す必要がある。また、切削加工を行うと、材料のロスが大きく、高価な多孔質体の使用量が多くなってしまう。このため、金型自体を多孔質体で構成する場合はもちろんのこと、通気層が複雑形状である場合には、製造コストが高くなってしまう。
これに対して、本発明にかかる通気用金型部材では、通気層は単純な層形状とすることができるので、切削加工等が不要か、もしくは最低限の加工で済ませることができ、製造コストを大幅に低減することができる。
【0013】
本発明にかかる金型は、キャビティから金型外まで通じるガス通路を有し、このガス通路に、請求項1記載の通気用金型部材が設けられて、この通気用金型部材によってキャビティとガス通路との接続部における金型面が構成されていることを特徴とするものである。
このように構成される金型では、請求項1記載の通気用金型部材によってキャビティ内の気体の排出が良好に行われる。
また、通気層の目詰まりが生じにくく、目詰まりが生じた場合にも、洗浄を行うことによって容易に目詰まりを解消することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態について、図を用いて説明する。ここで、図1は本実施形態にかかる金型の概略構成を示す縦断面図、図2は本実施形態にかかる通気用金型部材の構成を示す縦断面図、図3は本実施形態にかかる通気用金型部材のサポート部材の構成を示す平面図である。
【0015】
まず、本実施の形態にかかる金型1を用いる射出成形機について図1を用いて説明する。この射出成形機は、型締め装置(図示せず)と射出機構(ノズルのみ図示)とを有している。
型締め装置には、平板形状をなす可動側型板Mと固定側型板Fとが互いに一面を対向させて設けられており、可動側型板Mには、固定側型板Fに対向する前記一面に可動型が入れ子として装着され、固定側型板Fには、可動側型板Mに対向する前記一面に固定型が入れ子として装着される。そして、型締め装置によって可動側型板Mを固定側型板Fに近接させて互いの対向する前記一面同士を当接させることで、これらに装着される可動型と固定型との型締めが行われて、可動型と固定型との間に射出成形品の形成に寄与するキャビティが形成されるようになっている。
【0016】
図1に示す例では、固定側型板Fには、他面側から前記一面側まで、スプルーブッシュSが挿通されている。また、可動側型板Mの前記一面には、スプルーブッシュSに対向する部位から可動型が装着される部位まで達する溝Gが形成されており、型締めを行った状態では、この溝Gと固定側型板Fの一面との間に形成される空間によってキャビティに通じるランナーが形成されるようになっている。
この射出成形機では、型締めを行った状態で、射出機構のノズルNからスプルーブッシュS内に溶融原料を射出することで、スプルーブッシュS及びランナーを通じてキャビティ内に溶融原料が充填されるようになっている。
【0017】
本実施の形態に示す金型1は、上記構成の射出成形機において可動側型板Mに入れ子として装着される可動型2と、固定側型板Fに入れ子として装着されて可動型2との間にキャビティCを形成する固定型3とを有している。
これら可動型2、固定型3のうちの少なくともいずれか一方には、キャビティCから金型1外まで通じるガス通路4が設けられている。本実施形態では、可動型2にガス通路4を設けている。また、可動側型板Mには、ガス通路4に対向する部位から他面側まで達する貫通孔Hが形成されており、これによってガス通路4が大気に開放されている。
ここで、固定型3にガス通路4を設けた場合には、可動側型板Mではなく固定側型板Fに、ガス通路4に対向する部位から他面側まで達する貫通孔Hが形成されて、ガス通路4が大気に開放される。なお、いずれの場合にも、貫通孔Hは、大気に開放させずに、排気ポンプ等の排気装置と接続させてもよい。
【0018】
可動型2は、キャビティCを形成する領域に入れ子を装着するための貫通孔状の装着口6が設けられる可動型本体2aと、可動型本体2aにおいてキャビティC側とは反対側を向く面に装着されて装着口6内の入れ子が位置決め固定される取付板2bとを有している。
取付板2bには、装着口6側から可動側型板Mの貫通孔Hに対向する部位まで通じる貫通孔2cが形成されている。この貫通孔2cによって形成される空間が、前記ガス通路4を構成している。
【0019】
本実施形態にかかる通気用金型部材11は、装着口6内に入れ子として装着されることで、キャビティCとガス通路4との接続部における金型面1aを構成するとともに、キャビティCとガス通路4との間での気体の通過を許容するものである。
通気用金型部材11は、装着口6内に装着される筒形状のホルダ部材12と、ホルダ部材12内に一部をキャビティCに露出させた状態にして設置される多孔質体からなる通気層13と、この通気層13をガス通路4側から支持するサポート部材14とを有している。
可動型2における通気用金型部材11の設置位置は、キャビティC内の気体の全てを確実に排気することができるよう、キャビティCに充填された溶融原料が一番最後に到達する位置(すなわち最終充填部)に通気層13のなす金型面1aが対向するように設定される。
【0020】
ホルダ部材12は、断面視四角形の筒形状とされており、そのキャビティC側の端部には内向きフランジ12aが形成されている。ホルダ部材12のキャビティC側の端面は金型面1aを構成しており、内向きフランジ12aのガス通路4側(他端面側)の端面には、通気層13と係合する係合凹部12bが形成されている。
【0021】
通気層13は、キャビティC内に露出されて金型面1aをなす面からサポート部材14に受けられる面まで通じる微細な連続気孔を有する平板形状の多孔質体であって、この連続気孔によってキャビティ内の気体の通過が許容されている。
この気孔径は、3μmから23μmの範囲内とされており、また気孔率は、例えば10%から30%の範囲内とされている。
また、通気層13の厚みDは、例えば0.5mm以上10mm以下とされる。
本実施の形態では、通気層13の平均気孔径は約5μm、気孔率は15%、厚みDは2mmとしている。
通気層13の外周には、ホルダ部材12の係合凹部12bと係合する係合突起13aが側方に突出させて形成されており、係合突起13aを係合凹部12bに係合させることで、キャビティC側への移動を規制されている。
本実施の形態では、通気層13は平面視長方形状に形成しており、そのうちの短辺に係合突起13aを設けている。
【0022】
本実施の形態では、通気層13は、圧粉成形体を焼結してなる多孔質体によって構成されるものである。このような多孔質体としては、例えば、低C(炭素)−低Ni(ニッケル)−Cr(クロム)系ステンレス鋼粉末を主原料とする原料粉末を圧粉成形し、この成形体を真空中または各種雰囲気ガス中で焼結して得た焼結体をさらに窒素雰囲気中で800°Cから1100°Cの温度範囲で加熱して窒化させてなる多孔質体や、ポーセラックス(登録商標)やクポレックス(登録商標)等の多孔質金型材料がある。
【0023】
サポート部材14は、通気層13を受ける部分からガス通路4まで通じる通気孔14aを単数または複数有しており、この通気孔14aによって通気層13を通過した気体のガス通路4への通過を許容しつつ、通気層13をキャビティC内に充填された溶融原料の圧力に耐えられるように支持するものである。
本実施の形態では、サポート部材14は、直方体形状をなしており、その取付板2b側を向く端面側に空洞部14bが形成されており、通気孔14aは、サポート部材14の通気層13を受ける端面からこの空洞部14bまで連通されており、キャビティC内から通気層13を通じて排出された気体が底部14bの通気孔14aを通じてガス通路4内に流れ込むようになっている。
【0024】
ここで、通気孔14aは、例えば内径0.5mmから3mmの貫通孔とされている。本実施の形態では、通気孔14aとして、内径2mmの丸穴を14本/cm形成している。
また、この通気孔14aは、図4に示すように、サポート部材14に対して、平面視で千鳥状に形成されている。
【0025】
本実施の形態にかかる金型1は、従来の金型と同じく、型締め装置によって可動型2と固定型3とを型締めした状態で、射出機構5によってキャビティC内に溶融原料を射出されることで、射出成形品の成形に供される。
この金型1では、このようにキャビティC内に溶融原料を射出した際に、キャビティC内の空気や溶融原料が発するガスが通気用金型部材11の通気層13及びサポート部材14の通気孔14aを通じてガス通路4内に排出され、ガス通路4を通じて金型1外に排出されるとともに、溶融原料は金型面1aをなす通気層13によって遮られてキャビティC内に留まる。
【0026】
本実施形態にかかる通気用金型部材11では、通気層13は、サポート部材14によってガス通路4側から支持されているので、通気層13は、溶融原料の充填圧力を受けても潰されないだけの強度を有していればよい。このため、本実施形態にかかる通気用金型部材11では、通気層13の厚みDを十分薄くすることができ、通気層13を通じた排気の圧力損失が低減される。
また通気層13を通過した気体は、サポート部材14に達した後は、通気層13の連続気孔よりも径の大きい通気孔14a及び空洞部14bを通じてスムーズにガス通路4内に排気されるので、キャビティC内の気体の排出を十分かつ効果的に行うことができる。
【0027】
ここで、溶融原料や金型面1aに塗られた離型材のうちごく一部は、通気層13の連続気孔内に浸入するが、通気層13が十分に薄いので、これらは容易に通気層13を通過してガス通路4に排出されることとなり、目詰まりが生じにくい。
また、このように通気層13の厚みDが薄いので、目詰まりが生じた場合にも、洗浄を行うことによって容易に目詰まりを解消することができる。
【0028】
このように、本実施形態にかかる金型1では、排気の圧力損失が少なく、キャビティC内の気体の排出を良好に行うことができるので、従来よりもさらに小型、薄肉の成形品の製造を良好に行うことができる。
また、このように排気性能の高い金型1では、溶融原料の射出速度が180mm/s程度であっても充填不良が生じにくくなる。このような射出速度は、一般的に用いられる射出成形機で実現することができるので、小型、薄肉の部品の射出成形に、高価な高速射出成形機を用いずに済み、設備コストを低減することができる。また、このように溶融原料の射出速度を低くすることができるので、溶融原料に空気を巻き込みにくくすることができ、成形品に気泡が形成されにくくなる。
【0029】
また、本実施形態にかかる通気用金型部材11では、通気層13が薄いので、高価な多孔質体の使用量を最低限に抑えることができる。さらに、通気層13は単純な層形状であって、製造する際に放電加工等の加工が不要または最低限の加工で済むので、通気層13を容易かつ低コストで製造することができる。
【0030】
ここで、通気層13に形成される連続気孔の気孔径が3μmよりも小さいと、通気層13を通じた排気の圧力損失が大きくなって排気性能が低下してしまう。
一方、気孔径が23μmよりも大きいと、連続気孔内に溶融原料や離型剤が入り込みやすくなって目詰まりが生じやすくなってしまう。このため、気孔径は、3μmから23μmの範囲内とすることが好ましい。
同様に、通気層13の気孔率が10%よりも低いと、通気層13を通じた排気の圧力損失が大きくなって排気性能が低下してしまう。一方、気孔率が30%よりも高いと、気孔内に溶融原料が入り込みやすくなってしまう。このため、通気層13の気孔率は10%から30%の範囲内とすることが好ましい。
また、通気層13の厚みDが0.5mmよりも小さいと通気層13の強度が不十分になってしまう。一方、厚みDが10mmよりも大きいと、通気層13を通じた排気の圧力損失が大きくなって排気性能が低下してしまう。このため、通気層13の厚みDは0.5mm以上10mm以下とすることが好ましい。
【0031】
【発明の効果】
上述のように、本発明にかかる通気用金型部材を用いた金型では、キャビティ内の気体を排気する際の圧力損失を低減して排気性能を高めることができるので、従来よりも小型、薄肉の部品を良好に成形することができる。
また、高速射出成形機を用いずに、小型、薄肉の部品を良好に成形することができるので、設備コストを低減することができる。
また、通気層の厚みを薄くすることができるために、目詰まりが生じにくくなるとともに、目詰まりが生じた場合にも、洗浄を行うことによって容易に目詰まりを解消することができる。
さらに、通気層は単純な層形状とすることができるので、通気層を容易かつ低コストで製造することができる。
また、このように溶融原料の射出速度を低くすることができるので、溶融原料に空気を巻き込みにくくすることができ、成形品に気泡が形成されにくくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態にかかる金型の概略構成を示す縦断面図である。
【図2】本実施形態にかかる通気用金型部材の構成を示す縦断面図である。
【図3】本実施形態にかかる通気用金型部材のサポート部材の構成を示す平面図である。
【符号の説明】
1 金型 1a 金型面
4 ガス通路 11 通気性金型部材
13 通気層 14 サポート部材
14a 通気孔 C キャビティ

Claims (2)

  1. 射出成形用金型においてキャビティを形成する金型面の一部を構成する通気性金型部材であって、
    前記射出成形用金型において前記キャビティと該キャビティから金型外まで通じるガス通路との接続部に設けられて、この部分における金型面を構成するとともに前記キャビティと前記ガス通路との間での気体の通過を許容する通気層と、
    該通気層を前記ガス通路側から支持するサポート部材とを有し、
    該サポート部材には、前記通気層側から前記ガス通路側まで通じる通気孔が設けられていることを特徴とする通気用金型部材。
  2. キャビティから金型外まで通じるガス通路を有し、
    前記キャビティと前記ガス通路との接続部に、請求項1記載の通気用金型部材が設けられて、この通気用金型部材によって前記キャビティと前記ガス通路との接続部における金型面が構成されていることを特徴とする射出成形用金型。
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