JPH04339624A - 射出成形用金型 - Google Patents

射出成形用金型

Info

Publication number
JPH04339624A
JPH04339624A JP26936091A JP26936091A JPH04339624A JP H04339624 A JPH04339624 A JP H04339624A JP 26936091 A JP26936091 A JP 26936091A JP 26936091 A JP26936091 A JP 26936091A JP H04339624 A JPH04339624 A JP H04339624A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
gas
mold
resin
injection
gas injection
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP26936091A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3110106B2 (ja
Inventor
Yukinori Kurino
幸典 栗野
Masahiro Takinomi
滝呑 昌広
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sekisui Chemical Co Ltd filed Critical Sekisui Chemical Co Ltd
Priority to JP26936091A priority Critical patent/JP3110106B2/ja
Publication of JPH04339624A publication Critical patent/JPH04339624A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3110106B2 publication Critical patent/JP3110106B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C45/00Injection moulding, i.e. forcing the required volume of moulding material through a nozzle into a closed mould; Apparatus therefor
    • B29C45/17Component parts, details or accessories; Auxiliary operations
    • B29C45/1703Introducing an auxiliary fluid into the mould
    • B29C45/1734Nozzles therefor
    • B29C45/1736Nozzles therefor provided with small holes permitting the flow of gas therethrough, e.g. using a porous element of sintered material

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、射出成形用金型に関し
、特に、金型内の樹脂中に圧力ガスを注入し、成形品内
に中空部を形成して成形品のヒケやソリの改善を図る射
出成形用金型に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、射出成形方法により厚肉部や偏肉
部を有する成形品を成形する場合、加熱溶融された樹脂
を冷却された金型のキャビティ内に射出すると、厚肉部
や偏肉部における樹脂の冷却による体積収縮が大きくな
って、一般にヒケやソリと称されている現象が発生する
傾向にある。
【0003】それで、厚肉部や偏肉部を有する成形品の
成形は困難視されていたが、ガス注入射出成形法が開発
されて、その障害が取り除かれた。この技術は、キャビ
ティ内に注入された溶融樹脂中に、ノズルサイド、或い
は金型サイドから圧力ガスを注入して中空部分を形成し
、且つこの注入したガスの圧力により、保圧を行うこと
でヒケやソリの発生を防止するのであって、通常の成形
品の場合のみならず、特に厚肉部や偏肉部を有する成形
品の成形に効果的であることが知られている。
【0004】ところで、ガスを溶融樹脂中に注入したり
、或いは注入したガスを排出したりする手段が、この技
術の成否に大きく影響するのであって、今までに幾つか
の技術が提案されている。
【0005】先ず、ガスを溶融樹脂中に注入するためた
めの手段としては、例えば特開昭64−14012号公
報に記載されているように、キャビティに臨むガス注入
ノズルを配設するとともに、このガス注入ノズルをエヤ
ーシリンダー等により進退自在に設けておき、ガス注入
ノズルを進退させて樹脂中へのガスの注入・排出を行う
技術があり、また、特開平1−157823号公報に記
載されているように、ガスは通るが樹脂は通らない大き
さの流路を形成し、この流路からガスを流入させる技術
がある。
【0006】また、一方において、ガスを抜く手段とし
ては、前記特開昭64−14012号公報に記載の技術
の場合は、ガス注入ノズルを引っ込めて、その周囲の弁
口から大気中に逃すようにしており、また、特開平1−
157823号公報に記載の技術の場合は、注入のとき
と同じ流路を利用するか、あるいはスプルーブレイクに
より行うようになっている。
【0007】
【本発明が解決しようとする課題】ところが、上記従来
技術の場合、先ず、ガスを溶融樹脂中に注入する技術に
関しては、金型にシリンダーを配設するものは、その為
の空間を設ける必要があり、金型の構造上、配設に多く
の制限を受けるという問題があった。また、流路形成の
ものは、これを満足する流路の大きさの設定は、樹脂の
種類によって異なり、同公報に示されているように、溶
融樹脂の粘度に対応して変化する0.13〜10mmの
広い範囲のオリフィスを介して行う必要があり、装置が
精密化、複雑化して、装置の製造加工に高度の技術が必
要となり、設備費及び加工コストが格段に高くなるとい
う問題があった。
【0008】一方、ガス抜きの技術に関しては、注入さ
れているガス圧が高いときは、ガスの排出時の流量を調
整する必要のある場合がある。排出されるガス圧が50
Kg/cm2 程度の低圧なら特に問題はないが、ガス
圧力がそれ以上に高いと、一気に抜いたときに樹脂を巻
き込み、成形品の表面が発泡したような状態の粗面にな
ってしまうのである。
【0009】従って、ガスにより形成された中空部を利
用する製品や、透明な製品の場合、その中空部の内面が
汚れていると、外観品質に劣り、製品にならない場合が
生じるという問題が存在するのである。
【0010】特開昭64−14012号公報に記載の技
術の場合は、この調整ができず、一気に抜くことしかで
きない。また、特開平1−157823号公報に記載の
技術の場合は、スプルーブレイクによるときは同じく調
整は出来ないが、注入のときと同じ流路を利用する場合
は、流量調整バルブによりガス抜きを行うことができる
。しかしながら、流量調整バルブは、その外に流量計が
必要であり、また、流量計と流量調整バルブとの連動の
為の制御機器も必要であって、それなりに設備費が嵩む
という欠点があった。
【0011】本発明はこのよう従来技術の欠点を解消し
、ガスの注入やガス抜きの為に、金型の構造上等に特別
の制約を受けることがなく、また、高価な設備や、操作
の難しい設備を必要としない射出成形用金型を提供する
ことを目的としてなされたものである。
【0012】
【課題を解決する為の手段】請求項1記載の発明は、厚
肉部や偏肉部を有する成形品を成形する射出成形用金型
において、前記厚肉部や偏肉部を成形するキャビティ内
もしくはキャビティに至るまでの樹脂通路内には、金型
内に形成されたガス流入路が連通され、この連通部に多
孔質材料からなるガス注入部材が設けられていることを
特徴とする射出成形用金型をその要旨とするものであり
、請求項2記載の発明は、ガス注入部材の孔の構成が、
多数の平行な直管状の貫通孔からなり、該孔の気孔率が
15〜50%であって且つ数平均孔径が1〜50μmで
あることを特徴とする請求項1記載の射出成形用金型を
その要旨とするものである。
【0013】請求項1記載の発明において用いるガス注
入部材を形成する多孔質材料としては、焼結合金や、セ
ラミックス焼結体を用いるのである。そして、好ましく
は機械加工が容易な焼結合金がよい。また更にガス注入
部材は、当然のことながら、射出時の樹脂圧及び温度に
耐え得るもので、好ましくは金型を構成する他の部材と
同じレベルの膨張係数を持つものがよい。
【0014】請求項1記載の発明において、ガス注入部
材の孔は、ガス流入管とキャビティとに連通したものが
少なくとも一つあればよく、孔の数は特に限定されない
。さらに、この孔は、樹脂が流れ込まない大きさ、例え
ば、0.5mm以下が好ましいが、金型内の位置、樹脂
によりその大きさは異なる。このように、多孔質材料か
らなるガス注入部材を用いることで、樹脂は入り込まな
いが、ガスは自由に流通する大きさの孔を簡単に得るこ
とができる。
【0015】ガスを注入する位置は、成形する成形品の
形状、大きさ、成形用樹脂等によって異なるが、厚肉部
や偏肉部を成形するキャビティ内、或いはこのキャビテ
ィに至るまでのスプルー等の樹脂通路内に、ガス流入路
が連通され、ガス注入部材を経由して注入できるように
なっている。
【0016】そして、このガスが注入され、ガスによる
保圧が行われた後、型開きの直前にガスを排気する。こ
のとき、成形品内部のガスは、ガス注入部材の孔から抜
けていく。
【0017】金型の外側には、ガス流入路に連通した小
さな孔からなるガス注入孔が開口しており、そこから、
ガスを注入及び排気する。請求項2記載の発明は、請求
項1記載の発明におけるガス注入部材の孔の構成につい
て、より大きな所期の効果が得られる場合について、実
験を積み重ねることにより見出したものであって、ガス
注入部材の材質、孔の構成などについて限定を設けたも
のである。
【0018】即ち、ガス注入部材の孔の構成が多数の平
行な直管状の貫通孔からなり、該孔の数平均孔径が1〜
50μmのものを用いるのである。このような孔を具有
するガス注入部材としては、金属焼結体の中でも、ステ
ンレス、鉄等の金属焼結体に見受けられるが、50μm
以下の孔が構成できるものなら、その素材については特
に限定されず、好ましくは、50μm以下の繊維を束ね
て焼結させた金属からなるもの、あるいはその他の手段
で孔が直線状に開いているものがよい。孔径は好ましく
は、5〜30μmであるのがよく、5μm未満であると
ガスが抜けるのに時間がかかり過ぎる場合がある。尚、
ガス部材の太さは、0.5〜3mm程度である。
【0019】そして、更に、気孔率が15〜50%でな
ければならず、好適には20〜40%がより好ましい。 ここでいう気孔率とは、ガス注入部材の横断面積に対す
る孔の横断面積の占める割合をいう。気孔率が15%未
満であると、ガスが抜けにくくなり、また50%より大
きいと、その製作が難しい。
【0020】請求項1または2記載の発明において、注
入に使用するガスは、ネオンやアルゴン等の不活性ガス
、窒素、二酸化炭素、乾燥した空気等が挙げられる。 請求項1または2記載の発明において、成形に使用する
樹脂は、射出成形できるものであれば殆ど採用できるの
であって、具体的には、エチレン系アイオノマー、エチ
レン・アクリル酸エチル共重合体、アクリロニトリル・
スチレン共重合体、アクリロニトリル・塩素化ポリエチ
レン・スチレン共重合体、エチレン酢ビコポリマー、エ
チレン−ビニルアルコール共重合樹脂、塩化ビニル、酢
酸繊維素樹脂、ふっそ樹脂、ポリアセタール、ポリアミ
ド、ポリアリレート、芳香族ポリエステル、ポリエーテ
ルエーテルケトン、ポリエーテルサルフォン、ポリサル
フォン、ポリエチレンテレフタレート、グラフト化ポリ
フェニレンエーテル、ポリフェニレンオキサイド、ポリ
フェニレンサルファイド、ポリブチレンテレフタレート
、メタクリル、ポリプロピレン(以下PPという)、ポ
リエチレン、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン
共重合体、ポリカーボネート(以下PCという)ボリス
チレン等及びこれらのアロイもしくはガラス繊維、タル
ク等で強化したものが挙げられる。場合によっては、不
飽和ポリエステル樹脂等の熱硬化性樹脂も使用できる。
【0021】請求項1又は2記載の発明の射出成形用金
型を用いて成形するには、先ず、金型内に樹脂をショー
トショットあるいはフルショットで射出する。射出後、
未だ樹脂が充分に固化しない間に、金型に設けられたガ
ス注入孔から、ガス流入路、、ガス注入部材を経てガス
を注入する。このとき、注入されるガス圧力は、ガス注
入部材、成形品、樹脂の種類によって異なるが、一般的
には10Kg/cm2 以上である。注入されたガスは
、溶融樹脂のまだ固化していない部分を流れ、中空部を
形成する。次に、樹脂がほぼ固化した時点で、注入とは
逆の方向にガスを排気する。しかる後、型を開いて製品
を取り出すという工程を経る。
【0022】
【作用】請求項1記載の発明において、厚肉部や偏肉部
を成形するキャビティ内もしくはキャビティに至るまで
の樹脂通路内と、金型内に形成されたガス流入路との連
通部に多孔質材料からなるガス注入部材を設けることで
、このガス注入部材により樹脂は入り込まないが、ガス
は流通する大きさの孔を具備したものを簡単に得ること
ができ、この孔からガスをキャビティ内等の樹脂に注入
したり、或いは排気したりできるのである。
【0023】請求項2記載の発明において、ガス注入部
材の孔の構成が、多数の直管状の貫通孔からなり、該孔
の気孔率が15〜50%であって、且つ数平均孔径が1
〜50μmとなされているから、ガス圧力が高い場合で
あっても、ガス抜きの際にガスは徐放され、樹脂を巻き
込むことがなく、得られる成形品の表面に気泡状のあば
たが発生することがない。
【0024】
【実施例】以下、請求項1及び2記載の発明装置の実施
例を、図面にもとずいて詳細に説明する。 実施例1 図1は、請求項1記載の発明に係る射出成形用金型を示
している。
【0025】同図において、1は射出成形機のシリンダ
ーで、このシリンダー1内には射出スクリュー2が進退
自在に設けられている。シリンダー1の先端部には、ノ
ズル3が設けられ、このノズル3の先端に射出成形用金
型(以下単に金型という)4が対向配置されている。
【0026】金型4は、分割された固定型5と可動型6
とで構成されている。可動型6は図示しない油圧シリン
ダーにより図中矢印P方向に往復動自在に設けられてお
り、この往復動作により金型4が開閉自在になされてい
る。
【0027】これら固定型5と可動型6との分割面に面
してキャビティ7が形成され、キャビティ7は、固定型
5に形成されたスプルー8を介してノズル3に連通され
ている。キャビティ7は、図3に示すような成形品Aを
成形するように形成されており、成形品AのボスA1(
このボスからガスを注入する)に対応するボス成形部7
aが形成されている。
【0028】一方、可動型6には、ガス流入路9が設け
られており、このガス流入路9は前記ボス成形部7aに
連通されている。ガス流入路9の先端には、ガス注入部
材10が設けられ、図示しない圧力ガス供給源から、ガ
ス流入路9に供給されたガスは、ガス注入部材10を経
てボス成形部7aに注入される。
【0029】ガス注入部材10は、図2にも示すように
、多孔質材料により円柱状に形成されたもので、鋼合金
から製せられている(商品名「焼結ベント」、インター
ナショナルハツネン社製)。
【0030】次に、このように構成された金型4を用い
て、成形する手順について説明すると、ノズル3より、
キャビティ7内に溶融樹脂を射出する。このボス成形部
7aを含むキャビティ7aへの溶融樹脂の射出時におい
て、樹脂はガス注入部材10上を流れるが、ガス注入部
材10の孔径が充分に小さい為、この孔の中には流れ込
まない。そして、樹脂をキャビティ7に充填させた後、
ガスをガス供給源から適宜な圧力でガス流入路9に供給
し、更に、ガス注入部材10の細孔から溶融樹脂中に注
入する。注入されたガスは、7aから樹脂内に流れこみ
、中空部を形成すると共に、キャビティ7の型面に溶融
樹脂が押圧された状態になる。この状態でガスを一定時
間保持し、樹脂が充分に固化したならば、ガスを逆の経
路で抜き、しかる後、型を開いて成形品Aを取り出すの
である。
【0031】このようにして得られた成形品Aは、注入
した時のガス圧によりヒケやソリが発生するのが防がれ
る。 実験例1 下記の成形条件で、上述した様な手順を経て成形を行っ
た結果、きれいにガスが入った(中空部が形成された)
成形品を得ることができた。
【0032】樹脂;ポリプロピレン(商品名「J743
G」、出光石油化学社製)、樹脂温度;230℃、型温
度;40℃、注入ガス圧力;80Kg/cm2 、ガス
注入時間;30秒、冷却時間;20秒。 実施例2 次に、図4に示された他の実施例について説明する。な
お、金型を構成する同じ部材には、前記実施例1と同じ
符号を付し、ここでは説明を省略する。
【0033】この例でのガス注入部材11は、ガス流入
管9からのガスの供給方向に対して、直交する方向にガ
スを注入するようになされたもので、先端部を閉塞した
円筒状に形成されている。
【0034】そして、このガス注入部材11を組み込ん
だ金型を用いて、実施例1と同様の成形条件で同様の成
形を行った結果、図4に示すように、ボスA1内にも中
空部を持つ成形品を得ることができた。
【0035】次に、請求項2記載の発明の実施例を図5
〜図8を用いて説明する。 実施例3 この実施例3では、荷物を手で運ぶ時に用いる提げ手の
金型(2個取り)の例を示している。
【0036】図5は移動用金型の端面を示す概略図を示
すものであり、図6は、図5のA−A’線にて切断し、
矢印方向にみた断面図である。そして、溶融された樹脂
はスプルー12、ランナー13、及びゲート14を通っ
てキャビティ15に流れる。ガスは、図示しないガス注
入装置から、図5において矢印Q方向から突き出しプレ
ート16内のガス注入孔17を通り、突き出しプレート
16内に設置されたガス流入路18を通って、溶融樹脂
内に流れる。しかして、金型におけるガス流入位置は、
コールドスラグウェル部23に設けている。このコール
ドスラグウェル部とは、冷えた樹脂を溜める役目をする
部分で、スプルーロック部(型開き時に、スプルーブッ
シュよりスプルーを引き抜く為のもの)とも呼ばれる。
【0037】図5及び図6に示した金型装置を用いて実
施した各実験例及び比較例についての成形条件を表1に
示す。尚、表1中、PP;ポリプロピレン(商品名「J
743G」、出光石油化学社製)、PC;ポリカーボネ
ート(商品名「ユーピロンS2000R」、三菱ガス化
学社製)である。
【0038】
【表1】
【0039】上記各実験例での成形の手順を図7及び図
8を用いて説明する。図7は上記図5及び6に示した金
型装置を別の方向からみた概略断面図である。先ず、金
型内にショートショットで樹脂を射出した。このときの
状況を、キャビティ15内のみを示す図8により説明す
ると、図8の(イ)で、20(白色部分)は樹脂の入っ
ていない空洞部分を示し、21(網かけ部分)は注入さ
れた樹脂を示している。
【0040】次に、樹脂が充填されたならば、引き続い
てガスを注入する。ガスは、図7において、図示してい
ないガス注入装置よりプレート内のガス注入口17に注
がれ、次いで射出成形用金型19内のガス流入路18か
ら、その先端に設けられた金属焼結体からなるガス注入
部材22を通り、コールドスラグウェル部23、スプル
ー12、ランナー13、ゲート14を通ってキャビティ
15へ流れる。
【0041】かくして注入されたガスは、樹脂の固化し
ていない部分を押し出し、図8(ロ)に示すように、金
型内に樹脂21を充填させる。同図(ロ)では、24(
網かけ部分)は樹脂を示し、25(ハッチング部分)は
流れたガスを示している。次にガスの供給を停止し、逆
にガス抜きを開始する。ガスがほぼ抜けてから、冷却、
型開きの工程を行うこととなる。
【0042】このようにして得られた成形品を2つに切
断してその内面状態を観察したところ、各実験例のもの
は、気泡は一切観察されなかった。一方各比較例では、
内面状態を観察したところ、その表面が発泡しているの
が観察された。
【0043】
【発明の効果】請求項1記載の発明において、厚肉部や
偏肉部を成形するキャビティ内もしくはキャビティに至
るまでの樹脂通路内と、金型内に形成されたガス流入路
との連通部に多孔質材料からなるガス注入部材を設ける
ことで、このガス注入部材により樹脂は入り込まないが
、ガスは流通する大きさの孔を具備したものを簡単に得
ることができ、この孔からガスをキャビティ内の樹脂に
注入したり、或いは排気したりできるのである。
【0044】請求項2記載の発明において、ガス注入部
材の孔の構成が、多数の直管状の貫通孔からなり、該孔
の気孔率が15〜50%であって、且つ数平均孔径が1
〜50μmとなされているから、ガス圧力が高い場合で
あっても、ガス抜きの際にガスは徐放され、樹脂を巻き
込むことがなく、得られる成形品の表面に気泡状のあば
たが発生することがない。
【0045】総じて、請求項1及び2記載の発明におい
ては、ガス注入射出成形方法に用いる金型として、その
構造を簡単にすることができるばかりでなく、ガスの注
入設備を設ける為に、金型の構造、配設に何等の制約を
受けることがなく、また、設備費が安価である。また、
容易にガス注入や排出を行うことができ、しかも、その
為の操作も簡単である。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1記載の発明の射出成形用金型の一実施
例を示す断面図である。
【図2】同上の金型のうち、要部のみを示す拡大図であ
る。
【図3】同上の金型により得られた成形品を示す斜視図
である。
【図4】請求項1記載の発明の射出成形用金型の他の実
施例を示し、且つその要部のみを示す断面図である。
【図5】請求項2記載の発明の、一実施例を示す図面で
あって、その移動側金型の端面を示す概略説明図である
【図6】図5において、A−A’線にて切断し、矢印方
向にみた断面図である。
【図7】同図(イ)は、前記金型の全体を、別の方向か
らみた概略断面図であり、同図(ロ)は、同上(イ)に
おける破線で示す円内の部分を拡大して示す断面図であ
る。
【図8】同上の金型の金型キャビティのみを示し、金型
内にショートショットで溶融樹脂を射出した際の、内部
の状態を示す断面図であって、同図(イ)は、ガス注入
前の状態を示す説明図であり、同図(ロ)は、ガス注入
後の状態を示す説明図である。
【符号の説明】
4    射出成形用金型 5    固定型 6    可動型 7    キャビティ 8    スプルー 9    ガス流入管 10    ガス注入部材 11    ガス注入部材 12    スプルー 13    ランナー 14    ゲート 15    キャビティ 17    ガス注入孔 18    ガス流入路 19    射出成形用金型 21    樹脂 22    ガス注入部材 24    樹脂 25    ガス 26    樹脂 27    ガス

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  厚肉部や偏肉部を有する成形品を成形
    する射出成形用金型において、前記厚肉部や偏肉部を成
    形するキャビティ内もしくはキャビティに至るまでの樹
    脂通路内には、金型内に形成されたガス流入路が連通さ
    れ、この連通部に多孔質材料からなるガス注入部材が設
    けられていることを特徴とする射出成形用金型。
  2. 【請求項2】  ガス注入部材の孔の構成が、多数の平
    行な直管状の貫通孔からなり、該孔の気孔率が15〜5
    0%であって且つ数平均孔径が1〜50μmであること
    を特徴とする請求項1記載の射出成形用金型。
JP26936091A 1991-01-08 1991-10-17 射出成形用金型 Expired - Fee Related JP3110106B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP26936091A JP3110106B2 (ja) 1991-01-08 1991-10-17 射出成形用金型

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP70991 1991-01-08
JP3-709 1991-01-08
JP26936091A JP3110106B2 (ja) 1991-01-08 1991-10-17 射出成形用金型

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH04339624A true JPH04339624A (ja) 1992-11-26
JP3110106B2 JP3110106B2 (ja) 2000-11-20

Family

ID=26333751

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP26936091A Expired - Fee Related JP3110106B2 (ja) 1991-01-08 1991-10-17 射出成形用金型

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3110106B2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0581482A1 (en) * 1992-07-14 1994-02-02 Nippon Steel Chemical Co., Ltd. Injection molding method using void inducing pin and mold therefor
EP0640456A1 (en) * 1992-05-07 1995-03-01 CASCADE ENGINEERING, Inc. Gas-assisted injection molding
JPH07164495A (ja) * 1993-12-17 1995-06-27 Nec Corp プラスチック成形品の射出成形工法
EP0707910A2 (en) 1994-10-20 1996-04-24 Kubota Corporation Porous metal body and process for producing same

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH04116609U (ja) * 1991-03-28 1992-10-19 愛知機械工業株式会社 バルブタイミングコントローラ

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0640456A1 (en) * 1992-05-07 1995-03-01 CASCADE ENGINEERING, Inc. Gas-assisted injection molding
EP0581482A1 (en) * 1992-07-14 1994-02-02 Nippon Steel Chemical Co., Ltd. Injection molding method using void inducing pin and mold therefor
JPH07164495A (ja) * 1993-12-17 1995-06-27 Nec Corp プラスチック成形品の射出成形工法
EP0707910A2 (en) 1994-10-20 1996-04-24 Kubota Corporation Porous metal body and process for producing same

Also Published As

Publication number Publication date
JP3110106B2 (ja) 2000-11-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4923666A (en) Method of injection moulding
CA1292348C (en) Method for injection molding, apparatus therefor and moldings produced thereby
TWI716738B (zh) 發泡成型系統、模具、材料供給機以及發泡成型方法
US6164953A (en) Method and mold to make plastic articles having reduced surface defects and assembly for use therein
JPH04339624A (ja) 射出成形用金型
US6890478B2 (en) Open mold molding
JP3437214B2 (ja) ボイド挿入ピンを利用する射出成形方法
GB2217644A (en) Injection moulding
JP2009039954A (ja) 射出発泡成形用金型および該金型を用いた射出発泡成形体の製造方法
JP2004066681A (ja) 樹脂成形品及びその成形方法
JP3228847B2 (ja) 金属射出成形方法及び装置
US5465908A (en) Gas-feeding nozzle
JP2008068606A (ja) 合成樹脂成形品の成形方法及び成形装置
JP2006212945A (ja) 射出含浸発泡成形方法および超微細発泡成形体
JPS60148655A (ja) コ−ルドチヤンバダイカストマシン
JPH06254956A (ja) ガス注入ノズル
JP2917208B2 (ja) 高中空射出成形品の製造方法
KR20020061658A (ko) 발포 사출품의 표면 품위 향상을 위한 압력 제어 금형
JPH07112455A (ja) ガス注入ノズル
JPS59198127A (ja) ワックス模型の射出成形方法
JP3651045B2 (ja) ダイカスト金型のランナー開閉装置
JPH07164486A (ja) 成形用金型
JP2000202870A (ja) 射出成形用金型
JPH08224750A (ja) 射出成形金型
JPH01313171A (ja) 真空ダイカスト装置

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees