JP3228847B2 - 金属射出成形方法及び装置 - Google Patents

金属射出成形方法及び装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、金属射出成形方法及び
装置に関し、特に、キャビティ部内を真空にすることに
よって溶融金属のキャビティ内の進入抵抗を軽減すると
ともに、キャビティ内空気に含まれる酸素と金属の反応
により酸化物が生成されることを防ぎ、射出成形性能の
向上を補助することによって成形品の品質を高めると同
時に精密成形を可能にするための新規な改良に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、真空成形はプラスチックの射出成
形に用いられているが、プラスチックは粘弾性流体で溶
融粘度も低粘度でも1000ポアズ以上と金属が溶融し
た場合の約0.01〜0.02ポアズと比べると極めて高
い粘度を示すのでベント流路にプラスチックが進入しに
くいものである。また、金属の成形法にダイカスト鋳造
法がありプラスチックと同様真空金型が用いられている
が、溶融粘度がプラスチックに比べ非常に低いのでベン
ト流路に溶融金属が進入し流路を狭めたり、塞いだりす
るので金型キャビティ内を十分に真空にすることができ
ず、また場合によっては真空引き装置にまで溶融金属が
進入する不具合が生じている。真空引き装置あるいは途
中の配管内への溶融金属の進入を防ぐため金型ベント流
路途中にバルブ機構を設け機械と連動して作動させて溶
融金属の進入を防ぐか、進入した溶融金属を利用してバ
ルブの弁座を作動させて流路を遮断する方法がとられて
いる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来の成形方法は、以
上のように構成されていたため、次のような課題が存在
していた。すなわち、前述のバルブ機構を用いた方法で
は、バルブシート面に溶融金属が残留し機密性不良、バ
ルブ作動不良が発生し十分な真空度を得ることが困難で
ある。これらの不具合を最小限にするためには頻繁に金
型の分解清掃を行う必要があり作業能率の悪いものであ
った。さらに金型内にバルブ機構があるため構造が複雑
で高価な金型になっていた。
【0004】本発明は、以上のような課題を解決するた
めになされたもので、特に、真空引きする時のベント流
路に曲折流路を設けることにより、この曲折流路の流路
抵抗を利用して溶融金属の引き込みを防止し、金型の構
造を簡素化し、低価格でかつ真空度を十分に保つことが
でき、稼動率の高い金型を有する金属射出成形方法及び
装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明による金属射出成
形方法は、可動側金型と固定側金型により形成されたキ
ャビティ部を前記各金型間に形成されたベント流路を介
して真空引きし、前記キャビティ部内に溶融金属を射出
して成形するようにした金属射出成形方法において、前
記ベント流路に連通し前記各金型によって形成されたパ
ーティングラインを越えて前記固定側金型から突出する
直角山形部により形成された少なくとも2個の直角曲折
部を有する凹状の曲折流路を介して前記真空引きを行う
方法である。
【0006】さらに詳細には、前記溶融金属は、アルミ
ニウム、マグネシウム、亜鉛、錫、鉛及びビスマスの何
れか又はこれらの何れかを基とする合金よりなる方法で
ある。
【0007】本発明による金属射出成形装置は、可動側
金型と固定側金型により形成されたキャビティ部を前記
各金型間に形成されたベント流路を介して真空引きし、
前記キャビティ部内に溶融金属を射出して成形するよう
にした金属射出成形装置において、前記ベント流路に連
通しかつ前記各金型間に設けられると共に前記各金型に
よって形成されたパーティングラインを越えて前記固定
側金型から突出する直角山形部により形成された少なく
とも2個の直角曲折部を有する凹状の曲折流路を有し、
前記曲折流路を介して前記キャビティ部の真空引きを行
う構成である。
【0008】さらに詳細には、前記凹状の曲折流路は1
本の前記ベント流路に少なくとも2個設けられている構
成である。
【0009】
【実施例】以下、図面と共に本発明による金属射出成形
方法及び装置の好適な実施例について詳細に説明する。
図1は第1実施例の断面図、図2は回路図、図3は成形
工程ブロック図、図4は他の実施例の断面図である。図
1は金型を主として示すもので、符号1で示されるもの
は図示しないノズルが接合する固定側金型であり、この
固定側金型1には、流路11を有する配管22及びスプ
ール部6が形成されると共に、この流路11の外側には
ガスケット13が設けられている。
【0010】前記固定側金型1には周知のエジェクタピ
ン30を有する可動側金型2が接離自在に設けられ、各
金型1、2間には各金型1、2が接合して形成されると
共にスプール部6と連通するキャビティ部5及びこのキ
ャビティ部5と連通する凹形溝形状に曲折した曲折流路
9がベント流路8を介して形成されている。この曲折流
路9はベント流路8を介して前記流路11に連通してい
ると共に、少なくとも2個の直角曲折部9aを有して構
成されている。また、前記固定側金型1から一体に可動
側金型2に向けて突出した直角山形部101は各金型
1、2の接合によって形成されたパーティングライン1
00を越えて突出することにより、この直角山形部10
1の外側に細い前記曲折流路9が形成されている。
【0011】前記配管22は図2に示されるように、第
1電磁弁16及び第1手動弁20を介して真空タンク1
4に接続され、この真空タンク14は第2手動弁21及
び第2電磁弁17を介して真空ポンプ15に接続され、
第1電磁弁16には真空計18及び圧力スイッチ19が
接続されている。なお、前記曲折流路9は、図1の構成
に限らず、図4に示す複数の曲折流路9を用いることも
できる。
【0012】次に、動作について述べる。まず、射出成
形機のサイクルは通常図3に示す行程を繰り返す。サイ
クルのスタートは通常型閉じ行程Aから始まり、その後
金型は金型タッチ(B)し型締め行程Cに入り金型パー
ティング面100はガスケット13により密閉される
が、ノズル接触部は解放状態にある。前記ノズルの前進
後、ノズルは金型1に密着し(D)、金型1及び2で構
成される空間、スプール部6、キャビティ部5、ベント
流路7及び10、曲折流路9はガスケット13により密
閉される。真空タンク14はまえもって圧力スイッチ1
9の指令により電磁弁17を開き真空タンク14内の空
気を引き真空度を保っておく。なお、この真空度をH1
とする。ノズルタッチ終了後電磁弁16を開くと配管2
2、継ぎ手12、流路11を介して前記空間容積V2は
空気を抜き取られ真空になる。この時の真空度H2は真
空タンク14の容積と電磁弁16、17間の配管容積を
加えた容積V1、前記容積V2、予め真空引きをした元
の真空タンクの真空度H1から H2=H1×V2/(V1+V2) で表される。電磁弁16を開き真空度H2を保った状態
で溶融金属をノズル4からキャビティ部5に射出成形
(E)すると本発明の効果を発揮することができる。発
明者は実験の結果V2/V1が20倍以上であると効果
が大きいことを確かめた。すなわち、この曲折流路9に
より溶融金属のキャビティ部5内への浸入を防止し、か
つ、真空度を上げてキャビティ部5内の酸化物の除去を
行い、高品質の金属成形を行うことができる。前述の保
圧(H)の後、冷却行程(F)終了後型開きを行いエジ
ェクト(G)を行えば高品質の成形品を得ることができ
る。溶融金属のキャビティ部5への射出時、溶融金属の
粘度は前記のように非常に低く、本発明を構成する曲折
流路9へ溶融金属が進入するが、曲折流路9の流路抵抗
と冷却効果により真空引き装置にまで進入することはな
く、さらに曲折流路内の冷却固化された金属は型開き、
エジェクト行程時成形品と一緒に容易に取り除くことが
可能である。なお、前述の成形時のキャビティ部5の真
空引きの行程としては、金型タッチBの後、射出E・保
圧Hの行程終了迄が最適である。
【0013】また、実施例としては、溶融金属として鉛
合金(鉛−錫合金)を用い、次の第1表の実験結果を得
た。
【0014】
【表1】
【0015】なお、前述の溶融金属としては、鉛−錫合
金に限ることなく、アルミニウム、マグネシウム、亜
鉛、ビスマス等の何れか又はその何れかを基とする合金
を用いることができる。
【0016】
【発明の効果】本発明は、以上のように構成されている
ため次のような効果を得ることができる。すなわち、キ
ャビティ部に連通するベント流路に各金型間のパーティ
ングラインを越えて突出する直角山形部によって少なく
とも2個の直角曲折部を有する凹形の細い曲折流路が形
成されているため、流路抵抗が大きくなり、真空引き時
の溶融金属の配管側への引き込みをなくし、溶融金属に
よる詰まりを防止できる。また、この曲折流路によって
真空度を上げることができ、低粘度の溶融金属をキャビ
ティ部内へ迅速に射出することができ、キャビティ部内
の空気に含まれる酸素と金属の反応による酸化物の生成
を防ぐことにより、成形品の高品質化及び高精度成形を
得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による金属射出成形装置の要部を示す断
面図である。
【図2】図1の金型に対する真空系を示す構成図であ
る。
【図3】成形行程を示すブロック図である。
【図4】図1の他の実施例を示す要部の断面図である。
【符号の説明】
1 固定側金型 2 可動側金型 5 キャビティ部 8 ベント流路 9 曲折流路 9a 直角曲折部 100 パーティングライン 101 直角山形部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−174771(JP,A) 特開 昭54−143728(JP,A) 菅野友信 他 著 ダイカスト技術入 門 日刊工業新聞社 昭和63年1月30日 第1頁 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B22D 17/14 B22D 17/22

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 可動側金型(2)と固定側金型(1)により形
    成されたキャビティ部(5)を前記各金型(1、2)間に形成
    されたベント流路(8)を介して真空引きし、前記キャビ
    ティ部(5)内に溶融金属を射出して成形するようにした
    金属射出成形方法において、前記ベント流路(8)に連通
    し前記各金型(1、2)によって形成されたパーティングラ
    イン(100)を越えて前記固定側金型(1)から突出する直角
    山形部(101)により形成された少なくとも2個の直角曲
    折部(9a)を有する凹状の曲折流路(9)を介して前記真空
    引きを行うことを特徴とする金属射出成形方法。
  2. 【請求項2】 前記溶融金属は、アルミニウム、マグネ
    シウム、亜鉛、錫、鉛及びビスマスの何れか又はこれら
    の何れかを基とする合金よりなることを特徴とする請求
    項1記載の金属射出成形方法。
  3. 【請求項3】 可動側金型(2)と固定側金型(1)により形
    成されたキャビティ部(5)を前記各金型(1、2)間に形成
    されたベント流路(8)を介して真空引きし、前記キャビ
    ティ部(5)内に溶融金属を射出して成形するようにした
    金属射出成形装置において、前記ベント流路(8)に連通
    しかつ前記各金型(1、2)間に設けられると共に前記各金
    型(1、2)によって形成されたパーティングライン(100)
    を越えて前記固定側金型(1)から突出する直角山形部(10
    1)により形成された少なくとも2個の直角曲折部(9a)を
    有する凹状の曲折流路(9)を有し、前記曲折流路(9)を介
    して前記キャビティ部(5)の真空引きを行う構成とした
    ことを特徴とする金属射出成形装置。
  4. 【請求項4】 前記凹状の曲折流路(9)は1本の前記ベ
    ント流路(8)に少なくとも2個設けられていることを特
    徴とする請求項3記載の金属射出成形装置。
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US5983976A (en) * 1998-03-31 1999-11-16 Takata Corporation Method and apparatus for manufacturing metallic parts by fine die casting
US6474399B2 (en) 1998-03-31 2002-11-05 Takata Corporation Injection molding method and apparatus with reduced piston leakage

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菅野友信 他 著 ダイカスト技術入門 日刊工業新聞社 昭和63年1月30日 第1頁

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