JP2005161212A - 帯状体の加熱方法および帯状体加熱装置 - Google Patents

帯状体の加熱方法および帯状体加熱装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2005161212A
JP2005161212A JP2003404242A JP2003404242A JP2005161212A JP 2005161212 A JP2005161212 A JP 2005161212A JP 2003404242 A JP2003404242 A JP 2003404242A JP 2003404242 A JP2003404242 A JP 2003404242A JP 2005161212 A JP2005161212 A JP 2005161212A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
heating
air
belt
strip
air volume
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2003404242A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4319532B2 (ja
Inventor
Kiyoshi Kamiya
潔 神谷
Kenji Hayashi
賢二 林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Photo Film Co Ltd filed Critical Fuji Photo Film Co Ltd
Priority to JP2003404242A priority Critical patent/JP4319532B2/ja
Priority to US11/002,223 priority patent/US7176415B2/en
Publication of JP2005161212A publication Critical patent/JP2005161212A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4319532B2 publication Critical patent/JP4319532B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03DAPPARATUS FOR PROCESSING EXPOSED PHOTOGRAPHIC MATERIALS; ACCESSORIES THEREFOR
    • G03D13/00Processing apparatus or accessories therefor, not covered by groups G11B3/00 - G11B11/00
    • G03D13/002Heat development apparatus, e.g. Kalvar

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Drying Of Solid Materials (AREA)
  • Coating Apparatus (AREA)
  • Photosensitive Polymer And Photoresist Processing (AREA)
  • Application Of Or Painting With Fluid Materials (AREA)

Abstract

【課題】 帯状体の裏面に微細傷を生じさせることがなく、また、帯状体の厚さや巾が急に変化した場合においても、帯状体の受熱履歴をほぼ一定にでき、品質ムラやロスを最小限に抑えられる加熱方法および加熱装置の提供。
【解決手段】 帯状体を、加熱ゾーン内において一定方向に沿って搬送して加熱する帯状体の加熱方法であって、巾および厚みの少なくとも一方が異なる帯状体を接合した部分が前記加熱ゾーンを通過するときは、前記接合部の前後において前記帯状体の温度履歴が略同一になるように、前記加熱ゾーンにおける前記帯状体への供給熱量を、前記帯状体における搬送方向に対して前記接合部よりも下流側の寸法に基いて設定された第1の供給熱量から前記接合部よりも上流側の寸法に基いて設定された第2の供給熱量に変更する帯状体の加熱方法、加熱装置。
【選択図】 図1

Description

本発明は、帯状体の加熱方法および帯状体加熱装置に関し、特に、帯状体に塗布された塗布液を加熱、乾燥する帯状体の加熱方法および帯状体加熱装置であって、巾および厚みの少なくとも一方が異なる2つの帯状体が接合された接合部が通過する場合にも前記接合部の前後における前記帯状体の温度履歴を実質的に同一にできる帯状体の加熱方法および帯状体加熱装置に関する。
平版印刷版、写真フィルムや映画用フィルムなどの銀塩フィルム、印画紙、およびオーディオテープやビデオテープ、フロッピー(登録商標)ディスクのベースフィルムなどの磁性記録材料は、支持体ウェブやベースフィルム、バライタ紙などの帯状体を一定方向に走行させつつ、感光層形成液や感熱層形成液、感光乳剤、磁性層形成液などの塗布液を塗布して乾燥させ、乾燥したものを必要に応じて所定の寸法に裁断して製造される。
帯状体に塗布された塗布液を乾燥させる乾燥方法および乾燥装置としては、たとえば以下のものが提案された。
有機溶媒を含む塗液が塗布された帯状物を連続走行させつつ、温度150〜190℃、風速3〜30m/sの温度で指触乾燥するまで乾燥させ、その後加熱ロールで塗膜中の残留溶媒を蒸発させることを特徴とする写真感光性帯状物の乾燥方法(特許文献1)、
走行する帯状物に接触可能に配される加熱ロールと、該加熱ロールと前記帯状物との接触角度を定めるスイングロールと、前記帯状物の厚みに応じて前記接触角度が変化するように該スイングロールを移動させるスイングロール移動手段とからなる帯状物乾燥装置(特許文献2)、
有機溶剤を含む感光性塗液が塗布され、感光性塗液により感光性塗布層が形成された帯状の支持体を連続的に走行させつつ、第1の加熱手段により感光性塗布層を指触乾燥状態となるまで乾燥させ、前記第1の加熱手段の下流側に設けられた第2の加熱手段により支持体および感光性塗布層を加熱して該感光性塗布層の硬化を促進させる乾燥・加熱工程を含むことを特徴とする平版印刷版の製造方法(特許文献3)、
搬送状態の平版印刷版に対し、この平版印刷板の塗布液を乾燥させるためのエネルギーを付与するエネルギー付与手段と、前記エネルギー付与手段によってエネルギーが付与される領域のうち、平版印刷版の搬送方向下流側に配置され、平版印刷版の温度を測定する温度測定装置と、前記温度測定装置によって測定された前記平版印刷版の温度に応じて、前記エネルギー付与手段から平版印刷版に付与されるエネルギー量を調整する調整手段とを有する平版印刷版乾燥装置(特許文献4)。
特公平6−49175号公報 特許第2530219号公報 特開2002−14461号公報 特開2003−98685号公報
近年、従来型のPS版である所謂コンベンショナル刷版に加えて、コンピュータからの画像データに基づいてレーザ光で直接印刷画像を書き込むデジタルダイレクト刷版が広く使用されるようになってきた。
平版印刷版の製造において支持体ウェブを切り替える場合には、一の支持体ウェブの末端に巾や厚みの異なる他の支持体ウェブを接合したものを使用することが一般的にであった。前記支持体ウェブにおいては、支持体ウェブの巾や厚みが前記接合部を挟んで変化するから、支持体ウェブの熱容量も前記接合部を境にして変化する。したがって、前記接合部の前後で前記支持体ウェブに供給する供給熱量が同一の場合には、前記接合部の前後で支持体ウェブの温度履歴に差が生じることになる。
前述のように、コンベンショナル刷版では、支持体ウェブに感光層形成液を塗布した後の乾燥過程における温度履歴の差異が品質に及ぼす影響は比較的小さいから、コンベンショナル刷版を一定の乾燥条件で生産した場合、支持体の熱容量が変化することに伴う感光層の受熱量変化による品質変化は許容範囲に止まっていた。
しかしながら、デジタルダイレクト(CTP)刷版は、コンベンショナル刷版と比較して、乾燥温度履歴が品質に及ぼす影響は大きいので、支持体ウェブの厚みに応じた乾燥条件の設定が必要になる。そして、厚み違いの支持体ウェブを連続的に搬送する場合には、接合部付近で乾燥条件を変更する必要がある。
しかし、乾燥条件を変更した場合には、乾燥条件が安定するまである程度の時間がかかるので、乾燥条件を変化させてから乾燥条件が安定するまでの区間は品質補償ができず、多大なロスが生じる。
したがって、支持体ウェブがある一定の厚みのCTP刷版を製造し、支持体ウェブの厚みが異なるCTP刷版を製造するときは、ダミー版を通したり、ラインを停止したりして乾燥条件を変更し、乾燥条件が安定したところで、前記支持体ウェブの厚みが異なるCTP版の製造を開始する必要があった。
そのため、コンベンショナル刷版に比較して著しく生産性が低いという問題があった。
本発明は、CTP版のように温度履歴によって品質が大きく影響される帯状体を製造する際においても、乾燥条件の変更に伴う時間や材料、製品のロス、および製品の品質のバラツキを最小限に抑えることのできる帯状体の加熱方法および帯状体加熱装置に関する。
請求項1に記載の発明は、帯状体を、加熱ゾーン内において一定方向に沿って搬送して加熱する帯状体の加熱方法であって、巾および厚みの少なくとも一方が異なる帯状体を接合した部分が前記加熱ゾーンを通過するときは、前記接合部の前後において前記帯状体の温度履歴が略同一になるように、前記加熱ゾーンにおける前記帯状体への供給熱量を、前記帯状体における搬送方向に対して前記接合部よりも下流側の寸法に基いて設定された第1の供給熱量から前記接合部よりも上流側の寸法に基いて設定された第2の供給熱量に変更することを特徴とする帯状体の加熱方法関する。
前記帯状体の加熱方法によれば、一の支持体ウェブの末端に巾や厚みの異なる他の支持体ウェブを接合した場合のように、帯状体に巾や厚みの変化する区間が存在する場合においても、前記区間が加熱ゾーンを通過するときに、前記加熱ゾーンにおける供給熱量を、前記帯状体における前記区間よりも下流側の巾や厚みに対応した第1の供給熱量から、前記帯状体における前記区間よりも上流側の巾や厚みに対応した第2の供給熱量に変化させることにより、前記区間の前後において前記帯状体の温度履歴を略一定に保持している。
したがって、サーマルCTPのように温度履歴により品質が大きく影響される平版印刷版の製造に前記帯状体の加熱方法を適用すれば、前記接合部の前後で品質が一定に保持される。
更に、特許文献3に記載の平版印刷版の製造方法では、熱風乾燥装置などの第1の加熱手段で感光性塗布層を指触乾燥状態になるまで乾燥した後の、第2の加熱手段による乾燥・加熱工程において、始めて支持体ウェブの巾や厚みに応じて供給熱量を制御している。加えて特許文献4の平版印刷版乾燥装置においては、平版印刷版の温度を測定する温度測定装置によって乾燥時の平版印刷版の温度を測定し、測定された温度に応じて平版印刷版に付与されるエネルギー量を調整している。
これに対し、本発明の帯状体の加熱方法においては、最初から支持体ウェブの巾や厚みに基き、供給熱量を制御しているから、支持体ウェブなどの帯状体の寸法が変化することによって前記帯状体の温度履歴に差が生じることがなく、支持体ウェブの寸法の変化にともなう温度履歴の差を効果的に補正できる。また前記供給熱量の調整は、接続部よりも下流側の帯状体の巾や厚みに基いて予め定められた第1の供給熱量から、前記接続部よりも上流側の帯状体の巾や厚みに基いて予め定められた第2の供給熱量に変更することによって行っているから、フィードフォワード制御によっている。したがって、特許文献4に記載されたフィードバック制御とは異なり、制御遅れやハンチングが生じることなく、迅速な温度制御が可能である。故に、本発明の帯状体の加熱方法によれば、時間的ロスや材料、製品のロスをより効果的に排除でき、前記加熱方法で製版層を加熱乾燥した平版印刷版、特にサーマルCTP版は、接合部の前後での品質の安定性に優れる。
ここで、「帯状体の温度履歴」は、前記帯状体が前記加熱ゾーンの内部で受けた温度変化であると言い替えることができ、更に換言すれば、加熱ゾーン内における帯状体の表面温度の変化でもある。
また、「巾および厚みの少なくとも一方が変化する区間を有する帯状体」としては、上述の支持体ウェブのように、一の帯状体の末端に巾や厚みの異なる他の帯状体を接合したものが挙げられるが、帯状体の搬送方向に沿って巾および厚みの少なくとも一方が変化する区間を有するのであれば、前記一の帯状体に他の帯状体を接合したものには限定されない。
供給熱量の変更は、帯状体の前記区画が乾燥ゾーンの入口と出口との間にあるうちに終了することが条件変更によるロスを最小限に留める上から好ましい。
加熱ゾーンの上流側に隣接して帯状体の巾や厚みの変化を検出する検出手段を設け、帯状体の巾や厚みが変化する区間を前記検出手段が検出したら、前記加熱ゾーンにおける供給熱量を変更するようにしてもよい。
また、一の帯状体の末端に巾や厚みの異なる他の帯状体を接合した場合には、時間と搬送速度とから巾や厚みの変化する区間の位置が定まるから、帯状体の搬送速度が一定であれば、前記区間が加熱ゾーンを通過すると推定される時刻に供給熱量を変更するようにタイマー設定してもよい。
なお、前記加熱ゾーンにおける帯状体の加熱方法としては、加熱風を帯状体の表側に当てる表面給気、加熱風を帯状体の裏面に当てる裏面給気、加熱風を帯状体の両面に当てる両面給気などの加熱風による加熱がある。前記加熱方法としては、他に、帯状体に交番磁界を印加して誘導電流を生じさせることにより加熱する誘導加熱や、赤外線などを照射して加熱する輻射加熱などがあるが、帯状体を非接触で加熱できるのであれば、これらの方法には限定されない。また、前記誘導加熱や輻射加熱は、前記加熱風による加熱と併用することができる。
前記加熱ゾーンにおける帯状体の供給熱量を変更する方法としては、たとえば前記加熱風による加熱においては、加熱風の風量や温度を変化させる方法がある。また、前記誘導加熱による加熱の場合には、印加する交番磁界の強さを変化させればよい。更に、輻射熱による加熱の場合には、赤外線の照射強度を変化させればよい。
前記帯状体は、帯状であり、可撓性を有する薄板状またはフィルム状の物品であれば特に制限はない。前記帯状体の表面は、支持体ウェブにおける砂目立ておよび陽極酸化処理のように各種の処理が施されていてもよい。また、塗布液を塗布しないものであっても、表面に塗布液を塗布したものであってもよい。また、塗布液を塗布した後、乾燥して表面に塗膜を形成したものであってもよい。
前記帯状体としては、具体的には、平版印刷版の記載である支持体ウェブのほか、写真フィルムや映画フィルム用などの写真記録材料のフィルムベース、印画紙用のバライタ紙、録音テープ、ビデオテープ、フロッピー(登録商標)ディスクなどの磁気記録材料に使用されるポリエステルフィルムなどの磁気記録材料用基材、およびカラー鉄板などの塗装金属板用の金属薄板などが挙げられる。
また、前記帯状体は、クラフト紙、硫酸紙、ポリエチレン被覆紙などの各種紙類からなるテープ状体であってもよい。
前記帯状体に塗布できる塗布液としては、たとえば支持体ウェブに塗布し、乾燥してコンベンショナル刷版やデジタルダイレクト刷版の製版層を形成するのに使用される製版層形成液、および前記デジタルダイレクト刷版の製版層に塗布し、乾燥して保護層を経営するのに使用される保護層形成液、前記支持体ウェブと前記製版層との密着性を向上させる下地を前記支持体ウェブの砂目立て面に形成する下地形成液、および各種溶剤などが挙げられる。
前記塗布液としては、ほかに、前記写真フィルム、映画フィルム、および印画紙などの感光層を形成するのに使用される感光剤エマルジョン、前記写真フィルムや映画フィルムのハレーション防止層の形成に使用されるハレーション防止層形成液、前記磁気記録材料における磁気記録層を形成する磁気記録層形成液、および前記塗装金属板の下塗り、中塗り、上塗りに使用される各種塗料などが挙げられるが、前記基材に塗布できる溶液、懸濁液、および溶剤などであれば、前記のものには限定されない。
前記塗布液の粘度は、100mPa・s以下が好ましく、50mPa・s以下が特に好ましい。また、表面張力は20〜70mN/mの範囲が好ましい。
前記帯状体の走行速度は、生産速度、塗布液の塗布厚み、および塗布面の所望の面質などに応じて適宜設定できるが、10m/分以上が好ましく、特に40〜200m/分の範囲が好ましい。
請求項2に記載の発明は、前記加熱ゾーンを前記帯状体の搬送方向に沿って2以上の区画に区分し、前記帯状体の接合部が前記加熱ゾーンを通過する際には、前記帯状体の搬送方向に沿って上流側の区画から順に供給熱量を変更する帯状体の加熱方法に関する。
前記帯状体の加熱方法は、供給熱量を変更したときの時間や材料、製品のロスを最小化できる点で好ましい。
請求項3に記載の発明は、前記加熱ゾーンにおいては、加熱風を前記帯状体の通過経路に向かって吹き出すことにより前記塗布液を加熱するとともに、前記加熱風の風量および温度の少なくとも一方を増減させることにより帯状体への供給熱量を変更する帯状体の加熱方法に関する。
前記帯状体の加熱方法においては、加熱風の風量および温度の一方または両方を変更することにより、前記加熱ゾーンにおける供給熱量を変化させているから、加熱風を吹出すノズルを帯状体の搬送面に近接させたり、遠ざけたりする場合に比較して、供給熱量の変更をより迅速に行うことができる。
また、平版印刷版用の乾燥ラインにおいては、支持体ウェブに塗布された製版層形成液や保護層形成液を加熱風で乾燥するのが一般的であるから、前記方法によれば、既存の乾燥ラインを殆ど改造することなく、本発明の加熱方法を導入できる。
加熱風の風量の変更は、たとえば加熱ゾーンに加熱風を導入する給気流路にダンパーを設け、前記ダンパーの開度を変更することにより、容易に、しかも迅速に行うことができる。なお、加熱風は、給気ファンや給気ブロワで風を発生させ、この風を適宜の加熱手段で加熱することにより発生させることができるが、加熱ゾーン内の温度や風量を短時間で安定させる観点から、前記加熱手段を通過させる通過風の風量は一定であることが望ましい。
請求項4に記載の発明は、前記帯状体の搬送方向に沿って前記加熱ゾーンよりも上流側において帯状体の前記接続部が通過したことを検出し、前記検出結果に基づいて前記加熱ゾーンにおける供給熱量を変更する帯状体の加熱方法に関する。
前記帯状体の加熱方法においては、前記加熱ゾーンの上流側において帯状体の前記区間が通過したことを検出し、前記検出結果に基づいて前記加熱ゾーンにおける供給熱量を変化させているから、前記区画が乾燥ゾーンの入口と出口との間にあるうちに供給熱量の変更を確実に終了できる故に好ましい。
請求項5に記載の発明は、前記乾燥ゾーンにおいては、少なくとも一方の面に塗布液が塗布された帯状体を一定方向に搬送しつつ加熱し、前記塗布液を乾燥する帯状体の加熱方法に関する。
請求項6に記載の発明は、前記帯状体が平版印刷版である帯状体の加熱方法に関する。
請求項5に記載の帯状体の加熱方法は、本発明の帯状体の加熱方法を、帯状体の表面に塗布した塗布液の乾燥に適用した例であり、請求項6に記載の帯状体の加熱方法は、請求項5に記載の発明を平版印刷版の製造に適用した例である。
請求項7に記載の発明は、一定方向に搬送される帯状体の少なくとも一方の面に加熱風を吹き付けて前記帯状体を加熱する加熱ゾーンと、加熱風を発生させる加熱風発生手段と、前記加熱風発生手段で発生させた加熱風を前記加熱ゾーンに導入する加熱風給気流路とを備え、前記加熱風発生手段は、通過風を発生させる通過風発生手段と、前記通過風発生手段で発生させた通過風を加熱する加熱手段とを有するとともに、前記通過風発生手段においては一定風量の通過風を発生させ、前記加熱手段を通過させることにより、一定の風量および温度の加熱風を発生させるとともに、前記加熱風給気流路は、前記加熱風発生手段で発生した加熱風を前記加熱ゾーンに導入する導入風量を調整する加熱風量調整手段を備えてなることを特徴とする帯状体加熱装置に関する。
前記帯状体加熱装置においては、前記加熱風発生手段で一定風量および温度の加熱風を発生させる。そして、前記加熱風導入流路に設けられた加熱風量調整手段によって加熱ゾーンに導入される加熱風の風量を調整することにより、前記加熱ゾーンに供給される供給熱量を変更する。したがって、加熱風発生手段において加熱風の風量や温度を制御する場合とは異なり、加熱ゾーンへの供給熱量の変更が迅速に行え、しかも供給熱量変更後に短時間で加熱ゾーンにおける加熱条件が安定するから、供給熱量を変更したときの時間や製品のロスを最小限に抑えられる。
前記加熱手段としては、たとえば電気ヒータやガスヒータ、ガスバーナー、燃焼ヒータなどの各種ヒータを挙げることができる。
前記加熱風量調整手段としては、前記加熱風給気流路に設けられたダンパーなどを挙げることができる。
請求項8に記載の発明は、巾および厚みの少なくとも一方が異なる帯状体を接合した部分が前記加熱ゾーンを通過するときは、前記加熱風量調整手段によって前記加熱ゾーンに供給される加熱風の風量を調整することにより、前記加熱ゾーンにおける前記帯状体への供給熱量を、前記帯状体における搬送方向に対して前記接合部よりも下流側の寸法に基いて設定された第1の供給熱量から前記接合部よりも上流側の寸法に基いて設定された第2の供給熱量に変更し、前記接合部の前後における前記帯状体の温度履歴を略同一にする帯状体の加熱装置に関する。
前記帯状体加熱装置においては、帯状体の接合部が加熱ゾーンを通過する際に、前記加熱風量調整手段によって前記加熱ゾーンに供給される加熱風の風量を増減させることにより、前記加熱ゾーンにおける供給熱量を前記第1の供給熱量から前記第2の供給熱量に変更している。
したがって、供給熱量の変更が迅速に行え、しかも、供給熱量変更後、加熱ゾーンにおける加熱条件は短時間で安定するから、供給熱量の変更に伴う時間や製品のロスは殆ど無い。
請求項9に記載の発明は、前記加熱風給気流路から分岐し、前記加熱風発生手段で発生した加熱風の少なくとも1部を前記加熱ゾーン外にバイパスさせるバイパス流路と、前記加熱風給気流路を通して加熱ゾーンに供給される加熱風の風量である給気風量と前記バイパス流路にバイパスされる加熱風の風量であるバイパス風量との総和を一定に保持しつつ、前記給気風量と前記バイパス風量との比率を変更する風量比率変更手段とを備えてなる帯状体加熱装置に関する。
前記帯状体加熱装置は、請求項7または8に記載の帯状体加熱装置において前記加熱風発生手段で発生した加熱風を前記加熱ゾーンに導入した残りの加熱風をバイパスするバイパス流路を設けた例である。
請求項10に記載の発明は、前記加熱ゾーンに導入された加熱風と、前記バイパス流路に導入された加熱風とを前記加熱ゾーン外で合流させ、少なくともその一部を前記加熱手段に戻すリターン流路を備えてなる帯状体加熱装置に関する。
前記帯状体加熱装置においては、加熱風給気流路から加熱ゾーンに導入された加熱風は、前記バイパス流路を導入された加熱風とともに前記リターン流路を通って循環流路に戻される。したがって、加熱ゾーンに導入する加熱風の風量を変化させたときの、加熱ゾーンを流れる加熱風の風量とバイパス流路を流れる加熱風との風量バランスが変化することによる加熱手段の入口部の温度変化を最小に抑えることができるので、前記加熱手段を一定の条件で運転できる。
前記帯状体加熱装置においては、前記加熱手段の入口側に新鮮風を導入する新鮮風導入流路を設けてもよい。本発明の帯状体加熱装置においても、加熱ゾーンを通過する帯状体の巾や厚みが変化すれば前記帯状体を加熱する加熱負荷も変動するが、前記帯状体加熱装置においては、新鮮風導入流路を通してバイパス流路における加熱手段の上流側に新鮮風を導入することにより、帯状体を加熱する加熱負荷の変動を小さく抑えることができる。
請求項11に記載の発明は、一定方向に搬送される帯状体の少なくとも一方の面に加熱風を吹き付けて前記帯状体を加熱する加熱ゾーンと、それぞれ異なった温度の加熱風を発生させる複数の加熱風発生手段と、前記加熱風発生手段で発生する加熱風を導入する加熱風導入流路と、前記加熱風導入流路に設けられ、各加熱風発生手段から前記加熱ゾーンに導入する加熱風の導入風量の割合を調整する加熱風導入割合調整手段とを備え、前記加熱風発生手段においては、一定の風量の通過風を加熱手段に通過させて加熱風を発生させることを特徴とする帯状体加熱装置に関する。
前記帯状体加熱装置においては、加熱風発生手段の夫々における通過風の風量および加熱手段の温度は一定であり、夫々の加熱風発生手段から供給される加熱風の割合を変えることにより、加熱ゾーンに供給される加熱風の温度を高くしたり低くしたりして加熱ゾーンへの供給熱量を変更している。
したがって、加熱ゾーンに供給される加熱風の温度を変えて供給熱量を調整したあと、加熱ゾーンの加熱条件が安定するのに長時間を要しないから、供給熱量の変更に伴う時間的ロスや製品ロスを最小限に抑えることができる。
請求項12に記載の発明は、一定方向に搬送される帯状体の少なくとも一方の面に加熱風を吹き付けて前記帯状体を加熱する加熱ゾーンと、それぞれ異なった温度の加熱風を発生させる複数の加熱風発生手段と、前記加熱風発生手段で発生する加熱風を導入する加熱風導入流路と、前記加熱風導入流路に設けられ、前記加熱風発生手段のいずれかから前記加熱ゾーンに加熱風が導入されるように加熱風導入流路を切り替える加熱風導入流路切替手段とを備え、前記加熱風発生手段においては、一定の風量の通過風を加熱手段に通過させて加熱風を発生させることを特徴とする帯状体加熱装置に関する。
前記帯状体加熱装置において厚みの異なる帯状体を接続した帯状体を加熱する場合には、各加熱風発生手段において、前記帯状体の夫々の厚みに合わせて加熱風の風量と温度とを設定し、前記帯状体の厚みの異なる部分が前記加熱ゾーンを通過する度に、前記加熱風導入流路切替手段によって、前記加熱ゾーンに加熱風を供給する加熱風発生手段を切り替えるようにすれば、夫々の部分の厚みに合わせた供給熱量で前記帯状体を加熱できるから、帯状体のどの部分においても温度履歴を一定にすることができる。
また、従来広く使用されてきたフィードバック制御とは異なり、フィードフォワード制御で各加熱風発生手段を制御できるから、フィードバック制御で見られるような制御遅れやハンチングが発生することはない。
請求項13に記載の発明は、 前記加熱ゾーンより上流側に位置し、前記加熱ゾーンを通過する前記帯状体の接合部を検出する接合部検出手段と、前記加熱ゾーンを通過する帯状体の寸法との関係についての生産管理情報を格納する生産管理情報格納部と、前記接合部検出手段が前記接合部を検出すると、前記接合部よりも上流側に接続された帯状体の寸法を前記生産管理情報格納部から読み出し、読み出した寸法に基き、前記接合部の前後において帯状体の温度履歴が実質同一になるように加熱風の導入風量または導入割合を設定して前記加熱風量調整手段または前記加熱風導入割合調整手段を制御する制御手段とを備えてなる帯状体加熱装置に関する。
前記帯状体加熱装置においては、前記接合部検出手段が帯状体の接合部を検出すると、前記制御部は、前記生産管理情報格納部から前記接合部よりも上流側に接続された帯状体の寸法を読み出す。そして、前記生産管理情報格納部から読み出した帯状体の寸法に基いて前記加熱風量調整手段または前記加熱風導入割合調整手段を制御し、前記接合部の前後において帯状体の温度履歴が実質同一になるようにする。
したがって、接合部の検出から前記加熱風量調整手段または前記加熱風導入割合調整手段までの一連の動作が自動的に行われる。
請求項14に記載の発明は、前記加熱ゾーンは前記帯状体の搬送方向に沿って2以上の区画に区分され、前記寸法検出手段が前記帯状体の巾および厚みの少なくとも一方が変化したことを検出すると、前記加熱ゾーンにおける上流側の区画から順に供給熱量を変更する帯状体加熱装置に関する。
前記帯状体加熱装置は、請求項2に記載の帯状体の加熱方法と同様に、前記帯状体か熱装置も、供給熱量を変更したときの時間や材料、製品のロスを最小化できる点で好ましい。
請求項15に記載の発明は、前記帯状体が、平版印刷版の基材である支持体ウェブであり、前記帯状体加熱装置が、支持体ウェブの少なくとも一方の面に塗布された塗布液を加熱乾燥する帯状体加熱装置に関する。
請求項15に記載の帯状体加熱装置は、本発明の帯状体か熱装置を平版印刷版に製版層形成液や保護層形成液等を塗布して乾燥し、製版層や保護層を形成するのに適用した例である。
本発明によれば、帯状体の裏面に微細傷を生じさせることがなく、また、帯状体の厚みや巾が急に変化した場合においても、帯状体の受熱履歴をほぼ一定にでき、乾燥条件やキュアリング条件の変更に伴う時間的ロスや材料、製品のロス、および製品の品質のバラツキを最小限に抑えることのできる帯状体の加熱方法および帯状体加熱装置が提供される。
1.実施形態1
実施形態1に係る帯状体加熱装置について以下に説明する。
図1に示すように、実施形態1に係る帯状体加熱装置1000は、一定の風量Qで通過風を発生させる送風装置2と、送風装置2で発生した通過風を加熱する加熱装置4と、加熱装置4で発生した加熱風が導入される加熱ゾーン6と、加熱装置4から加熱ゾーン6に加熱風を導入する加熱風給気流路10と、加熱風給気流路10に設けられ、送風装置2および加熱装置4で発生した風量Qの加熱風を、加熱ゾーン6に導入する風量Q1の導入風と、系外に排出する風量Q2の余剰風とに分ける風量調整装置8と、風量調整装置8から分岐し、風量調整装置8において分けられた余剰風を帯状体加熱装置1000の系外に排出する余剰風排出流路12とから構成されている。送風装置2、加熱装置4、風量調整装置8は、夫々本発明の帯状体加熱装置の備える通過風発生手段、加熱手段、および加熱風量調整手段に相当する。
送風装置2としては、ブロワーやファンなどが使用される。加熱装置4としては、電気ヒータやガスヒータ、ガスバーナー、燃焼ヒータなどの各種ヒータが使用できる。
風量調整装置8としては、たとえば加熱風給気流路10と余剰風排出流路12とに設けられた開度可変の可変ダンパーなどが挙げられる。
風量調整装置8は、図2に示すように、導入風の風量Q1と余剰風の風量Q2との和が常に加熱風の風量Qに等しくなるように制御される。
そして、図3に示すように、帯状体の厚みt(mm)が増加したら導入風の風量Q1が増加し、帯状体の厚みt(mm)が減少したら風量調整装置8を制御して導入風の風量Q1も減少するように風量調整装置8を制御することにより加熱ゾーン6に供給される供給熱量qを増減させて帯状体の表面温度T(℃)、言い換えれば温度履歴を一定にする。
そして、図4に示すように、加熱ゾーン6に導入された帯状体は、導入された加熱風によって直ちに加熱されるから、帯状体の表面温度Tは、加熱ゾーン6のほぼ半ばにおいて所定の値に達し、その後は一定になる。
帯状体加熱装置1000によれば、一の帯状体の末端に巾や厚みの異なる他の帯状体を接合した場合のように、帯状体に巾や厚みの変化する区間が存在する場合においても、前記区間が加熱ゾーン6を通過するときに風量調整装置8を制御し、前記区間の前後において帯状体の厚みまたは巾が増大または減少するのに合わせて、加熱ゾーン6に導入される導入風の風量Q1を増大または減少させることにより、前記帯状体の厚みまたは巾の増減に合わせて加熱ゾーン6における供給熱量を増減できる。
また、フィードフォワード制御で導入風の風量Q1を制御しているから、特許文献3や特許文献4に記載されたフィードバック制御とは異なり、制御遅れやハンチングが生じることなく、迅速な温度制御が可能である。
更に、送風装置2および加熱装置4においては、一定温度の加熱風が一定の風量Qで発生する。そして、風量調整装置8によって前記熱風を風量Q1の導入風と風量Q2の余剰風とに分け、導入風のみを加熱ゾーン6に導入している。したがって、加熱風発生手段において加熱風の風量や温度を制御する場合とは異なり、加熱ゾーン6への供給熱量qの変更が迅速に行え、しかも供給熱量変更後に短時間で加熱ゾーン6における加熱条件が安定する。
したがって、帯状体の前記区間における温度履歴を略一定に保持することができるから、帯状体がサーマルCTPのように温度履歴により品質が大きく影響されるものであっても前記接合部の前後で品質が一定に保持される。また、供給熱量の増減が迅速に行われるから、供給熱量の増減に伴う時間的ロスや材料、製品のロスは殆ど無くなる。
2.実施形態2
実施形態2に係る帯状体加熱装置について以下に説明する。
図5に示すように、実施形態2に係る帯状体加熱装置1002においては、加熱ゾーン6から排出された排気を送風装置2と加熱装置4との間に戻すリターン流路14が設けられている。
リターン流路14には、加熱ゾーン6からの排気を、加熱装置2に戻すリターン風と帯状体加熱装置1002の系外に排出する排気風とに分ける風量調整装置18が介装されている。風量調整装置18からは、排気風を系外に排出する余剰風排出流路20が設けられている。
風量調整装置8は、加熱装置から導入された加熱風を、加熱ゾーン6に導入する導入風と、加熱ゾーン6に導入しないでリターン流路14にバイパスさせるバイパス風とに分ける。風量調整装置8からは、バイパス風をリターン流路14にバイパスさせるバイパス流路16が分岐している。バイパス流路16は、リターン流路14における風量調整装置18の上流側に連通している。
送風装置2においては、風量Q0で通過風が発生する。送風装置2において発生した風量Q0の通過風と、リターン流路14から戻された風量Q3のリターン風とが画熱装置4の上流側で合流し、加熱装置4に導入される。したがって、加熱装置4においては、風量Q=Q0+Q3の加熱風が発生する。
加熱装置4で発生した風量Q=Q0+Q3の加熱風は、前述のように風量調整装置8において風量Q1の導入風と風量Q2のバイパス風とに分けられる。
導入風は、加熱風給気流路10を通って加熱ゾーン6に導入される。そして加熱ゾーン6に導入された導入風は、殆ど同一の流量で加熱ゾーン6の他端から排出されるから、加熱ゾーン6からは風量Q1の排出風がリターン流路14に排出される。
風量調整装置18には、リターン流路14およびバイパス流路16を通して風量Q1の排出風と風量Q2のバイパス風とが導入される。ここで、排出風とバイパス風との風量の合計は、Q1+Q2=Qで一定であるから、風量調整装置18においてリターン風Q3と排気風Q4との割合をn:1に固定すれば、バイパス風の風量Q3は、Q3=[n/(n+1)]Qで一定である。
ここで、風量調整装置8において導入風の風量Q1を増大させ、バイパス風の風量Q2を減少させると、温度変化の大きな加熱ゾーン6の通風量の比率が増大するから、図6に示すようにリターン風の温度は低下する。その結果、加熱装置4の入口温度が低下するから加熱風の温度も低下し、したがって導入風の温度も瞬間的に低下する。ここで、加熱装置2は、加熱風の温度を一定に制御する温度制御装置(図示せず。)を有しているから、加熱風の温度が低下すると前記温度制御装置が作動して加熱装置2から排出される加熱風の温度は設定温度に復帰する。
逆に、導入風量Q1を絞り、バイパス風量Q2を増加させると、温度変化の大きな導入風の比率が減少し、バイパス風の比率が高くなるから、リターン風の温度が高くなる。その結果、加熱装置4の入口温度が上昇するから加熱風の温度も瞬間的に上昇する。その後、前記温度制御装置の作用によって、加熱装置2から排出される加熱風の温度は設定値まで低下する。
帯状体加熱装置1002においては、排出風とバイパス風の少なくとも一部を加熱装置4に循環させている。そして、バイパス風は、当然のことながら加熱風とほぼ等しい温度であり、また、導入風は、加熱ゾーン6でそれほど大きく冷却されないと考えられるから、加熱ゾーン6から排出される排出風の温度も加熱風とほぼ等しいと考えられる。したがって、加熱装置4においてはエネルギー効率が向上する。また、リターン流路14に戻された排出風の一部を風量調整装置18において系外に排出しているから、加熱ゾーンにおいて、支持体ウェブに塗布された製版層形成液や保護層形成液を加熱、乾燥させて製版層や保護層を形成する場合のように、溶媒蒸気を高濃度で含有する排出風が排出される場合においても、系内の溶媒蒸気濃度の上昇を防止できる。
3.実施形態3
実施形態3に係る帯状体加熱装置1004は、図7に示すように加熱風発生装置Aおよび加熱風発生装置Bを有する。
加熱風発生装置Aは、実施形態1のところで述べた送風装置2および加熱装置4と同様の送風装置2Aおよび加熱装置4Aを備えている。同様に、加熱風発生装置Bは、加熱風発生装置Aの備える送風装置2Aおよび加熱装置4Aと同様の送風装置2Bおよび加熱装置4Bを有する。
加熱風発生装置Aおよび加熱風発生装置Bと加熱ゾーン6との間には、夫々加熱風給気流路10Aおよび加熱風給気流路10Bが介装されている。加熱風給気流路10Aおよび加熱風給気流路10Bは、加熱ゾーン6の手前で合流し、加熱風給気流路10を形成する。
加熱風給気流路10Aには風量調整装置8Aが介装され、加熱風給気流路10Bには風量調整装置8Bが介装されている。風量調整装置8Aおよび風量調整装置8Bは、実施形態1のところで述べた風量調整装置8と同様である。
加熱風給気流路10Aおよび加熱風給気流路10Bは夫々本発明の帯状体加熱装置における加熱風導入流路に対応する。風量調整装置8Aおよび風量調整装置8Bは、前記帯状体加熱装置における加熱風導入割合調整手段に相当する。
風量調整装置8Aは、加熱風発生装置Aで発生した加熱風を、導入風と余剰風とに分ける機能を有する。導入風は加熱ゾーン6に導入され、余剰風は、風量調整装置8Aから分岐する余剰風排出流路12Aから帯状体加熱装置1004の系外に排出される。
同様に、風量調整装置8Bは、加熱風発生装置Bで発生した加熱風を、導入風と余剰風とに分ける機能を有する。導入風は加熱ゾーン6に導入され、余剰風は、風量調整装置8Bから分岐する余剰風排出流路12Bから帯状体加熱装置1004の系外に排出される。
帯状体加熱装置1004の作用について以下に説明する。
加熱風発生装置Aにおいて風量Qa、温度Taの加熱風を発生させ、加熱風発生装置Bにおいて風量Qb、温度Tbの加熱風を発生させるものとする。風量Qa、風量Qb、温度Ta、温度Tbは何れも一定に制御される。また、温度Taは温度Tbよりも高いものとする。
加熱風発生装置Aで発生した風量Qaの加熱風は、風量調整装置8Aで風量Q1aの導入風と風量Q2aの余剰風とに分けられる。同様に、加熱風発生装置Bで発生した風量Qbの加熱風は、風量調整装置8Bで風量Q1bの導入風と風量Q2bの余剰風とに分けられる。
ここで、厚みt1の帯状体の下流側末端にそれよりも厚い厚みt2の帯状体を接合した場合のように、加熱ゾーン6に導入される帯状体の厚みtが増加したときは、風量調整装置8Aおよび風量調整装置8Bを制御して加熱風発生装置Aからの導入風の風量Q1aが増加し、加熱風発生装置Bからの導入風の風量Q1bが減少するようにする。ここで、加熱風発生装置Aからの導入風の温度Taは加熱風発生装置Bからの導入風の温度Tbよりも高いから、加熱ゾーン6に導入される導入風の温度が上昇し、帯状体への供給熱量が増加する。
一方、厚みt1の帯状体の下流側末端にそれよりも薄い厚みt3の帯状体を接合した場合のように、加熱ゾーン6に導入される帯状体の厚みtが減少したときは、風量調整装置8Aおよび風量調整装置8Bを制御して加熱風発生装置Aからの導入風の風量Q1aが減少し、加熱風発生装置Bからの導入風の風量Q1bが増加するようにする。これにより、加熱ゾーン6に導入される導入風の温度が上減少し、帯状体への供給熱量も減少する。
このように、加熱風発生装置Aからの導入風と加熱風発生装置Bからの導入風との混合比率を変化させることにより、帯状体への供給熱量を増減させることができる。更に、風量調整装置8Aおよび風量調整装置8Bを制御することにより、加熱風発生装置Aおよび加熱風発生装置Bにおける加熱風の風量QaおよびQbを一定に保持しつつ、導入風の合計の風量Q1=Q1a+Q1bを増減させることもできるから、実施形態1に記載の帯状体加熱装置に比較して加熱条件を更に幅広く設定することが可能である。
4.実施形態4
実施形態4に係る帯状体加熱装置は、給気系統Aと給気系統Bとの2つの給気系統を切り替えることによって加熱ゾーン内を通過する帯状体への供給熱量を切り替える帯状体加熱装置の例である。
図8に示すように、実施形態4に係る帯状体加熱装置1006は、加熱ゾーン6に加熱風を導入する給気系統Aと給気系統Bとの2つの給気系統がある。
給気系統Aは、通過風を発生させる送風装置2Aと、送風装置2Aで発生した通過風を加熱して加熱風を発生させる加熱装置4Aと、加熱装置4Aで発生した加熱風を加熱ゾーン6に導入する加熱風給気流路10Aと、加熱風給気流路10Aの途中から分岐している余剰風排出流路12Aとを有する。加熱風給気流路10Aにおける余剰風排出流路12Aが分岐する部分には、加熱装置4Aで発生した加熱風の流路を、加熱風給気流路10Aを通して加熱ゾーン6に供給する第1の流路と、余剰風排出流路12Aを通して帯状体加熱装置1006の系外に排出する第2の流路との何れかに切り替える流路切替装置22Aが介装されている。送風装置2Aと加熱装置4Aとの間には、送風装置2Aから加熱装置4Aに導入される通過風と余剰風排出流路12Aを通過する余剰風との間で熱交換を行う熱交換器24Aが設けられている。
同様に、給気系統Bは、通過風を発生させる送風装置2Bと、送風装置2Bで発生した通過風を加熱して加熱風を発生させる加熱装置4Bと、加熱装置4Bで発生した加熱風を加熱ゾーン6に導入する加熱風給気流路10Bと、加熱風給気流路10Bの途中から分岐している余剰風排出流路12Bとを有する。加熱風給気流路10Bにおける余剰風排出流路12Bが分岐する部分には、加熱装置4Bで発生した加熱風の流路を、加熱風給気流路10Bを通して加熱ゾーン6に供給する第1の流路と、余剰風排出流路12Bを通して帯状体加熱装置1006の系外に排出する第2の流路との何れかに切り替える流路切替装置22Bが介装されている。送風装置2Bと加熱装置4Bとの間には、送風装置2Bから加熱装置4Bに導入される通過風と余剰風排出流路12Bを通過する余剰風との間で熱交換を行う熱交換器24Bが設けられている。
送風装置2Aと加熱装置4A,および送風装置2Bと加熱装置4Bは、本発明の帯状体加熱装置における加熱風発生手段に相当し、流路切替装置22Aおよび流路切替装置22Bは、前記帯状体加熱装置における加熱風導入流路切替手段に相当する。加熱風給気流路10Aおよび加熱風給気流路10Bは、前記帯状体加熱装置における加熱風導入流路に相当する。
給気系統Aの有する送風装置2Aおよび加熱装置4Aは、実施形態1のところで述べた送風装置2および加熱装置4と同様である。同様に、給気系統Bの有する送風装置2Bおよび加熱装置4Bは、実施形態1のところで述べた送風装置2および加熱装置4と同様である。
また、加熱風給気流路10Aおよび加熱風給気流路10Bは、加熱ゾーン6の手前で合流し、加熱風給気流路10を形成する。
加熱ゾーン6の下流側には、加熱ゾーン6から排出された排出風を給気系統Aにおける余剰風排出流路12Aに導入する排出風流路28A、および加熱ゾーン6から排出された排出風を給気系統Bにおける余剰風排出流路12Bに導入する排出風流路28Bが設けられている。加熱ゾーン6と排出風流路28Aおよび排出風流路28Bとの間には、加熱ゾーン6から排出された排出風の流路を排出風流路28Aおよび排出風流路28Bの一方に切り替える流路切替装置26が設けられている。
帯状体加熱装置1006の作用について以下に説明する。
厚みt1の帯状体の下流側末端に厚みt2の帯状体を接合したものを、加熱ゾーン6を通過させて加熱するものとする。
給気系統Aにおいては、加熱風の温度Taおよび風量Qaは、接合部よりも下流側の帯状体の厚みt1に合わせて設定され、給気系統Bにおいては、加熱風の温度Tbおよび風量Qbは、接合部よりも上流側の帯状体の厚みt2に合わせて設定されている。
帯状体の前記接合部よりも上流側が加熱ソーン6を通過しているときは、給気系統Aにおいては流路切替装置22Aを切り替え、送風機2Aおよび加熱装置4Aを、加熱風給気流路10Aを介して加熱ゾーン6に連通させる。そして、流路切替装置26を切り替えて加熱ゾーン6を排出風流路28Aに連通させる。一方、給気系統Bは、流路切替装置22Bを切り替え、送風機2Bおよび加熱装置4Bを余剰風排出流路12Bに連通した状態で停止させる。
したがって、加熱ゾーン6には、給気系統Aから厚みt1に対応した温度Taおよび風量Qaの加熱風が導入される。加熱ゾーン6から排出された排出風は、排出風流路28Aおよび余剰風排出流路12Aを通って系外に排出されるが、このとき、熱交換器24Aで送風装置2Aから加熱装置4Aに導入される通貨風との間で熱交換をし、前記通過風を予熱する。
帯状体の接合部が加熱ゾーン6に近接したら、給気系統Bを起動し、加熱風の温度をTbまで上昇させる。
帯状体の前記接合部が加熱ゾーン6を通過したら、給気系統Aにおいては流路切替装置22Aを切り替え、送風機2Aおよび加熱装置4Aと余剰風排出流路12Aとを連通させる。
一方、給気系統Bにおいては、流路切替装置22Bを切り替え、送風機2Bおよび加熱装置4Bを、加熱風給気流路10Bを介して加熱ゾーン6に連通させるとともに、流路切替装置26を切り替えて加熱ゾーン6を排出風流路28Bに連通させる。
したがって、加熱ゾーン6には給気系統Bから厚みt2に対応した温度Tbおよび風量Qbが導入される。給気系統Bと加熱ゾーン6とが連通したら、給気系統Aを停止させる。
実施形態4の帯状体加熱装置1006においては、給気系統Aおよび給気系統Bにおいて加熱風の風量および温度を自由に設定できるから、加熱ゾーン6を通過する帯状体の厚みに合わせて自由に供給熱量を設定できる。
また、給気系統Aを運転している間は給気系統Bを休止させ、また、加熱ゾーン6から排出される排出風を熱交換器24Aまたは熱交換器24Bに導入して加熱装置4Aまたは加熱装置4Bに導入される通過風を予熱するからエネルギー効率が高い。
5.実施形態5
実施形態5に係る帯状体加熱装置1008は、加熱ゾーン6が複数の区画に区分され、各区分毎に加熱風を供給する形態の帯状体加熱装置に関する。
図9に示すように、帯状体加熱装置1008の加熱ゾーン6は、帯状体Wの搬送方向aに沿って上流側から下流側に向かって区画6A、区画6B、区画6Cの3つの区画に区分されている。なお、図9において図1と同一の符号は、前記符号が図1において示す要素と同一の要素を示す。
区画6Aには給気系統Aから、区画6Bには給気系統Bから、区画6Cには給気系統Cから加熱風が供給される。
給気系統A、給気系統B、給気系統Cは、夫々送風装置2、加熱装置4、および風量調整装置8から構成されている。送風装置2、加熱装置4、および風量調整装置8の構成および機能は、何れも実施形態1で述べたとおりである。
給気系統Aにおいては、送風装置2で風量Qaの通過風を発生させ、前記通過風を加熱装置4で温度Taに加熱して加熱風を発生させる。風量調整装置8においては、送風装置2および加熱装置4で発生した温度Ta、風量Qaの加熱風を風量Q1aの導入風と風量Q2aの余剰風とに分ける。なお、導入風の風量Q1aと余剰風の風量Q2aとの和はQaである。導入風は、加熱風給気流路10を通して区画6Aに供給され、余剰風は、余剰風排出流路12を通して帯状体加熱装置1008の系外に排出される。
給気系統Bにおいても、温度Tb、風量Qbの加熱風を発生させ、この加熱風を風量Q1bの導入風と風量Q2bの余剰風とに分け、導入風を、加熱風給気流路10を通して区画6Bに供給し、余剰風を、余剰風排出流路12を通して帯状体加熱装置1008の系外に排出する。
給気系統Cにおいても、同様に、温度Tc、風量Qcの加熱風を発生させ、この加熱風を風量Q1cの導入風と風量Q2cの余剰風とに分け、導入風を、加熱風給気流路10を通して区画6Cに供給し、余剰風を、余剰風排出流路12を通して帯状体加熱装置1008の系外に排出する。
このようにして、給気系統Aから加熱ゾーンの区画6Aには温度Ta、風量Q1aの加熱風が、給気系統Bから加熱ゾーンの区画6Bには温度Tb、風量Q1bの加熱風が、給気系統Cから加熱ゾーンの区画6Cには温度Tc、風量Q1cの加熱風が供給される。
ここで、帯状体Wが、厚みt1の帯状体の末端に厚みt2の帯状体の先端を接続したもののように途中で厚みが変化する場合には、帯状体Wの接続部が加熱ゾーン6の夫々の区画に差し掛かるときに導入風と余剰風との割合を変更する。即ち、たとえば厚みt2が厚みt1よりも厚い場合には、図10に示すように、帯状体Wの接続部が区画6Aにさしかかったときに、給気系統Aから導入される導入風の風量Q1aを増加させる。同様に、帯状体Wの接続部が区画6Bにさしかかったときに、給気系統Bから導入される導入風の風量Q1bを増加させ、帯状体Wの接続部が区画6Cにさしかかったときに、給気系統Cから導入される導入風の風量Q1cを増加させる。これによって、帯状体の区画6A、区画6B、区画6Cでの表面温度は一定に保持される。
たとえばCTP刷版を製造する場合において、支持体ウェブの粗面化面に塗布した製版層形成液を加熱乾燥させて製版層を形成し、この製版層をアニーリングする場合のように、帯状体を段階的に異なる温度で加熱処理する場合がある。
実施形態5に係る帯状体加熱装置1008は、給気系統A、給気系統B、給気系統Cを独立に制御することにより、区画6A、区画6B、区画6Cにおける供給熱量を独立に制御できるから、区画6A、区画6B、区画6Cを夫々異なる設定温度に保持することが容易である。したがって、帯状体Wを、区画6A、区画6B、区画6Cを順じ通過させることにより、異なる温度で自動的に段階処理される。
6.実施形態6
複数の区画に分割された加熱ゾーンの夫々の区画に加熱風を供給する帯状体加熱装置の別の例について説明する。
図11に示すように、実施形態6に係る帯状体加熱装置1010においても、実施形態5の帯状体加熱装置1008と同様、加熱ゾーン6は区画6A、区画6B、区画6Cの3つに区分されている。
そして、送風装置2と加熱装置4とは夫々1つづつ設けられている。
加熱装置4と加熱ゾーン6との間には、区間6Aに加熱風を供給する加熱風給気流路10A、区間6Bに加熱数を供給する加熱風給気流路10B、および区間6Cに加熱風を供給する加熱風給気流路10Cが設けられている。
加熱風給気流路10A、加熱風給気流路10B、加熱風給気流路10Cには、加熱装置4から導入された加熱風を区画6A、区画6B、区画6Cに導入する導入風と、帯状体加熱装置1010の系外に排出する余剰風とに分ける風量調整装置82、風量調整装置84、風量調整装置86が夫々介装されている。
風量調整装置82、風量調整装置84、風量調整装置86からは、夫々余剰風を排出する余剰風排出流路12A、余剰風排出流路12B、余剰風排出流路12Cが分岐している。風量調整装置82、風量調整装置84、風量調整装置86は、本発明の帯状体加熱装置の備える加熱風導入割合調整手段に相当する。
以下、帯状体加熱装置1010の作用について説明する。
送風装置2および加熱装置4によって発生した温度T,風量Qの加熱風は、加熱風給気流路10A、加熱風給気流路10B、および加熱風給気流路10Cによって、夫々風量Qa、風量Qb、風量Qcで風量調整装置82、風量調整装置84、風量調整装置86に導入される。
風量調整装置82においては、導入された風量Qaの加熱風は、風量Q1aの導入風と風量Q2aの余剰風とに分けられる。そして、導入風は、加熱風給気流路10Aによって加熱ゾーン6の区画6Aに導入される。同様に、風量調整装置84および風量調整装置86においては、導入された風量Qbの加熱風、および風量Qcの加熱風は、風量Q1bの導入風と風量Q2bの余剰風、および風量Q1cの導入風と風量Q2cの余剰風とに分けられる。そして、風量調整装置84で分けられた導入風は、加熱風給気流路10Bによって区画6Bに導入され、風量調整装置86で分けられた導入風は、加熱風給気流路10Cによって区画6Cに導入される。
区画6A,区画6B、区画6Cにおいて帯状体Wの加熱温度が異なる場合には、夫々の区画に導入される導入風の風量を増減させて区画6A,区画6B、区画6Cの温度を制御することができる。即ち加熱温度の高い区画においては導入風の風量が多くなるように風量調整装置82、風量調整装置84、風量調整装置86を制御する。また、帯状体Wが厚さt1の帯状体の末端に厚さt2の帯状体を接続したものである場合には、実施形態5に係る帯状体加熱装置1008と同様に、帯状体Wの接続部が区間6A、区間6B、区間6Cに差し掛かる毎に、風量調整装置82、風量調整装置84、風量調整装置86を制御して導入風の風量Q1a、Q1b、Q1cを増減させて供給熱量を変更し、帯状体Wの温度履歴が接続部の上流側と下流側とで同一になるようにする。
実施形態6に係る帯状体加熱装置1010は、実施形態5に係る帯状体加熱装置1008の特長に加え、最もエネルギー消費の大きな送風装置2と加熱装置4とが1つづつである故に、よりエネルギー効率が高いという特長を有する。
7.実施形態7
複数の区画に分割された加熱ゾーンの夫々の区画に加熱風を供給する帯状体加熱装置の更に別の例について説明する。
図12に示すように、実施形態7に係る帯状体加熱装置1012においても、実施形態5の帯状体加熱装置1008と同様、加熱ゾーン6は区画6A、区画6B、区画6Cの3つに区分されている。
区間6A、区間6B、区間6Cには、夫々給気系統Aおよび給気系統Bが接続されている。
給気系統Aは、加熱風を発生させる送風装置2Aおよび加熱装置4Aと、送風装置2Aおよび加熱装置4Aで発生した加熱風の区間6Aへの供給風量を調整する風量調整装置82Aと、前記加熱風の区間6Bへの供給風量を調整する風量調整装置84Aと、前記加熱風の区間6Cへの供給風量を調整する風量調整装置86Aとを備える。
送風装置2A、加熱装置4A、風量調整装置82A、風量調整装置84A、風量調整装置86Aは、実施形態6で述べた送風装置2、加熱装置4、風量調整装置82、風量調整装置84、風量調整装置86と夫々同一である。
同様に、給気系統Bは、加熱風を発生させる送風装置2Bおよび加熱装置4Bと、送風装置2Bおよび加熱装置4Bで発生した加熱風の区間6Aへの供給風量を調整する風量調整装置82Bと、前記加熱風の区間6Bへの供給風量を調整する風量調整装置84Bと、前記加熱風の区間6Cへの供給風量を調整する風量調整装置86Bとを備える。
送風装置2B、加熱装置4B、風量調整装置82B、風量調整装置84B、風量調整装置86Bもまた、実施形態6で述べた送風装置2、加熱装置4、風量調整装置82、風量調整装置84、風量調整装置86と夫々同一である。
以下、送風装置2Aと送風装置2Bとを総称して「送風装置2」と称し、加熱装置4Aと加熱装置4Bとを総称して「加熱装置4」と称することがある。風量調整装置82Aと風量調整装置82B、風量調整装置84Aと風量調整装置84B、および風量調整装置86Aと風量調整装置86Bについても同様である。
以下、帯状体加熱装置1012の作用について説明する。
給気系統Aにおいては、送風装置2Aおよび加熱装置4Aで風量Qa、温度Taの加熱風を発生させ、給気系統Bにおいては、送風装置2Bおよび加熱装置4Bで風量Qb、温度Tbの加熱風を発生させるものとする。風量Qaと風量Qbとは同一であっても異なっていてもよいが、温度Taと温度Tbとは異なっている。ここでは温度Taは温度Tbよりも高いものとする。
給気系統Aにおいて送風装置2Aおよび加熱装置4Aで発生した風量Qa、温度Taの加熱風は、風量調整装置82Aで風量Q1a´に風量が調整されて区画6Aに導入される。同様に、前記加熱風は、風量調整装置84Aで風量Q1a″に風量が調整されて区画6Bに導入され、風量調整装置86Aで風量Q1a"'に風量が調整されて区画6Cに導入される。
同様に、給気系統Bにおいて送風装置2Bおよび加熱装置4Bで発生した風量Qb、温度Tbの加熱風は、風量調整装置82Bで風量Q1b´に風量が調整されて区画6Aに導入される。同様に、前記加熱風は、風量調整装置84Bで風量Q1b″に風量が調整されて区画6Bに導入され、風量調整装置86Bで風量Q1b"'に風量が調整されて区画6Cに導入される。
したがって、給気系統Aおよび給気系統Bからは、区画6Aに風量Q1a=風量Q1a´+風量Q1b´で加熱風が供給され、区画6Bに風量Q1b=風量Q1a"+風量Q1b"で加熱風が供給され、区画6Cに風量Q1c=風量Q1a"'+風量Q1b"'で加熱風が供給される。また、加熱風の温度は、区画6AにおいてはT1a=(Ta・Q1a´+Tb・Q1b´)/Q1aであり、区画6BにおいてはT1b=(Ta・Q1a"+Tb・Q1b")/Q1bであり、区画6CにおいてはT1c=(Ta・Q1a"'+Tb・Q1b"')/Q1cである。
実施形態7の帯状体加熱装置1012においては、給気系統Aおよび給気系統Bにおいて風量調整装置82、風量調整装置84、風量調整装置86を制御して、給気系統Aおよび給気系統Bで発生した加熱風の混合比率を調整するだけでなく、送風装置2および加熱装置4そのものを制御して発生する加熱風の温度および風量を制御できる。したがって、区画6A、区画6B、区画6Cの設定温度および通過する帯状体Wの巾や厚みに応じて供給熱量を木目細かく制御できるから、厚みの異なる2つの帯状体を接続した帯状体においても、温度履歴を更に高い精度で一定に保持できる。
8.実施形態8
接合部検出手段と生産管理情報格納部とを備える帯状体加熱装置の例について以下に説明する。
実施形態8に係る帯状体加熱装置1014は、図13に示すように加熱風を発生させる加熱風発生装置30A、加熱風発生装置30B、加熱風発生装置30Cと、加熱風発生装置30A、加熱風発生装置30B、および加熱風発生装置30Cで発生した加熱風を加熱ゾーン6の区画6A,区画6B、区画6Cに導入する加熱風給気流路10A、加熱風給気流路10B、加熱風給気流路10Cと、加熱風給気流路10A、加熱風給気流路10B、加熱風給気流路10Cを流通する加熱風の風量を調節して区画6A,区画6B、区画6Cに供給される供給熱量を制御する風量調整装置80とを有する。
帯状体加熱装置1014は、更に、加熱ソーン6の入口近傍に設けられ、搬送方向aに沿って加熱ソーン6を搬送される帯状体Wの接合部を検出する接合部検出装置32と、帯状体Wの巾および厚みに関する生産管理情報が格納されている生産管理コンピュータ34と、接合部検出装置32および生産管理コンピュータ34からの入力に基いて風量調整装置80を制御する風量条件制御装置36とを有する。
接合部検出装置32としては、光学的に接合部を検出するもの、機械的に接合部を検出するもの、電磁波を発射し、帯状体で反射して戻る時間の変化から接合部を検出するもの、および抵抗値や静電容量などの電気的特性の変化から接合部を変化するものなどが挙げられる。
加熱風発生装置30A、加熱風発生装置30B、加熱風発生装置30Cは、本発明の帯状体加熱装置の備える加熱風発生手段に相当し、加熱風給気流路10A、加熱風給気流路10B、加熱風給気流路10Cは、前記帯状体加熱装置の備える加熱風導入流路に相当し、風量調整装置80は、前記帯状体加熱装置の備える加熱風量調整手段に相当する。接合部検出装置32、生産管理コンピュータ34、および風量条件制御装置36は、前記帯状体加熱装置における接合部検出手段、生産管理情報格納部、および制御手段に夫々相当する。
以下、帯状体加熱装置1014の作用について説明する。
接合部検出装置32が帯状体Wの接合部を検出するまでは、風量条件制御装置36は、生産管理コンピュータ34から接合部よりも下流側の帯状体の厚みを読み出し、この厚みに基いて風量調整装置80を制御する。したがって、前記厚みに対応する風量の加熱風が、加熱風発生装置30A、加熱風発生装置30B、加熱風発生装置30Cから加熱風給気流路10A、加熱風給気流路10B、加熱風給気流路10Cに夫々供給される。
接合部検出装置32が帯状体Wの接合部を検出すると、風量条件制御装置36は、生産管理コンピュータ34から接合部よりも上流側の帯状体の厚みを読み出し、読み出した厚みに対応する風量の加熱風が加熱風給気流路10A、加熱風給気流路10B、加熱風給気流路10Cに夫々供給されるように風量調整装置80を制御する。
9.実施形態9
本発明に係る帯状体加熱装置を平版印刷版の製造に適用した例である乾燥ラインの構成の概略を図14に示す。
図14に示すように、実施形態9に係る乾燥ライン1016は、帯状体の一例であり、搬送方向aに沿って搬送される支持体ウェブwに塗布された製版層形成液を熱風乾燥する乾燥ゾーン106と、乾燥ゾーン106に導入する加熱風を発生させる加熱風発生装置130と、加熱風発生装置130で発生した加熱風を乾燥ゾーン106に導入する加熱風給気流路110と、加熱風給気流路110から分岐し、加熱風発生装置130で発生した加熱風をバイパスさせるバイパス流路116と、乾燥ゾーン106から排出された排出風を加熱風発生装置130に戻すリターン流路114とを備える。
加熱風発生装置130は、外気を吸引して通過風を発生させるブロワー102と、ブロワー102で発生した通過風を加熱するヒータ104と、ブロワー102で発生した加熱風をヒータ104に供給する通過風供給流路124と、ヒータ104の下流側において、加熱風給気流路110に介装された補助ブロワー112とを有する。リターン流路114は、通過風供給流路124に連通している。
加熱風給気流路110およびバイパス流路116には、夫々可変ダンパー108Aおよび可変ダンパー108Bが介装されている。リターン流路114には可変ダンパー118が介装されている。そして、通過風供給流路124にも可変ダンパー126が介装されている。可変ダンパー108A、可変ダンパー108B、可変ダンパー118は、可変ダンパー126は、何れも開度が可変のダンパーである。加熱風給気流路110には、更に、乾燥ゾーン106に導入される加熱風の風量を検出する風量センサ120が設けられている。また、リターン流路114における通過風供給流路124の近傍には、第2補助ブロワー122が設けられている。
ヒータ104としては、電気ヒータ、ガスヒータ、および各種燃焼ヒータなどが使用される。
ブロワー102およびヒータ104は、本発明の帯状体加熱装置の備える通過風発生手段および加熱手段に相当する。乾燥ゾーン106は、前記帯状体加熱装置の備える加熱ゾーンに相当する。可変ダンパー108Aおよび可変ダンパー108Bは、前記帯状体加熱装置の備える加熱風量調整手段に相当し、加熱風給気流路110は、前記帯状体加熱装置の備える加熱風導入流路に相当する。
乾燥ゾーン106の入口近傍には、支持体ウェブwの接合部を検出する接合部検出センサー132が設けられている。接合部検出センサー132は、本発明の帯状体加熱装置が備える寸法検出手段に相当する。接合部検出センサー132としては、前記接合部を光学的に検出する光学センサーのほか、前記接合部を機械的に検出する機械的センサー、および電気的に検出する電気的センサーなどが使用できる。
乾燥ライン1016は、更に、接合部検出装置132からの入力に基いて可変ダンパー108Aおよび可変ダンパー108Bの開度を制御する制御コンピュータ200を有している。制御コンピュータ200は、生産管理コンピュータ300に接続されている。制御コンピュータ200は、本発明の帯状体加熱装置が備える制御手段に相当する。
ヒータ104の能力は、たとえば以下の手順に基づいて決定できる。
支持体ウェブWは、巾がw(m)であり、比熱がσ(kcal/m3・℃)厚みが、接合部の下流側ではt1(m)であり、接合部よりも上流側ではt2(m)であり、搬送速度v(m/min)で搬送方向aに沿って搬送されているものとする。そして、乾燥ゾーン106での支持体ウェブの昇温温度をΔt(℃)、乾燥ゾーン106を通過する加熱風の風量をV1(m3/min)、新鮮風導入流路46から導入される新鮮風の風量をV2(m3/min)とすると、支持体ウェブWを常温からΔtまで昇温させるのに必要な加熱負荷の変動である加熱負荷変動Δq(kcal/min)は、以下の式:
Δq=σ・w・v・Δt・(t2−t1)・(1−V2/V1)
で与えられる。
したがって、前記式に基づいて、加熱負荷変動率Δq/Q(但し、Qはヒータ104の加熱能力(kcal/min)である。)が所定の範囲、たとえば10%以内になるように、ヒータ104の加熱能力Qおよび導入すべき新鮮風の風量V2を定めることができる。
制御コンピュータ200は、図15に示すように、種々の支持体ウェブ厚みについて作成され、乾燥ゾーン106の入口からの距離即ち乾燥長と支持体ウェブWの温度との関係を示す温度履歴データを記憶する記憶装置200Bと、接合部検出センサー132および給気風量センサー120からの信号が入力されるとともに、支持体ウェブWの接合部より上流側および下流側の厚みおよび巾を生産管理コンピュータ300から読み出し、読み出した支持体ウェブの厚みおよび巾に対応する温度履歴データを記憶装置200Bから読み出して前記温度履歴データに基づいて可変ダンパー108Aと可変ダンパー108Aとの開度を制御する中央制御部200Aとを備える。
制御コンピュータ20の記憶装置20Bに記憶されている温度履歴データの一例を図16に示す。図16において、V(m3/min)は循環流路4においてヒータ104を通過する加熱風の風量である。
図16に示すように、前記温度履歴データは、たとえば巾1mの支持体ウェブWにおいて、厚みtが0.15mm、0.20mm、0.30mm、0.40mm、0.50mmのそれぞれの場合について、乾燥ゾーン106を流通する加熱風の風量V1を0.4V〜1.0Vの範囲で変化させたときの乾燥ゾーン106の乾燥長L(m)と支持体ウェブWの温度T(℃)との関係を示す曲線群として与えられる。なお、支持体ウェブの巾がw(m)のときは、前記グラフから求められた風量V1をw倍すれば、同様のグラフが得られる。
乾燥ライン1016の作用について、図17に示すフローチャートを用いて説明する。
まず、ステップS2で、接合部検出センサー132が前記接合部を検出したが否かを判定する。具体的には、接合部検出センサー132から制御コンピュータ200の中央制御部200Aに検出信号が入力されないときは前記接合部が未検出であると判定し、前記検出信号が入力されたときは前記接合部が検出されたと判定する。
ステップS2において前記接合部が未検出であると判定したときは、ステップS4において、中央制御部200Aは、生産管理コンピュータ300から、支持体ウェブWにおける接合部よりも下流側の巾w1および厚みt1を読み出す。
次に、ステップS6において、記憶装置200Bから、前記厚みt1に対応する温度履歴データを読み出す。
そして、ステップS8において、前記温度履歴データから所定の温度履歴に最も近い温度履歴曲線を選択し、選択した温度履歴曲線に対応する風量V1を求める。前記風量V1は、支持体ウェブWの巾1m当りの風量であるから、支持体ウェブWの巾がw1のときは、前記風量V1をw1倍して前記所定の温度履歴を与えるのに必要な風量である必要風量を求める。
必要風量が求められたら、ステップS10において、可変ダンパー108Aおよび可変ダンパー108Bの開度を制御して給気流路110から乾燥ゾーン106に導入される加熱風の風量が前記風量になるようにする。そして、ステップS12において給気風量センサー132からの信号に基づいて加熱風の実際の風量が前記必要風量と一致するか否かを判定し、加熱風の実際の風量が前記必要風量と一致しないときは、ステップS10を繰り返す。
ステップS2において前記接合部を検出したと判定したときは、ステップS14において、中央制御部20Aは、生産管理コンピュータ300から、支持体ウェブWにおける接合部よりも上流側の巾w2および厚みt2を読み出す。
次に、ステップS16において、記憶装置200Bから、前記厚みt2に対応する温度履歴データを読み出す。
そして、ステップS18において、前記温度履歴データから所定の温度履歴に最も近い温度履歴曲線を選択し、選択した温度履歴曲線に対応する風量V1´を求める。前記風量V1´は、支持体ウェブWの巾1m当りの風量であるから、支持体ウェブWの巾がw2のときは、前記風量V1´をw2倍して前記所定の温度履歴を与えるのに必要な風量である必要風量を求める。
必要風量が求められたら、ステップS20において、可変ダンパー108Aおよび可変ダンパー108Bの開度を制御して給気流路6から乾燥ゾーン106に導入される加熱風の風量が前記風量になるようにする。そして、ステップS22において給気風量センサー60からの信号に基づいて加熱風の実際の風量が前記必要風量と一致するか否かを判定し、加熱風の実際の風量が前記必要風量と一致しないときは、ステップS20を繰り返す。
乾燥ライン1016においては、リターン流路114における第2補助ブロワー122よりも下流側においては、バイパス流路116をバイパスさせた加熱風であるバイパス風と、乾燥ゾーン106から排出された排出風のうち、リターン流路114に戻されたリターン風とが流通する。前記バイパス風と前記リターン風との風量の合計は、加熱風発生装置130で発生した加熱風の風量から、前記排出風のうち乾燥ゾーン106から外部に排出される分の風量を差し引いた風量に等しい。そして、可変ダンパー118の開度を一定の固定すれば、前記排出風のうち乾燥ゾーン106から外部に排出される分の風量は一定である。そして、ブロワー102からは一定の風量で新鮮な通貨風が供給される。
したがって、ヒータ104を通過する通過風の風量も一定であるから、ヒータ104の熱負荷は、乾燥ゾーン106に導入される加熱風である導入風の風量に関わらず一定である。したがって、ヒータ104の出口温度は安定するので、乾燥ゾーン106に導入する導入風の風量を増減させることによる支持体ウェブwへの供給熱量の制御がより高精度で行える。これは、図18からも明らかである。図18は、乾燥ゾーン106の入口からの距離と支持体ウェブwの表面温度との関係を、本発明(実施形態9)、特許文献1、および特許文献3の方法について示したグラフである。特許文献1の方法は、連続走行する支持体ウェブの粗面化面に塗布された製版層形成液等の塗布液を乾燥ゾーン中で先ず指触乾燥させ、次に加熱ローラで塗膜中の残留溶媒を蒸発させる方法である。そして、特許文献3の方法は、第1の加熱手段により感光性塗布層を指触乾燥状態となるまで乾燥させ、前記第1の加熱手段の下流側に設けられた第2の加熱手段により該感光性塗布層の硬化を促進させる方法である。
図18に示すように、実施形態9では乾燥ゾーン106のほぼ中央部で支持体ウェブの表面温度が所定温度に達してその後は定常状態であるのに対し、特許文献1および3に記載の方法では、乾燥ゾーン106の出口近傍に至って漸く支持体ウェブの表面温度が所定温度に達していることが判る。
また、制御コンピュータ200により、支持体ウェブWが、巾wおよび厚さtの大小によらず、同一の温度履歴で加熱されるように乾燥ゾーン106への導入風量を制御しているから、たとえば、支持体ウェブWが接合部を有し、前記接合部の前後で巾wや厚みtが変化している場合であっても、前記接合部の前後で温度履歴が異なることはない。
したがって、乾燥ライン1016を用いて製版層形成液や保護層の乾燥を行うことにより、サーマルCTPのように受熱履歴により品質が大きく影響される平版印刷版であっても、安定した品質のものを製造できる。
更に、乾燥ゾーン106では熱風乾燥を行っているから、支持体ウェブWに塗布された製版層形成液等は非接触で乾燥される。したがって、乾燥ゾーン106においては、加熱ローラを用いた場合とは異なり、支持体ウェブWの搬送速度と加熱ローラの周速との差や支持体ウェブWと加熱ローラ表面との温度差などによって支持体ウェブWの裏面が加熱ローラと擦られて傷が付くことが無い点でも好ましい。
以上、乾燥ゾーン106が1つの場合について説明してきたが、乾燥ライン1016は、直列に接合された複数の区画を有していてもよい。そして、前記区画のそれぞれに給気流路6および戻し流路8を設け、独立して加熱風の風量を制御できる。
乾燥ライン1016で処理できる支持体ウェブおよび前記支持体ウェブに塗布できる塗布液について以下に詳説する。
支持体ウェブとしては、帯状のアルミニウム薄板であるアルミニウムウェブの少なくとも一方の面をブラシグレイン処理や研磨ローラによるローラ研磨処理のような機械的粗面化処理を施し、次に、苛性ソーダのようなアルカリ溶液でエッチングするアルカリエッチング処理、および希塩酸や希硝酸のような酸性電解液中で交番電流を印加して電解処理する電界粗面化処理を1回または2回以上施して砂目立てしたものが挙げられる。なお、アルカリエッチング処理を施すと、アルミニウムウェブの表面にスマットが析出するから、アルカリエッチング処理と電解粗面化処理との間にデスマット処理を行って析出したスマットを除去することが好ましい。
アルミニウムウェブを砂目立てした後、陽極酸化処理を施して陽極酸化皮膜を形成した後、高温水蒸気や水ガラス溶液で処理する親水化処理を行い、表面に耐磨耗性の皮膜を形成するとともに、親水性層を形成することができる。
このようにして作成された支持体ウェブの砂目立て面に、下塗層を設け、支持体ウェブと製版層との接着性を教化するようにしてもよい。下塗層の成分としては、
カルボキシメチルセルロース、デキストリン、アラビアガムなどの多糖およびその誘導体、
2−アミノエチルホスホン酸、フェニルホスホン酸、ナフチルホスホン酸、アルキルホスホン酸、グリセロホスホン酸、メチレンジホスホン酸、エチレンジホスホン酸などの有機ホスホン酸、
フェニル燐酸、ナフチル燐酸、アルキル燐酸、グリセロ燐酸のような有機燐酸、
フェニルホスフィン酸、ナフチルホスフィン酸、アルキルホスフィン酸、グリセロホスフィン酸などの有機ホスフィン酸、
グリシンやβ−アラニンのようなアミノ酸類、および
トリエタノールアミンのようなヒドロキシル基含有アミンの塩酸塩
などの化合物が挙げられる。
下塗層は、たとえばこれらの化合物を水やメタノール、エタノール、メチルエチルケトンのような適宜の溶媒に溶解させた溶液を支持体ウェブの砂目立て面に塗布して乾燥させることにより形成できる。
下塗層の形成量は、2〜200mg/m2が適当であり、5〜100mg/m2が好ましい。
陽極酸化処理および親水化処理を施し、必要に応じて下塗層を形成した支持体ウェブに、各種製版層形成液を塗布し、乾燥して感光性または感熱性の製版層を形成することにより、平版印刷版が得られる。前記平版印刷版には、更に、製版層に更に保護層形成液を塗布して乾燥することにより、保護層を形成してもよい。
乾燥ライン1016で製造できる平版印刷版としては、たとえば、ナフトキノンジアジドとフェノール樹脂とを主成分とする感光性製版層を有するコンベンショナル系ポジ刷版、ジアゾニウム塩とアルカリ可溶性樹脂とバインダ樹脂とを主成分とする感光性製版層を有するコンベンショナル系ネガ刷版、エチレン性不飽和化合物と光重合開始剤とバインダ樹脂とからなる光重合性感光層と、前記光重合性感光層を酸素から保護するオーバーコート層とを有するフォトポリマー型デジタルダイレクト刷版、フェノール樹脂とアクリル樹脂とIR染料とを主成分とする感熱性製版層を有するサーマルポジ型デジタルダイレクト刷版、熱分解型酸発生剤、熱架橋剤、反応性ポリマー、IR染料よりなる感熱性製版層を有するサーマルネガ型デジタルダイレクト刷版などがある。前記サーマルポジ型デジタルダイレクト刷版の表面には、フェノール樹脂を主成分とする耐磨耗性のオーバーコート層を形成してもよい。
乾燥ライン1016で製造できる平版印刷版としては、他に、サーマルアブレーション型無処理刷版、光機能変換型無処理刷版、熱融着型無処理刷版、銀塩拡散転写法を用いた銀塩拡散転写型刷版などがある。
前記平版印刷版の支持体としては、前記支持体ウェブのほか、紙、ポリエチレンやポリプロピレン、ポリスチレンなどがラミネートされたラミネート紙、二酢酸セルローズ樹脂、三酢酸セルローズ樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、エチレン・プロピレン共重合体、ポリカーボネート樹脂、ポリビニルアセタール樹脂などの合成樹脂フィルムや半合成樹脂フィルムなどが使用できる。なお、紙、ラミネート紙、合成樹脂フィルム、半合成樹脂フィルムには、アルミニウムなどの金属を蒸着したりラミネートしたりしてもよい。
本発明の帯状体の加熱方法および帯状体加熱装置は、デジタルダイレクト刷版の製造において製版層形成液や保護層形成液を乾燥して製版層や保護層を形成したり、形成された製版層をキュアリング処理したりするのに好適に使用される。
特に、感熱型のデジタルダイレクト刷版の製造において、製版層や保護層の形成や製版層のキュアリングに好ましく使用される。
本発明の帯状体の加熱方法および帯状体加熱装置は、デジタルダイレクト刷版の製造だけでなく、コンベンショナル刷版の製造にも好適に適用できる。
本発明の帯状体の加熱方法および帯状体加熱装置は、また、オーディオテープやビデオテープ、フロッピディスク等の磁気記録媒体の製造ラインにおいて、帯状の基材に塗布した磁気記録層形成液を乾燥して磁気層を形成したり、前記磁気層の表面に保護層を形成したりするのに使用できる。
本発明の帯状体の加熱方法および帯状体加熱装置は、更に、写真フィルムや映画フィルムの製造ライン、および印画紙の製造ラインにおいて、フィルムベースやバライタ紙に感光乳剤やハレーション防止層形成液、ゼラチン溶液を塗布して感光層やハレーション防止層、ゼラチン層を形成するのにも使用できる。
図1は、実施形態1に係る帯状体加熱装置の構成の概略を示すブロック図である。 図2は、実施形態1に係る帯状体加熱装置の備える風量調整装置において、加熱ゾーンに導入される導入風の風量Q1と系外に排出される余剰風の風量Q2との関係を示すグラフである。 図3は、実施形態1に係る帯状体加熱装置で加熱される帯状体の厚みと、加熱ゾーンに供給される供給熱量および帯状体の表面温度との関係を示すグラフである。 図4は、実施形態1に係る帯状体加熱装置において、加熱ゾーンの入口からの距離と帯状体の表面温度との関係を示すグラフである。 図5は、実施形態2に係る帯状体加熱装置の構成の概略を示すブロック図である。 図6は、導入風およびバイパス風の風量を変化させたときの導入風およびリターン風の温度の時間変化を示すグラフである。 図7は、実施形態3に係る帯状体加熱装置の構成の概略を示すブロック図である。 図8は、実施形態4に係る帯状体加熱装置の構成の概略を示すブロック図である。 図9は、実施形態5に係る帯状体加熱装置の構成の概略を示すブロック図である。 図10は、実施形態5に係る帯状体加熱装置において帯状体の厚みを変化させたときの、加熱ゾーンの各区画に導入される導入風および余剰風の風量の時間変化を示すグラフである。 図11は、実施形態6に係る帯状体加熱装置の構成の概略を示すブロック図である。 図12は、実施形態7に係る帯状体加熱装置の構成の概略を示すブロック図である。 図13は、実施形態8に係る帯状体加熱装置の構成の概略を示すブロック図である。 図14は、実施形態9に係る乾燥ラインの構成の概略を示すブロック図である。 図15は、図14に示す乾燥ラインの備える正魚コンピュータの構成を示すブロック図である。 図16は、図15に示す制御コンピュータの記憶装置に記憶されている温度履歴データの一例を示すグラフである。 図17は、図14に示す乾燥ラインの動作手順を示すフローチャートである。 図18は、図14に示す乾燥ラインの備える乾燥ゾーンの入口からの距離と支持体ウェブの表面温度との関係を、本発明(実施形態9)、特許文献1、および特許文献3の方法について示したグラフである。
符号の説明
2 送風装置
2A 送風装置
2B 送風装置
4 加熱装置
4A 加熱装置
6 加熱ゾーン
6A 区画
6B 区画
6C 区画
8 風量調整装置
8A 風量調整装置
8B 風量調整装置
10 加熱風給気流路
10A 加熱風給気流路
10B 加熱風給気流路
10C 加熱風給気流路
12 余剰風排出流路
12A 余剰風排出流路
12B 余剰風排出流路
12C 余剰風排出流路
14 リターン流路
16 バイパス流路
18 風量調整装置
22A 流路切替装置
22B 流路切替装置
24A 熱交換器
24B 熱交換器
26 流路切替装置
28A 排出風流路
28B 排出風流路
30A 加熱風発生装置
30B 加熱風発生装置
32 接合部検出装置
34 生産管理コンピュータ
36 風量条件制御装置
80 風量調整装置
82 風量調整装置
82A 風量調整装置
82B 風量調整装置
84 風量調整装置
84A 風量調整装置
84B 風量調整装置
86 風量調整装置
86A 風量調整装置
86B 風量調整装置
102 ブロワー
104 ヒータ
106 乾燥ゾーン
108A 可変ダンパー
108B 可変ダンパー
110 加熱風給気流路
114 リターン流路
116 バイパス流路
132 接合部検出センサー
200 制御コンピュータ
300 生産管理コンピュータ
1000 帯状体加熱装置
1002 帯状体加熱装置
1004 帯状体加熱装置
1006 帯状体加熱装置
1008 帯状体加熱装置
1010 帯状体加熱装置
1012 帯状体加熱装置
1014 帯状体加熱装置
1016 帯状体加熱装置

Claims (15)

  1. 帯状体を、加熱ゾーン内において一定方向に沿って搬送して加熱する帯状体の加熱方法であって、
    巾および厚みの少なくとも一方が異なる帯状体を接合した部分が前記加熱ゾーンを通過するときは、前記接合部の前後において前記帯状体の温度履歴が略同一になるように、前記加熱ゾーンにおける前記帯状体への供給熱量を、前記帯状体における搬送方向に対して前記接合部よりも下流側の寸法に基いて設定された第1の供給熱量から前記接合部よりも上流側の寸法に基いて設定された第2の供給熱量に変更することを特徴とする帯状体の加熱方法。
  2. 前記加熱ゾーンを前記帯状体の搬送方向に沿って2以上の区画に区分し、
    前記帯状体の接合部が前記加熱ゾーンを通過する際には、前記帯状体の搬送方向に沿って上流側の区画から順に供給熱量を変更する請求項1に記載の帯状体の加熱方法。
  3. 前記加熱ゾーンは、前記帯状体の通過経路に向かって加熱風を吹き出すことにより前記塗布液を加熱するとともに、
    前記加熱風の風量および温度の少なくとも一方を増減させることにより帯状体への供給熱量を変更する請求項1または2に記載の帯状体の加熱方法。
  4. 前記帯状体の搬送方向に沿って前記加熱ゾーンよりも上流側において帯状体の前記接続部が通過したことを検出し、前記検出結果に基づいて前記加熱ゾーンにおける供給熱量を変更する請求項1〜3の何れか1項に記載の帯状体の加熱方法。
  5. 前記乾燥ゾーンにおいては、少なくとも一方の面に塗布液が塗布された帯状体を一定方向に搬送しつつ加熱し、前記塗布液を乾燥する請求項1〜4に記載の帯状体の加熱方法
  6. 前記帯状体は平版印刷版である請求項5に記載の帯状体の加熱方法。
  7. 一定方向に搬送される帯状体の少なくとも一方の面に加熱風を吹き付けて前記帯状体を加熱する加熱ゾーンと、加熱風を発生させる加熱風発生手段と、前記加熱風発生手段で発生させた加熱風を前記加熱ゾーンに導入する加熱風給気流路とを備え、
    前記加熱風発生手段は、通過風を発生させる通過風発生手段と、前記通過風発生手段で発生させた通過風を加熱する加熱手段とを有するとともに、前記通過風発生手段においては一定風量の通過風を発生させ、前記加熱手段を通過させることにより、一定の風量および温度の加熱風を発生させるとともに、
    前記加熱風給気流路は、前記加熱風発生手段で発生した加熱風を前記加熱ゾーンに導入する導入風量を調整する加熱風量調整手段を備えてなる
    ことを特徴とする帯状体加熱装置。
  8. 巾および厚みの少なくとも一方が異なる帯状体を接合した部分が前記加熱ゾーンを通過するときは、前記加熱風量調整手段によって前記加熱ゾーンに供給される加熱風の風量を調整することにより、前記加熱ゾーンにおける前記帯状体への供給熱量を、前記帯状体における搬送方向に対して前記接合部よりも下流側の巾および厚みに基いて設定された第1の供給熱量から前記帯状体における前記接合部よりも上流側の寸法に基いて設定された第2の供給熱量に変更し、前記接合部の前後における前記帯状体の温度履歴を略同一にする請求項7に記載の帯状体加熱装置。
  9. 前記加熱風給気流路から分岐し、前記加熱風発生手段で発生した加熱風の少なくとも一部を前記加熱ゾーン外にバイパスさせるバイパス流路と、
    前記加熱風給気流路を通して加熱ゾーンに供給される加熱風の風量である給気風量と前記バイパス流路にバイパスされる加熱風の風量であるバイパス風量との総和を一定に保持しつつ、前記給気風量と前記バイパス風量との比率を変更する風量比率変更手段とを
    備えてなる請求項7または8に記載の帯状体加熱装置。
  10. 前記加熱ゾーンに導入された加熱風と、前記バイパス流路に導入された加熱風とを前記加熱ゾーン外で合流させ、少なくともその一部を前記加熱手段に戻すリターン流路を備えてなる請求項9に記載の帯状体加熱装置。
  11. 一定方向に搬送される帯状体の少なくとも一方の面に加熱風を吹き付けて前記帯状体を加熱する加熱ゾーンと、
    それぞれ異なった温度の加熱風を発生させる複数の加熱風発生手段と、
    前記加熱風発生手段で発生する加熱風を導入する加熱風導入流路と、
    前記加熱風導入流路に設けられ、各加熱風発生手段から前記加熱ゾーンに導入する加熱風の導入風量の割合を調整する加熱風導入割合調整手段とを
    備え、
    前記加熱風発生手段においては、一定の風量の通過風を加熱手段に通過させて加熱風を発生させることを特徴とする帯状体加熱装置。
  12. 一定方向に搬送される帯状体の少なくとも一方の面に加熱風を吹き付けて前記帯状体を加熱する加熱ゾーンと、
    それぞれ異なった温度の加熱風を発生させる複数の加熱風発生手段と、
    前記加熱風発生手段で発生する加熱風を導入する加熱風導入流路と、
    前記加熱風導入流路に設けられ、前記加熱風発生手段のいずれかから前記加熱ゾーンに加熱風が導入されるように加熱風導入流路を切り替える加熱風導入流路切替手段とを
    備え、
    前記加熱風発生手段においては、一定の風量の通過風を加熱手段に通過させて加熱風を発生させることを特徴とする帯状体加熱装置。
  13. 前記加熱ゾーンより上流側に位置し、前記加熱ゾーンを通過する前記帯状体の接合部を検出する接合部検出手段と、
    前記加熱ゾーンを通過する帯状体の巾および厚みに関する生産管理情報を格納する生産管理情報格納部と、
    前記接合部検出手段が前記接合部を検出すると、前記帯状体における前記接合部よりも上流側の部分の巾および厚みを前記生産管理情報格納部から読み出し、読み出した巾および厚みに基き、前記接合部の前後において帯状体の温度履歴が実質同一になるように加熱風の導入風量または導入割合を設定して前記加熱風量調整手段または前記加熱風導入割合調整手段を制御する制御手段とを
    備えてなる請求項7〜12に記載の帯状体加熱装置。
  14. 前記加熱ゾーンは前記帯状体の搬送方向に沿って2以上の区画に区分され、
    前記寸法検出手段が前記帯状体の巾および厚みの少なくとも一方が変化したことを検出すると、前記加熱ゾーンにおける上流側の区画から順に供給熱量を変更する請求項7〜13の何れか1項に記載の帯状体加熱装置。
  15. 前記帯状体は、平版印刷版の基材である支持体ウェブであり、前記帯状体加熱装置は、支持体ウェブの少なくとも一方の面に塗布された塗布液を加熱乾燥する請求項7〜14の何れか1項に記載の帯状体加熱装置。
JP2003404242A 2003-12-03 2003-12-03 帯状体の加熱方法および帯状体加熱装置 Expired - Fee Related JP4319532B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003404242A JP4319532B2 (ja) 2003-12-03 2003-12-03 帯状体の加熱方法および帯状体加熱装置
US11/002,223 US7176415B2 (en) 2003-12-03 2004-12-03 Heating method for a band-shaped body and heating apparatus for a band-shaped body

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003404242A JP4319532B2 (ja) 2003-12-03 2003-12-03 帯状体の加熱方法および帯状体加熱装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005161212A true JP2005161212A (ja) 2005-06-23
JP4319532B2 JP4319532B2 (ja) 2009-08-26

Family

ID=34631676

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003404242A Expired - Fee Related JP4319532B2 (ja) 2003-12-03 2003-12-03 帯状体の加熱方法および帯状体加熱装置

Country Status (2)

Country Link
US (1) US7176415B2 (ja)
JP (1) JP4319532B2 (ja)

Families Citing this family (72)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100556503B1 (ko) * 2002-11-26 2006-03-03 엘지전자 주식회사 건조기의 건조 시간제어 방법
WO2005085730A2 (en) * 2004-03-02 2005-09-15 Nv Bekaert Sa Infrared drier installation for passing web
FR2867263B1 (fr) * 2004-03-02 2006-05-26 Solaronics Irt Installation de sechage pour une bande defilante, notamment pour une bande de papier
DE102005017152B4 (de) * 2005-04-13 2007-02-08 Lindauer Dornier Gmbh Verfahren zum Trocknen von vorzugsweise plattenförmigen Produkten und Durchlauftrockner in Mehretagenbauweise
US8239735B2 (en) 2006-05-12 2012-08-07 Apple Inc. Memory Device with adaptive capacity
WO2007132457A2 (en) 2006-05-12 2007-11-22 Anobit Technologies Ltd. Combined distortion estimation and error correction coding for memory devices
CN103280239B (zh) 2006-05-12 2016-04-06 苹果公司 存储设备中的失真估计和消除
US7697326B2 (en) 2006-05-12 2010-04-13 Anobit Technologies Ltd. Reducing programming error in memory devices
WO2008026203A2 (en) 2006-08-27 2008-03-06 Anobit Technologies Estimation of non-linear distortion in memory devices
JP4901395B2 (ja) * 2006-09-26 2012-03-21 富士フイルム株式会社 塗布膜の乾燥方法
US7821826B2 (en) 2006-10-30 2010-10-26 Anobit Technologies, Ltd. Memory cell readout using successive approximation
WO2008053472A2 (en) 2006-10-30 2008-05-08 Anobit Technologies Ltd. Reading memory cells using multiple thresholds
US7924648B2 (en) 2006-11-28 2011-04-12 Anobit Technologies Ltd. Memory power and performance management
US8151163B2 (en) 2006-12-03 2012-04-03 Anobit Technologies Ltd. Automatic defect management in memory devices
US7900102B2 (en) 2006-12-17 2011-03-01 Anobit Technologies Ltd. High-speed programming of memory devices
US7751240B2 (en) * 2007-01-24 2010-07-06 Anobit Technologies Ltd. Memory device with negative thresholds
US8151166B2 (en) 2007-01-24 2012-04-03 Anobit Technologies Ltd. Reduction of back pattern dependency effects in memory devices
WO2008111058A2 (en) * 2007-03-12 2008-09-18 Anobit Technologies Ltd. Adaptive estimation of memory cell read thresholds
US8001320B2 (en) 2007-04-22 2011-08-16 Anobit Technologies Ltd. Command interface for memory devices
US8234545B2 (en) 2007-05-12 2012-07-31 Apple Inc. Data storage with incremental redundancy
WO2008139441A2 (en) 2007-05-12 2008-11-20 Anobit Technologies Ltd. Memory device with internal signal processing unit
US7925936B1 (en) 2007-07-13 2011-04-12 Anobit Technologies Ltd. Memory device with non-uniform programming levels
US8259497B2 (en) 2007-08-06 2012-09-04 Apple Inc. Programming schemes for multi-level analog memory cells
US8174905B2 (en) 2007-09-19 2012-05-08 Anobit Technologies Ltd. Programming orders for reducing distortion in arrays of multi-level analog memory cells
US7773413B2 (en) 2007-10-08 2010-08-10 Anobit Technologies Ltd. Reliable data storage in analog memory cells in the presence of temperature variations
US8000141B1 (en) 2007-10-19 2011-08-16 Anobit Technologies Ltd. Compensation for voltage drifts in analog memory cells
US8068360B2 (en) 2007-10-19 2011-11-29 Anobit Technologies Ltd. Reading analog memory cells using built-in multi-threshold commands
WO2009050703A2 (en) 2007-10-19 2009-04-23 Anobit Technologies Data storage in analog memory cell arrays having erase failures
KR101509836B1 (ko) 2007-11-13 2015-04-06 애플 인크. 멀티 유닛 메모리 디바이스에서의 메모리 유닛의 최적화된 선택
US8225181B2 (en) 2007-11-30 2012-07-17 Apple Inc. Efficient re-read operations from memory devices
US8209588B2 (en) 2007-12-12 2012-06-26 Anobit Technologies Ltd. Efficient interference cancellation in analog memory cell arrays
US8456905B2 (en) 2007-12-16 2013-06-04 Apple Inc. Efficient data storage in multi-plane memory devices
US8085586B2 (en) 2007-12-27 2011-12-27 Anobit Technologies Ltd. Wear level estimation in analog memory cells
US8156398B2 (en) 2008-02-05 2012-04-10 Anobit Technologies Ltd. Parameter estimation based on error correction code parity check equations
US7924587B2 (en) 2008-02-21 2011-04-12 Anobit Technologies Ltd. Programming of analog memory cells using a single programming pulse per state transition
US7864573B2 (en) 2008-02-24 2011-01-04 Anobit Technologies Ltd. Programming analog memory cells for reduced variance after retention
US8230300B2 (en) 2008-03-07 2012-07-24 Apple Inc. Efficient readout from analog memory cells using data compression
US8400858B2 (en) 2008-03-18 2013-03-19 Apple Inc. Memory device with reduced sense time readout
US8059457B2 (en) 2008-03-18 2011-11-15 Anobit Technologies Ltd. Memory device with multiple-accuracy read commands
US7924613B1 (en) 2008-08-05 2011-04-12 Anobit Technologies Ltd. Data storage in analog memory cells with protection against programming interruption
US8498151B1 (en) 2008-08-05 2013-07-30 Apple Inc. Data storage in analog memory cells using modified pass voltages
US8949684B1 (en) 2008-09-02 2015-02-03 Apple Inc. Segmented data storage
US8169825B1 (en) 2008-09-02 2012-05-01 Anobit Technologies Ltd. Reliable data storage in analog memory cells subjected to long retention periods
US8000135B1 (en) 2008-09-14 2011-08-16 Anobit Technologies Ltd. Estimation of memory cell read thresholds by sampling inside programming level distribution intervals
US8482978B1 (en) 2008-09-14 2013-07-09 Apple Inc. Estimation of memory cell read thresholds by sampling inside programming level distribution intervals
US8239734B1 (en) 2008-10-15 2012-08-07 Apple Inc. Efficient data storage in storage device arrays
US8713330B1 (en) 2008-10-30 2014-04-29 Apple Inc. Data scrambling in memory devices
US8208304B2 (en) 2008-11-16 2012-06-26 Anobit Technologies Ltd. Storage at M bits/cell density in N bits/cell analog memory cell devices, M>N
US8397131B1 (en) 2008-12-31 2013-03-12 Apple Inc. Efficient readout schemes for analog memory cell devices
US8248831B2 (en) 2008-12-31 2012-08-21 Apple Inc. Rejuvenation of analog memory cells
US8924661B1 (en) 2009-01-18 2014-12-30 Apple Inc. Memory system including a controller and processors associated with memory devices
US8228701B2 (en) 2009-03-01 2012-07-24 Apple Inc. Selective activation of programming schemes in analog memory cell arrays
US8259506B1 (en) 2009-03-25 2012-09-04 Apple Inc. Database of memory read thresholds
US8832354B2 (en) 2009-03-25 2014-09-09 Apple Inc. Use of host system resources by memory controller
US8238157B1 (en) 2009-04-12 2012-08-07 Apple Inc. Selective re-programming of analog memory cells
US8479080B1 (en) 2009-07-12 2013-07-02 Apple Inc. Adaptive over-provisioning in memory systems
US8495465B1 (en) 2009-10-15 2013-07-23 Apple Inc. Error correction coding over multiple memory pages
US8677054B1 (en) 2009-12-16 2014-03-18 Apple Inc. Memory management schemes for non-volatile memory devices
US8694814B1 (en) 2010-01-10 2014-04-08 Apple Inc. Reuse of host hibernation storage space by memory controller
US8572311B1 (en) 2010-01-11 2013-10-29 Apple Inc. Redundant data storage in multi-die memory systems
US8694853B1 (en) 2010-05-04 2014-04-08 Apple Inc. Read commands for reading interfering memory cells
US8572423B1 (en) 2010-06-22 2013-10-29 Apple Inc. Reducing peak current in memory systems
US8595591B1 (en) 2010-07-11 2013-11-26 Apple Inc. Interference-aware assignment of programming levels in analog memory cells
US9104580B1 (en) 2010-07-27 2015-08-11 Apple Inc. Cache memory for hybrid disk drives
US8767459B1 (en) 2010-07-31 2014-07-01 Apple Inc. Data storage in analog memory cells across word lines using a non-integer number of bits per cell
US8856475B1 (en) 2010-08-01 2014-10-07 Apple Inc. Efficient selection of memory blocks for compaction
US8694854B1 (en) 2010-08-17 2014-04-08 Apple Inc. Read threshold setting based on soft readout statistics
US9021181B1 (en) 2010-09-27 2015-04-28 Apple Inc. Memory management for unifying memory cell conditions by using maximum time intervals
US8844433B2 (en) * 2012-01-10 2014-09-30 General Electric Company Detection of airflow in an appliance
CN104959290B (zh) * 2015-05-14 2017-08-01 苏州柳溪机电工程有限公司 自动吹水装置
US11556416B2 (en) 2021-05-05 2023-01-17 Apple Inc. Controlling memory readout reliability and throughput by adjusting distance between read thresholds
US11847342B2 (en) 2021-07-28 2023-12-19 Apple Inc. Efficient transfer of hard data and confidence levels in reading a nonvolatile memory

Family Cites Families (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4479776A (en) * 1981-07-22 1984-10-30 Smith Donald P Thermal treatment of food products
JPH0649175B2 (ja) 1988-11-09 1994-06-29 富士写真フイルム株式会社 写真感光性帯状物の乾燥方法
JP2530219B2 (ja) 1989-02-28 1996-09-04 富士写真フイルム株式会社 帯状物乾燥装置
JP2592987B2 (ja) * 1990-09-29 1997-03-19 中外炉工業 株式会社 カテナリ位置制御方法
JPH04254529A (ja) * 1991-02-04 1992-09-09 Daido Steel Co Ltd 連続熱処理炉におけるストリップの形状制御方法
JP3071520B2 (ja) 1991-09-20 2000-07-31 竹本油脂株式会社 エポキシ(メタ)アクリレート類の製造方法及び該製造方法によって得られるエポキシ(メタ)アクリレート類並びに該エポキシ(メタ)アクリレート類を含有して成る重合性組成物
JP3373565B2 (ja) * 1992-11-27 2003-02-04 富士写真フイルム株式会社 感光材料乾燥装置の乾燥風温度制御方法
US5347103A (en) * 1993-08-31 1994-09-13 Btu International Convection furnace using shimmed gas amplifier
CH690230A5 (fr) * 1995-03-17 2000-06-15 Bobst Sa Procédé et dispositif de contrôle de l'humidité d'une bande de matériau dans une machine d'impression.
US5951734A (en) * 1997-08-15 1999-09-14 Tgl Tempering Systems, Inc. Semi-convective forced air system for tempering low E coated glass
JP4233199B2 (ja) 2000-06-30 2009-03-04 富士フイルム株式会社 平版印刷版の製造方法
US6651357B2 (en) * 2001-01-12 2003-11-25 Megtec Systems, Inc. Web dryer with fully integrated regenerative heat source and control thereof
JP2003098685A (ja) 2001-09-25 2003-04-04 Fuji Photo Film Co Ltd 平版印刷版乾燥装置及び平版印刷版乾燥方法
US6964117B2 (en) * 2002-12-20 2005-11-15 Metso Paper Usa, Inc. Method and apparatus for adjusting a moisture profile in a web

Also Published As

Publication number Publication date
US20050121436A1 (en) 2005-06-09
JP4319532B2 (ja) 2009-08-26
US7176415B2 (en) 2007-02-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4319532B2 (ja) 帯状体の加熱方法および帯状体加熱装置
US20080286476A1 (en) Method of manufacturing lithographic printing plate
JP5235469B2 (ja) 乾燥装置及び光学フィルムの製造方法
US20050163502A1 (en) Drying device and drying method
US5789145A (en) Atmospheric pressure glow discharge treatment of base material for photographic applications
JPS61278848A (ja) 写真感光材料の製造方法
JP2003093952A (ja) 塗布膜の乾燥方法および装置
JP5790120B2 (ja) 製造方法及び製造装置
JP3881272B2 (ja) 加熱乾燥装置
JP2018047690A (ja) フィルムの製造方法
JP2003093953A (ja) 塗布膜の乾燥方法および装置
JP3912769B2 (ja) 塗布方法および塗布ライン
US12005698B2 (en) Heating device and liquid discharge apparatus
JP2001293416A (ja) 塗布装置、塗布方法及びその塗布物の断裁方法
JPH08318198A (ja) 長尺帯状体の乾燥方法及びそのための装置
US11813847B2 (en) Image forming apparatus which heats recording medium at a higher temperature at a downstream position than an upstream position
JP2003340358A (ja) 塗布方法および塗布装置
JP2000063548A (ja) プラスティック支持体の表面処理方法、磁気記録媒体及びハロゲン化銀写真感光材料
JP2001185337A (ja) 誘導発熱ローラー装置および帯状体のラミネート装置
JP2001191018A (ja) 塗布製造方法および塗布製造物
JPH08117682A (ja) 塗布方法
JPH08291973A (ja) 被乾燥層が形成された可撓性帯状物の乾燥方法及びその装置
JPS6337924A (ja) ラミネ−タ−及びラミネ−ト処理方法
JP2000330252A (ja) 熱現像装置
JP2000181010A (ja) 熱現像写真感光材料、熱可塑性支持体および熱現像方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060523

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20070112

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20081114

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090106

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090227

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090324

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090423

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20090526

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20090528

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120605

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120605

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130605

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees