JPH08117682A - 塗布方法 - Google Patents

塗布方法

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JPH08117682A
JPH08117682A JP25837794A JP25837794A JPH08117682A JP H08117682 A JPH08117682 A JP H08117682A JP 25837794 A JP25837794 A JP 25837794A JP 25837794 A JP25837794 A JP 25837794A JP H08117682 A JPH08117682 A JP H08117682A
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coating
bar
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coating method
coating liquid
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JP25837794A
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Masahiko Murayama
雅彦 村山
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Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 バー塗布法において、比較的高粘度の塗布液
を均一に塗布する方法を提供する。 【構成】 連続走行しているウェブ4にバー6を用いて
塗布液3を塗布する方法において、該塗布液の粘度が2
0〜500cPの塗布液をバーの回転周速度Vbとウェ
ブの走行速度Vwの比であるVb/Vwが1/20〜1
/3である塗布方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は塗布方法に関するもので
ある。より詳細には連続走行している帯状支持体(以下
「ウェブ」という)の一方の面に塗布液を塗布する方法
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より連続走行しているウェブに塗布
液を塗布する方法としては、各種の方法が提案されてき
た。一般に塗布工程はウェブに塗布液を転移せしめる部
分(以下、「アプリケーション系」という)とウェブに
転移された塗布液を所望の塗布量に計量する部分(以
下、「計量系」という)とに分けて考えられるため、塗
布方法はアプリケーション系、計量系の相違により分離
されていた。アプリケーション系の相違に基づいて、ロ
ーラ塗布法、ディップ塗布法、ファウンテン塗布法等、
計量系の相違に基づいて、エアーナイフ塗布法、ブレー
ド塗布法、バー塗布法等が知られていた。また、アプリ
ケーションと計量とを同一の部分で担当するものとし
て、エクストルージョン塗布法、ビード塗布法、カーテ
ン塗布法が知られていた。
【0003】これらの塗布法の1つであるバー塗布法の
改良型として、特公昭58−4589号公報等に記載の
塗布方法の如きアプリケーションと計量とを同一の部分
で担当するバー塗布法も提案されている。改良型バー塗
布法の利点は、操作が容易であり、かつ多大なスペース
を要しないことである。ここにバーとしては、一定の径
を有するワイヤーをロッドの表面に密に巻き付けたもの
(以下、「ワイヤーバー」という)あるいは、ロッド自
身の表面に一定の幅、深さを有する溝を一定ピッチで設
けたもの(以下、「ワイヤレスバー」という)が用いら
れる。
【0004】しかし、バー塗布法では、比較的高粘度の
塗布液をウェブに均一に塗布することが困難であること
がわかり、改良が求められていた。特に、ウェブの幅が
広くなると、塗布の均一性が損なわれやすくなり、大量
に塗布を行いたい時の支障となっていた。本発明におけ
る「塗布の均一性」とは、2つの意味をもつ。1つは、
ウェブ全面に塗布液が塗設されること(塗布されない部
分がないこと)であり、もう1つは塗設される塗布液量
のバラツキが小さい(塗布精度がある)ことである。本
発明における「均一」とは、塗布精度が±5%以下であ
ることを意味する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、バー
塗布法において、比較的高粘度の塗布液を均一に塗布す
る方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】本発明のかかる目的は、連続走行している
ウェブにバーを用いて塗布液を塗布する方法において、
該塗布液の粘度が20〜500cPの塗布液をバーの回
転周速度Vbとウェブの走行速度Vwの比であるVb/
Vwが1/20〜1/3であることを特徴とする塗布方
法により達成された。以下に、本発明について詳細に説
明する。
【0007】本発明に使用されるバー塗布方法として
は、バーを使用する塗布であれば特に制限ない。例え
ば、図1に示すようなアプリケーション系としてキス塗
布法を用いたバー塗布方法でもかまわないが、最も好ま
しいのは、例えば前記特公昭58−4589号公報に記
載のバー塗布方法のような、バーが支持部材に支持さ
れ、かつウェブに接触しつつ該ウェブと同方向に回転す
るバーの前記ウェブとの接触部の直前において液だまり
が形成されるように塗布液を供給し、該バーにより前記
ウェブに塗布液を塗布する塗布方法である。これらの塗
布方法における塗布装置(図2、図3)に使用されるバ
ー支持部材はバーが高速で回転するため、バー(ワイヤ
ーバーにあってはワイヤー)との間の摩擦抵抗が小さい
材質のものが選択されなければならない。本発明に好ま
しく用いられるバー支持部材の材質としては、例えば、
フッ素樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリエチレン樹脂、
ポリスチレン樹脂等を挙げることができ、これらのうち
でもポリテトラフルオロエチレン、ポリアセタール樹脂
が摩擦係数、強度の点でとくに好ましい。更に、これら
のプラスチック材料にグラスファイバー、グラファイ
ト、二硫化モリブデン等の充填剤を添加したものを用い
ることができる。更には、バー支持部材を金属材料で製
作した後、その表面に前述の如きプラスチック材料をコ
ーティングしたり、貼り付けたりして、バーとの間の摩
擦係数を小さくさせてもよい。あるいは、各種金属材料
に前述の如きプラスチック材料を含浸させたもの、例え
ば、アルミニウムにポリテトラフルオロエチレンを含浸
させたものをバー支持部材に用いることもできる。本発
明において、使用される塗布液としては20〜500c
P、好ましくは40〜200cP、特に好ましくは60
〜160cPの粘度の塗布液である。塗布液粘度がこれ
らの範囲にあり、金属酸化物のような微粒子分散物が含
まれる塗布液であることが更に好ましい。微粒子として
は、例えば特開昭5−341436号公報、特開昭6−
35092号公報に記載のような磁性粒子、例えば二酸
化珪素、酸化アルミニウム、ポリメチルメタクリレート
のようなマット剤、例えば帯電防止剤などが挙げられ
る。微粒子の大きさとしては、0.01〜10μm、好
ましくは0.05〜3μm、さらに好ましくは0.1〜
1μmである。微粒子はの形状はどんな形でもよく、例
えば球状、米粒状、板状、針状、立方状等がある。上記
好ましい大きさとはこれら形状の一辺のうち大きい方の
値を意味する。本発明の塗布液の表面張力は特に限定し
ないが、50dyne/cm 以下で特に好ましい結果が得られ
る。
【0008】次に本発明において使用されるバーについ
て説明する。本発明において使用されるバーは、ワイヤ
ーバー、ワイヤレスバーを包含する。本発明において、
ワイヤーバーを使用する場合、適切なバーの径は6mm〜
25mm、好ましくは6mm〜15mmである。ワイヤーの径
は0.3mm〜0.75mmが好ましく、0.35mm〜0.
5mmが特に好ましい。これよりワイヤー径が大きくとも
小さくとも前記の粘度のような塗布液を均一に塗布する
ことができない。ワイヤーの材質としては金属が用いら
れるが、耐蝕性、耐摩耗性、強度等の観点からステンレ
ス鋼が最も適している。このワイヤーには更に耐摩耗性
を向上させるため、表面にメッキを施すこともできる。
とくにハードクロムメッキが適している。また、本発明
においてワイヤレスバーを使用する場合、溝のピッチは
0.1〜0.5mm、好ましくは0.2〜0.3mmが適当
であり、断面形状としては正弦曲線に近似したものがと
くに適している。しかしながら、必ずしもこのような断
面形状に限定されることなく、他の断面形状のものも使
用することができる。一般にワイヤレスバーとワイヤー
バーとは一定の対応関係があり、それぞれ断面における
凸部の頂を結んだ線より下方にある空間の単位当たりの
面積(図4a,b参照)が等しい場合には、同一条件下
における同一塗布量の塗布に適しているとされている。
したがってこのような対応関係に基づき、ワイヤーバー
における知見より適切なワイヤレスバーを選択すること
ができる。バーの材質としては、耐蝕性、強度の面より
金属が好ましく、とくにステンレス鋼が適している。ワ
イヤレスバーの材質としては、耐蝕性、耐摩耗性、強度
等の観点から金属とくにステンレス鋼が適している。
【0009】次に、本発明のバーの回転周速度Vbとウ
ェブの走行速度Vwの比Vb/Vwについて説明する。
本発明のごとき20〜500cPという比較的高粘度の
塗布液を均一に塗布するためには、Vb/Vwの比が1
/20〜1/3であることが好ましく、1/15〜1/
4であることが更に好ましい。。これよりVb/Vwが
小さい場合には、所望の塗布量が得られなかったりある
いは均一に塗布できずムラだらけになり使用できない。
また、大きい場合には塗布量が異常に多くなったりある
いは比較的塗布液粘度が高いために同伴エアーが巻き込
まれスジ故障や未塗布部ができたりして使用できない。
本発明は、幅の広いウェブに対して特に有用である。ウ
ェブの幅が1000mm以上になると、搬送中のウェブの
平面性が崩れてくる。ウェブの厚みにもよるが、厚みが
薄ければ薄いほど悪くなる。搬送中のウェブの平面性の
悪化は、すぐに塗布の均一性を損なうこととなる。従来
の技術としては10cP以下の粘度の塗布液を塗布して
いたため、このようなウェブの平面性の悪化があって
も、塗布後乾燥までの間にいわゆるレベリングが起こり
塗布物としては許容される均一性が保たれていた。本発
明により、レベリングの起こりにくい粘度の塗布液で
も、塗布の均一性が保たれることが初めて示された。本
発明に使用されるウェブの厚みは特に限定されないが、
50〜1000μmが好ましく、50〜300μmが更
に好ましい。特に好ましくは85〜105μmである。
【0010】本発明に使用されるウェブとしては、紙、
プラスチックフィルム、レジンコーテッド紙、合成紙等
が包含される。プラスチックフィルムの材質は、たとえ
ば、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィ
ン、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン等
のビニル重合体、6,6-ナイロン、6-ナイロン等のポリア
ミド、ポリエチレンテレフタレート(以下「PET」と
いう)、ポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキ
シレート(以下「PEN」という)等のポリエステル、
ポリカーボネート、セルローストリアセテート、セルロ
ースジアセテート等のセルロースエステル等が使用され
る。また、レジンコーテッド紙に用いる樹脂としては、
ポリエチレンをはじめとするポリオレフィンが代表的で
あるが、必ずしもこれに限定されない。これらの中でも
好ましいのが、写真用ポリエステルとして使用されるP
ET,PENである。
【0011】その中でも好ましいのが、PENであり、
更に好ましくは該PENを50℃以上ガラス転移温度未
満の温度で熱処理したものである。写真用支持体として
使用する場合、その塗布工程において特に要求されるの
が、スリキズ、平面性、塗布液の均一塗布性である。こ
のうち、本発明の効果が顕著に現れるのが塗布液の均一
性であり、上記PENや熱処理されたPENにおいて特
に顕著である。中でも熱処理されたPENがもっともよ
い。熱処理により、ベースの平面性が悪化したベースで
も本発明により、均一に塗布できる。以下、ガラス転移
温度未満の熱処理について説明する。本発明におけるガ
ラス転移温度(Tg)とは、示差熱分析計(DSC)を
用い、写真フィルム支持体としてのサンプルフイルム1
0mgをヘリウムチッ素気流中、20℃/分で昇温して
いった時、ベースラインから偏奇しはじめる温度と新た
なベースラインに戻る温度の算術平均温度もしくはTg
に吸熱ピークが現れた時はこの吸熱ピークの最大値に示
す温度をTgとして定義する。ここで、サンプルとは、
粉末状無定形樹脂であることが望ましいが、支持体を用
いてもその値はほとんど変わらない。
【0012】ウェブを予め熱処理しておくことにより、
その巻き癖を改善できることが特開平6−35118号
公報、発明協会公開技報94−6023号等に記載され
ており、本発明はこれらのウェブにも適用できる。熱処
理温度は50℃以上Tg未満、より好ましくはTg−2
0℃以上Tg未満で熱処理を行う。50℃未満で行うと
十分な巻き癖効果を得るためには長時間を要し工業生産
性が劣る。熱処理はこの温度範囲内の一定温度で実施し
てもよく、冷却しながら熱処理してもよい。冷却の平均
冷却速度は−0.01〜−20℃/時間、より好ましく
は−0.1〜−5℃/時間である。この熱処理時間は、
0.1時間以上1500時間以下、さらに好ましくは
0.5時間以上200時間以下である。0.1時間以下
では十分な効果を得ることができず、1500時間以上
では効果が飽和する一方、支持体の着色や脆化が起こり
やすくなる。
【0013】巻き癖解消の効果をより一層増大させるに
は、この熱処理の前にTg以上融点(DSCで求めた融
解温度)未満の温度で熱処理をし、支持体の熱履歴を消
去させた後、上記50℃以上Tg未満の温度で再熱処理
を行うとよい。本発明では、この熱処理を「前熱処理」
と呼び、前項で述べた40℃以上Tg未満の熱処理を
「後熱処理」と呼び区別する。前熱処理温度はTg以上
融点未満、さらに好ましくはTg+20℃以上結晶化温
度(DSCで求めた結晶化温度)以下で行うのがよい。
融点以上の温度で前熱処理を行うと、支持体の弾性が著
しく低下することにより面状や搬送性に問題が生じる。
前熱処理はこの温度範囲内で、一定温度で実施してもよ
く(定温前熱処理)、降温しながら実施してもよく(降
温前熱処理)、また昇温しながら実施してもよい(昇温
前熱処理)。前熱処理の時間は、0.1分以上1500
時間以下、さらに好ましくは1分以上1時間以下であ
る。0.1分以下では十分な効果を得ることができず、
1500時間以上では効果が飽和する一方で、支持体の
着色や脆化が起こりやすくなるこの前熱処理の後、後熱
処理を実施するが、前熱処理終了温度から後熱処理開始
温度にまで急速冷却してもよく、Tgをまたいで徐々に
後熱処理開始温度にまで冷却してもよい。また一度室温
に冷却した後、後熱処理温度に上昇させてもよい。これ
らの前熱処理と後熱処理の方法の組み合わせは幾つかあ
るが、Tg+20℃以上結晶化温度以下で定温前熱処理
をした後、TgからTg−20℃の温度範囲まで冷却速
度−0.1〜−5℃/時間で冷却しながら後熱処理する
のが好ましい。
【0014】このような支持体の熱処理は、ロ−ル状で
実施してもよく、またウェブ状で搬送しながら実施して
もよい。ロ−ル状で熱処理する場合、ロ−ルを室温から
恒温槽中で熱処理する方法、ウェブ搬送中に所定温度に
した後ロ−ル状に巻取り熱処理する方法のいずれの方法
で実施してもよい。前者の方法は昇温、降温に時間を要
するが、設備投資が少なくて済む利点がある。後者の方
法は高温での巻取り設備が必要だが昇温時間を省略でき
る利点がある。ロ−ル状での熱処理では、熱処理中に発
生する熱収縮応力のために、巻締まりによるしわや、巻
芯部の切り口写り等の面状故障が発生しやすい。このた
め、表面に凹凸を付与し(例えば SnO2 やSb2 O5等の導
電性無機微粒子を塗布する)、支持体間のきしみを低減
させることで巻締まりによるしわを防止したり、支持体
の端部にロ−レットを付与し端部のみ少し高くすること
で巻芯部の切り口写りを防止するなどの工夫を行うこと
が望ましい。一方、ウェブ状で熱処理する場合、長大な
後熱処理工程を必要とするが、ロ−ル状での熱処理に比
べて良好な支持体面状が得られる。これらの熱処理方法
の中で、前熱処理をウェブ状で行い、後熱処理をロール
状で行うのが好ましい。前熱処理をウェブ状で行うと、
ロ−ル状で行った場合に比べ面状故障が起きにくく、後
熱処理は比較的長時間を要するためである。
【0015】本発明のウェブには各種の表面処理が行わ
れていてもよい。表面処理の例としては、薬品処理、機
械的処理、コロナ放電処理、火炎処理、紫外線処理、高
周波処理、グロー放電処理、活性プラズマ処理、レーザ
ー処理、混酸処理、オゾン酸化処理、などの表面活性化
処理があげられる。表面処理の中でも好ましいのは、紫
外線照射処理、火炎処理、コロナ処理、グロー処理であ
る。先ず紫外線照射処理について以下に記す。これらは
特公昭43−2603号公報、特公昭43−2604号
公報、特公昭45−3828号公報記載の処理方法など
によって行われるのが好ましい。水銀灯は石英管からな
る高圧水銀灯で、紫外線の波長が180〜320nmの
間であるものが好ましい。紫外線照射は支持体の延伸工
程、熱固定時、熱固定後の何れでもよい。
【0016】紫外線照射の方法については、光源は被支
持体の表面温度が150℃前後にまで上昇することが支
持体性能上問題なければ、主波長が365nmの高圧水
銀灯ランプを使用することができる。低温処理が必要と
される場合には主波長が254nmの低圧水銀灯が好ま
しい。またオゾンレスタイプの高圧水銀ランプ、及び低
圧水銀ランプを使用する事も可能である。処理光量は、
365nmを主波長とする高圧水銀ランプで、照射光量
20〜10000(mJ/cm2 )がよく、より好まし
くは50〜2000(mJ/cm2 )である。254n
mを主波長とする低圧水銀ランプの場合には、照射光量
100〜10000(mJ/cm2 )がよく、より好ま
しくは300〜1500(mJ/cm2 )である。
【0017】次にコロナ放電処理について記すと、従来
公知のいずれの方法、例えば特公昭48−5043号公
報、同47−51905号公報、特開昭47−2806
7号公報、同49−83767号公報、同51−417
70号公報、同51−131576号公報等に開示され
た方法により達成することができる。放電周波数は50
Hz〜5000KHz、好ましくは5KHz〜数100
KHzが適当であり特に好ましくは10Hz〜30KH
zである。被処理物の処理強度に関しては、通常は0.
001KV・A・分/m2 〜5KV・A・分/m2 、好
ましくは0.01KV・A・分/m2 〜1KV・A・分
/m2 が適当である。電極と誘電体ロールのギャップク
リアランスは0.5〜2.5mm、好ましくは1.0〜
2.0mmが適当である。コロナ放電処理機はPill
ar社製ソリッドステートコロナ処理機6KVAモデル
を用いることができる。
【0018】又、火炎処理としては天然ガス、液化プロ
パンガスなどを利用でき空気との混合比が重要である。
好ましいガス/空気の混合比は容積比で、プロパンでは
1/14〜1/22、より好ましくは1/16〜1/1
9である。天然ガスでは1/6〜1/10、より好まし
くは1/7〜1/9である。火炎処理量は、1〜50K
cal/m2 、より好ましくは3〜20Kcal/m2
である。またバーナーの内炎の先端と支持体の距離を4
cm未満とすることがより効果的である。処理装置とし
ては春日電気(株)製フレーム処理機を用いることがで
きる。処理時の支持体を支えるバックアップローラーは
中空型ロールが好ましく、中に冷却液を透して常時一定
の所定温度にする事が好ましい。
【0019】またグロー放電処理は、従来知られている
いずれの方法、例えば特公昭35−7578号公報、同
36−10336号公報、同45−22004号公報、
同45−22005号公報、同45−24040号公
報、同46−43480号公報、米国特許3,057,
792号公報、同3,057,795号公報、同3,1
79,482号公報、同3,288,638号公報、同
3,309,299号公報、同3,424,735号公
報、同3,462,335号公報、同3,475,30
7号公報、同3,761,299号公報、英国特許99
7,093号公報、特開昭53−129262号公報等
を用いることができる。グロー放電処理の雰囲気に酸
素、窒素、ヘリウムあるいはアルゴンのような種々のガ
スを導入しながら行う手法、水蒸気を導入する方法があ
る。水蒸気の存在下でグロー放電処理の水蒸気分圧は、
10%以上100%以下が好ましく、更に好ましくは4
0%以上90%以下である。さらに、表面処理すべきフ
ィルムを予め加熱した状態で真空グロー放電処理を行う
ことは好ましい。予熱温度は50℃以上Tg以下が好ま
しく、70℃以上Tg以下がより好ましく、90℃以上
Tg以下がさらに好ましい。ポリマー表面温度を上げ
る、赤外線ヒータによる加熱、熱ロールに接触させるこ
とによる加熱等がある。
【0020】グロー放電処理時の圧力は0.005〜2
0Torrとするのが好ましい。より好ましくは0.02〜
2Torrである。電圧は、500〜5000Vの間が好ま
しい。より好ましくは500〜3000Vである。使用
する放電周波数は、従来技術に見られるように、直流か
ら数1000MHz、好ましくは50Hz〜20MH
z、さらに好ましくは1KHz〜1MHzである。放電
処理強度は、0.01KV・A・分/m2 〜5KV・A
・分/m2 が好ましく、更に好ましくは0.15KV・
A・分/m2 〜1KV・A・分/m2 である。このよう
にして、グロー放電処理を施こした支持体は、直ちに冷
却ロールを用いて温度を下げることが好ましい。以上の
ような表面処理がウェブに施される場合、前述の熱処理
はその表面処理の前でも後でもよい。
【0021】本発明のウェブには、表面処理に加えて下
塗りがされていてもよい。下塗り層は単層でもよく、場
合により2層以上の重層構成をとることもある。下塗り
層に使用するポリマーとしては、水溶性ポリマー、セル
ロースエステル、ラテックスポリマー、水溶性ポリエス
テルなどが例示される。水溶性ポリマーとしては、ゼラ
チン、ゼラチン誘導体、カゼイン、寒天、アルギン酸ソ
ーダ、でんぷん、ポリビニールアルコール、ポリアクリ
ル酸共重合体、無水マレイン酸共重合体などであり、セ
ルロースエステルとしてはカルボキシメチルセルロー
ス、ヒドロキシエチルセルロースなどである。ラテック
スポリマーとしては塩化ビニル含有共重合体、塩化ビニ
リデン含有共重合体、アクリル酸エステル含有共重合
体、酢酸ビニル含有共重合体、ブタジエン含有共重合体
などである。この中でも最も好ましいのはゼラチンであ
る。
【0022】又、下塗り層に支持体を膨潤させ親水性下
塗ポリマーと界面混合させることによって良好な接着性
を得ることも好ましい。これらの支持体を膨潤させる化
合物として、レゾルシン、クロルレゾルシン、メチルレ
ゾルシン、o−クレゾール、m−クレゾール、p−クレ
ゾール、フェノール、o−クロルフェノール、p−クロ
ルフェノール、ジクロルフェノール、トリクロルフェノ
ール、モノクロル酢酸、ジクロル酢酸、トリフルオロ酢
酸、抱水クロラールなどがあげられる。この中で好まし
いのは、レゾルシンとp−クロルフェノールである。重
層法における下塗第1層では、例えば塩化ビニル、塩化
ビニリデン、ブタジエン、メタクリル酸、アクリル酸、
イタコン酸、無水マレイン酸などの中かち選ばれた単量
体を出発原料とする共重合体を始めとして、ポリエチレ
ンイミン、エポキシ樹脂、グラフト化ゼラチン、ニトロ
セルロース、など数多くのポリマーについて、下塗り第
2層では主としてゼラチンについてその特性が検討され
てきた。本発明の下塗り層には種々のゼラチン硬化剤を
用いることができる。ゼラチン硬化剤としてはクロム塩
(クロム明ばんなど)、アルデヒド類(ホルムアルデヒ
ド、グルタールアルデヒドなど)、イソシアネート類、
活性ハロゲン化合物(2,4−ジクロロ−6−ヒドロキ
シ−S−トリアジンなど)、エピクロルヒドリン樹脂な
どを挙げることができる。
【0023】本発明の下塗り層にはSiO2 、Ti
2 、マット剤の如き無機物微粒子又はポリメチルメタ
クリレート共重合体微粒子(1〜10μm)をマット剤
として含有することができる。これ以外にも、下塗液に
は、必要に応じて各種の添加剤を含有させることができ
る。例えば界面活性剤、帯電防止剤、アンチハレーショ
ン剤、着色用染料、顔料、塗布助剤、カブリ防止剤等で
ある。本発明に係わる下塗液は、一般によく知られた塗
布方法、例えばディップ塗布法、エアーナイフ塗布法、
カーテン塗布法、ローラー塗布法、バー塗布法、グラビ
ア塗布法、或いは米国特許第2,681,294号公報
明細書に記載のホッパーを使用するエクストルージョン
塗布法により塗布することが出来る。
【0024】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明を説明するが、
本発明はこれに限定されるものではない。 実施例 1 1)塗布液の調製と塗布条件 厚さ80μm、幅1300mmのPENフィルムの表面に
下記[処方A]に示す組成及び物性を有する塗布液を、
図2に示すワイヤーバー塗布装置を用いて塗布した。ワ
イヤーバー、ワイヤーはステンレスを使用し、その径は
それぞれ15mm、0.5mmであった。また、塗布装置の
支持部材はポリテトラフルオロエチレンを用いた。塗布
速度、Vb/Vwの値は表1に記載の条件で塗布した。 〔処方A〕 ・ジアセチルセルロース 5重量部 ・メチルエチルケトン 95重量部 粘度 100cP 表面張力 27dyne/cm 2)塗布品の評価 2−1) 塗布面状の評価 目視にて、塗布面状の検査を行い、未塗布部分が全くな
いものを○、わずかながら未塗布部分あるいは塗布ムラ
があるものを△、未塗布部分が多いあるいは塗布ムラの
著しいものを×とした。 2−2) 塗布の均一性評価 サンプルを幅30mmずつに裁断し、150℃、10時間
乾燥した。その後塗布物の溶剤を用い、重量法により塗
布量を測定した。平均値よりのバラツキを百分率で示し
た。 3)結果 結果を表1に示す。本発明の水準1〜5、7〜9はいず
れも面状、塗布均一性とも良好であった。それに対し、
比較例である水準5、6、10、11は面状、塗布均一
性とも劣り、本発明の効果ははっきり現れた。
【0025】
【表1】
【0026】実施例 2 1)ウェブの準備 厚さ90μm、幅1500mmのPENフィルムにグロー
放電処理を行い、次いで下記[処方B]に記載の下塗り
を行った。下塗り後ウェブを巻き取る際、115℃の温
度で巻き取り、48時間そのままの温度で熱処理した。
熱処理は直径30cmの巻芯に下塗りした面を内側にして
実施した。なお、グロー放電条件としては、処理雰囲気
圧力0.2Torr、雰囲気気体中のH2 O分圧75
%、放電周波数30kHz、出力2500W、処理強度
は0.5kV・A・分/m2で行った。また、下塗りの塗
布には、特公昭58−4589号公報のバー塗布法を用
いて、5cc/m2 の塗布量で塗布した。 〔処方B〕 ・導電性微粒子分散液 10重量部 (SnO2 /Sb2 5 、一次粒子径0.005μmの二次凝集体でその平 均粒径が0.05μm) ・ゼラチン 1 〃 ・水 27 〃 ・メタノール 52 〃 ・フェノール系化合物 10 〃 ・ポリ(重合度10)オキシエチレンノニルフェニルエーテル 0.01〃
【0027】2)塗布液の調製と塗布条件 1)で得られたウェブを表2に記載の通り、様々な幅に
スリットし、その下塗りした表面に下記〔処方C〕に示
す組成及び物性を有する塗布液を、図3に示すワイヤー
バー塗布装置を用いて塗布速度50m/分で塗布した。
ワイヤーバー、ワイヤーはステンレスを使用し、ワイヤ
ーバーの径はそれぞれ12mmであった。また、塗布装置
の支持部材はポリテトラフルオロエチレンを用いた。V
b/Vwの値、ワイヤーの径は表2に記載の条件で塗布
した。 〔処方C〕 ・ジアセチルセルロース (所望の粘度になる様に任意) ・メチルエチルケトン 47重量部 ・シクロヘキサノン 47重量部 ・二酸化珪素(平均粒径0.3μm) 0.05重量部 ・酸化アルミニウム 0.05重量部 粘度 表2に記載 表面張力 30dyne/cm 3)塗布品の評価 塗布面状、塗布の均一性とも実施例1と同様に評価し
た。 4)結果 結果を表2に示す。本発明の水準2−1〜2−5,2−
8〜2−14はいずれも面状、塗布均一性とも良好であ
った。それに対し、比較例である水準2−6,2−7は
面状、塗布均一性とも劣り、本発明の効果ははっきり現
れた。
【0028】
【表2】
【0029】
【発明の効果】本発明の連続走行しているウェブにバー
を用いて塗布液を塗布する方法において、バーの回転周
速度Vbとウェブの走行速度Vwの比であるVb/Vw
が1/20〜1/3である塗布方法により、塗布液の粘
度が20〜500cPの塗布液をムラなく均一に塗布す
る方法を提供することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明で使用するバー塗布装置の一例
を示す概略図である。
【図2】図2は、本発明で使用するバー塗布装置の一例
を示す概略図である。
【図3】図3は、本発明で使用するバー塗布装置の一例
を示す概略図である。
【図4】図4(a),(b)は、それぞれワイヤーバ
ー、ワイヤレスバーの略断面図である。
【符号の説明】
1 アプリケーターロール 2 塗布液パン 3 塗布液 4 ウェブ 5 塗膜 6 バー 7 バー支持部材 8 給液口 9 堰部材 10 給液案内溝 11 液溜まり 12 泡防止用液溜まり

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 連続走行しているウェブにバーを用いて
    塗布液を塗布する方法において、該塗布液の粘度が20
    〜500cPの塗布液をバーの回転周速度Vbとウェブ
    の走行速度Vwの比であるVb/Vwが1/20〜1/
    3であることを特徴とする塗布方法。
  2. 【請求項2】 該塗布液が、微粒子分散物を含有するこ
    とを特徴とする請求項1に記載の塗布方法
  3. 【請求項3】 該微粒子分散物が磁性粒子、あるいはマ
    ット剤、あるいは帯電防止剤である請求項2に記載の塗
    布方法
  4. 【請求項4】 該ウェブが写真用ポリエステル支持体で
    あることを特徴とする請求項1〜3に記載の塗布方法
  5. 【請求項5】 該バーのワイヤー径が0.3〜0.75
    mmであることを特徴とする請求項1〜4に記載の塗布
    方法
  6. 【請求項6】 該バーが支持部材に支持され、かつウェ
    ブに接触しつつ該ウェブと同方向に回転するバーの前記
    ウェブとの接触部の直前において液だまりが形成される
    ように塗布液を供給し、該バーにより前記ウェブに塗布
    液を塗布することを特徴とする請求項1〜5に記載の塗
    布方法
  7. 【請求項7】 該ウェブの幅が1000mm以上である
    ことを特徴とする請求項1〜6に記載の塗布方法
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003515444A (ja) * 1999-12-03 2003-05-07 ビーエイチピー スティール (ジェイエルエイ) プロプライエタリ リミテッド 移動している基質表面を被覆する方法と装置
EP1297900A3 (en) * 2001-09-28 2005-10-19 Fuji Photo Film Co., Ltd. Coating device and coating method

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US7048969B2 (en) 2001-09-28 2006-05-23 Fuji Photo Film Co., Ltd. Coating device and coating method

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