JP2002099063A - 写真用ポリエステル支持体の製造方法 - Google Patents

写真用ポリエステル支持体の製造方法

Info

Publication number
JP2002099063A
JP2002099063A JP2000286783A JP2000286783A JP2002099063A JP 2002099063 A JP2002099063 A JP 2002099063A JP 2000286783 A JP2000286783 A JP 2000286783A JP 2000286783 A JP2000286783 A JP 2000286783A JP 2002099063 A JP2002099063 A JP 2002099063A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
support
gas
plasma treatment
pressure
polyester
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000286783A
Other languages
English (en)
Inventor
Koji Miyawaki
浩二 宮脇
Hiroaki Yamagishi
弘明 山岸
Jo Nakajima
丈 中嶋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Konica Minolta Inc filed Critical Konica Minolta Inc
Priority to JP2000286783A priority Critical patent/JP2002099063A/ja
Publication of JP2002099063A publication Critical patent/JP2002099063A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Treatments Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ガス中放電プラズマ処理した面同士が接触し
てもブロッキングすることの無い、支持体搬送時の蛇行
の影響を受け難く、ライン汚染の少ない写真用ポリエス
テル支持体の製造方法の提供。 【解決手段】 連続搬送しているポリエステルフィルム
を65,000〜110,000Paの気圧下でガス中
放電プラズマ処理する際、プラズマ処理した後に、水洗
によるブロッキング防止工程を経ることを特徴とする写
真用ポリエステル支持体の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は写真用ポリエステル
支持体(以下、単に支持体ともいう)の製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】一般に疎水的な写真用ポリエステル支持
体にハロゲン化銀写真感光材料の構成層や磁気記録媒体
の構成層を接着させることは非常に難しく、特にゼラチ
ン等の親水性バインダー層を接着させるのは困難であ
る。磁気記録媒体においては、フィルム表面が何度も磁
気ヘッドで擦られるが、これに耐えるだけの接着性が要
求される。また、ハロゲン化銀写真感光材料は、乾燥状
態においては勿論のこと、現像処理浴の酸性液やアルカ
リ性液に浸漬され、処理液中や処理後においても接着性
が良好に維持されることが要求される。更に、最近のA
PSとよばれる磁気記録層を有するハロゲン化銀写真フ
ィルムにおいては、磁気記録材料の上記のような接着性
の他に、磁気記録材料がハロゲン化銀写真感光材料の現
像処理を受けるため、処理後においても磁気記録層の接
着性が損なわれることがあってはならない。ポリエチレ
ンテレフタレートやポリエチレンナフタレートのような
写真用ポリエステル支持体においては、上記の要求を満
たす接着性を得ることは極めて難しい。
【0003】従来の写真用支持体とハロゲン化銀写真感
光材料や磁気記録媒体の構成層を接着させる技術とし
て、支持体表面にあらかじめコロナ放電処理、真空グロ
ー放電処理、紫外線処理、電子線処理などの前処理を施
す技術や、前処理後に下引層を設けることによって接着
性を向上させる技術等が知られている。しかしながら、
支持体に下引層を塗設する設備はかなり大きなものにな
り、ハロゲン化銀写真感光材料や磁気記録媒体にとって
コスト的に負担になる場合が多い。
【0004】こうした背景において、下引層無しの表面
処理技術が模索されている。例えば、最もよく知られて
いる方法としてコロナ放電処理があり、特公昭48−5
043号、同47−51905号、特開昭47−280
67号、同49−83769号、同51−41770
号、同51−131576号等公報にその技術が開示さ
れている。コロナ放電処理はオープンな状態で、写真用
支持体を搬送させながら処理でき小さく簡単な設備で行
えることから極一般的な処理方法として使用されてい
る。しかしながら、このコロナ放電処理は前記構造物を
直接写真用ポリエステル支持体に接着させる程の能力は
無く、下引層の助けが必要となる。
【0005】下引層を必要としない表面処理方法として
真空グロー放電処理方法が知られている。例えば、特開
昭53−13672号及び特開平7−223761号公
報、米国特許第4,993,267号、同3,837,
886号及び同4,451,497号明細書等に開示さ
れている。
【0006】しかしながら、真空グロー放電は、処理部
を真空に維持しなければならないという設備上、また、
取り扱い上大きな欠点がある。真空を維持しながら処理
する方法としては、処理する支持体、装置全体を真空チ
ャンバー内に入れてしまうバッチ処理と真空処理室に外
部から支持体を連続供給するインライン処理とがある。
バッチ処理は、連続で長尺処理することが困難で、1回
の処理毎に真空を解除しなければならない等の問題が有
り、生産性の観点から工業的に不向きである。インライ
ン処理する方法としては、例えば特開平7−22376
1号に記載されているが、真空を維持するのが困難なこ
とでそれを解決するためには装置が非常に高価で複雑な
設備となる。また、何本ものロールが支持体処理面に接
触するため、処理効果が劣化したり、傷が出来たりす
る。
【0007】これに対して、大気圧またはその近傍の圧
力下でプラスティックフィルムをグロー放電処理する技
術が、特公平4−74372号、特開平8−18865
9号、同9−258376号等公報に記載されている。
【0008】上記のような、大気圧またはその近傍の圧
力下で写真用ポリエステル支持体のグロー放電表面処理
をすると、表面が活性化され、処理面同士が接触すると
支持体フィルム同士が張り付く現象:ブロッキングが起
こり易くなり、その結果フィルムが裂けてしまうことが
しばしば有る。このようなトラブルはハロゲン化銀写真
感光材料を製造する上で解決しなければならない重要な
問題である。この問題を防ぐために、特開平07−07
2586号(富士フイルム)では、凹凸高さを規定して
エンボス加工を施すことにより対処しているが、エンボ
ス加工された面であっても、プラズマ放電により活性化
された面同士が接触した状態で巻き取られるとブロッキ
ングが発生してしまう。
【0009】また、特開平9−204005号(富士フ
イルム)では、エンボス付与ほか、非乳剤面側への導電
層塗設、除電処理を巻き取り前に実施する方法が示され
ている。この方法でも、支持体幅手両端の無塗布部分
で、ブロッキングを生じることが有り十分ではない。こ
の欠点に対して、特開2000−80182では、両端
から任意の幅で不活性部分を設けることで解決してい
る。
【0010】しかし、支持体ウェブを連続処理する場合
には、ウェブの長手端部同士の接続が施されライン搬送
されるが、どうしても支持体同士の接続部分では蛇行し
易くなり、支持体の両端に正確に塗布を行うのは困難で
ある。また、塗布位置がずれて塗布液が支持体端部より
外側にはみ出し、支持体フィルムの被塗布面の反対側の
面に裏まわりしたり、支持体搬送ラインを汚染する可能
性が有る。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】したがって本発明はか
かる課題に対して対処するものである。
【0012】本発明の第一の目的は、ガス中放電プラズ
マ処理した面同士が接触してもブロッキングすることの
無い写真用ポリエステル支持体の製造方法を提供するこ
とにある。
【0013】本発明の第二の目的は、ガス中放電プラズ
マ処理した面同士が接触してもブロッキングすることの
無い、支持体搬送時の蛇行の影響を受け難く、ラインの
汚染が少ない写真用ポリエステル支持体の製造方法を提
供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明の上記の目的は以
下の構成により達成することができる。
【0015】1.連続搬送しているポリエステルフィル
ムを65,000〜110,000Paの気圧下でガス
中放電プラズマ処理する際、プラズマ処理した後に、水
洗によるブロッキング防止工程を経ることを特徴とする
写真用ポリエステル支持体の製造方法。
【0016】2.連続搬送しているポリエステルフィル
ムを65,000〜110,000Paの気圧下でガス
中放電プラズマ処理する際、プラズマ処理した後に、水
蒸気によるブロッキング防止工程を経ることを特徴とす
る写真用ポリエステル支持体の製造方法。
【0017】3.連続搬送しているポリエステルフィル
ムを65,000〜110,000Paの気圧下でガス
中放電プラズマ処理する際、プラズマ処理した後に、オ
ゾンによるブロッキング防止工程を経ることを特徴とす
る写真用ポリエステル支持体の製造方法。
【0018】4.連続搬送しているポリエステルフィル
ムを65,000〜110,000Paの気圧下でガス
中放電プラズマ処理する際、プラズマ処理した後に、イ
オン風によるブロッキング防止工程を経ることを特徴と
する写真用ポリエステル支持体の製造方法。
【0019】5.連続搬送しているポリエステルフィル
ムを65,000〜110,000Paの気圧下でガス
中放電プラズマ処理する際、プラズマ処理した後に、紫
外線照射によるブロッキング防止工程を経ることを特徴
とする写真用ポリエステル支持体の製造方法。
【0020】6.連続搬送しているポリエステルフィル
ムを65,000〜110,000Paの気圧下でガス
中放電プラズマ処理する際、巻き取り時に、プラズマ処
理した活性化面同士が接触する部分の幅が0〜2mmに
なるように、巻き取ることを特徴とする写真用ポリエス
テル支持体の製造方法。
【0021】7.活性化面同士が接触する部分の幅が0
〜2mmになるように、構成層が塗布されていることを
特徴とする前記6に記載の写真用ポリエステル支持体の
製造方法。
【0022】8.巻き取り時にプラズマ処理した活性化
面同士が接触する部分の幅が各0〜2mmになるよう
に、少なくとも一方の幅手端部の未塗布部分を切除する
ことを特徴とする前記6に記載の写真用ポリエステル支
持体の製造方法。
【0023】9.連続搬送しているポリエステルフィル
ムを65,000〜110,000Paの気圧下でガス
中放電プラズマ処理する際、エンボスに潤滑剤を添加す
るブロッキング防止工程を経ることを特徴とする写真用
ポリエステル支持体の製造方法。
【0024】10.連続搬送しているポリエステルフィ
ルムを65,000〜110,000Paの気圧下でガ
ス中放電プラズマ処理する際、プラズマ処理した後に、
熱間(ホット)法により支持体の融点以上の温度範囲で
エンボス加工を施すブロッキング防止工程を経ることを
特徴とする写真用ポリエステル支持体の製造方法。
【0025】11.連続搬送しているポリエステルフィ
ルムを65,000〜110,000Paの気圧下でガ
ス中放電プラズマ処理する際、プラズマ処理する前に、
揮発性液体を付着させ、プラズマ処理による活性化を防
ぐブロッキング防止工程を経ることを特徴とする写真用
ポリエステル支持体の製造方法。
【0026】12.連続搬送しているポリエステルフィ
ルムを65,000〜110,000Paの気圧下でガ
ス中放電プラズマ処理する際、0.01圧力%以上の酸
素を含む雰囲気下で処理することを特徴とする前記1〜
11のいずれか1項に記載の写真用ポリエステル支持体
の製造方法。
【0027】以下に本発明について詳述する。先ず、本
発明の大気圧及びその近傍の圧力下でのガス中放電プラ
ズマ処理について図1を用いて説明するが、図1に限定
するものではなく、特願平10−94468号及び同1
0−97426号に記載の装置を参考にすることが出来
る。その1例として示した図1の装置を用いて、大気圧
またはその近傍下の65,000〜110,000Pa
の気圧下で、ガス中放電プラズマ処理する際の導入する
不活性ガスの50圧力%以上をアルゴンとして、一対の
電極間を搬送されている支持体に対して放電させるが、
その放電が恰も真空下で起こるグロー放電に似た放電が
起こりプラズマが発生し、プラズマによりポリエステル
フィルムの表面を処理活性化する。
【0028】ここで図1を説明する。図1はガス中放電
プラズマ処理装置の概略図で、回転する第1電極3の円
周と対向している複数個の円筒状の第2電極2とガス導
入口5を有している。搬送されている支持体1がガイド
ロール6に導かれ、回転する第1電極3の円周に密着し
て同期して回転移動し、その第1電極3に対向するよう
に間隙が10mm以下の距離に位置する複数の円筒状の
第2電極2との間に、処理ガス4がガス導入口5から導
入され、ガス中放電プラズマ処理が行われる。図1には
このガス中放電プラズマ処理装置が二つあるが、2番目
の処理装置は支持体1の反対面を処理するもので、この
ようにして両面処理されるようになっている。複数の第
2電極2の外側には、図示してない供給手段から供給さ
れる処理ガス4を、噴出させるためのガス導入口5が設
けられている。このガス導入口5から噴出された処理ガ
ス4が、第1電極3と複数の第2電極2との間の間隙を
満たされる。そして、第1電極3は、複数の第2電極2
との間に電源周波数1〜100kHz(好ましくは1〜
10kHz)を印加することにより、第1電極3の回転
とともに連続搬送されている支持体1の複数の第2電極
2に対向する面に対して放電が施される。この際、対向
する電極間の一定間隙の中を安定して一定速度でプラス
ティック支持体を搬送させること、一定の組成の圧力の
処理ガス(混合ガス)を安定に供給すること、アーク放
電の発生を抑制し、真空グロー放電に似た安定した放電
をさせること、支持体1が第1電極に密着していること
等によって良質のプラズマを発生させ、支持体の面が処
理される活性化されたポリエステル表面を得ることが出
来る。また処理に使用したガスはそのまま放出させずに
回収して再利用することも行うことにより(図示されて
いない)、環境問題またコストの面からも好ましい。
【0029】本発明に使用するガス中放電プラズマ処理
装置の電極の材質は、ステンレス、アルミニウム、銅等
の金属と誘電体(例えばセラミックなど)とから形成さ
れている。誘電体の厚みは、好ましくは0.5〜3mm
であるが、その材質または厚さは導入されるガスの組
成、間隙、電源条件などによっても適点が異なる。電極
の形は平板状でも、円筒状、棒状であってもよい。電極
間の間隙は10mm以下が好ましい。
【0030】本発明の大気圧下ガス中放電プラズマ処理
は特願平9−107259号または同10−94468
号に記載されている方法、装置によって行うことが出来
るがこれらに限定されるものではない。
【0031】また真空グロー放電処理のように密閉系で
行う場合には、処理がバッチ式となり、一定の長さのプ
ラスティック支持体の処理しか出来ず、その都度処理容
器を大気圧に解放し、非効率的であるばかりでなく、導
入したガスの濃度組成が変化し、均一性が保持出来ない
という欠点がある。
【0032】本発明の表面処理は、特開平8−1886
59号公報に記載されている大気圧近傍でのグロー放電
を行う際使用するヘリウムガスと異なり、アルゴンガス
を使用することが特徴的である。アルゴンガスはヘリウ
ムのように高価でなく、また回収が容易でリサイクルも
出来、コスト的に有利であるばかりでなく、ヘリウムよ
り原子量が大きく、一原子気体としての大きさも大き
く、処理の際、プラスティック支持体の表面にアルゴン
が叩きつけられた時エッチングが起こり表面に凹凸を生
じ、ヘリウムでは見られない処理として有効な効果があ
る。また不活性希ガスにはこの他ネオン、クリプトン、
キセノン等があるが、原子の大きさが表面に叩きつけら
れた際のエッチング効果に過不足を生じ、アルゴンによ
る表面処理能力には及ばない。またコスト的にもアルゴ
ンが最も好ましい。
【0033】本発明のガス中放電プラズマ処理(以降表
面処理とすることもある)に導入する不活性ガス全体の
50圧力%以上がアルゴンガスであることが好ましく、
特に60圧力%以上が好ましく、更に65圧力%以上が
最も効果的であり好ましい。
【0034】他の不活性ガスのヘリウム、ネオン、クリ
プトン、キセノン等の希ガスを、本発明においては、他
の不活性ガスを50圧力%未満含有させることが出来
る。また、必要に応じて、他のガスまたは活性ガスを、
例えば、酸素ガス、窒素ガス、二酸化炭素ガス、空気、
アンモニアガス、ケトンを含むガス、炭化水素を含むガ
ス、水蒸気ガス等を不活性ガスと混合して処理を行って
もよい。これらのうち、窒素ガス、水素ガス、二酸化炭
素ガスが特に好ましい。これらを目的に応じてアルゴン
ガスを50圧力%含有する不活性ガスと混合して処理す
ることにより、プラスティック支持体表面に発現する活
性基をコントロールすることが出来る。また、安定した
放電を得るためには、混合ガス中の不活性ガスの割合は
70圧力%以上であることが好ましい。
【0035】本発明のガス中放電プラズマ処理の放電強
度は、アーク放電も起こらず安定した効果的な処理を行
うには、50W・min/m2以上500W・min/
2未満が好ましい。この範囲でガス中放電プラズマ処
理を行うことにより、処理の不均一性、ダメージがなく
仕上げることが出来、しかも優れた接着性を得ることが
出来、例えば、500W・min/m2以上では、処理
強度が強すぎて、フィルムにピンホールが発生したりし
てダメージを受け易い。特公平4−74372号公報の
記載によれば500W・min/m2以上でなければ接
着性がよくならないということであるが、本発明におい
ては500W・min/m2以上だとピンホールが多発
し、使用に耐えないものが出来る。
【0036】本発明の大気圧下ガス中放電プラズマ処理
は特願平10−94468号及び同10−97426号
に記載されている方法、装置によって行うことが出来る
が、これらに限定されるものではない。
【0037】本発明の表面処理の際のプラズマの発生
は、Optical Emission Spectr
oscopy法(略してOES)、あるいはPhoto
electoron Spectroscopy法(光
電子分光法)(略してPES)の測定により知ることが
出来る。
【0038】本発明のガス中放電プラズマ処理によりプ
ラスティック支持体表面に発現する活性基については光
電子分光法(ESCA)により知ることが出来る。例え
ばVG社製ESCALAB−200Rが使用できる。
【0039】図2は、支持体のエンボス加工装置を示す
概念図である。次に本発明の写真用ポリエステル支持体
に使用するポリエステルフィルムについて説明する。
【0040】本発明のポリエステルフィルムは構成成分
のジカルボン酸とジオールとのエステル化及び重縮合に
より得られたポリエステルを溶融したシートを2軸延伸
製膜法により得られるものであるが、本発明にはハロゲ
ン化銀写真感光材料や磁気記録材料に用いられている支
持体ならば制限なく使用し得る。
【0041】ポリエステルの構成成分の一つのジカルボ
ン酸としては、透明性、機械的強度、寸法安定性などの
点から、テレフタル酸と2,6−ナフタレンジカルボン
酸が、またもう一つの構成成分のジオールとしては、上
記同様な点からエチレングリコールと1,4−シクロヘ
キサンジメタノールが好ましい。これらジカルボン酸と
ジオールを適宜組み合わせてエステル化及び重縮合した
ポリエステルが好ましい。中でも、ポリエチレンテレフ
タレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PE
N)、テレフタル酸及び2,6−ナフタレンジカルボン
酸とエチレングリコールからなるポリ(テレフタレート
−コ−2,6−ナフタレート)、PETとPENの分子
量の異なるものの混合物を溶融時エステル交換したも
の、エチレンテレフタレートとシクロヘキサンジメタノ
ールのテレフタレートとのコポリエステル、エチレン−
2,6−ナフタレートとシクロヘキサンジメタノールの
−2,6−ナフタレート、エチレングリコールとシクロ
ヘキサンジメタノールのジオールとテレフタル酸と2,
6−ナフタレンジカルボン酸のジカルボン酸との混合ポ
リエステルが好ましい。これらのうち、全ポリエステル
に対してエチレンテレフタレートユニット及び/または
エチレン−2,6−ナフタレートユニットが70質量%
以上含有されていると、透明性、機械的強度、寸法安定
性等に優れたポリエステルフィルムが得られ好ましい。
【0042】また、特開平6−240020号公報に記
載されているような積層構成を有するポリエステルであ
ってもよい。この場合、ポリエステルとしての共重合成
分として、ジスルホフタル酸ナトリウム、ポリエチレン
グリコール等共重合成分として組み込むことによって親
水性のポリエステルとなり、この親水性ポリエステルを
外側に、そして芯としてポリエチレンテレフタレートや
ポリエチレンナフタレートのような剛性のある材料を用
いることによって親水性を有するポリエステルフィルム
を作ることが出来、本発明においても好ましく用いられ
る。
【0043】本発明のポリエステルフィルムの製造方法
は公知の方法で行うことが出来る。例えば、特公昭57
−28336号、特開平1−244446号及び同4−
220329号公報に記載されている製膜方法を参考に
して製造することが出来る。
【0044】本発明の写真用ポリエステル支持体には、
ライトパイピング現象を防止する目的で、染料を含有さ
せることが好ましい。このような目的で配合される染料
としては、その種類に特に限定があるわけではないが、
フィルムの製造上、耐熱性に優れていることが必要であ
り、アンスラキノン系やペリノン系の染料が挙げられ
る。また、色調としては、一般のハロゲン化銀写真感光
材料に見られるようにグレー染色が好ましい。
【0045】本発明に使用される支持体の厚みは特に限
定がある訳ではないが、用途に応じて厚さは異なり、好
ましい厚さは20〜200μmであり、特にハロゲン化
銀カラー写真感光材料には60〜125μmの厚さがが
好ましい。本発明に有用な支持体のヘイズは3%以下が
好ましく、更に好ましくは1%以下である。上記支持体
を用いて、ハロゲン化銀写真感光材料から写真用印画紙
に焼付けた場合鮮明な画像が得られる。ヘイズはAST
M−D1003−52によって測定される。
【0046】ガス中放電プラズマ処理は支持体の幅のほ
ぼ全体に活性化処理が施され、ハロゲン化銀写真感光材
料の構成層の少なくとも1層が塗設される幅よりも広
く、そのため、支持体の幅手端部(以後、単に支持体端
部と記載すること有り)の両端に活性化領域が残り、処
理されたフィルムを巻き取った場合、支持体の活性化表
面同士が密着し両端の部分がブロッキングし易い。
【0047】本発明の請求項1の発明である連続搬送し
ているポリエステルフィルムを65,000〜110,
000Paの気圧下でガス中放電プラズマ処理する際、
予めガス中放電プラズマ処理後巻き取るまでの間の任意
のところで、支持体端部の活性化部分を水洗により不活
性化するブロッキング防止手段について説明する。
【0048】支持体端部の活性化部分に水を接触させる
ことにより、活性化部分の親水性基、例えばカルボキシ
ル基、水酸基、アミノ基等と反応し、不活性化すること
ができる。支持体端部の活性化部分を水と接触させるに
は、搬送工程中に設置した水槽中を通過する、水流を当
てる等の手段が用いられる。水接触後の支持体は、塗設
済み層への影響防止、塵埃付着の防止、巻き取り後の結
露防止等のため、併設された乾燥手段により速やかに乾
燥処理を施す。水との接触工程は、ガス中放電プラズマ
処理後巻き取りまでの何処でも良いが、ガス中放電プラ
ズマ処理した支持体の活性化面に直接塗設される層が塗
布および乾燥された後、巻き取りまでの間に行うのが好
ましい。
【0049】本発明の請求項2の発明である連続搬送し
ているポリエステルフィルムを65,000〜110,
000Paの気圧下でガス中放電プラズマ処理する際、
予めガス中放電プラズマ処理後巻き取るまでの間の任意
のところで、支持体端部の活性化部分を水蒸気により不
活性化するブロッキング防止手段について説明する。
【0050】支持体端部の活性化部分に水蒸気を接触さ
せることにより、活性化部分の親水性基、例えばカルボ
キシル基、水酸基、アミノ基等と反応し、不活性化する
ことができる。支持体端部の活性化部分を水蒸気と接触
させるには、工程中に湿度80%R.H.〜95%R.
H.の高湿に保って設置した高湿度槽中を通過する、湿
度80%R.H.〜95%R.H.の空気を吹き付ける
等の手段が用いられる。水蒸気接触後の支持体は、塗設
済み層への影響防止、塵埃付着の防止、巻き取り後の結
露を防ぐため、併設された乾燥手段により速やかに乾燥
処理を施す。水蒸気との接触行程は、ガス中放電プラズ
マ処理後巻き取りまでの何処でも良いが、ガス中放電プ
ラズマ処理した支持体の活性化面に直接塗設される層が
塗布および乾燥された後、巻き取りまでの間に行うのが
好ましい。
【0051】本発明の請求項3の発明である連続搬送し
ているポリエステルフィルムを65,000〜110,
000Paの気圧下でガス中放電プラズマ処理する際、
予めガス中放電プラズマ処理後巻き取るまでの間の任意
のところで、支持体端部の活性化部分をオゾンにより不
活性化するブロッキング防止手段について説明する。
【0052】支持体端部の活性化部分にオゾンを接触さ
せることにより、活性化部分の親水性基、例えばカルボ
キシル基、水酸基、アミノ基等と反応し、不活性化する
ことができる。支持体端部の活性化部分をオゾンと接触
させるには、搬送工程中に設置したオゾン槽中を通過す
る、オゾンを吹き付ける等の手段が用いられる。搬送工
程中に設けるオゾン槽内はオゾンを含んだ空気であって
も良いし、オゾンを接触した水による水洗槽であっても
良い。オゾン濃度は0.005ppm〜100ppmが
好ましい。オゾンとの接触工程は、ガス中放電プラズマ
処理後巻き取りまでの何処でも良いが、ガス中放電プラ
ズマ処理した支持体の活性化面に直接塗設される層が塗
布および乾燥された後、巻き取りまでの間に行うのが好
ましい。
【0053】本発明に用いるオゾン発生装置はドライエ
アーを原料とするのがコスト的に有利であるが酸素ボン
ベから酸素を原料として摂っても良い。オゾン発生装置
の能力としては0.1g/時間〜20g/時間程度が良
く、ササクラ(株)やシモン(株)等からセラミックを
用いた安価な製品が発売されている。
【0054】本発明の請求項4の発明である連続搬送し
ているポリエステルフィルムを65,000〜110,
000Paの気圧下でガス中放電プラズマ処理する際、
予めガス中放電プラズマ処理後巻き取るまでの間の任意
のところで、支持体端部の活性化部分をイオン風により
不活性化するブロッキング防止手段について説明する。
【0055】支持体端部の活性化部分にイオン風を接触
させることにより、活性化部分の親水性基、例えばカル
ボキシル基、水酸基、アミノ基等と反応し、不活性化す
ることができる。支持体端部の活性化部分をイオン風と
接触させるには、搬送工程中でイオン風を吹き付ける等
の手段が用いられる。イオン風との接触工程は、ガス中
放電プラズマ処理後巻き取りまでの何処でも良いが、ガ
ス中放電プラズマ処理した支持体の活性化面に直接塗設
される層が塗布および乾燥された後、巻き取りまでの間
に行うのが好ましい。
【0056】イオン風は、例えばスタチックフリーSF
−1000((株)井内盛栄堂製)を用いて発生させる
ことができる。
【0057】本発明の請求項5の発明である連続搬送し
ているポリエステルフィルムを65,000〜110,
000Paの気圧下でガス中放電プラズマ処理する際、
予めガス中放電プラズマ処理後巻き取るまでの間の任意
のところで、支持体端部の活性化部分を紫外線により不
活性化するブロッキング防止手段について説明する。
【0058】支持体端部の活性化部分に特開平8−24
8564号に記載の方法で紫外線を照射することによ
り、活性化部分の親水性基、例えばカルボキシル基、水
酸基、アミノ基等と反応し、不活性化することができ
る。支持体端部の活性化部分への紫外線の照射は、不活
性化を所望する部分で有れば、どちら側の面からでも良
く、支持体表面が活性化している側の面から行うのがよ
り好ましい。
【0059】紫外線照射工程は、ガス中放電プラズマ処
理後巻き取りまでの何処でも良いが、ガス中放電プラズ
マ処理した支持体の活性化面に直接塗設される層が塗布
および乾燥された後、巻き取りまでの間に行うのが好ま
しい。また、複数の工程で2段階以上に分けて行っても
良い。照射方法は特に限定は無く、光源の種類、光源と
フィルムとの距離、フィルムの温度、処理中の雰囲気の
種類、照射時間等の組合わせを適宜調整することができ
る。例えば光源としては、低圧、中圧、高圧何れの紫外
線ランプをも使用することが出来、本発明に有効な発光
波長は180〜320nmで、石英製の殺菌灯(低圧水
銀灯)、中圧水銀灯、高圧水銀灯、ブラックライト等各
種の紫外線ランプが適している。中でも253.7nm
の発光ピークを持つ低圧水銀灯が照射効率が良く、好ま
しく用いられる。紫外線照射中の雰囲気は空気中、酸素
中やオゾンを含む媒体中等で行うことが好ましい。処理
中のフィルム温度は従来技術のように高温である必要は
無く、10〜30℃の常温で処理しても不活性化効果が
得られる。
【0060】本発明の請求項6の発明である連続搬送し
ているポリエステルフィルムを65,000〜110,
000Paの気圧下でガス中放電プラズマ処理する際、
巻き取り時にプラズマ処理した活性化面同士が接触する
部分の幅が2mm以下になるように巻き取られる方法に
ついて説明する。本発明は、巻き取り時に幅手方向端部
の活性化面同士が密着してブロッキングすることを目的
としている。ここで、支持体表面は活性化処理後、塗膜
形成し、巻き取られる時の幅手方向端部に残った活性化
面同士が接触部分の幅が狭くなるとブロッキングの強度
が小さくなり、活性化面同士が接触する部分が両側とも
各2mmまでであれば、ブロッキングが発生せず実害と
はならない。よって、幅手方向端部に残った活性化部分
の幅が両側とも各2mm以下の場合には、“全面が被覆
されている”ものとする。
【0061】乳剤面あるいは非乳剤面の構成層により、
支持体の少なくとも片側の面の全面を塗膜により被覆す
る場合、乳剤面側のハロゲン化銀乳剤層の下引き層、あ
るいは非乳剤面側の導電層、同じく磁気記録機能層、同
じくオーバーコート層の何れかによることができる。
【0062】本発明の請求項7の発明である連続搬送し
ているポリエステルフィルムを65,000〜110,
000Paの気圧下でガス中放電プラズマ処理する際、
巻き取り時にプラズマ処理した活性化面同士が接触する
部分の幅が各2mm以下になるように、構成層を塗布す
る方法について説明する。
【0063】一つ目は、支持体の幅手両端に露出する活
性化部分の幅が各2mm以下になるように、乳剤面側の
ハロゲン化銀乳剤層に露出する活性化部分の幅が各2m
m以下になるように、乳剤面側のハロゲン化銀乳剤層の
下引き層あるいは非乳剤面側の導電層、同じく磁気記録
機能層、同じくオーバーコート層の何れかを塗布する方
法がある。
【0064】二つ目は、支持体の幅手両端部に露出する
活性化部分の幅が各2mm以下になるように、支持体の
非乳剤面側の2層を塗布する方法である。これは、支持
体の幅手方向の片方の端部に露出する活性化部分の幅が
2mm以下になるように、非乳剤面側の導電層、同じく
磁気記録機能層、同じくオーバーコート層の何れかを塗
布し、支持体の幅手方向のもう一方の端部に露出する活
性化部分の幅が2mm以下になるように、非乳剤面側の
導電層、同じく磁気記録機能層、同じくオーバーコート
層の内、前述のもう一端で塗布した層とは異なる層を塗
布することにより実現する。この方法により、厳密な塗
布位置精度が要求されるのは、幅手方向端部に露出する
活性化部分の幅を2mm以下になるように塗布する層の
該一端側ずつのみとなり、精度維持を簡単に行うことが
できる。
【0065】三つ目は、支持体の乳剤面側の幅手方向の
片方の端部に露出する活性化部分の幅が2mm以下にな
るように、非乳剤面側に露出する活性化部分の幅が2m
m以下になるように、非乳剤面側の導電層、同じく磁気
記録機能層、同じくオーバーコート層の何れかの層を塗
布することができ、実現できる。この方法でも、二つ目
の方法と同様に厳密な塗布位置精度が要求されるのは、
幅手方向端部に露出する活性化部分の幅を2mm以下に
なるように塗布する層の該一端側ずつのみとなり、精度
維持が簡便に行うことができる。
【0066】本発明の請求項8の発明である連続搬送し
ているポリエステルフィルムを65,000〜110,
000Paの気圧下でガス中放電プラズマ処理した活性
化面同士が接触する部分の幅が各2mm以下になるよう
に、少なくとも一方の幅手端部の未塗布部分を切除する
方法について説明する。
【0067】プラズマ処理後、乳剤面および非乳剤面双
方に塗布が行われずに活性化部分が露出している部分の
幅が各2mm以下となるように切除(裁ち落とし)する
には、乳剤面あるいは非乳剤面の構成層の中で最も支持
体の幅手端部まで塗布される層の塗膜端部を基準とし
て、位置を合わせて断裁手段を配置することにより実施
可能である。また、該基準位置より支持体の幅手位置中
央側寄りに断裁手段を配置することにより、搬送時に支
持体が蛇行したとしても、残存する露出した活性化部分
の幅を各2mm以下に維持することができて好ましい。
【0068】本発明の請求項9の発明である連続搬送し
ているポリエステルフィルムを65,000〜110,
000Paの気圧下でガス中放電プラズマ処理する際、
エンボスに潤滑剤を添加する方法について説明する。
【0069】支持体が巻き取られた時に対向面と強く接
触するエンボス部分に潤滑剤を添加することにより、エ
ンボス部分が密着してブロッキングするのを防止するこ
とができる。
【0070】エンボス加工を施す際に支持体の被加工
部、あるいはエンボスリングの刻印部に潤滑剤、例えば
ワックス等を付与しながら、加工を行うことにより実現
可能である。エンボス加工の方法は、常温環境で行う冷
間(コールド)法、支持体の融点以上の温度で行う熱間
(ホット)法、あるいは支持体の融点−20℃から支持
体の融点の温度範囲で行うセミホット法の何れで実施し
ても良い。また、巻き取り前で有れば、表面処理の前・
後どの段階で行っても良く、片面、あるいは両面に施し
てかまわない。
【0071】本発明の請求項10の発明である連続搬送
しているポリエステルフィルムを65,000〜11
0,000Paの気圧下でガス中放電プラズマ処理する
際、プラズマ処理した後に、熱間(ホット)法により支
持体の融点以上の温度範囲でエンボス加工を施す方法に
ついて説明する。
【0072】ガス中放電プラズマ処理により活性化した
部分に、支持体の融点以上の温度範囲で行う熱間(ホッ
ト)法のエンボス加工を施すことにより、支持体表層が
溶解して、内部の不活性部分(新生面)が支持体表面に
突起として形成されるため、巻き取った時に活性化面同
士が密着すること無く、ブロッキングを防ぐことが可能
となる。片面、あるいは両面に施してもかまわない。加
工温度は、支持体の融点以上支持体の融点+10℃以下
が表面の塵埃発生が少なく好ましい。
【0073】本発明の請求項11の発明である連続搬送
しているポリエステルフィルムを65,000〜11
0,000Paの気圧下でガス中放電プラズマ処理する
際、プラズマ処理する前に、支持体端部に揮発性液体を
付着させ、プラズマ処理しても活性化されないブロッキ
ング防止手段について説明する。
【0074】支持体端部に揮発性液体、たとえば水を付
着して、濡れた状態でガス中放電プラズマ処理を施す
と、揮発性液体を付着させた部分は活性化が起こらず、
ブロッキングを防ぐことができる。揮発性液体の付着工
程は、ガス中放電プラズマ処理前の何処でも良いが、揮
発性液の無駄な揮発が少ないようにガス中放電プラズマ
処理の直前に行うのが好ましい。
【0075】揮発性液体としては、例えば、水、アルコ
ール、アセトン等が使用できる。揮発性液体はプラズマ
処理領域中ではフィルム上に残存し、プラズマ処理後搬
送ロールに接触する前に乾燥するのが好ましい。
【0076】本発明の請求項12の発明である連続搬送
しているポリエステルフィルムを65,000〜11
0,000Paの気圧下でガス中放電プラズマ処理する
際、0.01圧力%以上の酸素を含む雰囲気下で処理す
ることを特徴とする写真用ポリエステル支持体の製造方
法について説明する。
【0077】0.01〜20圧力%の酸素を含む雰囲気
下でガス中放電プラズマ処理を施すと、特にブロッキン
グ性を防止することができ、好ましい。
【0078】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明
するが、本発明の実施態様はこれらに限定されるもので
はない。
【0079】実施例1 <写真用ポリエステル支持体のガス中放電プラズマ処理
>写真用ポリエステル支持体として、帝人(株)社製の
厚み90μmのポリエチレン−2,6−ナフタレート
(PEN)を用いた。
【0080】<ガス中放電プラズマ処理工程>図1に示
すガス中放電プラズマ処理装置を用い、支持体の両面に
放電処理を施した。回転電極に5kHzの周波数電源を
接続し、また、電極間に導入する不活性ガスは、二酸化
炭素(CO2)、窒素(N2)及び水素(H2)を処理す
るガス全圧力の各々5圧力%、アルゴン(Ar)を同じ
く85圧力%を混合したガスで気圧(101,000P
a)の雰囲気とした。電極は金属板に1mm厚のセラミ
ックを貼り付けたものを使用し、電極の幅(支持体の搬
送方向に対して鉛直方向の幅)は、支持体の全幅が処理
されるように調整した。また、電極間の間隙を5mmと
し、ガス中放電プラズマ処理装置の通過時間を2秒とし
た。
【0081】<帯電防止層(S−1)の塗設>上記表面
処理を施した支持体の片面に、下記帯電防止層用塗布液
(s−1)を、支持体の幅手両端部に未塗布部分を各1
3mm残すように塗布し、その後乾燥させた。
【0082】 <帯電防止層用塗布液(s−1)> 酸化錫微粉末(平均粒径0.1μm)[石原産業(株)製;SN100P] 60質量部 ポリエチレン(ナトリウムスルホフタレート−コ−テレフタレート−コ− フタレート)を主成分とするポリエステルラテックス(固形分30%) 120質量部 ポリ(2−ヒドロキシエチルアクリレート−コ− シクロヘキシルメタクリレート−コ−ブチルメタクリレート) を主成分とするラテックス(固形分30%) 12質量部 化合物(UL−1) 1質量部 純水 1200質量部 <帯電防止層(S−2)の塗設>帯電防止層(S−1)
の面と反対側に、下記帯電防止層用塗布液(s−2)
を、支持体の幅手両端部に未塗布部分を各13mm残す
ように塗布し、その後乾燥させた。
【0083】 <帯電防止層用塗布液(s−2)> ポリ(スチレン−コ−マレイン酸ナトリウム塩)水溶液(固形分6%) 100質量部 化合物(UL−1) 0.5質量部 化合物(H−1) 0.1質量部 シリカ粒子(平均粒径3μm) 0.5質量部 純水 900質量部
【0084】
【化1】
【0085】<磁気記録層(M−1)の塗設>上記帯電
防止層(S−1)上に、下記磁気記録層用塗布液(m−
1)を、支持体の幅手両端部に未塗布部分を各10mm
残すように塗布し、その後乾燥させた。
【0086】 <磁気記録層用塗布液(m−1)> 磁性体(Co−被着γ−Fe23、抗磁力900 Oe、表面積40m2 /g、長軸0.15μm、短軸0.03μm) 5質量部 セルロースジアセテート(酢化度55%、Mw=18万)100質量部 酸化アルミニウム(平均粒径0.4μm) 10質量部 シリカ(平均粒径0.3μm) 3質量部 コロネート−3041(日本ポリウレタン工業(株)製) 20質量部 アセトン 985質量部 シクロヘキサノン 515質量部 <滑り層(OC−1)の塗設>上記磁気記録層(M−
1)上に、下記滑り層用塗布液(o−1)を、支持体の
幅手両端部に未塗布部分を各5mm残すように塗布し、
その後乾燥させた。
【0087】<滑り層用塗布液(o−1)>90℃に加
熱した水100質量部にポリオキシエチレンラウリルエ
ーテル4質量部を混合し、別に90℃で溶融しておいた
カルナバワックス40質量部をこれに添加した後、高速
撹拌式ホモジナイザーを用いて充分に撹拌し、カルナバ
ワックスの分散液(wax−1)を作製した。次に水9
95質量部、メタノール900質量部及びプロピレング
リコールモノメチルエーテル100質量部を混合し、こ
れにwax−1を5質量部添加し撹拌したものを滑り層
用塗布液とした。
【0088】<水接触>上記支持体を水洗槽を2秒間通
過させ、その後乾燥させて写真用ポリエステル支持体
(P−1)として、張力500N/mにてロール状に巻
き取った。
【0089】比較例1 滑り層(OC−1)塗布および乾燥後、水洗槽を通過す
ること無く巻き取る以外は、実施例1と同様にして写真
用ポリエステル支持体(P−2)を得た。
【0090】実施例2 ガス中放電プラズマ処理する際、電極間に導入する不活
性ガスを二酸化炭素(CO2)、窒素(N2)、水素(H
2)及び酸素(O2)を処理するガス全圧力の各5圧力
%、アルゴン(Ar)を同じく80圧力%混合した以外
は、実施例1と同様にして写真用ポリエステル支持体
(P−3)を得た。
【0091】比較例2 滑り層(OC−1)塗布および乾燥後、水洗槽を通過す
ること無く巻き取る以外は、実施例2と同様にして写真
用ポリエステル支持体(P−4)を得た。
【0092】実施例3 滑り層(OC−1)塗布および乾燥後、水洗槽を通過す
ること無く、温度および湿度を23℃、85%R.H.
に保った水蒸気槽中を5秒間通過(<水蒸気接触>)さ
せ、その後乾燥させて巻き取る以外は、実施例1と同様
にして写真用ポリエステル支持体(P−5)を得た。
【0093】実施例4 ガス中放電プラズマ処理する際、電極間に導入する不活
性ガスを二酸化炭素(CO2)、窒素(N2)、水素(H
2)及び酸素(O2)を処理するガス全圧力の各5圧力
%、アルゴン(Ar)を同じく80圧力%を混合した以
外は、実施例3と同様にして写真用ポリエステル支持体
(P−6)を得た。
【0094】実施例5 滑り層(OC−1)塗布および乾燥後、水洗槽を通過す
ること無く、オゾン濃度を10ppmに保ったオゾン槽
中を5秒間通過(<オゾン接触>)させて巻き取る以外
は、実施例1と同様にして写真用ポリエステル支持体
(P−7)を得た。
【0095】実施例6 ガス中放電プラズマ処理する際、電極間に導入する不活
性ガスを二酸化炭素(CO2)、窒素(N2)、水素(H
2)及び酸素(O2)を処理するガス全圧力の各5圧力
%、アルゴン(Ar)を同じく80圧力%を混合した以
外は、実施例5と同様にして写真用ポリエステル支持体
(P−8)を得た。
【0096】実施例7 滑り層(OC−1)塗布および乾燥後、水洗槽を通過す
ること無く、イオン風を5秒間吹き付け(<イオン風接
触>)、その後に巻き取る以外は、実施例1と同様にし
て写真用ポリエステル支持体(P−9)を得た。
【0097】実施例8 ガス中放電プラズマ処理する際、電極間に導入する不活
性ガスを二酸化炭素(CO2)、窒素(N2)、水素(H
2)及び酸素(O2)を処理するガス全圧力の各5圧力
%、アルゴン(Ar)を同じく80圧力%を混合した以
外は、実施例7と同様にして写真用ポリエステル支持体
(P−10)を得た。
【0098】実施例9 滑り層(OC−1)塗布および乾燥後、水洗槽を通過す
ること無く、非乳剤面側から紫外線照射を行った後に巻
き取る以外は、実施例1と同様にして写真用ポリエステ
ル支持体(P−11)を得た。
【0099】<紫外線照射>千鳥状に配置されたロール
を複数持つ紫外線照射工程に全長25mにわたって、石
英管紫外線ランプをロールに平行に支持体より15cm
の距離に所定の本数を配置し、支持体の非乳剤面の幅手
両端部分に照射強度100mW/cm2の石英管水銀ラ
ンプ(主要ピーク253.7nm)を空気中で25℃に
加熱した支持体に照射して処理を行った。
【0100】実施例10 ガス中放電プラズマ処理する際、電極間に導入する不活
性ガスを二酸化炭素(CO2)、窒素(N2)、水素(H
2)及び酸素(O2)を処理するガス全圧力の各5圧力
%、アルゴン(Ar)を同じく80圧力%を混合した以
外は、実施例9と同様にして写真用ポリエステル支持体
(P−12)を得た。
【0101】実施例11 磁気記録層用塗布液(m−1)を、支持体の幅手片側端
部の未塗布部分を1.5mm残すように塗布および乾燥
させ、磁気記録層(M−1)上に、滑り層用塗布液(o
−1)を、磁気記録層の端部の未塗布部分が1.5mm
残っている側の幅手反対側の支持体の端部に未塗布部分
を1.5mm残すように塗布し、その後乾燥させ、水洗
槽を通過すること無く、巻き取る以外は、実施例1と同
様にして写真用ポリエステル支持体(P−13)を得
た。
【0102】比較例3 滑り層(OC−1)を支持体の幅手両端部に未塗布部分
を各3mm残すように塗布し、その後乾燥させて巻き取
る以外は、実施例11と同様にして写真用ポリエステル
支持体(P−14)を得た。
【0103】実施例12 ガス中放電プラズマ処理する際、電極間に導入する不活
性ガスを二酸化炭素(CO2)、窒素(N2)、水素(H
2)及び酸素(O2)を処理するガス全圧力の各5圧力
%、アルゴン(Ar)を同じく80圧力%を混合した以
外は、実施例11と同様にして写真用ポリエステル支持
体(P−15)を得た。
【0104】比較例4 滑り層(OC−1)を支持体の幅手両端部に未塗布部分
を各3mm残すように塗布し、その後乾燥させて巻き取
る以外は、実施例12と同様にして写真用ポリエステル
支持体(P−16)を得た。
【0105】実施例13 滑り層(OC−1)塗布および乾燥後、水洗槽を通過す
ること無く、支持体の幅手両端部に未塗布部分を各1.
5mm残すように切除し、その後に巻き取る以外は、実
施例1と同様にして写真用ポリエステル支持体(P−1
7)を得た。
【0106】実施例14 ガス中放電プラズマ処理する際、電極間に導入する不活
性ガスを二酸化炭素(CO2)、窒素(N2)、水素(H
2)及び酸素(O2)を処理するガス全圧力の各々5圧力
%、アルゴン(Ar)を同じく80圧力%を混合した以
外は、実施例13と同様にして写真用ポリエステル支持
体(P−18)を得た。
【0107】実施例15 滑り層(OC−1)塗布および乾燥後、水洗槽を通過す
ること無く、支持体幅手両端の未塗布部分の乳剤面側に
カルナウバワックスを供給しながら、乳剤面側に支持体
幅手両側の端部0mmの位置から各5mm幅に渡ってエ
ンボスリングの刻印部が当たるように温度260℃でセ
ミホットエンボス法にてエンボス加工を施し、その後に
巻き取る以外は、実施例1と同様にして写真用ポリエス
テル支持体(P−19)を得た。
【0108】比較例5 支持体の両端部の未塗布部分にカルナウバワックスを添
加せずに、乳剤面側に支持体幅手両側の端部0mmの位
置から各5mm幅に渡ってエンボスリングの刻印部が当
たるように温度260℃でセミホットエンボス法にてエ
ンボス加工を施し、その後に巻き取る以外は、実施例1
5と同様にして写真用ポリエステル支持体(P−20)
を得た。
【0109】実施例16 ガス中放電プラズマ処理する際、電極間に導入する不活
性ガスを二酸化炭素(CO2)、窒素(N2)、水素(H
2)及び酸素(O2)を処理するガス全圧力の各5圧力
%、アルゴン(Ar)を同じく80圧力%を混合した以
外は、実施例15と同様にして写真用ポリエステル支持
体(P−21)を得た。
【0110】比較例6 支持体の両端部の未塗布部分にカルナウバワックスを添
加せずに、乳剤面側に支持体幅手両側の端部0mmの位
置から各5mm幅に渡ってエンボスリングの刻印部が当
たるように温度260℃でセミホットエンボス法にてエ
ンボス加工を施し、その後に巻き取る以外は、実施例1
6と同様にして写真用ポリエステル支持体(P−22)
を得た。
【0111】実施例17 滑り層(OC−1)塗布および乾燥後、水洗槽を通過す
ること無く、支持体の両端部の未塗布部分の乳剤面側に
支持体幅手両側の端部0mmの位置から各5mm幅に渡
ってエンボスリングの刻印部が当たるように温度275
℃でホットエンボス法によりエンボス加工を施した後に
巻き取る以外は、実施例1と同様にして写真用ポリエス
テル支持体(P−23)を得た。
【0112】実施例18 ガス中放電プラズマ処理する際、電極間に導入する不活
性ガスを二酸化炭素(CO2)、窒素(N2)、水素(H
2)及び酸素(O2)を処理するガス全圧力の各5圧力
%、アルゴン(Ar)を同じく80圧力%を混合した以
外は、実施例17と同様にして写真用ポリエステル支持
体(P−24)を得た。
【0113】実施例19 ガス中放電プラズマ処理する直前に、支持体両端のプラ
ズマ被処理面に端部0mmの位置から各々5mm幅に渡
って、揮発性液体である水を吹き付けること、滑り層
(OC−1)塗布および乾燥後、水洗槽を通過すること
無く、巻き取る以外は、実施例1と同様にして写真用ポ
リエステル支持体(P−25)を得た。
【0114】実施例20 ガス中放電プラズマ処理する際、電極間に導入する不活
性ガスを二酸化炭素(CO2)、窒素(N2)、水素(H
2)及び酸素(O2)を処理するガス全圧力の各5圧力
%、アルゴン(Ar)を同じく80圧力%を混合した以
外は、実施例19と同様にして写真用ポリエステル支持
体(P−26)を得た。
【0115】(両端部分のブロッキング評価)写真用ポ
リエステル支持体を一旦巻き取ってから常温常湿に24
時間放置後、繰り出しながら、両端部分のブロッキング
の状態を以下のように目視観察して評価した。
【0116】A:ブロッキングが全く発生しない。 B:僅かブロッキングが発生するが、支持体の破断は無
い。
【0117】C:ブロッキングが発生し、ブロッキング
した箇所から破断が起こる。支持体の破断が発生しなく
ても、ブロッキングが起こっていれば、剥離時に発生す
る静電気により乳剤かぶり故障となることが有る。
【0118】また、長期間保存した場合、僅かでもブロ
ッキングしていたものは、更にブロッキングが進行し、
巻き出し時に破断することが有る。よって、ブロッキン
グが全く発生しないAのみが、写真用ポリエステル支持
体として有効である。
【0119】実施例1〜20及び比較例1〜6について
のブロッキングの評価結果を表1に示す。
【0120】
【表1】
【0121】表1から明らかなように、本発明の製造方
法によれば、支持体端部のブロッキング性良好な写真用
ポリエステル支持体を得ることが出来た。
【0122】また、本発明の試料は、支持体搬送時の蛇
行の影響を受け難く、ラインの汚染が少なく良好な結果
が得られた。
【0123】
【発明の効果】実施例で実証した如く、本発明における
写真用ポリエステル支持体の製造方法は、ガス中放電プ
ラズマ処理した面同士が接触してもブロッキングするこ
との無い、支持体搬送時の蛇行の影響を受け難く、ライ
ン汚染も少なく優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】ガス中放電プラズマ処理装置の一例である概略
図を示す。
【図2】エンボス加工装置の一例である概念図を示す。
【符号の説明】
1 写真用ポリエステル支持体 2 第2電極 3 第1電極 5 ガス導入口 6 ガイドロール 7 エンボスリング 8 バックロール
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H023 FA08 HA00 4F073 AA01 AA05 BA23 CA01 CA45 CA62 CA63 CA64 CA65 CA72

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 連続搬送しているポリエステルフィルム
    を65,000〜110,000Paの気圧下でガス中
    放電プラズマ処理する際、プラズマ処理した後に、水洗
    によるブロッキング防止工程を経ることを特徴とする写
    真用ポリエステル支持体の製造方法。
  2. 【請求項2】 連続搬送しているポリエステルフィルム
    を65,000〜110,000Paの気圧下でガス中
    放電プラズマ処理する際、プラズマ処理した後に、水蒸
    気によるブロッキング防止工程を経ることを特徴とする
    写真用ポリエステル支持体の製造方法。
  3. 【請求項3】 連続搬送しているポリエステルフィルム
    を65,000〜110,000Paの気圧下でガス中
    放電プラズマ処理する際、プラズマ処理した後に、オゾ
    ンによるブロッキング防止工程を経ることを特徴とする
    写真用ポリエステル支持体の製造方法。
  4. 【請求項4】 連続搬送しているポリエステルフィルム
    を65,000〜110,000Paの気圧下でガス中
    放電プラズマ処理する際、プラズマ処理した後に、イオ
    ン風によるブロッキング防止工程を経ることを特徴とす
    る写真用ポリエステル支持体の製造方法。
  5. 【請求項5】 連続搬送しているポリエステルフィルム
    を65,000〜110,000Paの気圧下でガス中
    放電プラズマ処理する際、プラズマ処理した後に、紫外
    線照射によるブロッキング防止工程を経ることを特徴と
    する写真用ポリエステル支持体の製造方法。
  6. 【請求項6】 連続搬送しているポリエステルフィルム
    を65,000〜110,000Paの気圧下でガス中
    放電プラズマ処理する際、巻き取り時に、プラズマ処理
    した活性化面同士が接触する部分の幅が0〜2mmにな
    るように、巻き取ることを特徴とする写真用ポリエステ
    ル支持体の製造方法。
  7. 【請求項7】 活性化面同士が接触する部分の幅が0〜
    2mmになるように、構成層が塗布されていることを特
    徴とする請求項6に記載の写真用ポリエステル支持体の
    製造方法。
  8. 【請求項8】 巻き取り時にプラズマ処理した活性化面
    同士が接触する部分の幅が各0〜2mmになるように、
    少なくとも一方の幅手端部の未塗布部分を切除すること
    を特徴とする請求項6に記載の写真用ポリエステル支持
    体の製造方法。
  9. 【請求項9】 連続搬送しているポリエステルフィルム
    を65,000〜110,000Paの気圧下でガス中
    放電プラズマ処理する際、エンボスに潤滑剤を添加する
    ブロッキング防止工程を経ることを特徴とする写真用ポ
    リエステル支持体の製造方法。
  10. 【請求項10】 連続搬送しているポリエステルフィル
    ムを65,000〜110,000Paの気圧下でガス
    中放電プラズマ処理する際、プラズマ処理した後に、熱
    間(ホット)法により支持体の融点以上の温度範囲でエ
    ンボス加工を施すブロッキング防止工程を経ることを特
    徴とする写真用ポリエステル支持体の製造方法。
  11. 【請求項11】 連続搬送しているポリエステルフィル
    ムを65,000〜110,000Paの気圧下でガス
    中放電プラズマ処理する際、プラズマ処理する前に、揮
    発性液体を付着させ、プラズマ処理による活性化を防ぐ
    ブロッキング防止工程を経ることを特徴とする写真用ポ
    リエステル支持体の製造方法。
  12. 【請求項12】 連続搬送しているポリエステルフィル
    ムを65,000〜110,000Paの気圧下でガス
    中放電プラズマ処理する際、0.01圧力%以上の酸素
    を含む雰囲気下で処理することを特徴とする請求項1〜
    11のいずれか1項に記載の写真用ポリエステル支持体
    の製造方法。
JP2000286783A 2000-09-21 2000-09-21 写真用ポリエステル支持体の製造方法 Pending JP2002099063A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000286783A JP2002099063A (ja) 2000-09-21 2000-09-21 写真用ポリエステル支持体の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000286783A JP2002099063A (ja) 2000-09-21 2000-09-21 写真用ポリエステル支持体の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002099063A true JP2002099063A (ja) 2002-04-05

Family

ID=18770650

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000286783A Pending JP2002099063A (ja) 2000-09-21 2000-09-21 写真用ポリエステル支持体の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002099063A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007302806A (ja) * 2006-05-12 2007-11-22 Toppan Printing Co Ltd 表面処理装置
WO2023190265A1 (ja) * 2022-03-29 2023-10-05 東レ株式会社 二軸配向ポリエステルフィルム

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007302806A (ja) * 2006-05-12 2007-11-22 Toppan Printing Co Ltd 表面処理装置
WO2023190265A1 (ja) * 2022-03-29 2023-10-05 東レ株式会社 二軸配向ポリエステルフィルム

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH10113606A (ja) 写真用途のためのベース材料の大気圧グロー放電処理方法
US5714308A (en) Atmospheric pressure glow discharge treatment of polymeric supports to promote adhesion for photographic applications
US4472467A (en) Polymer surface treating method
JP2002099063A (ja) 写真用ポリエステル支持体の製造方法
JP2002082223A (ja) 偏光板用保護フィルム、光学用フィルムおよび画像表示材料
JP2000296529A (ja) 流延製膜方法
US3849166A (en) Method for providing subbing layer of photographic film
JP3765190B2 (ja) ポリエステル支持体の表面処理方法、ポリエステル支持体、それを用いたハロゲン化銀写真感光材料及び磁気記録媒体
US5955251A (en) Method for producing information recording medium
EP0895123B1 (en) Photographic film and heat-treatment method thereof
JP3835261B2 (ja) 機能性薄膜の形成方法、機能性薄膜積層体、光学フィルム及び画像表示素子
JP2000176362A (ja) 塗膜積層体の形成方法、ハロゲン化銀写真感光材料及び磁気記録媒体
JP2000072903A (ja) 支持体の表面処理装置、支持体の表面処理方法、及び表面処理した支持体
JP2000063548A (ja) プラスティック支持体の表面処理方法、磁気記録媒体及びハロゲン化銀写真感光材料
JP3870605B2 (ja) 支持体の表面処理方法及びその装置
JPH09108614A (ja) 塗布方法
JP2000080182A (ja) 写真用ポリエステル支持体の製造方法
JP2000246091A (ja) 基体の表面処理方法及びその装置並びに表面処理した基体
JPH07319119A (ja) 写真用支持体
JPH05200342A (ja) 塗工機
JP2000039687A (ja) 写真用支持体の表面処理方法
JP2000063547A (ja) プラスティック支持体、それを用いたハロゲン化銀写真感光材料及び磁気記録媒体
JP2001100365A (ja) ハロゲン化銀写真感光材料用支持体及びハロゲン化銀写真感光材料
JP3478667B2 (ja) 写真フィルム用ベースフィルム
JPH1039448A (ja) 写真用支持体