JP2005159896A - アンテナ共用器 - Google Patents

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政紀 本郷
Natsuyo Nagano
奈津代 長野
Takashi Ogura
隆 小倉
Hideki Ito
秀樹 伊藤
Toshio Tanuma
俊雄 田沼
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Abstract

【課題】 簡易な構成で高いアイソレーション効果を得ることが出来るアンテナ共用器を提供する。
【解決手段】 本発明に係るアンテナ共用器８においては、送信用フィルター51と受信用フィルター41を搭載したパッケージ83の表面に、送信用フィルター51の入出力端に繋がる送信側信号入力パッド９ａ及び送信側信号出力パッド９ｂと、受信用フィルター41の入出力端に繋がる受信側信号入力パッド９ｃ及び受信側信号出力パッド９ｄと、１以上のグランドパッド91とが、四角形の４辺の内、少なくとも２辺に沿って配列されており、送信側信号入力パッド９ａと受信側信号出力パッド９ｄは、前記四角形の対角位置に配置されて、互いに最も離間している。
【選択図】 図１

Description

本発明は、携帯電話機等に装備されるアンテナ共用器に関するものである。
図３に示す如く、アンテナ共用器(80)は、アンテナが接続されるべきアンテナ端子ＡＮＴと、送信回路が接続されるべき送信側信号端子Ｔｘと、受信回路が接続されるべき受信側信号端子Ｒｘとを具え、アンテナ端子ＡＮＴは分岐点(10)を介して送信側信号端子Ｔｘと受信側信号端子Ｒｘに繋がっており、分岐点(10)から送信側信号端子Ｔｘに繋がる信号線には、弾性表面波素子からなる送信用フィルター(51)が介在すると共に、分岐点(10)から受信側信号端子Ｒｘに繋がる信号線には、弾性表面波素子からなる受信用フィルター(41)が介在している(特許文献１参照)。
又、分岐点(10)と受信用フィルター(41)の間には、位相を回転させるための位相整合用ストリップ線路(７)が介在し、送信用フィルター(51)と受信用フィルター(41)の間の位相の整合を図ることが行なわれている(特許文献２参照)。
尚、位相整合用ストリップ線路(７)は、送信用フィルター(51)と受信用フィルター(41)の内、通過周波数帯域が高い方のフィルターと分岐点(10)の間に介装される。
図４は、パッケージ化したアンテナ共用器(80)の構成を示しており、多層セラミックパッケージ(82)の表面に、送信用フィルター(51)と受信用フィルター(41)が搭載され、その周囲には、送信用フィルター(51)の入出力端に繋がる送信側信号入力パッド(９ａ)及び送信側信号出力パッド(９ｂ)と、受信用フィルター(41)の入出力端に繋がる受信側信号入力パッド(９ｃ)及び受信側信号出力パッド(９ｄ)と、複数のグランドパッド(91)とが、二列に配列されている(特許文献１参照)。
特開平１１−３４０７８１号公報 特開２０００−３０７３８３号公報
アンテナ共用器においては、信号送信時に、送信側信号端子Ｔｘに入力された信号が送信用フィルター(51)を通過した後、アンテナ端子ＡＮＴからアンテナへ出力されるが、このとき、送信側信号端子Ｔｘに入力された信号が受信側信号端子Ｒｘに回り込む現象に対し、十分なアイソレーション対策を施す必要がある。
そこで、従来のアンテナ共用器においては、送信側信号端子Ｔｘから送信用フィルター(51)及び受信用フィルター(41)を経て受信側信号端子Ｒｘに至る信号経路に対して種々のアイソレーション対策が施されている。
しかし、従来のアンテナ共用器においては依然として十分なアイソレーション効果が得られておらず、更なる改善の余地が残されていた。
本発明の目的は、簡易な構成で従来よりも更に高いアイソレーション効果を得ることが出来るアンテナ共用器を提供することである。
そこで本発明者らは、鋭意研究の結果、従来のアンテナ共用器において十分に高いアイソレーション効果が得られていなかった原因を究明し、その結果に基づいて、従来よりも更に高いアイソレーション効果を得ることの出来るアンテナ共用器の開発に成功した。
即ち、従来のアンテナ共用器においては、図４に示す如く送信側信号入力パッド(９ａ)と受信側信号出力パッド(９ｄ)とがそれぞれ端部のグランドパッド(91e)(91f)よりも内側に配置されており、互いに近い位置関係にあったため、送信側信号端子Ｔｘから送信側信号入力パッド(９ａ)に入力された信号の一部が、図４中に矢印で示す様に直接に受信側信号出力パッド(９ｄ)へ回り込み、受信側信号出力パッド(９ｄ)から受信側信号端子Ｒｘを経て出力されていたのである。
本発明に係るアンテナ共用器においては、送信用フィルター(51)と受信用フィルター(41)を搭載したパッケージ(83)の表面に、送信用フィルター(51)の入出力端に繋がる送信側信号入力パッド(９ａ)及び送信側信号出力パッド(９ｂ)と、受信用フィルター(41)の入出力端に繋がる受信側信号入力パッド(９ｃ)及び受信側信号出力パッド(９ｄ)と、１以上のグランドパッド(91)とが、四角形の４辺の内、少なくとも２辺に沿って配列されており、送信側信号入力パッド(９ａ)と受信側信号出力パッド(９ｄ)は、前記四角形の対角位置に配置されて、互いに最も離間している。
更に具体的には、パッケージ(83)の側面に、アンテナ端子ＡＮＴ、送信側信号端子Ｔｘ及び受信側信号端子Ｒｘが配備され、送信側信号入力パッド(９ａ)は送信側信号端子Ｔｘに接続され、送信側信号出力パッド(９ｂ)及び受信側信号入力パッド(９ｃ)はアンテナ端子ＡＮＴに接続され、受信側信号出力パッド(９ｄ)は受信側信号端子Ｒｘに接続されている。
上記本発明のアンテナ共用器においては、送信側信号入力パッド(９ａ)と受信側信号出力パッド(９ｄ)の間隔が従来のアンテナ共用器よりも大きくなり、その結果、送信側信号入力パッド(９ａ)から受信側信号出力パッド(９ｄ)への信号の回り込みが抑制されて、アイソレーション特性が改善される。
尚、送信側信号入力パッド(９ａ)と受信側信号出力パッド(９ｄ)の間の僅かな距離の差が両パッド間の信号の回り込みに大きな影響を与えることは、従来は認識されておらず、本発明は、この間隔を最大限に拡大することによって、アイソレーション特性の改善を図ったものである。
本発明に係るアンテナ共用器によれば、送信側信号入力パッド(９ａ)及び受信側信号出力パッド(９ｄ)の位置を変更しただけの簡易な構成によって、従来よりも高いアイソレーション効果が得られる。
以下、本発明実施の形態につき、図面に沿って具体的に説明する。
本発明に係るアンテナ共用器は、図２に示す如く、複数のセラミック層(81)を積層してなる直方体状のパッケージ(83)を具え、最上層のセラミック層(81)の表面には、４つの垂直壁によって包囲される凹部を形成して、該凹部の底面に送信用フィルター(51)と受信用フィルター(41)を搭載している。
又、パッケージ(83)を構成する下部４層のセラミック層(81)の表面にはそれぞれ、下層から順に、グランド層(71)、位相整合用ストリップ線路(７)、コンデンサ等の必要な回路素子パターン(６)、及びグランド層(61)が形成されている。
図１に示す如く、パッケージ(83)の表面には、送信用フィルター(51)及び受信用フィルター(41)の両側に、送信側信号入力パッド(９ａ)、送信側信号出力パッド(９ｂ)、受信側信号入力パッド(９ｃ)、受信側信号出力パッド(９ｄ)及び複数のグランドパッド(91)が、前記凹部の互いに平行な２つの垂直壁に沿って、二列に配列されており、送信側信号入力パッド(９ａ)及び受信側信号出力パッド(９ｄ)は、前記凹部の４つの垂直壁によって形成される四角形の対角位置、即ち一方の列の一端と他方の列の他端に設置されている。
そして、図２に示す如く上述の複数のパッド(９)(91)がボンディングワイヤー(90)によって送信用フィルター(51)及び受信用フィルター(41)と接続されている。
パッケージ(83)の四方の側面には、アンテナ端子ＡＮＴ、送信側信号端子Ｔｘ及び受信側信号端子Ｒｘを含む複数のキャスタレーション(84)が形成されており、送信側信号入力パッド(９ａ)は送信側信号端子Ｔｘに接続され、受信側信号出力パッド(９ｄ)は受信側信号端子Ｒｘに接続され、送信側信号出力パッド(９ｂ)はアンテナ端子ＡＮＴに接続されている。
図１に示す本発明のアンテナ共用器(８)においては、送信側信号入力パッド(９ａ)と受信側信号出力パッド(９ｄ)の間の距離が図４に示す従来のアンテナ共用器における両パッド(９ａ)(９ｄ)の距離よりも大きくなり、この結果、送信側信号入力パッド(９ａ)から直接に受信側信号出力パッド(９ｄ)へ向かう信号の回り込みが効果的に抑制されて、高いアイソレーション効果が得られる。
図５は、図１に示す本発明のアンテナ共用器(８)において送信側信号端子Ｔｘから受信側信号端子Ｒｘに回り込む信号のアイソレーション特性を示し、図６は、図４に示す従来のアンテナ共用器(80)における同様のアイソレーション特性を示している。
特に図中の周波数帯域Ａにおいて、図６に示す従来のアンテナ共用器のアイソレーション特性よりも図５に示す本発明のアンテナ共用器のアイソレーション特性の方が約５ｄＢだけ減衰量が大きくなっており、アイソレーション特性が改善されていることが明らかである。
上述の如く本発明に係るアンテナ共用器(８)によれば、単に送信側信号入力パッド(９ａ)と受信側信号出力パッド(９ｄ)をそれぞれが配置されている列の端に移設するだけで、高いアイソレーション効果を得ることが出来る。
尚、本発明の各部構成は上記実施の形態に限らず、特許請求の範囲に記載の技術的範囲内で種々の変形が可能である。例えば、複数のパッド(９ａ)(９ｂ)(９ｃ)(９ｄ)(91)は四角形の４辺に沿って配列することも可能であり、この場合においても送信側信号入力パッド(９ａ)と受信側信号出力パッド(９ｄ)は四角形の対角位置に配置することによって、アイソレーション特性を改善することが出来る。
本発明に係るアンテナ共用器の平面図である。 該アンテナ共用器の断面図である。 アンテナ共用器の回路構成を示すブロック図である。 従来のアンテナ共用器の平面図である。 本発明のアンテナ共用器のアイソレーション特性を示すグラフである。 従来のアンテナ共用器のアイソレーション特性を示すグラフである。
符号の説明
(８) アンテナ共用器
(83) パッケージ
ＡＮＴ アンテナ端子
Ｔｘ 送信側信号端子
Ｒｘ 受信側信号端子
(41) 受信用フィルター
(51) 送信用フィルター
(91) グランドパッド
(９ａ) 送信側信号入力パッド
(９ｂ) 送信側信号出力パッド
(９ｃ) 受信側信号入力パッド
(９ｄ) 受信側信号出力パッド

Claims (2)

  1. 送信用フィルター(51)と受信用フィルター(41)を搭載したパッケージ(83)の表面に、送信用フィルター(51)の入出力端に繋がる送信側信号入力パッド(９ａ)及び送信側信号出力パッド(９ｂ)と、受信用フィルター(41)の入出力端に繋がる受信側信号入力パッド(９ｃ)及び受信側信号出力パッド(９ｄ)と、１以上のグランドパッド(91)とが、四角形の４辺の内、少なくとも２辺に沿って配列されているアンテナ共用器において、送信側信号入力パッド(９ａ)と受信側信号出力パッド(９ｄ)は、前記四角形の対角位置に配置されて、互いに最も離間していることを特徴とするアンテナ共用器。
  2. パッケージ(83)の側面には、アンテナ端子ＡＮＴ、送信側信号端子Ｔｘ及び受信側信号端子Ｒｘが配備され、送信側信号入力パッド(９ａ)は送信側信号端子Ｔｘに接続され、送信側信号出力パッド(９ｂ)及び受信側信号入力パッド(９ｃ)はアンテナ端子ＡＮＴに接続され、受信側信号出力パッド(９ｄ)は受信側信号端子Ｒｘに接続されている請求項１に記載のアンテナ共用器。
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