JP2005159117A - 窒化物系半導体装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 スイッチング速度を低下することなく、高耐圧、且つ低オン抵抗を可能にした窒化物系半導体装置を提供する。
【解決手段】 InXGa1-XN(0≦X≦1)からなるキャリア走行層1と、そのキャリア走行層1上に配置され、第1領域201及びその第1領域201に連結し、第1領域201よりも膜厚の厚い第2領域202を有するAlYGa1-YN(0≦Y≦1)からなる障壁層2と、第1領域201上に配置されたゲート電極3と、第2領域202上に配置されたドレイン電極4と、第1領域201を挟んで第2領域202と対向する、障壁層2の第3領域203上に配置されたソース電極5とを備え、ゲート電極3とドレイン電極4間の距離L1a+L2aが、0.4/(5×X+Y)μm以上である。
【選択図】 図1

Description

本発明は、半導体装置に係り、特に電力用窒化物系半導体装置に関する。
スイッチング素子などの電力用半導体装置には、速いスイッチング速度を有し、且つ、高耐圧・低オン抵抗であることが求められる。しかし、図19に示すように、耐圧とオン抵抗の間には材料で決まるトレードオフの関係があり、耐圧を上げるように半導体装置を設計すると、オン抵抗は耐圧の約2.5乗に比例して高くなることが知られている。そのため、半導体装置のオン抵抗を低くして使用するためには、外部から電圧を印加されたときにゲート電極端などに集中する電界を緩和して、半導体装置の耐圧を材料の種類で決まる限界に近づけることが有効である。
図23(a)に示した窒化物系半導体装置は、キャリア走行層1をInXGa1-XN(0≦X≦1)膜、障壁層2をAlYGa1-YN(0≦Y≦1)膜で形成し、キャリア走行層1と障壁層2の格子定数の違いにより障壁層2に歪みが生じて、ピエゾ効果によりキャリア走行層1と障壁層2の界面に二次元電子ガスが形成される。この二次元電子ガスのキャリア密度は障壁層2の歪みが大きいほど大きくなり、キャリア走行層1のInの組成比Xと、障壁層2のAlの組成比Yと障壁層2の膜厚で決まる(非特許文献1参照。)。非特許文献1に従ってニ次元電子ガスのキャリア密度を求めると、図20〜図22のグラフのようになる。図20は組成比X=0の場合、図21は組成比X=0.05の場合、図22は組成比X=0.1の場合である。図20〜図22に示すように、障壁層2の膜厚が薄いほど二次元電子ガスのキャリア密度は小さくなり、障壁層2のAlの組成比Yが大きくなるほど二次元電子ガスのキャリア密度は大きくなる。更に、キャリア走行層1のInの組成比Xが大きくなるほど二次元電子ガスのキャリア密度は大きくなる。又、図20〜図22に示すように障壁層2の膜厚が厚くなると二次元電子ガスのキャリア密度の変化が小さくなり、ほぼ一定になる。このため、図20〜図22から二次元電子ガスのキャリア密度の最大値を見積もることができる。図20から、X=0、即ちキャリア走行層1がGaN膜の場合に、障壁層2のAlの組成比Yを変えた場合のキャリア密度の最大値は約Y/0.2×1013cm-2 と見積もられる。同様に、図21及び図22からキャリア走行層1のInの組成比Xと障壁層2のAlの組成比Yを変えた場合のキャリア密度の最大値は約(5×X+Y)/0.2×1013cm-2 と見積もられる。InNとGaNの格子定数の差は、GaNとAlNの格子定数の差の約5倍である。このため、障壁層2に生じる歪みの大きさは、障壁層2のAlの組成比Yを変える場合に比べて、キャリア走行層1のInの組成比Xを変える場合は約5倍になる。
又、ドレイン−ソース間に電圧を印加した場合に発生するバイアス電界は、図23(b)に示すように、ゲート電極3のドレイン端TGに集中する。ここで、「ゲート電極のドレイン端」とは、ゲート電極3のドレイン電極4側の端部である。二次元電子ガスのキャリア密度が1×1013cm-2のとき、ドレイン−ソース間に破壊電圧に近い電圧を印加したときのバイアス電界の広がりは約1μmである(非特許文献2参照。)。バイアス電界の広がりはキャリア密度に反比例することから、ドレイン−ソース間に破壊電圧に近い電圧を印加した場合のバイアス電界の広がりは0.2/(5×X+Y)μm程度となる。
集中するバイアス電界を緩和するためにSiO2膜で表面保護した窒化物系半導体装置では、ゲート電極3に負バイアスを印加したとき、SiO2膜と障壁層2との界面における表面準位が電子を捕獲する。このため、表面準位が仮想的なゲート電極として機能し、ゲート電極3のドレイン端TGでのバイアス電界の集中が緩和されて高い耐圧を実現している。
ジェイ・ピー・イベットソン(J. P. Ibbetson)、他 著、「アプライド・フィジクス・レターズ、第77巻、2号 (Appl. Phys. Lett. vol.77 Issue 2) 」、2000年、p.250 エス・カーマルカ(S. Karmalkar)、ユー・ケー・ミシュラ(U. K. Mishra)著、「米国電子通信技術者協会トランサクション・オン・エレクトロン・デバイセズ、第48巻、第8号(IEEE Trans. Electron Devices vol.48 No.8)」、2001年、p.1515
高速スイッチング動作及び高耐圧・低オン抵抗であることが求められる電力用半導体装置の材料として、高い絶縁破壊耐圧を有する窒化物半導体は有望である。しかしながら、従来の窒化物系半導体装置においては、ゲート電極端などに集中するバイアス電界を緩和する適切な方法がなく、窒化物半導体材料の性能が十分に引き出されていないという問題点があった。例えば、バイアス電界の集中を緩和するために表面準位を有する窒化物系半導体装置では、表面準位の電子の捕獲・放出の時定数が長いことから、ゲート電圧の変動に対してドレイン電流の反応が遅れ、スイッチング速度が低下する。このスイッチング速度低下に対する対策として、表面保護膜にSiN膜等を用いるなどの処理が有効であるが、この場合はゲート電極に負バイアスを印加したときに表面準位に電子が捕獲されないため、ゲート電極のドレイン端TGに集中するバイアス電界を緩和できず、耐圧は向上しない。
上記問題点を鑑み、本発明は、スイッチング速度を低下することなく、高耐圧、且つ低オン抵抗を可能にした窒化物系半導体装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の第1の特徴は、(イ)InXGa1-XN(0≦X≦1)からなるキャリア走行層と、(ロ)そのキャリア走行層上に配置され、第1領域及びその第1領域に連結し、その第1領域よりも膜厚の厚い第2領域を有するAlYGa1-YN(0≦Y≦1)からなる障壁層と、(ハ)第1領域上に配置されたゲート電極と、(ニ)第2領域上に配置されたドレイン電極と、(ホ)第1領域を挟んで第2領域と対向する、障壁層の第3領域上に配置されたソース電極とを備え、ゲート電極とドレイン電極間の距離が、0.4/(5×X+Y)μm以上である窒化物系半導体装置であることを要旨とする。
本発明の第2の特徴は、(イ)InXGa1-XN(0≦X≦1)からなるキャリア走行層と、(ロ)そのキャリア走行層上に配置され、第1領域及びその第1領域に連結し、その第1領域よりも膜厚の厚い第2領域を有するAlYGa1-YN(0≦Y≦1)からなる障壁層と、(ハ)第1領域上に配置されたゲート電極と、(ニ)第2領域上に配置されたドレイン電極と、(ホ)第1領域を挟んで第2領域と対向する、障壁層の第3領域上に配置されたソース電極と、(ヘ)障壁層上に配置されたフィールドプレート電極とを備える窒化物系半導体装置であることを要旨とする。
本発明の第3の特徴は、(イ)InXGa1-XN(0≦X≦1)からなるキャリア走行層と、(ロ)そのキャリア走行層上に配置され、第1領域及びその第1領域に連結し、その第1領域よりも膜厚の厚い第2領域を有するAlYGa1-YN(0≦Y≦1)からなる障壁層と、(ハ)第1領域上に配置されたゲート電極と、(ニ)第2領域上に配置されたドレイン電極コンタクト層と、(ホ)そのドレイン電極コンタクト層上に配置されたドレイン電極と、(ヘ)第1領域を挟んで第2領域と対向する、障壁層の第3領域上に配置されたソース電極コンタクト層と、(ト)そのソース電極コンタクト層上に配置されたソース電極とを備え、ゲート電極とドレイン電極コンタクト層との距離が、0.4/(5×X+Y)μm以上である窒化物系半導体装置であることを要旨とする。
本発明によれば、スイッチング速度を低下することなく、高耐圧、且つ低オン抵抗を可能にした窒化物系半導体装置を提供することができる。
次に、図面を参照して、本発明の第1乃至第3の実施の形態を説明する。以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には同一又は類似の符号を付している。ただし、図面は模式的なものであり、厚みと平面寸法との関係、各層の厚みの比率等は現実のものとは異なることに留意すべきである。したがって、具体的な厚みや寸法は以下の説明を参酌して判断すべきものである。また図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることは勿論である。
また、以下に示す第1乃至第3の実施の形態は、この発明の技術的思想を具体化するための装置や方法を例示するものであって、この発明の技術的思想は、構成部品の材質、形状、構造、配置等を下記のものに特定するものでない。この発明の技術的思想は、特許請求の範囲において、種々の変更を加えることができる。
(第1の実施の形態)
本発明の第1の実施の形態に係る窒化物系半導体装置は、図1に示すように、InXGa1-XN(0≦X≦1)からなるキャリア走行層1と、そのキャリア走行層1上に配置され、第1領域201及びその第1領域201に連結し、第1領域201よりも膜厚の厚い第2領域202を有するAlYGa1-YN(0≦Y≦1)からなる障壁層2と、第1領域201上に配置されたゲート電極3と、第2領域202上に配置されたドレイン電極4と、第1領域201を挟んで第2領域202と対向する、障壁層2の第3領域203上に配置されたソース電極5とを備える。ゲート電極3とドレイン電極4間の距離L1a+L2aが、0.4/(5×X+Y)μm以上である。第1領域201の膜厚W1と第2領域202及び第3領域203の膜厚W2の膜厚差dWである。ゲート電極3のドレイン端TGは、第1領域201と第2領域202との境界Tから距離L1a離れて配置され、ドレイン電極4のゲート端TDは、第1領域201と第2領域202との境界Tから距離L2a離れて配置されている。ここで、「ドレイン電極のゲート端」とは、ドレイン電極4のゲート電極3側の端部である。又、距離L1aは距離L2aより長い。
歪みによるピエゾ効果によりキャリア走行層1と障壁層2の界面に二次元電子ガスが形成される窒化物系半導体装置においては、図20〜図22に示したように障壁層2の膜厚が薄いほどキャリア密度は小さくなる。このため、ゲート電極3下の障壁層2の膜厚W1を、ドレイン電極4下の障壁層2の膜厚W2より薄くすることにより、ゲート電極3下の二次元電子ガスのキャリア密度N1が、ドレイン電極4下のキャリア密度N2より小さくなる。バイアス電界の位置に対する変化率はキャリア密度に比例するので、図2に示すように、障壁層2の膜厚が薄い第1領域201でのバイアス電界の変化が小さくなり、ゲート電極3のドレイン端TGでのバイアス電界の大きさは変わらずに、ゲート電極3とドレイン電極4間でのバイアス電界が大きくなる。即ち、障壁層2の膜厚W2の膜厚変化がない窒化物系半導体装置と比較した場合、ドレイン−ソース間電圧によるゲート電極3のドレイン端TGでのバイアス電界の集中が緩和され、図2に示される面積Sに相当する分だけ窒化物系半導体装置の耐圧が向上する。
以下に、図1に示した窒化物系半導体装置の耐圧を向上させるために必要なゲート電極3とドレイン電極4間の距離L1a+L2a、障壁層2の第1領域201の膜厚W1と第2領域202の膜厚W2、及び第1領域201と第2領域202との境界Tについて説明する。
オン抵抗RONはキャリア密度に反比例し、バイアス電界の変化はキャリア密度に比例するため、耐圧VBの2乗をオン抵抗RONで割った値VB2/RONに注目して説明する。図1に示した窒化物系半導体装置のVB2/RONは、図3に示すように計算される。ただし、図3では障壁層2の膜厚W2の膜厚変化がない窒化物系半導体装置でのVB2/RONの値を1として示している。図3の横軸は、ゲート電極3のドレイン端TGから第1領域201と第2領域202との境界Tまでの距離L1aの、ドレイン電極4のゲート端TDから第1領域201と第2領域202との境界Tまでの距離L2aに対する比である。図3の縦軸は、第1領域201の二次元電子ガスのキャリア密度N1の、第2領域202のキャリア密度N2に対する比である。図3から、VB2/RONが1を超える条件、即ち、障壁層2の膜厚変化がない窒化物系半導体装置よりも低オン抵抗・高耐圧になるN1/N2の条件は、0.2以上である。図20〜図22に示したように、障壁層2の膜厚が薄い場合にキャリア密度の障壁層2の膜厚依存性が大きく、膜厚が厚い場合にはキャリア密度はあまり変化しない。したがって、N1/N2の値は第1領域201の膜厚W1によってほぼ決まり、例えばY=0.3の場合、N1/N2の値は図4に示すようになる。図4の縦軸は第1領域201の膜厚W1、横軸は第2領域202の膜厚W2である。図4に示すように、第1領域201の膜厚W1が3nm以上の場合、即ち、第1領域201の膜厚W1が1/Ynm以上でN1/N2>0.2になる。障壁層2のAlの組成比Yが他の値の場合も同様であり、第1領域201の膜厚W1を1/Ynm以上にすることで、N1/N2を0.2以上にすることができる。
又、図3においてVB2/RONとL1a/L2aの関係に注目すると、VB2/RONは、L1a/L2aが1になるまで増加し、その後はほぼ一定になる。VB2/RONとL1a/L2aの関係をより明確にするため、図5は、図3をもとに縦軸をVB2/RON、横軸をL1a/L2aにしたグラフである。図5に示すように、L1a/L2aが1になるまでVB2/RONは増加し、L1a/L2aが1以上ではVB2/RONの変化は小さくなっている。VB2/RONが大きい、即ち、低オン抵抗・高耐圧であるためには、L1a/L2aが1以上、即ち、距離L1aは距離L2a以上であることが望ましい。したがって、第1領域201と第2領域202との境界Tは、ゲート電極3のドレイン端TGよりも、ドレイン電極4のゲート端TDに近いほうが望ましい。又、障壁層2の膜厚W2の膜厚変化がない窒化物系半導体装置のドレイン−ソース間に破壊電圧に近い電圧を印加したとき、ゲート電極3のドレイン端TGでのバイアス電界の広がりは0.2/(5×X+Y)μm程度である。したがって、距離L2aは0.2/(5×X+Y)μm以上の長さが必要であり、更に、距離L1aは距離L2a以上であることが望ましいため、ゲート電極3とドレイン電極4間の距離は、0.4/(5×X+Y)μm以上が必要である。一方、ゲート電極3とドレイン電極4間の距離L1a+L2aが長くなるとオン抵抗が増加するため、必要以上に距離L1a+L2aを長くできない。距離L1a+L2aの上限は、窒化物系半導体装置に要求される耐圧等に依存する。GaNの破壊電界は約3MeV/cmであるため、例えば耐圧1200Vが必要とされる窒化物系半導体装置の場合、ゲート電極3とドレイン電極4間に均等に電圧がかかる理想的な場合を考えると、ゲート電極3とドレイン電極4間の距離L1a+L2aが4μmであれば、絶縁破壊はしない。しかし、実際の窒化物系半導体装置ではゲート電極3とドレイン電極4間においてバイアス電界が集中する場所が存在するため、例えばバイアス電界が集中する場所がゲート電極3とドレイン電極4間の10%程度とすれば、1200Vの耐圧を有するために必要な距離L1a+L2aは40μm以下となる。例えばキャリア走行層1をGaN膜、障壁層2をAl0.2Ga0.8N膜とした場合、即ち、組成比X=0且つ組成比Y=0.2
の場合は、距離L1aを2μm、距離L2aを1.5μmにすることができる。
又、本発明の第1の実施の形態に係る窒化物系半導体装置は、オン抵抗と耐圧のトレードオフの関係の観点から見ても改善の効果がある。即ち、図3及び図5から、障壁層2の膜厚W2の膜厚変化がない窒化物系半導体装置と比較して、第1の実施の形態に係る窒化物系半導体装置のVB2/RONは最大で1.25倍となり、オン抵抗と耐圧のトレードオフを改善することができる。
本発明の第1の実施の形態に係る窒化物系半導体装置によれば、ゲート電極3のドレイン端TGに集中するバイアス電界を緩和することにより、スイッチング速度を低下することなく、高耐圧、且つ低オン抵抗を実現することができる。
図6を用いて、本発明の第1の実施の形態に係る窒化物系半導体装置の製造方法を説明する。なお、以下に述べる窒化物系半導体装置の製造方法は一例であり、この変形例を含めて、これ以外の種々の製造方法により実現可能であることは勿論である。
(イ)有機金属CVD(MOCVD)法等により、アンドープのInXGa1-XN(0≦X≦1)からなるキャリア走行層1を1μm程度、アンドープのAlYGa1-YN(0≦Y≦1)からなる障壁層2を20nm程度順次成長させる。次に、障壁層2上にフォトレジスト膜31を塗布し、フォトリソグラフィ技術によりフォトレジスト膜31を露光現像してエッチングマスクを形成し、図6(a)の構造断面図を得る。
(ロ)次に、このエッチングマスクを用いて、反応性イオンエッチング(RIE)法等の技術により、選択的に障壁層2をエッチング除去し、図6(b)に示すように溝を形成し、第1領域201、第2領域202及び第3領域203を形成する。
(ハ)次に、新たなフォトレジスト膜32を障壁層2上に塗布した後、フォトリソグラフィ技術により露光現像することで、障壁層2上のゲート電極3、ドレイン電極4及びソース電極5の各形成領域のフォトレジスト膜32を除去し、図6(c)の構造断面図を得る。次に、図6(d)に示すように電極用金属膜9を障壁層2上の全面に蒸着する。その後、フォトレジスト膜32を除去するリフトオフ法を用いて第1領域201にゲート電極3、第2領域202にドレイン電極4、第3領域203にソース電極5を形成する。以上より、図1に示す窒化物系半導体装置が完成する。
各層の組成比はX線回折法やラザフォード後方散乱分析法等により測定可能である。
上記のような第1の実施の形態に係る窒化物系半導体装置の製造方法によれば、ゲート電極3のドレイン端TGに集中するバイアス電界を緩和することにより、スイッチング速度を低下することなく、高耐圧、且つ低オン抵抗を可能にした窒化物系半導体装置を提供することができる。
図7に本発明の第1の実施の形態の第1の変形例に係る窒化物系半導体装置を示す。膜厚W1の第1領域201上に絶縁膜10が配置され、絶縁膜10上にゲート電極3が配置されている。膜厚W2の第2領域202上にドレイン電極4、膜厚W2の第3領域203上にソース電極5が配置されている。即ち、障壁層2とゲート電極3の間に絶縁膜10が配置されたMIS(Metal Insulator Semiconductor)構造であることが図1と違う点である。ゲート電極3及びドレイン電極4と、第1領域201と第2領域202との境界Tとの距離の関係は図1と同様である。本発明の第1の実施の形態に係る窒化物系半導体装置においては、障壁層2の膜厚の変化でバイアス電界集中を緩和するので、障壁層2の上部の絶縁膜構造等は自由に配置できる。したがって、図7に示した構成においても、障壁層2の膜厚の変化によってゲート電極3のドレイン端TGに集中するバイアス電界を緩和することができる。
又、図8に本発明の第1の実施の形態の第2の変形例に係る窒化物系半導体装置を示す。障壁層2の上面が絶縁膜11によって覆われている点が図1の窒化物半導体装置と違っている。膜厚W1の第1領域201上にゲート電極3、膜厚W2の第2領域202上にドレイン電極4、膜厚W2の第3領域203上にソース電極5が配置されている。ゲート電極3及びドレイン電極4と、第1領域201と第2領域202との境界Tとの距離の関係は図1と同様である。絶縁膜11によって障壁層2の上部を保護している図8に示した構成においても、図7に示した第1の変形例と同様に、障壁層2の膜厚の変化によってゲート電極3のドレイン端TGに集中するバイアス電界を緩和することができる。
本発明の第1の実施の形態に係る窒化物系半導体装置においては、ゲート電極3とドレイン電極4の中間で障壁層2の膜厚が変化している必要がある。したがって、図9に示したように、第1領域201と第2領域202との境界Tと、ドレイン電極4のゲート端の位置が一致している場合、即ち、図1において距離L2a=0である場合は、ゲート電極3のドレイン端に集中するバイアス電界の緩和はできない。又、図10に示したように、第1領域201と第2領域202との境界Tと、ゲート電極3のドレイン端の位置が一致している場合、即ち、図1において距離L1a=0である場合も、ゲート電極3のドレイン端に集中するバイアス電界の緩和はできない。
(第2の実施の形態)
本発明の第2の実施の形態に係わる窒化物系半導体装置は、図11に示すように、InXGa1-XN(0≦X≦1)からなるキャリア走行層1と、そのキャリア走行層1上に配置され、第1領域201及びその第1領域201に連結し、第1領域201よりも膜厚の厚い第2領域202を有するAlYGa1-YN(0≦Y≦1)からなる障壁層2と、第1領域201上に配置されたゲート電極3と、第2領域202上に配置されたドレイン電極4と、第1領域201を挟んで第2領域202と対向する、障壁層2の第3領域203上に配置されたソース電極5とを備える。更に、障壁層2上に絶縁膜6が配置され、ゲート電極3とドレイン電極4間の障壁層2上の絶縁膜6上にフィールドプレート電極7が配置されている。フィールドプレート電極7のドレイン端TFは、第1領域201と第2領域202との境界Tよりもドレイン電極4に近く配置されている。「フィールドプレート電極のドレイン端」とは、フィールドプレート電極7のドレイン電極4側の端部である。第1領域201の膜厚W1と第2領域202及び第3領域203の膜厚W2の膜厚差dWである。又、ゲート電極3のドレイン端TGは第1領域201と第2領域202との境界Tから距離L1a離れて配置され、ドレイン電極4のゲート端TDは第1領域201と第2領域202との境界Tから距離L2a離れて配置されている。更に、ゲート電極3とドレイン電極4間の距離L1a+L2aが、0.4/(5×X+Y)μm以上であり、距離L1aは距離L2aより長い。
図11に示す構成において、フィールドプレート電極7に電圧を印加することにより、ゲート電極3のドレイン端TGに集中するバイアス電界を緩和し、耐圧を向上することができる。即ち、フィールドプレート電極7に電圧を印加することにより、ゲート電極3の端部の空乏層の曲率を制御して集中するバイアス電界を緩和することが可能である。しかし、ドレイン−ソース間に破壊電圧に近い電圧を印加すると、フィールドプレート電極7を有する窒化物系半導体装置においても、ゲート電極3端部にバイアス電界の集中が起こる。このとき、ドレイン電極4下の障壁層2の膜厚W2よりゲート電極3下の障壁層2の膜厚W1を薄くすることで、ゲート電極3のドレイン端TGに集中するバイアス電界を緩和し、耐圧の向上が可能になる。他は、第1の実施の形態と実質的に同様であり、重複した記載を省略する。
本発明の第2の実施の形態に係る窒化物系半導体装置によれば、ゲート電極3のドレイン端TGに集中するバイアス電界を緩和することにより、スイッチング速度を低下することなく、高耐圧、且つ低オン抵抗を可能にしたフィールドプレート電極7を有する窒化物系半導体装置を実現することができる。
図12を用いて、本発明の第2の実施の形態に係る窒化物系半導体装置の製造方法を説明する。なお、以下に述べる窒化物系半導体装置の製造方法は一例であり、この変形例を含めて、これ以外の種々の製造方法により実現可能であることは勿論である。
(イ)先ず、第1の実施の形態に係る窒化物系半導体装置の製造方法で説明したのと同様な工程で、図12(a)の構造断面図を得る。次に、図12(b)に示すように、例えばCVD法などにより、酸化膜等の絶縁膜6を堆積し、化学的機械研磨(CMP)法などの技術により平坦化する。
(ロ)次に、フォトレジスト膜33を塗布し、フォトリソグラフィ技術によりフォトレジスト膜33を露光現像することで、フィールドプレート電極7形成領域であるゲート電極3とドレイン電極4間上のフォトレジスト膜33を選択的に除去し、図12(c)の構造断面図を得る。
(ハ)次に、図12(d)に示すように、フィールドプレート電極7を全面に蒸着した後、フォトレジスト膜33を除去するリフトオフ法を用いてフィールドプレート電極7を形成する。これにより、図11に示す窒化物系半導体装置が完成する。
本発明の第2の実施の形態に係る窒化物系半導体装置の製造方法によれば、ゲート電極3のドレイン端TGに集中するバイアス電界を緩和することにより、スイッチング速度を低下することなく、高耐圧、且つ低オン抵抗を可能にしたフィールドプレート電極7を有する窒化物系半導体装置を提供することができる。
第2の実施の形態の第1の変形例に係る窒化物系半導体装置を図13に示す。ゲート電極3上の絶縁膜6が選択的に除去されて、絶縁膜6上に配置されたフィールドプレート電極7とゲート電極3が接続していることが図11と違う点である。膜厚W1の第1領域201上にゲート電極3、膜厚W2の第2領域202上にドレイン電極4、膜厚W2の第3領域203上にソース電極5が配置されている。フィールドプレート電極7をゲート電極3と同電位にすることによって、ゲート電極3の端部の空乏層の曲率を制御してゲート電極3のドレイン端TGに集中するバイアス電界を緩和することが可能である。したがって、図13に示す構成により、フィールドプレート電極7を配置したこと及び障壁層2の膜厚を変化させたことによるゲート電極3のドレイン端TGでのバイアス電界の集中の緩和が可能である。
第2の実施の形態の第2の変形例に係る窒化物系半導体装置を図14に示す。フィールドプレート電極7のソース電極5側の端部がソース電極上方まで延長されて絶縁膜6上に配置され、ソース電極5上の絶縁膜6が選択的に除去されて、絶縁膜6上に配置されたフィールドプレート電極7とソース電極5が接続していることが図11と違う点である。膜厚W1の第1領域201上にゲート電極3、膜厚W2の第2領域202上にドレイン電極4、膜厚W2の第3領域203上にソース電極5が配置されている。図14において、フィールドプレート電極7をソース電極5と同電位にすることにより、ゲート電極3の端部の空乏層の曲率を制御してゲート電極3のドレイン端TGに集中するバイアス電界を緩和することが可能である。したがって、図14に示す構成により、フィールドプレート電極7を配置したことと障壁層2の膜厚を変化させたことによるゲート電極3のドレイン端TGでのバイアス電界の集中の緩和が可能である。
第2の実施の形態の第3の変形例に係る窒化物系半導体装置を図15に示す。フィールドプレート電極7のドレイン端TFが、第1領域201と第2領域202との境界Tよりゲート電極に近い側に配置されていることが図11と違う点である。膜厚W1の第1領域201上にゲート電極3、膜厚W2の第2領域202上にドレイン電極4、膜厚W2の第3領域203上にソース電極5が配置されている。ドレイン−ソース間電圧により、フィールドプレート電極7のドレイン端TFにおいてもバイアス電界の集中が生じる。第1領域201と第2領域202との境界Tを、フィールドプレート電極7のドレイン端TFよりもドレイン電極4に近く配置することにより、フィールドプレート電極7のドレイン端TFでのバイアス電界の集中を障壁層2の膜厚の変化により緩和することができる。又、フィールドプレート電極7を配置したこと及び障壁層2の膜厚を変化させたことにより、ゲート電極3のドレイン端TGでのバイアス電界の集中の緩和が可能である。
第2の実施の形態の第4の変形例に係る窒化物系半導体装置を図16に示す。ゲート電極3とドレイン電極4の間に、障壁層2の膜厚の異なる領域の境界が複数あることが図11と違う点である。即ち、第1領域201と第2領域202間に、障壁層2の膜厚W2の第4領域204と膜厚W1の第5領域205を備える。ゲート電極3のドレイン端TGは、第1領域201と第4領域204との境界Tから距離L1a離れて第1領域201上に配置されている。第1領域201と第4領域204との境界Tと、第4領域204と第5領域205との境界T2間は距離L2aであり、第4領域204と第5領域205との境界T2と、第5領域205と第2領域202との境界T3間は距離L3aである。ドレイン電極4のゲート端TDは、第5領域205と第2領域202との境界T3から距離L4a離れて第2領域202上に配置されている。又、フィールドプレート電極7のドレイン端TFは、第4領域204と第5領域205との境界T2と、第5領域205と第2領域202との境界T3の間に配置されている。ゲート電極3とドレイン電極4間の距離L1a+L2a+L3a+L4aは0.4/(5×X+Y)μm以上であり、L1a>L2a、且つ、L3a>L4aである。図16に示す構成によれば、ドレイン−ソース間電圧によってゲート電極3のドレイン端TGに集中する電界を、第1領域201と第4領域204との境界Tにおける障壁層2の膜厚の変化によって緩和できる。更に、ドレイン−ソース間電圧によってフィールドプレート電極7のドレイン端TFに生じるバイアス電界の集中を、第5領域205と第2領域202との境界T3における障壁層2の膜厚の変化によって緩和することができる。即ち、ドレイン−ソース間電圧によってバイアス電界が集中する位置のそれぞれドレイン電極4側で障壁層2の膜厚を変化させることにより、各位置でのバイアス電界の集中を緩和することができる。
(第3の実施の形態)
本発明の第3の実施の形態に係る窒化物系半導体装置は、図17に示すように、InXGa1-XN(0≦X≦1)からなるキャリア走行層1と、そのキャリア走行層1上に配置され、第1領域201及びその第1領域201に連結し、第1領域201よりも膜厚の厚い第2領域202を有するAlYGa1-YN(0≦Y≦1)からなる障壁層2と、第1領域201上に配置されたゲート電極3と、第2領域202上に配置されたドレイン電極コンタクト層8aと、そのドレイン電極コンタクト層8a上に配置されたドレイン電極4と、第1領域201を挟んで第2領域202と対向する、障壁層2の第3領域203上に配置されたソース電極コンタクト層8bと、そのソース電極コンタクト層8b上に配置されたソース電極5とを備える。ゲート電極3とドレイン電極コンタクト層8aとの距離L1b+L2bは、0.4/(5×X+Y)μm以上である。膜厚W1の第1領域201と膜厚W2の第2領域202及び第3領域203の膜厚差dWである。又、ゲート電極3のドレイン端TGは第1領域201と第2領域202との境界Tから距離L1b離れて配置され、ドレイン電極コンタクト層8aのゲート電極側端部TDCは第1領域201と第2領域202との境界Tから距離L2b離れて配置されている。又、距離L1bは距離L2bより長い。
ドレイン電極コンタクト層8a及びソース電極コンタクト層8bを配置することにより、ドレイン電極4及びソース電極5と障壁層2との接触抵抗を下げることができる。ドレイン電極コンタクト層8a及びソース電極コンタクト層8bは、障壁層2より不純物濃度の高い半導体膜からなり、n型GaN膜等が使用可能である。
図17に示した窒化物系半導体装置においては、ドレイン電極コンタクト層8a及びソース電極コンタクト層8bは、抵抗を下げるために高い不純物密度を有するので、ドレイン電極コンタクト層8a、ソース電極コンタクト層8b及びそれぞれの下方の2次元電子ガス形成領域は空乏化されず、バイアス電界はゲート電極3とドレイン電極コンタクト層8aとの間で広がることが、本発明の第1の実施の形態と異なる点である。このため、ゲート電極3とドレイン電極コンタクト層8a間の距離L1b+L2bが0.4/(5×X+Y)μm以上である必要があり、且つ、ゲート電極3のドレイン端TGから第1領域201と第2領域202との境界Tまでの距離L1bが、ドレイン電極コンタクト層8aのゲート電極側端部TDCから第1領域201と第2領域202との境界Tまでの距離L2b以上であることが望ましい。他は、第1の実施の形態と実質的に同様であるので、重複した記載を省略する。
本発明の第3の実施の形態に係る窒化物系半導体装置によれば、ゲート電極3のドレイン端TGに集中するバイアス電界を緩和することにより、スイッチング速度を低下することなく、高耐圧、且つ低オン抵抗を可能にした窒化物系半導体装置を実現することができる。
図18を用いて、本発明の第3の実施の形態に係る窒化物系半導体装置の製造方法を説明する。なお、以下に述べる窒化物系半導体装置の製造方法は一例であり、この変形例を含めて、これ以外の種々の製造方法により実現可能であることは勿論である。
(イ)MOCVD法等により、アンドープのInXGa1-XN(0≦X≦1)からなるキャリア走行層1を1μm程度、アンドープのAlYGa1-YN(0≦Y≦1)からなる障壁層2を20nm程度、電極コンタクト層8を10nm〜1000nm程度順次成長させる。
(ロ)次に、電極コンタクト層8上にフォトレジスト膜34を塗布し、フォトリソグラフィ技術によりフォトレジスト膜34を露光現像してエッチングマスクを形成し、図18(a)の構造断面図を得る。このエッチングマスクを用いて、RIE法等の技術により、選択的に電極コンタクト層8をエッチング除去し、ドレイン電極コンタクト層8a、ソース電極コンタクト層8bを形成する。
(ハ)次に、新たにフォトレジスト膜35を全面に塗布し、フォトリソグラフィ技術によりフォトレジスト膜35を露光現像してエッチングマスクを形成し、図18(b)の構造断面図を得る。次に、このエッチングマスクを用いて、RIE法等の技術により、選択的に障壁層2をエッチング除去して溝を形成し、図18(c)に示すように第1領域201、第2領域202及び第3領域203を形成する。
(ニ)次に、新たにフォトレジスト膜36を全面に塗布した後、フォトリソグラフィ技術により露光現像することで、第1領域201上のゲート電極3、ドレイン電極コンタクト層8a上のドレイン電極4及びソース電極コンタクト層8b上のソース電極5の各形成領域のフォトレジスト膜36を選択的に除去し、図18(d)の断面構造図を得る。次に、電極用金属膜を全面に蒸着した後、フォトレジスト膜36を除去するリフトオフ法を用いてドレイン電極4、ソース電極5、ゲート電極3を形成する。以上により、図17に示す窒化物系半導体装置が完成する。
本発明の第3の実施の形態に係る窒化物系半導体装置の製造方法によれば、ゲート電極3のドレイン端TGに集中するバイアス電界を緩和することにより、スイッチング速度を低下することなく、高耐圧、且つ低オン抵抗を可能にした窒化物系半導体装置を提供することができる。
(その他の実施の形態)
上記のように、本発明は第1乃至第3の実施の形態によって記載したが、この開示の一部をなす論述及び図面はこの発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施の形態、実施例及び運用技術が明らかとなろう。
例えば、既に述べた第1乃至第3の実施の形態においては、ソース電極5は障壁層2の膜厚の厚い第3領域203上に配置されていた。しかし、ゲート電極3とドレイン電極4間の障壁層2の膜厚を変化させることにより、ゲート電極3のドレイン端TGに集中するバイアス電界を緩和して、高耐圧の窒化物系半導体装置を実現するため、ソース電極5が配置される第3領域203の障壁層2の膜厚は薄くてもよい。
このように、本発明はここでは記載していない様々な実施の形態等を含むことは勿論である。したがって、本発明の技術的範囲は上記の説明から妥当な特許請求の範囲に係る発明特定事項によってのみ定められるものである。
本発明の第1の実施の形態に係る窒化物系半導体装置の構成を示す模式的な断面図である。 本発明の第1の実施の形態に係る窒化物系半導体装置と、従来の窒化物系半導体装置のバイアス電界を比較した模式図である。 本発明の第1の実施の形態に係る窒化物系半導体装置における、耐圧VBの2乗をオン抵抗RONで割った値を示したグラフである。 本発明の第1の実施の形態に係る窒化物系半導体装置における、障壁層の膜厚の厚い領域と薄い領域のそれぞれの膜厚とキャリア濃度との関係を示したグラフである。 本発明の第1の実施の形態に係る窒化物系半導体装置における、耐圧VBの2乗をオン抵抗RONで割った値と、障壁層の膜厚の厚い領域の距離に対する薄い領域の距離の比との関係を示したグラフである。 本発明の第1の実施の形態に係る窒化物系半導体装置の製造方法を説明するための工程断面図である。 本発明の第1の実施の形態の第1の変形例に係る窒化物系半導体装置の構成を示す模式的な断面図である。 本発明の第1の実施の形態の第2の変形例に係る窒化物系半導体装置の構成を示す模式的な断面図である。 本発明の第1の実施の形態の比較例に係る窒化物系半導体装置の構成を示す模式的な断面図である。 本発明の第1の実施の形態の他の比較例に係る窒化物系半導体装置の構成を示す模式的な断面図である。 本発明の第2の実施の形態に係る窒化物系半導体装置の構成を示す模式的な断面図である。 本発明の第2の実施の形態に係る窒化物系半導体装置の製造方法を説明するための工程断面図である。 本発明の第2の実施の形態の第1の変形例に係る窒化物系半導体装置の構成を示す模式的な断面図である。 本発明の第2の実施の形態の第2の変形例に係る窒化物系半導体装置の構成を示す模式的な断面図である。 本発明の第2の実施の形態の第3の変形例に係る窒化物系半導体装置の構成を示す模式的な断面図である。 本発明の第2の実施の形態の第4の変形例に係る窒化物系半導体装置の構成を示す模式的な断面図である。 本発明の第3の実施の形態に係る窒化物系半導体装置の構成を示す模式的な断面図である。 本発明の第3の実施の形態に係る窒化物系半導体装置の製造方法を説明するための工程断面図である。 種々の材料における耐圧とオン抵抗との関係を示すグラフである。 キャリア走行層がGaNである場合の、障壁層の膜厚とニ次元電子ガスのキャリア密度の関係を示すグラフである。 キャリア走行層がIn0.05Ga0.95Nである場合の、障壁層の膜厚とニ次元電子ガスのキャリア密度の関係を示すグラフである。 キャリア走行層がIn0.1Ga0.9Nである場合の、障壁層の膜厚とニ次元電子ガスのキャリア密度の関係を示すグラフである。 図23(a)は従来の窒化物系半導体装置の構成を示す模式的な断面図であり、図23(b)は従来の窒化物系半導体装置にバイアス電圧を印加したときのバイアス電界の模式図である。
符号の説明
1…キャリア走行層
2…障壁層
3…ゲート電極
4…ドレイン電極
5…ソース電極
6…絶縁膜
7…フィールドプレート電極
8…電極コンタクト層
8a…ドレイン電極コンタクト層
8b…ソース電極コンタクト層
9…電極用金属膜
10、11…絶縁膜
31、32、33、34、35、36…フォトレジスト膜
201…第1領域
202…第2領域
203…第3領域
204…第4領域
205…第5領域

Claims (8)

  1. InXGa1-XN(0≦X≦1)からなるキャリア走行層と、
    該キャリア走行層上に配置され、第1領域及び該第1領域に連結し、該第1領域よりも膜厚の厚い第2領域を有するAlYGa1-YN(0≦Y≦1)からなる障壁層と、
    前記第1領域上に配置されたゲート電極と、
    前記第2領域上に配置されたドレイン電極と、
    前記第1領域を挟んで前記第2領域と対向する、前記障壁層の第3領域上に配置されたソース電極
    とを備え、前記ゲート電極と前記ドレイン電極間の距離が、0.4/(5×X+Y)μm以上であることを特徴とする窒化物系半導体装置。
  2. 前記ゲート電極と前記第1領域及び前記第2領域との境界との距離が、前記境界と前記ドレイン電極との距離より長いことを特徴とする請求項1に記載の窒化物系半導体装置。
  3. 前記ゲート電極と前記障壁層との間に絶縁膜があることを特徴とする請求項1又は2に記載の窒化物系半導体装置。
  4. InXGa1-XN(0≦X≦1)からなるキャリア走行層と、
    該キャリア走行層上に配置され、第1領域及び該第1領域に連結し、該第1領域よりも膜厚の厚い第2領域を有するAlYGa1-YN(0≦Y≦1)からなる障壁層と、
    前記第1領域上に配置されたゲート電極と、
    前記第2領域上に配置されたドレイン電極と、
    前記第1領域を挟んで前記第2領域と対向する、前記障壁層の第3領域上に配置されたソース電極と、
    前記障壁層上に配置されたフィールドプレート電極
    とを備えることを特徴とする窒化物系半導体装置。
  5. 前記ゲート電極と前記ドレイン電極間の距離が、0.4/(5×X+Y)μm以上であることを特徴とする請求項4に記載の窒化物系半導体装置。
  6. 前記ゲート電極と前記第1領域及び前記第2領域との境界との距離が、前記境界と前記ドレイン電極との距離より長いことを特徴とする請求項5に記載の窒化物系半導体装置。
  7. InXGa1-XN(0≦X≦1)からなるキャリア走行層と、
    該キャリア走行層上に配置され、第1領域及び該第1領域に連結し、該第1領域よりも膜厚の厚い第2領域を有するAlYGa1-YN(0≦Y≦1)からなる障壁層と、
    前記第1領域上に配置されたゲート電極と、
    前記第2領域上に配置されたドレイン電極コンタクト層と、
    該ドレイン電極コンタクト層上に配置されたドレイン電極と、
    前記第1領域を挟んで前記第2領域と対向する、前記障壁層の第3領域上に配置されたソース電極コンタクト層と、
    該ソース電極コンタクト層上に配置されたソース電極
    とを備え、前記ゲート電極と前記ドレイン電極コンタクト層との距離が、0.4/(5×X+Y)μm以上であることを特徴とする窒化物系半導体装置。
  8. 前記ゲート電極と前記第1領域及び前記第2領域との境界との距離が、前記境界と前記ドレイン電極コンタクト層との距離より長いことを特徴とする請求項7に記載の窒化物系半導体装置。
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