JP2005156346A - 微粒子状物質の採取測定装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】測定サンプルの捕集と測定は別々の分離した装置で行われ操作が繁雑であった。また、測定部は、免疫クロマトグラフィーの場合、例えば標識抗体、捕捉抗体、余剰標識抗体捕捉抗体が同一平面上にあるので、サンプル溶液が標識抗体と反応せずにクロマト部に移行することを防ぐ必要があった。
【解決手段】本発明は微粒子状で環境中に存在する粉塵を捕集しその量を測定する装置であって、粉塵を捕集する部位と粉塵中に存在する特定物質の存在量を測定する部位とからなることを特徴とする測定装置である。測定する部位に免疫クロマトグラフィーの原理を用い、標識抗体部位と捕捉抗体部位が同一平面上にないような構成にする。
【解決手段】本発明は微粒子状で環境中に存在する粉塵を捕集しその量を測定する装置であって、粉塵を捕集する部位と粉塵中に存在する特定物質の存在量を測定する部位とからなることを特徴とする測定装置である。測定する部位に免疫クロマトグラフィーの原理を用い、標識抗体部位と捕捉抗体部位が同一平面上にないような構成にする。
Description
本発明は、環境中に存在する微粒子状粉塵中のアレルゲンを捕集ならびに測定する装置に関する。
近年、先進諸国を中心に種々のアレルギー患者が増加している。アレルギーはアレルギー患者に固有のアレルゲンを吸入したりあるいは接触することによって発症するものであり、アレルギーを予防するにはその原因となるアレルゲンとの接触を回避すればよい。アレルギー疾患の中でも、アレルギー性喘息は死に至ることもある重篤な症状を引き起こす臨床上重要な疾患の一つである。また、アレルギー性皮膚炎も難治性であり、QOL(Quality of Life)の観点から重要な疾患である。これらのアレルギー性疾患の多くはダニアレルゲン、花粉、猫毛などが原因であり、これらのアレルゲン量を生活環境において制御することが発症を抑える有効な方法の一つである。
従って、環境中のアレルゲン濃度を測定することは、室内の掃除、寝具等の洗濯をどの程度行えば良いかの指標となり、アレルギー患者の発症やアレルゲンに感作される危険性から逃れることとなる。アレルゲンを測定する方法は、RAST法、ELISA法、免疫クロマトグラフィー法など種々の方法が考案され、実際に使用されている。しかし、もっとも問題となるのは、環境中から効率よくアレルゲンを捕集し、測定サンプルを調製する過程である。これまで、真空掃除機の中間にフィルターを装着し、そのフィルターでアレルゲンを捕集し、一定量秤量後に別の容器にてアレルゲンを抽出する装置が報告されている(特許文献1参照)。この装置では、同一容器で測定サンプルを調製できず手間がかかるとともに、サンプル調製者がアレルゲンに暴露されるおそれがあった。また、装置が高価であり、洗浄後再使用することを前提としており、余りのアレルゲンを粉塵状のまま廃棄しなければならず、捕集サンプルならびに測定用サンプルの廃棄に特別の注意が必要であった。また、専用の装置、例えばELISAリーダーなどが必要でありかつ各操作が簡単ではなく誰もが行えるものではなかった。
本発明で用いている測定原理であるところの免疫クロマトグラフィーを用いた種々の検出方法が開示されている(特許文献2−6参照)。これら開示されている技術によれば、測定対象は全て尿や血液などの液状物質に限られており固体状物質を採取し測定装置だけで測定することは不可能であった。
すなわち固体状被検物質は、装置とは分離された器具などを用いて溶液化された後に免疫クロマトグラフィー測定装置に供されて測定するものであった。測定装置は取り扱いが便利なように装置全体をケースで覆っている場合もある。また、免疫クロマトグラフィーの測定部の構造も標識抗体、捕捉抗体、余剰標識抗体捕捉抗体が同一平面上にあることが特徴として上げられる。
特開昭64−30531号公報
特開昭63−281053号公報
特開平2−500540号公報
特公平7−13640号公報
米国特許第4,235,601号明細書
米国特許第4,361,537号明細書
すなわち固体状被検物質は、装置とは分離された器具などを用いて溶液化された後に免疫クロマトグラフィー測定装置に供されて測定するものであった。測定装置は取り扱いが便利なように装置全体をケースで覆っている場合もある。また、免疫クロマトグラフィーの測定部の構造も標識抗体、捕捉抗体、余剰標識抗体捕捉抗体が同一平面上にあることが特徴として上げられる。
従来の測定装置は、測定サンプルの捕集と測定は別々の分離した装置で行われ操作が繁雑であった。また、測定部は、例えば免疫クロマトグラフィーによる測定部の場合、標識抗体、捕捉抗体、余剰標識抗体捕捉抗体が同一平面上にあるので、サンプル溶液が標識抗体と反応せずにクロマト部に移行することを防ぐために標識抗体が瞬時に溶解して被検物質と結合しなければならなかった。そのためにシュークロースやトレハロースなどの糖質を標識抗体と共存させておくことが必要であり、また標識抗体は使用するまで水分から保護しておくことが必須条件であった。加えて、サンプル溶液が標識抗体塗布部以外、例えばその両側などから移行することを防がねばならなかった。
本発明では、かかる欠点を解決するため、固体状物質の採取と測定を同一装置で行い、特に微粒子状で環境中に存在する粉塵を効率良く簡便に捕集測定する測定装置の提供を目的とする。さらに、測定部が免疫クロマトグラフィーによる場合、標識抗体が、捕捉抗体や余剰標識抗体捕捉抗体と同一平面上にない構成の装置を提供することを目的とする。
本発明では、かかる欠点を解決するため、固体状物質の採取と測定を同一装置で行い、特に微粒子状で環境中に存在する粉塵を効率良く簡便に捕集測定する測定装置の提供を目的とする。さらに、測定部が免疫クロマトグラフィーによる場合、標識抗体が、捕捉抗体や余剰標識抗体捕捉抗体と同一平面上にない構成の装置を提供することを目的とする。
本発明は前記課題を解決するために、微粒子状で環境中に存在する粉塵を捕集する部位、粉塵中に存在する被検物質に特異的に結合する標識抗体を塗布した部位、被検物質に特異的に結合する捕捉抗体を塗布した部位、余剰の標識抗体に結合する余剰標識抗体捕捉抗体を塗布した部位からなり、免疫クロマトグラフィーの原理を用いて粉塵中に存在する被検物質の存在量を測定するための微粒子状物質の採取測定装置において、前記捕捉抗体塗布部位と前記余剰標識抗体捕捉抗体塗布部位が同一平面上にあり、かつ前記標識抗体塗布部位と前記捕捉抗体塗布部位が同一平面上にないことを特徴とする微粒子状物質の採取測定装置を提供することにある。
測定対象である特定物質はアレルゲンであることが好ましい。また、粉塵を捕集する部位には開口部を設け、開口部周辺に突起を設置することが好ましい。好ましくは、粉塵を捕集する部位が緩衝液並びに界面活性剤を含むことを特徴とする。さらに、毛細管現象により粉塵を捕集する部位と相互に連絡可能に前記標識抗体塗布部位を設置することが好ましい。
測定対象である特定物質はアレルゲンであることが好ましい。また、粉塵を捕集する部位には開口部を設け、開口部周辺に突起を設置することが好ましい。好ましくは、粉塵を捕集する部位が緩衝液並びに界面活性剤を含むことを特徴とする。さらに、毛細管現象により粉塵を捕集する部位と相互に連絡可能に前記標識抗体塗布部位を設置することが好ましい。
本発明の捕捉抗体塗布部位と前記余剰標識抗体捕捉抗体塗布部位が同一平面上にあり、かつ前記標識抗体塗布部位と前記捕捉抗体塗布部位が同一平面上にないことを特徴とする微粒子状物質の採取測定装置は、操作が簡便で、サンプルの採取および測定を効率良く簡便に行うことができる。
また本発明において、標識抗体塗布部位と余剰標識抗体補足抗体部位の存在する平面とは別の平面に配置することによって標識抗体を塗布した部分のみを通ってサンプルがクロマト部に移動する。これにより標識抗体が効率よくサンプル中の被検物質と結合し、その結果、感度の向上や標識抗体の使用量を減少できるという効果がある。例えば、本発明で開示している構造から明らかなように、サンプルが標識抗体塗布部以外を通ってクロマト部へ移行することは起こりえない。
また本発明において、標識抗体塗布部位と余剰標識抗体補足抗体部位の存在する平面とは別の平面に配置することによって標識抗体を塗布した部分のみを通ってサンプルがクロマト部に移動する。これにより標識抗体が効率よくサンプル中の被検物質と結合し、その結果、感度の向上や標識抗体の使用量を減少できるという効果がある。例えば、本発明で開示している構造から明らかなように、サンプルが標識抗体塗布部以外を通ってクロマト部へ移行することは起こりえない。
本装置の概略図を図1に示す。本装置は、粉塵捕集部(ピース1)および測定部(ピース2)からなっておりそれぞれを作成しその後両端をヒートシールなどで合体させる。
ピース1は、ポリエチレンなどの支持担体の一方にサンプリングする開口部(サンプリングホール)を設ける。開口部のサンプルと接する側には環状などの突起を設置しより効率よく粉塵を採取できるようにしてある。捕集部位(捕集パッド)は、摩擦に対し抵抗性のある材質でかつ粉塵を保持する能力を有するものならいかなるものでも使用できるが、ナイロン製不織布などが便利である。粉塵中の被測定物が溶解することを促進するために捕集部位に緩衝液、界面活性剤を加えておくことが好ましい。緩衝液は被検物質に応じていかなるものも使用できるがトリス塩酸緩衝液が好ましい。界面活性剤もいかなるものも使用可能であるが、Tween20などが便利である。測定部に被検物質が容易に移動するように捕集部位と反対側には吸水パッドを装着する。なお、この吸水パッドは測定部側にあっても良い。吸水パッドの材質は、水さえ良く吸収できるものであれば何でも使用できるが、製造などの観点からナイロン製不織布などが便利である。標識抗体は、測定対象によって選択する必要があるが、例えばダニアレルゲンを検出測定するためには、抗ダニアレルゲン抗体、例えば抗Derf2モノクローナル抗体13A4(生化学工業、コード番号290465)を適当な色素で標識して標識抗体とする。標識抗体を適当な担体、例えばミリポア社製コンジュゲートパッドGFCP203000に塗布し良く乾燥させる。サンプリングホールから検体移動方向へ数mmのところに捕集部位に一部重なるように標識した抗Derf2モノクローナル抗体13A4を塗布したペーパーを接着する。その上に、サンプリングホールに蓋をするように、ナイロン製不織布を接着する。最後に、ミリポア社製吸水パッドCFSP173000を接着して粉塵捕集部(ピース1)が完成する。
ピース1は、ポリエチレンなどの支持担体の一方にサンプリングする開口部(サンプリングホール)を設ける。開口部のサンプルと接する側には環状などの突起を設置しより効率よく粉塵を採取できるようにしてある。捕集部位(捕集パッド)は、摩擦に対し抵抗性のある材質でかつ粉塵を保持する能力を有するものならいかなるものでも使用できるが、ナイロン製不織布などが便利である。粉塵中の被測定物が溶解することを促進するために捕集部位に緩衝液、界面活性剤を加えておくことが好ましい。緩衝液は被検物質に応じていかなるものも使用できるがトリス塩酸緩衝液が好ましい。界面活性剤もいかなるものも使用可能であるが、Tween20などが便利である。測定部に被検物質が容易に移動するように捕集部位と反対側には吸水パッドを装着する。なお、この吸水パッドは測定部側にあっても良い。吸水パッドの材質は、水さえ良く吸収できるものであれば何でも使用できるが、製造などの観点からナイロン製不織布などが便利である。標識抗体は、測定対象によって選択する必要があるが、例えばダニアレルゲンを検出測定するためには、抗ダニアレルゲン抗体、例えば抗Derf2モノクローナル抗体13A4(生化学工業、コード番号290465)を適当な色素で標識して標識抗体とする。標識抗体を適当な担体、例えばミリポア社製コンジュゲートパッドGFCP203000に塗布し良く乾燥させる。サンプリングホールから検体移動方向へ数mmのところに捕集部位に一部重なるように標識した抗Derf2モノクローナル抗体13A4を塗布したペーパーを接着する。その上に、サンプリングホールに蓋をするように、ナイロン製不織布を接着する。最後に、ミリポア社製吸水パッドCFSP173000を接着して粉塵捕集部(ピース1)が完成する。
ピース2の測定部位は各種のクロマトグラフィー用紙、ガラス繊維、セルロース、ナイロン、ニトロセルロースなどが使用できる。特に好ましい材料はニトロセルロースである。適当な支持担体の上にニトロセルロース膜を装着しその表面に捕捉抗体として抗Derf2モノクローナル抗体15E11(生化学工業、コード番号290467)を、余剰標識抗体捕捉抗体として抗マウスIgG抗体をキネマティック社製マトリクッス1600を用いて相互に識別できる距離を置いてライン状に塗布する。塗布した後に室温で良く乾燥させる。標識として蛍光標識や酵素標識も使用できるが、誰でもが簡便に測定できるという目的のためには色素標識が目視で確認できるために有利である。ピース1および2のは支持担体として透明または不透明なプラスチック等を用いることができるが、不透明なプラスチックまたは装置全体が不透明なケーシングで作成する場合には、図1のピース1において、捕捉抗体塗布部位と余剰抗体捕捉抗体塗布部位を観察できる窓を設ける。
最後に、ピース1とピース2を重ね合わせて両端をヒートシールなどで固定する。ヒートシールの変わりに接着剤を使用しても良い。
最後に、ピース1とピース2を重ね合わせて両端をヒートシールなどで固定する。ヒートシールの変わりに接着剤を使用しても良い。
装置の使用法
測定したい対象、例えば室内カーペットなどにサンプリングホールを密着させ適当な面積をこするようにして粉塵を捕集部パッドに捕集する。捕集部パッドに緩衝液と界面活性剤が含浸してある場合には、粉塵採取後サンプリングホールに水道水を適当量たらす。適当な容器に水道水を入れそこへサンプリングホール部まで浸漬しても良い。しかる後に、本測定装置を放置しておく。被検物質と標識抗体との複合体は標識抗体塗布部位から測定部位(ニトロセルロース膜)へ移行し毛細管現象により移動を続ける。捕捉抗体塗布部位に複合体が到達すると被検物質をはさんで複合体が捕捉され色素標識してある場合だと目視できるバンドを形成する。結合しなかった標識抗体は移動を続け余剰標識抗体捕捉抗体塗布部位に到達してそこで固定されバンドを形成する。目的とする被検物質の量に応じて捕捉抗体塗布部位のバンドを確認する。このとき、色素標識した抗体を用いると目視で確認できる。このバンドの色の濃さと余剰標識抗体捕捉抗体塗布部位のバンドの濃さを比較し被検物質の存在量を推定することができる。
以下に、本装置の実施例を示すが、本発明はここに記載する実施例に限定されるものではない。
測定したい対象、例えば室内カーペットなどにサンプリングホールを密着させ適当な面積をこするようにして粉塵を捕集部パッドに捕集する。捕集部パッドに緩衝液と界面活性剤が含浸してある場合には、粉塵採取後サンプリングホールに水道水を適当量たらす。適当な容器に水道水を入れそこへサンプリングホール部まで浸漬しても良い。しかる後に、本測定装置を放置しておく。被検物質と標識抗体との複合体は標識抗体塗布部位から測定部位(ニトロセルロース膜)へ移行し毛細管現象により移動を続ける。捕捉抗体塗布部位に複合体が到達すると被検物質をはさんで複合体が捕捉され色素標識してある場合だと目視できるバンドを形成する。結合しなかった標識抗体は移動を続け余剰標識抗体捕捉抗体塗布部位に到達してそこで固定されバンドを形成する。目的とする被検物質の量に応じて捕捉抗体塗布部位のバンドを確認する。このとき、色素標識した抗体を用いると目視で確認できる。このバンドの色の濃さと余剰標識抗体捕捉抗体塗布部位のバンドの濃さを比較し被検物質の存在量を推定することができる。
以下に、本装置の実施例を示すが、本発明はここに記載する実施例に限定されるものではない。
ミリポア社製メンブレンカード(HFMC100)上のニトロセルロース膜上に1.5mg/mlとなるようにリン酸緩衝液(100mM、pH7.4)に溶解した抗Derf2モノクローナル抗体15E11(生化学工業コード番号290467)および2mg/mlとなるように上記リン酸緩衝液に溶解した抗マウスIgG抗体をそれぞれ20μl/30cmとなるよう約1cmの距離をあけて塗布した。塗布した後に、よく風乾した。抗Derf2モノクローナル抗体13A4(生化学工業コード番号290465,BBI社(英国))を金コロイド標識した。トレハロースを5%含み、波長520nmでの吸光度を1.5に調整した金コロイド標識抗Derf2モノクローナル抗体13A4、1mlをミリポア社製コンジュゲートパッド(GFCP203000)に塗布しよく風乾した。日本バイリーン製ポルベック(登録商標)ワンツークロス(20cm×30cm)に2%Tween20を含む100mMトリス−塩酸緩衝液(pH7.4)を50ml含浸させ風乾した。
一部突起を有する開口部を持ったポリエステルシート1(ピース1)に実施例1で調製した金コロイド標識抗Derf2モノクローナル抗体13A4を含むコンジュゲートパッドを6mm幅に切断し両面テープで装着した。そのパッドに一部重なるように実施例1で調製した日本バイリーン社製ポルベック(登録商標)ワンツークロスを6mm幅になるよう両面テープで装着した。シートの先端部にミリポア社製吸水パッド(CFSP173000)を同様に両面テープで装着した。
別のポリエステルシート2(ピース2)に実施例1で調製したメンブレンカードを両面テープで装着した。
別のポリエステルシート2(ピース2)に実施例1で調製したメンブレンカードを両面テープで装着した。
実施例2で調製したピース1と2のポリエステルシートをコンジュゲートパッドと吸水パッドがピース2のメンブランカード上のニトロセルロース膜が接触するように2枚のシートをあわせヒートシーラーで両端を接着させた。出来上がった2枚のシートからなる構成物をキネマティック社製カッターで幅4mmに切断し本測定装置を完成させた。外観および構造は図1に示すとおりである。
ポリエステル製カーペット断片(10cm×10cm)に、それぞれ5μg、1μg、0.2μg、0.05μgのDerf2を均一に含有する標準カーペットを作製した。実施例3で作製した本測定装置の開口部をダニアレルゲンを含む標準カーペットにゆるくあて縦横方向に10回ぬぐいとり操作を行った。しかる後に、開口部に水道水約150μlを垂らし10分間放置した。しかる後に抗Derf2モノクローナル抗体15E11を塗布した位置に現れるバンド(Tライン)の濃さと抗マウスIgG抗体を塗布した位置に現れるバンド(Cライン)の色の濃さを比較した。
結果は表1の通りである。
表1
カーペット中のダニアレルゲン量 TラインとCラインの色の濃さ
5μg T>C
1μg T=C
0.2μg T<C
0.05μg Tにバンド検出せず
結果は表1の通りである。
表1
カーペット中のダニアレルゲン量 TラインとCラインの色の濃さ
5μg T>C
1μg T=C
0.2μg T<C
0.05μg Tにバンド検出せず
実施例1で作製したミリポア社製メンブランカードに同じく実施例1で作製したコンジュゲートパッドをメンブランカード上に存在するニトロセルロース面に接触するように貼り付けた。次に実施例1に記載したサンプリング捕集部となる日本バイリーン社製ポルベック(登録商標)ワンツークロスをコンジュゲートパッドに接触するようにメンブレンカードに貼り付けた。さらにニトロセルロース面に接触するように実施例2に記載の吸水パッドを貼り付けた。このようにして作製した3種の抗体が同一平面に存在する従来型の測定装置と実施例3に記載の通り作製した本発明による測定装置のサンプル捕集部にそれぞれダニアレルゲンDerf2を表2に記載の濃度で添加し風乾した後に水道水150μlをサンプリング部に垂らしTラインとCラインに現れる色の濃さを比較した。結果を表2に示す。
表2
添加したアレルゲン量(ng/装置) TラインとCラインの色の濃さ
本発明の装置 従来型の装置
40 T>C T=C
20 T=C T<C
5 T<C Tにかすかに発色
1 Tにかすかに発色 Tに発色なし
表2
添加したアレルゲン量(ng/装置) TラインとCラインの色の濃さ
本発明の装置 従来型の装置
40 T>C T=C
20 T=C T<C
5 T<C Tにかすかに発色
1 Tにかすかに発色 Tに発色なし
実施例5で記載したのと同様にして従来型と本発明による測定装置を作製した。ただし、両者ともにトレハロースを含まず波長520nmの吸光度が1.5となるよう調整した標識抗体を用いた。両者のサンプル捕集部に実施例5と同様にダニアレルゲンDerf2を各濃度加え風乾した後に水道水150μlをサンプル捕集部に垂らし10分間放置した。しかる後に、測定装置で確認されるTラインおよびCラインに現れる色の濃さを比較した。結果を表3に示す。
表3
添加したアレルゲン量(ng/装置) TラインとCラインの色の濃さ
本発明の装置 従来型の装置
40 T=C T<C
20 T<C T<C
5 Tにかすかに発色 Tに発色なし
1 Tに発色なし Tに発色なし
表3
添加したアレルゲン量(ng/装置) TラインとCラインの色の濃さ
本発明の装置 従来型の装置
40 T=C T<C
20 T<C T<C
5 Tにかすかに発色 Tに発色なし
1 Tに発色なし Tに発色なし
本発明は、環境中に存在する微粒子状粉塵中のアレルゲンを捕集ならびに測定する装置に利用される。
Claims (5)
- 微粒子状で環境中に存在する粉塵を捕集する部位、粉塵中に存在する被検物質に特異的に結合する標識抗体を塗布した部位、被検物質に特異的に結合する捕捉抗体を塗布した部位、余剰の標識抗体に結合する余剰標識抗体捕捉抗体を塗布した部位からなり、免疫クロマトグラフィーの原理を用いて粉塵中に存在する被検物質の存在量を測定するための微粒子状物質の採取測定装置において、前記捕捉抗体塗布部位と前記余剰標識抗体捕捉抗体塗布部位が同一平面上にあり、かつ前記標識抗体塗布部位と前記捕捉抗体塗布部位が同一平面上にないことを特徴とする微粒子状物質の採取測定装置。
- 被検物質がアレルゲンであることを特徴とする請求項1記載の微粒子状物質の採取測定装置。
- 粉塵を捕集する部位に、開口部を設け、さらに開口部の周囲に突起を設置していることを特徴とする請求項1記載の微粒子状物質の採取測定装置。
- 粉塵を捕集する部位が緩衝液並びに界面活性剤を含むことを特徴とする請求項1記載の微粒子状物質の採取測定装置。
- 毛細管現象により粉塵を捕集する部位と相互に連絡可能に前記標識抗体塗布部位を設置したことを特徴とする請求項1記載の微粒子状物質の採取測定装置。
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JP2003395176A JP2005156346A (ja) | 2003-11-26 | 2003-11-26 | 微粒子状物質の採取測定装置 |
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JP2009518636A (ja) * | 2005-12-08 | 2009-05-07 | コリス バイオコンセプト | 迅速診断のためのテスト装置 |
JP2009229343A (ja) * | 2008-03-25 | 2009-10-08 | Sumitomo Bakelite Co Ltd | イムノクロマトグラフィー測定装置 |
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---|---|---|---|---|
JPH1096728A (ja) * | 1996-07-29 | 1998-04-14 | Hisamitsu Pharmaceut Co Inc | 検査用デバイス |
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Effective date: 20061101 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 |
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