JP2005155685A - スピンドルモータ及びこれを用いた情報記録再生装置 - Google Patents

スピンドルモータ及びこれを用いた情報記録再生装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 ロータマグネットに対向してスラストヨークを配置し必要なスラスト力を確保した上で、スラストヨークが取り付けられる静止部材の振動を抑制し、放射音を低減する。
【解決手段】 基板11に支持されたステータ17に対向するように環状のロータマグネット34を取り付けたロータ30を軸受機構により回転自在に支持する。この軸受機構として、ロータ30を基板11に対してラジアル方向に支持するラジアルすべり軸受部42,43及びスラスト方向の一方向のみを受けるスラストすべり軸受部44を有し、基板11に、ロータマグネット34に対向しこれとの間で磁気吸引力を発生してロータ30をスラスト方向の他方向に付勢するスラストヨーク50をその端部のみを基板11に拘束して取り付ける。
【選択図】 図1

Description

この発明は、すべり軸受を用いたスピンドルモータ及びこのスピンドルモータにより記録用ディスクを回転駆動するHDD等の情報記録再生装置に関する。
記録用ディスクを用いたハードディスクドライブ装置等の情報記録再生装置では、これが搭載されるパーソナルコンピュータ等の機器の小型化・薄型化や、デジタルカメラ,オーディオ・ビデオ機器等への応用等使用される機器の多様化に伴い、その小型・薄型化,高容量化が要求されている。
一方、この種の情報記録再生装置では、記録用ディスクを回転駆動するDCブラシレスモータよりなるスピンドルモータの軸受として、少なくともラジアル軸受部にすべり軸受の一形態である動圧軸受を用いたものが知られている。このモータは、記録用ディスクを搭載する回転部材としてのロータに、周方向に多極着滋された円環状のモータ駆動用ロータマグネットを、静止部材に支持されたステータに半径方向に対向するように装着し、このロータを流体動圧軸受を用いて静止部材に回転自在に支持している。
この流体動圧軸受は、ロータの回転中心に設けた円柱状のシャフトを静止部材に固定された中空円筒状のスリーブメタルに嵌め合わせ、その対向する周面のいずれかにヘリングボーン溝等の動圧発生溝を形成すると共に、両者の隙間にオイル等の潤滑流体を満たし、ロータの回転に伴って潤滑流体に発生する圧力でロータを支承する構造の軸受であり、機構の占める体積が小さくかつ耐衝撃性に優れ、加えて軸振れが小さくなる等の効果を有している。
さらに、ロータのスラスト方向の荷重に対しては、構造の簡易化,廉価及び小型・薄型化等を目的とし、単一面対向型のスラスト軸受を採用して軸線方向一方向の荷重を支承し、軸線方向他方向については磁気スラスト力を発生させる方法が採られている(例えば、特許文献1参照)。
より具体的には、シャフトの先端部を球面形状とし、これをスリーブの内底面に当接させてピボット軸受としてスラスト荷重を支持している。或いはシャフト先端部とスリーブ内底面とのいずれかにスパイラル溝等の動圧発生溝を形成し、ロータの回転に伴って潤滑流体に発生する圧力で浮上力を得ることによりスラスト荷重を支持している。
他方、ロータに装着された円筒状ロータマグネットの端面に軸方向に対向するようスラストヨークを静止部材に固定し、この間に作用する磁気吸引力でスラスト方向の力を発生させ、衝撃力が加わっても飛び跳ねないようにして安定化を図っている。このスラストヨークは、ロータマグネットの全周の端面に対向する円板状に形成され、その全面が静止部材に接着剤を用いて固着されている。
特許第3123283号公報
情報記録再生装置に用いられるDCブラシレスタイプのスピンドルモータでは、従前より軸受としてボールベアリングが用いられてきており、ボールベアリングの内外輪間をボールが転動することに起因する振動,騒音が静音化に影響を与えていたが、上述したように軸受としてすべり軸受を採用することにより、このような機械的な振動はなく、NRRO(non-repeatable runout),騒音ともボールベアリングを使用したものに比べ良好な性能を示している。
しかしながら、上述したすべり軸受を使用したスピンドルモータでは、ボールベアリング使用時にはあまり問題視されなかった電磁的に発生するスラスト方向励振力がボールベアリングによる振動が取り去られることにより顕在化するようになっている。
この電磁的な励振力は、ステータとロータマグネット間で発生する電磁励振力以外に、ロータマグネットとスラストヨーク間で発生する励振力がある。
静止部材(モータブラケットやHDD装置のベース)に固定されたスラストヨークには、軸方向に対向するロータマグネットにより定常的にロータマグネットに向かう方向の力(磁気吸引力)が加わっているが、ステータのスロット開口部とロータマグネットの磁極との相対位置関係によって、周期的にロータマグネットに向かう方向の力が若干減少する。これが脈動する励振力となり、このスラストヨークに作用する定常的な脈動励振力は、これを固定する静止部材を振動させる。この結果、装置全体から放射音が発生することになる。
本発明は、従来の技術の有するこのような問題点に留意してなされたものであり、その目的とするところは、ロータマグネットにスラスト方向に対向するようスラストヨークを配置して必要なスラスト方向磁気吸引力を確保した上で、スラストヨークが取り付けられる静止部材の振動を抑制し、放射音を低減することのできるスピンドルモータを提供することであり、本発明の他の目的は、このようなスピンドルモータを搭載した情報記録再生装置を提供することである。
請求項1に記載の発明は、静止部材に支持されたステータと、静止部材に対して相対的に回転自在の回転部材と、ステータに対向するように回転部材に取付けられた環状のロータマグネットと、静止部材に対して回転部材を回転自在に支持する軸受機構とを備え、この軸受機構として、回転部材を静止部材に対してラジアル方向に支持するラジアルすべり軸受部及びスラスト方向の一方向のみを受けるスラストすべり軸受部を有し、静止部材に、回転部材に存するマグネットに対向し当該マグネットとの間で磁気吸引力を発生して回転部材をスラスト方向の他方向に付勢するスラストヨークを備えてなるスピンドルモータであって、このスラストヨークがその端部のみを静止部材に拘束して取り付けられている。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のスピンドルモータであって、回転部材に存するマグネットをロータマグネットとし、スラストヨークを円環板状に構成しその外周側端部もしくは内周側端部を静止部材に拘束している。
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載のスピンドルモータであって、スラストヨークが、非磁性材料製の制振部材により静止部材に拘束されている。
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載のスピンドルモータであって、制振部材が、スラストヨークの端部をマグネット側からのみ拘束している。
請求項5に記載の発明は、装置本体のベースが請求項1〜4のいずれかに記載のスピンドルモータにおける静止部材を構成し、スピンドルモータにおける回転部材に記録用ディスクが搭載され、ベース上に記録用ディスクに対して情報の読み書きを行う手段を支持してなる。
請求項1ないし4の発明によれば、ロータマグネットに軸線方向に対向するスラストヨークがその端部のみを静止部材に拘束して取り付けられることから、スラストヨークはその底面が静止部材に拘束されていないことになり、ロータマグネットにより定常的に作用する電磁励振力はスラストヨークのみに作用してこれを吸引し、静止部材は電磁励振力による影響を受けることがない。加えて、回転部材と共にロータマグネットが回転することに伴って脈動する電磁励振力が発生しても、これが静止部材には伝達されず、スラストヨーク及びその端部拘束部に働く力が増減するだけであり、この部分の微小変形によって吸収され、静止部材は振動による放射音を発生しなくなり、静音化されたスピンドルモータが得られる。
請求項5の発明によれば、上記スピンドルモータの静止部材が情報記録再生装置の装置本体のベースとなるが、スピンドルモータのスラストヨークに作用する電磁励振力がこのベースに伝達されにくくなるため、装置全体からの放射音を低減することができる。
以下、本発明の実施形態につき、図面を参照して説明する。
図1は、情報記録再生装置としてのハードディスク駆動装置に用いられるスピンドルモータの全体構成を示したものであり、情報記録再生装置のベース10がスピンドルモータの静止部材となり、ベース一体型モータを構成している。なお、本発明は、これに代えて、モータブラケットを静止部材としてスピンドルモータを構成し、このブラケットを装置のベースに取り付ける形態のものであってよいのは勿論である。また、回転部材側に搭載される記録用ディスクや、このディスクに対して上方の記録・再生を行う磁気ヘッド、この磁気ヘッドを駆動する手段等は図示を省略している。
(1)静止部材の構成
ベース10におけるモータ構成部分は、その中心部に設けられた基板部11と、この基板部11の中央部に設けられた環状ボス部13とを有し、環状ボス部13と基板部11の外周部(後述するハブ外周部にほぼ対応する位置)に設けた環状段部14との間に環状凹部が規定され、この位置にモータ磁気回路が配置される。環状ボス部13には、その外周部寄りに上方へ突出した円筒支持壁15が一体に設けられ、この外周にモータステータ17が固定されている。モータステータ17は複数枚のラミネーションを積層して構成され外周に複数個のティースを周方向に配列してなる環状ステータコア17aと、ステータコア17aの各ティースに巻回された多相(例えば3相)の巻線17bとからなり、ステータコア17aの内周面を円筒支持壁15の外周面に外嵌し圧入,接着等の手段を用いて固定されている。
ベース10における環状ボス部13の内側には、流体動圧軸受の一部を構成するスリーブ体20が内嵌固定されている。このスリーブ体20は、略円筒状のスリーブ21と、このスリーブ21の下端開口を閉塞するカウンタプレート22よりなり、スリーブ21の内周の貫通孔部には、このスリーブ21のほぼ全長に渡って形成された軸受用円筒内周面21aと、スリーブ21の下部に位置し円筒内周面21aより拡径された中径部内周面21bと、スリーブ21の最下端に位置し中径部内周面21bよりさらに拡径された大径部内周面21cとが連続して形成されており、大径部内周面21cにカウンタプレート22の外周部が嵌合され、圧入,かしめ等の手段を用いて、或いは接着剤を併用して固定されている。スリーブ21の下半部は基板部11における環状ボス部13の内周面に嵌合され、圧入,接着,溶接等の既存の固定方法にて固定されている。また、スリーブ21の上部外周面には、後述するテーパシール部の一方の周面を形成するテーパ面23が上方に行くに従い外径が拡大するように形成されている。
(2)回転部材の構成
ベース10に対して回転自在のロータ30は、略逆カップ状のハブ31及び該ハブ31の回転中心位置に固定された軸部32を有して構成されている。このハブ31は鉄,ステンレス等の強磁性体よりなり、天板部を構成する円盤状部31aの外周部に円筒状部31bを垂下形成すると共に、この円筒状部31bの下端に鍔状部31cを径方向外方に張り出して形成し、さらに円盤状部31aにおける径方向中央部分より下方に突出するよう環状突状部31dを形成してなる。この環状突状部31dはスリーブ21と円筒支持壁15との間に挿入され、スリーブ21の上部外周を囲む一方、円筒支持壁15との間にラビリンスシールを構成するラビリンスギャップを形成するようになっている。
円盤状部31aの中央に透設された取付孔31eには軸部32の幾分小径となった上端部が圧入され、これによりハブ31と軸部32とが一体となっている。軸部32は中空状をなし、その外周には軸受用円筒状外周面32aが形成され、その内周面には雌ねじ32aがほぼ全長に渡って形成されており、上述したスリーブ21の内側に上方より挿通され、軸部32の円筒状外周面32aとスリーブ21の円筒状内周面21aとが僅かな隙間を介して径方向(ラジアル方向)に向かい合うようになっている。
スリーブ21に挿通された軸部32はその先端が円筒状内周面21aより下方に僅かに突出する長さに形成されている。軸部32がスリーブ21から抜け出ることを防止する抜け止め部材33は軸部32の雌ねじ32bに螺合する雄ねじ部33a及び鍔部33bを有しており、鍔部33bが軸部32の外径より大きく中径部内周面21bの内径より小さい外径に形成されていることから、抜け止め部材33の雄ねじ部33aをスリーブ21の下方より軸部32の雌ねじ32aに螺合し鍔部33bが軸部32の端面に当接する位置まで締着することにより、鍔部33bがスリーブ21の円筒状内周面21a及び中径部内周面21b間の段部下面と中径部内周面21bとカウンタプレート22とで形成する凹所に収容された状態で、段部下面に若干の隙間を開けて軸方向に対向するようになる。
ハブ31の円筒状部31bの内周面には、半径方向に着磁され周方向に多極が配列された環状のロータマグネット34がステータ17を外周から囲むように取り付けられ、磁性体製のハブ31がこのマグネット34のバックヨークを兼ねている。
ハブ31の鍔状部31cには、中央孔を円筒状壁31bに嵌装させた1枚もしくは複数枚の図外の円盤状記録用ディスク(ハードディスク)が載置され(複数枚の場合はディスク間にスペーサが介在される)、このディスクの中央部上面を押圧するクランプ部材(図示せず)を軸部32の雌ねじ32bに上方より螺合されるねじを用いてねじ止めすることにより、ディスクが鍔状部31cとクランプ部材との間で挟持され、ハブ31と一体となって回転できるようになる。
(3)軸受機構の構成
スリーブ21の円筒状内周面21aとこれに挿通された軸部32の円筒状外周面32aとの間、及びハブ31の円盤状部31aの内天井面(つまり下面)とスリーブ21の上端面との間にはそれぞれ微小間隙が形成され、オイル等の潤滑流体40が充填され保持されている。この潤滑流体40は、スリーブ21の中径部内周面21b,カウンタプレート22及び抜け止め部材33の鍔部33bで囲まれた空間にも連続して充填されており、他方、潤滑流体40の界面が、ハブ31の環状突状壁31dの内周面31eとスリーブ21の上部外周のテーパ面23とで形成されたテーパシール部41に位置している。このテーパシール部41は、内周下方に向いて拡開するようなテーパ形状であり、回転動作時にテーパシール部41の潤滑流体40を遠心力により上記した微少間隙内に押し込むような力を付与し、潤滑流体40の漏出を防止するような工夫がなされている。
スリーブ21の円筒状内周面21aの上部・下部の潤滑流体保持部分にはそれぞれ、軸部32の回転に伴い潤滑流体40中に動圧を発生するヘリングボーン状の動圧発生溝が形成されている。この動圧発生溝は、モータ回転時に軸部32を半径方向に保持する支持力を発生し、これにより1対のラジアル動圧軸受部42,43が構成されている。また、スリーブ21の上端面にも、軸部32を伴って回転するハブ31の回転に伴って潤滑流体40中に動圧を発生するポンプインスパイラル状の動圧発生溝が形成され、モータ回転時にハブ31を軸線方向上方向に支持する(浮上する)力を発生するスラスト動圧軸受部44が構成されている。
ここで、上記スリーブ21には、下端が中径部内周面21bの内部に開口し上端がスラスト微小間隙のうちスラスト動圧軸受部44より内周部側に開口する連通孔45が軸方向に貫通して形成され、潤滑流体40が充填されている。この連通孔45は二つのラジアル動圧軸受部42,43の両端部を連通する構成となっており、上述した動圧発生溝や軸受面の加工誤差等により所望のバランス状態が得られなくなった場合にこの圧力差に基づき連通孔45を通じて潤滑流体40が移動することにより圧力調整する。
(4)磁気バイアスの構成
ベース10の基板部11における外周部上面には、ハブ31の円筒状部31b及びその内周のロータマグネット34のそれぞれの下端面に軸方向に対向するよう円環板状のスラストヨーク50が取り付けられている。このスラストヨーク50は磁性板を環状にプレス抜きすることにより形成され、このプレス加工の際にスラストヨーク50の外周部に上方への立ち上がり部50aを環状に設け、補強を図った構造となっている。
基板11の外周部つまり環状段部14にはその上部に、図2の(a)に示すように、環状凸部14aが突設されており、環状段部14の内周にスラストヨーク50を内嵌した後、図2の(b)に示すように、かしめ治具60を用いて環状凸部14aを塑性変形させ、図2の(c)に示すように、基板11の内底面と塑性変形部14bとの間でスラストヨーク50の外周端部(立ち上がり部50a)をかしめることにより、スラストヨーク50が基板11に固定されている。スラストヨーク50はその外周端部のみが基板11に固着されることになる。
(5)実施例1の作用・効果
上述した構成のスピンドルモータにおいて、ステータ17の巻線17bにスイッチング電流を供給して駆動を開始すると、ステータ17による磁界とロータマグネット34による磁界との電磁相互作用によりこのマグネット34を介してハブ31に回転力が作用し、スリーブ21と軸部32間における一対のラジアル動圧軸受部42,43がそれぞれ機能してラジアル支持力が得られると共、スリーブ21とハブ31間におけるスラスト動圧軸受部44が機能して、ロータマグネット34,スラストヨーク50間に作用するスラスト磁気吸引力と相俟ってスラスト支持力が得られ、ロータ30が回転する。
このとき、スラストヨーク50にはロータマグネット34による磁気吸引力により定常的に上向きの力が加わっているが、基板11上のスラストヨーク50はその外周端部のみが拘束され、中央周部及び内周部は拘束されていないため、定常的な上向きの力によってスラストヨーク50は上方向(ロータマグネット34の方向)に引っ張られ、基板11がロータマグネット34の磁力によって吸引・変形することはない。加えて、ロータ30の回転に伴ってこの上向きの力が増減しても、この脈動励振力は基板11には伝達されず、スラストヨーク50及びその外周端部(拘束部)に作用する力が増減するだけであり、しかもこの力は拘束部で振動吸収されてしまい、結果的に、基板11には全く振動は伝達されなくなる。従って、基板11からの放射音の発生がなくなり、静寂な回転状態が得られる。
<他の実施例>
本発明の他の実施例を図3以下の図面を用いて説明する。これらの図面は、実施例1における図2に対応するものであり、ハードディスク駆動装置のベース10におけるスピンドルモータ対応部分である基板11とスラストヨーク50との取付け部分の一部を示したものである。これらの図面において、前記図1及び図2で説明したものと同一もしくは相当するものについては同一符号を付して詳細な説明は省略する。
本発明の実施例2を図3を用いて説明する。この実施例2では、基板11におけるロータマグネット34対応部分に、スラストヨーク50をその内周端部のみを拘束することにより取り付けるようにしている。すなわち、基板11の環状段部14にスラストヨーク50を内嵌した上で、スラストヨーク50の内周端部を上側から拘束する拘束部材51を基板11上面に接着剤などで固着している。この拘束部材51は制振性の高い非磁性材料により構成されている。
従って、実施例2にあっては、スラストヨーク50がその内周端部のみを拘束して基板11上に取り付けられ、スラストヨーク50の中央周部及び外周部が拘束されていないため、スラストヨーク50にロータマグネット34による定常的な上向きの力が加わりこれがロータ30の回転に伴って増減しても、スラストヨーク50のみがこの力により引っ張られるだけであり、基板11には力が伝達されず、しかも、スラストヨーク50を拘束する拘束部材51自身が高い制振性を有しているため、スラストヨーク50に伝達された振動は拘束部材51において減衰・吸収されてしまい、基板11に脈動励振力が伝達されることもなく、放射音の発生がなくなる。
本発明の実施例3を図4を用いて説明する。この実施例3では、基板11の環状段部14にスラストヨーク50を内嵌した上で、スラストヨーク50の内周端部を円板状の拘束部材52を用いて拘束するようにしたものである。円板状拘束部材52は制振性の高い非磁性材料により構成され、その内周基部52aが基板11上に接着剤や他の機械的手段により固着され、その外周部がスラストヨーク50の内周端部上に上側から当接し、拘束部材52のバネ性を利用してスラストヨーク50の一部を拘束するようにしている。
従って、実施例3にあっては、スラストヨーク50を部分的に拘束する拘束部材52が、それ自身の固定部とスラストヨーク50に対する拘束力作用部分との距離を長くして構成されているため、拘束部材52自身の撓みを振動吸収に効果的に活かすことができ、スラストヨーク50に伝達された脈動励振力を効果的に吸収でき、基板11への振動伝達をなくすことができる。
本発明の実施例4を図5を用いて説明する。この実施例4では、基板11に端部のみを固定するようにしたスラストヨーク53を、上記各実施例の場合より外径を大きくして外周方向に幅広に形成し、ロータマグネット34の端部に軸方向に対向する内周側のヨーク部53aと基板11に対する外周側の取付け部53bとから構成するようにしたものである。すなわち、この実施例4のスラストヨーク53では、そのヨーク部53aが図1〜図4の各実施例におけるスラストヨーク50に相当し、この外周部を径方向外側に延長してこの部分を取付け部53bとしたものである。加えて、基板11においては、図1〜図4の各実施例においてスラストヨーク50を内嵌するようにしていた環状段部14のさらに外周側に拡大段部14cを設け、拡大段部14cの外周側,拡大段部14cと環状段部14との間,及び環状段部14の内周側が順に一段ずつ低くなる階段状に設定されている。
そして、上記スラストヨーク53が、その取付け部53bの下面を拡大段部14cと環状段部14との間の底面に当接し、取付け部53bの外周端部を上側から拘束部材54により拘束することにより、基板11に取り付けられている。拘束部材54は接着剤や他の機械的手段により基板11に固定される。スラストヨーク53のヨーク部53aは環状段部14の内側の底面より若干浮いた状態で保持されている。
従って、実施例4にあっては、ロータマグネット34に対向するスラストヨーク53のヨーク部53aに対してスラストヨーク53を拘束する取付け部53bの外周端部の位置が離れて設定され、ロータマグネット34の磁気吸引力により振動する加振位置とスラストヨーク53の固定位置との距離が長くなっているため、スラストヨーク53のヨーク部53aが微小変形しやすくなり、脈動励振力によるヨーク部53aの振動をスラストヨーク53自身で速やかに吸収することが可能で、基板11への振動伝達をなくすことができる。ここで、拘束部材54を制振性の高い非磁性材料で構成すれば、上述した効果はより顕著となる。
以上、本発明の実施例について説明したが、本発明はこれら実施例に限定されず、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。
本発明の実施例1を示すスピンドルモータの断面図である。 図1におけるスラストヨークの取付け部分を拡大して示した一部の断面図であり、(a),(b),(c)はそれぞれスラストヨークの取付け工程の異なる状態を示したものである。 本発明の実施例2を示すスラストヨーク取付け部分の拡大断面図である。 本発明の実施例3を示すスラストヨーク取付け部分の拡大断面図である。 本発明の実施例4を示すスラストヨーク取付け部分の拡大断面図である。
符号の説明
10 ベース
11 基板
14b 塑性変形部
17 ステータ
30 ロータ
34 ロータマグネット
50,53 スラストヨーク
51,52,54 拘束部材

Claims (5)

  1. 静止部材に支持されたステータと、前記静止部材に対して相対的に回転自在の回転部材と、前記ステータに対向するように前記回転部材に取付けられた環状のロータマグネットと、前記静止部材に対して前記回転部材を回転自在に支持する軸受機構とを備え、該軸受機構は、前記回転部材を前記静止部材に対してラジアル方向に支持するラジアルすべり軸受部及びスラスト方向の一方向のみを受けるスラストすべり軸受部を有し、前記静止部材には、前記回転部材に存するマグネットに対向し当該マグネットとの間で磁気吸引力を発生して前記回転部材をスラスト方向の他方向に付勢するスラストヨークを備えているスピンドルモータであって、
    前記スラストヨークはその端部のみを前記静止部材に拘束して取り付けられていることを特徴とするスピンドルモータ。
  2. 前記回転部材に存するマグネットは前記ロータマグネットであり、前記スラストヨークは円環板状であってその外周側端部もしくは内周側端部のみが前記静止部材に拘束されている請求項1記載のスピンドルモータ。
  3. 前記スラストヨークは、非磁性材料製の制振部材を用いて前記静止部材に拘束されている請求項1又は2に記載のスピンドルモータ。
  4. 前記制振部材は、前記スラストヨークの端部を前記マグネット側からのみ拘束している請求項3に記載のスピンドルモータ。
  5. 装置本体のベースが請求項1〜4のいずれかに記載のスピンドルモータにおける静止部材を構成し、前記スピンドルモータにおける回転部材に記録用ディスクが搭載され、前記ベース上に前記記録用ディスクに対して情報の読み書きを行う手段を支持してなることを特徴とする情報記録再生装置。
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