JP2005154750A - 透明皮膜形成用組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】 加熱しないで乾燥によって透明な、耐久性の高い皮膜を基材表面に形成することができる皮膜形成用組成物を提供する。さらに、光によって有害有機物を分解する光触媒透明皮膜形成用組成物、消臭、防汚、親水、抗菌性能を示す有用な特性を持った複合部材を提供する。
【解決手段】 光触媒性粒子と炭酸ジルコニウムアンモニウムと一般式Al(OR)3で表されるアルミニウムアルコキシドおよび一般式Ti(OR’)4で表されるチタニウムアルコキシドの共加水分解重縮合物と水を含み、pHが7〜9である透明皮膜形成用組成物を製造する。
【選択図】 なし

Description

本発明は、透明な耐久性の高い皮膜を形成できる透明皮膜形成用組成物およびその製造方法に関する。さらに詳しくは、光によって有害有機物を分解する光触媒透明皮膜形成用組成物、該組成物を用いて得られる、消臭、防汚、親水、抗菌性能を示す有用な特性を持った複合部材に関する。
従来、コンクリート製品や鉄鋼製品の耐久性を向上させるために、表面に耐久性の高い皮膜を形成するシリコン、ジルコニウム、チタンなどの金属アルコキシドの加水分解物を使ったコーティング剤が用いられてきた(例えば特許文献1、特許文献2など)。しかし、これらは加熱を要する、透明ではないといった問題があった。
一方、光励起することにより強い酸化力を持った活性酸素類を生じる光触媒半導体がある。この活性酸素類の酸化作用、いわゆる光触媒作用はほとんどの有機物を分解することから、光触媒半導体は悪臭物質の分解、有機物汚染からの防止、抗菌といった分野で光触媒は利用されている。しかし、光触媒作用は光触媒半導体の表面で起きるため部材表面に光触媒半導体を配置する必要がある。通常簡便な方法として、光触媒半導体をバインダーと混合して部材に塗布する方法が行われている。しかしながら、バインダーとして有機高分子を用いると、バインダーが光触媒作用により酸化、分解されてしまうため、フッ素樹脂やシリコーン樹脂などの難分解性のバインダーを使用することが必要とされていた(特許文献3、特許文献4)。
ところが、これら樹脂バインダーに光触媒半導体粒子を配合して用いるときはバインダーが光触媒半導体の表面を被覆し、光触媒粒子への光や被分解物質の到達を妨害し、光触媒作用の効果を低減するという問題があった。また、加熱によって樹脂を硬化させる必要もあった。
一方、特許文献5には加水分解性のケイ素化合物を加水分解した比較的低分子量のアルキルシリケート縮合物をバインダーとする方法が開示されている。これは低温で硬化でき、光触媒作用の低減も少ない方法である。
しかし、この方法によればpH4以下あるいはアルカリ性で加水分解する必要があるために、酸性あるいはアルカリ性の光触媒性粒子の塗布溶液となり、さらに鉄やアルミニウムなど腐食しやすい基材には塗布方法を工夫しなければならなかった。さらに中性の酸化チタンゾルにはバインダーとして使用できない問題があった。
また、特許文献6には加水分解可能な有機金属化合物をバインダーとする方法が開示されている。しかし、これは加水分解の制御が十分でなく、酸化チタンゾルの凝集や保存安定性が低いという問題があった。
アルミニウムアルコキシドは、少ない触媒量で水により極めて簡単に加水分解されるため中性のゾルにすることができるが、そのままでは透明で耐久性の高い皮膜を形成することは困難であり、ポットライフも極めて短いものとなっていた。
これに対して特許文献7には耐久性の高い被膜を形成する技術が開示されているが、劣化の原因となるカップリング剤の使用や、膜の硬化に加熱を必要とする問題があった。
さらに、光触媒のバインダーとしては、ポットライフが長く、光触媒により劣化されない、透明で安定性の高い皮膜を形成するバインダーを必要としていた。
また、特許文献8には、ジルコニウム化合物をバインダーとする方法が開示されている。これはジルコニウム無機物を骨格として透明で耐久性の高い皮膜を形成できるが、皮膜を硬化させるためには、加熱工程が必要であった。
特開平2−69375 特開昭62−36045 特許2756474号 特許3027739号 特開平8−164334 特開平9−40872 特開平7−216552 WO99/28393
本発明の目的は、加熱しないで乾燥によって透明な、耐久性の高い皮膜を基材表面に形成することができる皮膜形成用組成物を提供することにある。さらに、光によって有害有機物を分解する、消臭、防汚、親水、抗菌性能を示す有用な特性を持った複合部材を得ることにある。
本発明は、
(1)光触媒性粒子と、炭酸ジルコニウムアンモニウムと、一般式Al(OR)3〔式中、Rは有機基である。〕で表されるアルミニウムアルコキシドおよび一般式Ti(OR’)4〔式中、R’は有機基である。〕で表されるチタニウムアルコキシドの共加水分解重縮合物と、水を含み、pHが7〜9である透明皮膜形成用組成物。
(2)10〜400℃の温度で硬化して透明皮膜を形成する上記(1)に記載の透明皮膜形成用組成物。
(3)光触媒性粒子が0.1質量%〜5質量%含まれている上記(1)または(2)に記載の透明皮膜形成用組成物。
(4)炭酸ジルコニウムアンモニウムが0.1質量%〜0.75質量%含まれている上記(1)乃至(3)のいずれか1項に記載の透明皮膜形成用組成物。
(5)BET比表面積から求めた光触媒粒子の平均粒子径が、0.001〜0.1μmである上記(1)乃至(4)のいずれか1項に記載の透明皮膜形成用組成物。
(6)光触媒性粒子が二酸化チタン粒子および二酸化チタン表面にリン含有化合物を存在させた粒子からなる群より選ばれる少なくとも1種を含む上記(1)乃至(5)のいずれか1項に記載の透明皮膜形成用組成物。
(7)二酸化チタン粒子が、ブルッカイト結晶相を含んでいる上記(6)に記載の透明皮膜形成用組成物。
(8)水滴との接触角が50°以上である基材に塗布したとき、はじかれることなく塗布できる上記(1)乃至(7)のいずれか1項に記載の透明皮膜形成用組成物。
(9)基材に塗布し、10℃の温度で24時間静置した時、硬さが2H以上の塗膜を形成する上記(1)乃至(8)のいずれか1項に記載の透明皮膜形成用組成物。
(10)400cm2の基材に200nmの厚さに塗布した基材を、5Lのフッ素樹脂製バック内に静置し、アセトアルデヒド20質量ppmの濃度の空気を該バック内に封入し、バックの上から昼白色蛍光灯を波長365nmの紫外線強度が6μW/cm2となるように照射したとき、照射4時間後のアセトアルデヒドの分解率が60%以上となる上記(1)乃至(9)のいずれか1項に記載の透明皮膜形成用組成物。
(11)200nmの厚さに塗布して、上から昼白色蛍光灯を波長365nmの紫外線強度が6μW/cm2となるように照射したとき、照射24時間後の水接触角が10°以下になる上記(1)乃至(10)のいずれか1項に記載の透明皮膜形成用組成物。
(12)200nmの厚さの皮膜にしたとき、全光線透過率が95%以上、ヘイズ値が1%以下である上記(1)乃至(11)のいずれか1項に記載の透明皮膜形成用組成物。
(13)一般式Al(OR)3で表されるアルミニウムアルコキシドおよび一般式Ti(OR’)4で表されるチタニウムアルコキシドの共加水分解重縮合物が、Al23換算で0.1質量%〜1質量%、TiO2換算で0.01質量%〜0.1質量%含有されている上記(1)乃至(12)のいずれか1項に記載の透明皮膜形成用組成物。
(14)一般式Al(OR)3で表されるアルミニウムアルコキシドおよび一般式Ti(OR’)4で表されるチタニウムアルコキシドの共加水分解重縮合物が、光触媒性粒子と同等またはそれより小さい粒子である上記(1)乃至(13)のいずれか1項に記載の透明皮膜形成用組成物。
(15)一般式Al(OR)3で表されるアルミニウムアルコキシドおよび一般式Ti(OR’)4で表されるチタニウムアルコキシドの共加水分解重縮合物を乾燥後に得られる粉末が100m2/g以上の比表面積を有する上記(1)乃至(14)のいずれか1項に記載の透明皮膜形成用組成物。
(16)界面活性剤をさらに含む上記(1)乃至(15)のいずれか1項に記載の透明皮膜形成用組成物。
(17)基板上に塗布し硬化させた200nmの厚さの皮膜について、キセノンアークランプ式促進暴露試験を4000時間実施した後、黄変度が10以下であり、波長365nmにおける紫外線強度が6μW/cm2となるように昼白色蛍光灯で光を24時間照射した後の水との接触角が20°以下である上記(1)乃至(16)のいずれか1項に記載の透明皮膜形成用組成物。
(18)一般式Al(OR)3で表されるアルミニウムアルコキシド1モルに対して、β−ジケトン類0.1モル〜3モル、酸0.5〜2モル、水1〜20モルを混合した溶液に、該アルミニウムアルコキシドを添加し、次いで40℃〜70℃で加熱しながら一般式Ti(OR’)4で表されるチタニウムアルコキシド0.01〜0.5モルを添加して、一般式Al(OR)3で表されるアルミニウムアルコキシドおよび一般式Ti(OR’)4で表されるチタニウムアルコキシドの共加水分解重縮合物を含む組成物を生成する工程を含んでいる上記(1)乃至(17)のいずれか1項に記載の透明皮膜形成用組成物の製造方法。
(19)一般式Al(OR)3で表されるアルミニウムアルコキシドおよび一般式Ti(OR’)4で表されるチタニウムアルコキシドの共加水分解重縮合物を含む前記組成物に光触媒性粒子を配合する工程を含んでいる上記(18)に記載の透明皮膜形成用組成物の製造方法。
(20)透明皮膜形成用組成物が含む親水性有機溶媒の量を10質量%以下とする上記(19)に記載の透明皮膜形成用組成物の製造方法。
(21)上記(17)、(18)または(19)に記載の方法によって製造された透明皮膜形成用組成物。
(22)上記(1)乃至(17)及び(21)のいずれか1項に記載の透明皮膜形成用組成物を基材に塗布し、硬化して透明皮膜を形成する、透明皮膜の形成方法。
(23)上記(1)乃至(17)及び(21)のいずれか1項に記載の透明皮膜形成用組成物を塗布した建築物外壁材料、道路防音壁、建築物窓ガラス、ショーケースガラス、蛍光灯ガラス、ガードレール、脱臭機用フィルター、水処理用リアクター、室内用装飾タイル、水槽又は照明用かさ。
(24)上記(1)乃至(17)及び(21)のいずれか1項に記載の透明皮膜形成用組成物を塗布したハードコート層を備えた広告用看板、透明道路防音壁、屋外用透明樹脂建材又は照明用かさ。
を開発することにより上記の課題を解決した。
本発明の透明皮膜形成用組成物は、加熱しなくとも各種基材表面に透明で耐久性の高い皮膜を形成できる。
従って前記組成物に光触媒粒子を配合して光触媒性透明皮膜形成用組成物としたときは、硬度が高く、透明であり、光により殆ど劣化が認められず、光により光触媒粒子が励起され、消臭、防汚、親水、抗菌性能を示す被膜が容易に得られるので、各種の基材表面への応用が可能である。
本発明の好ましい実施態様によれば、疎水性の基材上に塗布された場合においても、基材表面にはじかれることなく、室温で硬化させるだけで、透明な皮膜を形成することが可能である。よって、水滴との接触角が50°以上のハードコート基材にも、はじかれることなく塗布できるという顕著な効果を発揮する。
本発明の好ましい実施態様における透明皮膜形成用組成物は、光触媒性粒子と炭酸ジルコニウムアンモニウムと一般式Al(OR)3で表されるアルミニウムアルコキシドおよび一般式Ti(OR’)4で表されるチタニウムアルコキシドの共加水分解重縮合物と水を含み、pHが7〜9であるという特徴を有している。
透明皮膜形成用組成物中の光触媒粒子の濃度は0.1質量%〜5質量%であることが好ましい。より好ましくは1質量%〜4質量%が望ましい。0.1質量%より少ないと塗布したときの皮膜が薄くなり、耐久性、光触媒効果が少なくなってしまう。また、その光触媒効果を得るためには塗布回数を多くしなければならないので不都合となる。逆に5質量%より多いと透明皮膜形成用組成物の凝集が速く進み、可使時間が短くなってしまう。
透明皮膜形成用組成物に含まれる光触媒性粒子は特に限定されないが、酸化スズ、酸化亜鉛、酸化第二鉄、三酸化タングステン、三酸化二ビスマス、チタン酸ストロンチウム、二酸化チタン等の紫外光や可視光により励起され、伝導電子と正孔を生成しうる粒子であればよい。
中でも化学的に安定な二酸化チタンが好ましい。また、二酸化チタン表面にリン含有化合物、好ましくはリン酸またはリン酸塩、特に縮合リン酸塩を存在させた粒子を光触媒性粒子として用いることが好ましい。表面に存在する形態としては、島状であっても群島状であっても、マスクメロン状であってもかまわない。
リン含有化合物はピロリン酸、メタリン酸、トリポリリン酸、テトラポリリン酸、メタリン酸、ウルトラリン酸、などが用いられるが、好ましくはピロリン酸がよい。
表面に存在するリン含有化合物の量は0.01質量%〜50質量%であることが望ましい。より好ましくは0.1質量%〜20質量%の範囲で存在することが望ましい。0.01質量%より少ないと組成物の中性、皮膜の透明性を損ない、50質量%より多いと経済的に不利であるからである。
二酸化チタンの結晶形態はルチル、アナターゼ、ブルッカイトのいずれも用いることができ、これらの結晶相が混合した状態でも良いが、光触媒能および皮膜の接着強度の観点から、ブルッカイト結晶相を含む二酸化チタンが好ましい。中でも、ブルッカイト結晶相を有する二酸化チタンが、二酸化チタン全体の70質量%以上であるとさらに好ましい。
光触媒性粒子の一次粒子径は平均粒子径で0.001μm〜0.1μmが好ましい。さらに好ましくは0.001μm〜0.08μmが良い。0.1μmを越えると光触媒性皮膜の透明性が低下し、0.001μmより小さいと粒子の生産性が極端に低下するからである。ここで平均粒子径は一次粒子を真球と仮定してBET比表面積から求めた値である。
さらに、炭酸ジルコニウムアンモニウムは、接着強度を高めるために含有させることができる。炭酸ジルコニウムアンモニウムの混合量は透明皮膜形成用組成物全体に対して0.1重量%〜0.75重量%であることが望ましい。0.1重量%より少ないと皮膜の基材に対する接着強度の向上効果が少なく、0.75重量%より多いと皮膜の透明性を損ねてしまうからである。
アルミニウムアルコキシドーチタニウムアルコキシドの共加水分解重縮合物は、光触媒性粒子と同等かそれよりも小さい粒子であることが好ましく、例えば該共加水分解重縮合物を200℃で乾燥した後に得られる粉末の比表面積が100m2/g以上であることが好ましい。100m2/gより小さいものであると接着力が低いばかりか、効率的な光触媒粒子の頭出しができにくく、光触媒能を低減させてしまう場合がある。
一般式Al(OR)3〔式中、Rは有機基である。〕で表されるアルミニウムアルコキシドの式中の有機基Rは、それぞれ異なってもよく、アルミニウムアルコキシドが加水分解できればよく、特に限定されないが、直鎖状もしくは分岐状の飽和もしくは不飽和のアルキル基、アルキルエステル基、アリル基などが例示でき、これらによって形成される炭素鎖にはカルボニル、エーテル、エステル、アミド、スルフィド、スルフィニル、スルホニル、イミノ等の結合を任意に含んでいても良い。炭素数は1乃至16、好ましくは1乃至8、より好ましくは1乃至4である。
一般式Al(OR)3で表されるアルミニウムアルコキシドとして、アルミニウムトリメトキシド、アルミニウムトリエトキシド、アルミニウムトリプロポキシド、アルミニウムトリブトキシドなどが好ましいものとして例示できるが、最も好ましくはアルミニウムトリイソプロポキシド、アルミニウムトリメトキシドである。
一般式Ti(OR’)4〔式中、R’は有機基である。〕で表されるチタニウムアルコキシドの式中の有機基R’は、それぞれ異なってもよく、チタニウムアルコキシドが加水分解できればよく、特に限定されないが、直鎖状もしくは分岐状の飽和もしくは不飽和のアルキル基、アルキルエステル基、アリル基などが例示でき、これらによって形成される炭素鎖にはカルボニル、エーテル、エステル、アミド、スルフィド、スルフィニル、スルホニル、イミノ等の結合を任意に含んでいても良い。炭素数は1乃至16、好ましくは1乃至8、より好ましくは1乃至4である。
一般式Ti(OR’)4で表されるチタニウムアルコキシドは、チタニウムテトラエトキシド、チタニウムテトライソプロポキシド、チタニウムテトラ-n−ブトキシドが好ましいものとして例示できるが、最も好ましくはチタニウムテトラエトキシド、チタニウムテトライソプロポキシドである。
アルミニウムアルコキシドーチタニウムアルコキシドの共加水分解重縮合物の皮膜形成用組成物中における含有量はそれぞれ、Al23換算で0.1質量%〜1質量%、TiO2換算で0.01質量%〜0.1質量%であることが好ましい。
アルミニウムアルコキシドーチタニウムアルコキシドの共加水分解重縮合物がAl23換算で0.1質量%、TiO2換算で0.01質量%より少ないと皮膜の基材への接着力が不足してしまう。Al23換算で1質量%、TiO2換算で0.1質量%より多いと光触媒能の効果を発生するまでに時間がかかってしまう。
ここでアルミニウムアルコキシドおよびチタニウムアルコキシドの共加水分解重縮合物は、あらかじめその分散した溶液として準備されることができ、その内容について以下に述べる分散溶液中は共加水分解重縮合物が、それぞれAl23換算で0.5質量%〜10質量%(好ましくは1質量%〜5質量%、より好ましくは2質量%〜4質量%)、TiO2換算で0.1質量%〜3質量%(好ましくは0.3質量%〜2.7質量%、より好ましくは0.5質量%〜2.5質量%)であることができる。アルミニウムアルコキシドの加水分解重縮合物がAl23換算で0.5質量%より少なければ接着力を得るためより多くの溶液を必要として、組成物のその他の構成成分が少なくなる。10質量%より多ければ溶液が不安定となり沈殿を生じ易くなる。またTiO2換算で0.1質量%より少なければ共加水分解するアルミニウムアルコキシドの加水分解が進まず、3質量%より多いとこれも重合が進みすぎ沈殿を生じ易くなる。ここで、Al23換算およびTiO2換算とは便宜的に加水分解重縮合物中のAl量、Ti量をその酸化物でAl23、TiO2の形で表したものであり、Al23はアルミニウムアルコキシドのモル数の1/2のモル数のAl23が、TiO2は、チタニウムアルコキシドのモル数のTiO2が加水分解系縮合物中に含まれていることを示している。
これらのアルミニウムアルコキシドおよびチタニウムアルコキシドを加水分解する際には酸の共存が必要であり、無機酸、有機酸いずれも用いることができるが、無機酸としては塩酸、硝酸、硫酸が好ましく、より好ましくは硝酸がよい。有機酸としては、蟻酸、酢酸、プロピオン酸、ブタン酸などがよく、最も好ましい酸は酢酸である。また、無機酸と有機酸を併用することもできる。
酸を共存させる場合にはアルミニウムアルコキシド1モル当たりに対して0.5モル〜2モルが好ましく、より好ましくは0.6〜1.8モル、さらに好ましくは0.8〜1.5モルである。0.5モルより少ないと加水分解および重縮合が不十分となり接着性が悪く、2モルよりも多いと組成物の安定性が悪くなり、透明性が損なわれる場合がある。
一方で加水分解をある程度抑え、重合度を調整するためにβ−ジケトン類を添加することが好ましい。また、β−ジケトン類は加水分解物と錯体を形成して安定させ沈殿の生成を防ぐ効果があるため、アルミニウムアルコキシドーチタニウムアルコキシドの共加水分解重縮合物の長期安定性にも寄与することができる。
β−ジケトン類としては特に限定されないが、アセチルアセトン,2、4−ヘキサンジオン、2,4−ヘプタンジオン、3、5−ヘプタンジオン、2,4−オクタンジオンなどがよく、最も好ましくはアセチルアセトンである。
β−ジケトン類の必要量はアルミニウムアルコキシド1モル当たりに対して0.1モル〜3モル、好ましくは0.7〜2.9モル、より好ましくは1〜2.9モルである。0.1モルよりも少ないと安定性が悪くなり、3モルより多くなると皮膜の硬化に時間および高い温度が必要となるために好ましくない。
アルミニウムアルコキシドおよびチタニウムアルコキシドを加水分解させる際に水が必要であり、水道水、イオン交換水、蒸留水を用いることができるが、保存の不安定要因となる余分なイオン類を含んでいないイオン交換水、蒸留水が好ましい。
水は、アルミニウムアルコキシド1モルに対して、1〜20モルであることが好ましく、より好ましくは1〜15モル、さらに好ましくは1〜10モルである。1モルより少ないと加水分解が進まず、また20モルより多いとポットライフが短くなるからである。
アルコール類は、アルミニウムアルコキシドおよびチタニウムアルコキシドの溶媒としてアルコキシドの濃度調整および加水分解量を制御するために必要であり、加水分解に必要な水との相溶性がある親水性有機溶媒のアルコール類を使用する。メタノール、エタノール、1―プロパノール、2―プロパノールあるいはこれらの混合された変性アルコールを使用することが好ましい。中でもメタノールが安定性の観点からより好ましい。
アルコール類は、アルミニウムアルコキシド1モルに対して、アルコール類80〜140モルであることが好ましい。80モルより少ないと重縮合が進みすぎ、接着強度の良好な分散溶液が得られず、140モルより多いと溶液中の加水分解重縮合物が少なくなり、実用的でなくなる。
以上の構成成分は皮膜の接着力、皮膜形成用組成物の安定性の点から重要である。
これら構成成分を混合する順序は、全部を一度に混合しても何ら問題はないが、親水性有機溶媒のアルコールとβ―ジケトン、酸の混合物にアルミニウムアルコキシドを溶解してから水を添加し、最後にチタニウムアルコキシドを添加することが好ましい。このときにチタニウムアルコキシドをアルコール、β−ジケトン類、酸の混合物として入れても良い。
混合後は、低揮発分の蒸散を防止するため還流しながら40℃〜70℃の温度で加熱反応させることが好ましい。反応温度が40℃より低いと、アルミニウムアルコキシドの溶解が不十分となり加水分解がうまく行われない。70℃より高いと加水分解が進みすぎ、ゾル状沈殿物を生じてしまう。また、加熱時間は20分〜2時間加熱することが好ましい。20分より短ければ、アルミニウムアルコキシドの加水分解、重縮合反応が不十分であり、2時間より長いと加水分解、重縮合が進みすぎ、組成物としての接着強度が失われる。
以上の共加水分解重縮合物の分散溶液および炭酸ジルコニウムアンモニウム、光触媒粒子により皮膜形成用組成物が作製されるが、このときの皮膜形成用組成物中の親水性有機溶媒量を10質量%以下に抑えることができ、光触媒性や接着力などの機能を十分発揮した上で作業環境上良好な組成物とすることができる。
上記のように作製した光触媒透明皮膜形成用組成物のpHは7〜9の中性の組成物となり、塗布基材や塗布装置の材質の選択性が拡がる。また作業環境も良好となる。
さらに透明皮膜形成用組成物に塗布性の観点から界面活性剤を適宜添加することもできる。界面活性剤としては縮合リン酸塩、リグニンスルホン酸塩、カルボキシメチルセルローズ、ナフタレンスルホン酸塩ホルマリン縮合物、ポリアクリル酸塩、アクリル酸−マレイン酸塩コポリマー、オレフィン−マレイン酸塩コポリマー、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸塩、非イオン性界面活性剤などが用いられる。好ましくはポリアクリル酸系の界面活性剤およびポリオキシエチレンアルキルエーテルがよい。あるいはプルロニック系界面活性剤が好ましい。
本発明の複合部材は上記光触媒透明皮膜形成用組成物をその表面に塗布して得ることができる。
本発明の透明皮膜形成用組成物を基材に塗布して乾燥(例えば10〜40℃)すれば透明な皮膜となる。このとき200nmの厚さで硬化させた膜の全光線透過率は95%以上とすることができる。95%より低ければ透明性が低くなり基材自身の特徴(色彩、図柄等)が損なわれる。
塗布は、スピンコート、スプレーコート、フローコート、ディップコート、バーコートなどの一般的な方法で行うことができる。皮膜の厚みは透明性、皮膜強度などの点から0.01μm〜3μmが好ましく、さらに膜の干渉色を抑制するためには0.01μm〜0.3μm、好ましくは0.8μm〜3μmである。
また、透明皮膜形成用組成物を塗布した後に10℃〜40℃の温度に24時間以上保持、硬化すればそのまま使用することができる。こうして得られた膜の鉛筆引っ掻き試験での硬度は2H以上となり、実用に耐えうる付着強度となる。ここでいう鉛筆引っ掻き試験はJIS K−5400による方法である。
さらに強固な皮膜が必要なときは、塗布後40℃〜400℃の温度で5分〜24時間保持、硬化させて使用することもできる。保持温度が高いほど保持時間は短くてよい。このようにして得られた膜の鉛筆引っ掻き試験での硬度は4H以上のものが得られる。
さらに、該皮膜を形成することで、上から昼白色蛍光灯で波長365nmの紫外線強度が6μW/cm2となるように光を照射したとき(昼白色蛍光灯において波長365nmの紫外線強度を6μW/cm2にするとき、昼白色蛍光灯の種類に関係なく昼白色蛍光灯による紫外線の影響は無視できるので、白昼光の作用を観察できる)、照射24時間後の水接触角が10°以下の皮膜を有する複合部材を得ることができる。
本発明の皮膜は、使用環境での耐久性も良好であり、キセノンランプ式の促進暴露試験を4000時間実施した後でも劣化が起こらず、実用に適したものである。4000時間後、黄変度が10以下であり、波長365nmにおける紫外線強度が6μW/cm2となるように昼白色蛍光灯で光を24時間照射した後においても、水との接触角が20°以下の透明皮膜を有する複合部材とすることができる。ここでいう促進暴露試験はJIS K−5600による方法である。
このようにして得られた光触媒性透明皮膜は、光励起により皮膜の水との接触角を10°以下とした後に光を断って、暗所に保持48時間保持した後に水との接触角が10°以下の透明皮膜を有する複合部材とすることができる。
基材は特に限定されないが、ガラス、金属、コンクリート、セラミックス、石材、石膏ボード、窯業ボードなどが挙げられる。また、プラスチックなどに塗布する場合は光触媒作用による劣化を防ぐために、無機系のハードコートがなされたプラスチックが採用される。無機系のハードコートとしてはシリカ系やチタニア系のハードコートが挙げられる。あるいは無機/有機複合のハードコート剤も使用可能であり、例えばアクリル−シリコン系の複合ハードコート剤が挙げられる。本発明の組成物は水滴との接触角が50°以上のハードコート基材(例えばシリコーン系ハードコート剤を塗布した基材)にも、はじかれることなく塗布できることを特徴とする。
このような基材に塗布された複合部材は建築物外壁材料、道路防音壁、ガードレール、橋構造物、建築物窓ガラス、建築物用ガラス、ショーケースガラス、蛍光灯ガラス、広告用看板、透明道路防音壁、屋外用透明樹脂建材、脱臭機用フィルター、水処理用リアクター、室内用装飾タイル、水槽、流水路壁面、照明用かさなどに適用される。
以下に、実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明するが、以下の実施例に限定されるものではない。
[実施例1]
(二酸化チタン)
あらかじめ計量したイオン交換水50Lを攪拌しながら加熱して温度を98℃に保持した。そこへTi濃度15%の四塩化チタン水溶液(住友チタニウム株式会社)3.6kgを60分かけて滴下した。滴下後に得られた白色懸濁液を電気透析機にかけてpHを4にした。この液中の固形分の一部をX線回折装置にかけて構造解析を行ったところ、得られた粉末はブルッカイト結晶の二酸化チタンであった。次に得られた二酸化チタンゾルに0.1kgのピロリン酸ソーダを添加して分散するまで十分攪拌したのち、ロータリーフィルタープレスで濾過洗浄し、二酸化チタンゾルを得た。また、得られたスラリーの固形分濃度は10質量%であり、pHは8であった。また、この二酸化チタンゾルの平均一次粒子径をBET比表面積値から真球と仮定して計算して求めたところ0.04μmであった。
(アルミニウムアルコキシドーチタニウムアルコキシド共加水分解重縮合物分散溶液)
還流冷却器を備えた反応容器にメタノール1.5Lとアセチルアセトン50gとイオン交換水30gと60%硝酸10gを入れて、攪拌しながら加熱して40℃に保持した。そこへアルミニウムトリイソプロポキシド80gを添加して、1時間還流してから、チタニウムテトライソプロポキシド20gと酢酸20gとアセチルアセトン20gを添加してさらに1時間環流して分散溶液を作製した。
(透明皮膜形成用組成物)
上記の二酸化チタンゾル300gとイオン交換水577.5gを混合し、ここに炭酸ジルコニウムアンモニウム(ZrO2換算で20質量%の溶液、日本軽金属株式会社製炭酸ジルコニウムアンモニウム(AZC))22.5gとアルミニウムアルコキシドーチタニウムアルコキシド共加水分解重縮合物分散溶液100gとを混合して透明皮膜形成用組成物とした。この組成物のpHは8.5であった。
(透明皮膜)
この組成物をスライドガラス(松浪ガラス工業(株)製マイクロスライドガラスS7213)にスピンコート法で塗布して20℃の温度で24時間、乾燥、硬化させた。膜の厚みを接触式表面粗さ計((株)小坂研究所製サーフコーダSE−30D)で測定したところ0.2μmであった。そして、スライドガラスとこの組成物の透明皮膜付きのスライドガラスの全光線透過率をヘイズメーター(東京電色製TC−HIIIDPK)で測定し、スライドガラスの全光線透過率を100%として皮膜付きのスライドガラスの全光線透過率を測定変換したところ、96%、ヘイズ値は0.1%であった。また、鉛筆引っ掻き試験を行ったところ3Hであった。そしてこのスライドガラスのキセノンランプ式促進暴露試験を4000時間行った後に鉛筆引っ掻き試験を行ったところ3Hであった。親水性は、膜表面層上の水滴と膜表面層との接触角で評価した。評価手順は、皮膜上から昼白色蛍光灯で波長365nmの紫外線強度が6μW/cm2となるように光を照射したとき、照射24時間後に接触角を測定した。接触角は協和界面科学製接触角計CA−Dで測定した。その結果6°であった。また、キセノンランプ式の促進暴露試験を4000時間実施した後の黄変度をミノルタ株式会社製分光測色計CM−3700dで測定したところ2であった。さらに、波長365nmにおける紫外線強度が6μW/cm2となるように昼白色蛍光灯で光を24時間照射した後の水との接触角が16°であった。
(光触媒能)
また、皮膜の光触媒能を次の条件で調べた。
20センチ×20センチのガラス板に厚さが0.2μmになるように光触媒性皮膜を形成させた。この皮膜付きのガラス板を5L大きさのテドラ−バック(登録商標)に入れ、アセトアルデヒドが20ppmの濃度の乾燥空気とともに封入した。昼白色蛍光灯(東芝ライテック株式会社製昼白色蛍光灯FL20SSN/18 20形)で365nmの波長において6μW/cm2の紫外線強度となるように皮膜付きガラス板に照射した。
4時間後のアセトアルデヒド濃度をガス検知管(株式会社ガステック製、No.92L)で測定したところ4ppmであり、また暗所に保持したときの4時間後のアセトアルデヒド濃度は18ppmであった。次式により分解率を求めたところ88%であった。
分解率(%)=(初期濃度―照射後の濃度)/(暗所保持後濃度)×100
[実施例2]
実施例1で用いた二酸化チタンゾル180gとイオン交換水702gを混合し、ここに炭酸ジルコニウムアンモニウム(ZrO2換算で20質量%の溶液、日本軽金属株式会社製炭酸ジルコニウムアンモニウム(Bacote 20(登録商標))18gとアルミニウムアルコキシドーチタニウムアルコキシド共加水分解重縮合物分散溶液100gとを混合して透明皮膜形成用組成物とした。この組成物のpHは8.9であった。この組成物を同様にスライドガラスにフローコート法で塗布して20℃の温度で24時間、乾燥、硬化させた。膜の厚みは0.2μmで膜の全光線透過率は97%、ヘイズ値は0.1%であった。また、鉛筆引っ掻き試験値は3Hであった。親水性は実施例1と同様に測定して、4°であった。また、キセノンランプ式の促進暴露試験を4000時間実施した後の黄変度は2であった。さらに、波長365nmにおける紫外線強度が6μW/cm2となるように昼白色蛍光灯で光を24時間照射した後の水との接触角が12°であった。光触媒能も実施例と同様に測定したところ77%であった。
[実施例3]
実施例1で用いた二酸化チタンゾル180gとイオン交換水706.5gを混合し、ここに炭酸ジルコニウムアンモニウム(ZrO2換算で20質量%の溶液、日本軽金属株式会社製炭酸ジルコニウムアンモニウム(Bacote 20(登録商標))13.5gとアルミニウムアルコキシドーチタニウムアルコキシド共加水分解重縮合物分散溶液100gとを混合して透明皮膜形成用組成物とした。この組成物のpHは8.1であった。この組成物を有機無機複合ハードコート剤を塗布したアクリル板(水接触角80〜90°)にフローコート法で塗布して20℃の温度で24時間、乾燥、硬化させた。膜の厚みは0.2μmで膜の全光線透過率は97%、ヘイズ値は0.1%であった。また、鉛筆引っ掻き試験値は3Hであった。親水性は実施例1と同様に測定して、5°であった。また、キセノンランプ式の促進暴露試験を4000時間実施した後の黄変度は7であった。さらに、波長365nmにおける紫外線強度が6μW/cm2となるように昼白色蛍光灯で光を24時間照射した後の水との接触角が12°であった。光触媒能も実施例と同様に測定したところ83%であった。
[実施例4]
アナターゼ型酸化チタン(昭和タイタニウム株式会社製スーパータイタニア(登録商標)F6)を水溶液にした後にpH調整・分散したpH8の10%水溶液180gとイオン交換水698gを混合し、ここに炭酸ジルコニウムアンモニウム(ZrO換算で20質量%の溶液、日本軽金属株式会社製炭酸ジルコニウムアンモニウム(Bacote 20(登録商標))27gとアルミニウムアルコキシドーチタニウムアルコキシド共加水分解重縮合物分散溶液100gとを混合して皮膜形成用組成物とする。このときアルミニウムアルコキシドーチタニウムアルコキシド共加水分解重縮合物分散溶液を加熱乾燥し、得られた粉末の比表面積は181m2/gである。また、この組成物のpHは8.9である。この組成物を同様にスライドガラスにフローコート法で塗布して20℃の温度で24時間、乾燥、硬化させる。膜の厚みは0.2μmで膜の全光線透過率は95%、ヘイズ値は0.3%である。また、鉛筆引っ掻き試験値は3Hである。親水性は実施例1と同様に測定して、7°である。また、キセノンランプ式の促進暴露試験を4000時間実施した後の黄変度は2である。さらに、波長365nmにおける紫外線強度が6μW/cm2となるように昼白色蛍光灯で光を24時間照射した後の水との接触角が15°である。光触媒能も実施例1と同様に測定したところ65%である。
[実施例5]
アルミニウムアルコキシドーチタニウムアルコキシド共加水分解重縮合物分散溶液を以下のように作製した。
還流冷却器を備えた反応容器にメタノール1.5Lとアセチルアセトン50gとイオン交換水30gと60%硝酸10gを入れて、攪拌しながら加熱して40℃に保持した。そこへアルミニウムトリイソプロポキシド50gを添加して、1時間還流してから、チタニウムテトライソプロポキシド40gと酢酸20gとアセチルアセトン20gを添加してさらに1時間還流して分散溶液を作製した。このときに加熱乾燥し、得られた粉末の比表面積は153m2/gである。
また、実施例1で用いた二酸化チタンゾル180gとイオン交換水706.5gを混合し、ここに炭酸ジルコニウムアンモニウム(ZrO換算で20質量%の溶液、日本軽金属株式会社製炭酸ジルコニウムアンモニウム(Bacote 20(登録商標))13.5gと上記のアルミニウムアルコキシドーチタニウムアルコキシド共加水分解重縮合物分散溶液100gとを混合して皮膜形成用組成物とする。この組成物のpHは8.5である。この組成物を有機無機複合ハードコート剤を塗布したアクリル板にフローコート法で塗布して20℃の温度で24時間、乾燥、硬化させる。膜の厚みは0.2μmで膜の全光線透過率は96%、ヘイズ値は0.1%である。また、鉛筆引っ掻き試験値は3Hである。親水性は実施例1と同様に測定して、5°である。また、キセノンランプ式の促進暴露試験を4000時間実施した後の黄変度は7である。さらに、波長365nmにおける紫外線強度が6μW/cm2となるように昼白色蛍光灯で光を24時間照射した後の水との接触角が12°である。光触媒能も実施例と同様に測定したところ89%である。
[実施例6]
実施例1に記載した0.1kgのピロリン酸ソーダ(太平化学産業株式会社製、食添用)を0.1kgのトリポリリン酸ソーダ(太平化学産業株式会社製、食添用)に変えた以外は、実施例1と同様の処理をし、二酸化チタンゾルを得る。この二酸化チタンゾル180gとイオン交換水706.5gを混合し、ここに炭酸ジルコニウムアンモニウム(ZrO換算で20質量%の溶液、日本軽金属株式会社製炭酸ジルコニウムアンモニウム(Bacote 20(登録商標))18gと実施例1で用いたアルミニウムアルコキシドーチタニウムアルコキシド共加水分解重縮合物分散溶液100gとを混合して皮膜形成用組成物とする。この組成物のpHは8.8である。この組成物を有機無機複合ハードコート剤を塗布したアクリル板にフローコート法で塗布して20℃の温度で24時間、乾燥、硬化させる。膜の厚みは0.2μmで膜の全光線透過率は97%、ヘイズ値は0.3%である。また、鉛筆引っ掻き試験値は3Hである。親水性は実施例1と同様に測定して、6°である。また、キセノンランプ式の促進暴露試験を4000時間実施した後の黄変度は2である。さらに、波長365nmにおける紫外線強度が6μW/cm2となるように昼白色蛍光灯で光を24時間照射した後の水との接触角が13°である。光触媒能も実施例と同様に測定したところ73%である。
[比較例1]
実施例1で用いた二酸化チタンゾル180gとイオン交換水706.5gを混合し、ここにアルミニウムアルコキシドーチタニウムアルコキシド共加水分解重縮合物分散溶液100gとを混合して透明皮膜形成用組成物とした。この組成物のpHは7.2であった。この組成物を有機無機複合ハードコート剤を塗布したアクリル板にフローコート法で塗布して20℃の温度で24時間、乾燥、硬化させた。しかし、膜の鉛筆引っ掻き試験値はBと低かった。また全光線透過率は93%、ヘイズ値は0.9%であった。親水性は実施例1と同様に測定して、8度であった。また、キセノンランプ式の促進暴露試験を4000時間実施した後の黄変度は7であった。さらに、波長365nmにおける紫外線強度が6μW/cm2となるように昼白色蛍光灯で光を24時間照射した後の水との接触角が14°であった。光触媒能も実施例と同様に測定したところ45%であった。
[比較例2]
実施例1で用いた二酸化チタンゾル180gとイオン交換水706.5gを混合し、ここに炭酸ジルコニウムアンモニウム(ZrO2換算で20質量%の溶液、日本軽金属株式会社製炭酸ジルコニウムアンモニウム(Bacote 20(登録商標))13.5gとを混合して組成物とした。この組成物のpHは9.1であった。この組成物を有機無機複合ハードコート剤を塗布したアクリル板(水接触角80〜90°)にフローコート法で塗布して20℃の温度で24時間、乾燥、硬化させた。しかし、ハードコート層にはじかれ粒状の付着物となり、均一な膜を形成することができなかった。
[比較例3]
あらかじめ計量したイオン交換水50Lを攪拌しながら加熱して温度を98℃に保持し、そこへTi濃度15%の四塩化チタン水溶液(住友チタニウム株式会社)3.6kgを60分かけて滴下した。滴下後に得られた白色懸濁液を電気透析機にかけてpHを4にした液(10%固形分濃度。固形分の一部をX線回折装置にかけて構造解析を行ったところ、得られた粉末はブルッカイト結晶の二酸化チタンであった。)180gとイオン交換水706.5gを混合し、ここに炭酸ジルコニウムアンモニウム(ZrO2換算で20質量%の溶液、日本軽金属株式会社製炭酸ジルコニウムアンモニウム(Bacote 20(登録商標))13.5gとアルミニウムアルコキシドーチタニウムアルコキシド共加水分解重縮合物分散溶液100gとを混合して透明皮膜形成用組成物とした。ところが、白濁凝集し、透明な膜を形成できない組成物となった。
[比較例4]
実施例1で用いた二酸化チタンゾル180gとイオン交換水706.5gを混合し、ここに硝酸ジルコニル水和物(関東化学株式会社製試薬)の20%水溶液20gとを混合して組成物とする。ところが、白濁凝集し、透明な膜を形成できない組成物となった。
[比較例5]
実施例1で用いた二酸化チタンゾル180gとイオン交換水706.5gを混合し、ここにジルコニウムテトラブトキシドを硝酸水溶液により加水分解したエタノール溶液(ZrO換算で20質量%の溶液)の13.5gとを混合して組成物とする。ところが、白濁凝集し、透明な膜を形成できない組成物となった。
[比較例6]
実施例1で用いた二酸化チタンゾル180gとイオン交換水706.5gを混合し、ここにアクリルシリコンエマルジョン樹脂水溶液(固形分20%)67gを混合して組成物とした。この組成物を有機無機複合ハードコート剤を塗布したアクリル板にフローコート法で塗布して20℃の温度で24時間、乾燥、硬化させる。しかし、膜の鉛筆引っ掻き試験値はBと低い。また全光線透過率は95%、ヘイズ値は0.4%である。親水性は実施例1と同様に測定して、25度である。また、キセノンランプ式の促進暴露試験を4000時間実施した後の黄変度は7である。さらに、波長365nmにおける紫外線強度が6μW/cm2となるように昼白色蛍光灯で光を24時間照射した後の水との接触角が22°である。光触媒能も実施例と同様に測定したところ38%である。

Claims (24)

  1. 光触媒性粒子と、炭酸ジルコニウムアンモニウムと、一般式Al(OR)3〔式中、Rは有機基である。〕で表されるアルミニウムアルコキシドおよび一般式Ti(OR’)4〔式中、R’は有機基である。〕で表されるチタニウムアルコキシドの共加水分解重縮合物と、水を含み、pHが7〜9である透明皮膜形成用組成物。
  2. 10〜400℃の温度で硬化して透明皮膜を形成する請求項1に記載の透明皮膜形成用組成物。
  3. 光触媒性粒子が0.1質量%〜5質量%含まれている請求項1または請求項2に記載の透明皮膜形成用組成物。
  4. 炭酸ジルコニウムアンモニウムが0.1質量%〜0.75質量%含まれている請求項1乃至3のいずれか1項に記載の透明皮膜形成用組成物。
  5. BET比表面積から求めた光触媒粒子の平均粒子径が、0.001〜0.1μmである請求項1乃至4のいずれか1項に記載の透明皮膜形成用組成物。
  6. 光触媒性粒子が二酸化チタン粒子および二酸化チタン表面にリン含有化合物を存在させた粒子からなる群より選ばれる少なくとも1種を含む請求項1乃至5のいずれか1項に記載の透明皮膜形成用組成物。
  7. 二酸化チタン粒子が、ブルッカイト結晶相を含んでいる請求項6に記載の透明皮膜形成用組成物。
  8. 水滴との接触角が50°以上である基材に塗布したとき、はじかれることなく塗布できる請求項1乃至7のいずれか1項に記載の透明皮膜形成用組成物。
  9. 基材に塗布し、10℃の温度で24時間静置した時、硬さが2H以上の塗膜を形成する請求項1乃至8のいずれか1項に記載の透明皮膜形成用組成物。
  10. 400cm2の基材に200nmの厚さに塗布した基材を、5Lのフッ素樹脂製バック内に静置し、アセトアルデヒド20質量ppmの濃度の空気を該バック内に封入し、バックの上から昼白色蛍光灯を波長365nmの紫外線強度が6μW/cm2となるように照射したとき、照射4時間後のアセトアルデヒドの分解率が60%以上となる請求項1乃至9のいずれか1項に記載の透明皮膜形成用組成物。
  11. 200nmの厚さに塗布して、上から昼白色蛍光灯を波長365nmの紫外線強度が6μW/cm2となるように照射したとき、照射24時間後の水接触角が10°以下になる請求項1乃至10のいずれか1項に記載の透明皮膜形成用組成物。
  12. 200nmの厚さの皮膜にしたとき、全光線透過率が95%以上、ヘイズ値が1%以下である請求項1乃至11のいずれか1項に記載の透明皮膜形成用組成物。
  13. 一般式Al(OR)3で表されるアルミニウムアルコキシドおよび一般式Ti(OR’)4で表されるチタニウムアルコキシドの共加水分解重縮合物が、Al23換算で0.1質量%〜1質量%、TiO2換算で0.01質量%〜0.1質量%含有されている請求項1乃至12のいずれか1項に記載の透明皮膜形成用組成物。
  14. 一般式Al(OR)3で表されるアルミニウムアルコキシドおよび一般式Ti(OR’)4で表されるチタニウムアルコキシドの共加水分解重縮合物が、光触媒性粒子と同等またはそれより小さい粒子である請求項1乃至13のいずれか1項に記載の透明皮膜形成用組成物。
  15. 一般式Al(OR)3で表されるアルミニウムアルコキシドおよび一般式Ti(OR’)4で表されるチタニウムアルコキシドの共加水分解重縮合物を乾燥後に得られる粉末が100m2/g以上の比表面積を有する請求項1乃至14のいずれか1項に記載の透明皮膜形成用組成物。
  16. 界面活性剤をさらに含む請求項1乃至15のいずれか1項に記載の透明皮膜形成用組成物。
  17. 基板上に塗布し硬化させた200nmの厚さの皮膜について、キセノンアークランプ式促進暴露試験を4000時間実施した後、黄変度が10以下であり、波長365nmにおける紫外線強度が6μW/cm2となるように昼白色蛍光灯で光を24時間照射した後の水との接触角が20°以下である請求項1乃至16のいずれか1項に記載の透明皮膜形成用組成物。
  18. 一般式Al(OR)3で表されるアルミニウムアルコキシド1モルに対して、β−ジケトン類0.1モル〜3モル、酸0.5〜2モル、水1〜20モルを混合した溶液に、該アルミニウムアルコキシドを添加し、次いで40℃〜70℃で加熱しながら一般式Ti(OR’)4で表されるチタニウムアルコキシド0.01〜0.5モルを添加して、一般式Al(OR)3で表されるアルミニウムアルコキシドおよび一般式Ti(OR’)4で表されるチタニウムアルコキシドの共加水分解重縮合物を含む組成物を生成する工程を含んでいる請求項1乃至17のいずれか1項に記載の透明皮膜形成用組成物の製造方法。
  19. 一般式Al(OR)3で表されるアルミニウムアルコキシドおよび一般式Ti(OR’)4で表されるチタニウムアルコキシドの共加水分解重縮合物を含む前記組成物に光触媒性粒子を配合する工程を含んでいる請求項18に記載の透明皮膜形成用組成物の製造方法。
  20. 透明皮膜形成用組成物が含む親水性有機溶媒の量を10質量%以下とする請求項19に記載の透明皮膜形成用組成物の製造方法。
  21. 請求項17、18または19に記載の方法によって製造された透明皮膜形成用組成物。
  22. 請求項1乃至17及び請求項21のいずれか1項に記載の透明皮膜形成用組成物を基材に塗布し、硬化して透明皮膜を形成する、透明皮膜の形成方法。
  23. 請求項1乃至17及び21のいずれか1項に記載の透明皮膜形成用組成物を塗布した建築物外壁材料、道路防音壁、建築物窓ガラス、ショーケースガラス、蛍光灯ガラス、ガードレール、脱臭機用フィルター、水処理用リアクター、室内用装飾タイル、水槽又は照明用かさ。
  24. 請求項1乃至17及び21のいずれか1項に記載の透明皮膜形成用組成物を塗布したハードコート層を備えた広告用看板、透明道路防音壁、屋外用透明樹脂建材又は照明用かさ。
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