JP2005154663A - 難燃性を有する熱可塑性ポリカーボネート樹脂組成物及びその成形品 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 熱可塑性ポリカーボネート樹脂(成分a)、シロキサン構造を有する二価フェノールとフルオレン構造を有する二価フェノールから誘導される熱可塑性ポリカーボネート樹脂(成分b)、有機スルホン酸金属塩(成分c)及びオルガノポリシロキサン(成分d)よりなり、かつ、
上記各成分が、(成分a)及び(成分b)の合計量100重量部に対して、下記の割合で配合されていることを特徴とする難燃性を有する熱可塑性ポリカーボネート樹脂組成物及びその成形品。
(成分a)0.1〜95重量部
(成分b)5〜99.9重量部
(成分c)0.01〜0.5重量部
(成分d)0.1〜10重量部
Description
上記各成分が、(成分a)及び(成分b)の合計量100重量部に対して、下記の割合で配合されていることを特徴とする難燃性を有する熱可塑性ポリカーボネート樹脂組成物
(成分a)0.1〜94.5重量部
(成分b)5〜99.4重量部
(成分c)0.01〜0.5重量部
(成分d)0.1〜10重量部
は、薄物のシート、フィルム状成形品でも良好なドリップ防止性能を有し、難燃性に優れ、かつ耐熱性に優れた樹脂組成物となることを見出し、本発明を完成させるに至った。
上記各成分が、(成分a)及び(成分b)の合計量100重量部に対して、下記の割合で配合されている。
(成分a)0.1〜95重量部、好ましくは10〜89.5重量部
(成分b)5〜99.9重量部、好ましくは10〜89.5重量部
(成分c)0.01〜0.5重量部
(成分d)0.1〜10重量部
なお、(成分a)の割合が0.1重量部未満でも、(成分b)の割合が5重量部未満でも、(成分a)と(成分b)、いずれかの成分が少なくポリマーブレンドして、難燃性を向上させる相乗効果が得られず、好ましくない。
本発明においては、熱可塑性ポリカーボネート樹脂として、上記の(成分a)及び(成分b)の2種類が用いられる。従って、熱可塑性ポリカーボネート樹脂(成分a)は、正確には、シロキサン構造を有する二価フェノールとフルオレン構造を有する二価フェノールから誘導される熱可塑性ポリカーボネート樹脂(成分b)以外の熱可塑性ポリカーボネート樹脂と理解されるべきである。(成分a)は、シロキサン構造は有していてもよいが、少なくともフルオレン構造を有しない二価フェノールから誘導される熱可塑性ポリカーボネート樹脂であればよい。
さらに詳しくは、(成分a)は、下記一般式(1)で表される二価フェノール及び下記一般式(2)で表される二価フェノールから誘導される熱可塑性ポリカーボネート樹脂、及び/又は一般式(2)で表される二価フェノールから誘導される熱可塑性ポリカーボネート樹脂であり、かつ、一般式(1)の二価フェノール単位が、熱可塑性ポリカーボネート樹脂(成分a)中の二価フェノール単位合計量に対して、0〜50重量%であることが好ましい。良反応性、安価に入手できること等の点からは、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンから誘導される熱可塑性ポリカーボネート樹脂を(成分a)とするのが好ましい。
一般式(1)
一般式(2)
本発明においては、(成分b)の熱可塑性ポリカーボネート樹脂は、上記(成分a)に配合して難燃性を付与するために、シロキサン構造を有する二価フェノールとフルオレン構造を有する二価フェノールから誘導される。さらに詳しくは、(成分b)は、一般式(1)で表される二価フェノール及び下記一般式(3)で表される二価フェノールから誘導される熱可塑性ポリカーボネート樹脂、又は、一般式(1)で表される二価フェノール、一般式(2)で表される二価フェノール及び一般式(3)で表される二価フェノールから誘導される熱可塑性ポリカーボネート樹脂であり、かつ、熱可塑性ポリカーボネート樹脂中の二価フェノール単位合計量に対して、一般式(1)の二価フェノール単位が10〜90重量%、一般式(3)の二価フェノール単位が10〜90重量%、一般式(2)の二価フェノール単位が0〜80重量%であることが好ましい。
一般式(3)
本発明の熱可塑性ポリカーボネート樹脂組成物の一般式(1)の二価フェノール単位が1重量%未満では、目標とする難燃性(UL、94VTM−1)が得られにくい。一方、20重量%を超えるとその量の割りには難燃性の向上効果が充分に認められず、50重量%を超えると、一般式(2)、一般式(3)で表される二価フェノール単位の種類によらず、成形品としての強度が保てず、不都合である。
本発明の熱可塑性ポリカーボネート樹脂組成物中に用いられる、有機スルホン酸金属塩(成分c)としては、特に限定はないが、脂肪族スルホン酸金属塩、芳香族スルホン酸金属塩等が挙げられる。スルホン酸金属塩の金属としては、好ましくはアルカリ金属、アルカリ土類金属等が挙げられ、アルカリ金属及びアルカリ土類金属としては、ナトリウム、リチウム、カリウム、ルビジウム、セシウム、ベリリウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム及びバリウム等が挙げられる。スルホン酸金属塩は、単独で用いてもよいし、2種以上を混合して使用することもできる。
本発明の熱可塑性ポリカーボネート樹脂組成物中に用いられる、オルガノポリシロキサン(成分d)としては、前記シロキサン構造を有する二価フェノールとフルオレン構造を有する二価フェノールから誘導される熱可塑性ポリカーボネート樹脂(成分b)や、有機スルホン酸金属塩(成分c)と協同して難燃化効果を奏するものであれば特に制限はない。
(d−1)フェニル基含有分岐シリコーンレジン
本発明に用いる好ましいオルガノポリシロキサン(成分d)としては、フェニル基含有分岐シリコーンレジンが挙げられる。この物質(d−1)は、下記平均組成式(4)で表される、分子中にケイ素原子に結合するフェニル基を有するオルガノポリシロキサンが好ましい。また、このオルガノポリシロキサンは、1種を単独で使用しても、組成や構造の異なる2種以上を併用してもよい。
平均組成式(4)
(R22)m(R23)n(OR24)p(OH)qSiO(4−m−n−p−q)/2
(式中、R22は、フェニル基、R23は、炭素数1〜6の1価炭化水素基(但し、フェニル基を除く)、R24は、炭素数1〜4の1価炭化水素基を示し、m,n,p,qは、0.5≦m≦2.0;0.1≦n≦2.3;0≦p≦0.2;0≦q≦0.3;0.9≦m+n+p+q≦2.8の要件を満たす数である。)
また、本発明に用いる好ましいオルガノポリシロキサン(成分d)は、Si−H基含有シリコーンオイルでもよい。この物質(d−2)は、分子中にケイ素原子に結合するメチル基と水素原子(Si−H基)を有し、芳香族炭化水素基を含有しないオルガノポリシロキサンであり、この条件を満たすものであれば直鎖状であっても分岐構造を持つものであってもよい。具体的には、メチル基とSi−H基を分子構造中の側鎖、末端、分岐点のいずれか、又は複数の部位に有する各種のシリコーン化合物を有効に使用することができる。また、上記オルガノポリシロキサンは、1種を単独で使用しても、組成や構造の異なる2種以上を併用してもよい。
M単位:(CH3)3SiO1/2、H(CH3)2SiO1/2、H2(CH3)SiO1/2、(CH3)2(CH2=CH)SiO1/2、(CH3)2(C6H5)SiO1/2、(CH3)(C6H5)(CH2=CH)SiO1/2等の1官能性シロキサン単位
D単位:(CH3)2SiO、H(CH3)SiO、H2SiO、H(C6H5)SiO、(CH3)(CH2=CH)SiO、(C6H5)2SiO等の2官能性シロキサン単位
T単位:(CH3)SiO3/2、(C3H7)SiO3/2、HSiO3/2、(C6H5)SiO3/2、(CH2=CH)SiO3/2等の3官能性シロキサン単位
Q単位:SiO2で示される4官能性シロキサン単位
各種オルガノポリシロキサンの構造として、具体的には、示性式としてM2、Dn、Tp、MmDn、MmTp、MmQq、MmDnTp、MmDnQq、MmTpQq、MmDnTpQq、DnTp、DnQq、DnTpQqが挙げられるが、この中で本発明のSi−H基含有シリコーンオイルとして使用される好ましいオルガノポリシロキサンの構造は、MmDn、MmTp、MmDnTp、MmDnQqであり、更に好ましい構造は、MmDn、MmDnTpである。
122×273/(273+25)÷22400×100≒0.5
本発明においては、特に、Si−H基含有量が0.3〜1.6mol/100gの範囲であるオルガノポリシロキサンを好適に使用することができる。
また、本発明に用いる好ましいオルガノポリシロキサン(成分d)は、フェニル基、ビニル基及びアルコキシ基含有シリコーンオイルでもよい。ここでいうオイルとは、分岐していても分子量が小さいためオイル状であるものも含む。この物質(d−3)は、下記平均組成式(5)で表される分子中にケイ素原子に結合するフェニル基、ビニル基及びアルコキシ基を有するオルガノポリシロキサンが好ましい。また、このオルガノポリシロキサンは、1種を単独で使用しても、組成や構造の異なる2種以上を併用してもよい。
平均組成式(5)
(R25)l(R26)m(R27)n(OR28)p(OH)qSiO(4−l−m−n−p−q)/2
(式中、R25は、フェニル基、R26は、ビニル基、R27は、炭素数1〜6のアルキル基、R28は、炭素数1〜4の1価炭化水素基を示し、l,m,n,p,qは、0.5≦l≦2.0;0.1≦m≦0.6;0≦n≦1.4;0.2≦p≦2.0;0≦q≦0.2;0.95≦l+m+n+p+q≦2.8の要件を満たす数である。)
本発明の熱可塑性ポリカーボネート樹脂組成物は、本発明の効果を発揮する範囲において各種の熱可塑性樹脂及び添加剤等を含むことができる。
1. 極限粘度:
0.5g/100mlジクロロメタン樹脂溶液を20℃、ハギンス定数0.45で極限粘度[η](dl/g)を求める。
2.難燃性:
2−1.難燃性V試験:
UL−94Vに従い、厚み1.6mmの試験片(幅12mm、長さ127mm)の難燃性を評価した。
2−2.難燃性VTM試験:
UL−94VTMに従い、厚み150μmのフィルム状試験片(幅50mm、長さ200mm)の難燃性を評価した。
2−3.ドロッピング回数:
UL−94Vに従い、厚み1.6mmの試験片(幅12mm、長さ127mm)、及びUL−94VTMに従い、厚み150μmのフィルム状試験片(幅50mm、長さ200mm)の難燃性評価した際に、試験片5本が消火するまでに各試験片からドロッピングした回数の合計を表した。
3.耐熱性:
TGA−50(島津製作所(株)製)を用いて、窒素気流下(50ml/分)での1%加熱減量温度(昇温速度20℃/分)の測定を行なった。
4.外観観察:
上記1.6mm×12mm×127mmの試験片を目視により観察し、次の通り評価する。
○:フローマークがなく、光沢の優れた試験片。
×:フローマークが発生し、光沢の劣る試験片。
5.総合評価:
2〜4の全ての評価方法よる測定結果を元に総合評価した。
○:全ての評価方法で良好であった実施例、及び比較例。
×:いずれか1つの評価でも、結果が良くなかった実施例、及び比較例。
[実施例1〜13、比較例1〜9]
実施例及び比較例で使用したポリカーボネート樹脂の合成例や、その他の原材料は次の通りである。
[合成例1]PC(a1)の合成
8.8%(w/v)の水酸化ナトリウム水溶液42リットルに、下記構造のポリオルガノシロキサン化合物(信越化学工業株式会社製X−22−1821)を0.35kgと2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(以下BPAと略称)6.65kg及びハイドロサルファイト20gを加え溶解した。これにメチレンクロライド36リットルを加え、15℃に保ちながら撹拌しつつ、ホスゲン3.50kgを0.12kg/分の速度で吹き込んだ。吹き込み終了後、p−ターシャルブチルフェノール158g(以下PTBPと略称)を加え、10分間激しく撹拌し続け、さらに10mlのトリエチルアミンを加え、約1時間撹拌し重合させた。
合成例1使用のポリオルガノシロキサン化合物を1.14kgに変更し、BPAを6.46kgに変更した以外は、合成例1と同様に共重合ポリカーボネートを合成した。得られた共重合ポリカーボネートの極限粘度は0.45dl/gであった。この合成された共重合ポリカーボネートを、以後PC(a2)と略記する。赤外吸収スペクトル分析等よりこの重合体の重合比以外は、合成例1と同等のポリカーボネート重合体構造を有することが認められた。
合成例1使用のポリオルガノシロキサン化合物を2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)プロパン4.45kgに変更し、BPAを2.64kgに変更した以外は、合成例1と同様に共重合ポリカーボネートを合成した。得られた共重合ポリカーボネートの極限粘度は0.51dl/gであった。この合成された共重合ポリカーボネートを、以後PC(a3)と略記する。得られた上記重合体を赤外線吸収スペクトルより分析した結果、1770cm−1付近の位置にカルボニル基による吸収、1240cm−1付近の位置にエーテル結合による吸収が認められ、カーボネート結合を有することが確認された。また、3650〜3200cm−1の位置に水酸基由来の吸収はほとんど認められなかった。この重合体中のモノマーをGPC分析で測定した場合、いずれのモノマーも20ppm以下であった。これらを総合した結果、この重合体は仕込み組成と同一の共重合比のポリカーボネート重合体と認められた。
ビスフェノールAからのPC2: 三菱瓦斯化学(株)製、商品名:ユーピロンE−1000、極限粘度0.61dl/gで、以後BPAPC2と略記する。
[合成例4]PC(b1)の合成
8.8%(w/v)の水酸化ナトリウム水溶液30リットルに、下記構造のポリオルガノシロキサン化合物(信越化学工業株式会社製X−22−1827)を2.60kg、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)フルオレンを3.91kg(以下BCFLと略称)、BPAを0.49kg及びハイドロサルファイト20gを加え溶解した。これにメチレンクロライド30リットルを加え、15℃に保ちながら撹拌しつつ、ホスゲン1.81kgを0.12kg/分の速度で吹き込んだ。吹き込み終了後、PTBPを88g加え、10分間激しく撹拌し続け、さらに50mlのトリエチルアミンを加え、約1時間撹拌し重合させた。
合成例4使用のポリオルガノシロキサン化合物に代えて、合成例1使用のポリオルガノシロキサン化合物を2.60kg用いた以外は、合成例4と同様に共重合ポリカーボネートを合成した。得られた共重合ポリカーボネートの極限粘度は0.29dl/gであった。この合成された共重合ポリカーボネートを、以後PC(b2)と略記する。赤外吸収スペクトル分析等よりこの重合体は、仕込み組成と同一の共重合比のポリカーボネート重合体と認められた。
[合成例6]PC(b3)の合成
PTBPを123gに変更した以外は、合成例4と同様に共重合ポリカーボネートを合成した。得られた共重合ポリカーボネートの極限粘度は0.13dl/gでオリゴマーであった。この合成された共重合ポリカーボネートを、以後PC(b3)と略記する。
パールフルオロアルカンスルホン酸金属塩: パーフルオロブタンスルホン酸カリウム塩(大日本インキ化学工業(株)製 メガファックF−114P)。以後金属塩1と略記する。
芳香族スルホンスルホン酸金属塩: ジフェニルスルホンスルホン酸カリウム塩(ユーシービー製KSS)。以後金属塩2と略記する。
フェニル基含有分岐シリコーンレジン: フェニル基、メチル基を置換基として持ち、分岐構造を有するシリコーンレジン(前記平均組成式(4)において、R23=メチル基、m=0.96、n=0.68、p=0、q=0.02であり、重量平均分子量が9,000であるもの)を使用した。以後、d1と略記する。
Si−H基含有シリコーンオイル: メチル基、Si−H基を置換基として持ち、芳香族炭化水素基、分岐構造を含有しないシリコーンオイル(Si−H基含有量が1.57mol/100g、重量平均分子量が5,500であるもの)を使用した。以後、d2と略記する。
フェニル基、ビニル基及びアルコキシ基含有シリコーンオイル: フェニル基、ビニル基、メチル基、メトキシ基を置換基として持ち、分岐構造を有するシリコーンオイル(前記平均組成式(5)において、R27=メチル基、R28=メチル基、l=0.75、m=0.25、n=0.75、p=0.5、q=0であり、重量平均分子量が850であるもの)を使用した。以後、d3と略記する。
[合成例7]特開平6−336547記載オルガノポリシロキサンの合成
特開平6−336547の製造例1に準じ、オルガノポリシロキサンの合成を行った。淡褐色透明の液状物が得られ、NMR測定により、メトキシ基を有するメチルポリシロキサンと同定した。以後、d4と略記する。
Claims (13)
- 熱可塑性ポリカーボネート樹脂(成分a)、シロキサン構造を有する二価フェノールとフルオレン構造を有する二価フェノールから誘導される熱可塑性ポリカーボネート樹脂(成分b)、有機スルホン酸金属塩(成分c)及びオルガノポリシロキサン(成分d)よりなり、かつ、
上記各成分が、(成分a)及び(成分b)の合計量100重量部に対して、下記の割合で配合されていることを特徴とする難燃性を有する熱可塑性ポリカーボネート樹脂組成物。
(成分a)0.1〜95重量部
(成分b)5〜99.9重量部
(成分c)0.01〜0.5重量部
(成分d)0.1〜10重量部 - (成分a)が、下記一般式(1)で表される二価フェノール及び下記一般式(2)で表される二価フェノールから誘導される熱可塑性ポリカーボネート樹脂、及び/又は、一般式(2)で表される二価フェノールから誘導される熱可塑性ポリカーボネート樹脂であり、かつ、一般式(1)の二価フェノール単位が、熱可塑性ポリカーボネート樹脂中の二価フェノール単位合計量に対して、0〜50重量%であることを特徴とする請求項1記載の難燃性を有する熱可塑性ポリカーボネート樹脂組成物。
一般式(1)
一般式(2)
- (成分b)が、一般式(1)で表される二価フェノール及び下記一般式(3)で表される二価フェノールから誘導される熱可塑性ポリカーボネート樹脂、又は、一般式(1)で表される二価フェノール、一般式(2)で表される二価フェノール及び一般式(3)で表される二価フェノールから誘導される熱可塑性ポリカーボネート樹脂であり、かつ、熱可塑性ポリカーボネート樹脂中の二価フェノール単位合計量に対して、一般式(1)の二価フェノール単位が10〜90重量%、一般式(3)の二価フェノール単位が10〜90重量%、一般式(2)の二価フェノール単位が0〜80重量%であることを特徴とする請求項1記載の難燃性を有する熱可塑性ポリカーボネート樹脂組成物。
一般式(3)
- (成分a)と(成分b)の両者を併せた場合、一般式(1)の二価フェノール単位が、(成分a)及び(成分b)中の全二価フェノール単位合計量に対して、1〜50重量%であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか記載の難燃性を有する熱可塑性ポリカーボネート樹脂組成物。
- (成分d)が、フェニル基含有分岐シリコーンレジンであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか記載の難燃性を有する熱可塑性ポリカーボネート樹脂組成物
- (成分d)として、(d−1)フェニル基含有分岐シリコーンレジンと、(d−2)Si−H基含有シリコーンオイル及び/又は(d−3)フェニル基、ビニル基及びアルコキシ基含有シリコーンオイルとを併用することを特徴とする請求項5記載の難燃性を有する熱可塑性ポリカーボネート樹脂組成物
- 窒素下における熱重量分析において、1%加熱減量温度が380℃以上及び/又は5%加熱減量温度が430℃以上であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか記載の難燃性を有する熱可塑性ポリカーボネート樹脂組成物。
- (成分a)が、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンから誘導される熱可塑性ポリカーボネート樹脂であることを特徴とする請求項1又は2記載の難燃性を有する熱可塑性ポリカーボネート樹脂組成物。
- (成分c)が、パールフルオロアルカンスルホン酸金属塩又は芳香族スルホンスルホン酸金属塩であることを特徴とする請求項1記載の難燃性を有する熱可塑性ポリカーボネート樹脂組成物。
- 一般式(1)のR5〜R8が、メチル基及びフェニル基から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか記載の難燃性を有する熱可塑性ポリカーボネート樹脂組成物。
- 一般式(1)で表される二価フェノールが、α,ω−ビス[3−(o−ヒドロキシフェニル)プロピル]ポリジメチル・ジフェニルランダム共重合シロキサン及びα,ω−ビス[3−(o−ヒドロキシフェニル)プロピル]ポリジメチルシロキサンからなる群より選ばれた少なくとも1種であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか記載の難燃性を有する熱可塑性ポリカーボネート樹脂組成物。
- 請求項1〜11のいずれか記載の難燃性を有する熱可塑性ポリカーボネート樹脂組成物を成形してなることを特徴とする成形品。
- 成形品が、シート状又はフィルム状であることを特徴とする請求項12記載の成形品。
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