JP2005154619A - ポリエステル樹脂 - Google Patents

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JP2005154619A JP2003396831A JP2003396831A JP2005154619A JP 2005154619 A JP2005154619 A JP 2005154619A JP 2003396831 A JP2003396831 A JP 2003396831A JP 2003396831 A JP2003396831 A JP 2003396831A JP 2005154619 A JP2005154619 A JP 2005154619A
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美奈子 柴田
Atsushi Kasai
厚 笠井
Tomohiko Tanaka
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Abstract

【課題】 1,4−シクロヘキサンジカルボン酸単位を有し、黄味が少なく色調良好で融点の高いポリエステル樹脂を提供する。
【解決手段】 全ジカルボン酸単位の30〜100モル%が1,4−シクロヘキサンジカルボン酸単位であるポリエステル樹脂であって、アルミニウム原子を含有するポリエステル樹脂。本発明によれば、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸単位を主たるジカルボン酸単位とする黄味が少なく色調良好で融点の高いポリエステル樹脂を提供する事が出来る。
【選択図】 なし

Description

本発明はポリエステル樹脂に関する。特に1,4−シクロヘキサンジカルボン酸単位を主たるジカルボン酸単位とする色調良好で耐熱性良好なポリエステル樹脂に関する。
ポリエステル樹脂は、フィルム、繊維、成形体など広い分野で利用されている。中でも1,4―シクロヘキサンジカルボン酸単位(以下、シクロヘキサンジカルボン酸を、CHDAと略記することがある)を主たるジカルボン酸単位とするポリエステル樹脂は、透明性や耐加水分解性、耐候性がすぐれ光学異方性が小さい等の点から、光学用途フィルムを始め、用途が拡がりつつある。
1,4−CHDA単位を主たるジカルボン酸単位とするポリエステル樹脂は、ジオール類と1,4−CHDAとのエステル化反応、または1,4−CHDAのエステル形成性誘導体とのエステル交換反応を経て得られる反応物を、重縮合触媒を用いて重縮合させて得られる。この重縮合触媒にはポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンテレフタレートなどの製造に用いられる重縮合触媒が使用できるが、触媒活性の点などからチタン化合物が一般的に使用されている(特許文献1)。しかしながらチタン化合物触媒はある程度の活性を示すものの得られるポリエステル樹脂は黄味が強くなる傾向があるため、黄味を減らす工夫が必要となる。また、1,4−CHDA及び1,4−CHDAのエステル形成性誘導体には通常trans体とcis体が存在するが、重縮合中にtrans体がcis体に異性化し、cis体が増加すると融点の高いポリエステル樹脂が得られず耐熱
性の点で劣るという問題がある。しかし、特許文献1にはtrans体の異性化を防ぐ方法に
ついては何ら開示されていない。
一方、ポリエステル樹脂の重縮合触媒としてアルミニウム化合物とその他の金属化合物からなる触媒の使用が特許文献2に開示されており、特許文献3には重縮合触媒としてチタン化合物の加水分解物とアルミニウム元素の化合物からなる助触媒成分を用いるポリエステル樹脂の製造方法が開示されている。しかし、これらの特許文献には上記trans体の
異性化の問題については何ら示唆されていない。
特開2000−290356号公報 特開2000−302854号公報 特開2001−89557号公報
本発明の目的は、1,4−CHDA単位を主たるジカルボン酸単位とする、色調良好で融点の高いポリエステル樹脂を提供することである。
本発明者は、主たるジカルボン酸又はそのエステル形成性誘導体として1,4−CHDA又は1,4−CHDAのエステル形成性誘導体を用い、重縮合触媒としてアルミニウム化合物を用いることにより、これらに由来する成分を含むポリエステル樹脂が上記課題を解決することを見いだした。即ち、本発明の要旨は、全ジカルボン酸単位の30〜100モル%が1,4−CHDA単位であって、アルミニウム原子を含有するポリエステル樹脂、に存する。
本発明によれば、1,4−CHDA単位を主たるジカルボン酸単位とする黄味が少なく
色調良好で融点の高いポリエステル樹脂を提供することができる。
本発明のポリエステル樹脂は、原料のジカルボン酸またはそのエステル形成性誘導体として少なくとも1,4−CHDAまたは1,4−CHDAのエステル形成性誘導体を用いてジオール類とのエステル化またはエステル交換反応を行うと共に、重縮合触媒としてアルミニウム化合物を用いて重縮合反応して得られるポリエステル樹脂である。該ポリエステル樹脂はその原料に由来して全ジカルボン酸単位の30〜100モル%が1,4−CHDA単位であり、アルミニウム原子を含む。上記のジカルボン酸単位はジカルボン酸またはそのエステル形成性誘導体から誘導されるジカルボン酸単位であり、1,4−CHDA単位は1,4−CHDAまたはそのエステル形成性誘導体から誘導される1,4−CHDA単位である。全ジカルボン酸単位に対する1,4−CHDA単位の割合は、好ましくは40〜100モル%、より好ましくは50〜100モル%である。30モル%未満であると、理由は定かでないがアルミニウム化合物の触媒としての活性が劣る傾向となる。
また、1,4−CHDA単位にはtrans体とcis体が存在するが、そのtrans/cis比は80/20以上が好ましく、さらに好ましくは85/15以上、より好ましくは90/10以上である。80/20未満であるとポリエステル樹脂の融点が低く耐熱性が劣る傾向となる。
本発明のポリエステル樹脂のジオール単位は特に限定されないが、全ジオール単位の60〜100モル%が1,4−シクロヘキサンジメタノール単位(以下、シクロヘキサンジメタノールをCHDMと略記することがある)であるのが好ましい。1,4−CHDM単位が60%未満であると重合性が劣る傾向となり、また光学異方性が大きくなる傾向となる。上記のジオール単位はジオール類から誘導されるジオール単位であり、1,4−CHDM単位は1,4−CHDMから誘導される1,4−CHDM単位である。
<ジカルボン酸類>
原料ジカルボン酸としては、1,4−CHDAを30〜100モル%含むジカルボン酸を使用するが、1,4−CHDA以外のジカルボン酸原料としては、例えば、テレフタル酸、フタル酸、イソフタル酸、1,4-フェニレンジオキシジカルボン酸、1,3-フェニレンジオキシジ酢酸、4,4’-ジフェニルジカルボン酸、4,4’-ジフェニルエーテルジカルボン酸、4,4’-ジフェニルケトンジカルボン酸、4,4’-ジフェノキシエタンジカルボン酸、4,4’-ジフェニルスルホンジカルボン酸、2,6-ナフタレンジカルボン酸等の芳香族ジカルボン酸、ヘキサヒドロイソフタル酸等の脂環式ジカルボン酸、及び、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ウンデカジカルボン酸、ドデカジカルボン酸等の脂肪族ジカルボン酸等の一種又は二種以上が、共重合成分として用いられていてもよい。なかでも、テレフタル酸、イソフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸が好ましく使用される。ジカルボン酸のエステル形成性誘導体としては、たとえば上記ジカルボン酸の炭素数1〜4の脂肪族アルコールジエステルがあり、なかではジメチルエステルが好ましい。
また本発明のポリエステル樹脂の原料である1,4−CHDAまたはそのエステル形成性誘導体は通常trans体とcis体との混合物であるが、そのtrans/cis比はポリエステル製
造反応時のtrans体からcis体への異性化を考慮して上記の樹脂中でのtrans/cis比の好ま
しい範囲になるよう選ばれる。原料としてのtrans/cis比は好ましくは80/20以上で
ある。また、より好ましくはtrans/cis比が85/15以上、更に好ましくは90/10
以上である。
<ジオールなど>
本発明のポリエステル樹脂の原料ジオール類としては、1,4−CHDM、エチレング
リコール、プロピレングリコール、ブチレングリコールを用いる事が好ましく、通常は1,4−CHDMがジオール類の60モル%以上、好ましくはジオール類の80モル%以上、更に好ましくは90モル%以上であることが好ましい。又、1,4−CHDMは、入手の容易さの点から通常trans体とcis体との混合物であるが、用途により求められる耐熱性等に応じてそのtrans/cis比は通常100/0〜60/40から選ばれる。
又、上記以外のジオール成分として、例えば、トリメチレングリコール、ペンタメチレングリコール、ヘキサメチレングリコール、オクタメチレングリコール、デカメチレングリコール、ネオペンチルグリコール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリテトラメチレンエーテルグリコール等の脂肪族ジオール、1,2-シクロヘキサンジ
オール、1,4-シクロヘキサンジオール、1,1-シクロヘキサンジメチロール、等の脂環式ジオール、及び、キシリレングリコール、4,4’-ジヒドロキシビフェニル、2,
2-ビス(4’-ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2-ビス(4’-β-ヒドロキシエト
キシフェニル)プロパン、ビス(4-ヒドロキシフェニル)スルホン、ビス(4-β-ヒド
ロキシエトキシフェニル)スルホン酸等の芳香族ジオール等の一種又は二種以上が、共重合成分として用いられていてもよい。
更に、前記ジオール類及びジカルボン酸及びジカルボン酸のエステル形成性誘導体以外の少量共重合成分として、例えば、グリコール酸、p-ヒドロキシ安息香酸、p-β-ヒド
ロキシエトキシ安息香酸等のヒドロキシカルボン酸やアルコキシカルボン酸、及び、ステアリルアルコール、、ベンジルアルコール、ステアリン酸、ベヘン酸、安息香酸、t-ブ
チル安息香酸、ベンゾイル安息香酸等の単官能成分、トリカルバリル酸、トリメリット酸、トリメシン酸、ピロメリット酸、ナフタレンテトラカルボン酸、没食子酸、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、グリセロール、ペンタエリスリトール、シュガーエステル等の三官能以上の多官能成分、等が用いられてもよい。
<含有金属>
本発明のポリエステル樹脂はその製造時重縮合触媒として用いるアルミニウム化合物触媒に由来するアルミニウム原子を含有する。アルミニウム原子を含有することにより製造時に重縮合が進むことはもとより、製造時特に重縮合時における1,4−CHDA及び1,4−CHDAのエステル形成性誘導体のtrans体からcis体への異性化が抑制でき、融点の高い樹脂とすることができる。ポリエステル樹脂に対するアルミニウム原子の含有量A(重量ppm)の下限は、通常1wtppm、好ましくは5wtppm、更に好ましくは10wtppmであり、上限は通常1000ppm、好ましくは500ppm、更に好ましくは300ppmである。下限値未満であると異性化抑制効果が少なくまた重合活性が低い傾向となり、上限値を超えると、樹脂に黄味の着色が増大する傾向となる。
本発明の樹脂は、その製造時の触媒活性の向上などのために併用するアルミニウム化合物以外の触媒に由来するアルミニウム以外の金属原子を含んでいても良い。例えばアンチモン、ゲルマニウム、チタン各化合物などのポリエステル重縮合触媒に由来するアンチモン、ゲルマニウム、チタンなどの金属原子が含まれ、なかでもチタン化合物触媒に由来するチタン原子を含むことが好ましい。
本発明のポリエステル樹脂のチタン、ゲルマニウム、アンチモンから選ばれる少なくとも一種の金属原子としての総含有量T(重量ppm)およびアルミニウム原子含有量A(重量ppm)は、1≦T+A≦1000及び、0<T/A≦100を満足することが好ましい。T+Aの下限は5ppmがより好ましく、10ppmが更に好ましい。1ppm未満であると重縮合触媒活性が低い傾向となる。またT+Aの上限は500ppmがより好ましく300ppmが更に好ましい。1000ppm超過ではポリエステル樹脂の色調が黄味が強い傾向となりまた1,4−CHDA単位のtrans体からcis体への異性化が促進される傾向となる。
T/Aの下限は0.2がより好ましく、0.5が更に好ましい。またT/Aの上限は50がより好ましく5が更に好ましい。T/Aが100超過であるとポリエステル樹脂の色調が黄味が強くなり、また1,4−CHDA単位のtrans体からcis体への異性化が促進される傾向となる。
本発明のポリエステル樹脂の製造時、触媒として用いられるアルミニウム化合物としては特に限定はされないが、例えば、ギ酸アルミニウム、酢酸アルミニウム、塩基性酢酸アルミニウム、プロピオン酸アルミニウム、蓚酸アルミニウム、アクリル酸アルミニウム、ラウリン酸アルミニウム、ステアリン酸アルミニウム、安息香酸アルミニウム、トリクロロ酢酸アルミニウム、乳酸アルミニウム、酒石酸アルミニウム、クエン酸アルミニウム、サリチル酸アルミニウムなどのカルボン酸塩、塩化アルミニウム、水酸化アルミニウム、水酸化塩化アルミニウム、炭酸アルミニウム、リン酸アルミニウム、ホスホン酸アルミニウムなどの無機酸塩、アルミニウムメトキサイド、アルミニウムエトキサイド、アルミニウムn-プロポキサイド、アルミニウムiso-プロポキサイド、アルミニウムn-ブトキサイド、アルミニウムt−ブトキサイドなどアルミニウムアルコキサイド、アルミニウムアセチルアセトネート、アルミニウムアセチルアセテート、アルミニウムエチルアセトアセテート、アルミニウムエチルアセトアセテートジiso-プロポキサイドなどのアルミニウムキレート化合物、トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウムなどの有機アルミニウム化合物およびこれらの部分加水分解物、酸化アルミニウムなどが挙げられる。これらのうちカルボン酸塩、無機酸塩およびキレート化合物が好ましく、これらの中でも更に塩基性酢酸アルミニウム、乳酸アルミニウム、塩化アルミニウム、水酸化アルミニウム、水酸化塩化アルミニウムおよびアルミニウムアセチルアセトネートがとくに好ましい。塩基性酢酸アルミニウムはホウ酸等の添加剤で安定化されたものを用いてもよい。
本発明のポリエステル樹脂の製造時、触媒としてアルミニウム触媒と併用して好ましく用いることができるチタン化合物としては特に限定はされないが、例えばテトラ−n−プロピルチタネート、テトライソプロピルチタネート、テトラ−n−ブチルチタネート、テトライソブチルチタネート、テトラ−tert−ブチルチタネート、テトラシクロヘキシルチタネート、テトラフェニルチタネート、テトラベンジルチタネート、蓚酸チタン酸リチウム、蓚酸チタン酸カリウム、蓚酸チタン酸アンモニウム、酸化チタン、チタンとケイ素やジルコニウムやアルカリ金属やアルカリ土類金属などとの複合酸化物、チタンのオルトエステルまたは縮合オルトエステル、チタンのオルトエステルまたは縮合オルトエステルとヒドロキシカルボン酸からなる反応生成物、チタンのオルトエステルまたは縮合オルトエステルとヒドロキシカルボン酸とリン化合物からなる反応生成物、チタンのオルトエステルまたは縮合オルトエステルと少なくとも2個のヒドロキシル基を有する多価アルコール、2−ヒドロキシカルボン酸および塩基からなる反応生成物などが挙げらる。
本発明のポリエステル樹脂の製造時、触媒としてアルミニウム触媒と併用して好ましく用いることができるアンチモン化合物は特に限定はされないが、例えば三酸化アンチモン、五酸化アンチモン、酢酸アンチモン、アンチモングリコキサイドなどが挙げられる。
本発明のポリエステル樹脂の製造時、触媒としてアルミニウム触媒と併用して好ましく用いることができるゲルマニウム化合物としては特に限定はされないが、例えば二酸化ゲルマニウム、四酸化ゲルマニウム、水酸化ゲルマニウム、蓚酸ゲルマニウム、ゲルマニウムテトラエトキシド、ゲルマニウムテトラ−n−ブトキシド等が挙げられる。
<製造>
本発明のポリエステル樹脂は、ジオール類と1,4−CHDAを主成分とするジカルボン酸又は1,4−CHDAエステル形成性誘導体を主成分とするジカルボン酸エステル形成性誘導体とを無触媒または触媒存在下エステル化反応または触媒存在下エステル交換反応して ポリエステル前駆体を得、これをアルミニウム触媒存在下重縮合反応することに
より得られる。1,4−CHDAのエステル形成性誘導体は1,4−CHDAに比べ製造コストが高いことから、1,4−CHDAが有利に用いられる。
エステル化反応またはエステル交換反応に使用される触媒としては、アルミニウム化合物のほかポリエステルの合成に一般に使用されるチタン化合物、ゲルマニウム化合物、アンチモン化合物などをあげることができる。なかでも、チタン化合物はエステル化反応またはエステル交換反応、重縮合反応の全ての反応において活性が高く好ましく用いられる。
触媒化合物としては、前記<含有金属>に示した化合物が用いられる。エステル化反応またはエステル交換反応触媒の使用量は、生成するポリエステルに対して下限は通常10wtppm、好ましくは50ppm、上限は通常2000ppm、好ましくは1000ppmである。
ジカルボン酸とジオール類とのエステル化反応は、攪拌機および留出管を備えたエステル化反応槽にジカルボン酸とジオール類とを仕込み、必要に応じて反応触媒を加え不活性ガス雰囲気下攪拌し、反応によって副製する水を留去しながら行われる。ジカルボン酸1モルに対して、ジオール類は通常1〜2モル使用される。本発明の好ましい態様では1,4−CHDMを80モル%以上含有するジオール類が用いられるが、この場合には、ジカルボン酸1モルに対するジオール類のモル比は1乃至1.2が好ましく、1乃至1.1がより好ましく、1乃至1.05が最も好ましい。
エステル化反応は、通常反応圧力10〜200KPa、反応温度の下限は通常150℃、好ましくは180℃、上限は通常230℃、好ましくは220℃、反応時間の下限は通常10分、好ましくは30分、上限は通常10時間、好ましくは5時間の条件で行われ、ポリエステル前駆体としての反応物を得る。
また、ジカルボン酸のエステル形成性誘導体、例えばジカルボン酸ジメチルエステルとジオール類とのエステル交換反応は、攪拌機および留出管を備えたエステル交換反応槽にジカルボン酸ジメチルエステルとジオール類とを仕込み、反応触媒を加え不活性ガス雰囲気下攪拌し、反応によって副製するメタノールを留去しながら行われる。ジカルボン酸のエステル形成性誘導体1モルに対して、ジオール類は通常2〜5モル使用される。本発明の好ましい態様では1,4−CHDMを80モル%以上含有するジオール類が用いられるが、この場合には、ジカルボン酸のエステル形成誘導体1モルに対するジオール類のモル比は1乃至1.2が好ましく、1乃至1.1がより好ましく、1乃至1.05が最も好ましい。エステル交換反応は通常反応圧力10〜200KPa、反応温度の下限は通常150℃、好ましくは180℃、上限は通常230℃、好ましくは220℃、反応時間の下限は通常10分、好ましくは30分、上限は通常10時間、好ましくは5時間の条件で行われポリエステル前駆体としての反応物を得る。
得られたエステル化またはエステル交換反応物は、通常、攪拌機、留出管および減圧装置を備えた重縮合槽に移された後重縮合反応に供されるが、エステル化反応槽あるいはエステル交換反応槽に減圧装置を備えて、一槽でエステル化反応またはエステル交換反応および重縮合反応を行うこともできる。
次いで必要に応じて重縮合触媒などを添加し、重縮合槽内で減圧下に重縮合反応を行う。重縮合槽内が常圧の時に重縮合反応を開始し、重縮合反応の進行に伴って減圧度を高くする方法が一般に用いられる。重縮合反応触媒としてはアルミニウム化合物が用いられる。またチタン、アンチモン、ゲルマニウムなどの化合物が併用されても良い。エステル化またはエステル交換反応時に添加された触媒が重縮合反応触媒を兼ねる場合は重縮合時に改めて添加する必要が無い場合もある。これら触媒化合物の例としては前記<含有金属>に示した化合物があげられ、その添加量は得られるポリエステル樹脂が好ましく含有する量となるように調整される。
重縮合反応は、エステル化またはエステル交換反応終了温度以上の温度で行われ、上限は通常300℃、好ましくは265℃で、反応時間の下限は通常10分、好ましくは30分、上限は通常10時間、好ましくは5時間行われる。温度が高すぎると、重縮合反応中に熱分解が起こるため重縮合反応が進まない傾向となる。重縮合槽内圧力は、常圧で重縮合反応を開始し、最終的に1KPa以下、好ましくは0.5KPa以下に制御される。
重縮合反応終了後、得られたポリエステル樹脂を、通常、重縮合槽底部よりストランド状に抜きだし、水冷しつつカッティングし、ペレット状にする。
尚、エステル化反応、エステル交換反応、重縮合反応の何れの反応も、回分法で行っても連続法で行っても良い。
かくして得られたポリエステル樹脂の固有粘度の下限は通常0.6dl/g、好ましくは0.7dl/g、上限は通常1.5dl/g、好ましくは1.4dl/gである。固有粘度が0.6dl/g未満であると機械的強度が十分でなく、1.5dl/gより大きいと流動性が低下し、成形性に劣る傾向がある。本発明のポリエステル樹脂のYellowness Index(YI値)は通常−5以上であり、18以下であるのが好ましい。18以上であると黄味が強くこの樹脂を用いて成形体を製造したときの成形体も黄味が強くなる。
得れられたペレット状ポリエステル樹脂は必要に応じて固相重合を行い、さらに高い固有粘度のポリエステル樹脂を得ることができる。
尚、本発明のポリエステル樹脂の製造において、触媒と併用する成分としてアルカリ金属化合物、アルカリ土類金属化合物、四級アンモニウム塩、リン化合物、抗酸化剤等を、触媒活性向上、重合度のコントロール、熱安定性の向上等の目的で、使用してもよい。
アルカリ金属、アルカリ土類金属としては、Li,Na,K,Rb,Cs,Be,Mg,Ca,Sr,Baから選択される少なくとも1種であることが好ましい。アルカリ金属やアルカリ土類金属の化合物としては、例えば、これら金属のギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、蓚酸などの飽和脂肪族カルボン酸との塩、アクリル酸、メタクリル酸などの不飽和脂肪族カルボン酸との塩、安息香酸などの芳香族カルボン酸との塩、トリクロロ酢酸などのハロゲン含有カルボン酸との塩、乳酸、クエン酸、サリチル酸などのヒドロキシカルボン酸との塩、炭酸、硫酸、硝酸、リン酸、ホスホン酸、炭酸水素、リン酸水素、硫化水素、亜硫酸、チオ硫酸、塩酸、臭化水素酸、塩素酸、臭素酸などの無機酸との塩、1−プロパンスルホン酸、1−ペンタンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸などの有機スルホン酸塩、ラウリル硫酸などの有機硫酸との塩、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、iso−プロポキシ、n−ブトキシ、tert−ブトキシなどのアルコキサイド、アセチルアセトネートなどとのキレート化合物、水素化物、酸化物、水酸化物などが挙げられる。
四級アンモニウム塩としては、水酸化テトラメチルアンモニウム、水酸化テトラエチルアンモニウム、水酸化テトラプロピルアンモニウム、水酸化テトラブチルアンモニウム等の水酸化テトラアルキルアンモニウム化合物、テトラメチルアンモニウムクロライド、テトラエチルアンモニウムクロライド、テトラブチルアンモニウムクロライド等の塩化物、またはこれらの臭素化物等のハロゲン化テトラアルキルアンモニウム化合物等が挙げられる。
リン化合物としては、特に限定はされないが、リン酸並びにトリメチルリン酸、トリエチルリン酸、フェニルリン酸、トリフェニルリン酸等のリン酸エステル、亜リン酸並びにトリメチルホスファイト、トリフェニルホスファイト、トリス(2,4-ジ-tert-ブチルフェ
ニル)ホスファイト、テトラキス(2,4-ジ-tert-ブチルフェニル)ホスファイト等の亜リン
酸エステル、メチルホスホン酸ジメチル、メチルホスホン酸ジフェニル、フェニルホスホン酸ジメチル、フェニルホスホン酸ジエチル、フェニルホスホン酸ジフェニル、ベンジルホスホン酸ジメチル、ベンジルホスホン酸ジエチル等のホスホン酸系化合物、ジフェニル
ホスフィン酸、ジフェニルホスフィン酸メチル、ジフェニルホスフィン酸フェニル、フェニルホスフィン酸、フェニルホスフィン酸メチル、フェニルホスフィン酸フェニル等のホスフィン酸系化合物、ジフェニルホスフィンオキサイド、メチルジフェニルホスフィンオキサイド、トリフェニルホスフィンオキサイド等のホスフィンオキサイド系化合物、亜ホスホン酸系化合物、亜ホスフィン酸系化合物、ホスフィン系化合物等が挙げられる。
抗酸化剤としてはフェノール系化合物が好ましい。フェノール系化合物としては、フェノール性水酸基を有する化合物であれば特に限定はされないが、例えば、2,6-ジ-tert-ブチル-4-メチルフェノール, 2,6-ジ-tert-ブチル-4-エチルフェノール、ペンタエリスリトールテトラキス[3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート、チオ
ジエチレンビス[3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート、オク
タデシル-3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート、N,N’-ヘキサン-1,6-ジイルビス[3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオンアミド)
]、ベンゼンプロパン酸,3,5-ビス(1,1-ジメチルエチル)-4-ヒドロキシ,C7-C9側鎖アルキルエステル、2,4-ジメチル-6-(1-メチルペンタデシル)フェノール、ジエチル[[3,5-ビ
ス(1,1-ジメチルエチル)-4-ヒドロキシフェニル]メチル]ホスフォネート、3,3’,3’’,5,5’,5’’-ヘキサ-tert-ブチルa,a’,a’’-(メシチレン-2,4,6-トリイル)トリ-p-
クレゾール、カルシウムジエチルビス[[[3,5-ビス(1,1-ジメチルエチル)-4-ヒドロキ
シフェニル]メチル]ホスホネート]、4,6-ビス(オクチルチオメチル)-o-クレゾール、
エチレンビス(オキシエチレン)ビス[3-(5-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-m-トリル)プロピ
オネート]、ヘキサメチレンビス[3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロ
ピオネート、1,3,5-トリス(3,5-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)-1,3,5-トリアジン-2,4,6(1H,3H,5H)-トリオン、1,3,5-トリス[(4-tert-ブチル-3-ヒドロキシ2,6-キシリル)メチル]-1,3,5-トリアジン-2,4,6(1H,3H,5H)-トリオン、2,6-ジ-tert-ブチル-4-(4,6-ビス(オクチルチオ)-1,3,5-トリアジン-2-イルアミノ)フェノール、2’,3-ビス[[3-[3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル]プロピオニル]]プロピオノヒドラジド等が挙げられる。
本発明のポリエステル樹脂は、本発明のポリエステル樹脂とこれ以外の他の熱可塑性樹脂(以下、他の熱可塑性樹脂ということがある)および/又は熱可塑性エラストマーの一種以上を含有する組成物として使用することができる。
他の熱可塑性樹脂としてはポリカーボネート、ナイロン6やナイロン66等のポリアミド、ポリアリレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートや1,4-ポリシクロヘキサンジメタノールテレフタレート等のポリエステル系樹脂、アイソタクチックポリスチレン、シンジオタクチックポリスチレンやアクリロニトリル−ブタジエン−スチレン樹脂(ABS)等のスチレン系樹脂、ポリメチルメタクリレート(PMMA)等のアクリル系樹脂、ポリフェニレンエーテルや変性ポリフェニレンエーテル、ポリオキシメチレン、ポリエーテルスルフォン、ポリスルフォン、ポリエーテルイミド及びこれらの混合物などが挙げられる。好ましくは、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリエチレンテレフタレートやポリブチレンテレフタレート等のポリエステル系樹脂及びこれらの混合物、より好ましくはポリカーボネートが挙げられる。
熱可塑性エラストマーとしては、水添スチレン-イソプレン系、水添スチレン−ブタジ
エン系エラストマー、ポリエーテルエステルエラストマー、エチレン−プロピレン系エラストマー等のポリオレフィンエラストマー、ポリエーテルアミド系エラストマー、ポリウレタン系エラストマーがあげられる。
上記組成物中全体に対する他の熱可塑性樹脂及び/又は熱可塑性エラストマーの割合は、他の熱可塑性樹脂及び/又は熱可塑性エラストマーの合計で、通常1〜99重量%、好ましくは1〜90重量%である。
本発明のポリエステル樹脂及び該ポリエステル樹脂を含有する組成物は、必要に応じて本発明の目的を損なわない範囲で各種の添加成分を配合することができる。例えば、ガラスビーズ、ガラスパウダー、ガラスバルーン、マイカ、タルク、炭酸カルシウム等の無機充填材、酸化防止剤、熱安定剤、紫外線吸収剤、中和剤、滑剤、相溶化剤、防曇剤、アンチブロッキング剤、パラフィンオイル等の可塑剤、フッ素樹脂パウダー、スリップ剤、分散剤、着色剤、防菌剤、蛍光増白剤等といった各種添加剤を配合することができる。
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はその要旨を越えない限り以下の実施例に限定されるものではない。
測定法
本発明における各種物性測定法を以下に示す。
(Yellowness Index:YI値)
JIS K7103に従い、得られたポリエステル樹脂のペレット状試料を内径36mm、深さ
15mmの円柱状の粉体測色用セルにすりきり充填し、光電色彩計(日本電色工業社製ND-300)を用いて、反射法により三刺激値X、Y、Zを測定し、黄色度YIは下式によって計算
で求めた。
YI=100(1.28X-1.06Z)/Y
尚、三刺激値の測定は、測定セルを90度ずつ回転させて4箇所測定した値の単純平均値として求めた。
(モノマー1,4−CHDAのtrans/cis比の測定)
50mlのメスフラスコ中で1,4−CHDA0.2gを4規定の水酸化ナトリウム1.2mlに溶解した。更に純水40mlを加え、リン酸200μlでpH=5に調整した後、純水を加えて50mlにした。これを液体クロマトグラフィを用いて下記条件で測定した。
装置:島津製作所社製LC−10AD
カラム:J'sphere ODS-H80 4.6mm×250
温度:50℃
移動相:AcN/H2O/H3PO4=200/800/4
流量:0.6ml/min
検出器:UV (210nm)
注入量:20μl
trans体及びcis体由来のピークの面積より、trans体及びcis体の割合を求めた。
(ポリエステル樹脂中の1,4−CHDA単位のtrans/cis比の測定)
ポリエステル樹脂をd化クロロホルムに溶解させ、1H-NMR(日本電子社製GSX-400)を用いてポリエステル樹脂中の1,4−CHDA単位のtrans体及びcis体の割合を求めた。
(ポリエステル樹脂の融点の測定)
ポリエステル樹脂の融点は、JIS K7121に従い、セイコー社製DSC220(示差走査熱量測定)を用いて測定した。ポリエステル樹脂約10mgを同社製アルミパン入れて密封し、昇温速度20℃/分で室温から300℃まで加熱し、300℃に達してから3分間保持した後、300℃から室温まで20℃/分で降温した。更に3分間保持した後、室温から300℃まで20℃/分で昇温した。ポリエステル樹脂の融点(以下Tmと略記)は、二回目の昇温時のピーク極大部分の温度とした。
(固有粘度)
ポリエステル樹脂試料0.5gを、フェノール/テトラクロロエタン(重量比1/1)の混合液を溶媒として110℃、30分間で溶解させ、濃度(c)が1.0g/dlの溶液を調製した。この溶液を30℃にてウベローデ型粘度計を用いて、溶媒のみ(c=0)
に対する相対粘度(ηrel )を測定し、この相対粘度(ηrel )−1を比粘度(ηsp)とし濃度(c)との比(ηsp/c)を求めた。同様にして濃度(c)を0.5g/dl、0.2g/dl、0.1g/dlとして、それぞれの比(ηsp/c)を求め、これらの値より、濃度(c)を0に外挿したときの比(ηsp/c)を固有粘度〔η〕(dl/g)として求めた。
(ポリエステル樹脂中金属含有量の分析方法)
ポリエステル樹脂試料2.5gを、硫酸存在下に過酸化水素で常法により灰化、完全分解後、蒸留水にて50mlに定容したものについて、プラズマ発光分光分析装置(JOB
IN YVON社製IPC−AES「JY46P型」)を用いて定量を行った。
(実施例1)
攪拌機、留出管および減圧装置を備えた反応器に1,4−CHDA(trans/cis=98/2
) 92.12gと1,4−CHDM 79.07g及び水酸化アルムニウムジアセテート(20mg)を仕込み窒素フロー下油浴中で150℃まで加熱した後、1時間かけて200℃まで昇温
し、その後1時間200℃に保持しエステル化反応を行った(CHDM/CHDA仕込みモル比は、102.5/100)。続いて反応物を1時間かけて200℃から270℃に昇温させながら徐々に反応器内を減圧にし、重縮合反応を行った。更に反応器内圧力0.1Kpa、反応温度270℃に保ち2.5時間重合後、得られたポリエステル樹脂をストランド状に水中に抜き出し、ペレット状にした。得られたポリエステル樹脂の含有金属分析結果、YI値、固有粘度、融点、ポリエステル樹脂の1,4-CHDAのtrans/cis比を表1に示す。
(実施例2)
触媒を、水酸化アルムニウムジアセテート(15mg)とテトラ−n−ブチルチタネートの6%n−ブタノール溶液(0.88mL)に変更した以外は、実施例1と同様の条件下、重合を行った。但し反応温度270℃での保持時間は2時間とした。得られたポリエステル樹脂をストランド状に水中に抜き出し、ペレット状にした。得られたポリエステル樹脂の含有金属分析結果、YI値、固有粘度、融点、ポリエステル樹脂の1,4-CHDA単位のtrans/cis比を表1に示す。
(実施例3)
触媒を、水酸化アルムニウムジアセテート(20mg)とテトラn-ブチルチタネートの6%n−ブタノール溶液(0.88mL)に変更した以外は、実施例1と同様の条件下、重合を行った。但し反応温度270℃での保持時間は2時間とした。得られたポリエステル樹脂をストランド状に水中に抜き出し、ペレット状にした。得られたポリエステル樹脂の含有金属分析結果、YI値、固有粘度、融点、ポリエステル樹脂の1,4-CHDA単位のtrans/cis比を表1に示す。
(実施例4)
攪拌機、留出管および減圧装置を備えた反応器にテレフタル酸9.06g、1,4−CHD
A(trans/cis=98/2)84.55gと1,4−CHDM 72.60g、エチレングリコール3.47g及び水酸化アルムニウムジアセテート(15mg)、テトラn-ブチルチタネートの6%n−ブタノール溶液(0.88mL)を仕込み窒素フロー下油浴中で150℃まで加熱した後、1時間か
けて200℃まで昇温し、その後1時間200℃に保持しエステル化反応を行った(CHDM/CHDA仕込みモル比が、102.5/100)。続いて反応物を1時間かけて200℃から270℃に昇温させながら徐々に反応器内を減圧にし、重縮合反応を行った。更に反応器内圧力0.1Kpa、反応温度270℃に保ち3時間重合後、得られたポリエステル樹脂をストランド状に水中に抜き出し、ペレット状にした。得られたポリエステル樹脂の含有金属分析結果、YI値、固有粘度、融点、ポリエステル樹脂の1,4-CHDA単位のtrans/cis比を表1に示す。
(比較例1)
触媒を、テトラn-ブチルチタネートの6%n−ブタノール溶液 (0.88mL)に変更した以
外は、実施例1と同様の条件下、重合を行った。2時間重合後、得られたポリエステル樹脂をストランド状に水中に抜き出し、ペレット状にした。得られたポリエステル樹脂の含有金属分析結果、YI値、固有粘度、融点、ポリエステル樹脂の1,4-CHDA単位のtrans/cis比を表1に示す。
Figure 2005154619
アルミニウムを重合触媒に用いた実施例1〜実施例3で得られた本発明のポリエステル樹脂は、YI値が低く、融点220度以上と高融点を有しており、1,4-CHDA単位のtrans/cis比は90/10以上と高い。一方、アルミニウムを用いない比較例1で得られた
本発明から外れるポリエステル樹脂は、YI値が高く、融点が低く、1,4-CHDA単位のtrans/cis比の割合も低い。共重合系実施例4において得られた本発明のポリエステル樹脂も、YI値が低く、ポリエステル樹脂の1,4-CHDA単位のtrans/cis比が高いポリエステル樹脂である。

Claims (5)

  1. 全ジカルボン酸単位の30〜100モル%が1,4−シクロヘキサンジカルボン酸単位であるポリエステル樹脂であって、アルミニウム原子を含有するポリエステル樹脂。
  2. チタン、ゲルマニウム、アンチモンから選ばれる少なくとも一種の金属原子を含有し、その金属原子としての総含有量T(重量ppm)、およびアルミニウム原子としての含有量A(重量ppm)が1≦T+A≦1000及び、0<T/A≦100を満足する請求項1に記載のポリエステル樹脂。
  3. 1,4−シクロヘキサンジカルボン酸単位中、trans-1,4−シクロヘキサンジカルボン酸単位が80モル%以上である請求項1または請求項2に記載のポリエステル樹脂。
  4. 全ジオール単位の60〜100モル%が1,4−シクロヘキサンジメタノール単位である請求項1乃至3の何れか1項に記載のポリエステル樹脂。
  5. Yellowness Index (YI値)が18以下である請求項1乃至4の何れか1項に記載の
    ポリエステル樹脂。
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