JP2005153604A - 応急用空気入りタイヤ - Google Patents
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Abstract
【課題】 軽量化を維持しながら耐オゾン性および耐候性を向上させた応急用空気入りタイヤの提供。
【解決手段】 トレッド1の厚さを常用タイヤに比し減じた応急用空気入りタイヤにおいて、トレッド1をゴム100重量部に対してp−フェニレンジアミン系老化防止剤を1重量部以上配合して構成すると共に、トレッド1の内側のゴムシート層をゴム100重量部に対してp−フェニレンジアミン系老化防止剤を1重量部超であってトレッド1よりも多く配合して構成したこと。
【選択図】 図1
【解決手段】 トレッド1の厚さを常用タイヤに比し減じた応急用空気入りタイヤにおいて、トレッド1をゴム100重量部に対してp−フェニレンジアミン系老化防止剤を1重量部以上配合して構成すると共に、トレッド1の内側のゴムシート層をゴム100重量部に対してp−フェニレンジアミン系老化防止剤を1重量部超であってトレッド1よりも多く配合して構成したこと。
【選択図】 図1
Description
本発明は、軽量化を維持しながら耐オゾン性および耐候性を向上させた応急用空気入りタイヤに関する。
応急用空気入りタイヤは、自動車に装着された常用タイヤのパンク時に、その代わりに、応急的に使用されるタイヤである。このため、応急用空気入りタイヤには、保管時に余分なスペースを占めたり、余分な重量負荷を与えないようにするために自動車メーカーから厳しい軽量化要請があり、この対応として、トレッドの厚さを常用タイヤに比し減じるようにしている(トレッドゲージダウン)。
しかしながら、トレッドゲージダウンのために溝底ゲージ(トレッド面に形成された溝の溝底からトレッドの内側のゴムシート層までの厚さ)が薄くなるので、この応急用空気入りタイヤを車内スペース有効活用を狙って車外で長期間保管すると、溝底の歪みが大きくなるなどにより溝底にオゾンクラックが発生するという問題があり、この対策が求められていた。
特開平8−58312号公報
本発明の目的は、軽量化を維持しながら耐オゾン性および耐候性を向上させた応急用空気入りタイヤを提供することにある。
本発明は、トレッドの厚さを常用タイヤに比し減じた応急用空気入りタイヤにおいて、トレッドをゴム100重量部に対してp−フェニレンジアミン系老化防止剤を1重量部以上配合して構成すると共に、該トレッドの内側のゴムシート層をゴム100重量部に対してp−フェニレンジアミン系老化防止剤を1重量部超であって前記トレッドよりも多く配合して構成したことを特徴とする。
このように本発明では、トレッドの厚さを常用タイヤに比し減じているために軽量化を維持することが可能となる。また、トレッドをゴムにp−フェニレンジアミン系老化防止剤を配合して構成してトレッドの耐オゾン性を高めると共に、トレッドの内側のゴムシート層をゴムにp−フェニレンジアミン系老化防止剤をトレッドよりも多く配合して構成して溝底ゲージに相当する溝底内側部分の耐オゾン性を高めたので、クラウン部全体として耐オゾン性を向上させることができ、さらにこの耐オゾン性の向上に伴い耐候性を向上させることが可能となる。ここで耐候性とは、車外で長期間保管されても溝底にクラックが発生せず、外観を維持させることをいう。
以上説明したように本発明によれば、トレッドの厚さを常用タイヤに比し減じた応急用空気入りタイヤにおいて、トレッドをゴム100重量部に対してp−フェニレンジアミン系老化防止剤を1重量部以上配合して構成すると共に、該トレッドの内側のゴムシート層をゴム100重量部に対してp−フェニレンジアミン系老化防止剤を1重量部超であって前記トレッドよりも多く配合して構成したため、軽量化を維持しながら耐オゾン性および耐候性を向上させることが可能となる。
図1は本発明の応急用空気入りタイヤの一例のタイヤ子午線方向断面説明図である。図1において、左右一対のビード部3,3におけるビードコア5,5およびビードフィラー7,7にサイドウオール2,2を経てカーカス層4が装架され、外側カーカス層4aと内側カーカス層4bを形成している。トレッド1では外側カーカス層4aの外側に、2枚のブレーカー(ベルト層)6がタイヤ周方向にタイヤ1周に亘って配置されている。これらのトレッド1、ブレーカー6、およびその内側のカーカス層4でクラウン部が形成される。
本発明では、トレッド1の厚さを常用タイヤに比し減じている。具体的には、トレッド1に設けた溝8の溝底からブレーカー6まで(ブレーカー6が配置されていない場合には外側カーカス層4aまで)の厚さが3mm以下、溝8の溝深さが4mm以下である。
トレッド1は、トレッドをゴム100重量部に対してp−フェニレンジアミン系老化防止剤を1重量部以上、好ましくは1〜5重量部配合して構成する。1重量部未満では、少なすぎて初期から耐オゾン性が不足するので好ましくない。
また、トレッド1の内側のゴムシート層は、ゴム100重量部に対してp−フェニレンジアミン系老化防止剤を1重量部超であってトレッド1よりも多く配合して構成する。好ましくは、トレッド1よりも多いという条件下に1重量部超〜6重量部配合して構成する。ここで、ゴムシート層は、トレッド1の内側に配置されるパーツであって、具体的には、ブレーカー6、カーカス層4、トレッド1とブレーカー6との間に配置されるゴムシートからなる群より選択される1種又は2種以上のものである。ゴムシート層のp−フェニレンジアミン系老化防止剤の配合量をトレッド1よりも多くしたのは、多くしないと溝8の溝底にオゾンクラックが発生し易くなって耐オゾン性が不十分となるからである。
ゴムとしては、タイヤに通常用いられる公知のものでよく、例えば、天然ゴム(NR)、ブタジエンゴム(BR)、スチレンーブタジエン共重合体ゴム(SBR)、イソプレンゴム(IR)、クロロプレンゴム(CR)、アクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)、ブチルゴム(IIR)、ハロゲン化ブチルゴム(X−IIR、XはBrあるいはCl)、エチレンプロピレンゴム(EPM,EPDM)、クロロスホン化ポリエチレン(CSM)、アクリルゴム(ACM)、エピクロロヒドリンゴム(CO,ECO)、塩素化ポリエチレン(CM)などが挙げられる。
p−フェニレンジアミン系老化防止剤は、例えば、N,N´−ジフェニル−p−フェニレンジアミン(6PPD)、N,N´−ジナフチル−p−フェニレンジアミン(DNPD)、N−イソプロピル−N´−フェニル−p−フェニレンジアミン(IPPD)、又はN,N´−オクチル−N´−フェニル−p−フェニレンジアミン(OPPD)である。
ゴムにp−フェニレンジアミン系老化防止剤を配合するに際しては、適宜、加硫剤、補強剤(カーボンブラック、シリカ等)などのタイヤ用に一般に配合されている各種ゴム配合剤を配合することができる。これらの配合剤の配合量は、本発明の目的に反しない限り、従来の一般的な配合量とすることができる。
タイヤサイズ135/70D15の応急用バイアスタイヤ(カーカス層2枚+ブレーカー2枚のバイアス構造、溝深さ=3.5mm、溝底からブレーカーまでの厚さ=2.5mm)につき、表1に示される配合内容(重量部)でトレッド(トレッド−1、トレッド−2)を構成すると共にブレーカー(ブレーカーコート−1、ブレーカーコート−2、ブレーカーコート−3)を構成して耐オゾン性(新品時評価)および耐候性(屋外−2年放置後)を評価した(標準例、実施例、比較例1、比較例2)。この結果を表2に示す。
標準例は、トレッドに老化防止剤6PPDを1重量部以上使用しているが、ブレーカーには老化防止剤6PPDを使用していないため、新品時の耐オゾン性は確保されるが、屋外放置後の老化防止剤6PPDの残存量が少ないので耐候性が不十分となった。
比較例1は、ブレーカーには老化防止剤6PPDを1重量部以上使用しているが、トレッドの老化防止剤6PPDの使用量が1重量部未満であるので、新品時の耐オゾン性が不十分であった。
比較例2は、トレッドに老化防止剤6PPDを1重量部以上使用しているが、ブレーカーには老化防止剤6PPDを1重量部未満使用しているため、新品時の耐オゾン性は確保されるが、屋外放置後の老化防止剤6PPDの残存量が不十分で耐候性が不十分となった。
実施例では、トレッドに老化防止剤6PPDを1重量部以上使用していると共に、ブレーカーにも老化防止剤6PPDを1重量部以上でトレッドよりも多く使用しているため、新品時の耐オゾン性が確保され、屋外放置後の耐候性も十分となった。
1 トレッド
2 サイドウォール
3 ビード部
4 カーカス層
5 ビードコア
6 ブレーカー
7 ビードフィラー
8 溝
2 サイドウォール
3 ビード部
4 カーカス層
5 ビードコア
6 ブレーカー
7 ビードフィラー
8 溝
Claims (3)
- トレッドの厚さを常用タイヤに比し減じた応急用空気入りタイヤにおいて、トレッドをゴム100重量部に対してp−フェニレンジアミン系老化防止剤を1重量部以上配合して構成すると共に、該トレッドの内側のゴムシート層をゴム100重量部に対してp−フェニレンジアミン系老化防止剤を1重量部超であって前記トレッドよりも多く配合して構成した応急用空気入りタイヤ。
- 前記ゴムシート層がブレーカー、カーカス層、トレッドとブレーカーとの間に配置されるゴムシートからなる群より選択される1種又は2種以上のものである請求項1記載の応急用空気入りタイヤ。
- 前記p−フェニレンジアミン系老化防止剤が、N,N´−ジフェニル−p−フェニレンジアミン、N,N´−ジナフチル−p−フェニレンジアミン、N−イソプロピル−N´−フェニル−p−フェニレンジアミン、およびN,N´−オクチル−N´−フェニル−p−フェニレンジアミンからなる群から選択されるものである請求項1又は2記載の応急用空気入りタイヤ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003392140A JP2005153604A (ja) | 2003-11-21 | 2003-11-21 | 応急用空気入りタイヤ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003392140A JP2005153604A (ja) | 2003-11-21 | 2003-11-21 | 応急用空気入りタイヤ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2005153604A true JP2005153604A (ja) | 2005-06-16 |
Family
ID=34718940
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2003392140A Pending JP2005153604A (ja) | 2003-11-21 | 2003-11-21 | 応急用空気入りタイヤ |
Country Status (1)
Country | Link |
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Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008169317A (ja) * | 2007-01-12 | 2008-07-24 | Bridgestone Corp | 空気入りタイヤ |
JP2008201841A (ja) * | 2007-02-16 | 2008-09-04 | Yokohama Rubber Co Ltd:The | 応急用空気入りタイヤ |
JP2009235117A (ja) * | 2008-03-25 | 2009-10-15 | Cci Corp | 制振組成物 |
JP2019006838A (ja) * | 2017-05-15 | 2019-01-17 | ハンコック タイヤ カンパニー リミテッド | タイヤのサイドウォールをオゾンから保護するゴム組成物及びそれを用いて製造したタイヤ |
US11059958B2 (en) | 2017-05-12 | 2021-07-13 | Hankook Tire Co., Ltd. | Rubber composition for protecting sidewall of tire from ozone and tire manufactured using the same |
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- 2003-11-21 JP JP2003392140A patent/JP2005153604A/ja active Pending
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