JP6880670B2 - サイドウォール用ゴム組成物 - Google Patents
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Description
バスの車体と縁石との隙間を解消するためには、タイヤのサイドウォール部分を縁石にできる限り近づけることが必要であるが、これにより、タイヤのサイドウォールゴムが縁石こすれの摩擦によって早期に摩耗し、タイヤの寿命が短くなってしまう。タイヤのサイドウォールゴムの摩擦による摩耗への対策として、サイドウォールゴム厚みを増やす方法があるが、この方法ではタイヤの重量が増加してしまい、燃費の観点から好ましくない。また、ゴム組成物へ配合する配合剤を変える対応も行われているが(特許文献1)、縁石こすれ頻度の高いサイドウォールゴムへの対策としては十分ではなく、更なる改善が求められていた。
即ち、本発明は、ゴム成分100質量部に対して、カーボンブラック30質量部以上、シリカ10質量部以下、及び脂肪酸アミド0.1〜10質量部を含有する、サイドウォール用ゴム組成物、及びそれを用いたタイヤ、特に市街地バス用タイヤを提供するものである。
本発明に係るタイヤのサイドウォールを構成するサイドウォール用ゴム組成物は、ゴム成分100質量部に対して、カーボンブラック30質量部以上、シリカ10質量部以下、及び脂肪酸アミド0.1〜10質量部を含有することを特徴とする。
充填材としてカーボンブラックのみを含有することが、脂肪酸アミドの効果を高める観点から特に好ましい。
本発明に係るゴム成分としては、ジエン系ゴムを50質量%以上含有することが好ましく、80質量%以上含有することがより好ましく、100質量%であることが特に好ましい。
本発明に係るジエン系ゴムとしては、天然ゴム(NR)、合成ポリイソプレンゴム(IR)、ポリブタジエンゴム(BR)、スチレンーブタジエン共重合体ゴム(SBR)、エチレン−プロピレン−ジエンゴム(EPDM)、クロロプレンゴム(CR)、ブチルゴム(IIR)、ハロゲン化ブチルゴム、及びアクリロニリトル−ブタジエンゴム(NBR)等が挙げられる。これらの内、天然ゴム(NR)、合成ポリイソプレンゴム(IR)、及びポリブタジエンゴム(BR)が好ましい。また、天然ゴム(NR)、合成ポリイソプレンゴム(IR)、及びポリブタジエンゴム(BR)の2種以上を含むことも好ましい。特に、ゴム成分100質量%中、天然ゴムを30質量%以上含有することが、ゴム組成物の耐破壊性を向上させる観点から好ましい。
一方、スチレンーブタジエン共重合体ゴム(SBR)を含有すると、ゴム組成物のヒステリシスロスが高くなり、摩擦係数が高くなるので好ましくない。
本発明のサイドウォール用ゴム組成物が含有するカーボンブラックとしては、特に制限はなく、例えば、IISAF、N339、HAF、FEF、GPFグレードのカーボンブラックなどが用いられ、窒素吸着比表面積(N2SA、JIS K 6217−2:2001に準拠して測定する)が20〜120m2/g、かつジブチルフタレート吸油量(DBP、JIS K 6217−4:2008に準拠して測定する)が60〜130ml/100gのカーボンブラックが好ましく、窒素吸着比表面積(N2SA)が25〜100m2/g、かつジブチルフタレート吸油量(DBP)が70〜125ml/100gのカーボンブラックが更に好ましい。
カーボンブラックは、1種用いてもよく2種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明のサイドウォール用ゴム組成物が含有する脂肪酸アミドは、タイヤのサイドウォール表面に徐々に移行して、サイドウォール表面を覆うことにより、サイドウォール表面の摩擦係数を低くする効果を奏する。
脂肪酸アミドとしては、炭素数8〜22の脂肪酸アミドが好ましく、例えばカプリル酸アミド、ラウリン酸アミド、ミリスチン酸アミド、パルチミン酸アミド、ステアリン酸アミド、ベヘン酸アミド、エルカ酸アミド、オレイン酸アミド、リノール酸アミド、リノレン酸アミド等を例示することができる。これらの内、オレイン酸アミドがゴムとの相溶性と表面への移行性のバランスの観点から好ましい。
図1は、本発明のタイヤの1例を示す断面模式図である。
このタイヤ1の例では、一対のビードコア2及び2’からタイヤ半径方向外側にそれぞれスティフナー3及び3’が延在し、スティフナー3の外側からビードコア2で折り返され、馬蹄形のタイヤケース形状を形成し、反対側のビードコア2’で折り返され、スティフナー3’の外側で係止されるカーカスプライ4のタイヤ半径方向外側に複数のベルト層(図1では、5a〜5dの4層)からなるベルト部5が配設されている。このベルト部5のタイヤ半径方向外側にトレッド部6が配設されている。また、カーカスプライ4の外側であって、トレッド部6とスティフナー3との間のタイヤ外側にサイドウォールゴム7及び7’が配設されている。このサイドウォールゴム7及び7’が配設されている部分をサイドウォール部Mと称する。カーカスプライ4の内側には空気透過防止層としてインナーライナー8が配設されている。
本発明では、前記のように本発明のゴム組成物をサイドウォールゴム7及び7’に用いることにより、例えば、タイヤのサイドウォール部分と縁石とのこすれによる摩擦を低減させることができる。その観点から、本発明のタイヤは市街地バス用タイヤとして用いられることが好ましい。
以下の実施例、比較例において、各種測定、評価は、下記の方法に従って行なった。
ダンベル状6号形の試験片を作製し、JIS K 6251:2010に基づき、引張試験を行い、300%引張応力(単位:MPa)を求めた。
(2)摩擦係数
エー・アンド・デイ社製の往復動摩擦試験機を用いて、サンドペーパー路面(#1000)と加硫ゴム試験片(25mm×25mm)とをすべり速度800mm/s、垂直抗力N(400N)で摩擦試験を行って動摩擦力Fを測定し、以下の式(1)により、摩擦係数μを算出した。
摩擦係数μ=動摩擦力F/垂直抗力N ・・・・(1)
第1表に示す配合処方に基づき、7種類のゴム組成物を調製した。これら7種類のゴム組成物について、300%引張応力及び摩擦係数を、上記の方法で測定した。
*1: RSS#1
*2: JSR株式会社製、商品名「JSR BR01」
*3: カーボンブラックN330(旭カーボン株式会社製、商品名「旭#70」)
*4: 東ソー・シリカ株式会社製、商品名「ニプシルAQ」
*5: 花王株式会社製、商品名「脂肪酸アマイド O−N」
*6: N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド(大内新興化学工業株式会社製、商品名「ノクセラーCZ−G」)
Claims (4)
- ゴム成分100質量部に対して、カーボンブラック30質量部以上、シリカ10質量部以下、及びオレイン酸アミド0.1〜10質量部を含有し、
前記ゴム成分が、前記ゴム成分100質量%中、天然ゴムを30質量%以上含有し、ポリブタジエンゴムを30質量%以上含有し、かつ、スチレン−ブタジエン共重合体ゴムを含まない、サイドウォール用ゴム組成物。 - 前記ゴム成分100質量部に対して、シリカを5質量部未満含有することを特徴とする、請求項1に記載のサイドウォール用ゴム組成物。
- 請求項1または請求項2に記載のサイドウォール用ゴム組成物を用いたタイヤ。
- 請求項1または請求項2に記載のサイドウォール用ゴム組成物を用いた、市街地バス用タイヤ。
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