JP2005153382A - インクジェット記録方法およびインクジェット記録装置 - Google Patents

インクジェット記録方法およびインクジェット記録装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 反応液のノズル列と着色インクのノズル列を副走査方向に配列したヘッド(縦並びヘッド)で双方向印字を行う場合に、同一バンド内における反応液と着色インクの着弾時間差による色むらを軽減することを目的とする。
【解決手段】 一回の走査における反応液の記録領域を、着色インクの記録領域に対し偶数走査分先行させることにより、着弾時間差を一定にし、バンド内の色むらの少ない高画質な画像がえられる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、記録媒体に反応液と着色インクとを付着させて記録を行うインクジェット記録方法に関する。
インクジェット記録方法は、記録液(インク)の小滴を飛翔させ、紙などの被記録材に付着させて記録を行うものである。特に、特公昭61−59911号公報、特公昭61−59912号公報、特公昭61−59914号公報において開示された、吐出エネルギー供給手段として電気熱変換体を用い、熱エネルギーをインクに与えて気泡を発生させることにより液滴を吐出させる方法によれば、記録ヘッドの高密度マルチオリフィス化が容易に実現でき、高解像度、高品質の画像を高速で記録できる。
しかしながら、従来のインクジェット記録に用いられるインクは一般に水を主成分とし、これに乾燥防止、目詰まり防止などの目的でグリコールなどの水溶性高沸点溶剤を含有したものが一般的である。このようなインクを用いて普通紙に記録を行った場合、インクが記録紙の内部に浸透してしまい十分な画像濃度が得られなかったり、記録紙表面の填料、サイズ剤の不均一な分布によると思われる画像濃度の不均一が生じたりした。また、特にカラー画像を得ようとした場合には、複数の色のインクが、定着する以前に次々と重ねられることから、異色の画像の境界部分では、色が滲み、不均一に混じり合うブリーディングが発生し、満足できる画像が得られない場合があった。
このようなブリーディングを改善する手段の一つとして、記録インクの噴射に先立って記録紙上に、画像を良好にせしめる液体(反応液)を付着させる方法が開示されている。例えば、特開平5−202328号公報では、多価金属イオンとカルボキシル基の反応を利用してブリーディングを防止する発明が記載されており、また、特開平9−207424号公報では、顔料と樹脂エマルジョンと多価金属塩による反応によりブリーディングを改善する発明が記載されている。
このように、着色インクに先行して反応液を記録媒体に付着させるインクジェット記録方法においては、効率よく印字を行うためのいくつかの方法が提案されている。例えば、特開平9−195823号公報では、シリアルプリンタにおいて、記録ヘッドの主走査方向の先頭に反応液のヘッドを配置することにより、反応液を記録インクに先立って記録媒体表面に付与するインクジェット記録装置が提案されている。しかしながら、記録の高速化を図るために、この構成で双方向印字を行うと、往走査と復走査で反応液と着色インクの記録媒体への付着順序が逆になるため、往復走査によるスキャン単位での色ムラが発生し、画像品位が劣化してしまう。
一方、特開2001−138554号においては、反応液吐出用のインクジェット記録ヘッドを着色インク吐出用インクジェット記録ヘッドの両端に設けることで、1パス双方向印字による高品位な画像の高速印字が可能なインクジェット記録装置の提案がなされているが、反応液吐出用のインクジェット記録ヘッドを設けることにより、チップ、回復ユニット共に、余分に設ける必要があり、コストアップ及び装置の複雑化につながる。
さらに、特開平10−193579号公報においては、反応液吐出用ノズルを、着色インク吐出用ノズルに対して紙送り動作における記録媒体の移動方向において、前方方向に位置する事を特徴とするインクジェット記録ヘッドが提案されている。このインクジェット記録ヘッドを用いて1パスで双方向印字を行う場合、往走査で付与された反応液の上に、復走査で着色インクが着弾する。または復走査で付与された反応液の上に、往走査で着色インクが着弾する。この時、ある走査のある地点で着弾した反応液の記録ドットに、次走査で着色インクの記録ドットが着弾するまでに、インクジェット記録ヘッドが記録媒体の一方端まで移動して再び同じ地点に戻ってくるまでの時間分だけ、着弾時間差がある。この着弾時間差は、反応液の着弾位置によって異なるため、同一バンド内においても、着弾時間差の長い部分と短い部分が生じる。この着弾時間差の長さに応じて、反応液の浸透程度が変化し、同一バンド内でも着色インクと十分に反応する領域とそうでない領域が生じることにより、バンド内に色むらが発生する可能性がある。
上述のように、従来のインクジェット記録方法で着色インクと反応液を1パス双方向で印字する場合、低コスト化をはかるために、反応液をと出するノズル列と着色インクを吐出するノズル列を紙送り動作における記録媒体の移動方向において、前方方向に位置するように配置すると、反応液と着色インクの着弾時間差のために、同一バンド内で色むらが発生することがあった。本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、双方向記録でも低コストでかつ高速記録を実現可能な装置であって、同一バンド内で色ムラのない高品位な画像を記録可能にするインクジェット記録方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するための本発明におけるインクジェット記録装置および記録装置は、記録ヘッドを記録媒体上で走査させ、該走査の際に前記記録ヘッドから着色インクおよび反応液を記録媒体に吐出する記録動作と、前記記録媒体と前記記録ヘッドを、前記記録ヘッドの走査方向と異なる方向に所定量だけ相対的に移動させる紙送り動作とを交互に行うことにより、前記記録媒体に画像を形成するインクジェット記録方法において、一回の走査における前記着色インクの記録領域と前記反応液の記録領域とが互いに独立した領域であって、且つ前記反応液の記録領域は、当該走査の偶数回後の走査における前記着色インクの記録領域である事を特徴とするインクジェット記録方法である。また、前記反応液の記録領域は、当該走査の2回後の走査における前記着色インクの記録領域である事を特徴とするインクジェット記録方法である。また、記録ヘッドを記録媒体上で走査させ、該走査の際に前記記録ヘッドから着色インクおよび反応液を記録媒体に吐出する記録動作と、前記記録媒体と前記記録ヘッドを、前記記録ヘッドの走査方向と異なる方向に所定量だけ相対的に移動させる紙送り動作とを交互に行うことにより、前記記録媒体に画像を形成するインクジェット記録装置において、一回の走査における前記着色インクの記録領域と前記反応液の記録領域とが互いに独立した領域であって、且つ前記反応液の記録領域は、当該走査の偶数回後の走査における前記着色インクの記録領域である事を特徴とするインクジェット記録装置である。また、前記反応液の記録領域は、当該走査の2回後の走査における前記着色インクの記録領域である事を特徴とするインクジェット記録装置である。
以上で説明したように、本発明を用いることにより、反応液をとインクの二液を用いた記録方法であっても、双方向印字による高速記録を、低コストで実現できるとともに、バンド内の色むらの少ない高画質な画像が得られる。
本発明の実施形態について以下に図面を参照して説明する。
図1は、本実施形態のインクジェット記録装置(以下、「インクジェットプリンタ」ともいう)の記録部分を示す斜視図である。
インクジェットプリンタは、ケーシング1008内に長手方向に沿ってガイド軸1014が設けられ、このガイド軸に沿って往復移動する記録部1010と、記録部1010の移動方向Sと略直交する方向Pに記録媒体1028を搬送する搬送部1030と、記録部1010を往復運動させる移動駆動部1006を具えている。
移動駆動部1006は、所定の間隔をもって対向配置される回転軸に配されるプーリ1026a、及び、該プーリ1026bに巻きかけられるベルト1016、ローラユニット1022a、及び、該ローラユニット1022bに略平行に配置され記録部1010のキャリッジ部材1010aに連結されるベルト1016を順方向及び逆方向に駆動させるモータ1018とを具えている。
モータ1018が駆動すると、その駆動力によってベルト1016が図1の矢印R方向に回転する。このベルト1016の回転に伴って、記録部1010のキャリッジ部材1010aは、図1の矢印S方向に所定の移動量だけ移動される。又、モータ1018が上記と逆回転で駆動すると、ベルト1016が図中に示した矢印R方向とは逆方向に回転し、この回転に伴って記録部1010のキャリッジ部材1010aは、図1の矢印S方向とは反対の方向に所定の移動量だけ移動される。このようにモータ1018の回転に応じて、記録部1010はガイド軸1014に沿って往復移動を行うことができる。また、ガイド軸1014の一方端付近をキャリッジ部材1010aのホームポジションとしている。ホームポジションには、記録部1010の吐出回復処理を行うための回復ユニット1026が、記録部1010のインク吐出口配列に対向して設けられている。
記録部1010は、インク色ごとに設けられたインクジェットカートリッジ(以下、単に「カートリッジ」とも言う)1012がキャリッジ部材1010aに搭載されている。本実施形態のインクジェットカートリッジは、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックのインクを内蔵した1012Y、1012M、1012C、1012Bと、反応液を内蔵した1012Sとを具えている。カートリッジ1012Y、1012M、1012C、1012Bはキャリッジ部材1010aの走査方向に順に配置され、反応液のカートリッジ1012Sは、インクのカートリッジに対し、記録媒体の搬送方向Pに並んで配置されている。また、各カートリッジは記録ヘッドとインクタンクとからなり、その構成の詳細は後述する。
記録時には、キャリッジ部材1010aがS方向に走査され、カートリッジ1012Sから反応液が、記録部1012Y、1012M、1012C及び1012Bから着色インクがそれぞれ吐出され、記録媒体に印刷される。キャリッジ部材1010aが記録媒体の一方端まで移動すると、矢印P方向に所定量だけ紙送りされる。次に、キャリッジ部材1010aが矢印S方向とは反対の方向に走査されることになる。この往復走査の繰り返しにより画像形成を行う。
また、本発明におけるインクジェット記録ヘッドとしては、熱エネルギーを利用して記録剤を吐出する記録ヘッドや、印可された電圧に応じて変形する圧電素子を備え、該電圧素子の変形を利用して記録剤を吐出する記録ヘッドがあげられる。
次に本発明におけるインクジェット記録ヘッドのノズル配列について図2を用いて説明する。図2(a)は本実施形態に用いるインクジェット記録ヘッドの一例の正面図である。反応液を吐出用のノズル列をSとし、着色インクY,M,C,Kを吐出するためのノズル列をそれぞれY,M,C,Kとしている。着色インクの各ノズル列の並びは対称であることが望ましいが、これに限るものではない。また、図2(a)に示されるヘッドにおいては、反応液のノズル列の長さ、着色インクのノズル列の長さ、反応液と着色インクのノズル列間の距離がそれぞれ等しいものとする。図2(b),(c)は本実施形態に用いるインクジェット記録ヘッドのさらに他の例の正面図である。いずれの記録ヘッドにおいても、本実施形態で用いる場合は、駆動領域(図2)のみを駆動させて往復印字を行う。また、反応液の駆動領域と着色インクの駆動領域と非駆動領域の長さがそれぞれ等しいものとする。
次に、本発明における印字プロセスを説明する。ここでは、一例として、図2(a)で示されるインクジェット記録ヘッドを用いている。
(ステップ1)
まず被記録媒体に対してインクジェット記録ヘッドを往路方向(図3中、矢印方向)に移動させながら、Sチップを用いて反応液を付与する。ここでS記録データについては、やがてバンド1に記録されるべきY,M,C,Kのデータに基づき、それらのデータの論理和データを作成してS記録データとし、このデータを他のデータに先行して記録する。このステップ1により、被記録媒体に、やがてY,M,C,Kを記録すべき領域に、それらのインクの付与に2走査分先行して反応液が付与される。
(ステップ2)
上記ステップ1におけるインクジェット記録ヘッドの移動方向と逆の方向である復路方向(図3中、矢印方向)にインクジェット記録ヘッドを移動させながら、バンド2にS記録データが記録される。このステップ2により、被記録媒体に、やがてY,M,C,Kを記録すべき領域に、それらの着色インクによる記録に2走査分先行して反応液が付与される。
(ステップ3)
このステップでは、被記録媒体にたいしてインクジェット記録ヘッドを往路方向(図3中、矢印方向)に移動させながら、Sチップを用いて、バンド3に反応液を付与する。同時にバンド1にColチップから、Y,M,C,Kのデータが記録される。この時、ステップ1でバンド1に付与された反応液に、ステップ3で着色インクが付与されることになる。
以下同様に記録動作を繰り返す事により、反応液の記録の、かならず2走査後に、着色インクが記録される。往復印字する際に、反応液と着色インクで往路と復路の方向が、必ず同一になるため、バンド内での反応液と着色インクの着弾時間差が一定となり、色むらのない高画質な画像が得られる。
次に、本発明における反応液について説明する。
本発明における反応液に含有される着色顔料インクと反応する反応剤として、最も好適なものとして多価金属塩が挙げられる。多価金属塩とは、二価以上の多価金属イオンとこれら多価金属イオンに結合する陰イオンとから構成される。多価金属イオンの具体例としては、Ca2+、Cu2+、Ni2+、Mg2+、Zn2+などの二価金属イオン、そしてFe3+、Al3+などの三価金属イオンがあげられる。また陰イオンとしては、Cl−、NO3−、SO4−などがあげられる。瞬時に反応させて凝集膜を形成するために、反応液中の多価金属イオンの総電荷濃度は、着色顔料インク中の逆極性イオンの総電荷濃度の2倍以上であることが望ましい。
本発明における反応液に使用できる水溶性有機溶剤としては、例えば、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等のアミド類、アセトン等のケトン類、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等のポリアルキレングリコール類、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2,6−ヘキサントリオール、チオジグリコール、ヘキシレングリコール、ジエチレングリコール等のアルキレングリコール類、エチレングリコールメチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル等の多価アルコールの低級アルキルエーテル類、エタノール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、イソブチルアルコール等の1価アルコール類の他、グリセリン、N−メチル−2−ピロリドン、1,3−ジメチル−イミダゾリジノン、トリエタノールアミン、スルホラン、ジメチルサルホキサイド等が挙げられる。本発明における反応液中における上記水溶性有機溶剤の含有量については特に制限はないが、反応液全重量の5〜60重量%、更に好ましくは、5〜40重量%が好適な範囲である。
又、本発明における反応液には、更にこの他、必要に応じて、粘度調整剤、pH調整剤、防腐剤、酸化防止剤などの添加剤を適宜配合してもかまわないが、浸透促進剤として機能する界面活性剤の選択と添加量は、記録媒体に対する反応液の浸透性を抑制する上で注意が必要である。さらに本発明における反応液は、無色であることがより好ましいが、被記録媒体上でインクと混合された際に、各色インクの色調を変えない範囲の淡色のものでもよい。更に、以上の様な本発明における反応液の各種物性の好適な範囲としては、25℃付近での粘度が1〜30cps.の範囲となる様に調整されたものが好ましい。
次に着色顔料インクについて説明する。
本発明で使用される着色顔料インクの顔料は、着色顔料インクの全重量に対して、重量比で1〜20重量%、好ましくは2〜12重量%の範囲で用いる。本発明において使用される顔料としては、具体的には、黒色の顔料としてはカーボンブラックが挙げられ、例えば、ファーネス法、チャネル法で製造されたカーボンブラックであって、一次粒子径が15〜40mμ(nm)、BET法による比表面積が50〜300m2/g、DBP吸油量が40〜150ml/100g、揮発分が0.5〜10%、pH値が2〜9等の特性を有するものが好ましく用いられる。この様な特性を有する市販品としては、例えば、No.2300、No.900、MCF88、No.33、No.40、No.45、No.52、MA7、MA8、No.2200B(以上、三菱化成製)、RAVEN1255(以上、コロンビア製)、REGAL400R、REGAL330R、REGAL660R、MOGUL L(以上キャボット製)、Color Black FWl、COLOR Black FW18、Color Black S170、Color Black S150、Printex 35、Printex U(以上、デグッサ製)等があり、何れも好ましく使用することができる。
又、イエローの顔料としては、例えば、C.I.Pigment Yellow 1、C.I.Pigment Yellow 2、C.I.Pigment Yellow 3、C.I.Pigment Yellow 13、C.I.Pigment Yellow 16、C.I.Pigment Yellow 83等が挙げられ、マゼンタの顔料としては、例えば、C.I.Pigment Red 5、C.I.Pigment Red 7、C.I.Pigment Red 12、C.I.Pigment Red 48(Ca)、C.I.Pigment Red 48(Mn)、C.I.Pigment Red 57(Ca)、C.I.Pigment Red 112、C.I.Pigment Red 122等が挙げられ、シアンの顔料としては、例えば、C.I.Pigment Blue 1、C.I.Pigment Blue 2、C.I.Pigment Blue 3、C.I.Pigment Blue 15:3、C.I.Pigment Blue 16、C.I.Pigment Blue 22、C.I.Vat Blue 4、C.I.Vat Blue 6等が挙げられる。勿論、本発明は、これらに限られるものではない。又、以上の他、自己分散型顔料など新たに製造された顔料も、勿論、使用することが可能である。
又、顔料の分散剤としては、水溶性樹脂ならどの様なものでもよいが、重量平均分子量が1,000〜30,000の範囲のものが好ましく、更に好ましくは、3,000〜15,000の範囲のものを使用する。この様な分散剤として、具体的には、例えば、スチレン、スチレン誘導体、ビニルナフタレン、ビニルナフタレン誘導体、α,β−エチレン性不飽和カルボン酸の脂肪族アルコールエステル等、アクリル酸、アクリル酸誘導体、マレイン酸、マレイン酸誘導体、イタコン酸、イタコン酸誘導体、フマール酸、フマール酸誘導体、酢酸ビニル、ビニルピロリドン、アクリルアミド、及びその誘導体等から選ばれた少なくとも2つ以上の単量体(このうち少なくとも1つは親水性の重合性単量体)からなるブロック共重合体、或いは、ランダム共重合体、グラフト共重合体、又はこれらの塩等が挙げられる。或いは、ロジン、シェラック、デンプン等の天然樹脂も好ましく使用することができる。これらの樹脂は、塩基を溶解させた水溶液に可溶であり、アルカリ可溶型樹脂である。尚、これらの顔料分散剤として用いられる水溶性樹脂は、着色顔料インクの全重量に対して0.1〜5重量%の範囲で含有させるのが好ましい。
特に、上記した様な顔料が含有されている着色顔料インクの場合には、着色顔料インクの全体が中性又はアルカリ性に調整されていることが好ましい。この様なものとすれば、顔料分散剤として使用される水溶性樹脂の溶解性を向上させ、長期保存性に一層優れた着色顔料インクとすることができるので好ましい。但し、この場合、インクジェット記録装置に使われている種々の部材の腐食の原因となる場合があるので、好ましくは、7〜10のpH範囲とするのが望ましい。この際に使用されるpH調整剤としては、例えば、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等の各種有機アミン、水酸化ナトリウム、水酸化リチウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属の水酸化物等の無機アルカリ剤、有機酸や鉱酸等が挙げられる。上記した様な顔料及び分散剤である水溶性樹脂は、水性液媒体中に分散又は溶解される。
本発明で使用される顔料が含有された着色顔料インクにおいて好適な水性液媒体は、水及び水溶性有機溶剤の混合溶媒であり、水としては種々のイオンを含有する一般の水ではなく、イオン交換水(脱イオン水)を使用するのが好ましい。
水と混合して使用される水溶性有機溶剤としては、例えば、メチルアルコール、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、sec−ブチルアルコール、tert−ブチルアルコール等の炭素数1〜4のアルキルアルコール類;ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等のアミド類;アセトン、ジアセトンアルコール等のケトン又はケトアルコール類;テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類;ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等のポリアルキレングリコール類;エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2,6−ヘキサントリオール、チオジグリコール、ヘキシレングリコール、ジエチレングリコール等のアルキレン基が2〜6個の炭素原子を含むアルキレングリコール類;グリセリン;エチレングリコールモノメチル(又はエチル)エーテル、ジエチレングリコールメチル(又はエチル)エーテル、トリエチレングリコールモノメチル(又はエチル)エーテル等の多価アルコールの低級アルキルエーテル類;N−メチル−2−ピロリドン、2−ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン等が挙げられる。これらの多くの水溶性有機溶剤の中でも、ジエチレングリコール等の多価アルコール、トリエチレングリコールモノメチル(又はエチル)エーテル等の多価アルコールの低級アルキルエーテルが好ましい。
上記した様な水溶性有機溶剤の着色顔料インク中の含有量は、一般的には、着色顔料インクの全重量の3〜50重量%の範囲、より好ましくは3〜40重量%の範囲で使用する。又、使用される水の含有量としては、着色顔料インクの全重量の10〜90重量%、好ましくは30〜80重量%の範囲とする。
又、本発明における着色顔料インクとしては、上記の成分の他に、必要に応じて所望の物性値を持つ着色顔料インクとする為に、界面活性剤、消泡剤、防腐剤等を適宜に添加することができる。特に浸透促進剤として機能する界面活性剤は、被記録媒体に反応液と着色顔料インクの液体成分を速やかに浸透させる役割を担うための適量を添加する必要がある。添加量の例としては、0.05〜10重量%、好ましくは0.5〜5重量%が好適である。アニオン性界面活性剤の例としては、カルボン酸塩型、硫酸エステル型、スルホン酸塩型、燐酸エステル型等、一般に使用されているものを何れも好ましく使用することができる。
上記した様な顔料が含有された着色顔料インクの作製方法としては、始めに、分散剤としての水溶性樹脂と、水とが少なくとも含有された水性媒体に顔料を添加し、混合撹拌した後、後述の分散手段を用いて分散を行い、必要に応じて遠心分離処理を行って所望の分散液を得る。次に、この分散液にサイズ剤、及び、上記で挙げた様な適宜に選択された添加剤成分を加え、撹拌して本発明で使用する着色顔料インクとする。
尚、分散剤として前記した様なアルカリ可溶型樹脂を使用する場合には、樹脂を溶解させる為に塩基を添加することが必要であるが、この際の塩基類としては、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、アミンメチルプロパノール、アンモニア等の有機アミン、或いは水酸化カリウム、水酸化ナトリウム等の無機塩基が好ましく使用される。
又、顔料が含有されている着色顔料インクの作製方法においては、顔料を含む水性媒体を攪拌し、分散処理する前に、プレミキシングを30分間以上行うのが効果的である。即ち、この様なプレミキシング操作は、顔料表面の濡れ性を改善し、顔料表面への分散剤の吸着を促進することができる為、好ましい。
上記した顔料の分散処理の際に使用される分散機は、一般に使用される分散機なら、如何なるものでもよいが、例えば、ボールミル、ロールミル及びサンドミル等が挙げられる。その中でも、高速型のサンドミルが好ましく使用される。この様なものとしては、例えば、スーパーミル、サンドグラインダー、ビーズミル、アジテータミル、グレンミル、ダイノーミル、パールミル及びコボルミル(何れも商品名)等が挙げられる。
又、顔料が含有されている着色顔料インクをインクジェット記録方法では、耐目詰り性等の要請から、最適な粒度分布を有する顔料を用いるが、所望の粒度分布を有する顔料を得る方法としては、分散機の粉砕メディアのサイズを小さくすること、粉砕メディアの充填率を大きくすること、処理時間を長くすること、吐出速度を遅くすること、粉砕後フィルタや遠心分離機等で分級すること、及びこれらの手法の組み合わせ等が挙げられる。
次に、反応液および着色インクの一例を用いた実施例および比較例について説明する。
以下の記載において、部、%とあるものは特に断わらない限り重量基準である。
まず本実施例で使用する、顔料とアニオン性化合物とを含む着色インク(ブラック、シアン、マゼンタ、およびイエロー)は次のような組成となっている。
(着色顔料インク)
<顔料分散液の作製>
・スチレン-アクリル酸-アクリル酸エチル共重合体
(酸価240、重量平均分子量=5,000)
1.5部
・モノエタノールアミン 1.0部
・ジエチレングリコール 5.0部
・イオン交換水 81.5部
上記成分を混合し、ウォーターバスで70℃に加温し、樹脂分を完全に溶解させる。この溶液に新たに試作されたカーボンブラック(MCF88、三菱化成製)10部、イソプロピルアルコール1部を加え、30分間プレミキシングを行った後、下記の条件で分散処理を行った。
・分散機:サンドグラインダー(五十嵐機械製)
・粉砕メディア:ジルコニウムビーズ、1mm径
・粉砕メディアの充填率:50%(体積比)
・粉砕時間:3時間
更に、遠心分離処理(12,000rpm、20分間)を行い、粗大粒子を除去して顔料分散液とした。
<着色顔料インクKの作製>
上記の分散液を使用し、下記の組成比を有する成分を混合し、顔料を含有するインクを作製して着色顔料インクとした。このときの表面張力は34mN/mであった。
着色顔料インクKの組成比
・上記顔料分散液 30.0部
・グリセリン 10.0部
・エチレングリコール 5.0部
・N−メチルピロリドン 5.0部
・エチルアルコール 2.0部
・アセチレノールEH(川研ファインケミカル製) 1.0部
・イオン交換水 47.0部
(反応液)
次に下記の成分を混合溶解した後、更にポアサイズが0.22μmのメンブレンフィルター(商品名:フロロポアフィルター、住友電工製)にて加圧濾過し、pHが3.8に調整されている反応液を得た。
<反応液の組成>
・ジエチレングリコール 10.0部
・メチルアルコール 5.0部
・硝酸マグネシウム 3.0部
・アセチレノールEH(川研ファインケミカル製) 0.1部
・イオン交換水 81.9部
このようにして作製された着色顔料インクKと反応液を、図2に示すようなインクジェット記録ヘッドを用い、本発明で提案したインクジェット記録方法で、黒のベタ画像パッチ1〜10(図4参照)を1パス双方向印字することによって、印字物作成した。ただし、ベタ画像パッチの辺の長さは、反応液および着色インクによる記録領域の印字幅より小さいものとする。ここで用いた記録ヘッドは、1200dpiの記録密度を有し、駆動条件としては、駆動周波数15KHzとした。又、1ドットあたりの吐出面積は、各々4plのヘッドを使用した。又、印字テストの際の環境条件は、25℃/55%RHに統一している。
次に、実施例で作成した印字物を下記の評価方法、評価基準で評価を行った。結果は以下の通りである。
実施例で印字を行った後、黒のベタ画像パッチの反射濃度を反射濃度計RD−19I(GretagMacbeth製)を用いて測定した結果を表1に示す。
Figure 2005153382
以上のように、本発明を用いた実施例により、同一バンドないで色むらの少ない画像を形成することができる。
実施形態におけるインクジェット記録装置の内部を示す斜視図である。 本実施形態の記録ヘッドのノズル列を示す正面図である。 本実施形態における印字方法を示す模式図である。 本実施例に用いる画像パターンを示す模式図である。
符号の説明
1001 液体タンク
1006 移動駆動部
1008 ケーシング
1010 記録部
1010a キャリッジ部材
1012 インクジェットカートリッジ
1014 ガイド軸
1016 ベルト
1018 モータ
1020 駆動部
1022a、1022b ローラユニット
1024a、1024b ローラユニット
1026 回復ユニット
1026a、1026b プーリ

Claims (4)

  1. 記録ヘッドを記録媒体上で走査させ、該走査の際に前記記録ヘッドから着色インクおよび反応液を記録媒体に吐出する記録動作と、前記記録媒体と前記記録ヘッドを、前記記録ヘッドの走査方向と異なる方向に所定量だけ相対的に移動させる紙送り動作とを交互に行うことにより、前記記録媒体に画像を形成するインクジェット記録方法において、
    一回の走査における前記着色インクの記録領域と前記反応液の記録領域とが互いに独立した領域であって、且つ前記反応液の記録領域は、当該走査の偶数回後の走査における前記着色インクの記録領域である事を特徴とするインクジェット記録方法。
  2. 前記反応液の記録領域は、当該走査の2回後の走査における前記着色インクの記録領域である事を特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録方法。
  3. 記録ヘッドを記録媒体上で走査させ、該走査の際に前記記録ヘッドから着色インクおよび反応液を記録媒体に吐出する記録動作と、前記記録媒体と前記記録ヘッドを、前記記録ヘッドの走査方向と異なる方向に所定量だけ相対的に移動させる紙送り動作とを交互に行うことにより、前記記録媒体に画像を形成するインクジェット記録装置において、
    一回の走査における前記着色インクの記録領域と前記反応液の記録領域とが互いに独立した領域であって、且つ前記反応液の記録領域は、当該走査の偶数回後の走査における前記着色インクの記録領域である事を特徴とするインクジェット記録装置。
  4. 前記反応液の記録領域は、当該走査の2回後の走査における前記着色インクの記録領域である事を特徴とする請求項3に記載のインクジェット記録装置。
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