JP2005152781A - 有害物質低減材及び有害物質低減方法 - Google Patents

有害物質低減材及び有害物質低減方法 Download PDF

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Abstract

【課題】クロム、セレン、砒素等の重金属や揮発性有害物質等で汚染された水や土壌を、効率的に浄化することができる有害物質低減材、及びこれを用いた水質や土壌の有害物質低減方法を提供する。
【解決手段】高炉徐冷スラグと製鉄スラグからなる有害物質低減材であり、非硫酸態硫黄として存在する硫黄を0.3質量%以上含有し、ガラス化率が30%以下である高炉徐冷スラグ30〜70質量%に対し、Fe23とAl23の総量が20質量%以上であり、弗素及びホウ素の総量が2質量%以下である製鉄スラグ70〜30質量%を含有する有害物質低減材、及びこの有害物質低減材を用いて、系のpHを7以下に調整しながら水質や土壌中の有害物質低減する。
【選択図】 なし

Description

本発明は、クロム、セレン、砒素等の重金属や揮発性有害物質等で汚染された水や土壌の浄化に使用される有害物質低減材、及びこれを用いた水や土壌の有害物質低減方法に関する。
なお、本発明における部や%は特に規定しない限り質量基準で示す。
近時、有害物質による河川水、地下水、湖沼水等の水や土壌が汚染される環境問題が顕在化している。有害物質としては、クロム、セレン、砒素等の重金属、硝酸態窒素、亜硝酸態窒素、弗素、ホウ素、ダイオキシン及びジクロロメタンやトリククロエチレン等の揮発性有機物質類が挙げられる。これらは、環境基本法に基づく環境基準が定められ、この基準値以下の水準を保つことが好ましいとされている。
従来、これら有害物質を低減させる方法としては、特許文献1及び特許文献2に示すような活性炭を用いる方法、特許文献3に示すようなゼオライトを用いる方法、特許文献4及び特許文献5に示すようなハイドロタルサイト類やハイドロカルマイトを用いる方法、特許文献6に示すような還元性鉄粉により還元、分解して処理する方法、特許文献7及び特許文献8に示すような硫酸第一鉄を用いる方法、特許文献9に示すようなアパタイト類を用いる方法、及び特許文献10に示すようなカルシウムサルホアルミネート水和物やカルシウムアルミネート水和物の加熱脱水物を用いる方法等があった。
また、特許文献11には産業副産物である高炉徐冷スラグを利用する方法も提案され、クロム酸含有土壌の処理方法として、高炉徐冷スラグ及び/又は高炉徐冷スラグ溶出水を土壌と接触せしめる方法が開示されている。この方法では、アルカリ性物質を併用することによって土壌のpHを7よりも高いアルカリ性に調整することが効果的であると記載されている。
しかしながら、特許文献11には、pHを7以下の酸性領域に調整した場合に、どのような効果が得られるか記載されていない。この方法では処理後の土壌がアルカリ性になるため、植生がアルカリ性土壌の植生に制限され、処理後の土壌の利用方法が限定されるという課題があった。
また、実際の土壌や水質の汚染では6価クロムのみならず、様々な有害物質が複数共存している、いわゆる複合汚染の場合が多い。このため複合汚染に対応可能な多くの有害物質を一度に低減できる有害物質低減材の開発が強く求められ、特に、6価クロム、セレン酸、砒酸等の重金属類とトリクロロエチレン等の揮発性有機化合物を同時に低減できる有害物質低減材が求められていた。
特開平05−76619号公報 特開平14−239347号公報 特開平13−238980号公報 特開平10−128313号公報 特開平13−252675号公報 特開平07−108280号公報 特開平09−85224号公報 特開平10−34124号公報 特開平08−182984号公報 特開平13−70926号公報 特開平12−93934号公報
本発明は上記課題を解決することを目的とし、その構成は、非硫酸態硫黄として存在する硫黄を0.3%以上含有し、Fe又はFeO態の鉄分をFeとして0.5%以上含有し、ガラス化率が30%以下である高炉徐冷スラグ10〜90%に対し、Fe23とAl23の総量が20%以上であり、弗素及びホウ素の総量が2%以下である製鉄スラグ90〜10%を含有することを特徴とする有害物質低減材、及びこの有害物質低減材を用いて、系のpHを7以下にして水質や土壌中の有害物質を低減することを特徴とする。
すなわち、本発明は特定の成分を特定量含有する高炉徐冷スラグと製鋼スラグが、共働して6価クロムばかりでなく、セレン酸や砒酸等の重金属類や、トリクロロエチレン等の揮発性有機化合物の低減効果を発揮し、これらの有害物質により複合的に汚染された土壌や水質の浄化に役立つことを見出して完成したものである。そして、酸性物質を併用することにより系のpHを7以下の酸性領域にすることにより、効果的に有害物質を低減できることを見出した。特に、揮発性有機化合物を低減するには、一定量以上の鉄分が必要で、pHが中性又は酸性領域であることが不可欠である。
高炉徐冷スラグと製鋼スラグを配合してなる本発明の有害物質低減材は、重金属類をはじめ揮発性有機化合物等、広い範囲の複合汚染に対応することができ、顕著な低減効果を奏する。
本発明の有害物質は特に限定しない。例えば、環境基準で定められている6価クロム、セレン、砒素、カドミウム、鉛、水銀等の重金属、シアン、弗素、ホウ素、更に、有機物質としては、ダイオキシン類、トリクロロエチレンやテトラクロロエチレン等の揮発性有機化合物、PCB、ジクロロメタン、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタン、1,1−ジクロロエチレン、1,1,1−トリクロロエタン、1,1,2−トリクロロエタン、ベンゼン、有機リン酸等が挙げられる。また、環境基準が定められていないものとしては、銅、亜鉛、モリブデン、アミン系化合物、各種の環境ホルモンや内分泌攪乱物質等を挙げることができる。
本発明で使用する高炉徐冷スラグは、徐冷されて結晶化された高炉スラグである。高炉徐冷スラグの成分は高炉水砕スラグと同様である。具体的には、SiO2 、CaO、Al23及びMgOを主要な化学成分とし、その他、TiO2、MnO、Na2O、S、P25及びFe23等が挙げられる。また、化合物としてはゲーレナイト2CaO・Al23・SiO2とアケルマナイト2CaO・MgO・2SiO2の混晶である、いわゆるメリライトを主成分とし、その他、ダイカルシウムシリケート2CaO・SiO2、ランキナイト3CaO・2SiO2及びワラストナイトCaO・SiO2等のカルシウムシリケート、メルビナイト3CaO・MgO・2SiO2やモンチセライトCaO・MgO・SiO2等のカルシウムマグネシウムシリケート、アノーサイトMgO・Al23・2SiO2 、リューサイト(K2O、Na2O)・Al23・SiO2 、スピネルMgO・Al23、マグネタイトFe23、並びに、硫化カルシウムCaSや硫化鉄FeS等の硫化物、また、純鉄、ウスタイトFeO、マグネタイトFe34(FeO・Fe23)等を含む。
本発明では高炉徐冷スラグのうち、非硫酸態硫黄として存在する硫黄(以下、単に非硫酸態硫黄という)を0.3%以上、好ましくは0.5%以上、より好ましくは0.7%以上含むものを粉末化した高炉徐冷スラグ微粉末を使用する。非硫酸態硫黄が0.3%未満では6価クロム、セレン酸、砒酸、亜砒酸等の還元性が充分でない。
非硫酸態硫黄量は、全硫黄量、単体硫黄量、硫化物態硫黄量、チオ硫酸態硫黄量、硫酸態硫黄(三酸化硫黄)量を定量することによって求められる。これら状態の異なる硫黄の定量は、山口と小野の方法(「高炉スラグ中硫黄の状態分析」、山口直治、小野昭紘:製鉄研究、第301号、pp.37−40、1980)によって求めることができる。又、硫酸態硫黄量と硫化物硫黄量についてはJIS R 5202に定められた方法によっても求めることができる。
本発明で使用する高炉徐冷スラグは前述の非硫酸態硫黄と共に、鉄分をFe23換算で0.5%以上含むことが好ましい。鉄分が0.5%未満であると有害物質、特にトリクロロエチレン等の揮発性有機化合物の低減効果が充分に得られないおそれがある。鉄分はJIS R 5205によって求めることができる。
本発明で使用する高炉徐冷スラグのガラス化率は30%以下が好ましく、10%以下がより好ましい。ガラス化率が30%を超えると、有害物質低減性能が充分に得られない。 本発明のガラス化率(X)は、X(%)=(1−S/S0 )×100として求められる。ここで、Sは粉末X線回折法によって求められる、徐冷スラグ粉中の主要な結晶であるメリライト(ゲーレナイトとアケルマナイトの混晶)のメインピークの面積であり、S0 は高炉徐冷スラグを1000℃で3時間加熱し、その後、5℃/分の冷却速度で冷却したもののメインピークの面積である。
本発明で使用する製鋼スラグは、カルシウムフェライト又はカルシウムアルミノフェライトを20%以上含有する。カルシウムフェライトとはCaO源を含む原料と、Fe23源を含む原料とを混合して、キルンや電気炉で熱処理して得られる物質の総称である。カルシウムアルミノフェライトとは、CaO源を含む原料と、Al23源を含む原料と、Fe23源を含む原料とを混合して、キルンや電気炉で熱処理して得られる物質の総称である。CaOをC、Fe23をF、Al23をAとして表すと、カルシウムフェライトはCFやC2F、カルシウムアルミノフェライトはC4AF等が挙げられる。
製鋼スラグ中に不純物として含まれる弗素及びホウ素の総量は2%以下、好ましくは1%以下である。弗素及びホウ素の総量が2%を超えると、弗素及びホウ素が有害物質低減材から溶出することにより、目的とする水質又は土壌中の有害物質低減効果が損なわれるおそれがある。
高炉徐冷スラグと製鋼スラグとの配合比は、高炉徐冷スラグ10〜90部に対し、製鋼スラグ90〜10部、好ましくは高炉徐冷スラグ15〜85部に対し、製鋼スラグ85〜15部である。高炉徐冷スラグが10部未満ではトリクロロエチレンや揮発性有機化合物の低減効果が低下するおそれがあり、製鋼スラグが10部未満ではクロム、砒素等重金属類の低減効果が小さくなるおそれがある。又、高炉徐冷スラグのみでは土壌に利用する場合に固化しないため、物理的な溶出抑制が期待できず、軟弱地盤の改良効果が不充分である。一方、製鋼スラグのみでは粒子が凝集し易く反応が充分に進行しない。その結果、砒素、セレン等の充分な低減効果を期待できない。
本発明の有害物質低減材の粒度は、使用する目的、用途に依存するため、特に限定するものではないが、通常ブレーン比表面積で2000〜8000cm2 /gであり、好ましくは3000〜6000cm2 /gである。2000cm2 /g未満では有害物質の低減効果が充分でない場合があり、8000cm2 /gを超えると取扱いが困難になり、又、品質の経時的な劣化が大きくなりがちである。
有害物質低減材の他に、酸性物質を併用することが有害物質の低減効果を増大する観点から好ましい。酸性物質とは、例えば硫酸、リン酸、硝酸、塩酸、炭酸等の鉱酸、及びこれらの鉱酸と鉄、アルミニウム、4A族等の塩が挙げられる。これらの塩の例としては、硫酸第一鉄、硝酸第二鉄、硫酸アンモニウム鉄、硫酸アルミニウム、塩化アルミニウム、ポリ塩化アルミニウム、硝酸アルミニウム、硫酸チタン、塩化チタニル等がある。更には、酢酸、クエン酸、酒石酸、りんご酸等の有機酸も使用される。
上記の酸性物質は、本発明の有害物質低減材と共に用いても良いし、最初に或いは後から水や土壌に添加しても良い。有害物質低減効果の観点から、高炉徐冷スラグと製鋼スラグの混合物を添加混合した後に、酸性物質を添加する方法が好ましい。この際、水や土壌のpHが7以下の酸性領域に調整されることが好ましく、pH6以下がより好ましく、pH5以下が最も好ましい。処理する水や土壌が酸性であれば、酸性物質を添加しなくとも良い場合がある。要は、本発明の有害物質低減材を添加混合した後の水又は土壌のpHが7以下であればよい。
本発明では、本発明の有害物質低減材、酸性物質の他に、カルシウムアルミネート類、カルシウムシリケート類、各種ポルトランドセメント、石灰石粉末等を混合したフィラーセメント、並びに、都市ゴミ焼却灰や下水汚泥焼却灰を原料として製造された環境調和型セメント、いわゆるエコセメント、酸化カルシウム、高炉水砕スラグ、フライアッシュ、転炉スラグや精錬スラグ等の製鋼スラグ、電気炉還元期スラグ等の粉末、前記の水硬性材料や潜在水硬性物質、或いはポゾラン物質から生成する水和物質、酸化マグネシウムや水酸化マグネシウム、ドロマイト、ハイドロサルタイト類等のマグネシウム化合物、活性炭等の炭素質物質、モンモリロナイトやカオリナイト等に代表される層状化合物である、いわゆるベントナイト類、ゼオライト類、セピオライト、アパタイト、リン酸ジルコニウム等のリン酸塩、三酸化アンチモンや五酸化アンチモン等のアンチモン酸塩、多硫化物、硫化物、チオ硫酸塩類、亜硫酸塩類等の硫黄化合物、チオ尿素、アマルガム、還元鉄粉、セルロース類やポリビニルアルコール、キトサン等の水溶性高分子類、ジアルキルジチオカルバミン酸類、キノリン化合物類、ポリアミン類、糖類等のうちの1種又は2種以上を本発明の目的を実質的に阻害しない範囲で使用可能である。
本発明の有害物質低減材の使用方法は特に限定されるものではない。例えば、水処理に用いる場合であれば、粉末状で使用しその後固液分離してもよいし、ペレットに加工して処理水を流水させて用いてもよい。また、フィルターとして加工して用いることも可能である。
ペレットやフィルターの製造には、本発明の有害物質低減材を加圧成形する方法や水和硬化させて成形する方法がある。
土壌に用いる場合には、本発明の有害物質低減材を土壌と混合、撹拌して用いる方法、散布して用いる方法、スラリー状にして土壌に注入する方法等が挙げられる。
下記に示す種々の高炉スラグ50部と、下記の種々の製鋼スラグ50部とを混合して、ブレーン比表面積4000cm2 /gに粉砕し下記の有害物質低減材A〜Kを調製した。例外として、有害物質低減材Lのみは高炉徐冷スラグ、製鋼スラグ共にブレーン比表面積1000cm2 /gとした。Cr30ppm、Se5ppm、As5ppm、ジクロロメタン1ppm及びトリクロロエチレン1ppmを含有する溶液50mlに、上記有害物質低減材10gを加え、28日間振とうした後固液分離した。そして、液相中に残存する有害物質の濃度を測定した。その際、種々の酸性物質を併用して溶液のpHを変化させた場合についても検討しその結果を表1に示した。
〈有害物質低減材の種類〉
A:高炉徐冷スラグ(ガラス化率5%、比重3.00、非硫酸態硫黄0.9%)
製鋼スラグ(Fe23とAl23の総量30%)
B:高炉徐冷スラグ(ガラス化率5%、比重3.00、非硫酸態硫黄0.3%)
製鋼スラグ(Fe23とAl23の総量30%)
C:高炉徐冷スラグ(ガラス化率5%、比重3.00、非硫酸態硫黄0.5%)
製鋼スラグ(Fe23とAl23の総量30%)
D:高炉徐冷スラグ(ガラス化率5%、比重3.00、非硫酸態硫黄0.7%)
製鋼スラグ(Fe23とAl23の総量30%)
E:高炉徐冷スラグ(ガラス化率10%、比重2.97、非硫酸態硫黄0.9%)
製鋼スラグ(Fe23とAl23の総量30%)
F:高炉徐冷スラグ(ガラス化率30%、比重2.94、非硫酸態硫黄0.9%)
製鋼スラグ(Fe23とAl23の総量30%)
G:高炉徐冷スラグ(ガラス化率95%、比重2.90、非硫酸態硫黄0.9%)
製鋼スラグ(Fe23とAl23の総量30%)
H:高炉徐冷スラグ(ガラス化率5%、比重3.00、非硫酸態硫黄0.9%)
製鋼スラグ(Fe23とAl23の総量5%)
I:高炉徐冷スラグ(ガラス化率5%、比重3.00、非硫酸態硫黄0.9%)
製鋼スラグ(Fe23とAl23の総量20%)
J:高炉徐冷スラグ(ガラス化率5%、比重3.00、非硫酸態硫黄0.9%)
製鋼スラグ(Fe23とAl23の総量30%)
K:高炉徐冷スラグ(ガラス化率5%、比重3.00、非硫酸態硫黄0.9%)
製鋼スラグ(Fe23とAl23の総量50%)
L:高炉徐冷スラグ(ガラス化率5%、比重3.00、非硫酸態硫黄0.9%)
製鋼スラグ(Fe23とAl23の総量30%)
〈使用材料〉
酸性物質イ:硫酸アルミニウム18水和物、市販品
酸性物質ロ:1N硫酸、市販品
酸性物質ハ:硫酸第一鉄、市販品
酸性物質ニ:硫酸チタニル、市販品
酸性物質ホ:クエン酸、市販品
水: 水道水
〈測定方法〉
環境庁告示第46号法に準じて測定した。ただし、六価クロムと三価クロムを分離する操作で硫酸アンモニウム鉄を加えるが、この際にpHが酸性領域とならないように水酸化ナトリウムを添加してpHを10程度に保ちながら分析した。
有害物質低減材中の高炉徐冷スラグと製鋼スラグの配合比を表2に示すように変化させ、酸を加えなかった以外は実施例1と同様にして試験を行いその結果を表2に示した。
なお、上記Aの有害物質低減材に加えるに下記M〜Rの有害物質低減材を使用し、有害物質低減材Rがブレーン比表面積1000cm2 /gであった以外はブレーン比表面積は4000cm2 /gであった。
M:高炉徐冷スラグ90部(ガラス化率5%、比重3.00、非硫酸態硫黄0.9%)
製鋼スラグ10部(Fe23とAl23の総量30%)
N:高炉徐冷スラグ70部(ガラス化率5%、比重3.00、非硫酸態硫黄0.9%)
製鋼スラグ30部(Fe23とAl23の総量30%)
O:高炉徐冷スラグ30部(ガラス化率5%、比重3.00、非硫酸態硫黄0.9%)
製鋼スラグ70部(Fe23とAl23の総量30%)
P:高炉徐冷スラグ10部(ガラス化率5%、比重3.00、非硫酸態硫黄0.9%)
製鋼スラグ90部(Fe23とAl23の総量30%)
Q:高炉徐冷スラグのみ(ガラス化率5%、比重3.00、非硫酸態硫黄0.9%) R:製鋼スラグのみ(Fe23とAl23の総量30%)
有害物質で汚染された関東ローム土でからなる土壌1m3 に対して、表3に示す有害物質低減材を150kg添加し、よく混合して処理した。この土壌はクロム、セレン、砒素を含有し、環境庁告示第46号法に基づく溶出試験の結果、有害物質の溶出量が環境基準を上回っていた。処理後の土壌について再度、環境庁告示第46号法に基づく溶出試験を行い、その結果を表3に併記した。

Claims (10)

  1. 高炉徐冷スラグと製鋼スラグとからなる有害物質低減材。
  2. 高炉徐冷スラグ10〜90質量%に対し、製鋼スラグ90〜10質量%を含有することを特徴とする有害物質低減材。
  3. 高炉徐冷スラグが、非硫酸態硫黄として存在する硫黄を0.3質量%以上含有することを特徴とする請求項1又は2記載の有害物質低減材。
  4. 高炉徐冷スラグが、Fe又はFeO態の鉄分を、Feとして0.5質量%以上含むことを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載する有害物質低減材。
  5. 高炉徐冷スラグの、ガラス化率が30%以下であることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載する有害物質低減材。
  6. 製鋼スラグの、弗素及びホウ素の総量が2質量%以下であることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載する有害物質低減材。
  7. ブレーン比表面積が2000cm2 /g以上であることを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載する有害物質低減材。
  8. 製鋼スラグの、Fe23とAl23の総量が20質量%以上であることを特徴とする請求項1ないし7のいずれかに記載する有害物質低減材。
  9. 請求項1ないし8に記載する有害物質低減材を使用する水質や土壌中の有害物質低減方法。
  10. 系のpHが7以下であることを特徴とする請求項9記載の水質や土壌中の有害物質低減方法。
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