JP2005152716A - スリットコート式塗布装置及びスリットコート式塗布方法 - Google Patents

スリットコート式塗布装置及びスリットコート式塗布方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 液体の乾燥を防いで塗布不良を防止し、基板に液体を均一な膜厚で塗布することができると共に、液体の無駄な消費を防止してコストを低減することができるスリットコート式塗布装置及びスリットコート式塗布方法を提供する。
【解決手段】 基板1の表面の塗布面1aに対して、液体2を保持した貯留手段50からの液体2を塗布ヘッド40に設けられたスリット状のノズル開口41から流出させ、基板1と塗布ヘッド40とを面方向に相対的に移動させることで、基板1に液体2を塗布するスリットコート式塗布装置10であって、前記貯留手段50は、前記液体2を気体と共に封止された封止領域52に保持するものであり、前記貯留手段50の内部に保持された液体2の液面2aの高さを検出する液面検出手段54と、前記液面検出手段54が検出した前記貯留手段50内に保持された液体2の液面2aの高さと前記ノズル開口41の先端の高さとを相対的に変化させて前記ノズル開口41から流出される液体2の流量を塗布しながら連続的に制御する制御部60を設ける。
【選択図】 図1

Description

本発明は、ノズルの先端から液体を供給し、基板の表面に液体を均一に塗布するスリットコート式塗布装置及びスリットコート式塗布方法に関する。
半導体ウェハやガラス基板等の基板の平面にレジスト材料や絶縁材料などの液体を塗布する塗布装置として、ノズルの先端から毛細管現象により液体を流出させて、基板の平面に液体を塗布するスリットコート式塗布装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
このようなスリットコート式塗布装置では、基板上、特に円盤形状を有する基板上に液体を塗布する塗布初めや塗布終わりなどで、液体を均一な膜厚で塗布することができず、その後もムラやスジなどが発生してしまうという問題がある。また、基板上に液体を均一な膜厚で塗布できないと、液体の無駄な消費量が多くなってしまい、高コストになってしまうという問題がある。
このため、液体を大気解放するように保持した塗工タンクと、塗工タンク内の液体の液面高さを検出する液面検出センサとを設け、液面検出センサが検出した塗工タンク内の液面の高さに応じて、塗工タンクをノズルに対して上下に移動させることで、基板に塗布される液体の塗布厚の不安定領域の幅を狭くしたスリットコート式塗布装置が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
しかしながら、特許文献2のスリットコート式塗布装置では、大気解放した塗工タンクを用いているため、塗工タンクに保持された液体が蒸発し、蒸発したことによって液体の動粘度が変化してしまい、液体を均一な膜厚で塗布することができず、液体を無駄に消費してしまうという問題がある。また、大気解放した塗工タンクを用いているため、液体にゴミやホコリなどの異物が混入し易く、異物によって塗工タンクと塗布ヘッドとを接続する供給路が詰まったり、ノズル開口が目詰まりを起こして塗布不良等が生じてしまうという問題がある。
特開平6−343908号公報(第2〜4頁、第1〜2図) 特開2003−1171号公報(第3〜5頁、第1図)
本発明はこのような事情に鑑み、液体の乾燥を防いで塗布不良を防止し、基板に液体を均一な膜厚で塗布することができると共に、液体の無駄な消費を防止してコストを低減することができるスリットコート式塗布装置及びスリットコート式塗布方法を提供することを課題とする。
上記課題を解決する本発明の第1の態様は、基板の表面の塗布面に対して、液体を保持した貯留手段からの液体を塗布ヘッドに設けられたスリット状のノズル開口から流出させ、前記基板と前記塗布ヘッドとを面方向に相対的に移動させることで、前記基板に液体を塗布するスリットコート式塗布装置であって、前記貯留手段は、前記液体を気体と共に封止された封止領域に保持するものであり、前記貯留手段の内部に保持された液体の液面高さを検出する液面検出手段と、前記液面検出手段が検出した前記貯留手段内に保持された液体の液面高さと前記ノズル開口の先端の高さとを相対的に変化させて前記ノズル開口から流出される液体の流量を塗布しながら連続的に制御する制御部とを具備することを特徴とするスリットコート式塗布装置にある。
かかる第1の態様では、液体を貯留手段の封止領域に保持することで、液体の蒸発を防ぎ、液体の動粘度を変化させずに基板に塗布される液体の膜厚の制御を高精度に行うことができる。また、蒸発、塗布した膜厚のバラツキ及び無駄な領域での消費を防止して、液体の無駄な消費を防止してコストを低減することができる。また、液体に異物が混入することなく、塗布不良や供給不良等を防止することができる。
本発明の第2の態様は、第1の態様において、前記貯留手段には、前記封止領域の気体の圧力を検出する圧力検出手段が設けられていることを特徴とするスリットコート式塗布装置にある。
かかる第2の態様では、貯留手段内の液体の液面の高さが変化することによって、液体と共に保持された封止領域の気体の圧力が変化しても、検出した気体の圧力に基づいて液面高さとノズル開口の先端との高さとを相対的に変化させることで、ノズル開口から流出される流量の制御を高精度に行うことができる。
本発明の第3の態様は、第1又は2の態様において、前記貯留手段には、前記封止領域の気体の圧力を調整する圧力調整手段が設けられていることを特徴とするスリットコート式塗布装置にある。
かかる第3の態様では、圧力調整手段によって封止領域の圧力を調整することによって、ノズル開口から液体が流出し易くすると共に、流量の制御を高精度に行うことができる。
本発明の第4の態様は、第3の態様において、前記圧力調整手段が、前記封止領域を外部と連通する微細通路を封止するバルブと、バルブを調整して外部との連通状態を調整する調整手段とを具備することを特徴とするスリットコート式塗布装置にある。
かかる第4の態様では、バルブを調整して外部との連通状態を調整することで、液面の変化に対するノズル開口からの液体の流量の変化を急激に変化させることなく、液体を基板に均一な膜厚で塗布することができる。
本発明の第5の態様は、第3の態様において、前記圧力調整手段が、前記封止領域に対して気体の導入又は排気を行うポンプとこのポンプを制御して前記封止領域内を加圧又は減圧するポンプ制御手段とを具備することを特徴とするスリットコート式塗布装置にある。
かかる第5の態様では、ポンプによって封止領域の圧力を調整することで、ノズル開口から液体が流出し易くすると共に、流量の制御を高精度に行うことができる。
本発明の第6の態様は、第2〜5の何れかの態様において、前記制御部が、前記圧力検出手段が検出した前記封止領域の気体の圧力と、前記液面検出手段が検出した前記貯留手段内の液面高さと、前記ノズル開口の先端の高さとに基づいて、前記ノズル開口の先端の高さに対する前記貯留手段内の液面高さを相対的に変化させることを特徴とするスリットコート式塗布装置にある。
かかる第6の態様では、ノズル開口からの液体の流量の制御を高精度に行うことができる。
本発明の第7の態様は、第3〜6の何れかの態様において、前記制御部が、前記ノズル開口の先端の高さに対する前記貯留手段内の液面高さを相対的に変化させると共に、前記圧力調整手段を制御して前記封止領域の気体の圧力を調整して、前記ノズル開口から流出される液体の流量を塗布しながら連続的に制御することを特徴とするスリットコート式塗布装置にある。
かかる第7の態様では、ノズル開口から液体が流出し易くすると共に、流量の制御を高精度に行うことができる。
本発明の第8の態様は、第1〜7の何れかの態様において、前記塗布ヘッドが、前記貯留手段内に液体に浸漬するように保持されていることを特徴とするスリットコート式塗布装置にある。
かかる第8の態様では、貯留手段と塗布ヘッドとの距離を短くすることができ、貯留手段内の液体の液面高さの調整によるノズル開口からの液体の流量の変化を直ちに行わせることができる。
本発明の第9の態様は、第1〜7の何れかの態様において、前記塗布ヘッドと前記貯留手段とが前記基板の面方向に並設されていることを特徴とするスリットコート式塗布装置にある。
かかる第9の態様では、塗布ヘッドと貯留手段とを並設することで、貯留手段を複雑な形状で形成する必要がなく、製造コストを低減することができる。
本発明の第10の態様は、第9の態様において、前記ノズル開口と前記貯留手段との前記基板の面方向の距離が10cm以内であることを特徴とするスリットコート式塗布装置にある。
かかる第10の態様では、塗布ヘッドと貯留手段とを10cm以内に設けることで、貯留手段内の液体の液面高さの調整によるノズル開口からの液体の流量の変化を直ちに行わせることができる。
本発明の第11の態様は、第1〜10の何れかの態様において、前記貯留手段を鉛直方向に移動自在に保持する液面調整手段が設けられていると共に、前記制御部が、前記液面調整手段を制御することで、前記ノズル開口の先端の高さに対する前記貯留手段内の液体の液面高さを相対的に変化させることを特徴とするスリットコート式塗布装置にある。
かかる第11の態様では、液面調整手段によってノズル開口の先端の高さに対する貯留手段内の液体の液面高さを容易に調整することができる。
本発明の第12の態様は、第1〜11の何れかの態様において、前記貯留手段と前記塗布ヘッドとの間には、前記塗布ヘッドに供給する液体の動粘度を検出する動粘度検出手段を具備し、前記制御部が前記動粘度検出手段の検出した液体の動粘度に基づいて、前記ノズル開口の先端の高さに対する前記貯留部内の液体の液面高さを相対的に変化させることを特徴とするスリットコート式塗布装置にある。
かかる第12の態様では、液体の動粘度が変化したり、他の液体を用いた場合にも、ノズル開口からの液体の流量を容易に制御することができる。
本発明の第13の態様は、第1〜12の何れかの態様において、前記貯留手段内に保持された液体の液面の面積と、前記ノズル開口の開口面積が同等であることを特徴とするスリットコート式塗布装置にある。
かかる第13の態様では、貯留手段内の液体の液面高さを調整した際のノズル開口からの液体の流量の変化を適宜行わせることができる。
本発明の第14の態様は、液体を保持した貯留手段からの液体を塗布ヘッドに設けられたスリット状のノズル開口から鉛直方向上向きに流出させ、基板の表面の塗布面を鉛直方向下向きとして、当該基板と前記塗布ヘッドとを面方向に相対的に移動させることで、前記基板に液体を塗布するスリットコート式塗布方法であって、前記貯留手段が、前記液体を気体と共に封止された封止領域に保持するものであり、前記貯留手段内に保持された液体の液面高さを検出すると共に、検出した液面高さと、前記ノズル開口の先端の高さとを相対的に変化させて前記ノズル開口から流出させる液体の流量を塗布しながら連続的に制御することを特徴とするスリットコート式塗布方法にある。
かかる第14の態様では、液体を貯留手段の封止領域に保持することで、液体の蒸発を防ぎ、液体の動粘度を変化させずに基板に塗布される液体の膜厚の制御を高精度に行うことができる。また、蒸発、塗布した膜厚のバラツキ及び無駄な領域での消費を防止して、液体の無駄な消費を防止してコストを低減することができる。また、液体に異物が混入することなく、塗布不良や供給不良等を防止することができる。
本発明の第15の態様は、第14の態様において、前記封止領域内の気体を加圧した後に、前記基板に液体を塗布することを特徴とするスリットコート式塗布方法にある。
かかる第15の態様では、封止領域内の気体を加圧することで、ノズル開口から液体を流出し易くすることができ、塗布により液体が消耗されても気体が負圧になることがない。
以下に本発明を実施形態に基づいて詳細に説明する。
(実施形態1)
図1は、本発明の実施形態1に係るスリットコート式塗布装置の概略構成を示す図であり、図2は、スリットコート式塗布装置の制御を示すブロック図である。図1に示すように、スリットコート式塗布装置10は、シリコンウェハ、半導体基板等の基板1が保持される保持テーブル20と、保持テーブル20の基板1側に鉛直方向に移動自在に設けられた装置本体30と、後述するノズル開口からの液体2の流量を制御する制御部60とを具備する。
保持テーブル20は、鉛直方向下側の面に、基板1の表面の液体2が塗布される塗布面1aが鉛直方向下向きとなるように保持している。この保持テーブル20による基板1の保持方法は、特に限定されず、例えば、真空ポンプによる真空吸引等が挙げられる。また、保持テーブル20は、例えば、図示しない駆動モータ等のテーブル駆動手段によって基板1の塗布面1aの面方向に位置決め移動自在に設けられている。
また、保持テーブル20が保持した基板1の塗布面1a側には、装置本体30が図示しない駆動モータ、電磁石、圧力ポンプ等の駆動手段によって鉛直方向に位置決め移動自在に設けられている。また、装置本体30には、基板1の塗布面1aに液体2を塗布する塗布ヘッド40と、塗布ヘッド40に供給する液体2を保持する貯留手段50とが設けられている。
塗布ヘッド40は、装置本体30に固定されており、基板1の塗布面1aに相対向する位置に貯留手段50から供給された液体2が毛細管現象によって流出されるスリット状のノズル開口41が鉛直方向上向きに設けられている。また、塗布ヘッド40内には、液体溜まり部42が設けられており、この液体溜まり部42によって液体2をノズル開口41に亘って均一に流出させている。このような塗布ヘッド40では、液体溜まり部42内に液体2が充填されると、液体溜まり部42内に充填された液体2が毛細管現象によってノズル開口41まで上昇するようになっている。このような塗布ヘッド40の先端と基板1の塗布面1aとの間隔mは、液体2の動粘度や基板1への濡れ性などによって適宜調整される。
貯留手段50は、塗布ヘッド40と供給管51を介して接続され、内部に液体2を保持する封止領域52が設けられている。そして、この封止領域52に液体2を所定量保持させることで、保持された液体2の上部側に気体が保持された気体溜まり部53が設けられている。本実施形態では、封止領域52を密封し、気体溜まり部53内の気体が大気解放されないようにした。
なお、気体溜まり部53に保持される気体は、例えば、空気や、不活性ガス又は窒素ガス等を挙げることができる。また、気体溜まり部53内の気体は、予め大気圧よりも加圧されて保持されている。これは、例えば、気体溜まり部53内に気体が大気圧で保持されていると、液体2を消費することで液面2aが下降した際に、気体溜まり部53の容積が大きくなることによって気体溜まり部53が負圧になってしまい、ノズル開口41から液体2を流出させることができなくなってしまうからである。
また、貯留手段50は、液面調整手段54によって鉛直方向に位置決め移動自在に保持されている。液面調整手段54は、貯留手段50を保持するアーム54aを具備し、アーム54aを上下方向に位置決め移動するものであり、その駆動手段は特に限定されず、例えば、駆動モータ、オイル等を送る圧力ポンプ、電磁石等が挙げられる。なお、液面調整手段54は、装置本体30に固定されており、貯留手段50を装置本体30に対して鉛直方向に移動させる。
また、貯留手段50の気体溜まり部53内には、気体溜まり部53内に保持された気体の圧力を検出する圧力検出手段55が設けられている。この圧力検出手段55としては、例えば、静電容量式気圧センサなどを挙げることができる。また、圧力検出手段55が検出した気体溜まり部53内の気体の圧力は、詳しくは後述する制御部60に送られる。なお、図示しないが、貯留手段50内に液体を適宜補充できるように、補充手段を設けるようにしてもよい。補充手段としては、例えば、貯留手段50に連通して液体2を保持した補充タンクと、補充タンクからの液体を貯留手段50に送る補充ポンプとを挙げることができる。
また、装置本体30には、貯留手段50の内部に保持された液体2の液面2aの高さを検出する液面検出手段56が設けられている。本実施形態では、液面検出手段56は、レーザ光を液面2aに向かって照射することにより非接触式で液面を検出する液面検出センサ57と、一端が装置本体30に固定され、他端が液面検出センサ57を液面2aに相対向する位置に保持するアーム部58とで構成されている。このような液面検出手段56が検出した貯留手段50内の液面2aの高さは、詳しくは後述する制御部60に送られる。なお、本実施形態では、液面検出手段56が、貯留手段50の外側からレーザ光を照射して液面2aを検出するため、貯留手段50の少なくとも液面検出センサ57に対向する面がレーザ光に対して透過性を有する材料で形成されている。
また、貯留手段50と塗布ヘッド40とを接続する供給管51は、例えば、ゴムチューブ等のフレキシブルな材料で形成されている。この供給管51には、貯留手段50から塗布ヘッド40に供給される液体2の動粘度を検出する動粘度検出手段59が設けられている。そして、動粘度検出手段59が検出した液体2の動粘度は、詳しくは後述する制御部60に送られる。
制御部60は、図2に示すように、液面検出手段56が検出した貯留手段50内の装置本体30に対する液面2aの高さから、貯留手段50内の液面2aとノズル開口41の先端との水頭値hを取得する。そして、制御部60は、取得した水頭値hと、動粘度検出手段59が検出した液体2の動粘度と、圧力検出手段55が検出した気体溜まり部53内の気体の圧力とから、塗布ヘッド40のノズル開口41から流出される液体2が基板1の塗布面1aに均一な膜厚で塗布される流量となるように、液面調整手段54を制御することで、液面調整手段54がノズル開口41の先端に対する貯留手段50内の液面2aの高さを変更する。このときの制御部60による液面2aの高さの変更は、詳しくは後述するが、基板1の塗布面1aに液体2を塗布しながら連続的に行われる。また、制御部60が制御する流量は、保持テーブル20を移動する移動速度によって塗布される液体2の膜厚が変わるため、保持テーブル20の移動速度に応じて適宜決定される。このため、制御部60がテーブル駆動手段の基板1の送り速度を取得するようにしてもよい。
ここで、液面検出手段56は装置本体30に固定されているため、液面検出手段56が検出する貯留手段50内の液面2aの高さは、装置本体30に対する高さとなる。また、液面調整手段54は装置本体30に固定されているため、液面調整手段54が貯留手段50を鉛直方向に移動すると、貯留手段50は装置本体30に対して鉛直方向に移動することになる。すなわち、液面検出手段56が検出する液面2aの高さ及び液面調整手段54が調整する液面2aの高さは、装置本体30に対する高さとなる。そして、装置本体30には、塗布ヘッド40が固定されているため、液面検出手段56が検出した液面2aの高さは、ノズル開口41の先端の高さに対する液面2aの高さに変換することができる。また、液面調整手段54は、貯留手段50の液面2aの高さをノズル開口41の先端を基準として調整することができる。
このように、制御部60は、液面調整手段54を制御して貯留手段50を鉛直方向に移動することで、貯留手段50内の液面2aをノズル開口41の先端に対して調整して、液面2aと塗布ヘッド40のノズル開口41の先端との水頭値hを変化させることができる。これにより、制御部60は、塗布ヘッド40のノズル開口41から流出する液体2の流量を制御して、基板1の塗布面1aに液体を均一な膜厚となるように塗布することができる。
また、貯留手段50内の液体2を塗布ヘッド40によって基板1の塗布面1aに塗布し、液体2が消費されると、貯留手段50に対して内部の液体2の液面2aが下降し、貯留手段50の気体溜まり部53の体積が増大することによって気体溜まり部53内の気体が減圧される。これにより、塗布ヘッド40のノズル開口41から毛細管現象によって流出される液体2の流量が減少してしまう。このため、本実施形態では、圧力検出手段55が気体溜まり部53内の気体の圧力を検出し、検出した気体の圧力に基づいて制御部60が液面調整手段54による貯留手段50の液面2aの高さを補正することで、流量が一定となるようにしている。
さらに、制御部60は、動粘度検出手段59が検出した貯留手段50から塗布ヘッド40に供給される液体2の動粘度に応じて、ノズル開口41の先端に対する液面2aの高さを補正している。すなわち、貯留手段50に保持された液体2を入れ替えたり、貯留手段50に新たな液体2を補充したり、時間が経過することでノズル開口41から液体2が蒸発したりすることで、液体2の動粘度が変化したとしても、動粘度検出手段59が塗布ヘッド40に供給する液体2の動粘度を検出し、検出した液体2の動粘度に基づいて制御部60が液面調整手段54による貯留手段50の液面2aの高さを補正することで、液体2の動粘度に適した流量で塗布が行われるようにしている。
なお、制御部60に装置本体30を鉛直方向に移動させる図示しない駆動手段の制御を行わせるようにしてもよい。これにより、制御部60が、動粘度検出手段59が検出した液体2の動粘度及び圧力検出手段55が検出した気体溜まり部53内の気体の圧力等に応じて、保持テーブル20とノズル開口41の先端との間隔mを調整して、液体2の動粘度などの液体特性に応じた間隔mの調整を行わせることができる。また、同様に、制御部60に保持テーブル20を基板1の塗布面1aの面方向に移動するテーブル駆動手段21の制御を行わせるようにしてもよい。これにより、基板1の送り速度に応じた流量の制御を行わせることができ、均一な膜厚を塗布させることができる。
また、装置本体30に設けられた塗布ヘッド40と貯留手段50とは、基板1の塗布面1aの面方向で例えば、10cm以内に近接して設けられているのが好ましい。これは、例えば、塗布ヘッド40と貯留手段50とが離れて設けられていると、貯留手段50の液面2aの高さを調整しても、ノズル開口41の先端の液体2に影響を与えるのにタイムラグが発生してしまうからである。
さらに、貯留手段50の液面2aの面積と、ノズル開口41の開口面積とは略同一とするのが好ましい。これは、例えば、ノズル開口41の開口面積よりも貯留手段50の液面2aの面積が大きいと、微少な液面2aの高さの調整であっても、ノズル開口41の液体2の高さが大きく変化し、流量の微少な調整ができないからである。また、逆にノズル開口41の開口面積よりも貯留手段50の液面2aの面積が小さいと、ノズル開口41の液体2の高さを変化させる際に、貯留手段50の液面2aの高さを大きく調整しなくてはならないためである。
ここで、上述したスリットコート式塗布装置10を用いたスリットコート式塗布方法について説明する。なお、図3〜図6は、スリットコート式塗布方法を示す要部断面図である。スリットコート式塗布装置10は、塗布を行わない待機状態では、図3(a)に示すように、装置本体30が保持テーブル20から離れた位置で位置決めされる。この待機状態では、ノズル開口41の先端から毛細管現象により液体2が流出しないように、液体2の液面が塗布ヘッド40内となるように液面調整手段54が貯留手段50を鉛直方向下側に移動した状態で保持している。このときの貯留手段50内の液体2の液面2aと、ノズル開口41の先端との水頭値hは、圧力検出手段55が検出した気体溜まり部53内の気体の圧力、液面検出手段56が検出した液面2aの高さ及び動粘度検出手段59が検出した液体2の動粘度に基づいて適宜行われる。
次に、図3(b)に示すように、図示しない駆動手段が装置本体30を保持テーブル20側に移動することで、待機状態のノズル開口41の先端と基板1との間隔を、塗布状態の間隔mとする。次に、図4(a)に示すように、制御部60が液面検出手段56の検出した液面2aの高さ、動粘度検出手段59が検出した液体2の動粘度及び圧力検出手段55が検出した気体溜まり部53の気体の圧力に基づいて、液面調整手段54を制御することで、貯留手段50を鉛直方向上側に移動してノズル開口41の先端から液体2を所定量突出させる。このときのノズル開口41の先端と貯留手段50内の液体2の液面2aとの水頭値をhとする。
次に、図4(b)に示すように、図示しないテーブル駆動手段によって保持テーブル20を基板1の塗布面1aの面方向に移動することで、塗布面1aに液体2を塗布する。そして、塗布を続けると、図5(a)に示すように、液体2が消費されることによって、貯留手段50内の液体2の液面2aが下降し、ノズル開口41の先端と液面2aとの水頭値がhとなり、気体溜まり部53内の気体が減圧される。
このように下降した液面2aは、液面検出手段56が塗布しながら連続的に検出すると共に、圧力検出手段55が気体溜まり部53内の気体の圧力を塗布しながら連続的に検出し、図5(b)に示すように、検出した液面2aのノズル開口41の先端に対する高さ、動粘度検出手段59が検出した液体2の動粘度及び圧力検出手段55が検出した気体溜まり部53内の気体の圧力とに基づいて、制御部60が液面調整手段54を制御することで、ノズル開口41の先端から流出される液体の流量を一定となるようにする。このときの貯留手段50内の液面2aとノズル開口41の先端との水頭値はhとなる。
次に、図6に示すように、液体2の基板1への塗布が終了すると、図示しない駆動手段が装置本体30を下降させて待機状態とする。また、同時に、制御部60が液面検出手段56が検出した液面2aとノズル開口41の先端との水頭値をhよりも大きな水頭値hとして、ノズル開口41の先端から液体2が流出されない待機状態とする。
このように本実施形態では、密封した貯留手段50を用いることにより、液体2に異物が混入して発生する塗布不良や液体2の供給不良を防止することができる。また、密封した貯留手段50を用いることにより、液体2の乾燥を防いで、液体の無駄な消費を防止することができる。また、液面検出手段56が検出した貯留手段50内の液体2の液面2aと、圧力検出手段55が検出した気体溜まり部53内の気体の圧力と、動粘度検出手段59が検出した液体2の動粘度とに応じて、貯留手段50を鉛直方向に移動することで、密封した貯留手段50を用いても、ノズル開口41の先端から流出する液体2の流量の高精度な制御を行うことができ、容易に基板1に均一な膜厚で液体2を塗布することができる。
(実施形態2)
図7は、本発明の実施形態2に係るスリットコート式塗布装置の概略断面図である。なお、上述した実施形態1と同様の部材には、同一の符号を付して重複する説明は省略する。図7に示すように、スリットコート式塗布装置10Aは、保持テーブル20、装置本体30A、制御部60とを具備し、装置本体30Aには、液体2を塗布する塗布ヘッド40と、液体2を気体と共に封止した状態で保持する貯留手段50Aとが供給管51を介して接続されて保持されている。
貯留手段50Aは、気体と共に液体2を封止した封止領域52に保持するものであり、貯留手段50Aには、気体溜まり部53内の気体の圧力を調整する圧力調整手段として、気体溜まり部53と外部とを連通する微細通路80と、微細通路80を封止して連通状態を調整するバルブ81とが設けられている。このバルブ81が微細通路80の外部との連通状態、すなわち、外部に連通する開口面積を調整することによって、気体溜まり部53内の気体が大気圧まで変化する時間、すなわち変化率を調整することができる。
そして、バルブ81が気体溜まり部53の気体を大気圧まで変化する変化率を調整することによって、液面調整手段54が貯留手段50Aを移動することでノズル開口41の先端に対する液面2aの高さが急激に変化したとしても、気体溜まり部53内の気体の圧力を徐々に大気圧まで変化させることができ、ノズル開口41からの液体2の流量が急激に変化するのを防止している。これは、例えば、微細通路80の開口面積が大きいと、液面2aの高さを調整した際に、気体溜まり部53内の気体の圧力は、直ちに大気圧となってしてしまう。このようにノズル開口41の液体2の液面を押す大気圧と、貯留手段50内の液体2の液面2aを押す大気圧とが平衡すると、貯留手段50内の液体2の液面2aの高さの変化によって、直ちにノズル開口41から流出する流量に影響を及ぼし、液体2に進行波が生じて液体2を均一な膜厚で塗布できない。このため、バルブ81が気体溜まり部53と外部とを連通する微細通路80の開口面積を調整することによって、貯留手段50の液面2aを短時間で急激に変化させても、ノズル開口41からの流量を時間をかけて徐々に変化させ、液体2に進行波が生じるのを防止して、液体2を均一な膜厚で塗布することができる。
なお、バルブ81による微細通路80の開口面積の調整は、図示しない調整手段によって行うことができる。この調整手段としては、手動により調整するもの、動力により調整するもの等が挙げられる。調整手段として、動力を用いた場合には、制御部60に調整手段を制御させるようにしてもよい。例えば、制御部60が圧力検出手段55が検出した圧力に基づいて調整手段を制御してもよく、制御部60が、液面検出手段56が検出した液面2aの高さと、動粘度検出手段59が検出した動粘度と、圧力検出手段55が検出した気体の圧力とに基づいて制御するようにしてもよい。
(実施形態3)
図8は、本発明の実施形態3に係るスリットコート式塗布装置の概略断面図である。なお、上述した実施形態1及び2と同様の部材には同一の符号を付して重複する説明は省略する。図8に示すように、スリットコート式塗布装置10Bは、保持テーブル20、装置本体30B、制御部60とを具備し、装置本体30Bには、液体2を塗布する塗布ヘッド40と、液体を気体と共に封止した状態で保持する貯留手段50Bとが供給管51を介して接続されて保持されている。
貯留手段50Bは、気体と共に液体2を封止した封止領域52に保持するものであり、貯留手段50Bには、気体溜まり部53に気体を導入又は排気することにより、気体溜まり部53内の圧力を調整する圧力調整手段として、気体溜まり部53に送風管82を介して接続された送風ポンプ等のポンプ83が設けられている。そして、このポンプ83が気体溜まり部53内に気体を導入することで、気体溜まり部53内の気体の圧力を調整している。
また、このようなポンプ83は、図示しないポンプ制御手段によって制御されている。例えば、ポンプ制御手段は、圧力検出手段55が検出した気体溜まり部53の気体の圧力に基づいて、気体溜まり部53内の気体の圧力が常に一定となるようにポンプ83を制御してもよく、この場合、制御部60は、圧力検出手段55が検出した圧力に基づいて液面2aのノズル開口41に対する高さを制御する必要がなく、液面2aの高さと動粘度とに基づいて液面調整手段54を制御するようにすればよい。
また、例えば、貯留手段50Bに圧力検出手段55を設けずに、液面検出手段56が検出した貯留手段50内の液面2aの高さと、液面調整手段54が移動した貯留手段50Bの鉛直方向の位置とに基づいて、液面2aが貯留手段50Bに対して下降した量、すなわち、気体溜まり部53の容積変化量を算出し、算出した容積変化量による気体の減圧に応じて制御部60がポンプ制御手段を制御するようにしてもよい。
(実施形態4)
図9は、本発明の実施形態4に係るスリットコート式塗布装置の概略断面図である。なお、上述した実施形態1〜3と同様の部材には同一の符号を付して重複する説明は省略する。図9に示すように、スリットコート式塗布装置10Cは、保持テーブル20と、保持テーブル20の鉛直方向下側に固定された装置本体30Cと、制御部60Aとを具備し、装置本体30Cには、貯留手段50Cと、貯留手段50C内の液体2に塗布ヘッド40Aが浸漬されるように設けられている。
貯留手段50Cは、中央部に塗布ヘッド40Aを鉛直方向に移動自在に保持する保持孔65が設けられている。このような貯留手段50Cは、液体2を気体と共に封止された封止領域52に保持するものであり、液体2を所定量保持することによって上部側に気体溜まり部53が設けられている。また、気体溜まり部53には、圧力検出手段55が設けられている。このような貯留手段50Cは、装置本体30Cに固定された液面調整手段54によって鉛直方向に位置決め移動自在に保持されている。
また、塗布ヘッド40Aは、装置本体30Cに固定されたヘッド駆動手段90によって鉛直方向に位置決め移動自在に保持されている。ヘッド駆動手段90は、塗布ヘッド40Aを保持するヘッド用アーム91を具備し、ヘッド用アーム91を上下方向に移動して位置決めするものであり、そのヘッド駆動手段90は、特に限定されず、例えば、駆動モータ、オイル等を送る圧力ポンプ、電磁石等が挙げられる。このようなヘッド駆動手段90によって、塗布ヘッド40Aのノズル開口41の先端と基板1の塗布面1aとの間隔mが適宜調整されるようになっている。また、図示しないが、ヘッド駆動手段90には、ヘッド用アーム91の位置を検出するリニアエンコーダ等のヘッド位置検出手段が設けられており、ヘッド位置検出手段が検出した塗布ヘッド40Aの鉛直方向の高さは、制御部60Aに送られる。
また、制御部60Aは、装置本体30Cに固定された液面検出手段56によって検出した貯留手段50C内の液体2の液面2aの高さと、ヘッド駆動手段90に設けられたヘッド位置検出手段からの塗布ヘッド40Aの高さとに基づいて、ノズル開口41の先端を基準とした貯留手段50Cの液面2aの高さを算出する。そして算出したノズル開口41の先端に対する液面2aの高さと、圧力検出手段55が検出した空気溜まり部53内の気体の圧力とに基づいて、液面調整手段54を制御することで貯留手段50Cの液面2aの高さを調整し、ノズル開口41からの液体の流量を制御する。
このように、本実施形態では、貯留手段50C内の液体2に浸漬するように塗布ヘッド40Aを設けることで、貯留手段50Cと塗布ヘッド40Aとの距離を短くして、液面2aの高さの調整による流量の制御を迅速に行うことができる。
(実施形態5)
図10は、本発明の実施形態5に係るスリットコート式塗布装置の概略断面図である。なお、上述した実施形態1〜4と同一の部材には同一の符号を付して重複する説明は省略する。図10に示すように、スリットコート式塗布装置10Dは、塗布面1aが鉛直方向上向きとなるように保持する保持テーブル20Aと、保持テーブル20Aが保持した基板1の塗布面1aに相対向する位置に鉛直方向に位置決め移動自在に保持された装置本体30Dと、塗布を制御する制御部60とを具備する。また、装置本体30Dは、基板1の塗布面1aに相対向する位置に鉛直方向下向きとなるようにノズル開口41が設けられた塗布ヘッド40Bと、鉛直方向に位置決め移動自在に保持された貯留手段50とを具備する。
貯留手段50は、塗布ヘッド40Bと供給管51を介して接続され、内部に液体2を保持する封止領域52が設けられている。本実施形態では、上述した実施形態1と同様に、封止領域52を密封し、気体溜まり部53内の気体が大気解放されないようにした。また、貯留手段50は、液面調整手段54によって装置本体30Dに対して鉛直方向に位置決め自在に保持されている。さらに、空気溜まり部53内には、気体の圧力を検出する圧力検出手段55が設けられている。また、装置本体30Dには、貯留手段50内の液体2の液面2aの高さを検出する液面検出手段56が設けられている。
このようなスリットコート式塗布装置10Dでは、制御部60が、液面検出手段56が検出した貯留手段50内の液体2の液面2aの高さから、貯留手段の液面2aとノズル開口41の先端との水頭値hを取得する。そして、制御部は、取得した水頭値hと、動粘度検出手段59が検出した液体2の動粘度と、圧力検出手段55が検出した気体溜まり部53内の気体の圧力とから、塗布ヘッド40Bのノズル開口41から流出される液体2が基板1の塗布面1aに均一な膜厚で塗布される流量となるように、液面調整手段54を制御する。
このように、ノズル開口41が鉛直方向下向きに設けられたとしても、液面2aと塗布ヘッド40Bの液体溜まり部42の相対位置を調整することにより、液体溜まり部42に液体2を導入すれば、毛細管現象とノズル開口41の先端での液体2の表面張力とにより、ノズル開口41の先端で液体2が盛り上がるだけで、流出することはない。しかしながら、従来では、液体溜まり部42の液体2の自重等により、ノズル開口41から流出する液体2の流量の制御、すなわち、液体2の膜厚の制御を高精度に行うのが困難で、基板1に液体2が厚く塗布されてしまう。しかしながら、本実施形態のスリットコート式塗布装置10Dでは、貯留手段50が密封された封止領域52に液体2を保持しているため、気体溜まり部53内の気体の圧力を設定しておくことで、ノズル開口41から流出する液体2の流量の制御を容易に高精度に行うことができる。これにより、基板1の塗布面1aに薄い塗布膜を均一の膜厚で塗布することができる。
なお、本実施形態では、上述した実施形態1の変形例を示したが、勿論、上述した実施形態2〜4のスリットコート式塗布装置10〜10Cについても同様に、ノズル開口41を鉛直方向下向きとなるように配置して、塗布を行わせるようにしてもよい。
(他の実施形態)
以上、本発明の各実施形態を説明したが、インクジェット式記録ヘッドの基本的構成は上述したものに限定されるものではない。例えば、上述した実施形態1〜5では、液面検出手段56として、塗布ヘッド40〜40B及び貯留手段50〜50Dを有する装置本体30〜30Cに固定されて、レーザ光の照射により非接触式で液面を検出する液面検出センサ57とアーム58とを設けるようにしたが、これに限定されず、たとえば、液面検出手段として、貯留手段50〜50C内に検出電極を設け、導通位置により直接液体2の液面2aを検出するようにしてもよい。この場合、液面検出手段が検出した液面2aは、貯留手段50〜50Cに対する液体2の液面2aの高さとなるため、貯留手段50〜50Cを鉛直方向に移動する液面調整手段54に、貯留手段50〜50Cの鉛直方向の高さを検出する貯留位置検出手段を設ける必要がある。この貯留位置検出手段としては、特に限定されず、例えば、アーム54aの位置を検出できるリニアエンコーダ等が挙げられる。すなわち、リニアエンコーダからなる貯留位置検出手段が貯留手段50〜50Cの位置を検出し、検出した貯留手段50〜50Cの鉛直方向の位置と、液面検出手段54が検出した貯留手段50〜50Cに対する液面2aの高さとから、ノズル開口41の先端を基準とした貯留手段50〜50C内の液体2の液面2aの高さを算出するようにすればよい。
また、上述した実施形態1〜3及び5では、駆動手段が装置本体30〜30B及び30Dを鉛直方向に移動することで、塗布ヘッド41の先端と基板1の塗布面1aとの間隔mを調整するようにしたが、特にこれに限定されず、例えば、装置本体30〜30B及び30Dが基板1に対して所定位置に固定されていてもよい。すなわち、ノズル開口41の先端と基板1の塗布面1aとの間隔mが常に塗布状態の間隔となるようにして、液面調整手段54が貯留手段50〜50B内の液面2aの高さを調整することで、塗布状態又は待機状態とするようにしてもよい。勿論、装置本体30〜30B及び30Dを固定し、保持テーブル20をノズル開口41に接近離反可能となるように鉛直方向に移動自在に設けるようにしてもよい。
さらに、上述した実施形態1〜5では、液面調整手段54が貯留手段50〜50Cを鉛直方向に位置決め移動することで、ノズル開口41の先端と貯留手段50〜50C内の液体2の液面2aとの間隔mを調整するようにしたが、ノズル開口41の先端の高さと、貯留手段50〜50C内の液体2の液面2aの高さとを相対的に変化させることができれば、特にこれに限定されず、例えば、貯留手段を固定し、塗布ヘッドを鉛直方向に移動するようにしてもよい。この場合、ノズル開口の先端と基板の塗布面との間隔mが塗布しながら常に一定の間隔となるように、塗布ヘッドの移動に伴い保持テーブルも移動する必要がある。
また、上述した実施形態1〜5では、塗布を行わない待機状態では、液体2がノズル開口41から突出されないようにしたが、これに限定されず、例えば、待機状態となった際に、ノズル開口41からの液体2の乾燥を防止するため、ノズル開口41を塞ぐキャップ部材等を設けるようにしてもよい。また、塗布が終了した際には、ノズル開口41の先端近傍を例えば、紫外線やプラズマ等の照射により洗浄し、液体2のノズル開口41への濡れ性が劣化するのを防止するようにしてもよい。
さらに、上述した実施形態1〜3では、動粘度検出手段59によって、貯留手段50〜50Bから塗布ヘッド40に供給される液体2の動粘度を検出し、検出した動粘度に応じて制御部60が液面2aの調整を行うようにしたが、特にこれに限定されず、例えば、常に動粘度が一定の同じ液体を用いる場合には、動粘度検出手段59を設けずに、制御部60に動粘度を予め設定しておくようにしてもよい。勿論、動粘度の異なる液体を用いる場合にも、その都度、制御部60に液体の動粘度を設定するようにしてもよい。
また、上述した実施形態1〜4では、ノズル開口を鉛直方向上向きに配置したスリットコート式塗布装置10〜10Cを例示し、また、上述した実施形態5では、ノズル開口41を鉛直方向下向きに配置させたスリットコート式塗布装置10Dを例示したが、ノズル開口41の向きは特にこれらに限定されず、例えば、ノズル開口の向きを鉛直方向と交差する方向としてもよい。何れにしても、貯留手段内の封止領域に液体2を保持させると共に、貯留手段内の液体2の液面2aとノズル開口の先端との高さを相対的に変化させることで、ノズル開口から流出させる液体2の流量を高精度に制御することができる。
本発明の実施形態1に係る塗布装置の概略断面図である。 本発明の実施形態1に係る塗布装置の制御ブロック図である。 本発明の実施形態1に係る塗布方法を示す要部断面図である。 本発明の実施形態1に係る塗布方法を示す要部断面図である。 本発明の実施形態1に係る塗布方法を示す要部断面図である。 本発明の実施形態1に係る塗布方法を示す要部断面図である。 本発明の実施形態2に係る塗布装置の概略断面図である。 本発明の実施形態3に係る塗布装置の概略断面図である。 本発明の実施形態4に係る塗布装置の概略断面図である。 本発明の実施形態5に係る塗布装置の概略断面図である。
符号の説明
1 基板、1a 塗布面、2 液体、2a 液面、10,10A,10B,10C、10D スリットコート式塗布装置、20、20A 保持テーブル、30,30A,30B,30C、30D 装置本体、40,40A、40B 塗布ヘッド、50,50A,50B,50C 貯留手段、54 液面調整手段、55 圧力検出手段、56 液面検出手段、59 動粘度検出手段、60,60A 制御部

Claims (15)

  1. 基板の表面の塗布面に対して、液体を保持した貯留手段からの液体を塗布ヘッドに設けられたスリット状のノズル開口から流出させ、前記基板と前記塗布ヘッドとを面方向に相対的に移動させることで、前記基板に液体を塗布するスリットコート式塗布装置であって、
    前記貯留手段は、前記液体を気体と共に封止された封止領域に保持するものであり、前記貯留手段の内部に保持された液体の液面高さを検出する液面検出手段と、前記液面検出手段が検出した前記貯留手段内に保持された液体の液面高さと前記ノズル開口の先端の高さとを相対的に変化させて前記ノズル開口から流出される液体の流量を塗布しながら連続的に制御する制御部とを具備することを特徴とするスリットコート式塗布装置。
  2. 請求項1において、前記貯留手段には、前記封止領域の気体の圧力を検出する圧力検出手段が設けられていることを特徴とするスリットコート式塗布装置。
  3. 請求項1又は2において、前記貯留手段には、前記封止領域の気体の圧力を調整する圧力調整手段が設けられていることを特徴とするスリットコート式塗布装置。
  4. 請求項3において、前記圧力調整手段が、前記封止領域を外部と連通する微細通路を封止するバルブと、バルブを調整して外部との連通状態を調整する調整手段とを具備することを特徴とするスリットコート式塗布装置。
  5. 請求項3において、前記圧力調整手段が、前記封止領域に対して気体の導入又は排気を行うポンプとこのポンプを制御して前記封止領域内を加圧又は減圧するポンプ制御手段とを具備することを特徴とするスリットコート式塗布装置。
  6. 請求項2〜5の何れかにおいて、前記制御部が、前記圧力検出手段が検出した前記封止領域の気体の圧力と、前記液面検出手段が検出した前記貯留手段内の液面高さと、前記ノズル開口の先端の高さとに基づいて、前記ノズル開口の先端の高さに対する前記貯留手段内の液面高さを相対的に変化させることを特徴とするスリットコート式塗布装置。
  7. 請求項3〜6の何れかにおいて、前記制御部が、前記ノズル開口の先端の高さに対する前記貯留手段内の液面高さを相対的に変化させると共に、前記圧力調整手段を制御して前記封止領域の気体の圧力を調整して、前記ノズル開口から流出される液体の流量を塗布しながら連続的に制御することを特徴とするスリットコート式塗布装置。
  8. 請求項1〜7の何れかにおいて、前記塗布ヘッドが、前記貯留手段内に液体に浸漬するように保持されていることを特徴とするスリットコート式塗布装置。
  9. 請求項1〜7の何れかにおいて、前記塗布ヘッドと前記貯留手段とが前記基板の面方向に並設されていることを特徴とするスリットコート式塗布装置。
  10. 請求項9において、前記ノズル開口と前記貯留手段との前記基板の面方向の距離が10cm以内であることを特徴とするスリットコート式塗布装置。
  11. 請求項1〜10の何れかにおいて、前記貯留手段を鉛直方向に移動自在に保持する液面調整手段が設けられていると共に、前記制御部が、前記液面調整手段を制御することで、前記ノズル開口の先端の高さに対する前記貯留手段内の液体の液面高さを相対的に変化させることを特徴とするスリットコート式塗布装置。
  12. 請求項1〜11の何れかにおいて、前記貯留手段と前記塗布ヘッドとの間には、前記塗布ヘッドに供給する液体の動粘度を検出する動粘度検出手段を具備し、前記制御部が前記動粘度検出手段の検出した液体の動粘度に基づいて、前記ノズル開口の先端の高さに対する前記貯留部内の液体の液面高さを相対的に変化させることを特徴とするスリットコート式塗布装置。
  13. 請求項1〜12の何れかにおいて、前記貯留手段内に保持された液体の液面の面積と、前記ノズル開口の開口面積が同等であることを特徴とするスリットコート式塗布装置。
  14. 液体を保持した貯留手段からの液体を塗布ヘッドに設けられたスリット状のノズル開口から鉛直方向上向きに流出させ、基板の表面の塗布面を鉛直方向下向きとして、当該基板と前記塗布ヘッドとを面方向に相対的に移動させることで、前記基板に液体を塗布するスリットコート式塗布方法であって、
    前記貯留手段が、前記液体を気体と共に封止された封止領域に保持するものであり、前記貯留手段内に保持された液体の液面高さを検出すると共に、検出した液面高さと、前記ノズル開口の先端の高さとを相対的に変化させて前記ノズル開口から流出させる液体の流量を塗布しながら連続的に制御することを特徴とするスリットコート式塗布方法。
  15. 請求項14において、前記封止領域内の気体を加圧した後に、前記基板に液体を塗布することを特徴とするスリットコート式塗布方法。
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