JP2010143075A - インクジェット描画装置および描画方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】低い駆動周波数で、長時間の予備吐出を行っても吐出状態が不安定になることが無く、液体の無駄な使用を抑制することができるインクジェット描画装置および描画方法を提供すること。
【解決手段】第1の吐出条件で吐出を行う主吐出行程と、第2の条件で吐出を行う予備吐出行程とを備え、予備吐出行程での吐出条件である第2の条件は、吐出周波数を変調させて吐出を行う。
【選択図】図3

Description

本発明は、インクジェット描画ヘッドのノズルから基板へ液滴を吐出して、パターンの描画を行なうインクジェット描画装置および描画方法に関する。更に詳しくは、非描画時にノズル内の液体の乾燥目詰まりを防止するための手段として、ノズルから描画に寄与しない液体を吐出させる所謂予備吐出機能を備えたインクジェット描画装置および描画方法に関するものである。
近年、機能材料のパターン膜を形成する方法として、その膜材料の溶液または分散液を直接的にパターン塗布することで形成するインクジェット技術が利用されるケースが増加しつつある。機能材料のパターン膜は、例えば、液晶用カラーフィルタのパターンや有機ELディスプレイの発光素子パターン、有機半導体パターン、撥水膜パターン等の機能性薄膜パターンである。これらのパターンの形成では、従来のような紙にインク等の液体を吐出するものとは異なり、使用する液体が多種多様であり、それらの液体の溶媒は必ずしも水とは限らず有機溶媒が用いられることもしばしばあった。
従来のインクジェット技術では、水および有機溶剤等の溶媒で構成される液体を描画ヘッドに設けられたノズルから吐出する際、吐出停止時にノズル内の液体の溶媒が揮発して液体の粘度が上昇する。さらにはノズル内の液体が乾燥してノズルが目詰まりするという問題があった。
また、有機ELディスプレイの発光素子パターンや有機半導体パターン等に用いられる液体は、機能材料として重要であり、従来の画像出力用途のインクより通常数10〜数万倍程度に高価な場合が多い。従って、それらの液体を描画するプロセスでは液体の無駄を出来るだけ排除することが重要な課題となっていた。
以上の問題を解決するために、描画停止時、すなわち非描画時にもインクジェット描画ヘッド(以下、単に描画ヘッドともいう)を駆動させて、描画に寄与しないインクを吐出する、所謂予備吐出を行なう方法が従来から行なわれている。
例えば、特許文献1では、描画する時の描画ヘッドの駆動周波数より低い周波数で描画ヘッドを駆動させて予備吐出を行うことにより、描画ヘッドのノズルに異物や気泡が入り込んで吐出機能が損なわれない方法を提供している。
また特許文献2では、予備吐出時に、条件に応じて描画ヘッド周囲の湿度を制御することにより、描画の品位の低下や描画速度の低下を防ぎ、安定した吐出を行なえる方法を提供している。
また特許文献3では、予備吐出することが目的ではないが、描画ヘッドの吐出状態回復の方法として、インクを強制排出させながら駆動周波数を連続的に増減させて、描画ヘッド流路内部の残留気泡を排出する方法を提供している。
特開平10−278302号公報 特開2000−190528号公報 特許第2659954号明細書
しかし、特許文献1に記載の方法では、描画ヘッドの駆動周波数が通常の描画時よりも低く、しかも一定であるため、描画ヘッドの流路内部の液体が部分的に滞留し易い。特に描画ヘッドの液体吐出部に設けられたオリフィスプレートの裏面のノズル入り口付近のところになる流路コーナ部等には、古い液体や微小な異物等が滞留し易い。また長時間の予備吐出を行なう場合、たとえば駆動周波数が数〜数100Hz程度と、低い場合、液体溶媒の乾燥が徐々にノズル内部へと進行し、メニスカス面近傍の液体粘度が高くなり、描画開始時に吐出状態が不安定になるという問題があった。この問題を回避するため、駆動周波数を数1000Hzと高くすること(特許文献1では通常の吐出周波数10.8KHz、予備吐時はその半分の5.4KHzという記載有り)も可能だが、予備吐出が長時間に及ぶ場合、液体の無駄が多くなるという問題があった。
また特許文献2に記載の従来技術では、画像描画用プリンタが吐出する液体がインクであることを前提とし、インクは水溶媒を前提としている。このため液体の溶媒がアルコール系等の有機溶媒の場合には、効果は充分ではなく、液体の乾燥がノズルから進行し、粘度が上昇してしまうという問題があった。
また特許文献3に記載の従来技術では、インク強制排出動作と記録ヘッドの駆動周波数の連続増減が同時であるため、流路内部の気泡や異物の排出効果は大きいが、記録ヘッドを高周波数駆動させる時間が長いため、インク廃棄量が多大となるという問題があった。これは、記録ヘッドの吐出状態回復という一時的な目的には利用価値が高いが、吐出液体の無駄を最小限に抑えるにためには不向きの方法であった。
よって本発明は、低い駆動周波数で、長時間の予備吐出を行っても吐出状態が不安定になることが無く、液体の無駄な使用を抑制することができるインクジェット描画装置および描画方法を提供することを目的とする。
そのため本発明の描画方法は、描画ヘッドから液体を吐出させて描画を行う描画方法において、第1の吐出条件で吐出を行う主吐出行程と、第2の条件で吐出を行う予備吐出行程と、を備え、前記予備吐出行程での吐出条件である前記第2の条件は、吐出周波数を変調させて吐出を行うことを特徴とする。
また、本発明のインクジェット描画装置は、描画ヘッドから液体を吐出させて描画を行う描画部と、複数の吐出条件を選択的に制御する制御部と、を備えた描画装置において、前記複数の吐出条件は、主吐出における第1の吐出条件と、予備吐出における第2の条件であり、前記予備吐出における第2の条件は、吐出周波数を変調させて吐出を行うことを特徴とする。
本発明によれば描画方法は、第1の吐出条件で吐出を行う主吐出行程と、第2の条件で吐出を行う予備吐出行程とを備え、予備吐出行程での吐出条件である第2の条件は、吐出周波数を変調させて吐出を行う。これによって、低い駆動周波数で、長時間の予備吐出を行っても吐出状態が不安定になることが無く、液体の無駄な使用を抑制することができる描画方法を実現することができる。
また、本発明によればインクジェット描画装置は、複数の吐出条件を備えており、その条件は、主吐出における第1の吐出条件と予備吐出における第2の条件であり、予備吐出における第2の条件は、吐出周波数を変調させて吐出を行うものとする。これによって、低い駆動周波数で、長時間の予備吐出を行っても吐出状態が不安定になることが無く、液体の無駄な使用を抑制することができるインクジェット描画装置を実現することができる。
(第1の実施形態)
以下、図面を参照して本発明の第1の実施形態を説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態における、描画部であるインクジェット描画ヘッド(以下、単に描画ヘッドともいう)10の、液滴が吐出するノズル近傍の液体流路を示した断面模式図である。流路壁3とオリフィスプレート4が接合された一体物が形成され、流路1とノズル2より、吐出口5までの液体流路が形成されている。描画ヘッド10では、通常、図1の下方にある駆動アクチュエータ(不図示)により、液体6が押し出されて、図の矢印のように流動する。
しかし、オリフィスプレート4裏面のノズル2入口近傍の様な流路コーナ部の液体は、図の矢印7のように流路コーナ部に滞留する。吐出周波数が一定の場合、すなわち一定時間間隔で液体6を図の下方から上方に押す操作を長時間繰り返した場合、上記の滞留現象は定常的な流れとなり、流路コーナ部に同じ液体が溜まり易い。
このような現象は吐出周波数が低い場合、すなわち液体6の流れ(振動)を完全に静止状態にしてから吐出を開始する場合に起き易い。これを長時間行なうと液体中の小異物、高粘度液体、または気泡等が滞留する部分に溜まることになり、次回の描画時の初期に、この滞留物が吐出の安定性を損なうことがある。また低周波数で長時間の吐出を行う場合、ノズル近傍の液体6の乾燥が徐々に内部に進行し、ノズル付近の液体6の粘度上昇にもつながる。
一方、吐出周波数が数1000Hz程度と高い場合、吐出後液体の振動が完全に停止しないうちに次の吐出動作が開始される(吐出間隔が短い)ので、流路内部の液体の流動が乱れるため、流路のコーナ部(滞留部)の液体が交換され易い。しかし予備吐出の場合、吐出した液体を廃棄することになるため、高周波数で予備吐出を長時間行う場合は、多量の液体が無駄になる。特に液体が高価なものである場合は問題になる。
そこで本発明では、装置に備えられた制御部によって、通常は低吐出周波数で予備吐出を行ない、定期的に高周波数での予備吐出を短時間行なう。すなわち、複数の吐出条件の中から選択的に条件を選択して、予備吐出時には、描画時とは異なった吐出条件で周波数を変調させて予備吐出を行なう。これによって、上記の滞留液体を逐次交換し、しかも高粘度化したノズル近傍の液体を一挙に排出することにより液体を無駄無く、しかも滞留物の発生および粘度上昇のない予備吐出を行なうことが可能になる。
予備吐出時の周波数が5Hz以下では、直ちにノズル内の液体が乾燥し、ノズルの目詰まりを起こす恐れがある。また、予備吐出時の周波数が5000Hzでは、充分に流路内部の液体が交換されるため、それ以上の周波数で予備吐出を行なう必要はなく、また、それを行なうことは液体の無駄につながる。そのため、予備吐出時の周波数は5Hzから5000Hzまでの範囲内で行うことが望ましい。
また、100Hz以上の高周波数での予備吐出は、時々行なうだけで充分に流路内部の液体が交換される。すなわち100Hz以上の高周波数での予備吐出時間の占める割合を20%以上に増やすことは、単に液体の廃棄量を増加させ液体の無駄につながるだけになる。したがって100Hz以下での予備吐出時間の占める割合を80%以上とすることが好ましい。また100Hz以下の予備吐出期間でも適宜、周波数を変化させることは、描画ヘッドの流路内部の液体の滞留現象を防止する効果があるので好ましい。
そこで、本実施形態の具体的な例では、予備吐出時の周波数として10Hz/10秒→100Hz/2秒→10Hz/10秒→1000Hz/2秒、以上を周期的に繰り返す方法で行なう。
以下、本実施形態の描画に用いたインクジェット描画装置(以下、単に描画装置ともいう)について説明する。
図3(a)は、本実施形態において描画時に描画ヘッド10から液滴12が吐出される様子を示した模式図である。描画する目的物が、例えば液晶ディスプレイ用のカラーフィルタや有機EL素子またはTFT素子、トランジスタ素子等の場合、第1の基板11は、主にガラス基板や、比較的硬いプラスチック基板等のもので表面が平滑でかつ大面積のもが多い。なお、本実施形態では基板に対して液滴を吐出する例を示すが、これに限定するものではなく他の媒体へ吐出してもよい。図3(b)は、非描画(予備吐出)時の例を示す図であり、第1の基板11の周辺位置に、本発明の方法を用いた予備吐出用の第2の基板15を設置してある。この第2の基板15の位置は、非描画時は描画ヘッド10が、第1の基板11上から相対的に平行移動した後、第2の基板15上に相対移動することにより、描画停止後、直ちに非描画時の予備吐出を行なうことが可能な好適な配置になっている。この場合、描画ヘッド10を移動する際に、描画ヘッド10を一方向へステージ移動させるだけで、すばやく第2の基板15上に移動することが可能である。また、第1の基板11と第2の基板15とを移動する場合でも、各基板を一体物として支えるXYステージ(不図示)を一方向に移動させるだけで、描画ヘッド10をすばやく第2の基板15上に移動することが可能である。
描画装置は、第1の基板11を載せるためのサブμmオーダーの位置制御が可能なエアーベアリング式XYステージ・ユニット、描画ヘッド10を設置するための保持ユニットを備えている。更に描画装置は、描画ヘッド10に液体を供給するための液体タンクと液体供給ユニットを備えている。更に描画装置は、描画パターンを予め記憶し、そのパターンと同期させてXYステージを移動させ、液体の供給を行なうと共に描画ヘッド10の吐出条件を予め設定した制御プログラムによりXYステージと描画ヘッド10を制御する描画制御ユニットを備えている。なおこの描画制御ユニットには、予備吐出条件をあらかじめ設定できる予備吐出制御プログラムをも搭載した。
あらかじめ液体供給管、駆動配線等を取り付けた描画ヘッド10(キヤノン製、BC-30、ノズル数は160×2列、ノズル全ピッチ16mm、吐出面外寸法20×8mm)を前述の描画装置に設置した。
図5は、本実施形態の描画装置に備えられた基板ユニット20に描画ヘッド10から液体を吐出している状態を示した模式図である。基板ユニット20は、外寸法50×25mm、面内部が5mm凹状の第2の基板15を備えており、その第2の基板15には、凹部に液体が溜まった場合に液体を排出可能な廃液口17と廃液管18と廃液タンク19が備えられている。この基板ユニット20を描画装置に、第1の基板11と第2の基板15とが水平になるように設置固定した。
描画用液体としてイソプロピルアルコール30重量部、エチレングリコール20重量部、水50重量部、パーフルオロアルキルシラン(信越化学製、KBM7803)3重量部からなるガラス基板用撥水パターン形成用の混合液体を準備した。この液体をE型粘度計で粘度を測定したところ4mPa・Sであった。
この液体を液体タンクから供給ユニットを通じて描画ヘッド10に充填した。第1の基板11として、寸法が200×100mm、厚みが1.1mmの良く洗浄した青板ガラスを用意し、描画装置のXYステージの上に設置した。
図6は、本実施形態で描画する描画パターンを示した図である。描画ヘッド10より、あらかじめ設定記憶しておいた図6に示す様な描画パターンに基づいてガラス基板面に描画を行った。その際、描画時の吐出周波数は2500Hzであった。
描画を行った後、直ちにXYステージを描画ヘッド10を第2の基板15の上方に移動した。そして、あらかじめプログラムしておいた予備吐出時の周波数として10Hz/10秒→100Hz/2秒→10Hz/10秒→1000Hz/2秒の動作を周期的に繰り返すというシーケンスからなる予備吐出を行なった。その10分後、XYステージ上のガラス基板を交換して、第1の基板11に再び描画を行なったところ、パターンに異常は無く良好な描画パターンを得ることができた。
このように、第1の基板には第1の吐出条件で描画を行い、第2の基板には予備吐出として吐出周波数を変調させた第2の吐出条件で描画を行った。これによって、低い駆動周波数で、長時間の予備吐出を行っても吐出状態が不安定になることが無く、液体の無駄な使用を抑制することができるインクジェット描画装置および描画方法を実現することができた。
(第2の実施形態)
以下、本発明の第2の実施形態を説明する。本実施形態の基本的な構成は第1の実施形態と同様であるため、以下では特徴的な構成についてのみ説明する。
本実施形態では第1の実施形態と、同様な装置、描画ヘッド10、基板、液体を用いて、同様な条件でパターンを描画を行った。そして描画を行った後、直ちにXYステージをインクジェット描画ヘッド10を第2の基板15の上方に移動した。そして、あらかじめプログラムしておいた予備吐出時の周波数として10Hz/10秒→100Hz/2秒→10Hz/10秒→1000Hz/2秒の動作を周期的に繰り返すというシーケンスからなる予備吐出を行なった。その3時間後、XYステージ上のガラス基板を交換して、第1の基板11に再び描画を行なったところ、パターンに異常がなく良好な描画パターンを得ることができた。
このように、周波数を変調させて予備吐出を行なうことで、低い駆動周波数で、長時間の予備吐出を行っても吐出状態が不安定になることが無く、液体の無駄な使用を抑制することができるインクジェット描画装置および描画方法を実現することができた。
(第3の実施形態)
以下、図面を参照して、本発明の第3の実施形態を説明する。本実施形態の基本的な構成は第1の実施形態と同様であるため、以下では特徴的な構成についてのみ説明する。
図2(a)は、本実施形態において描画時に描画ヘッド10から液滴12が吐出される様子を示した模式図である。描画ヘッド10から液体のパターン塗布を目的とする第1の基板11上に液滴12を吐出する。また、図2(b)は、非描画(予備吐出)時に描画ヘッド10から液滴12が吐出される様子を示した模式図である。描画ヘッド10の少なくとも液体吐出部先端が入る密閉容器13に、液滴12と同様の溶媒14を満たしてある。密閉容器13内部は溶媒14を満たしているため、密閉容器13内部の雰囲気は、溶媒14の飽和蒸気圧または蒸気雰囲気で、所定の湿度に保たれた状態にある。非描画時は、この密閉容器13の蒸気雰囲気内で予備吐出を行なうことにより、ノズルからの液体溶媒の揮発、乾燥を防止することが出来る。そのため、ノズルのメニスカス面における液体粘度の上昇がなく、次の描画時の吐出を安定させることが出来る。
本実施形態では第1の実施形態と同様な描画装置ステージの端部に、第2の基板として、描画ヘッド吐出部を周辺から密封するような上蓋構造を有する、図2(b)に示すような寸法50×75×50(高さ)mmの予備吐出用密閉容器を用意し設置固定した。容器中にイソプロピルアルコール30重量部、エチレングリコール20重量部、水50重量部からなる液体溶媒を30ml入れた。次に第1の実施形態と、同様な描画ヘッド10、基板、液体を用いて、同様な条件でパターンを描画した。そして描画後、直ちにステージを移動し、インクジェット描画ヘッド10を上記の密閉容器の上方に移動し、さらに描画ヘッド吐出部を密閉容器内に下方移動させ、描画ヘッド吐出部を密閉した。そして、あらかじめプログラムしておいた予備吐出時の周波数として10Hz/20秒→1000Hz/2秒の動作を周期的に繰り返すというシーケンスからなる予備吐出を行なった。
3時間後、ステージ上のガラス基板を交換して、第1の基板11に再び描画を行なったところ、パターンに異常がなく良好な描画パターンを得ることができた。
そして更に描画装置を24時間連続操作した後、10Hz/10秒→1000Hz/10秒の動作を周期的に繰り返すというシーケンスからなる予備吐出を10分間行ない、ステージ上のガラス基板を交換して、第1の基板11に再び描画を行なった。その結果、パターンに異常がなく良好な描画パターンを得ることができた。予備吐出を液体溶媒の蒸気雰囲気下で行なうことにより、さらに長時間の描画停止が可能となった。
(第4の実施形態)
以下、図面を参照して、本発明の第4の実施形態を説明する。本実施形態の基本的な構成は第1の実施形態と同様であるため、以下では特徴的な構成についてのみ説明する。
図4(a)、(b)は、本実施形態において描画ヘッド10から液滴が吐出される様子を示した模式図であり、描画ヘッド10と一体的に第3の基板16が図のように配置されている。この例では描画ヘッド10の一部を回転軸として第3の基板16が回転移動可能な構造で一体物となっている。このため、図4(a)の描画時から図4(b)の非描画時への移行する際、短時間で第3の基板16を描画ヘッド吐出面の下部に配置して、吐出された液滴を受容可能になる。これによって、描画停止時間を極力短くすることによりノズル内の液体の乾燥防止が可能になる。
本実施形態では、第1の実施形態と同様な描画装置と描画ヘッド10を用意し、その描画ヘッド10の側面に金属プレート枠を接着固定し、金属枠体に図4に示す様な、回転機構により接続された、第3の基板16を取り付けた。第3の基板16は、厚さ2mmのアルミ板よりなり、その表面には液体吸収シート(ザビーナ、カネボウ合繊(株)製)をあらかじめ固定冶具により設置した。この液体吸収シートは冶具により交換可能にしてある。またこの回転機構は小型パルスモータによる駆動部(不図示)を有し、XYステージと描画ヘッド10を制御する描画制御ユニットの指令により、図4(a)および(b)のように所望の角度で回転する様にプログラムされている。
次に第1の実施形態と同様な、基板、液体を用いて、同様な条件でパターンを描画を行った。描画を行った後、直ちに描画ヘッド10を上方に移動し、描画ヘッド10に取り付けられた第3の基板16を描画ヘッド10の吐出部の下に移動した。
そして、あらかじめ予備吐出時の周波数としてプログラムしておいた10Hz/10秒→100Hz/2秒→10Hz/10秒→1000Hz/2秒の動作を周期的に繰り返すというシーケンスからなる予備吐出を行なった。10分後、XYステージ上のガラス基板を交換して、第1の基板11に再び描画を行なったところ、パターンに異常がなく良好な描画パターンを得ることができた。
(比較例1)
第1の実施形態と同様な、描画装置、描画ヘッド10、基板、液体を用いて、同様な条件でパターンを描画した。描画を行った後、直ちにXYステージを移動し、インクジェット描画ヘッド10を第2の基板15の上方に移動し、あらかじめプログラムしておいた予備吐出時の周波数として10Hzで一定の予備吐出を継続して行なった。
10分後、XYステージ上のガラス基板を交換して、第1の基板11に再び描画を行なったところ、不吐出ノズルが50%以上発生し、パターンに欠落部が多発し、所望の描画パターンを得ることができなかった。
このことから、吐出周波数10Hzの予備吐出では、ノズルにおけるメニスカス面が乾燥し、ノズルの目詰まりが発生していることが示唆される。
(比較例2)
第1の実施形態と同様な、描画装置、描画ヘッド10、基板、液体を用いて、同様な条件でパターンを描画した。描画を行った後、直ちにXYステージを移動し、インクジェット描画ヘッド10を第2の基板15の上方に移動し、あらかじめプログラムしておいた予備吐出時の周波数として100Hzで一定の予備吐出を継続して行なった。
10分後、XYステージ上のガラス基板を交換して、第1の基板11に再び描画を行なったところ、描画開始部分のパターンに異常(パターンが歪む、不規則模様)が発生し、ガラス基板の一部は所望の描画パターンを得ることができなかった。
このことから、吐出周波数100Hzの予備吐出では、ノズルにおけるメニスカス面が乾燥し、ノズル部の液体の粘度が上昇し、描画開始時の吐出状態が不安定になっていることが示唆される。
第1の実施形態におけるインクジェット描画ヘッドにおける、液滴が吐出するノズル近傍の液体流路を示した断面模式図である。 (a)は、第3の本実施形態において描画時に描画ヘッドから液滴が吐出される様子を示した模式図であり、(b)は、非描画時に描画ヘッドから液滴が吐出される様子を示した模式図である。 (a)は、本実施形態において描画時に描画ヘッドから液滴が吐出される様子を示した模式図であり、(b)は、非描画時に描画ヘッドから液滴が吐出される様子を示した模式図である。 (a)、(b)は、本実施形態において描画ヘッドから液滴が吐出される様子を示した模式図である。 第1の実施形態の描画装置に備えられた基板ユニットに描画ヘッドから液体を吐出している状態を示した模式図である。 第1の実施形態で描画する描画パターンを示した図である。
符号の説明
11 第1の基板
12 混合液体
13 密閉容器
14 溶媒
15 第2の基板
16 第3の基板
17 廃液口
18 廃液管
19 廃液タンク
20 基板ユニット
100 インクジェット描画ヘッド

Claims (14)

  1. 描画ヘッドから液体を吐出させて描画を行う描画方法において、
    第1の吐出条件で吐出を行う主吐出行程と、第2の吐出条件で吐出を行う予備吐出行程と、を備え、前記予備吐出行程での吐出条件である前記第2の吐出条件は、吐出周波数を変調させて吐出を行うことを特徴とする描画方法。
  2. 前記第1の吐出条件で第1の基板に吐出し、前記第2の吐出条件で第2の基板に吐出することを特徴とする請求項1に記載の描画方法。
  3. 前記第2の吐出条件における吐出周波数の変調は、5Hzから5000Hzの範囲内であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の描画方法。
  4. 前記第2の吐出条件は、前記予備吐出行程において、吐出周波数が100Hz以下で吐出する割合が80%以上であることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の描画方法。
  5. 前記第2の吐出条件による吐出は、吐出される前記液体の溶媒の蒸気雰囲気内で行われることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の描画方法。
  6. 前記蒸気雰囲気は、密閉容器の中で所定の湿度が保たれていることを特徴とする請求項
    5に記載の描画方法。
  7. 前記第2の基板は、前記第1の基板の周辺に配置されていることを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれかに記載の描画方法。
  8. 前記描画ヘッドは、前記第1の基板へ前記液体を吐出した後、前記第1の基板に対し相対に平行移動して、前記第2の基板に対して吐出することが可能になることを特徴とする請求項1ないし請求項7のいずれかに記載の描画方法。
  9. 前記第2の基板は前記描画ヘッドと一体的に設けられ、前記予備吐出行程では前記描画ヘッドから吐出される前記液体を受容可能になることを特徴とする請求項1ないし請求項8のいずれかに記載の描画方法。
  10. 描画ヘッドから液体を吐出させて描画を行う描画部と、複数の吐出条件を選択的に制御する制御部と、を備えた描画装置において、
    前記複数の吐出条件は、主吐出における第1の吐出条件と、予備吐出における第2の吐出条件であり、
    前記予備吐出における第2の吐出条件は、吐出周波数を変調させて吐出を行うことを特徴とするインクジェット描画装置。
  11. 前記液体の溶媒が入った密閉容器が備えられており、該密閉容器における前記溶媒の蒸気雰囲気内で前記予備吐出を行うことを特徴とする請求項10に記載のインクジェット描画装置。
  12. 前記第2の基板は、前記第1の基板の周辺に配置されていることを特徴とする請求項10または請求項11に記載のインクジェット描画装置。
  13. 前記描画ヘッドは、前記第1の基板へ前記液体を吐出した後、前記第1の基板に対して相対的に平行移動して、前記第2の基板に対して前記液体を吐出することが可能になることを特徴とする請求項10ないし請求項12のいずれかに記載のインクジェット描画装置。
  14. 前記第2の基板は前記描画ヘッドと一体的に設けられ、前記予備吐出において前記描画ヘッドから吐出される前記液体を受容可能になることを特徴とする請求項10ないし請求項12のいずれかに記載のインクジェット描画装置。
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