JP2005150211A - 多層配線板およびその製造方法 - Google Patents

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教夫 森池
Kiyoshi Hasegawa
清 長谷川
Kenji Takai
健次 高井
Kenichi Kamiyama
健一 上山
Yoshiaki Tsubomatsu
良明 坪松
Kazuhiko Namatame
和彦 生田目
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Abstract

【課題】 従来のコンフォーマル穴明け及びダイレクト穴明けの課題を解決し、高密度多層基板に適用できる、多層基板の製造方法を提供すること。
【解決手段】 内層基板に層間絶縁樹脂を介して厚さ3μm以下の金属箔を積層する工程、前記金属箔に直接レーザ光を照射し、前記金属箔と前記層間絶縁樹脂に前記内層基板に達する貫通穴を形成する工程、前記貫通穴に導体を形成し前記内層基板と前記金属箔を電気的に接続する工程、電気めっきにより導体パターンを形成する工程、不要な箇所の前記金属箔をエッチング除去する工程、を少なくとも含む多層配線板の製造方法において、前記金属箔のレーザ光照射面に粗化形状の上に針状結晶を形成する工程を有することを特徴とする多層配線板の製造方法及び多層配線板。
【選択図】 なし

Description

本発明は、多層配線板およびその製造方法に関する。
半導体の集積度が向上するに従い、入出力端子数が増加している。従って、多くの入出力端子を有する半導体パッケージが必要になった。このため、比較的大きなピッチで端子配列が可能なため高密度実装に適するBGA(Ball Grid Array)と称する半導体パッケージが開発されている。このような半導体パッケージ用の多層基板にはICチップとマザーボードを電気的に接続するための高密度な導体パターン形成及び非貫通バイアホールによる層間接続(インタースティシャルバイアホール、以下IVHと呼ぶ)の必要性が高まっている。
このようなIVHを形成するために、例えば、特許文献1に開示するように、銅箔のIVH形成箇所をエッチングにより除去し、この銅箔をマスクとして、マスク開口より大きな径のレーザ光を照射して穴明け加工するコンフォーマル穴明けが行われている。また、特許文献2に開示するように、IVH径に絞ったレーザ光を直接銅箔に照射し、銅箔と絶縁樹脂を同時に穴明けするダイレクト穴明けも行われている。
特開平8−279679号公報 特開2001−135911号公報
しかしながら、コンフォーマル穴明けでは、銅箔が薄くなると、レーザ光によりIVH周辺の銅箔が加工され穴径がばらつくこと、エッチングにより形成する開口の位置精度に課題があった。また、ダイレクト穴明けでは、CO2レーザ光に対する銅箔の反射率が極めて高いため、銅箔の加工に大きなエネルギーが必要となり、穴加工が困難であった。本発明は、前記従来の課題を解決し、高密度多層基板に適用できる、多層基板の製造方法を提供することを目的とする。
すなわち本発明は、以下の発明に関する。
<1> 内層基板に層間絶縁樹脂を介して厚さ3μm以下の金属箔を積層する工程、前記金属箔に直接レーザ光を照射し、前記金属箔と前記層間絶縁樹脂に内層基板に達する貫通穴を形成する工程、前記貫通穴に導体を形成し前記内層基板と前記金属箔を電気的に接続する工程、電気めっきにより導体パターンを形成する工程、不要な箇所の前記金属箔をエッチング除去する工程、を少なくとも含む多層配線板の製造方法において、前記金属箔のレーザ光照射面に粗化形状の上に針状結晶を形成する工程を有することを特徴とする多層配線板の製造方法。
<2> 前記粗化形状がRz=0.5〜2μmであることを特徴とする上記<1>に記載の多層配線板の製造方法。
<3> 前記粗化形状が、過硫酸アンモニウム、過硫酸ナトリウムまたは硫酸と過酸化水素の少なくとも1種類を含むエッチング液により形成することを特徴とする上記<1>または<2>に記載の多層配線板の製造方法。
<4> 前記針状結晶が長さ0.1〜1μmであることを特徴とする上記<1>〜<3>のいずれかに記載の多層配線板の製造方法。
<5> 前記針状結晶が、前記金属箔を酸化剤で処理することにより形成することを特徴とする上記<1>〜<4>のいずれかに記載の多層配線板の製造方法。
<6> 前記酸化剤が、水酸化ナトリウムまたは水酸化カリウムの少なくとも1つを含むことを特徴とする上記<1>〜<5>のいずれかに記載の多層配線板の製造方法。
<7> 前記金属箔がキャリア付きの金属箔を、前記層間絶縁樹脂を介して前記内層基板とプレスにより一体化した後、キャリアを除去して形成することを特徴とする上記<1>〜<6>のいずれかに記載の多層配線板の製造方法。
<8> 上記<1>〜<7>のいずれかに記載の製造方法による多層配線板。
本発明は、従来のコンフォーマル穴明け及びダイレクト穴明けの課題を解決し、高密度多層基板に適用できる、多層基板の製造方法を提供することができる。
(層間絶縁樹脂) 層間絶縁樹脂として、半硬化状の絶縁板を用いる場合、一般的な配線板に用いられる公知の熱硬化性樹脂材料を用いることが出来る。このような熱硬化性樹脂材料としては、例えば、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、シアネート樹脂、マレイミド樹脂、イソシアネート樹脂、ベンゾシクロブテン樹脂、ビニル樹脂などが挙げられる。さらに、誘電特性、耐衝撃性、フィルム加工性などを考慮して、熱可塑性樹脂がブレンドされてあっても良く、熱可塑性樹脂としては、フッ素樹脂、ポリフェニレンエーテル、変性ポリフェニレンエーテル、ポリフェニレンスルフィド、ポリカーボネート、ポリエーテルイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリアリレート、ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリブタジエンなどが例示される。これらの樹脂材料は、1種類のものを単独で用いても良いし、2種類以上を混合して用いても良い。
また、半硬化状の絶縁板は、剛性や信頼性の確保のために、耐熱性合成繊維及びガラス繊維から選ばれる少なくとも一つを用いた繊維シートに樹脂材料を含浸したものであることが好ましい。耐熱性合成繊維としては、芳香族ポリアミド繊維及びポリイミド繊維から選ばれる少なくとも一つを用いたものであることが好ましい。さらに、繊維シートとしては、織布、不職布いずれを用いても良いが、穴加工性確保のために不織布あるいは高開繊の織布を用いることが好ましい。さらに、半硬化状の絶縁板には、無機フィラーを混合しても良い。
(金属箔) 金属箔としては、導電性が高い金属であればよく、例えば、銅箔、ニッケル箔、アルミ箔などを用いることができるが、一般的な配線板で用いられる銅箔が好ましい。金属箔の厚みとしては、エッチング量を低減することで微細配線を形成できるため、できるだけ薄いことが好ましく、3μm以下が好ましく、2μm以下がより好ましい。このような金属箔としてはピーラブルタイプまたはエッチャブルタイプを用いることが好ましく、さらに、層間絶縁樹脂との接着力を上げるために層間絶縁樹脂層と対向する面に粗化処理や防錆処理を施すことができる。また、3μmより厚い銅箔をエッチングにより3μm以下の厚みにすることもできる。ピーラブルタイプ及びエッチャブルタイプの金属箔とは、キャリアを有する金属箔であり、前者はキャリアが引き剥がし可能な金属箔であり、後者はキャリアがエッチング除去可能な金属箔である。
ピーラブルタイプの銅箔の場合、厚み10〜50μmのキャリア上に剥離層となる金属酸化物あるいは有機物層を形成し、その上に硫酸銅浴であれば硫酸50〜100g/L、銅30〜100g/L、液温20〜80℃、電流密度0.5〜100A/dm2の条件、ピロリン酸銅浴であればピロリン酸カリウム100〜700g/L、銅10〜50g/L、液温30〜60℃、pH8〜12、電流密度1〜10A/dm2の条件で厚み0.5〜5.0μmの金属箔を形成し、製造される。また、ここで用いる銅箔は、パターン形成用電気銅めっき時の電流密度より大きい電流密度で作製されたものであればよいが、好ましくは5A/dm2以上の電流密度で作製されたものを使用する。銅箔作製時の電流密度が低いと後のエッチング工程でエッチング速度が遅いという不具合が発生し、回路形成に支障をきたす。
エッチャブルタイプの銅箔の場合、銅箔を侵さないエッチング液でエッチング可能な金属をキャリアとして用いる方法、キャリアと銅箔の間にエッチングストップ層を設けた3層構造とする方法がある。前者のキャリアとしては、アルカリ溶液でエッチング除去できるAlが安価であり好ましい。後者のエッチングストップ層としては、導電性が高く、キャリアのエッチング液では侵されないことが好ましく、例えば、キャリアに銅箔を用いる場合、NiやCrを用いることが好ましい。エッチングストップ層がNi層の場合、キャリアにめっきにより形成する方法や、Ni箔とキャリアを、ローラを通して貼り合わせることで形成する方法がある。このようなエッチングストップ層の厚みとしては、0.1〜5μmが好ましく、0.1μm未満ではエッチングストップ層にピンホールが発生し、機能をはたさない恐れがある。
金属箔に対する防錆処理は、ニッケル、錫、亜鉛、クロム、モリブデン、コバルトのいずれか、若しくはそれらの合金を用いて行うことができる。これらはスパッタや電気めっき、無電解めっきにより金属箔上に薄膜形成を行うものであるが、コストの面から電気めっきが好ましい。具体的にはめっき層にニッケル、錫、亜鉛、クロム、モリブデン、コバルトの内一種類以上の金属塩を含むめっき層を用いてめっきを行う。金属イオンの析出を容易にするためにクエン酸塩、酒石酸塩、スルファミン酸等の錯化剤を必要量添加することも出来る。めっき液は通常酸性領域で用い、室温(25℃)〜80℃の温度で行う。めっきは通常電流密度0.1〜10A/dm2、通電時間1〜60秒、好ましくは1〜30秒の範囲から適宜選択する。防錆処理金属の量は、金属の種類によって異なるが、合計で10〜2000μg/dm2が好適である。防錆処理が厚すぎるとエッチング阻害と電気特性の低下を引き起こし、薄すぎると樹脂とのピール強度低下の要因となりうる。さらに、ピール強度の低減抑制及び接着力の向上のためにクロメート処理やシランカップリング処理を行うことができる。
(積層板の製造) 以上のような層間絶縁樹脂と金属箔及び内層基板を用いて積層板を製造する。積層板とするには、加熱・加圧による手法を用いることができ、一般的な真空プレス機を用いることが好ましい。加熱・加圧の条件としては、層間絶縁樹脂材料の特性にあった条件が好ましく、例えば、温度150〜250℃、圧力1〜5MPaが好ましい。
金属箔がピーラブルタイプの場合、キャリアを引き剥がし、エッチャブルタイプの場合、キャリアをエッチングして、金属箔の厚みが3μm以下である積層板となる。ピーラブルタイプの場合、キャリアとの剥離層となる金属酸化物或いは有機物層をエッチングなどで除去することができる。また、エッチャブルタイプで金属箔を銅箔、キャリアをAl箔とした場合、アルカリ溶液であれば、キャリアのみをエッチングでき好ましい。さらに、金属箔は給電層として機能する範囲であれば薄いほど微細配線形成に適するため、エッチングにより厚みを低減することができ、ピーラブルタイプの場合、離型層の除去と同時に行うと効率的で好ましい。このようにして製造した積層板を用いて多層配線板を製造する。
(レーザ加工用表面処理) 以上のような積層板に粗化処理及び針状結晶形成処理を行い、レーザ加工性に優れる表面状態とする。粗化形状は、エッチング処理により形成できる。このようなエッチング液としては、ハロゲン以外の酸および/または過酸化水素を主成分とするエッチング液を用いることができる。例えば、10〜300g/lの硫酸および10〜200g/lの過酸化水素を主成分とするエッチング液や5〜200g/lの過硫酸アンモニウムまたは10〜300g/lの過硫酸ナトリウムと0〜100g/lの硫酸を主成分とするエッチング液が挙げられる。このようなエッチング液は、金属箔の粒界におけるエッチング速度が速いため、粗化形状が得られやすく好ましい。さらに、溶媒や添加剤が含まれてもよく、溶媒としては水やアルコール等を用いることができ、過酸化水素の分解防止のために添加剤として安定剤を用いることが好ましい。このような処理液により、Rz=0.5〜2μmの粗化形状が得られる。Rz=0.5未満ではレーザエネルギーを効率よく吸収することが困難であり、Rz=2μmを超えると金属箔にピンホールが発生するため、Rz=0.5〜2μmとなるよう処理時間と処理温度を実験的に求めることが好ましい。また、レーザスポット径に対する金属箔の表面積が大きい方がエネルギーを吸収しやすいため、凸部から凸部までの長さが0.5〜5μmであることが好ましい。0.5μm未満の処理条件では十分な粗化形状を形成することが困難であり、5μmを超えると十分な表面積を得ることが難しい。
針状結晶は、酸化剤を含有する処理液により形成することができる。このような処理液としては、水酸化ナトリウムや水酸化カリウムを主成分とする酸化剤があり、例えば、5〜50g/lの水酸化ナトリウム、30〜100g/lの亜塩素酸ナトリウム、5〜20g/lのリン酸三ナトリウムからなる黒化処理液を用いることができる。このような処理液では、液温80〜90℃、処理時間30〜300秒で処理することで、長さ0.1〜1μmの針状結晶を形成することができる。このような針状結晶は、レーザ光照射時に溶解し易く、レーザエネルギーを銅箔に伝えやすい、さらに、粗化処理によりレーザスポット径に対する表面積が大きくなっているため、効率よくレーザエネルギーを吸収し、小径の穴加工が可能になる。長さ0.1μm未満ではレーザ照射時の溶解が早すぎ、レーザエネルギーが十分に銅箔に伝わらず、長さ1μmを超えると針状結晶は形成困難である。
(レーザ穴明け加工) 以上のような表面処理を施した積層板にレーザ光を直接照射して穴加工を行う。レーザ光源としては、加工速度、価格の面からCO2レーザが好ましい。CO2レーザ加工機としては、一般的に配線板製造工程で用いるレーザ加工機を用いることができるが、レーザスポット形状がそのまま穴形状となるため、所定の穴径にレーザ光を絞って照射する必要がある。このようなレーザ加工機を用いて積層板に直接レーザ光を照射し、金属箔と層間絶縁樹脂にビア穴を形成する。このようなビア穴内には、スミアが発生しているため、過マンガン酸塩、クロム酸塩、過マンガン酸などを用いて除去することが好ましい。
(導体パターンの形成) 以上のように製造したビア穴付きの積層板に、無電解めっきによりシード層を形成し、電気めっきレジストを形成した後、電気めっきにより導体パターンを形成し、最後に不要な個所の金属箔をエッチング除去することで多層配線板を製造する。
無電解めっきは、無電解めっきの核となる触媒を付与し、これに無電解銅めっきを薄付けすることで形成する。触媒としては、貴金属イオンやパラジウムコロイドを用いることができ、特にパラジウムは樹脂への密着性が高く好ましい。無電解銅めっきとしては、硫酸銅、錯化剤、ホルマリン、水酸化ナトリウムを主成分とする、一般的な配線板で用いる無電解銅めっき液を用いることができる。めっき厚みとしては、シード層として給電可能な厚みがあれば良く、0.1〜1μmの範囲が好ましい。0.1μm未満であると無電解めっき層にピンホールが発生する恐れがあり、1μmを超えると微細配線形成が困難になる。
金属箔の導体パターンとなる以外の個所に電気めっきレジストを形成する。電気めっきレジストの厚さは、その後めっきする導体の厚さと同程度か、より厚い膜厚にするのが好ましい。電気めっきレジストに使用できる樹脂には、液状レジストやドライフィルムレジストがある。
導体パターンとなる電気銅めっきには、通常配線板で使用される硫酸銅電気めっきやピロリン酸電気めっきが使用できる。電気銅めっきの厚さは、導体パターンとして使用できればよく、1〜100μmの範囲であることが好ましく、微細導体パターン形成には5〜50μmの範囲であることがより好ましい。また、金属箔を銅箔とした場合、電気銅めっき層形成時の電流密度は銅箔作製時の電流密度よりも小さければよいが、好ましくは0.5〜5A/dm2である。電気銅めっき層形成時の電流密度が銅箔作製時の電流密度よりも高いと後のエッチング工程で過剰に溶解されやすくなってしまい良好な導体パターン形成を為すのに支障をきたす。
次にアルカリ性剥離液や硫酸あるいは市販のレジスト剥離液を用いて電気めっきレジストの剥離を行う。
パターン部以外の金属箔をエッチング除去して導体パターンが形成できる。例えば、金属箔として銅箔を用いた場合、エッチング液は、ハロゲン以外の酸及び過酸化水素を主成分とし、主成分に加えて溶媒、添加剤からなる溶液であり、溶媒としては、コスト、取り扱い性、安全性の面から水が好ましく用いられ、水にはアルコール等が添加されていても構わない。また、添加剤としては過酸化水素の安定剤等が添加されうる。さらに、ハロゲン以外の酸としては、硫酸、硝酸等が挙げられ、好ましくは、硫酸が用いられる。このようなエッチング液を用いて導体パターン部以外の銅箔をエッチング除去し、設計通りの導体パターンのトップ幅、ボトム幅を得るためには電気銅めっきのエッチング速度が銅箔のエッチング速度の80%以下であることが好ましい。
また、ハロゲン以外の酸として硫酸を用いる場合、エッチング液の主成分の濃度として、10〜300g/Lの硫酸および10〜200g/Lの過酸化水素水を用いることが好ましい。上記濃度域以下の濃度ではエッチング速度が遅いために作業性が悪く、上記濃度域以上の濃度ではエッチング速度が速いためにエッチング量のコントロールが難しい。また、銅箔のエッチング速度としては1〜15μm/分となるようにコントロールすることが作業性の面から好ましい。また、結晶構造の差異によるエッチング速度の差はエッチング液の温度に依存するため、エッチング除去の際にエッチング液の温度は20〜50℃とすることが好ましく、20〜40℃とすることがより好ましい。さらにエッチング時間としては、所望の導体パターン幅が形成されるような時間を実験により適宜求めればよいが、作業性、エッチングの均一性等のために10秒〜10分の範囲であることが好ましい。
必要な箇所にソルダレジストの形成、導体パターンへのめっき処理を行うことができる。このようなソルダレジストとしては、一般的な配線板で用いる液状レジストやフィルム状レジストを用いることができる。また、ワイヤボンド端子やフリップチップ端子に金めっきや錫めっきを施すことが好ましい。金めっきとしては、金の銅配線への拡散を抑えるために、電解Ni/Auめっきや無電解Ni/Pd/Auめっきを用いることができる。
以下に、本発明の実施例を記す。
図1(a)に示すように、基材厚さ0.4mm、銅箔厚さ18μmのガラス布−エポキシ樹脂基板を使用し、通常のサブトラクト法によって回路を形成した内層基板1を得た。図1(b)に示すように、層間絶縁樹脂層2として、高開繊のガラスクロスにシアネート系の絶縁樹脂を塗工したプリプレグGXA-67Y(日立化成工業株式会社製、商品名)を用い、金属箔3として厚さ2μmの銅箔をピーラブルタイプのキャリア4と共に真空プレスにより加熱・加圧して一体化した後、図1(c)に示すように、キャリア4を引き剥がし積層板とした。次に、図1(d)に示すように、100g/lの過硫酸ナトリウム溶液でRz=1μmに粗化処理した後、30g/lの水酸化ナトリウム、60g/lの亜塩素酸ナトリウム、10g/lのリン酸三ナトリウムからなる処理液で針状結晶を形成し、レーザ加工用表面処理層5を形成した。この積層板に図1(e)に示すように、CO2レーザ加工機LC-2F21(日立ビアメカニクス株式会社、商品名)により穴径50μmのビア穴6を形成し、過マンガン酸によりスミアを除去した後、硫酸を含む処理液で針状結晶を除去した。次に、パラジウムコロイドを付与し、無電解銅めっき液CUST201(日立化成工業株式会社、商品名)によりシード層を形成した(図示せず)。さらに、図1(f)に示すように、厚さ25μmの電気めっきレジストをラミネートし、I線ステッパー露光による露光、炭酸ナトリウム溶液による現像を行い、レジストパターン7を形成した。最後に、図1(g)に示すように、硫酸銅めっき液により厚さ20μmの導体パターン8を形成した後、アミン系レジスト剥離液でレジストを除去し、不要な部分の金属箔を硫酸と過酸化水素を主成分とするエッチング液で除去して回路を形成した。このようにして、高密度多層配線板を製造した。
比較例
積層板の粗化処理工程および針状結晶形成工程を行わなかった以外は、実施例と同様に配線板を製造した。しかし、レーザ光が反射し、穴径50μmのビア穴を形成することが出来なかった。
本発明の、実施例を説明するための各工程における断面図である。
符号の説明
1 ・・・内層基板
2 ・・・層間絶縁樹脂
3 ・・・金属箔
4 ・・・キャリア
5 ・・・レーザ加工用表面処理層
6 ・・・ビア穴
7 ・・・レジストパターン
8 ・・・導体パターン

Claims (8)

  1. 内層基板に層間絶縁樹脂を介して厚さ3μm以下の金属箔を積層する工程、前記金属箔に直接レーザ光を照射し、前記金属箔と前記層間絶縁樹脂に前記内層基板に達する貫通穴を形成する工程、前記貫通穴に導体を形成し前記内層基板と前記金属箔を電気的に接続する工程、電気めっきにより導体パターンを形成する工程、不要な箇所の前記金属箔をエッチング除去する工程、を少なくとも含む多層配線板の製造方法において、前記金属箔のレーザ光照射面に粗化形状の上に針状結晶を形成する工程を有することを特徴とする多層配線板の製造方法。
  2. 前記粗化形状がRz=0.5〜2μmであることを特徴とする請求項1に記載の多層配線板の製造方法。
  3. 前記粗化形状が、過硫酸アンモニウム、過硫酸ナトリウムまたは硫酸と過酸化水素の少なくとも1種類を含むエッチング液により形成することを特徴とする請求項1または2に記載の多層配線板の製造方法。
  4. 前記針状結晶が長さ0.1〜1μmであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の多層配線板の製造方法。
  5. 前記針状結晶が、前記金属箔を酸化剤で処理することにより形成することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の多層配線板の製造方法。
  6. 前記酸化剤が、水酸化ナトリウムまたは水酸化カリウムの少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の多層配線板の製造方法。
  7. 前記金属箔がキャリア付きの金属箔を、前記層間絶縁樹脂を介して前記内層基板とプレスにより一体化した後、キャリアを除去して形成することを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の多層配線板の製造方法。
  8. 請求項1〜7のいずれかに記載の製造方法による多層配線板。

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