JP2005197598A - 多層配線板及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 高密度多層基板に適用できる、多層基板の製造方法を提供することを目的とする。
【解決手段】 キャリア付きの金属箔に層間絶縁樹脂を塗布した樹脂付き金属箔を準備する工程、内層基板の少なくとも一方の面に前記樹脂付き金属箔を積層する工程、前記キャリアを除去する工程、前記金属箔に直接レーザ光を照射し、前記金属箔と前記層間絶縁樹脂に前記内層基板に達する非貫通穴を形成する工程、前記非貫通穴に導体を形成し前記内層基板と前記金属箔を電気的に接続する工程、電気めっきにより導体パターンを形成する工程、不要な箇所の前記金属箔をエッチング除去する工程、を少なくとも含む多層配線板の製造方法において、前記レーザ光が紫外線波長のレーザであること特徴とした多層配線板の製造方法である。
【選択図】 図1
【解決手段】 キャリア付きの金属箔に層間絶縁樹脂を塗布した樹脂付き金属箔を準備する工程、内層基板の少なくとも一方の面に前記樹脂付き金属箔を積層する工程、前記キャリアを除去する工程、前記金属箔に直接レーザ光を照射し、前記金属箔と前記層間絶縁樹脂に前記内層基板に達する非貫通穴を形成する工程、前記非貫通穴に導体を形成し前記内層基板と前記金属箔を電気的に接続する工程、電気めっきにより導体パターンを形成する工程、不要な箇所の前記金属箔をエッチング除去する工程、を少なくとも含む多層配線板の製造方法において、前記レーザ光が紫外線波長のレーザであること特徴とした多層配線板の製造方法である。
【選択図】 図1
Description
本発明は、多層配線板及びその製造方法に関する。
半導体の集積度が向上するに従い、入出力端子数が増加している。従って、多くの入出力端子を有する半導体パッケージが必要になった。このため、比較的大きなピッチで端子配列が可能なため高密度実装に適するBGA(Ball Grid Array)と称する半導体パッケージが開発されている。このような半導体パッケージ用の多層基板にはICチップとマザーボードを電気的に接続するための高密度な導体パターン形成及び非貫通バイアホールによる層間接続(インタースティシャルバイアホール、以下IVHと呼ぶ)の必要性が高まっている。
このようなIVHを形成するために、例えば、特許文献1に開示するように、銅箔のIVH形成箇所をエッチングにより除去し、この銅箔をマスクとして、マスク開口より大きな径のレーザ光を照射して穴明け加工するコンフォーマル穴明けが行われている。
また、特許文献2に開示するように、IVH径に絞ったレーザ光を直接銅箔に照射し、銅箔と絶縁樹脂を同時に穴明けするダイレクト穴明けも行われている。
特開平8-279679
特開2001-135911
しかしながら、コンフォーマル穴明けでは、銅箔が薄くなると、レーザ光によりIVH周辺の銅箔が加工され穴径がばらつくこと、エッチングにより形成する開口の位置精度を確保できないことに課題があった。また、ダイレクト穴明けでは、CO2レーザ光に対する銅箔の反射率が極めて高いため、銅箔の加工に大きなエネルギーが必要となり、穴加工が困難であった。さらに、紫外波長のレーザを用いた場合、絶縁樹脂層の補強材であるガラスクロスは紫外波長のレーザを透過するため、ガラスクロスが加工されないという問題があった。
本発明は、前記従来の課題を解決し、高密度多層基板に適用できる、多層基板の製造方法を提供することを目的とする。
発明者らは、鋭意検討の結果、紫外波長のレーザでガラスクロスを含まない樹脂付き金属箔(厚み3μm以下)を積層した積層板にビア穴を形成することで位置精度良く、確実に穴形成できることがわかった。
すなわち本発明は、キャリア付きの金属箔に層間絶縁樹脂を塗布した樹脂付き金属箔を準備する工程、内層基板の少なくとも一方の面に前記樹脂付き金属箔を積層する工程、前記キャリアを除去する工程、前記金属箔に直接レーザ光を照射し、前記金属箔と前記層間絶縁樹脂に前記内層基板に達する貫通穴を形成する工程、前記貫通穴に導体を形成し前記内層基板と前記金属箔を電気的に接続する工程、電気めっきにより導体パターンを形成する工程、不要な箇所の前記金属箔をエッチング除去する工程、を少なくとも含む多層配線板の製造方法において、前記レーザ光が紫外線波長のレーザであること特徴とした多層配線板の製造方法に関する。紫外線波長のレーザの波長は355nmが好ましく、金属箔の厚みは3μm以下が好ましく、貫通穴の直径は50μm以下が好ましい。層間絶縁樹脂は、厚み50μm以下が好ましく、低誘電材料であることが好ましい。金属箔の前記層間絶縁樹脂を塗布する面は、光沢面であることが好ましい。
また、本願発明は、これらの製造法による多層配線板にも関する。
以上に説明したとおり、本発明によると、位置精度良く、確実に穴形成できる高密度多層配線板およびその製造方法を提供することができる。
(層間絶縁樹脂) 層間絶縁樹脂として、一般的な配線板に用いられる公知の熱硬化性樹脂材料を用いることが出来、ガラスクロスを含まないものを用いる。このような熱硬化性樹脂材料としては、例えば、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、シアネート樹脂、マレイミド樹脂、イソシアネート樹脂、ベンゾシクロブテン樹脂、ビニル樹脂などが挙げられる。低誘電率の層間絶縁層とする場合、シアネート樹脂は誘電率が低く好ましい。
さらに、誘電特性、耐衝撃性、フィルム加工性などを考慮して、熱可塑性樹脂がブレンドされてあっても良く、熱可塑性樹脂としては、フッ素樹脂、ポリフェニレンエーテル、変性ポリフェニレンエーテル、ポリフェニレンスルフィド、ポリカーボネート、ポリエーテルイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリアリレート、ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリブタジエンなどが例示される。これらの樹脂材料は、1種類のものを単独で用いても良いし、2種類以上を混合して用いても良い。
このような樹脂材料には、基板の剛性を確保するために、無機フィラーやウィスカーを加えることもできる。
(金属箔) 金属箔としては、導電性が高い金属であればよく、例えば、銅箔、ニッケル箔、アルミ箔などを用いることができるが、一般的な配線板で用いられる銅箔が好ましい。金属箔の厚みとしては、エッチング量を低減することで微細配線を形成可能であり、レーザ加工時間が短縮できるため、できるだけ薄いことが好ましく、3μm以下が好ましく、2μm以下がより好ましい。このような金属箔としてはピーラブルタイプまたはエッチャブルタイプを用いることが好ましく、3μmより厚い銅箔をエッチングにより3μm以下の厚みにすることもできる。ピーラブルタイプ及びエッチャブルタイプの金属箔とは、キャリアを有する金属箔であり、前者はキャリアが引き剥がし可能な金属箔であり、後者はキャリアがエッチング除去可能な金属箔である。層間絶縁樹脂の塗布は、金属箔の光沢面にするのが好ましいが、必要であれば層間絶縁樹脂との接着力を上げるために、金属の層間絶縁樹脂層と対向する面に粗化処理や防錆処理を施すことができる。
ピーラブルタイプの銅箔の場合、厚み10〜50μmのキャリア上に剥離層となる金属酸化物あるいは有機物層を形成し、その上に硫酸銅浴であれば硫酸50〜100g/L、銅30〜100g/L、液温20℃〜80℃、電流密度0.5〜100A/dm2の条件、ピロリン酸銅浴であればピロリン酸カリウム100〜700g/L、銅10〜50g/L、液温30℃〜60℃、pH8〜12、電流密度1〜10A/dm2の条件で厚み0.5〜5.0μmの金属箔を形成し、製造される。また、ここで用いる銅箔は、パターン形成用電気銅めっき時の電流密度より大きい電流密度で作製されたものであればよいが、好ましくは5A/dm2以上の電流密度で作製されたものを使用する。銅箔作製時の電流密度が低いと後のエッチング工程でエッチング速度が遅いという不具合が発生し、回路形成に支障をきたす場合がある。また、剥離層の上にスパッタや蒸着により銅箔を形成することもできる。このような、銅箔は塗工する層間絶縁樹脂との接着強度を確保するために、一般的に粗化形状を形成することができるが、粗化形状をつけると後のエッチング工程でのエッチング量が増加し、微細な導体パターン形成が困難になるため、光沢面とすることが好ましい。
金属箔に対する防錆処理は、ニッケル、錫、亜鉛、クロム、モリブデン、コバルトのいずれか、若しくはそれらの合金を用いて行うことができる。これらはスパッタや電気めっき、無電解めっきにより金属箔上に薄膜形成を行うものであるが、コストの面から電気めっきが好ましい。具体的にはめっき槽にニッケル、錫、亜鉛、クロム、モリブデン、コバルトの内一種類以上の金属塩を含むめっき槽を用いてめっきを行う。金属イオンの析出を容易にするためにクエン酸塩、酒石酸塩、スルファミン酸等の錯化剤を必要量添加することも出来る。めっき液は通常酸性領域で用い、室温〜80℃の温度で行う。めっきは通常電流密度0.1〜10A/dm2、通電時間1〜60秒、好ましくは1〜30秒の範囲から適宜選択する。防錆処理金属の量は、金属の種類によって異なるが、合計で10〜2000μg/dm2が好適である。防錆処理が厚すぎるとエッチング阻害と電気特性の低下を引き起こし、薄すぎると樹脂とのピール強度低下の要因となりうる。さらに、ピール強度の低減抑制及び接着力の向上のためにクロメート処理やシランカップリング処理を行うことができる。
(樹脂付き金属箔の製造) 以上のような層間絶縁樹脂を金属箔に塗布して樹脂付き金属箔とする。金属箔への塗布は、ワニス状の層間絶縁樹脂をロールコータやコンマコータなどにより金属箔に塗工し、乾燥することで得られる。絶縁樹脂層の厚みとしては、内層基板の配線を埋め込むことができ、内層回路と外層回路の絶縁が確保できる厚みであればよく、100μm以下が好ましく、微細配線を形成した場合のインピーダンスコントロールの観点から、50μm以下が好ましく、レーザ加工時間の短縮のためには30μm以下がより好ましい。
(積層板の製造)以上のような樹脂付き金属箔及び内層基板を用いて積層板を製造する。積層板とするには、加熱・加圧による手法を用いることができ、一般的な真空プレス機を用いることが好ましい。加熱・加圧の条件としては、層間絶縁樹脂材料の特性にあった条件が好ましく、例えば、温度150℃〜250℃、圧力1MPa〜5MPaが好ましい。
金属箔がピーラブルタイプの場合、キャリアを引き剥がし、エッチャブルタイプの場合、キャリアをエッチングして、金属箔の厚みが3μm以下である積層板とすることができる。ピーラブルタイプの場合、キャリアとの剥離層となる金属酸化物或いは有機物層をエッチングなどで除去することができる。また、エッチャブルタイプで金属箔を銅箔、キャリアをAl箔とした場合、アルカリ溶液であれば、キャリアのみをエッチングでき好ましい。さらに、金属箔は給電層として機能する範囲であれば薄いほど微細配線形成に適するため、エッチングにより厚みを低減することができ、ピーラブルタイプの場合、離型層の除去と同時に行うと効率的で好ましい。このようにして製造した積層板を用いて多層配線板を製造する。
(レーザ穴明け加工) 以上のような積層板のビア穴となる内層基板に達する貫通穴を形成する箇所に紫外線波長のレーザ光を直接照射して穴加工を行う。紫外波長のレーザとしては、UV-YAGレーザの第3高調波(波長355nm)を用いると、比較的高いエネルギーを得られるため、加工速度を早くでき好ましい。このようなレーザ光を積層板に直接照射し、金属箔と層間絶縁樹脂にビア穴を形成する。また、レーザエネルギー分布を調整し、穴形状をテーパ形状にすると、穴内のめっき付き性が向上し好ましい。さらに、ビア穴径が50μm以下であると加工速度が速くなり好ましく、ビア穴のアスペクト比(ビア穴高さ/ビア底の直径)は1以下が信頼性確保のためには好ましく、このような層間絶縁樹脂厚みとビア穴径になるよう設計することが好ましい。このようなビア穴内には、スミアが発生しているため、過マンガン酸塩、クロム酸塩、過マンガン酸などを用いて除去することが好ましい。
(導体パターンの形成) 以上のように製造したビア穴付きの積層板に、無電解めっきによりシード層を形成し、電気めっきレジストを形成した後、電気めっきにより導体パターンを形成し、最後に不要な個所の金属箔をエッチング除去することで多層配線板を製造することができる。
無電解めっきは、無電解めっきの核となる触媒を付与し、これに無電解銅めっきを薄付けすることで形成する。触媒としては、貴金属イオンやパラジウムコロイドを用いることができ、特にパラジウムは樹脂への密着性が高く好ましい。無電解銅めっきとしては、硫酸銅、錯化剤、ホルマリン、水酸化ナトリウムを主成分とする、一般的な配線板で用いる無電解銅めっき液を用いることができる。めっき厚みとしては、シード層として給電可能な厚みがあれば良く、0.1〜1μmの範囲が好ましい。0.1μmより薄いと無電解めっき層にピンホールが発生する恐れがあり、1μmより厚いと微細配線形成が困難になる場合がある。
金属箔の導体パターンとなる箇所以外の箇所に電気めっきレジストを形成する。電気めっきレジストの厚さは、その後めっきする導体の厚さと同程度か、より厚い膜厚にするのが好ましい。電気めっきレジストに使用できる樹脂には、液状レジストやドライフィルムレジストがある。
導体パターンとなる電気銅めっきには、通常配線板で使用される硫酸銅電気めっきやピロリン酸電気めっきが使用できる。電気銅めっきの厚さは、導体パターンとして使用できればよく、1〜100μmの範囲であることが好ましく、微細導体パターン形成には5〜50μmの範囲であることがより好ましい。また、金属箔を銅箔とした場合、電気銅めっき層形成時の電流密度は銅箔作製時の電流密度よりも小さければよいが、好ましくは0.5〜5A/dm2である。電気銅めっき層形成時の電流密度が銅箔作製時の電流密度よりも高いと後のエッチング工程で過剰に溶解されやすくなってしまい良好な導体パターン形成を為すのに支障をきたす場合がある。
次にアルカリ性剥離液や硫酸あるいは市販のレジスト剥離液を用いて電気めっきレジストの剥離を行う。
パターン部以外の金属箔をエッチング除去して導体パターンが形成できる。例えば、金属箔として銅箔を用いた場合、エッチング液は、ハロゲン以外の酸及び過酸化水素を主成分とし、主成分に加えて溶媒、添加剤からなる溶液であり、溶媒としては、コスト、取り扱い性、安全性の面から水が好ましく用いられ、水にはアルコール等が添加されていても構わない。また、添加剤としては過酸化水素の安定剤等が添加されうる。さらに、ハロゲン以外の酸としては、硫酸、硝酸等が挙げられ、好ましくは、硫酸が用いられる。このようなエッチング液を用いて導体パターン部以外の銅箔をエッチング除去し、設計通りの導体パターンのトップ幅、ボトム幅を得るためには電気銅めっきのエッチング速度が銅箔のエッチング速度の80%以下であることが好ましい。
また、ハロゲン以外の酸として硫酸を用いる場合、エッチング液の主成分の濃度として、10〜300g/Lの硫酸および10〜200g/Lの過酸化水素水を用いることが好ましい。上記濃度域以下の濃度ではエッチング速度が遅いために作業性が悪く、上記濃度域以上の濃度ではエッチング速度が速いためにエッチング量のコントロールが難しい。また、銅箔のエッチング速度としては1〜15μm/分となるようにコントロールすることが作業性の面から好ましい。また、結晶構造の差異によるエッチング速度の差はエッチング液の温度に依存するため、エッチング除去の際にエッチング液の温度は20〜50℃とすることが好ましく、20〜40℃とすることがより好ましい。さらにエッチング時間としては、所望の導体パターン幅が形成されるような時間を実験により適宜求めればよいが、作業性、エッチングの均一性等のために10秒〜10分の範囲であることが好ましい。
必要な箇所にソルダレジストの形成、導体パターンへのめっき処理を行うことができる。このようなソルダレジストとしては、一般的な配線板で用いる液状レジストやフィルム状レジストを用いることができる。また、ワイヤボンド端子やフリップチップ端子に金めっきや錫めっきを施すことが好ましい。金めっきとしては、金の銅配線への拡散を抑えるために、電解Ni/Auめっきや無電解Ni/Pd/Auめっきを用いることができる。
以下に、本発明の実施例を記す。
(実施例1)
図1(a)に示すように、基材厚さ0.4mm、銅箔厚さ18μmのガラス布−エポキシ樹脂基板を使用し、通常のサブトラクト法によって回路を形成した内層基板1を得た。図1(b)に示すように、層間絶縁樹脂層2としてシアネート系の絶縁樹脂を用い、キャリア4を有するピーラブルタイプの金属箔3である厚さ2μmの銅箔にロールコータにより厚さ40μm塗工して樹脂付き金属箔を得た。次に、樹脂付き金属箔を内層基板の両面に配置し、真空プレスにより加熱・加圧して一体化した後、図1(c)に示すように、キャリア4を引き剥がし積層板とした。この積層板に図1(d)に示すように、UV-YAGレーザ加工機により波長355nm、加工周波数40kHz、パルス数30回にて穴径50μmのビア穴5を形成し、過マンガン酸によりスミアを除去した。次に、パラジウムコロイドを付与し、無電解銅めっき液CUST201(日立化成工業株式会社、商品名)によりシード層を形成した(図示せず)。
図1(a)に示すように、基材厚さ0.4mm、銅箔厚さ18μmのガラス布−エポキシ樹脂基板を使用し、通常のサブトラクト法によって回路を形成した内層基板1を得た。図1(b)に示すように、層間絶縁樹脂層2としてシアネート系の絶縁樹脂を用い、キャリア4を有するピーラブルタイプの金属箔3である厚さ2μmの銅箔にロールコータにより厚さ40μm塗工して樹脂付き金属箔を得た。次に、樹脂付き金属箔を内層基板の両面に配置し、真空プレスにより加熱・加圧して一体化した後、図1(c)に示すように、キャリア4を引き剥がし積層板とした。この積層板に図1(d)に示すように、UV-YAGレーザ加工機により波長355nm、加工周波数40kHz、パルス数30回にて穴径50μmのビア穴5を形成し、過マンガン酸によりスミアを除去した。次に、パラジウムコロイドを付与し、無電解銅めっき液CUST201(日立化成工業株式会社、商品名)によりシード層を形成した(図示せず)。
さらに、図1(e)に示すように、厚さ25μmの電気めっきレジストをラミネートし、I線ステッパー露光による露光、炭酸ナトリウム溶液による現像を行い、レジストパターン6を形成した。最後に、図1(f)に示すように、硫酸銅めっき液により厚さ20μmの導体パターン7を形成した後にアミン系レジスト剥離液でレジストを除去し、不要な部分の金属箔を硫酸と過酸化水素を主成分とするエッチング液で除去して回路を形成した。このようにして、高密度多層配線板を製造した。
(比較例1)
レーザとしてCO2レーザを用いた以外は、実施例1と同様に多層配線板を製造した。CO2レーザは、波長106μm、パルス幅8μsで1ショット及びパルス幅3μsで1ショットの計2ショットにてビア穴の加工を試みた。しかし、レーザ光が反射し、穴径50μmのビア穴を形成することが出来なかった。
レーザとしてCO2レーザを用いた以外は、実施例1と同様に多層配線板を製造した。CO2レーザは、波長106μm、パルス幅8μsで1ショット及びパルス幅3μsで1ショットの計2ショットにてビア穴の加工を試みた。しかし、レーザ光が反射し、穴径50μmのビア穴を形成することが出来なかった。
(比較例2)
層間絶縁樹脂層として、ガラスクロスに含浸した絶縁樹脂を用いて、キャリア付きの銅箔を内層基板に積層した以外は、実施例と同様に多層配線板を製造した。しかし、ビア穴内のガラスクロスがレーザによって加工されず、層間接続できない箇所が発生した。
層間絶縁樹脂層として、ガラスクロスに含浸した絶縁樹脂を用いて、キャリア付きの銅箔を内層基板に積層した以外は、実施例と同様に多層配線板を製造した。しかし、ビア穴内のガラスクロスがレーザによって加工されず、層間接続できない箇所が発生した。
1 ・・・内層基板
2 ・・・層間絶縁樹脂
3 ・・・金属箔
4 ・・・キャリア
5 ・・・ビア穴
6 ・・・レジストパターン
7 ・・・導体パターン
2 ・・・層間絶縁樹脂
3 ・・・金属箔
4 ・・・キャリア
5 ・・・ビア穴
6 ・・・レジストパターン
7 ・・・導体パターン
Claims (8)
- キャリア付きの金属箔に層間絶縁樹脂を塗布した、樹脂付き金属箔を準備する工程、内層基板の少なくとも一方の面に前記樹脂付き金属箔を積層する工程、前記キャリアを除去する工程、前記金属箔に直接レーザ光を照射し、前記金属箔と前記層間絶縁樹脂に前記内層基板に達する非貫通穴を形成する工程、前記非貫通穴に導体を形成し前記内層基板と前記金属箔を電気的に接続する工程、電気めっきにより導体パターンを形成する工程、及び不要な箇所の前記金属箔をエッチング除去する工程、を少なくとも含む多層配線板の製造方法であって、前記レーザ光が紫外線波長のレーザであること特徴とした多層配線板の製造方法。
- 前記紫外線波長のレーザの波長が355nmであることを特徴とした請求項1に記載の多層配線板の製造方法。
- 前記金属箔の厚みが3μm以下であることを特徴とした請求項1または2のいずれかに記載の多層配線板の製造方法。
- 前記貫通穴の直径が、50μm以下であることを特徴とした請求項1〜3のいずれかに記載の多層配線板の製造方法。
- 前記層間絶縁樹脂の厚みが50μm以下であることを特徴とした請求項1〜4のいずれかに記載の多層配線板の製造方法。
- 前記層間絶縁樹脂が低誘電材料であることを特徴とした請求項1〜5のいずれかに記載の多層配線板の製造方法。
- 前記金属箔の前記層間絶縁樹脂を塗布する面が、光沢面であることを特徴とした請求項1〜6のいずれかに記載の多層配線板の製造方法。
- 請求項1〜7のいずれかに記載の製造法による多層配線板。
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