JP2005149724A - 電流切断器 - Google Patents
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Abstract
【課題】電流切断器に係り、小型でありながらも動作の精度が高く、しかも鋭敏に動作するようにした電流遮断器を提供することを目的とする。
【解決手段】ケーシング4 内の収納室43内に固定接点板2 と、基端部がケーシング4 支持させ、先端部をこの固定接点板に上方から接離させる可動接点板1 と、この可動接点板1 を動かすバイメタル3とを備える電流切断器において、正転形状と反転形状とに切り替わるバイメタル3 を収納室43の上面49と可動接点板1 との間に、ケーシング4 及び可動接点板1 に固定されない非固定状態で配置する。
【選択図】 図1
【解決手段】ケーシング4 内の収納室43内に固定接点板2 と、基端部がケーシング4 支持させ、先端部をこの固定接点板に上方から接離させる可動接点板1 と、この可動接点板1 を動かすバイメタル3とを備える電流切断器において、正転形状と反転形状とに切り替わるバイメタル3 を収納室43の上面49と可動接点板1 との間に、ケーシング4 及び可動接点板1 に固定されない非固定状態で配置する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電流切断器に係り、特に小型でありながらも動作の精度が高く、しかも鋭敏に動作するようにした電流遮断器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から、バイメタルを用いた電流切断器は、電動機等の発熱により外部の温度が上昇した場合や、電流切断器に高圧電流が流れた場合に、回路を切断するために用いられている。今日、電気製品の小型化には目覚しいものがあり、電流切断器においても、他の電子素子と同じように基板に実装できるように、例えばケーシングを含めて全長1cm以下、幅5mm以下程度に小型化することが求められている。
【0003】
従来の比較的小型のバイメタルを用いた電流切断器の代表例を2種、図16用いて説明する。第1の例を、図16の(A)に示す。このものは、可動接点板101を固定接点板102の上方に配置して、可動接点板101の下方にバイメタル103を配置する。 バイメタル103の基端は可動接点板101の基端にカシメ等の固定手段104で固定され、全体がケーシング105内に収納されている。そして、バイメタル103の温度が所定値以上に上昇すると、図16の(B)に示すように、バイメタル103が反転して、可動接点板101を上方に押し上げ、両接点板101,102の接触を断つ。このバイメタル103の温度上昇の原因としては、ケーシング105の外部の熱と、過電流による可動接点板101の発熱とが挙げられるが、これらが競合する場合もある。
【0004】
第2の例を、図16の(C)に示す。このものは、可動接点板101を固定接点板102の上方に配置して、可動接点板101上にバイメタル103を配置する。このバイメタル103の両端は、可動接点板101の上面両端に設けられた支持部106、106によって支持されており、全体がケーシング105に収納されている。そして、図16の(D)に示すように、温度上昇に伴い、バイメタル103が反転することによって、可動接点板101を上方に引き上げて、両接点板101、102の接触を断つ。このバイメタル103の温度上昇の原因としても、ケーシング105の外部の熱と、過電流による可動接点板101の発熱とが挙げられ、これらが競合する場合もある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、これらの従来の電流切断器は、バイメタル103の大きさが可動接点板101の大きさによって制約され、動作の精度を高める上で不利になるという問題がある。即ち、第1の例の場合には、バイメタル103を可動接点板101より図16の右方に伸ばすと固定接点板102に接触して、バイメタル103を介して両接点101,102が導通するおそれがあるので、バイメタル103を可動接点板101よりも長くすることはできない。また、第2の例では、可動接点板101の上にバイメタル103を載せるので、バイメタル103を可動接点板101よりも大きくすることはできない。
【0006】
逆に言えば、バイメタル103の精度を確保するために、所定の大きさのバイメタル103を用いようとすれば、電流切断器ケーシング105の大きさをそれなりに大きくする必要があり、電流切断器の小型化を図る上で不利になる。つまり、電流切断器の動作精度を高めることと、小型化を図ることは二律背反的な課題とされているのである。
【0007】
また、第1の例では、この他に、バイメタル103の少なくとも一端が固定されているので、両端が固定されていない第2の例に比べて、バイメタル103の反転動作の鋭敏さを高める上でも不利になる。
【0008】
本発明は、このような従来の技術の課題を解決し、小型でありながらも動作の精度が高く、しかも鋭敏に動作するようにした電流遮断器を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、内部に収納室が形成されたケーシングと、前記収納室内の一端部に固定された固定接点板と、前記収納室内に配置され、基端部が前記ケーシングに支持されるとともに、先端部を前記固定接点板に上方から接離させる可動接点板と、前記収納室内に配置され、温度変化によって変形することにより可動接点板を動かすバイメタルとを備える電流切断器において、この目的を達成するため、以下の技術的手段を採用する。
【0010】
即ち、本願の第1の発明(以下、本第1発明という。)は、先ず、前記可動接点板がその先端部を下方に配置された固定接点板から上方に離隔させる弾力を備え、又は、その先端部を該先端部の下方に配置された固定接点板から上方に離隔させる付勢手段を備えると言う技術的手段を採用している。
【0011】
又、本第1発明においては、前記バイメタルは、前記収納室の上面と可動接点板との間に、前記ケーシング及び可動接点板に固定されない非固定状態で配置され、温度変化によって、前記上面に受止められた該バイメタルの両端部よりも中間部が可動接点板側に張り出す方向に湾曲して該可動接点板の先端部を前記固定接点板に押圧する正転形状と、湾曲方向を反転して可動接点板の先端部が固定接点板から離隔することを許容する反転形状とに切り替わると言う技術的手段を採用している。
【0012】
このように構成された本第1発明によれば、前記バイメタルが所定の反転動作温度まで加熱されると、該バイメタルが正転形状から反転形状に切り替わり、可動接点板の先端部が該可動接点板の弾力又は付勢手段の付勢力によって固定接点板から離隔する。この後、前記反転動作温度よりも低温の正転復帰温度まで前記バイメタルが冷却されると、該バイメタルは反転形状から正転形状に復帰し、可動接点板の先端部を固定接点板に押圧する。
【0013】
又、本第1発明によれば、前記バイメタルは、可動接点板とその上側の収納室の上面との間に配置されるので、バイメタルの長さを収納室の長さの範囲内で可動接点板及び固定接点板の大きさによって制約されずに長く設定して、精度を高めることができる上、バイメタルが前記ケーシング及び可動接点に固定されない非固定状態で配置されるので、正転形状から反転形状に、又、反転形状から正転形状に俊敏に変形させることができる。
【0014】
本願の他の発明(以下、本第2発明という。)は、前記目的を達成するため、先ず、前記可動接点板がその先端部を下方に配置された前記固定接点板に押圧する弾力を備え、又はその先端部を下方に配置された前記固定接点板から押圧する付勢手段を備えるという技術的手段を採用する。
【0015】
又、本第2発明は、前記バイメタルは、前記収納室の下面と可動接点板との間に、前記ケーシング及び可動接点板に固定されない非固定状態で配置され、温度変化によって、前記下面に受止められた該バイメタルの両端部よりも中間部が可動接点板側に張り出す方向に湾曲して該可動接点板の先端部が前記固定接点板に接触することを許容する正転形状と、湾曲方向を反転して可動接点板の先端部を固定接点板から離隔させる反転形状とに切り替わるという技術的手段を採用する。
【0016】
このように構成した本第2発明によれば、前記バイメタルが所定の反転動作温度まで加熱されると、該バイメタルが正転形状から反転形状に切り替わり、可動接点板の先端部が該可動接点板の弾力又は付勢手段の付勢力によって固定接点板から離隔する。この後、前記反転動作温度よりも低温の正転復帰温度まで前記バイメタルが冷却されると、該バイメタルは反転形状から正転形状に復帰し、可動接点板の先端部を固定接点板に押圧する。
【0017】
又、本第1発明によれば、前記バイメタルは、可動接点板とその上側の収納室の上面との間に配置されるので、バイメタルの長さを収納室の長さの範囲内で可動接点板及び固定接点板の大きさによって制約されずに長く設定して、精度を高めることができる上、バイメタルが前記ケーシング及び可動接点に固定されない非固定状態で配置されるので、正転形状から反転形状に、又、反転形状から正転形状に俊敏に変形させることができる。
【0018】
本願の第3の発明(以下、本第3発明という。 )は、内部に収納室が形成されたケーシングと、前記収納室内の一端部に固定された固定接点板と、前記収納室内に配置され、基端部が前記ケーシングに支持されるとともに、先端部を前記固定接点板に下方から接離させる可動接点板と、前記収納室内に配置され、温度変化によって変形することにより可動接点板を動かすバイメタルとを備える電流切断器において、前記目的を達成するため、以下のような技術的手段を採用する。
【0019】
即ち、前記可動接点がその先端部を該先端部の上方に配置された前記固定接点板に押圧する弾力を備え、又は、その先端部を該先端部の上方に配置された前記固定接点板に押圧する付勢手段を備える。又、前記バイメタルは、前記収納室の上面と可動、固定両接点板との間に、前記ケーシング、可動接点板及び固定接点板に固定されない非固定状態で配置され、温度変化によって、前記可動接点板の基端部と固定接点板とに受止められた両端部よりも中間部が前記上面側に張り出す方向に湾曲して可動接点板の先端部が固定接点板に押圧されることを許容する正転形状と、逆に湾曲して該可動接点板の先端部を固定接点板から離隔させる反転形状とに切り替わるという技術的手段を採用している。
【0020】
このように構成された本第3発明によれば、前記バイメタルが所定の反転動作温度まで加熱されると、該バイメタルが正転形状から反転形状に切り替わり、該バイメタルが可動接点板の先端部を固定接点板から離隔させる。この後、前記反転動作温度よりも低温の正転復帰温度まで前記バイメタルが冷却されると、該バイメタルは反転形状から正転形状に復帰し、可動接点板の先端部が該可動接点板の弾力又は付勢手段の不勢力により固定接点板に押圧される。
【0021】
又、本第3発明によれば、前記バイメタルは、前記収納室の上面と可動、固定両接点板との間に配置されるので、バイメタルの長さを収納室の長さの範囲内で可動接点板及び固定接点板の大きさによって制約されずに長く設定して、精度を高めることができる上、バイメタルが前記ケーシング及び可動接点に固定されない非固定状態で配置されるので、正転形状から反転形状に俊敏に変形させることができる。
【0022】
本第1発明及び本第3発明において、前記バイメタルが、所定の通常反転動作温度で正転形状から反転形状に切り替わり、所定の通常正転復帰温度で反転形状から正転形状に復帰する通常用バイメタルと、この通常用バイメタルの上面側に重ねて配置され、前記通常反転動作温度よりも高温の非常反転動作温度で正転形状から反転形状に切り替わり、前記通常正転復帰温度よりも低温の非常正転復帰温度で反転形状から正転形状に切り替わり、かつ、正転復帰力及び反転力が通常用バイメタルのこれらよりも強い非常作動用バイメタルとで構成されることがある。又、本第2発明においては、前記バイメタルが、所定の通常反転動作温度で正転形状から反転形状に切り替わり、所定の通常正転復帰温度で反転形状から正転形状に復帰する通常用バイメタルと、この通常用バイメタルの下面側に重ねて配置され、前記通常反転動作温度よりも高温の非常反転動作温度で正転形状から反転形状に切り替わり、前記通常正転復帰温度よりも低温の非常正転復帰温度で反転形状から正転形状に切り替わり、かつ、正転復帰力及び反転力が通常用バイメタルのこれらよりも強い非常作動用バイメタルとで構成されることがある。
【0023】
この構成によれば、外部の熱や可動接点板及び固定接点板の抵抗発熱により、バイメタルが反転動作温度以上に加熱されると、通常用バイメタルが反転形状に切り替わり、可動、固定両接点板が開かれる。この後、バイメタルの温度が、通常用バイメタルの正転復帰温度以下に低下すると、通常用バイメタルが反転形状から正転形状に変形して可動、固定両接点板が閉じられる。
【0024】
しかし、何らかの理由で通常用バイメタルがその反転動作温度を上回る高温以上に加熱されても反転しないことがあれば、バイメタルが非常用バイメタルの反転動作温度まで昇温した時に非常用バイメタルが反転し、可動、固定両接点板が開かれる。この後、バイメタルの温度が通常正転復帰温度以下に低下しても、更に低温の非常正転復帰温度以下の低温にならなければ、非常用バイメタルは正転形状に復帰せず、可動、固定両接点板が開かれた状態が保持される。
【0025】
そして、例えば冷凍庫などで非常正転復帰温度以下の低温に冷却することにより、非常用バイメタルが正転形状に復帰すると、可動、固定両接点板が閉じられる。この際に何らかの理由により通常用バイメタルが反転形状になっていても、非常用バイメタルがその正転復帰力によって通常用バイメタルを強制的に正転形状に復帰させる。
【0026】
本第1発明、本第2発明、及び本第3発明において、前記可動接点板の先端部と、これに対向する固定接点板の部分とにそれぞれ接点が設けられると、可動接点板及び固定接点板の溶損を防止して耐久性を高めることができる。
【0027】
又、本第1発明、本第2発明、及び本第3発明において、前記可動接点板と固定接点板とを常時接続する抵抗体が設けられると、電流切断器は常時導通状態に保持されるが、前記可動接点板と固定接点板との開閉によりこれらの間の抵抗値、即ち、電流切断器の内部抵抗値が変化する。
【0028】
なお、本第1発明、本第2発明、及び本第3発明は、回路に過大な電流が流れるのを防止するブレーカー、外部温度の変化に対応して回路を切断する温度ヒューズ、及びこれらブレーカーの機能と温度ヒューズの機能を兼備する電流切断器などに最適である。又、本最初明細書における上下、左右、前後などの位置関係を示す用語は、相対的な位置関係を示し、本発明を添付した図面を参照しながら理解し易くするために用いているのであって、絶対的な位置関係を限定するものではない。
【0029】
【発明の実施の形態】
本第1発明の一実施例に係る電流切断器を図面に基づいて擬態的に説明すれば、以下の通りである。
【0030】
図中、図1は本第1 発明の一実施例に係る電流切断器の平面図であり、図2 は通電状態における図1のA−A線に沿った断面図であり、図3 は非通電状態における図1のA−A線に沿った断面図であり、図4 は右側面図である。
【0031】
この電流切断器は、内部に収納室43が形成されたケーシング4と、前記収納室43内の一端部に固定された固定接点板2と、前記収納室43内に配置され、基端部が前記ケーシング4に支持されるとともに、先端部を前記固定接点板2に上方から接離させる可動接点板1と、前記収納室43内に配置され、温度変化によって変形することにより前記可動接点板1を動かすバイメタル3とを備えている。
【0032】
前記ケーシング4の外形寸法は、特に限定されず、ここでは、長さ8mm、幅4mm、高さ1.5mmの世界最小級サイズにしてある。
【0033】
このケーシング4は、蓋を構成する上部材41と、上面から前記収納室43を凹入させた実を構成する下部材42とからなり、両者を合せて必要に応じて密閉することにより、固定接点板2、可動接点板1及びバイメタル3を収納する収納室43が外部から区画される。
【0034】
より詳しく説明すると、前記上部材41と下部材42との合わせ目には、図1ないし図3においてケーシング4の左端部に可動接点板1の基端部が挿通される導入口44が、右端部に固定接点板2が挿通される別の導入口45が形成されている。
【0035】
前記別の導入口45に挿通された固定接点板2の基端部は、下部材42から上方に突出させたピン46bを挿通してケーシング4に対して位置決めするとともに、前記上部材41と下部材42との右端部間に挟むことによりケーシング4に支持される。又、この固定接点板1の先端部は、前記収納室43の下側の上面に沿って配置される。
【0036】
前記導入口44に挿通された可動接点板1の基端部は、下部材42から上方に突出させたピン46aを挿通してケーシング4及び前記固定接点板2に対して、その先端部が固定接点板2の先端部の上側に位置するように位置決めするとともに、前記上部材41と下部材42との左端部間に挟むことによりケーシング4に支持される。
【0037】
前記バイメタル3は、固定接点板1をこれにピン46bが挿通されるように下部材4の右端部に載せ、可動接点板2をこれにピン46aが挿通され、先端部が固定接点板1の先端部重なるように下部材42の上に載せた後、中間部が両端部よりも下側に凸になる正転形状にして、固定接点板1及び可動接点板2の上に載せる。この後、上部材41をこれらバイメタル3、可動接点板2、固定接点板一及び下部材42に被せ、上部材41と下部材42とを閉じ合わせ、必要に応じて耐水性を高めるために密封する。
【0038】
ケーシング4の素材は特に限定されないが、ここでは絶縁性及び気密性が優れている合成樹脂を用いている。又、上下両部材41、42はUV樹脂、エポキシ樹脂などの接着剤で密封してもよいが、この実施例では、超音波により上下両部材41、42を溶着することにより、これらの間を密封している。
【0039】
可動、固定両接点板1、2は導体金属からなる板状体であり、それらの先端にはそれぞれ可動接点11又は固定接点21が設けられる。これら可動、固定両接点は、可動接点板1、あるいは、固定接点板2をプレスやカシメ等によって変形させて形成することも可能であるが、これらの方法では接点11、21を設けた反対側の面(背面)に膨らみができてしまい、その分、電流切断器の高さが大きくなる。そこで、この実施例では、アウトレイを採用することにより、背面の膨らみを無くし、電流切断器の高さ1.5mmのうち0.9mmを占める収納室43を有効利用できるようにしている。言い換えれば、背面の膨らみが無い分、接点11、21が開いた時のギャップを大きくすることができるのである。
【0040】
前記可動接点板1は、ケーシング4の収納室43内の左端から右端側に伸ばされており、その先端の可動接点11が、固定接点板2の接点21の上方に位置している。又、この可動接点板1は前記接点11を固定接点板2の接点21か離隔させる弾力を備えている。
【0041】
次に、バイメタル3は、熱膨張率が異なる2種類の金属層からなるが、これに代えて3種類の金属からなるトリメタルを用いてもよい。バイメタル3としては、温度変化に応じて徐々に形状を変えるものもあるが、熱応答性及び精度を高められるので、温度変化によって反りの方向が切り替わる正転反転型のバイメタル又はトリメタルを用いている。
【0042】
このバイメタルは、図5(A)に示すように、仮想部分球面kを平面視において長方形に切り取ったものであり、同図(B)の中央断面図及び同図(C)の中央断面図に示すように、中央部分31を中心に長手方向の両端縁32、33、及び幅方向の両端縁34、34の方向に向かって漸次上昇する正転形状に形成され、所定の反転動作温度、例えば75℃に加熱されると、反転して中央部分31を中心に長手方向の両端縁32、33、及び幅方向の両端縁34、34の方向に向かって漸次下降する反転形状に変化する。この反転形状に変化したバイメタル3は、前記反転動作温度よりも低温の正転復帰温度、例えば50℃まで冷却されると元の正転形状に復帰する。なお、バイメタル3の平面形状は長方形に限定されるものではなく、ケーシング4の形状及び大きさを考慮して自由に決定すればよく、例えば円形にしてもよい。
【0043】
図2及び図3に示すように、このバイメタル3は前記収納室43内で前記可動接点板1の上側に、前記ケーシング4にも可動接点板1にも固定されない非固定状態で配置される。そして、正転形状の時には、図2に示すように、その左右両端32,33が該収納室43の上面49の左右両端に設定された当接部49a、49bに受止められ、中央部31が可動接点板1の中央部に形成した突起12を押さえて、可動接点板1の接点11を固定接点板2の接点21に押圧する。又、反転形状の時には、図3に示すように、左端縁32が可動接点板1の基端部に受止められ、右端縁33が前記収納室43の上側の上面に受止められるとともに可動接点板1の先端を受止め、中央部31が正転形状の時よりも上方に移動することにより、可動接点板1の接点11が固定接点板2の接点21から離隔することを許容するようにしている。
【0044】
なお、前記当接部49a、49bは、前記収納室43の上面49その他の部分と面一に形成しているが、この当接部49a、49bはその一方又は両方を収納室43の上面49のその他の部分よりも段落ち状に形成したり、段上がり状に形成したりしてもよい。
【0045】
ところで、前記バイメタル3は、上述したように、前記収納室43内で前記可動接点板1の上側に、前記ケーシング4にも可動接点板1にも固定されない非固定状態で配置されているので、可動接点板1の長さに制約されずに大きくすることができる。そして、バイメタル3を大きくすると、バイメタル3の成形時の寸法のばらつきの程度(標準偏差)を小さくして寸法精度を高めることができ、その結果、バイメタル3の動作のばらつきを小さくして、動作精度を高めることができる。
【0046】
又、前記バイメタル3は、前記収納室43内で前記可動接点板1の上側に、前記ケーシング4にも可動接点板1にも固定されない非固定状態で配置されているので、その両端又は一端がケーシング4或いは可動接点板1に拘束されている場合に比べて、俊敏に反転したり、正転復帰したりする。
【0047】
前記バイメタル3は、電流切断器の外部から伝わってくる熱の他に可動接点板1及び固定接点板2を電流が流れることによりこれらが発生する熱によっても加熱される。この可動接点板1及び固定接点板2に過電流が流れた時には、この可動接点板1及び固定接点板2が発生する熱は急激に増大し、バイメタル3を反転動作温度以上に加熱して反転させ、その結果、両接点11,21を離隔させて回路を遮断するのである。即ち、この電流切断器は、回路の雰囲気温度が一定以上上昇すると、回路を遮断する温度ヒューズとして利用したり、過電流防止用のブレーカーとして利用したりすることができるのである。
【0048】
なお、この実施例では、正転形状のバイメタル3と、可動接点板1とが点接触状に接触しているが、バイメタル3と可動接点板1とを線接触させたり、面接触させたりすることにより両者の接触面積を大きくすれば、可動接点板一からバイメタル3への熱伝導性がより良好になり、応答性を高めることができる。
【0049】
次に、本第2発明の一実施例に係る電流切断器を図面に基づいて具体的に説明する。図中、図6は通電状態における本第2発明の一実施例に係る電流切断器の断面図であり、図7は非通電状態における、本第2発明の一実施例に係る電流切断器の断面図である。
【0050】
この実施例では、可動接点板1の下方に固定接点板2が配置され、可動接点板1はその先端部を固定接点板2に押圧する弾力を備えている。又、バイメタル3は、前記収納室43の下面48と可動接点板1との間に、前記ケーシング4及び可動接点板1に固定されない非固定状態で配置される。
【0051】
このバイメタル3は、温度変化によって、前記下面48の長手方向両端部48a、48bに受止められた該バイメタル3の両端部32,33よりも中間部31が可動接点板1側に張り出す方向に湾曲して該可動接点板1の先端部が前記固定接点板2に接触することを許容する正転形状と、湾曲方向を反転して可動接点板1の先端部を固定接点板2から離隔させる反転形状とに切り替わる。
【0052】
即ち、正転状態では、図6に示すように、バイメタル3はその両端部32,33が下面48の両端部48a、48bに受止められ、その中間部31は可動接点板1の下方に位置して可動接点板1が自身の弾力で固定接点板2に接触することを妨げない。これに対して、反転状態では、バイメタル3の中間部31が下面48の中間部48cに受止められるとともにバイメタル3の左端32が可動接点板1の基端部に受止められ、その右端部33が可動接点板1の先端部を押し上げて固定接点板2から離隔させる。
【0053】
なお、前記下面48の中央部48cは、反転状態で可動接点板1の先端の接点11を固定接点板2の接点から大きく離隔させるために、該下面48の両端部48a、48bよりも可動接点板側に隆起させてある。
【0054】
この実施例のその他の構成、作用ないし効果は、前例と同様であるので、重複を避けるために、省略する。
【0055】
次に、本第3発明の一実施例に係る電流切断器を図面に基づき具体的に説明する。図中、図8は本第3発明の一実施例に係る電流切断器の平面図であり、図9は通電状態における図8のB−B線に沿った断面図であり、図10は非通電状態における図8のB−B線に沿った断面図である
この実施例では、可動接点板1の先端部が固定接点板2の先端部の下方に位置させてあり、可動接点板1の弾力で可動接点板1の先端部に設けた接点11を、固定接点板2の接点に押圧させるようにしている。
バイメタル3は、ケーシング4内に形成された収納室43の上面49と可動、固定両接点板1,2との間に、前記ケーシング4、可動接点板1及び固定接点板2に固定されない非固定状態で配置される。又、このバイメタル3は、温度変化によって、図9に示すように、前記可動接点板1の基端部と固定接点板2とに受止められた両端部32、33よりも中央部31が前記収納室43の上面49側に張り出す方向に湾曲して可動接点板1の先端部が固定接点板2に押圧されることを許容する正転形状と、図10に示すように、逆に湾曲して該可動接点板1の先端部を固定接点板2から離隔させる反転形状とに切り替わる。
【0056】
この実施例のバイメタル3は、上側のメタルの熱膨張率が下側のメタルのそれよりも小さい点で、前例のバイメタル3と上下逆になっている。そして、正転形状のときに、可動接点板1の弾力で、両接点11,21が閉じられ、反転形状のときに、バイメタル3が可動接点板1を押して、両接点11、21を開く点でも前例と異なっている。すなわち、本第1発明では、バイメタル3によって可動接点板1と固定接点板2とが接続され、可動接点板1の弾力によって両者が離隔されるのに対して、本第3発明では、可動接点板1の弾力によって可動接点板1と固定接点板2とが接続され、バイメタル3によって両者が離隔される点が異なっているのである。
【0057】
この実施例のその他の構成及び作用は前例のそれらと同様であり、又、この実施例の効果も前例のそれと同様であるので、これらの詳細な説明は省略することにする。
【0058】
図11ないし図13の各断面図に示す本第3発明の他の実施例では、バイメタル3が、所定の通常反転動作温度、例えば75℃で正転形状から反転形状に切り替わり、所定の通常正転復帰温度、例えば50℃で反転形状から正転形状に復帰する通常用バイメタル3bと、この通常用バイメタル3bの上面側に重ねて配置され、前記通常反転動作温度よりも高温の非常反転動作温度、例えば85℃以上に加熱された時に正転形状から反転形状に切り替わり、前記通常正転復帰温度よりも低温の非常正転復帰温度、例えば−0〜10℃以下に冷却された時に反転形状から正転形状に切り替わり、かつ、正転復帰力及び反転力が通常用バイメタル3bのこれらよりも強い非常用バイメタル3aとで構成される。
【0059】
この実施例では、バイメタル3が通常反転動作温度以上に加熱されると、通常用バイメタル3bが故障していなければ、図10に示すように、通常用バイメタル3bが反転して接点11、21が開かれる。そして、この後、正転復帰温度までバイメタル3が冷却されると、通常用バイメタル3bが正転復帰し、両接点11、21が閉じられる。
【0060】
しかし、通常用バイメタル3bが故障していると、バイメタル3が通常反転動作温度以上に加熱されても、通常用バイメタル3bが反転せず、接点11、21が閉じられたままになり、可動接点板1の発熱が続き、バイメタル3の温度が非常反転温度以上に昇温することがある。又、通常用バイメタル3bの故障以外の理由で電流切断器の電流が急激に増大し、バイメタル3の温度が一気に非常反転温度まで上昇することもある。
【0061】
バイメタル3が非常反転温度以上に加熱されると、図11に示すように、非常用バイメタル3aが反転し、通常用バイメタル3bを強制的に反転させて両接点11、21をバイメタル3aが正転復帰しないので、通常用バイメタル3bは正転復帰できず、接点11、21は開かれた状態に保持される。そして、例えばこの電流切断器を実装した基板を非常正転復帰温度以下に冷却すると、非常用バイメタル3aが正転復帰し、これに伴って通常用バイメタル3bも正転復帰し、両接点11、21が閉じられる。
【0062】
ここで、非常正転復帰温度を、常温よりも低く設定しておくと、この電流切断器を実装した基板を再使用するためには、基板を例えば冷蔵庫を使って人為的に冷却しなければならなくなり、その前に基板に搭載された電子部品や、基板に形成されている回路などの点検をするきっかけが与えられる。そして、基板が正常であることが確認された場合には、基板を冷却して電流切断器を復旧し、通常の使用を再開できる。言い換えれば、故障した基板が点検されずに再使用されることを防止できるようになるのである。
【0063】
図14の断面図に示す本第1発明の他の実施例では、可動接点板1の基端部と固定接点板2とが抵抗体5によって接続される。これにより、電流切断器は、両接点11、21が離隔している時でも導通状態となるが、接点11、21の開閉により、その内部抵抗値が高低切り替えられる。なお、この実施例では、前記抵抗体5がケーシング4に内蔵されているが、この抵抗体5は電流切断器に並列に外付けしてもよい。又、図示はしないが、本第3発明においても、可動接点板1の基端部と固定接点板2とを抵抗体5で接続して、電流切断器が常時導通しているが、その接点11、21の開閉により内部抵抗値が高低切り替えられるようにしてもよい。
【0064】
この実施例のその他の構成、作用ないし効果は前記本第1発明の一実施例のそれらと同様であるので、これらの詳細な説明は省略する。
【0065】
ところで、従来、可動接点板の素材としては、銅−ベリリウムが多用されているが、銅−ベリリウムからなる可動接点板は、可動接点板として必要な弾性を備えているが、コストが比較的高く、又、抵抗率が低いため電池など他の部品の端子と溶接することが困難である。この銅−ベリリウムにニッケルを継足して他の部品の端子に溶接し易くした可動接点板もあるが、構成が複雑になり、当然コストも高くなるという難点がある。これに対して、燐−青銅からなる可動接点板は、コストが低く、しかも、他の部品の端子への溶接性が良いが、製造技術上、板厚を薄くすることに限界があり、製造可能な板厚のものでは必要な変形量を得るためには可動接点板1の長さを約20mm程度にしなければならず、小型化を図る上で非常に不利であることが指摘されてきた。
【0066】
図15の断面図に示す本第1発明の又他の実施例では、可動接点板1が、銅−ベリリウム等に比べて剛直な燐−青銅からなり、基端部近傍にくびれ部13を設けて、可動接点板1の弾性をその先端部が固定接点板2に接離できる程度まで高めている。
【0067】
このくびれ部13は、可動接点板1の断面積を減少させたものであればよく、例えば切削、研削、プレスなどの機械加工により、板厚を減少させたり、板幅を減少させたり、板厚及び板幅を減少させたりして形成され、この実施例では、プレス加工により、板幅の全体にわたって板厚方向の両側から板厚を減少させたくびれ部13が形成されている。
【0068】
このくびれ部13を形成することにより、比較的剛性が高く、弾性が低い燐−青銅からなる可動接点板1の弾性が高められ、数mm程度の長さで必要な変形量、例えば0.2mm程度の変形量を得ることができる。
【0069】
この実施例のその他の構成、作用ないし効果は前記本第1発明の一実施例のそれらと同様であるので、これらの詳細な説明は省略する。
【0070】
【発明の効果】
以上に説明したように、本第1発明は、バイメタルを、前記収納室の上面と可動接点板との間に配置するので、ケーシングの寸法を増大させずに、バイメタルを収納室のスペースが許す限り、可動接点板の大きさや、可動接点板及び固定接点板の位置関係に制約されずに大きくすることができる作用が得られ、逆に、所定の大きさのバイメタルに対してケーシングを小さくできる作用が得られる。その結果、本第1発明によれば、小型でありながらも動作の精度が高い電流切断器を得ることができるという効果を得ることができる。
【0071】
又、本第1発明は、前記バイメタルが、ケーシング及び可動接点板に固定されない非固定状態で配置されるので、バイメタルの変形に対する制約が少なく、俊敏な動作を得ることができるという効果を得ることができる。
【0072】
次に、本第2発明は、前記収納室の下面と可動接点板との間に配置するので、ケーシングの寸法を増大させずに、バイメタルを収納室のスペースが許す限り、可動接点板の大きさや、可動接点板及び固定接点板の位置関係に制約されずに大きくすることができる作用が得られ、逆に、所定の大きさのバイメタルに対してケーシングを小さくできる作用が得られる。その結果、本第2発明によれば、小型でありながらも動作の精度が高い電流切断器を得ることができるという効果を得ることができる。
【0073】
又、本第2発明は、前記バイメタルが、ケーシング及び可動接点板に固定されない非固定状態で配置されるので、バイメタルの変形に対する制約が少なく、俊敏な動作を得ることができるという効果を得ることができる。
【0074】
次に、本第3発明は、前記バイメタルが、前記収納室の上面と可動、固定両接点板との間に配置されるので、ケーシングの寸法を増大させずに、バイメタルを収納室のスペースが許す限り、可動接点板の大きさや、可動接点板及び固定接点板の位置関係に制約されずに大きくすることができる作用が得られ、逆に、所定の大きさのバイメタルに対してケーシングを小さくできる作用が得られる。その結果、本第1発明によれば、小型でありながらも動作の精度が高い電流切断器を得ることができるという効果を得ることができる。
又、本第1発明は、前記バイメタルが、ケーシング、可動接点板及び固定接点板に固定されない非固定状態で配置されるので、バイメタルの変形に対する制約が少なく、俊敏な動作を得ることができるという効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の平面図である。
【図2】通電状態における図1のA−A線断面図である。
【図3】非通電状態における図1のA−A線断面図である。
【図4】本発明の右側面図である。
【図5】本発明のバイメタルの説明図である。
【図6】通電状態における本発明の断面図である。
【図7】非通電状態における本発明の断面図である。
【図8】本発明の平面図である。
【図9】通電状態における図8のB−B線断面図である。
【図10】非通電状態における図8のB−B線断面図である。
【図11】通電状態における本発明の断面図である。
【図12】非通電状態における本発明の断面図である。
【図13】非常状態における本発明の断面図である。
【図14】通電状態における本発明の断面図である。
【図15】非通電状態における本発明の断面図である。
【図16】従来例の説明図である。
【符号の説明】
1 可動接点板
2 固定接点板
3 バイメタル
3a 非常用バイメタル
3b 通常用バイメタル
4 ケーシング
11 接点
21 接点
43 収納室
48 下面
49 上面
【発明の属する技術分野】
本発明は、電流切断器に係り、特に小型でありながらも動作の精度が高く、しかも鋭敏に動作するようにした電流遮断器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から、バイメタルを用いた電流切断器は、電動機等の発熱により外部の温度が上昇した場合や、電流切断器に高圧電流が流れた場合に、回路を切断するために用いられている。今日、電気製品の小型化には目覚しいものがあり、電流切断器においても、他の電子素子と同じように基板に実装できるように、例えばケーシングを含めて全長1cm以下、幅5mm以下程度に小型化することが求められている。
【0003】
従来の比較的小型のバイメタルを用いた電流切断器の代表例を2種、図16用いて説明する。第1の例を、図16の(A)に示す。このものは、可動接点板101を固定接点板102の上方に配置して、可動接点板101の下方にバイメタル103を配置する。 バイメタル103の基端は可動接点板101の基端にカシメ等の固定手段104で固定され、全体がケーシング105内に収納されている。そして、バイメタル103の温度が所定値以上に上昇すると、図16の(B)に示すように、バイメタル103が反転して、可動接点板101を上方に押し上げ、両接点板101,102の接触を断つ。このバイメタル103の温度上昇の原因としては、ケーシング105の外部の熱と、過電流による可動接点板101の発熱とが挙げられるが、これらが競合する場合もある。
【0004】
第2の例を、図16の(C)に示す。このものは、可動接点板101を固定接点板102の上方に配置して、可動接点板101上にバイメタル103を配置する。このバイメタル103の両端は、可動接点板101の上面両端に設けられた支持部106、106によって支持されており、全体がケーシング105に収納されている。そして、図16の(D)に示すように、温度上昇に伴い、バイメタル103が反転することによって、可動接点板101を上方に引き上げて、両接点板101、102の接触を断つ。このバイメタル103の温度上昇の原因としても、ケーシング105の外部の熱と、過電流による可動接点板101の発熱とが挙げられ、これらが競合する場合もある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、これらの従来の電流切断器は、バイメタル103の大きさが可動接点板101の大きさによって制約され、動作の精度を高める上で不利になるという問題がある。即ち、第1の例の場合には、バイメタル103を可動接点板101より図16の右方に伸ばすと固定接点板102に接触して、バイメタル103を介して両接点101,102が導通するおそれがあるので、バイメタル103を可動接点板101よりも長くすることはできない。また、第2の例では、可動接点板101の上にバイメタル103を載せるので、バイメタル103を可動接点板101よりも大きくすることはできない。
【0006】
逆に言えば、バイメタル103の精度を確保するために、所定の大きさのバイメタル103を用いようとすれば、電流切断器ケーシング105の大きさをそれなりに大きくする必要があり、電流切断器の小型化を図る上で不利になる。つまり、電流切断器の動作精度を高めることと、小型化を図ることは二律背反的な課題とされているのである。
【0007】
また、第1の例では、この他に、バイメタル103の少なくとも一端が固定されているので、両端が固定されていない第2の例に比べて、バイメタル103の反転動作の鋭敏さを高める上でも不利になる。
【0008】
本発明は、このような従来の技術の課題を解決し、小型でありながらも動作の精度が高く、しかも鋭敏に動作するようにした電流遮断器を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、内部に収納室が形成されたケーシングと、前記収納室内の一端部に固定された固定接点板と、前記収納室内に配置され、基端部が前記ケーシングに支持されるとともに、先端部を前記固定接点板に上方から接離させる可動接点板と、前記収納室内に配置され、温度変化によって変形することにより可動接点板を動かすバイメタルとを備える電流切断器において、この目的を達成するため、以下の技術的手段を採用する。
【0010】
即ち、本願の第1の発明(以下、本第1発明という。)は、先ず、前記可動接点板がその先端部を下方に配置された固定接点板から上方に離隔させる弾力を備え、又は、その先端部を該先端部の下方に配置された固定接点板から上方に離隔させる付勢手段を備えると言う技術的手段を採用している。
【0011】
又、本第1発明においては、前記バイメタルは、前記収納室の上面と可動接点板との間に、前記ケーシング及び可動接点板に固定されない非固定状態で配置され、温度変化によって、前記上面に受止められた該バイメタルの両端部よりも中間部が可動接点板側に張り出す方向に湾曲して該可動接点板の先端部を前記固定接点板に押圧する正転形状と、湾曲方向を反転して可動接点板の先端部が固定接点板から離隔することを許容する反転形状とに切り替わると言う技術的手段を採用している。
【0012】
このように構成された本第1発明によれば、前記バイメタルが所定の反転動作温度まで加熱されると、該バイメタルが正転形状から反転形状に切り替わり、可動接点板の先端部が該可動接点板の弾力又は付勢手段の付勢力によって固定接点板から離隔する。この後、前記反転動作温度よりも低温の正転復帰温度まで前記バイメタルが冷却されると、該バイメタルは反転形状から正転形状に復帰し、可動接点板の先端部を固定接点板に押圧する。
【0013】
又、本第1発明によれば、前記バイメタルは、可動接点板とその上側の収納室の上面との間に配置されるので、バイメタルの長さを収納室の長さの範囲内で可動接点板及び固定接点板の大きさによって制約されずに長く設定して、精度を高めることができる上、バイメタルが前記ケーシング及び可動接点に固定されない非固定状態で配置されるので、正転形状から反転形状に、又、反転形状から正転形状に俊敏に変形させることができる。
【0014】
本願の他の発明(以下、本第2発明という。)は、前記目的を達成するため、先ず、前記可動接点板がその先端部を下方に配置された前記固定接点板に押圧する弾力を備え、又はその先端部を下方に配置された前記固定接点板から押圧する付勢手段を備えるという技術的手段を採用する。
【0015】
又、本第2発明は、前記バイメタルは、前記収納室の下面と可動接点板との間に、前記ケーシング及び可動接点板に固定されない非固定状態で配置され、温度変化によって、前記下面に受止められた該バイメタルの両端部よりも中間部が可動接点板側に張り出す方向に湾曲して該可動接点板の先端部が前記固定接点板に接触することを許容する正転形状と、湾曲方向を反転して可動接点板の先端部を固定接点板から離隔させる反転形状とに切り替わるという技術的手段を採用する。
【0016】
このように構成した本第2発明によれば、前記バイメタルが所定の反転動作温度まで加熱されると、該バイメタルが正転形状から反転形状に切り替わり、可動接点板の先端部が該可動接点板の弾力又は付勢手段の付勢力によって固定接点板から離隔する。この後、前記反転動作温度よりも低温の正転復帰温度まで前記バイメタルが冷却されると、該バイメタルは反転形状から正転形状に復帰し、可動接点板の先端部を固定接点板に押圧する。
【0017】
又、本第1発明によれば、前記バイメタルは、可動接点板とその上側の収納室の上面との間に配置されるので、バイメタルの長さを収納室の長さの範囲内で可動接点板及び固定接点板の大きさによって制約されずに長く設定して、精度を高めることができる上、バイメタルが前記ケーシング及び可動接点に固定されない非固定状態で配置されるので、正転形状から反転形状に、又、反転形状から正転形状に俊敏に変形させることができる。
【0018】
本願の第3の発明(以下、本第3発明という。 )は、内部に収納室が形成されたケーシングと、前記収納室内の一端部に固定された固定接点板と、前記収納室内に配置され、基端部が前記ケーシングに支持されるとともに、先端部を前記固定接点板に下方から接離させる可動接点板と、前記収納室内に配置され、温度変化によって変形することにより可動接点板を動かすバイメタルとを備える電流切断器において、前記目的を達成するため、以下のような技術的手段を採用する。
【0019】
即ち、前記可動接点がその先端部を該先端部の上方に配置された前記固定接点板に押圧する弾力を備え、又は、その先端部を該先端部の上方に配置された前記固定接点板に押圧する付勢手段を備える。又、前記バイメタルは、前記収納室の上面と可動、固定両接点板との間に、前記ケーシング、可動接点板及び固定接点板に固定されない非固定状態で配置され、温度変化によって、前記可動接点板の基端部と固定接点板とに受止められた両端部よりも中間部が前記上面側に張り出す方向に湾曲して可動接点板の先端部が固定接点板に押圧されることを許容する正転形状と、逆に湾曲して該可動接点板の先端部を固定接点板から離隔させる反転形状とに切り替わるという技術的手段を採用している。
【0020】
このように構成された本第3発明によれば、前記バイメタルが所定の反転動作温度まで加熱されると、該バイメタルが正転形状から反転形状に切り替わり、該バイメタルが可動接点板の先端部を固定接点板から離隔させる。この後、前記反転動作温度よりも低温の正転復帰温度まで前記バイメタルが冷却されると、該バイメタルは反転形状から正転形状に復帰し、可動接点板の先端部が該可動接点板の弾力又は付勢手段の不勢力により固定接点板に押圧される。
【0021】
又、本第3発明によれば、前記バイメタルは、前記収納室の上面と可動、固定両接点板との間に配置されるので、バイメタルの長さを収納室の長さの範囲内で可動接点板及び固定接点板の大きさによって制約されずに長く設定して、精度を高めることができる上、バイメタルが前記ケーシング及び可動接点に固定されない非固定状態で配置されるので、正転形状から反転形状に俊敏に変形させることができる。
【0022】
本第1発明及び本第3発明において、前記バイメタルが、所定の通常反転動作温度で正転形状から反転形状に切り替わり、所定の通常正転復帰温度で反転形状から正転形状に復帰する通常用バイメタルと、この通常用バイメタルの上面側に重ねて配置され、前記通常反転動作温度よりも高温の非常反転動作温度で正転形状から反転形状に切り替わり、前記通常正転復帰温度よりも低温の非常正転復帰温度で反転形状から正転形状に切り替わり、かつ、正転復帰力及び反転力が通常用バイメタルのこれらよりも強い非常作動用バイメタルとで構成されることがある。又、本第2発明においては、前記バイメタルが、所定の通常反転動作温度で正転形状から反転形状に切り替わり、所定の通常正転復帰温度で反転形状から正転形状に復帰する通常用バイメタルと、この通常用バイメタルの下面側に重ねて配置され、前記通常反転動作温度よりも高温の非常反転動作温度で正転形状から反転形状に切り替わり、前記通常正転復帰温度よりも低温の非常正転復帰温度で反転形状から正転形状に切り替わり、かつ、正転復帰力及び反転力が通常用バイメタルのこれらよりも強い非常作動用バイメタルとで構成されることがある。
【0023】
この構成によれば、外部の熱や可動接点板及び固定接点板の抵抗発熱により、バイメタルが反転動作温度以上に加熱されると、通常用バイメタルが反転形状に切り替わり、可動、固定両接点板が開かれる。この後、バイメタルの温度が、通常用バイメタルの正転復帰温度以下に低下すると、通常用バイメタルが反転形状から正転形状に変形して可動、固定両接点板が閉じられる。
【0024】
しかし、何らかの理由で通常用バイメタルがその反転動作温度を上回る高温以上に加熱されても反転しないことがあれば、バイメタルが非常用バイメタルの反転動作温度まで昇温した時に非常用バイメタルが反転し、可動、固定両接点板が開かれる。この後、バイメタルの温度が通常正転復帰温度以下に低下しても、更に低温の非常正転復帰温度以下の低温にならなければ、非常用バイメタルは正転形状に復帰せず、可動、固定両接点板が開かれた状態が保持される。
【0025】
そして、例えば冷凍庫などで非常正転復帰温度以下の低温に冷却することにより、非常用バイメタルが正転形状に復帰すると、可動、固定両接点板が閉じられる。この際に何らかの理由により通常用バイメタルが反転形状になっていても、非常用バイメタルがその正転復帰力によって通常用バイメタルを強制的に正転形状に復帰させる。
【0026】
本第1発明、本第2発明、及び本第3発明において、前記可動接点板の先端部と、これに対向する固定接点板の部分とにそれぞれ接点が設けられると、可動接点板及び固定接点板の溶損を防止して耐久性を高めることができる。
【0027】
又、本第1発明、本第2発明、及び本第3発明において、前記可動接点板と固定接点板とを常時接続する抵抗体が設けられると、電流切断器は常時導通状態に保持されるが、前記可動接点板と固定接点板との開閉によりこれらの間の抵抗値、即ち、電流切断器の内部抵抗値が変化する。
【0028】
なお、本第1発明、本第2発明、及び本第3発明は、回路に過大な電流が流れるのを防止するブレーカー、外部温度の変化に対応して回路を切断する温度ヒューズ、及びこれらブレーカーの機能と温度ヒューズの機能を兼備する電流切断器などに最適である。又、本最初明細書における上下、左右、前後などの位置関係を示す用語は、相対的な位置関係を示し、本発明を添付した図面を参照しながら理解し易くするために用いているのであって、絶対的な位置関係を限定するものではない。
【0029】
【発明の実施の形態】
本第1発明の一実施例に係る電流切断器を図面に基づいて擬態的に説明すれば、以下の通りである。
【0030】
図中、図1は本第1 発明の一実施例に係る電流切断器の平面図であり、図2 は通電状態における図1のA−A線に沿った断面図であり、図3 は非通電状態における図1のA−A線に沿った断面図であり、図4 は右側面図である。
【0031】
この電流切断器は、内部に収納室43が形成されたケーシング4と、前記収納室43内の一端部に固定された固定接点板2と、前記収納室43内に配置され、基端部が前記ケーシング4に支持されるとともに、先端部を前記固定接点板2に上方から接離させる可動接点板1と、前記収納室43内に配置され、温度変化によって変形することにより前記可動接点板1を動かすバイメタル3とを備えている。
【0032】
前記ケーシング4の外形寸法は、特に限定されず、ここでは、長さ8mm、幅4mm、高さ1.5mmの世界最小級サイズにしてある。
【0033】
このケーシング4は、蓋を構成する上部材41と、上面から前記収納室43を凹入させた実を構成する下部材42とからなり、両者を合せて必要に応じて密閉することにより、固定接点板2、可動接点板1及びバイメタル3を収納する収納室43が外部から区画される。
【0034】
より詳しく説明すると、前記上部材41と下部材42との合わせ目には、図1ないし図3においてケーシング4の左端部に可動接点板1の基端部が挿通される導入口44が、右端部に固定接点板2が挿通される別の導入口45が形成されている。
【0035】
前記別の導入口45に挿通された固定接点板2の基端部は、下部材42から上方に突出させたピン46bを挿通してケーシング4に対して位置決めするとともに、前記上部材41と下部材42との右端部間に挟むことによりケーシング4に支持される。又、この固定接点板1の先端部は、前記収納室43の下側の上面に沿って配置される。
【0036】
前記導入口44に挿通された可動接点板1の基端部は、下部材42から上方に突出させたピン46aを挿通してケーシング4及び前記固定接点板2に対して、その先端部が固定接点板2の先端部の上側に位置するように位置決めするとともに、前記上部材41と下部材42との左端部間に挟むことによりケーシング4に支持される。
【0037】
前記バイメタル3は、固定接点板1をこれにピン46bが挿通されるように下部材4の右端部に載せ、可動接点板2をこれにピン46aが挿通され、先端部が固定接点板1の先端部重なるように下部材42の上に載せた後、中間部が両端部よりも下側に凸になる正転形状にして、固定接点板1及び可動接点板2の上に載せる。この後、上部材41をこれらバイメタル3、可動接点板2、固定接点板一及び下部材42に被せ、上部材41と下部材42とを閉じ合わせ、必要に応じて耐水性を高めるために密封する。
【0038】
ケーシング4の素材は特に限定されないが、ここでは絶縁性及び気密性が優れている合成樹脂を用いている。又、上下両部材41、42はUV樹脂、エポキシ樹脂などの接着剤で密封してもよいが、この実施例では、超音波により上下両部材41、42を溶着することにより、これらの間を密封している。
【0039】
可動、固定両接点板1、2は導体金属からなる板状体であり、それらの先端にはそれぞれ可動接点11又は固定接点21が設けられる。これら可動、固定両接点は、可動接点板1、あるいは、固定接点板2をプレスやカシメ等によって変形させて形成することも可能であるが、これらの方法では接点11、21を設けた反対側の面(背面)に膨らみができてしまい、その分、電流切断器の高さが大きくなる。そこで、この実施例では、アウトレイを採用することにより、背面の膨らみを無くし、電流切断器の高さ1.5mmのうち0.9mmを占める収納室43を有効利用できるようにしている。言い換えれば、背面の膨らみが無い分、接点11、21が開いた時のギャップを大きくすることができるのである。
【0040】
前記可動接点板1は、ケーシング4の収納室43内の左端から右端側に伸ばされており、その先端の可動接点11が、固定接点板2の接点21の上方に位置している。又、この可動接点板1は前記接点11を固定接点板2の接点21か離隔させる弾力を備えている。
【0041】
次に、バイメタル3は、熱膨張率が異なる2種類の金属層からなるが、これに代えて3種類の金属からなるトリメタルを用いてもよい。バイメタル3としては、温度変化に応じて徐々に形状を変えるものもあるが、熱応答性及び精度を高められるので、温度変化によって反りの方向が切り替わる正転反転型のバイメタル又はトリメタルを用いている。
【0042】
このバイメタルは、図5(A)に示すように、仮想部分球面kを平面視において長方形に切り取ったものであり、同図(B)の中央断面図及び同図(C)の中央断面図に示すように、中央部分31を中心に長手方向の両端縁32、33、及び幅方向の両端縁34、34の方向に向かって漸次上昇する正転形状に形成され、所定の反転動作温度、例えば75℃に加熱されると、反転して中央部分31を中心に長手方向の両端縁32、33、及び幅方向の両端縁34、34の方向に向かって漸次下降する反転形状に変化する。この反転形状に変化したバイメタル3は、前記反転動作温度よりも低温の正転復帰温度、例えば50℃まで冷却されると元の正転形状に復帰する。なお、バイメタル3の平面形状は長方形に限定されるものではなく、ケーシング4の形状及び大きさを考慮して自由に決定すればよく、例えば円形にしてもよい。
【0043】
図2及び図3に示すように、このバイメタル3は前記収納室43内で前記可動接点板1の上側に、前記ケーシング4にも可動接点板1にも固定されない非固定状態で配置される。そして、正転形状の時には、図2に示すように、その左右両端32,33が該収納室43の上面49の左右両端に設定された当接部49a、49bに受止められ、中央部31が可動接点板1の中央部に形成した突起12を押さえて、可動接点板1の接点11を固定接点板2の接点21に押圧する。又、反転形状の時には、図3に示すように、左端縁32が可動接点板1の基端部に受止められ、右端縁33が前記収納室43の上側の上面に受止められるとともに可動接点板1の先端を受止め、中央部31が正転形状の時よりも上方に移動することにより、可動接点板1の接点11が固定接点板2の接点21から離隔することを許容するようにしている。
【0044】
なお、前記当接部49a、49bは、前記収納室43の上面49その他の部分と面一に形成しているが、この当接部49a、49bはその一方又は両方を収納室43の上面49のその他の部分よりも段落ち状に形成したり、段上がり状に形成したりしてもよい。
【0045】
ところで、前記バイメタル3は、上述したように、前記収納室43内で前記可動接点板1の上側に、前記ケーシング4にも可動接点板1にも固定されない非固定状態で配置されているので、可動接点板1の長さに制約されずに大きくすることができる。そして、バイメタル3を大きくすると、バイメタル3の成形時の寸法のばらつきの程度(標準偏差)を小さくして寸法精度を高めることができ、その結果、バイメタル3の動作のばらつきを小さくして、動作精度を高めることができる。
【0046】
又、前記バイメタル3は、前記収納室43内で前記可動接点板1の上側に、前記ケーシング4にも可動接点板1にも固定されない非固定状態で配置されているので、その両端又は一端がケーシング4或いは可動接点板1に拘束されている場合に比べて、俊敏に反転したり、正転復帰したりする。
【0047】
前記バイメタル3は、電流切断器の外部から伝わってくる熱の他に可動接点板1及び固定接点板2を電流が流れることによりこれらが発生する熱によっても加熱される。この可動接点板1及び固定接点板2に過電流が流れた時には、この可動接点板1及び固定接点板2が発生する熱は急激に増大し、バイメタル3を反転動作温度以上に加熱して反転させ、その結果、両接点11,21を離隔させて回路を遮断するのである。即ち、この電流切断器は、回路の雰囲気温度が一定以上上昇すると、回路を遮断する温度ヒューズとして利用したり、過電流防止用のブレーカーとして利用したりすることができるのである。
【0048】
なお、この実施例では、正転形状のバイメタル3と、可動接点板1とが点接触状に接触しているが、バイメタル3と可動接点板1とを線接触させたり、面接触させたりすることにより両者の接触面積を大きくすれば、可動接点板一からバイメタル3への熱伝導性がより良好になり、応答性を高めることができる。
【0049】
次に、本第2発明の一実施例に係る電流切断器を図面に基づいて具体的に説明する。図中、図6は通電状態における本第2発明の一実施例に係る電流切断器の断面図であり、図7は非通電状態における、本第2発明の一実施例に係る電流切断器の断面図である。
【0050】
この実施例では、可動接点板1の下方に固定接点板2が配置され、可動接点板1はその先端部を固定接点板2に押圧する弾力を備えている。又、バイメタル3は、前記収納室43の下面48と可動接点板1との間に、前記ケーシング4及び可動接点板1に固定されない非固定状態で配置される。
【0051】
このバイメタル3は、温度変化によって、前記下面48の長手方向両端部48a、48bに受止められた該バイメタル3の両端部32,33よりも中間部31が可動接点板1側に張り出す方向に湾曲して該可動接点板1の先端部が前記固定接点板2に接触することを許容する正転形状と、湾曲方向を反転して可動接点板1の先端部を固定接点板2から離隔させる反転形状とに切り替わる。
【0052】
即ち、正転状態では、図6に示すように、バイメタル3はその両端部32,33が下面48の両端部48a、48bに受止められ、その中間部31は可動接点板1の下方に位置して可動接点板1が自身の弾力で固定接点板2に接触することを妨げない。これに対して、反転状態では、バイメタル3の中間部31が下面48の中間部48cに受止められるとともにバイメタル3の左端32が可動接点板1の基端部に受止められ、その右端部33が可動接点板1の先端部を押し上げて固定接点板2から離隔させる。
【0053】
なお、前記下面48の中央部48cは、反転状態で可動接点板1の先端の接点11を固定接点板2の接点から大きく離隔させるために、該下面48の両端部48a、48bよりも可動接点板側に隆起させてある。
【0054】
この実施例のその他の構成、作用ないし効果は、前例と同様であるので、重複を避けるために、省略する。
【0055】
次に、本第3発明の一実施例に係る電流切断器を図面に基づき具体的に説明する。図中、図8は本第3発明の一実施例に係る電流切断器の平面図であり、図9は通電状態における図8のB−B線に沿った断面図であり、図10は非通電状態における図8のB−B線に沿った断面図である
この実施例では、可動接点板1の先端部が固定接点板2の先端部の下方に位置させてあり、可動接点板1の弾力で可動接点板1の先端部に設けた接点11を、固定接点板2の接点に押圧させるようにしている。
バイメタル3は、ケーシング4内に形成された収納室43の上面49と可動、固定両接点板1,2との間に、前記ケーシング4、可動接点板1及び固定接点板2に固定されない非固定状態で配置される。又、このバイメタル3は、温度変化によって、図9に示すように、前記可動接点板1の基端部と固定接点板2とに受止められた両端部32、33よりも中央部31が前記収納室43の上面49側に張り出す方向に湾曲して可動接点板1の先端部が固定接点板2に押圧されることを許容する正転形状と、図10に示すように、逆に湾曲して該可動接点板1の先端部を固定接点板2から離隔させる反転形状とに切り替わる。
【0056】
この実施例のバイメタル3は、上側のメタルの熱膨張率が下側のメタルのそれよりも小さい点で、前例のバイメタル3と上下逆になっている。そして、正転形状のときに、可動接点板1の弾力で、両接点11,21が閉じられ、反転形状のときに、バイメタル3が可動接点板1を押して、両接点11、21を開く点でも前例と異なっている。すなわち、本第1発明では、バイメタル3によって可動接点板1と固定接点板2とが接続され、可動接点板1の弾力によって両者が離隔されるのに対して、本第3発明では、可動接点板1の弾力によって可動接点板1と固定接点板2とが接続され、バイメタル3によって両者が離隔される点が異なっているのである。
【0057】
この実施例のその他の構成及び作用は前例のそれらと同様であり、又、この実施例の効果も前例のそれと同様であるので、これらの詳細な説明は省略することにする。
【0058】
図11ないし図13の各断面図に示す本第3発明の他の実施例では、バイメタル3が、所定の通常反転動作温度、例えば75℃で正転形状から反転形状に切り替わり、所定の通常正転復帰温度、例えば50℃で反転形状から正転形状に復帰する通常用バイメタル3bと、この通常用バイメタル3bの上面側に重ねて配置され、前記通常反転動作温度よりも高温の非常反転動作温度、例えば85℃以上に加熱された時に正転形状から反転形状に切り替わり、前記通常正転復帰温度よりも低温の非常正転復帰温度、例えば−0〜10℃以下に冷却された時に反転形状から正転形状に切り替わり、かつ、正転復帰力及び反転力が通常用バイメタル3bのこれらよりも強い非常用バイメタル3aとで構成される。
【0059】
この実施例では、バイメタル3が通常反転動作温度以上に加熱されると、通常用バイメタル3bが故障していなければ、図10に示すように、通常用バイメタル3bが反転して接点11、21が開かれる。そして、この後、正転復帰温度までバイメタル3が冷却されると、通常用バイメタル3bが正転復帰し、両接点11、21が閉じられる。
【0060】
しかし、通常用バイメタル3bが故障していると、バイメタル3が通常反転動作温度以上に加熱されても、通常用バイメタル3bが反転せず、接点11、21が閉じられたままになり、可動接点板1の発熱が続き、バイメタル3の温度が非常反転温度以上に昇温することがある。又、通常用バイメタル3bの故障以外の理由で電流切断器の電流が急激に増大し、バイメタル3の温度が一気に非常反転温度まで上昇することもある。
【0061】
バイメタル3が非常反転温度以上に加熱されると、図11に示すように、非常用バイメタル3aが反転し、通常用バイメタル3bを強制的に反転させて両接点11、21をバイメタル3aが正転復帰しないので、通常用バイメタル3bは正転復帰できず、接点11、21は開かれた状態に保持される。そして、例えばこの電流切断器を実装した基板を非常正転復帰温度以下に冷却すると、非常用バイメタル3aが正転復帰し、これに伴って通常用バイメタル3bも正転復帰し、両接点11、21が閉じられる。
【0062】
ここで、非常正転復帰温度を、常温よりも低く設定しておくと、この電流切断器を実装した基板を再使用するためには、基板を例えば冷蔵庫を使って人為的に冷却しなければならなくなり、その前に基板に搭載された電子部品や、基板に形成されている回路などの点検をするきっかけが与えられる。そして、基板が正常であることが確認された場合には、基板を冷却して電流切断器を復旧し、通常の使用を再開できる。言い換えれば、故障した基板が点検されずに再使用されることを防止できるようになるのである。
【0063】
図14の断面図に示す本第1発明の他の実施例では、可動接点板1の基端部と固定接点板2とが抵抗体5によって接続される。これにより、電流切断器は、両接点11、21が離隔している時でも導通状態となるが、接点11、21の開閉により、その内部抵抗値が高低切り替えられる。なお、この実施例では、前記抵抗体5がケーシング4に内蔵されているが、この抵抗体5は電流切断器に並列に外付けしてもよい。又、図示はしないが、本第3発明においても、可動接点板1の基端部と固定接点板2とを抵抗体5で接続して、電流切断器が常時導通しているが、その接点11、21の開閉により内部抵抗値が高低切り替えられるようにしてもよい。
【0064】
この実施例のその他の構成、作用ないし効果は前記本第1発明の一実施例のそれらと同様であるので、これらの詳細な説明は省略する。
【0065】
ところで、従来、可動接点板の素材としては、銅−ベリリウムが多用されているが、銅−ベリリウムからなる可動接点板は、可動接点板として必要な弾性を備えているが、コストが比較的高く、又、抵抗率が低いため電池など他の部品の端子と溶接することが困難である。この銅−ベリリウムにニッケルを継足して他の部品の端子に溶接し易くした可動接点板もあるが、構成が複雑になり、当然コストも高くなるという難点がある。これに対して、燐−青銅からなる可動接点板は、コストが低く、しかも、他の部品の端子への溶接性が良いが、製造技術上、板厚を薄くすることに限界があり、製造可能な板厚のものでは必要な変形量を得るためには可動接点板1の長さを約20mm程度にしなければならず、小型化を図る上で非常に不利であることが指摘されてきた。
【0066】
図15の断面図に示す本第1発明の又他の実施例では、可動接点板1が、銅−ベリリウム等に比べて剛直な燐−青銅からなり、基端部近傍にくびれ部13を設けて、可動接点板1の弾性をその先端部が固定接点板2に接離できる程度まで高めている。
【0067】
このくびれ部13は、可動接点板1の断面積を減少させたものであればよく、例えば切削、研削、プレスなどの機械加工により、板厚を減少させたり、板幅を減少させたり、板厚及び板幅を減少させたりして形成され、この実施例では、プレス加工により、板幅の全体にわたって板厚方向の両側から板厚を減少させたくびれ部13が形成されている。
【0068】
このくびれ部13を形成することにより、比較的剛性が高く、弾性が低い燐−青銅からなる可動接点板1の弾性が高められ、数mm程度の長さで必要な変形量、例えば0.2mm程度の変形量を得ることができる。
【0069】
この実施例のその他の構成、作用ないし効果は前記本第1発明の一実施例のそれらと同様であるので、これらの詳細な説明は省略する。
【0070】
【発明の効果】
以上に説明したように、本第1発明は、バイメタルを、前記収納室の上面と可動接点板との間に配置するので、ケーシングの寸法を増大させずに、バイメタルを収納室のスペースが許す限り、可動接点板の大きさや、可動接点板及び固定接点板の位置関係に制約されずに大きくすることができる作用が得られ、逆に、所定の大きさのバイメタルに対してケーシングを小さくできる作用が得られる。その結果、本第1発明によれば、小型でありながらも動作の精度が高い電流切断器を得ることができるという効果を得ることができる。
【0071】
又、本第1発明は、前記バイメタルが、ケーシング及び可動接点板に固定されない非固定状態で配置されるので、バイメタルの変形に対する制約が少なく、俊敏な動作を得ることができるという効果を得ることができる。
【0072】
次に、本第2発明は、前記収納室の下面と可動接点板との間に配置するので、ケーシングの寸法を増大させずに、バイメタルを収納室のスペースが許す限り、可動接点板の大きさや、可動接点板及び固定接点板の位置関係に制約されずに大きくすることができる作用が得られ、逆に、所定の大きさのバイメタルに対してケーシングを小さくできる作用が得られる。その結果、本第2発明によれば、小型でありながらも動作の精度が高い電流切断器を得ることができるという効果を得ることができる。
【0073】
又、本第2発明は、前記バイメタルが、ケーシング及び可動接点板に固定されない非固定状態で配置されるので、バイメタルの変形に対する制約が少なく、俊敏な動作を得ることができるという効果を得ることができる。
【0074】
次に、本第3発明は、前記バイメタルが、前記収納室の上面と可動、固定両接点板との間に配置されるので、ケーシングの寸法を増大させずに、バイメタルを収納室のスペースが許す限り、可動接点板の大きさや、可動接点板及び固定接点板の位置関係に制約されずに大きくすることができる作用が得られ、逆に、所定の大きさのバイメタルに対してケーシングを小さくできる作用が得られる。その結果、本第1発明によれば、小型でありながらも動作の精度が高い電流切断器を得ることができるという効果を得ることができる。
又、本第1発明は、前記バイメタルが、ケーシング、可動接点板及び固定接点板に固定されない非固定状態で配置されるので、バイメタルの変形に対する制約が少なく、俊敏な動作を得ることができるという効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の平面図である。
【図2】通電状態における図1のA−A線断面図である。
【図3】非通電状態における図1のA−A線断面図である。
【図4】本発明の右側面図である。
【図5】本発明のバイメタルの説明図である。
【図6】通電状態における本発明の断面図である。
【図7】非通電状態における本発明の断面図である。
【図8】本発明の平面図である。
【図9】通電状態における図8のB−B線断面図である。
【図10】非通電状態における図8のB−B線断面図である。
【図11】通電状態における本発明の断面図である。
【図12】非通電状態における本発明の断面図である。
【図13】非常状態における本発明の断面図である。
【図14】通電状態における本発明の断面図である。
【図15】非通電状態における本発明の断面図である。
【図16】従来例の説明図である。
【符号の説明】
1 可動接点板
2 固定接点板
3 バイメタル
3a 非常用バイメタル
3b 通常用バイメタル
4 ケーシング
11 接点
21 接点
43 収納室
48 下面
49 上面
Claims (7)
- 内部に収納室が形成されたケーシングと、前記収納室内の一端部に固定された固定接点板と、前記収納室内に配置され、基端部が前記ケーシングに支持されるとともに、先端部を前記固定接点板に上方から接離させる可動接点板と、前記収納室内に配置され、温度変化によって変形することにより可動接点板を動かすバイメタルとを備える電流切断器において、
前記可動接点板がその先端部を下方に配置された前記固定接点板から上方に離隔させる弾力を備え、又はその先端部を下方に配置された前記固定接点板から上方に離隔させる付勢手段を備え、
前記バイメタルは、前記収納室の上面と可動接点板との間に、前記ケーシング及び可動接点板に固定されない非固定状態で配置され、温度変化によって、前記上面に受止められた該バイメタルの両端部よりも中間部が可動接点板側に張り出す方向に湾曲して該可動接点板の先端部を前記固定接点板に押圧する正転形状と、湾曲方向を反転して可動接点板の先端部が固定接点板から離隔することを許容する反転形状とに切り替わることを特徴とする電流切断器。 - 内部に収納室が形成されたケーシングと、前記収納室内の一端部に固定された固定接点板と、前記収納室内に配置され、基端部が前記ケーシングに支持されるとともに、先端部を前記固定接点板に上方から接離させる可動接点板と、前記収納室内に配置され、温度変化によって変形することにより可動接点板を動かすバイメタルとを備える電流切断器において、
前記可動接点板がその先端部を下方に配置された前記固定接点板に押圧する弾力を備え、又はその先端部を下方に配置された前記固定接点板から押圧する付勢手段を備え、
前記バイメタルは、前記収納室の下面と可動接点板との間に、前記ケーシング及び可動接点板に固定されない非固定状態で配置され、温度変化によって、前記下面に受止められた該バイメタルの両端部よりも中間部が可動接点板側に張り出す方向に湾曲して該可動接点板の先端部が前記固定接点板に接触することを許容する正転形状と、湾曲方向を反転して可動接点板の先端部を固定接点板から離隔させる反転形状とに切り替わることを特徴とする電流切断器。 - 内部に収納室が形成されたケーシングと、前記収納室内の一端部に固定された固定接点板と、前記収納室内に配置され、基端部が前記ケーシングに支持されるとともに、先端部を前記固定接点板に下方から接離させる可動接点板と、前記収納室内に配置され、温度変化によって変形することにより可動接点板を動かすバイメタルとを備える電流切断器において、
前記可動接点がその先端部を該先端部の上方に配置された前記固定接点板に押圧する弾力を備え、又は、その先端部を該先端部の上方に配置された前記固定接点板に押圧する付勢手段を備え、
前記バイメタルは、前記収納室の上面と可動、固定両接点板との間に、前記ケーシング、可動接点板及び固定接点板に固定されない非固定状態で配置され、温度変化によって、前記可動接点板の基端部と固定接点板とに受止められた両端部よりも中間部が前記上面側に張り出す方向に湾曲して可動接点板の先端部が固定接点板に押圧されることを許容する正転形状と、逆に湾曲して該可動接点板の先端部を固定接点板から離隔させる反転形状とに切り替わることを特徴とする電流切断器。 - 前記バイメタルが、所定の通常反転動作温度で正転形状から反転形状に切り替わり、所定の通常正転復帰温度で反転形状から正転形状に復帰する通常用バイメタルと、この通常用バイメタルに重ねて配置され、前記通常反転動作温度よりも高温の非常反転動作温度で正転形状から反転形状に切り替わり、前記通常正転復帰温度よりも低温の非常正転復帰温度で反転形状から正転形状に切り替わり、かつ、正転復帰力及び反転力が通常用バイメタルのこれらよりも強い非常用バイメタルとで構成される請求項1ないし3のいずれか1項に記載の電流切断器。
- 前記可動接点板の先端部と、これに対向する固定接点板の部分とにそれぞれ接点が設けられる請求項1ないし4のいずれか1項に記載の電流切断器。
- 前記可動接点板と固定接点板とを常時接続する抵抗体が設けられる請求項1ないし5のいずれか1項に記載の電流切断器。
- 前記可動接点板の基端部近傍にその断面積が減少するくびれ部を設けて、可動接点板の弾性をその先端部が固定接点板に接離できる程度まで高めた請求項1ないし6のいずれか1項に記載の電流切断器。
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