JPH09213182A - モータプロテクタ - Google Patents

モータプロテクタ

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Publication number
JPH09213182A
JPH09213182A JP8042071A JP4207196A JPH09213182A JP H09213182 A JPH09213182 A JP H09213182A JP 8042071 A JP8042071 A JP 8042071A JP 4207196 A JP4207196 A JP 4207196A JP H09213182 A JPH09213182 A JP H09213182A
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JP
Japan
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bimetal
switch
motor
temperature
motor protector
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Application number
JP8042071A
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Inventor
Hiromi Katsumata
博美 勝又
Takashi Masuda
隆志 増田
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Texas Instruments Japan Ltd
Original Assignee
Texas Instruments Japan Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】回転子の拘束及び過負荷時のみならず、冷却用
のガス漏れをも検知してモータを保護するモータプロテ
クタを提供する。 【解決手段】流れる電流の大きさと雰囲気の温度に応じ
て開閉するスイッチ7と、雰囲気の温度のみに応じて開
閉するスイッチ6とを有し、これらスイッチ6,7を、
保護すべきモータ10の電源供給回路の直列に接続する
ように構成する。スイッチ7は、バイメタルディスク5
を用いたサーモスタットである。スイッチ6は、雰囲気
の温度に応じて変形するバイメタルディスク4と、バイ
メタルディスク4の反転に伴って開閉するムーバブルア
ーム24とを有する。モータの回転子の拘束及び過負荷
時にはバイメタルディスク5の反転によりスイッチ7が
開いてモータ10の電源供給回路を切断し、冷却用のガ
ス漏れ時にはバイメタルディスク4が反転して電源供給
回路を切断する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、エアコン
ディショナー、冷蔵庫等に用いられるモータを保護する
ためのモータプロテクタに関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、エアコンディショナー等のコン
プレッサー等に用いられるモータにおいては、モータの
回転子が何らかの原因により拘束された場合やモータの
回転子に過負荷が加わった場合に生ずる異常発熱や異常
電流を感知し、そのような場合にモータを保護するため
のモータプロテクタが設けられている。
【0003】従来より、この種のモータプロテクタとし
て、例えば、図6に示すようなものが知られている。図
6に示すように、この従来のモータプロテクタ101
は、例えば樹脂からなるケース102の中心部に円柱形
状のアジャスティングスクリュー103が設けられ、こ
のアジャスティングスクリュー103の上部に、例え
ば、円筒形状のバイメタルディスク104が取り付けら
れている。そして、バイメタルディスク104の両縁部
には可動接点105、106が設けられている。一方、
ケース102の内壁近傍には、可動接点105、106
に接触するように固定接点107、108が設けられて
いる。また、一方の固定接点107はヒータ109に接
続される。さらに、図示しないモータの駆動電流が固定
接点108からバイメタルディスク104、固定接点1
07及びヒータ109を経て接続端子110に流れるよ
うに構成される。
【0004】そして、モータの回転子が何らかの原因に
より拘束された場合やモータの回転子に過負荷が加わっ
た場合には、雰囲気の温度が上昇し、バイメタルディス
ク104にも通常より大きな電流が流れるため、図6に
示すように、バイメタルディスク104が反転し、その
可動接点105、106と固定接点107、108とが
離れる。これにより、モータの電源供給回路が切断さ
れ、モータを保護されることになる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来技術に係るモータプロテクタ101の場合、次
のような問題があった。すなわち、従来のモータプロテ
クタ101においては、1枚のバイメタルによって回転
子の拘束及び過負荷時の保護を行うようにしているの
で、バイメタルディスク104が反転する温度を高温
(140℃〜160℃)に設定しなければならない。そ
のため、例えば、エアコンディショナー等のコンプレッ
サーのモータに用いられるモータプロテクタにおいて
は、冷却用のガスが漏れ、モータの温度が上昇した場合
であっても、故障として検出することができず、モータ
の保護に欠けるという問題があった。
【0006】また、従来のモータプロテクタ101にお
いては、バイメタルディスク104の反転に伴い、固定
接点107、108と可動接点105、106との間に
おけるアーク放電によって侵食が生じ、接点間が溶着し
てしまうという問題がある。この場合、一旦接点間が溶
着してしまうと、回転子の拘束等が生じてもスイッチが
切断されないため、非常に危険な状態になる。そこで、
従来より、このような危険な状態に至るまでの寿命が長
く、かつ、接点間が溶着した場合であっても、最終的に
危険な状態を回避しうるモータプロテクタが望まれてい
た。
【0007】本発明は、このような従来の技術の課題を
考慮してなされたもので、その目的とするところは、回
転子の拘束及び過負荷時のみならず、冷却用のガス漏れ
をも検知してモータを保護するモータプロテクタを提供
することにある。
【0008】また、本発明の他の目的は、接点間が溶着
するまでの寿命が長く、かつ、接点間が溶着した場合で
あっても、最終的に危険な状態を回避しうるモータプロ
テクタを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1記載の発明は、流れる電流の大きさと雰囲
気の温度に応じて開閉する第1のスイッチと、雰囲気の
温度のみに応じて開閉する第2のスイッチとを有し、こ
れら第1のスイッチと第2のスイッチとを、保護すべき
モータの電源供給回路に直列に接続するように構成した
ことを特徴とする。
【0010】また、請求項2記載の発明は、請求項1記
載の発明において、第1のスイッチが、バイメタルを用
いたサーモスタットであることを特徴とする。
【0011】さらに、請求項3記載の発明は、請求項1
又は2記載の発明において、第2のスイッチが、雰囲気
の温度に応じて変形するバイメタルと、このバイメタル
の変形に伴って開閉する可動接触片とを有することを特
徴とする。
【0012】一方、請求項4記載の発明は、請求項3記
載の発明において、スイッチ開閉の変形臨界温度が異な
る複数のバイメタルを重ねて配置したことを特徴とす
る。
【0013】また、請求項5記載の発明は、請求項4記
載の発明において、スイッチ開閉用バイメタルと、スイ
ッチ開放の変形臨界温度が上述のスイッチ開閉用バイメ
タルより高く、かつ、スイッチ閉止の変形臨界温度が通
常駆動時のモータプロテクタ内の雰囲気温度より低いフ
ェールセーフ用バイメタルとを有し、このフェールセー
フ用バイメタルを上述のスイッチ開閉用バイメタルより
熱源から遠くに配置したことを特徴とする。
【0014】かかる構成を有する請求項1記載の発明の
場合、流れる電流の大きさと雰囲気の温度に応じて開閉
する第1のスイッチと、雰囲気の温度のみに応じて開閉
する第2のスイッチとを、保護すべきモータの電源供給
回路に直列に接続するようにしたことから、例えば、コ
ンプレッサのガスが漏れた場合のように、流れる電流の
大きさは変わらず、雰囲気の温度のみが上昇する場合で
あっても、保護すべきモータの電源供給回路が切断され
ることになる。
【0015】この場合、請求項2記載の発明のように、
請求項1記載の発明において、第1のスイッチとしてバ
イメタルを用いたサーモスタットを用いること、又は、
請求項3記載の発明のように、請求項1又は2記載の発
明において、第2のスイッチとして、雰囲気の温度に応
じて変形するバイメタルと、このバイメタルの変形に伴
って開閉する可動接触片とを有するスイッチを用いるこ
とによって、雰囲気温度のみが上昇する場合において、
容易かつ確実に、保護すべきモータの電源供給回路が切
断されるようになる。
【0016】さらに、請求項3記載の発明の場合、スイ
ッチを構成するバイメタルが複数設けられていることか
ら、スイッチの開閉に伴ってバイメタルの反転が繰り返
された場合に、従来例に比べて一つ当たりのバイメタル
に対する反転の数が少なくなるため、接点間の溶着が起
きにくくなる。
【0017】また、請求項4記載の発明のように、請求
項3記載の発明において、スイッチ開閉の変形臨界温度
が異なる複数のバイメタルを重ねて配置し、特に、請求
項5記載の発明のように、スイッチ開閉用バイメタル
と、スイッチ開放の変形臨界温度が上記スイッチ開閉用
バイメタルより高く、かつ、スイッチ閉止の変形臨界温
度が通常駆動時のモータプロテクタ内の雰囲気温度より
低いフェールセーフ用バイメタルとを有し、このフェー
ルセーフ用バイメタルを上述のスイッチ開閉用バイメタ
ルより熱源から遠くに配置することによって、通常駆動
時には動作しないが、バイメタルを用いたサーモスタッ
トの接点間が溶着した場合においてフェールセーフ用バ
イメタルが動作し、その結果、モータの温度が再び下降
したときであっても、第2のスイッチが開いた状態に保
たれ、モータの電源供給回路への通電が回避される。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係るモータプロテ
クタの実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。図
1及び図2は、本発明に係るモータプロテクタの好まし
い実施の形態の全体構成を示すものであり、図1(a)
は一部破断平面図、図1(b)は一部破断正面図、図2
は分解斜視図である。なお、本実施の形態のモータプロ
テクタは、例えば、エアコンディショナーのコンプレッ
サ等に用いられるもので、コンプレッサ等の本体の外壁
に直接取り付けるタイプのものである。
【0019】図2に示すように、本実施の形態のモータ
プロテクタ1は、概ね、基部2とケース3とから構成さ
れる。基部2とケース3は、例えば樹脂材料からなり、
これらは互いに着脱自在となるように構成されている。
【0020】図1及び図2に示すように、本実施の形態
のモータプロテクタ1においては、基部2に2つのバイ
メタルディスク4、5が設けられている。ここで、基部
2は、後述するモータ10の表面に取り付けられる保持
部20と、この保持部20に対して垂直に設けられる保
持部21とから構成されている。この場合、保持部2
0、21は、それぞれ平板状に形成され、本実施の形態
においては、一体的に形成されている。
【0021】図1(a)(b)に示すように、保持部2
0の縁部には、平板状の金属からなる接続端子22、2
3が立てた状態で2つ設けられ、一方の接続端子22
は、例えば金属からなるムーバブルアーム24に接続さ
れている。ここで、ムーバブルアーム24は長尺の部材
からなり、はんだ等によりその一方の端部24aが接続
端子22の基端部に接続固定されている。そして、ムー
バブルアーム24の他方の端部には固定接点24aが設
けられ、ムーバブルアーム24の弾性力により、この固
定接点24aが保持部20に設けた接続端子25に押さ
え付けられるように構成される。ムーバブルアーム24
のほぼ中央部には、保持部20に向かって突起24bが
形成されている。この突起24bは、例えば、板金加工
等により形成される。
【0022】一方、図1(b)に示すように、ムーバブ
ルアーム24と保持部20との間には、バイメタルディ
スク4が配置されている。バイメタルディスク4は、円
形の形状を有し、ほぼおわん型になるようにわん曲され
ている。そして、バイメタルディスク4は、常温におい
てその凸面が保持部20の表面と対抗するように配され
る。このバイメタルディスク4は、従来より公知の構成
を有するものである。すなわち、バイメタルディスク4
は、熱膨張率の異なる2枚の金属片を接合したもので、
所定の温度になると曲げの方向が逆転(反転)するよう
に構成されている。例えば、バイメタルディスク4とし
ては、温度が120℃以上になると反転し、さらに、6
0℃以下になると再び反転してもとの状態に戻るものが
用いられる。なお、本実施の形態においては、バイメタ
ルディスク4は、保持部20に固定されておらず、保持
部20に設けられた4つの位置決め部20aにより遊び
を持たせた状態で保持される。
【0023】一方、保持部20に対して垂直に立てられ
た保持部21のほぼ中央部には、アジャストスクリュー
26が取り付けられ、このアジャストスクリュー26の
先端部にバイメタルディスク5がワッシャー27によっ
て取り付けられる。バイメタルディスク5は、バイメタ
ルディスク4と同様にほぼおわん型の形状を有するが、
バイメタルディスク4よりやや大きい面積を有してい
る。この場合、バイメタルディスク5は、その凹面が保
持部21の表面に対抗するように配される。このバイメ
タルディスク5も、バイメタルディスク4と同様、熱膨
張率の異なる2枚の金属片を接合したもので、所定の温
度になるとわん曲の方向が逆転するように構成されてい
る。例えば、バイメタルディスク5としては、温度が1
65℃以上になると反転し、さらに、80℃以下になる
と再び反転してもとの状態に戻るものが用いられる。
【0024】図1(b)に示すように、バイメタルディ
スク5には、反転に伴って生ずる応力を分散させるた
め、アジャストスクリュー26を取り囲むように切り欠
き部5aが複数個形成されている。バイメタルディスク
5の凹面の縁部には、バイメタルディスク5の中心部を
挟むように2つの可動接点50、51が設けられる。一
方、保持部21には、これらの可動接点50、51の位
置に対応する位置に2つの固定接点28、29が設けら
れている。そして、アジャストスクリュー26を調整す
ることにより、バイメタルディスク5の可動接点50、
51が各固定接点28、29に押し付けられるように構
成されている。さらに、固定接点28、29のうち一方
の固定接点28は保持部20に設けられた接続端子25
に接続され、また、他方の固定接点29は同様に保持部
20に設けられた接続端子23に接続されている。
【0025】図3は、本実施の形態のモータプロテクタ
1の回路構成を示すものである。図3に示すように、本
実施の形態においては、バイメタルディスク4、5によ
って開閉される2つの開閉スイッチ6、7が、モータ1
0の駆動電源13に対して直列に接続可能に構成されて
いる。すなわち、上述したように、モータ10の接続端
子11と保持部20上の接続端子22とが接続可能にな
るように配線がなされ、この接続端子22と電気的に接
続されたムーバブルアーム24の可動接点24bが、保
持部20上の接続端子25と接続される。そして、所定
の温度になると反転するバイメタルディスク4によっ
て、ムーバブルアーム24の可動接点24bと接続端子
25との接続が切断されるように構成される。
【0026】さらに、接続端子25と接続された固定接
点28がバイメタルディスク5の可動接点50と接続さ
れるとともに、バイメタルディスク50の他方の可動接
点51が固定接点29に接続され、バイメタルディスク
5の反転によりこれらの接点の接続が切断されるように
構成される。そして、モータ10の接続端子12と接続
可能な接続端子23と上記固定接点29とが接続されて
いる。このように、本実施の形態のモータプロテクタ1
は、開閉スイッチ6、7のうちいずれか一方のものが開
いた場合に、保護すべきモータ10の電源供給回路が切
断されるように構成されている。
【0027】以下、本実施の形態の使用方法及び動作を
説明する。まず、モータ10の電源供給回路に対し直列
に接続端子22、23を接続する。この場合、例えば、
コンプレッサ(図示せず)に用いるモータ10において
は、コンプレッサのヒューサイトピンの近傍にバイメタ
ルディスク4が位置し、かつ、バイメタルディスク4が
熱を感知しやすいように配置することが好ましい。
【0028】図4(a)(b)は、本実施の形態の動作
を示す説明図であり、図4(a)は、スイッチ7が開い
た状態を示し、図4(b)は、スイッチ6が開いた状態
を示すものである。まず、何らかの原因によってモータ
10が拘束された場合、またはモータ10に過負荷が加
わった場合には、図4(a)に示すように、バイメタル
ディスク5に流れる電流の増加及びバイメタルディスク
5の温度の上昇に伴い、予め定めた条件を満たした時点
でバイメタルディスク5が反対方向にそり返り、バイメ
タルディスク5の可動接点50、51と保持部21上に
設けた固定接点28、29とが離れる。その結果、モー
タ10の電源供給回路が切断され、モータ10の駆動が
停止する。
【0029】また、本実施の形態においては、温度上昇
のみによって反転するバイメタルディスク4が熱源に近
いため、このバイメタルディスク4によってモータ10
の過負荷時の保護を図るような構成を採用することも可
能である。
【0030】一方、コンプレッサのガスが漏れた場合に
は、これによる温度の上昇に伴い、図4(b)に示すよ
うに、設定温度である例えば120℃になった時点でバ
イメタルディスク4が反対方向にそり返る。その結果、
バイメタルディスク4の表面とムーバブルアーム24に
設けられた突起24cとが突き当たり、ムーバブルアー
ム24が押し上げられる。そして、ムーバブルアーム2
4の可動接点24bと保持部20上に設けた固定接点2
5とが離れ、その結果、モータ10の電源供給回路が切
断され、モータ10の駆動が停止する。
【0031】以上述べたように、本実施の形態のモータ
プロテクタ1によれば、モータ10の拘束及び過負荷時
のみならず、従来の技術では検知することが困難であっ
たコンプレッサのガス漏れ時においても、容易にモータ
10の駆動を停止させて保護することが可能になる。そ
の結果、例えば、モータ10を保護するために別にサー
モスタットを設ける必要はなくなり、コスト低減を図る
ことができる。また、本実施の形態のモータプロテクタ
1によれば、バイメタルが2つ設けられていることか
ら、1つのバイメタルにおける反転の回数が従来のもの
に比べて少なくなり、その結果、モータプロテクタの寿
命を延ばすことができる。
【0032】ところで、この種のバイメタルを用いてス
イッチの開閉を行う場合には、固定接点と可動接点との
間におけるアーク放電によって侵食が生じ、接点間が溶
着してしまうという問題がある。そして、一旦接点間が
溶着してしまうと、回転子の拘束等が生じてもスイッチ
が切断されないため、非常に危険な状態になる。本実施
の形態のモータプロテクタ1の場合、上述したように、
モータプロテクタの寿命が従来のものに比べて長いこと
から、そのような危険性は少ないが、より安全な構成と
するためには、次のような構成を採用することもでき
る。
【0033】図5は、本発明に係るモータプロテクタの
他の実施の形態の要部を示す説明図であり、以下、上述
の実施の形態と対応する部分については、同一の符号を
付して説明する。図5(a)に示すように、本実施の形
態においては、保持部20とムーバブルアーム24との
間に、上記バイメタルディスク4に加えて、フェールセ
ーフ用のバイメタルディスク40が配置されている。本
実施の形態の場合、フェールセーフ用のバイメタルディ
スク40は、バイメタルディスク4の上に重ねられる。
このフェールセーフ用のバイメタルディスク40は、ム
ーバブルアーム24を押し上げるためのバイメタルディ
スク4よりも反転する温度が高く、かつ、もとに戻る温
度がモータ10の通常動作時におけるモータプロテクタ
1内の温度より低いものが用いられる。例えば、バイメ
タルディスク4の反転温度を120℃で、再び反転して
もとに戻る温度が60℃である場合には、フェールセー
フ用のバイメタルディスク40としては、例えば、反転
温度が125℃で、もとに戻る温度が−30℃となるよ
うなものを用いる。
【0034】かかる構成を有する本実施の形態の場合、
フェールセーフ用のバイメタルディスク40はバイメタ
ルディスク4よりも反転温度が高く、かつ、バイメタル
ディスク4の方が熱源に近いため、通常の状態において
はバイメタルディスク40は反転しない。しかし、万が
一バイメタルディスク5の可動接点50、51と固定接
点28、29とが溶着した場合には、モータ10の温度
が上昇し、120℃を超えた時点でバイメタルディスク
4が反転して電源供給回路は切断されるが、なおもしば
らく余熱で温度が上昇するため、125℃を超えた時点
でフェールセーフ用のバイメタルディスク40が反転す
る(図5(b))。その後、モータ10の温度が下降す
るに伴いバイメタルディスク4が再び反転してもとに戻
るが(図5(c))、バイメタルディスク40は再び反
転する温度が−30℃とモータ10の通常動作時におけ
るモータプロテクタ1内の温度より低いため、もとの状
態に戻ることはない。したがって、バイメタルディスク
5の可動接点50、51と固定接点28、29とが溶着
した場合であっても、モータ10に通電されることはな
く、常に最終故障モードがフェールセーフの状態に保た
れる。その結果、常に最終的に危険な状態は回避しうる
モータプロテクタ1を得ることができる。その他の構成
及び作用効果については上述の実施の形態と同一である
のでその詳細な説明を省略する。
【0035】なお、本発明は上述の実施の形態に限られ
ることなく、種々の変更を行うことができる。例えば、
上述の実施の形態においては、保持部20と保持部21
とを一体的に形成するようにしたが、本発明はこれに限
られず、別々の部材を接着剤等で接着するようにしても
よい。
【0036】また、保持部20と保持部21は必ずしも
直交するように構成する必要はないが、バイメタルディ
スク4よりバイメタルディスク5を熱源から離すように
構成することが好ましい。これにより、流れる電流の大
きさと雰囲気の温度に応じて開閉するバイメタルディス
ク5の熱に対する感度を鈍くすることができ、拘束電流
と過負荷電流との比を小さくすることができる。その結
果、昨今の効率の良いモータにも対応することが可能に
なる。
【0037】さらに、上述の実施の形態のように保持部
21を保持部20に対して直交させることにより、基部
2の小型化を図るとともに、製造を容易にすることがで
きる。
【0038】さらにまた、本発明においては、従来例の
ように、バイメタルディスク4又は5を反転させるため
のヒータを設けるように構成してもよい。これによれ
ば、バイメタルディスク4又は5を反転しやすくするこ
とができるという効果がある。
【0039】加えて、バイメタルとしては、必ずしも上
述のような円形のものを用いることはなく、種々の形状
のものを用いることができ、また、各バイメタルの設定
温度についても、本発明の範囲内であれば、適宜変更す
ることができる。
【0040】最後に、本発明に係るモータプロテクタ
は、冷却用のガスを用いるコンプレッサ等に適用すると
最も効果的であるが、その他の種々のモータにも用いる
ことができるものである。
【0041】
【発明の効果】以上述べたように請求項1記載の発明に
よれば、流れる電流の大きさと雰囲気の温度に応じて開
閉する第1のスイッチと、雰囲気の温度のみに応じて開
閉する第2のスイッチとを、保護すべきモータの電源供
給回路に直列に接続するようにしたことから、例えば、
コンプレッサのガスが漏れた場合のように、雰囲気の温
度のみが上昇する場合であっても、保護すべきモータの
電源供給回路を切断することができ、常にモータの保護
を図ることができるという効果がある。
【0042】この場合、請求項2記載の発明のように、
請求項1記載の発明において、第1のスイッチとしてバ
イメタルを用いたサーモスタットを用いること、又は、
請求項3記載の発明のように、請求項1又は2記載の発
明において、第2のスイッチとして、雰囲気の温度に応
じて変形するバイメタルと、このバイメタルの変形に伴
って開閉する可動接触片とを有するスイッチを用いるこ
とによって、雰囲気温度のみが上昇する場合において、
容易かつ確実に保護すべきモータの電源供給回路を切断
することができ、モータの安全性を向上させることがで
きる。
【0043】さらに、請求項3記載の発明によれば、ス
イッチを構成するバイメタルが複数設けられていること
から、スイッチの開閉に伴ってバイメタルの反転が繰り
返された場合に、従来例に比べて一つ当たりのバイメタ
ルに対する反転の数が少なくなるため、接点間の溶着が
起きにくくなり、その結果、長寿命のモータプロテクタ
を得ることができる。
【0044】また、請求項4記載の発明のように、請求
項3記載の発明において、スイッチ開閉の変形臨界温度
が異なる複数のバイメタルを重ねて配置し、特に、請求
項5記載の発明のように、スイッチ開閉用バイメタル
と、スイッチ開放の変形臨界温度が上記スイッチ開閉用
バイメタルより高く、かつ、スイッチ閉止の変形臨界温
度が通常駆動時のモータプロテクタ内の雰囲気温度より
低いフェールセーフ用バイメタルとを有し、このフェー
ルセーフ用バイメタルを上述のスイッチ開閉用バイメタ
ルより熱源から遠くに配置することにより、バイメタル
を用いたサーモスタットの接点間が溶着した場合であっ
ても、第2のスイッチを開いた状態に保持することがで
き、その結果、常に最終的に危険な状態は回避しうるモ
ータプロテクタを得ることができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)本発明に係るモータプロテクタの好まし
い実施の形態を示す一部破断平面図である。(b)同実
施の形態を示す一部破断正面図である。
【図2】同実施の形態の外観構成を示す分解斜視図であ
る。
【図3】同実施の形態のモータプロテクタの回路構成を
示す回路図である。
【図4】同実施の形態の動作を示す説明図であり、図4
(a)は、スイッチ7が開いた状態を示し、図4(b)
は、スイッチ6が開いた状態を示すものである。
【図5】本発明に係るモータプロテクタの他の実施の形
態の要部を示す説明図であり、図5(a)はバイメタル
ディスク4、40ともに通常の状態にある場合、図5
(b)はバイメタルディスク4、40ともに反転した状
態にある場合、図5(c)はバイメタルディスク40の
みが反転した状態にある場合を示すものである。
【図6】従来のモータプロテクタの一例を示す断面図で
ある。
【符号の説明】
1…モータプロテクタ、2…基部、3…カバー、4,5
…バイメタルディスク、6,7…スイッチ、10…モー
タ、11,12…接続端子、13…電源、20,21…
保持部、22,23…接続端子、24…ムーバブルアー
ム、24b…可動接点、25…固定接点、28,29…
固定接点、40…フェールセーフ用のバイメタルディス
ク、50,51…可動接点

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】流れる電流の大きさと雰囲気の温度に応じ
    て開閉する第1のスイッチと、雰囲気の温度のみに応じ
    て開閉する第2のスイッチとを有し、上記第1のスイッ
    チと第2のスイッチとを、保護すべきモータの電源供給
    回路に直列に接続するように構成したことを特徴とする
    モータプロテクタ。
  2. 【請求項2】第1のスイッチが、バイメタルを用いたサ
    ーモスタットであることを特徴とする請求項1記載のモ
    ータプロテクタ。
  3. 【請求項3】第2のスイッチが、雰囲気の温度に応じて
    変形するバイメタルと、該バイメタルの変形に伴って開
    閉する可動接触片とを有することを特徴とする請求項1
    又は2記載のモータプロテクタ。
  4. 【請求項4】スイッチ開閉の変形臨界温度が異なる複数
    のバイメタルを重ねて配置したことを特徴とする請求項
    3記載のモータプロテクタ。
  5. 【請求項5】スイッチ開閉用バイメタルと、スイッチ開
    放の変形臨界温度が上記スイッチ開閉用バイメタルより
    高く、かつ、スイッチ閉止の変形臨界温度が通常駆動時
    のモータプロテクタ内の雰囲気温度より低いフェールセ
    ーフ用バイメタルとを有し、上記フェールセーフ用バイ
    メタルを上記スイッチ開閉用バイメタルより熱源から遠
    くに配置したことを特徴とする請求項4記載のモータプ
    ロテクタ。
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