JP2005149668A - 磁気ディスク用ガラス基板の製造方法及び磁気ディスクの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 磁気ヘッドの浮上量を安定して抑制すること。
【解決手段】 発泡樹脂層を備える研磨パッド53aを貼りつけた上下定盤の間にセットした磁気ディスク用ガラス基板1の両主表面を鏡面研磨する際に、発泡ポアの開口径Bと発泡樹脂の材料樹脂硬度Aとの比率(B/A)と、ガラス基板の微小うねりとが一定の対応関係にあるという現象を利用し、発泡ポアの開口径Bと材料樹脂硬度Aとの比率(B/A)を選定することによって、ガラス基板の微小うねりの大きさを所望の値に制御した磁気ディスク用ガラス基板を安定して製造する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、HDD(ハードディスクドライブ)等の磁気ディスク装置に搭載される磁気ディスクの製造方法及び、磁気ディスク用ガラス基板の製造方法に関する。
今日、情報記録技術、特に磁気記録技術は、急速なIT産業の発達に伴い飛躍的な技術革新が求められている。HDD(ハードディスクドライブ)等に搭載される磁気ディスクでは、高情報容量化の要請により1平方インチ辺り40Gビットの以上の高い記録密度を実現できる技術が求められている。
磁気ディスクにおいて、高記録密度を実現する方策の一つとして磁気ディスク表面の表面粗さを平滑化することにより、磁気ヘッドの浮上量を低減することが行われている。磁気ディスクの表面性は、磁気ディスク用基板の表面性による寄与が多く、従って、磁気ディスク用基板の表面を平滑化することにより、磁気ヘッドの浮上量を低減させようと努力されている。
しかし、CSS方式用磁気ディスクにおいては、極度に表面を平滑化し過ぎると、磁気ヘッドが磁気ディスクに吸着してしまうという問題があった。従って、CSS方式用ディスクにおいては、その基板表面に吸着防止のための凹凸形状が形成されていた。つまり、CSS方式用磁気ディスク用ガラス基板では、表面にある程度の凹凸形状を必要とするため、磁気ヘッドの浮上量を一定程度以下には低減することができなかった。
ところが、HDDの起動停止方法が、従来のCSS方式に代わって、高情報容量化が可能なLUL(ロードアンロード)方式が採用されるようになると、磁気ディスク用基板の表面に、磁気ヘッド吸着防止のための凹凸形状を形成する要請が無くなった。このため、LUL方式用の磁気ディスク及び磁気ディスク用基板では、一段の磁気ヘッド浮上量低減が可能になった。
しかし、20nm以下の磁気ヘッド浮上量を実現しようとした場合、磁気ディスク用ガラス基板においては、単にその表面粗さを平滑化するのみでは、最早、その実現が困難であることが明らかとなってきた。この課題を解決する方法の一つして、本出願人の開発による技術がある(特許文献1)。この文献に開示の技術は、ガラス基板表面の微小うねりを低減することにより、更なる磁気ヘッドの低浮上量化が可能になるのではないか、との着想に基づいている。
そして、この着想のもとに、研究及び実験を重ねた結果、ガラス基板の研磨工程で用いる研磨パッドの表面粗さと、研磨工程後のガラス基板表面の微小うねりとの間に一定の依存関係があることを発見できた。上記文献開示の技術は、この依存関係に従い、所定の表面粗さを備える研磨パッドを選定し、研磨を行うことにより、磁気ヘッドの低浮上量化を実現可能としているものである。
特開2002−92867号公報
ところで、近年、ますます高い記録密度の実現が望まれてきており、それにともない、磁気ヘッドのさらなる低浮上量化も必須となってきている。例えば、1平方インチ辺り60Gビット以上の情報記録密度を実現するには、磁気ヘッドの浮上量を10nm以下にすることが必要であるといわれている。このためには、磁気ディスク用ガラス基板表面微小うねりの大きさもそれを実現できる大きさにおさえる必要がある。
しかるに、上記従来の技術では、このような要請に対しては必ずしも十分に対応できないことがわかってきた。例えば、磁気ヘッドの浮上量を安定的に10nmとなるように維持するためには、少なくとも磁気ディスクのグライド高さを6nm以下、より安全には5nm以下とする必要がある。ところが、上記の従来の技術では、このようなグライド高さを十分に満足に実現することが困難であった。
また、ロードアンロード方式用の磁気ディスクの場合、フライスティクション障害が発生しやすいために、特にグライド高さを低減させる必要があることが最近判って来た。このため、特に、ロードアンロード方式用の磁気ディスクの場合では、グライド高さは5nm以下とすることが望まれる。ところが、上記の従来の技術では、このようなグライド高さを十分に満足に実現することが困難であった。本発明は、磁気ヘッドの浮上量が安定して非常に低く(例えば、10nm以下)できるように、磁気ディスク用ガラス基板表面の微小うねりを精度よく制御できる磁気ディスク用ガラス基板の製造方法、及び磁気ディスクの製造方法を提供することを課題とする。また、本発明はLUL(ロードアンロード)方式に好適な磁気ディスク用ガラス基板の製造方法及び磁気ディスクの製造方法を提供することを課題とする。
上述の課題を解決する手段として第1の手段は、
発泡樹脂層を備える研磨パッドをガラス基板に付圧し、研磨液を供給しながら、前記研磨パッドでガラス基板の両主表面を鏡面研磨する工程を含む磁気ディスク用ガラス基板の製造方法であって、
前記発泡樹脂の材料樹脂の硬度をAとし、研磨パッド表面の発泡ポアの開口径をBとしたときに、Aに対するBの比率(B/A)と、この研磨パッドを用いて前記鏡面研磨した後の前記ガラス基板表面の微小うねりの大きさとが、一定の対応関係にあるという現象を利用し、
この対応関係をあらかじめ試験的に求めておき、
この求めた対応関係に基づいて、所望の微小うねりの大きさに対応するAに対するBの比率(B/A)を決定し、
この決定した比率(B/A)となるA及びBの値を決定し、
この決定したA及びBの値を有する研磨パッドを用いて鏡面研磨することによって、表面の微小うねりが所望の大きさを有する磁気ディスク用ガラス基板を得ることを特徴とする磁気ディスク用ガラス基板の製造方法である。
第2の手段は、
発泡樹脂層を備える研磨パッドをガラス基板に付圧し、研磨液を供給しながら、前記研磨パッドでガラス基板の両主表面を鏡面研磨する工程を含む磁気ディスク用ガラス基板の製造方法であって、
前記発泡樹脂の材料樹脂の硬度をAとし、研磨パッド表面の発泡ポアの開口径をBとしたときに、Aに対するBの比率(B/A)が、0.6μm・cm/kg以下となる研磨パッドを選択し、この研磨パッドを用いて鏡面研磨することを特徴とする磁気ディスク用ガラス基板の製造方法である。
ただし、Bは研磨パッド表面の発泡ポアの開口径[μm]であって、Aは、発泡樹脂の材料樹脂の硬度であって、樹脂モジュラス(100%伸長モジュラス)硬度[kg/cm2]のことをいう。
第3の手段は、
発泡樹脂層を備える研磨パッドをガラス基板に付圧し、研磨液を供給しながら、前記研磨パッドでガラス基板の両主表面を鏡面研磨する工程を含む磁気ディスク用ガラス基板の製造方法であって、
前記発泡樹脂の材料樹脂の硬度Aが120kg/cm以上であり、且つ、研磨パッド表面の発泡ポアの開口径Bが65μm以下の研磨パッドを選択し、この研磨パッドを用いて鏡面研磨することを特徴とする磁気ディスク用ガラス基板の製造方法である。
ただし、Aは、発泡樹脂の材料樹脂の硬度であって、樹脂モジュラス(100%伸長モジュラス)硬度[kg/cm]のことであって、Bは、研磨パッド表面を電子顕微鏡で観察したときに得られる発泡樹脂層の発泡ポアの開口径[μm]のことをいう。
第4の手段は、
前記研磨パッド表面の表面粗さは、Rzで20μm以下であることを特徴とする第1〜第3のいずれかの手段にかかる磁気ディスク用ガラス基板の製造方法である。
ただし、Rzは十点平均粗さとする。
第5の手段は、
前記研磨パッドの硬度(Asker−C硬度)は、62〜85であることを特徴とする第1〜第4のいずれかの手段にかかる磁気ディスク用ガラス基板の製造方法である。
第6の手段は、
第1〜第5のいずれかの手段にかかる磁気ディスク用ガラス基板の製造方法によって得られた磁気ディスク用ガラス基板上に、少なくとも磁性層を形成することを特徴とする、ロードアンロード方式用磁気ディスクの製造方法である。
本発明は、発泡ポアの開口径Bと材料樹脂硬度Aとの比率(B/A)と、ガラス基板の微小うねりとが一定の対応関係にあるという、本願発明者がはじめて見いだした現象を利用し、前記比率(B/A)を選定することによって、ガラス基板の微小うねりの大きさを所望の値に制御した磁気ディスク用ガラス基板を安定して製造することを可能にし、これにより、磁気ヘッドの浮上量が安定して非常に低く(例えば、10nm以下)できる磁気ディスク用ガラス基板、あるいは、フライスティクション障害を防止し、LUL(ロードアンロード)方式に好適な磁気ディスク用ガラス基板を安定して製造できるようにしたものである。
図1は研磨パッドの説明図であって、図1(a)は研磨パッドの部分断面図、図1(b)は研磨パッドの部分拡大平面図、図2は上下定盤を有する両面研磨装置の主要部断面図、図3は試験例(後述する実施例、比較例に対応)における研磨パッドを構成する発泡樹脂(層)の材料樹脂の硬度、発泡ポアの開口径、ガラス基板表面の微小うねり、グライド高さ等を表にして示した図、図4は研磨パッドの発泡樹脂表面の発泡ポアの開口径Bと発泡樹脂の材料樹脂の硬度Aの比率(B/A)とこの研磨パッドを用いて鏡面研磨した後のガラス基板表面の微小うねりの大きさとの対応関係を示すグラフである。以下、これらの図面を参照にしながら、本発明の実施の形態にかかる磁気ディスク用ガラス基板の製造方法及び磁気ディスクの製造方法について説明する。
実施の形態にかかる磁気ディスク用ガラス基板の研磨方法は、発泡樹脂からなる研磨パッド53a(図1参照)を貼りつけた上下定盤を有する研磨装置5(図2参照)を用いて磁気ディスク用ガラス基板4の両主表面を鏡面研磨するものである。図1に示されるように、研磨パッド53a(研磨パッド54aも同じ)は、基体530aの上に、基層(ベース層)531aが形成され、その上に研磨層(発泡樹脂層)532aが形成されたものである。研磨層(発泡樹脂層)532aは、発泡樹脂からなるもので、内部に多数の発泡ポア533aを有し、また、表面には上記発泡ポア533aが途中で切断されて形成された多数の発泡ポア開口部534aを有する。この発泡ポア開口部534aの開口径dが発泡ポア開口径である。即ち、図1に示すとおり、実施の形態にかかる研磨パッド53aは、研磨パッドの研磨面側の表面に発泡樹脂層532aが形成され、その発泡樹脂層532aの表面、即ち、研磨パッド53aの研磨面側の表面には、発泡ポア533aが開口して開口部534aを形成している研磨パッドである。鏡面研磨工程では、この研磨パッド53aが、上定盤53の付圧によってガラス基板4に付圧され、図示しない研磨液供給部から供給される研磨液と協働して、ガラス基板4の表面を鏡面研磨する。
図2に示されるように、上記研磨パッド53aは、上定盤53及び下定盤54を有する研磨装置5の上記上定盤53に貼り付けられる。なお、下定盤54にも同様の研磨パッド54aが貼り付けられる。研磨対象たる磁気ディスク用ガラス基板4は、研磨用キャリア1の被研磨体保持孔2にセットされて、上定盤53及び下定盤54の間に配置される。研磨装置5は、図示しないが、上定盤53及び下定盤54の間に研磨用キャリア1挟んだ状態で互いに逆回転するとともに、研磨用キャリア1も遊星運動して、研磨パッド53a,54aによって磁気ディスク用ガラス基板4を研磨する機構を有している。つまり、遊星歯車機構を用いた両面研磨装置である。
一般に、磁気ディスク用ガラス基板は、溶融ガラスを、ダイレクトプレスして、直径66mmφ、厚さ1.2mm程度の円盤状に形成した後、(1)粗ラッピング工程、(2)形状加工程、(3)端面研磨工程、(4)精ラッピング工程、(5)第一ポリッシング工程、(6)第二ポリッシング工程(鏡面研磨工程)、(7)洗浄工程、(8)化学強化工程、(9)洗浄、等の工程を経て得られる。また、磁気ディスクは、工程(9)の後に、(10)磁気ディスク製造工程を実施することによって得られる。ここで、(6)第二ポリッシング工程は、研磨装置5の上下定盤に、表面に発泡樹脂層が形成された研磨パッドを貼りつけて磁気ディスク用ガラス基板の両主表面を鏡面研磨する工程である。この実施の形態にかかる磁気ディスク用ガラス基板の研磨方法は、上記(6)第二ポリッシング工程の際の研磨方法に適用されるものである。
実施の形態にかかる磁気ディスク用ガラス基板の製造方法は、まず、試験的に、上述の(1)〜(10)の工程を実施して、複数の磁気ディスク用ガラス基板及び磁気ディスクを製造する。その場合に、各ガラス基板製造の毎に上記(6)第二ポリッシング工程で用いる研磨パッドの発泡樹脂層532aの材料樹脂硬度A及び発泡ポアの開口径Bを種々変えてそれらの比率(B/A)を異ならしめる。具体的には、発泡樹脂(層)の材料となる材料樹脂として様々な硬度Aの樹脂を選定し、この樹脂を発泡せしめて発泡樹脂を作製し、この発泡樹脂を層として形成した研磨パッドによりガラス基板の鏡面研磨を行う。そして、ガラス基板の製造後、それぞれの基板の微小うねりの大きさを測定し、両者の関係を求めておく。そして、実際に製品を生産する際に、その製品に要求される微小うねりの大きさが定まったら、上記求めた対応関係に基づいて材料樹脂硬度と発泡ポアの開口径を決定し、この樹脂硬度の材料樹脂を発泡せしめて所望の発泡樹脂を作製し、この発泡樹脂を層として形成した研磨パッドを用いて上記(6)第二ポリッシング工程を実施して製品を製造する。これにより、所望の微小うねりを有する磁気ディスク用ガラス基板製品を安定して確実に得ることができる。なお、発泡ポアの開口径は、鏡面研磨前に、発泡樹脂層の表面を削る(ドレスする)ことによって所望に調整することもできる。
なお、ここで、研磨パッド53aの表面の発泡ポア533aの発泡ポア開口部534aの開口径d(=B)は、具体的には研磨パッド表面を電子顕微鏡などによって観察することにより特定することができる。単位は例えば[μm]である。発泡ポアの開口径値としては、平均開口径(平均開口直径)を用いる。また、上述の実施の形態において、好ましい研磨層(発泡樹脂層)の厚さは、200〜600μm、さらに好ましくは300〜550μmである。
また、「微小うねり」は、フェイズ・シフトテクノロジー社製の多機能表面解析装置(MicroXAM)などによって測定したもので規定される。従来の触針式の表面粗さ計とは異なり、白色光をコヒーレントフィルターを通して得られた光(波長:552.8nm)を用いて磁気ディスク用ガラス基板面の所定領域を走査し、磁気ディスク用ガラス基板面からの反射光と基準面からの反射光とを合成し、合成点に生じた干渉縞より、微小うねりを計算して得られる。
図5は多機能表面解析装置の測定原理説明図である。図5に示されるように、干渉計の原理により、光波を二つに分け、その後に合成するもので、干渉縞は、A→Bの光路と、C→Dの光路の光路差によって現れる。なお、その測定の原理を逸脱しない範囲で測定に使用する光を変えることもできる。
多機能表面解析装置の微小うねりの測定は、ガラス基板主表面の記録再生用領域の中の任意の領域、好ましくは中心部又は、端部から所定距離だけ離間した領域に50μm2〜4mm2の範囲内の中から適宜矩形領域を選択する。例えば後述する試験例(実施例、比較例)の微小うねりは、500μm×600μmの矩形領域を選択したときの測定値である。また、うねりの波長(山と山、又は谷と谷との距離)としては、2μm〜4mmを選択した。微小うねりは下記式によって得られる。
Figure 2005149668
ここで、Ra'は、中心線から測定曲線までの偏差の絶対値の平均の差、xiは、測定ポイントにおける測定ポイント値(測定ポイントにおいてある基準線から測定曲線までの高さ)、xは、上記測定ポイント値の平均値nは、測定ポイント数とする。なお、この微小うねりRa'は、日本工業規格JISB0601に掲げる表面粗さRaの算出計算式を、本発明で定義される微小うねりの概念に拡張した算出方法である。
なお、微小うねりの算出方法としては、微小うねりの最大高さwaを用いることもできる。微小うねりの最大高さwaとは、測定エリアにおいて全測定ポイントにおける測定曲線の最高点と最低点の高さとの差の値である。しかし、磁気ディスク用ガラス基板表面には、磁気ディスク用ガラス基板自体の表面状態を直接的には関係のないパーティクルなど異常突起が含まれることがあり、微小うねりの測定の際には、このような異常突起の点を含むかたちで測定されることがあるので、それを最大高さwaとしてしまうと大きな誤差が生じてしまう場合がある。
このような、異常突起の測定値を除外する手法として、全部の測定点について、測定値を横軸に、その測定値が得られた測定個数を縦軸に表したヒストグラム(測定値とその対応個数との関係を示す分布図であり、通常は正規分布曲線となる)をとったときに、その分布曲線において、測定値を最小値から次第に大きくしていきながら各測定値に対応する測定の個数を累積していったとき、その累積個数が全個数の95%になったときの測定値を有効な測定値の最大値とする手法を用いることもできる。この手法による最大値を「95%PV値」とし、この「95%PV値」を最大高さwaとし、この最大高さwaを微小うねりと表現することもできる。(詳しくは、特開2000−348330号参照)。
本実施の形態において、磁気ディスク用ガラス基板表面の微小うねりは、上述のRa'、95%PV値どちらを採用することもできるが、実用上Ra'を用いることが簡便である。磁気ディスクとしたときにグライド高さを確実に6nm以下、特に5nm以下とするためには、Ra'は0.35nm以下であることが好ましい。この点は、図3に掲げる試験例(実施例、比較例)の表により判明したものである。また、本発明で使用する発泡樹脂の研磨パッドは、特に限定されない。発泡樹脂の研磨パッドは、発泡構造により、独立発泡系と連続発泡系に大別される。独立発泡系は、発泡形態から研磨スラリーが研磨布の内部に浸透せず被加工物と研磨布の間にあるいは接触界面のみ存在するため、一般的に同一加工圧力下ではスラリーの流量を少なくすることができるとされている。独立発泡系としては、気泡混入タイプ、無気泡タイプとがある。
また、連続発泡系は、一般に不織布を基層(ベース層)とし、その遷移交絡体中に含浸された種々の樹脂が繊維同士のバインダーとして働くとともに、その樹脂相自体が連続発泡構造をもつ。連続発泡系は、独立発泡系と異なり、研磨布内部へのスラリーの浸透は起こる。独立発泡系としては、スウェードタイプ、不織布を基層(ベース層)とした研磨布(凝固ポリマータイプ、凝固・光かタイプ)がある。
中でも、磁気ディスク用ガラス基板の精密研磨用の研磨パッドとしては、スウェードタイプのものが使われている。スウェードタイプの研磨布は、例えば、天然繊維、再生繊維又は合成繊維からなる編織布又は、不織布、あるいはこれらのスチレンブタジエンゴム、ニトリルブタジエンゴム等のゴム状物質又はポリウレタンエラストマー等の樹脂を充填して得られる基層(ベース層)に、ポリウレタンエラストマーの溶液を塗布し、これを凝固液で処理し湿式凝固を行って多孔質銀面層を形成せしめ、水洗い乾燥後、該銀面層表面をサンドペーパーなどの研磨機などで研磨して、表面孔形状が均一で、且つ断面孔形状が基体面に垂直で均一な紡錘状気孔を有するスウェードタイプの研磨布が製造される。なお、発泡樹脂層の材料樹脂としてはポリウレタンが好適であるが、本発明によれは、特に、ポリエステル系ポリウレタンを選択することが好適であることが判明している。
また、「材料樹脂硬度」とは 発泡樹脂(例えば発泡ポリウレタンなど)の材料となる樹脂の樹脂硬度のことである。本発明者によれば、この樹脂硬度として、樹脂モジュラス(100%伸長モジュラス)硬度を利用することが好適であることが判明した。樹脂モジュラス(100%伸長モジュラス)硬度とは、樹脂材料を100%伸長させたときの樹脂材料の単位断面積あたりの応力として定義される。具体的には、オートグラフなどの測定装置を用いて測定することができる。例えば、樹脂材料のフィルム(0.5cm×4cm程度)の試料を作成し、このフィルムの中央部分に適度な間隔を空けて目印線を引く。次に、この試料フィルムを引張力により伸長させて、目印線の間隔が100%伸長したときの強度を記録する。この強度、即ち引張応力を試料フィルムの断面積で除した数値が樹脂モジュラス(100%伸長モジュラス)硬度である。単位は例えば、[kg/cm2]である。
また、発泡樹脂層が形成された後の、研磨パッド自体の硬度としては、アスカーC硬度を利用することができる。アスカーC(ASKER C)硬度とは、日本ゴム協会標準規格(SRIS0101)に定めるものであって、デュロメータ(スプリング式硬度計)などにより特定することができる。本発明に好適な研磨パッドとしては、アスカーC硬度で62〜85の研磨パッドの中から選択するのがよい。
次に、試験的に、上述の(1)〜(10)の工程を実施して、複数の磁気ディスク用ガラス基板及び磁気ディスクを製造し、その際に、各基板製造の毎に上記(6)第二ポリッシング工程で用いる研磨パッド53aの発泡樹脂層532aの材料樹脂の硬度(A)、発泡ポア開口径d(B)を異ならしめ、製造後、それぞれの基板の微小うねりの大きさを測定し、これらの間の関係を求めた例を以下で説明する。
(1) 粗ラッピング工程
まず、溶融ガラスを、上型、下型、胴型を用いたダイレクトプレスして、直径66mmφ、厚さ1.2mmの円盤状のアルミノシリケートガラスからなる磁気ディスク用ガラス基板を得た。この場合、ダイレクトプレス以外に、ダウンドロー法やフロート法で形成したシートガラスから研削砥石で切り出して円盤状の磁気ディスク用ガラス基板を得てもよい。なお、アルミノシリケートガラスとしては、SiO:58〜75重量%、Al:5〜23重量%、LiO:3〜10重量%、NaO:4〜13重量%を主成分として含有する化学強化ガラスを使用した。
次いで、磁気ディスク用ガラス基板にラッピング工程を施した。このラッピング工程は、寸法制度及び形状制度の向上を目的としている。ラッピング工程は、両面ラッピング装置を用いて行い、砥粒の粒度を#400で行った。詳しくは、粒度#400のアルミナ砥粒を用い、荷重Lを100kg程度に設定して、内転ギアと外転ギアを回転させることによって、キャリア内に収納した磁気ディスク用ガラス基板の両面を面精度0〜1μm、表面粗さRmaxで6μm程度に仕上げた。
(2) 形状加工工程
次に、円筒状の砥石を用いて磁気ディスク用ガラス基板の中央部分に孔を開けるとともに、外周端面も研削して直径65mmφとした後、外周端面及び内周面に所定の面取り加工を施した。このときの磁気ディスク用ガラス基板端面(内周、外周)の表面粗さは、Rmaxで4μm程度であった。
(3) 端面研磨工程
次いで、ブラシ研磨により、磁気ディスク用ガラス基板を回転させながら磁気ディスク用ガラス基板の端面(内周、外周)の表面粗さをRmaxで1μm、Raで0.3μm程度に研磨した。上記端面研磨工程を終えた磁気ディスク用ガラス基板の表面を水洗浄した。
(4) 精ラッピング工程
次に、砥粒の粒度を#1000に変え、磁気ディスク用ガラス基板表面をラッピングすることにより、平坦度3μm、表面粗さRmaxが2μm程度、Raが0.2μm程度とした。なお、Rmax、Raは原子間力顕微鏡(AFM)で測定、平坦度は、平坦度測定装置で測定したもので、磁気ディスク用ガラス基板表面の最も高い部位と、最も低い部位との上下方向(表面に垂直な方向)の距離(高低差)である。上記精ラッピング工程を終えた磁気ディスク用ガラス基板を、中性洗剤、水の各洗浄槽に順次浸漬して洗浄した。
(5) 第一ポリッシング工程
次に、ポリッシング工程を施した。このポリッシング工程は、上述したラッピング工程で残留した傷や歪みの除去を目的とするもので、両面研磨装置を用いて行った。詳しくは、研磨パッドとして硬質ポリシャを用い、以下の研磨条件で実施した。
研磨液:酸化セリウム(平均粒径1.3μm)+水
荷重(付圧):80〜100g/cm
研磨時間:30〜50分
除去量:35〜45μm
上記ポリッシング工程を終えた磁気ディスク用ガラス基板を、中性洗剤、純水、純水、IPA、IPA(蒸気乾燥)の各洗浄槽に順次浸漬して、洗浄した。なお、各洗浄槽には超音波を印加した。また、この洗浄工程は、次の第二ポリッシング工程において使用する研磨液が同一のものである場合、省略することもできる。また、第一ポリッシング工程で使用する硬質ポリシャは、特に限定されず、目標とする表面粗さ、磁気ディスク用ガラス基板の端部形状等によって適宜選択することが可能である。
(6) 第二ポリッシング工程(鏡面研磨工程)
次に、前述した遊星歯車機構を利用した両面研磨装置を用い、研磨パッドを変えて第二ポリッシング工程を実施した。使用した発泡樹脂は、材料樹脂の硬度が樹脂モジュラス(100%伸長モジュラス)硬度で130kg/cmのポリエステル系ポリウレタンとした。電子顕微鏡で観察したときの研磨パッド表面に開口する発泡ポアの開口径(平均径)は40μmである。[電子顕微鏡で観察した研磨パッド表面の発泡ポアの開口径/樹脂モジュラス(100%伸長モジュラス)硬度]は0.31μm・cm/kgである。研磨パッドは、研磨パッドの表面粗さRz(Rzは十点平均粗さ)が1μm〜10μmの範囲内にあるものを選定した。研磨パッドのアスカーC硬度は75とした。
研磨液は、研磨砥粒(研磨剤)として酸化セリウム(平均粒径0.5μm)を選択し、超純水と混合したスラリー(遊離砥粒)を用いた。
その他の研磨条件は、
荷重(付圧):50〜150g/cm
研磨時間:10〜15分
除去量:3〜5μmである。
(7) 洗浄工程
上記第二ポリッシング工程を終えた磁気ディスク用ガラス基板を、硫酸に浸漬して洗浄を行った。なお、各洗浄槽には超音波を印加した。さらに、中性洗剤、純水、純水、IPA、IPA(蒸気乾燥)の各洗浄槽に順次浸漬して、洗浄した。
(8) 化学強化工程
次に、上記ラッピング、ポリッシング、洗浄工程を終えた磁気ディスク用ガラス基板に化学強化を施した。化学強化には、硝酸カリウム(60%)と硝酸ナトリウム(40%)を混合した化学強化塩を用意し、この化学強化塩を375℃に加熱し、300℃に予熱された洗浄済みの磁気ディスク用ガラス基板を約3時間浸漬して行った。この浸漬の際に、磁気ディスク用ガラス基板の表面全体が化学強化するように、複数の磁気ディスク用ガラス基板が端面で保持されるようにホルダーに収納した状態で行った。
このように、化学強化塩に浸漬処理することによって、磁気ディスク用ガラス基板表層のリチウムイオン、ナトリウムイオンは、化学強化塩中のナトリウムイオン、カリウムイオンにそれぞれ置換され磁気ディスク用ガラス基板は強化される。磁気ディスク用ガラス基板の表層に形成された圧縮応力層の厚さは、約100〜200μmであった。上記化学強化を終えた磁気ディスク用ガラス基板を20℃の水槽に浸漬して急冷し、約10分維持した。
(9) 洗浄工程
上記急冷を終えた磁気ディスク用ガラス基板を、硫酸に浸漬し、超音波をかけながら洗浄を行った。このようにして得られた磁気ディスク用ガラス基板表面の表面粗さをAFMで測定したところ、鏡面状態であり、その値は、Rmax=3.42nm、Ra=0.35nmであった。また、微小うねりの平均粗さRa'は、0.33nmであり、良好な結果が得られた。
(10) 磁気ディスクの製造工程
上述した工程を経て得られた磁気ディスク用ガラス基板に対し、スパッタリング装置にて、NiAlシード層、CrV下地層、CoPtCrB磁性層、水素化カーボン保護層を成膜し、ディップ法によりパーフルオロポリエーテル潤滑層を形成して磁気ディスクを作製した。
なお、得られた磁気ディスクは、AEセンサーを用いたグライド高さ、ロードアンロード耐久試験(60万回の連続ロードアンロード)を行ったところ、グライド高さは4.8nmであった。また、ロードアンロード耐久性試験においても、フライスティクション障害やヘッドクラッシュ障害を起こすことは無かった。
この試験例の結果は、図3の表では、実施例1として掲げる。
次に、別の試験例として、第二ポリッシング工程で使用した研磨パッドを図3に掲げる表のように選択した(実施例2〜5)。なお、図3に掲げない事項については、実施例1と同様である。発泡ポアの開口径の調整は、発泡形態による調整と、発泡樹脂層の表面ドレスによる調整を併せて行うことにより実施した。
実施例2〜5において実施したロードアンロード耐久試験(60万回の連続ロードアンロード)においても、実施例1と同様に、フライスティクション障害やヘッドクラッシュ障害は発生しなかった。
図3に掲げるように、実施例1〜4の試験例では、グライド高さ5.0nm以下を実現できることが判る。また、実施例1〜5の試験例では、グライド高さ6.0nm以下を実現できることが判る。
次に、別の試験例として、第二ポリッシング工程で使用した研磨パッドを図3に掲げる表のように選択した(比較例1〜4)。なお、ここでいう比較例1〜4とは、本発明の第2の手段又は第3の手段に関する発明についての比較例という意味であって、第1の手段については試験例である。なお、この比較例1〜4の発泡樹脂は、ポリカーボネイト系ポリウレタンである。
以上の試験例(実施例、比較例)における結果は、図3にまとめて表にして示した通りである。比較例1〜4では、微小うねりRa'を0.35nm以下にできないとともに、グライド高さが7nm以上となってしまうので、磁気ヘッドの浮上量を10nm以下とすることができない。
なお、比較例1〜4では、ロードアンロード耐久試験においてフライスティクション障害が発生した。このため、ロードアンロードは20万回程度しか耐久できなかった。従って、本発明によれば、ロードアンロード方式用磁気ディスクで特に課題となるフライスティクション障害を好適に防止することができることが判る。
図4は、図3の表における発泡ポアの開口径Bと発泡樹脂層の材料樹脂硬度Aの比率(B/A)とガラス基板表面の微小うねりの大きさとの対応関係をグラフにしたものである。図4に示されるように、B/Aと微小うねりの大きさには、因果関係が存在することが判る。
以上のことから、本発明の目的を達成するためには、発泡ポアの開口径Bと、発泡樹脂層の材料樹脂の硬度Aとを、同時に管理する必要があり、また、発泡ポアの開口径Bと材料樹脂硬度Aとの比率(B/A)を選定することによって、B/Aとガラス基板表面の微小うねりとの因果関係を利用して、ガラス基板の微小うねりの大きさを所望の値にすることができることがわかる。したがって、実際に製品を生産する際に、その製品に要求される微小うねりの大きさが定まったら、上記求めた対応関係に基づいて発泡ポアの開口径Bと材料樹脂硬度Aとの比率(B/A)を選定し、その選定した研磨パッドを用いて上記(6)第二ポリッシング工程を実施して製品を製造する。これにより、所望の微小うねりを有する磁気ディスク用ガラス基板製品を安定して確実に得ることができる。
また、前記B/Aとして、0.6μm・cm/kg以下となる研磨パッドであれば、微小うねりRa'が0.35nm以下にできるとともに、グライド高さを6nm以下とすることができる。例えばロードアンロード方式用などの、より低グライド高さが求められる場合には、B/Aとして、0.5μm・cm/kg以下とすることが好ましい。この場合、グライド高さを5nm以下とすることができるからである。なお、B/Aとしての下限は特に定めるものではないが、実用上、0を超える値であることが必要である。また、発泡樹脂の材料樹脂の硬度が120kg/cm以上であり、且つ同時に、研磨パッド表面の発泡ポアの開口径が65μm以下の研磨パッドであれば、微小うねりRa'が0.35nm以下にできるとともに、グライド高さを6nm以下とすることができる。例えばロードアンロード方式用などの、より低グライド高さが求められる場合には、発泡樹脂の材料樹脂の硬度が130kg/cm以上であり、且つ同時に、研磨パッド表面の発泡ポアの開口径が60μm以下の研磨パッドとすることが好ましい。この場合、グライド高さを5nm以下とすることができるからである。
なお、より安全に磁気ヘッドを浮上させるためには、研磨パッド表面の発泡ポアの開口径が40μm以下の研磨パッドとすることが好ましい。この場合、グライド高さを確実に5nm未満とすることができるからである(例えば実施例1)。なお、発泡樹脂の材料樹脂の硬度とてしは、硬度が大きければ大きいほど好ましいが、実用上の観点から、200kg/cm以下という上限値を与えることができる。また、発泡ポアの開口径としては、小さければ小さいほど好ましいが、実用上、0を超える値であることが必要である。
なお、本実施形態に係る磁気ディスク用ガラス基板の硝種、サイズ等については特に限定されない。硝種としては、例えば、アルミノシリケートガラス、ソーダライムガラス、ソーダアルミノ珪酸ガラス、アルミノボロシリケートガラス、ボロシリケートガラス、石英ガラス、結晶化ガラスなどが上げられる。平滑性の点では、一般に結晶化ガラスよりもアモルファスガラスがよく、特に、機械的強度や、耐衝撃性、耐振動性等の点からアルミノシリケートガラスなどの化学強化ガラスが好ましい。
アルミノシリケートガラスとしては、SiO:58〜75重量%、Al:5〜23重量%、LiO:3〜10重量%、NaO:4〜13重量%を主成分として含有する化学強化ガラスなどが好ましい。また、近年では、高い平滑性を有する磁気ディスク用ガラス基板が求められていることから、結晶化ガラスの結晶粒径が100nm以下の結晶化ガラス基板の開発が行われている。結晶化ガラスは、機械的強度がアモルファスガラスと比べて大きく、また製造工程上、ダイヤモンドペレットによる研削加工を行うなどの利点から平坦性に優れ、且つ高い平滑性の磁気ディスク用ガラス基板が得られるので好ましい。
また、研磨液としては、酸化セリウム遊離砥粒を好適に用いることができる。研磨液に含まれる研磨砥粒の平均粒径としては、0.04μm〜0.8μmの研磨砥粒を選択するとよい。また、鏡面研磨時のガラス基板へ加える付圧としては、50〜150g/cmがよい、研磨パッドの表面粗さRzは、20μm以下とするのがよい、特に好ましくは10μm以下である。20μmを超えるとグライド高さを低減することが困難となる場合がある。グライド高さを確実に5nm以下とし、ロードアンロード用途に特に好適な磁気ディスク用ガラス基板又は磁気ディスクを得る観点からは、Rzを10μm以下とすることが好適である。
本発明で得ようとする磁気ディスク用ガラス基板の主表面の表面粗さとしては、Rmaxで6nm以下、Raで0.6nm以下の鏡面であることが好ましい。この表面粗さを超えると、グライド高さを6nm以下とすることが困難となるからである。特に好ましくは、Rmaxで5nm以下、Raで0.5nm以下である。
また、磁気ディスク用ガラス基板上に形成する磁性層の材料には特に制限はない。磁性層としては、例えば、Coを主成分と磁性膜が挙げられる。また、必要に応じ、磁気ディスク用ガラス基板と磁性層との間に、シード層や下地層を、磁性層上に保護層や潤滑層を設けてもよい。
シード層としては、その上に形成される下地層や磁性層の結晶粒径を制御する役割があり、例えば、NiAl、CrNi、CrTiなどの材料が挙げられる。下地層としては、磁気特性の向上を目的として設けられ、例えば、Cr、Mo、V、Ta、Ti、W、B、Al、Niなどの非磁性金属から選ばれる少なくとも一種以上の材料からなる非磁性膜が挙げられる。下地層は単層でも複数層でもかまわない。保護層としては、機械的耐久性、耐食性等のために設けられ、例えば、Cr、Cr合金、カーボン、水素化カーボン、窒化カーボン、ジルコニア、SiOなどが挙げられる。潤滑層としては、磁気ヘッドとの吸着防止、摩擦係数の低減のために設けられ、パーフルオロポリエーテル潤滑剤などが一般的に使用される。
本発明は、磁気ヘッドの浮上量が安定して非常に低く(例えば、10nm以下)できるように、磁気ディスク用ガラス基板表面の微小うねりを精度よく制御できる磁気ディスク用ガラス基板の製造及び磁気ディスクの製造又はLUL(ロードアンロード)方式に好適な磁気ディスク用ガラス基板の製造に利用できる。
研磨パッドの説明図である。 上下定盤を有する研磨装置の主要部断面図である。 試験例(実施例1〜5、比較例1〜4)における研磨パッドの樹脂硬度、発泡ポアの開口径、ガラス基板表面の微小うねり等を表にして示した図である。 研磨パッドの発泡樹脂表面の発泡ポアの開口径Bと発泡樹脂の材料樹脂硬度Aの比率(B/A)とこの研磨パッドを用いて鏡面研磨した後のガラス基板表面の微小うねりの大きさとの対応関係を示すグラフである。 多機能表面解析装置の測定原理説明図である。
符号の説明
1 研磨用キャリア
4 磁気ディスク用ガラス基板
5 研磨装置
53 上定盤
53a 研磨パッド
54 下定盤
530a 基体
531a 基層(ベース層)
532a 研磨層(発泡樹脂層層)
533a 発泡ポア
534a 発泡ポア開口部

Claims (6)

  1. 発泡樹脂層を備える研磨パッドをガラス基板に付圧し、研磨液を供給しながら、前記研磨パッドでガラス基板の両主表面を鏡面研磨する工程を含む磁気ディスク用ガラス基板の製造方法であって、
    前記発泡樹脂の材料樹脂の硬度をAとし、研磨パッド表面の発泡ポアの開口径をBとしたときに、Aに対するBの比率(B/A)と、この研磨パッドを用いて前記鏡面研磨した後の前記ガラス基板表面の微小うねりの大きさとが、一定の対応関係にあるという現象を利用し、
    この対応関係をあらかじめ試験的に求めておき、
    この求めた対応関係に基づいて、所望の微小うねりの大きさに対応するAに対するBの比率(B/A)を決定し、
    この決定した比率(B/A)となるA及びBの値を決定し、
    この決定したA及びBの値を有する研磨パッドを用いて鏡面研磨することによって、表面の微小うねりが所望の大きさを有する磁気ディスク用ガラス基板を得ることを特徴とする磁気ディスク用ガラス基板の製造方法。
  2. 発泡樹脂層を備える研磨パッドをガラス基板に付圧し、研磨液を供給しながら、前記研磨パッドでガラス基板の両主表面を鏡面研磨する工程を含む磁気ディスク用ガラス基板の製造方法であって、
    前記発泡樹脂の材料樹脂の硬度をAとし、研磨パッド表面の発泡ポアの開口径をBとしたときに、Aに対するBの比率(B/A)が、0.6μm・cm/kg以下となる研磨パッドを選択し、この研磨パッドを用いて鏡面研磨することを特徴とする磁気ディスク用ガラス基板の製造方法。
    ただし、Bは研磨パッド表面の発泡ポアの開口径[μm]であって、Aは、発泡樹脂の材料樹脂の硬度であって、樹脂モジュラス(100%伸長モジュラス)硬度[kg/cm2]のことをいう。
  3. 発泡樹脂層を備える研磨パッドをガラス基板に付圧し、研磨液を供給しながら、前記研磨パッドでガラス基板の両主表面を鏡面研磨する工程を含む磁気ディスク用ガラス基板の製造方法であって、
    前記発泡樹脂の材料樹脂の硬度Aが120kg/cm以上であり、且つ、研磨パッド表面の発泡ポアの開口径Bが65μm以下の研磨パッドを選択し、この研磨パッドを用いて鏡面研磨することを特徴とする磁気ディスク用ガラス基板の製造方法。ただし、Aは、発泡樹脂の材料樹脂の硬度であって、樹脂モジュラス(100%伸長モジュラス)硬度[kg/cm]のことであって、Bは、研磨パッド表面を電子顕微鏡で観察したときに得られる発泡樹脂層の発泡ポアの開口径[μm]のことをいう。
  4. 前記研磨パッド表面の表面粗さは、Rzで20μm以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の磁気ディスク用ガラス基板の製造方法。
    ただし、Rzは十点平均粗さとする。
  5. 前記研磨パッドの硬度(Asker−C硬度)は、62〜85であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の磁気ディスク用ガラス基板の製造方法。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の磁気ディスク用ガラス基板の製造方法によって得られた磁気ディスク用ガラス基板上に、少なくとも磁性層を形成することを特徴とする、ロードアンロード方式用磁気ディスクの製造方法。
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