JP2005149287A - 賃貸物件管理システム - Google Patents
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Abstract
【目的】 顧客の入居時、退去時の負担を低減するとともに、入居者からの家賃の回収を促して、督促を行わなくても入居者側が積極的に入金を行うようになる賃貸物件管理システムの実現を目的とする。
【構成】 顧客1別に入居時費用や家賃の管理を行う家賃管理集計機構7は、顧客の毎月の家賃の回収状況に応じてポイントを与え、このポイントを退去時の原状回復費用などに充当するようにする。
【選択図】 図1
【構成】 顧客1別に入居時費用や家賃の管理を行う家賃管理集計機構7は、顧客の毎月の家賃の回収状況に応じてポイントを与え、このポイントを退去時の原状回復費用などに充当するようにする。
【選択図】 図1
Description
本発明は、賃貸物件管理システムに関し、ことに入居時の入居者の負担を減らすとともに、入居者からの家賃回収を促進するように機能する賃貸物件管理システムに関する。
わが国では、従来、入居希望者が賃貸住宅に入居しようとする場合には、まず礼金、敷金、保証金、前家賃、仲介手数料、さらには保険料、登記費用や印紙代など多額の入居一時金を支払うことが慣習的に必要であり、入居希望者にとって金銭的な負担が非常に大きいという問題があった。また、契約の際には保証人が必要であり、対象となる不動産の登記内容も閲覧しておく必要があり、これらのために多数の手間や時間が取られるという問題がある。さらに、退去時においても、敷金や保証金の清算、原状回復などの問題があり、このための査定や調整にかかる負担も大きく、ことに住替えとなるとこれらの作業が重複して、一層負担が増すという問題があった。
一方、貸主側においても、入居希望者の素性が充分にわからない、入居者から予定日になっても家賃が入金されず、その度ごとに督促が必要になるなど回収が容易ではないといった問題がある。
このような問題を解決するため、賃貸物件/入居管理会社及びネットワーク加盟店とカード会社を含めた賃貸物件ネットワークを構成するシステムが提案されている(特許文献1参照。)。このシステムでは、入居時の一時金としての敷金、礼金、保証金などを入居者が支払う商習慣を原則として無くす。また、家賃、仲介手数料、借家賠償保健、原状回復費用などの金銭のやり取りをカード会社が管理する。入居希望者がネットワーク加盟店から物件を選んで入居申し込みを行うと、その情報はカード会社に送られる。カード会社ではカード会社の審査基準に従って入居希望者に対する審査を行って入居の可否を判定し、加盟店に報告する。入居の可の場合は、カード会社は入居希望者にこのネットワーク利用者用のメモリカードを発行し、加盟店は入居希望者と賃貸契約を結ぶ。すでに過去にこのネットワークを利用し、メモリカードが発行されている顧客が住替えする場合などでは、メモリカードを読み取ることで、過去の家賃の支払い状況や入居履歴、トラブルの有無などが確認できて、改めて審査の必要がない。入居者の支払いはすべて一旦カード会社に支払われ、カード会社は手数料などの必要経費を除いた金額を賃貸物件/入居管理会社に支払い、管理会社は所定の経費を除いた金額を家主に支払う。これにより、入居希望者の費用負担や作業負担を軽減することができ、住替え審査不要のサービスを実現して転居を容易にして潜在的な需要を喚起することができる。
特開2002−203025号公報
上記の特許文献1で示された方法によると、従来からある入居希望者の負担をある程度まで解消することができ、転居の需要を喚起することができる。また、過去に実績のある入居希望者の審査は不要にするなど入居希望者に対する審査を容易にすることができる。しかしながら、家賃などの回収を促進するという面では必ずしも充分とはいえないという問題があった。
本発明はこの点を解決して、入居時、退去時の顧客の負担を低減するとともに、家賃の回収を促して、督促を行わなくても入居者側が積極的に入金を行うような賃貸物件管理システムを実現することを目的とする。
本発明の賃貸物件管理システムは、賃貸物件情報データベースを有し賃貸物件情報及び入居情報を管理する賃貸物件管理会社と、この賃貸物件管理会社からの賃貸物件情報の提供を受けて顧客と賃貸契約を行う賃貸物件グループ加盟店と、この賃貸物件グループ加盟店と賃貸契約を行った前記顧客からの家賃及び入居時費用の回収を行うとともに、前記顧客の入居時審査を行う銀行及び/又はカード会社からなる金融機関と、この金融機関からの入金情報に基づいて前記顧客別に前記入居時費用及び前記家賃の管理集計を行う家賃管理集計機構と、少なくとも前記賃貸物件管理会社と、前記賃貸物件グループ加盟店と、前記金融機関と、前記家賃管理集計機構とを結ぶインターネットなどの通信ネットワークとを有し、前記家賃管理集計機構は前記顧客の毎月の家賃の回収状況に応じて該顧客にポイントを与えることを特徴とする。
前記顧客からの前記家賃の入金は、前記賃貸物件管理会社の銀行指定口座への振込みか、期日での前記顧客の銀行指定口座からの振替か、期日での前記カード会社の利用枠内での振替のいずれかの方法によることを特徴とする。
前記家賃管理集計機構は前記金融機関から提供される前記顧客からの前記家賃の入金状況に基づいて前記顧客別に家賃の支払い状況を集計して、これに応じて前記ポイントを付与し、前記家賃の支払い状況と前記ポイントの保有状況を入居者情報データベースに構築して前記賃貸物件管理会社と共用することを特徴とする。
前記ポイントは、退去時の原状回復費用に換算充当されるベースポイントと、前記家賃や共益費などの支払いや共同ポイント運営会社のポイントに換算充当することが可能なフリーポイントとからなることを特徴とする。
家賃の回収状況に応じて前記顧客に与える前記ポイントは家賃が所定期日よりも所定日数以上早く納入された場合に与えられる前納ポイントであることを特徴とする。
家賃の回収状況に応じて前記顧客に与える前記ポイントは家賃が所定期日までに納入された場合に与えられる定期収納ポイントであることを特徴とする。
家賃の回収状況に応じて前記顧客に与える前記ポイントは家賃の所定期日までの納入が所定期間継続した場合に与えられる連続ポイントであることを特徴とする。
家賃の回収状況に応じて前記顧客に与える前記ポイントは入居以来与えられたポイントの積算値が所定数に達した時に与えられる長期継続ポイントであることを特徴とする。
新しく契約して入居した顧客に対して所定の前記ポイントを与えることを特徴とする。
取得した前記ポイントが所定のポイント数を超えた前記顧客に対して抽選を行い、当選した顧客にボーナスポイントを与えることを特徴とする。
本発明の賃貸物件管理システムでは、入居者の家賃の支払い状況に応じてポイントを付与するようにした。これにより、このポイントを原状回復費用に当てることができ、入居時に入居者が敷金等を支払わなくても原状回復が可能になるため、入居時の費用負担が少なくなり、住替えが容易になり、潜在的な住替え需要を喚起することが可能になるという効果が生まれる。
また、家賃の前納や期日収納によってポイントが加算され、前納や期日収納が続くとさらにポイントが加算され、所定のポイントが溜まると抽選によってボーナスポイントが得られるなどの特典があるため、入居者が早めに家賃を納入するようになり、家賃の回収を促す効果が期待できる。
以下、本発明に係る賃貸物件管理システムの一実施例を図に沿って詳述する。
図1は、賃貸物件管理システムの構成を示す概略図である。図1において、符号1は、新規顧客又は住替え希望の既入居者などの顧客、符号2は賃貸物件グループ加盟店、符号3は賃貸物件管理会社、符号4は家主、符号5は賃貸物件情報データベース、符号6は入居者情報データベース、符号7は家賃・ポイント管理集計機構、符号8は共同ポイント運営会社、符号9はポイント加盟店、符号10は銀行、符号12はカード会社、符号14はインターネットなどの通信ネットワークである。
本システムにおいて、賃貸物件管理会社3は、複数の賃貸物件グループ加盟店2に共通に利用される入居を募集している家、アパート、マンションなどの賃貸物件情報を記憶している賃貸物件情報データベース5と、管理下にある賃貸物件の入居状況と入居者の家賃の支払い状況、入居者の入居履歴や入居時の審査結果などを記憶している入居者情報データベース6とを有している。
賃貸物件グループ加盟店2は、賃貸物件管理会社3のもとで賃貸物件ネットワークを構成し、賃貸物件情報データベース5の賃貸物件情報を用いて顧客1に接し賃貸物件を紹介することができる。
賃貸物件の貸主4は、賃貸物件グループ加盟店2を経由して、あるいは直接賃貸物件管理会社3に、自己の所有する物件の賃貸情報を提供する。
この賃貸物件管理システムには家賃・ポイント管理集計機構7が設けられていて、賃貸物件管理会社3の管理下にある賃貸物件の入居状況と入居者の家賃の支払い状況などを記憶している入居者情報データベース6を共用し、入居者に対して家賃の支払い状況などに応じてポイントを付与し、入居者別に家賃とこのポイントを管理する。
ポイントは、詳細は後述するが、主として原状回復費用に当てられるベースポイントと自由に用いることができるフリーポイントに分けられ、フリーポイントは共同ポイント運営会社8のポイントに換算して、この共同ポイント運営会社8に属するポイント加盟店9で品物の購入にあてることができる。
この賃貸物件管理システムをバックアップし、家賃を回収する金融機関として、銀行10とカード会社12がある。これらは、どちらか1方だけでもよいし、両者がそろって機能する構成であってもよい。銀行10またはカード会社12が回収した家賃は賃貸物件管理会社3を経て手数料を引かれた上、家主4に支払われる。
図2に、この賃貸物件管理システムでの入居時の処理フローチャートを示す。図1及び図2に沿って本システムでの入居時の処理過程について説明する。
ステップ101で、顧客1はインターネットなどの通信ネットワーク14を用いて、賃貸物件管理会社3の賃貸物件情報データベース5に記憶されている入居募集物件の中から賃貸物件の検索を行う。また、ステップ102のように賃貸物件グループ加盟店2の店頭で賃貸物件の検索を行ってもよい。ステップ103で、このような検索調査で希望にかなう物件が見つかった場合は、ステップ104で入居申込書を作成する。
ところで、ステップ105で、本システムでは入居希望者がこの賃貸物件グループ加盟店2の物件にすでに入居している又は入居していた顧客1かどうかを判定する。過去にこの賃貸物件グループ加盟店2の物件に入居したことのない新規の顧客1の場合には、加盟店2に入居申込書とそれを裏付ける住民票や収入証明書を提出してもらう。
次に、ステップ107で、賃貸物件グループ加盟店2は、入居申込書での顧客1の現住所、氏名、生年月日、勤務先などの記述から、顧客1に対して独自の信用調査を行う。この賃貸物件グループ加盟店2の物件にすでに入居している又は入居していた顧客1の場合は、ステップ108で賃貸物件ネットワークのデータベースから顧客1の過去の家賃などの支払い状況などを調査する。これらの調査結果から賃貸物件グループ加盟店2はステップ109で入居の可否を判定する。
入居可と判定された場合、ステップ110で指定された銀行10又はカード会社12に口座がない場合は口座を開いて取引を設定し、ステップ111で仮契約をおこなって入居時費用の精算書を発行し、入居時に入金する仲介手数料、借家賠償保険及び当月分の家賃などの振込先の口座番号と所定期日を指定する。ステップ112で入居予定の顧客1は所定期日までにこの金額を振り込む。ここまでの処理は、インターネットやファクシミリ、郵送などによって入居者が特に加盟店2に赴かなくても実行することができる。
ステップ112で所定期日までに振込みがあった場合、ステップ113で賃貸物件グループ加盟店2は顧客1と対面して重要事項説明を行い、説明を顧客1が納得した場合は物件の賃貸契約を行う。契約終了後、ステップ114で入金分について後述するように入居時ポイントと前納家賃に対するポイントを付与し、ステップ115で契約書、受領書、ポイント計算書を発行して終了する。ステップ112で所定期日までに振込みがなかった場合には、ステップ115で督促を行って入金を待ち、繰り返し督促しても入金がない場合は事情を聞いて対処する。
尚、ステップ103で希望の物件が見出せなかった場合にはこの処理フローチャートは終了することになる。また、ステップ109で顧客1の入居が不可になったときは顧客に入居審査の結果が報告されて、この処理フローチャートは終了する。
ところで本賃貸物件管理システムでは基本的に入居一時金としての敷金、礼金を支払う従来の商習慣を無くして、入居時の費用を仲介手数料、借家賠償保険及び当月分の家賃にとどめ、さらに保証人も不要にして、入居希望者の費用的負担や作業的負担を軽減するようにしている。さらに、転居先物件が賃貸物件グループ加盟店の物件であれば、住替え時の審査を不要にすることができる。これにより、住替え、転居を容易にすることができ、潜在的な転居需要を喚起させることができるとともに、賃貸物件グループ加盟店内における顧客の囲い込みを図ることができる。
しかしながら、この方法では、敷金のように入居者が立ち退く際の原状回復費用に当てるよう特別に積み立てられたものがないため、原状回復費用が転居者の負担になるという問題がある。この問題を解決するため、本賃貸物件管理システムでは家賃回収の条件において与えられるポイントを原状回復費用に充当できるようにした。
ここで、本賃貸物件管理システムでのポイントの付与方法について簡単に説明する。
付与されるポイントの種類として例えば次のようなものが適用される。
a)前納ポイント
指定期日より特定期間a(例えば30日)以上前に入金された家賃に対して付与するポイント。
指定期日より特定期間a(例えば30日)以上前に入金された家賃に対して付与するポイント。
b)定期納入ポイント
上記の特定期間a以降で指定期日の当日までに入金された家賃に対して付与するポイント。
上記の特定期間a以降で指定期日の当日までに入金された家賃に対して付与するポイント。
c)連続ポイント
前納または定期納入が所定回数b1、b2〜bn(例えば、b1=12回目、b2=20回目というように)連続して続いた場合に付与するボーナスポイント。
前納または定期納入が所定回数b1、b2〜bn(例えば、b1=12回目、b2=20回目というように)連続して続いた場合に付与するボーナスポイント。
d)長期継続ポイント
入居者の居住期間が所定期間を超え、その間に得たポイントの積算値が所定数c1、c2〜cn(例えばc1=10,000ポイント、c2=20,000ポイントというような値)を超えた時に付与するボーナスポイント。
入居者の居住期間が所定期間を超え、その間に得たポイントの積算値が所定数c1、c2〜cn(例えばc1=10,000ポイント、c2=20,000ポイントというような値)を超えた時に付与するボーナスポイント。
e)抽選ポイント
ポイント蓄積が所定数を超えた入居者に対し、年に1〜2回抽選を行い、当選者に所定数のポイントを付与する。
ポイント蓄積が所定数を超えた入居者に対し、年に1〜2回抽選を行い、当選者に所定数のポイントを付与する。
f)入居時ポイント
新しく賃貸物件グループ加盟店2の賃貸物件を契約して入居した顧客に対して所定のポイントを与える。
新しく賃貸物件グループ加盟店2の賃貸物件を契約して入居した顧客に対して所定のポイントを与える。
図3に、家賃の振込みが指定銀行口座になされた場合の本賃貸物件管理システムが行う処理のフローチャートを示す。この例では、銀行10系とカード会社12系がそろって機能する構成を考える。
ステップ201で指定銀行口座に家賃の振込みがあった場合は、ステップ202で振込みを行った入居者の家賃回収状況をチェックする。そうしてステップ203で振り込まれた月日が振込み指定期日よりも前であるかどうかを判定し、前である場合は特定期間a(例えばa=30日)以上前かどうかをステップ204で調べる。特定期間a以上前には振込みが行われた場合は、ステップ205で入居者に前納ポイントを与える。特定期間a以降、振込期日当日までの振込みの場合はステップ206で定期納入ポイントを与える。なお預金からの期日振替の場合、又は、当日カード処理の場合も定期納入とする。
次にステップ207で、この入居者の家賃回収状況から前納又は定期納入が連続して何回続いているかを調べ、所定回数b1、b2〜bn(例えば、b1=12回目、b2=20回目といった回数)連続した場合にステップ208で連続ポイントとして所定のボーナスポイントが入居者に与えられる。また、ステップ209で、入居から現在までの居住期間が所定期間を超え、その間に得たポイントの積算総数が所定値c1、c2〜cn(例えば、c1=10,000ポイント、c2=20,000ポイントといった値)を超えたとき、所定のボーナスポイントを与える。これらのポイント処理を行った後で、ステップ215で入居者に入金処理とポイント計算の結果を通知して終了する。
ステップ203で振り込まれた月日が振込み指定期日以降である場合には、ステップ211ですでにカード決済が行われているかどうかを調べる。すでにカード決済が行われている場合には、ステップ212で必要があれば振り込まれた金額をカード会社12に入金し、ステップ213でカード会社12は入金処理を行って先のカード決済を相殺し、ステップ215で入金処理とポイント計算の結果を通知して終了する。
ステップ211でカード決済が行われていない場合は、ステップ214で通常の家賃入金処理を実行し、ステップ215で入金処理の結果を報告して終了する。
以上に述べたようなポイントの集計や各ポイントの付与は家賃・ポイント管理集計機構7が実行し、入居者情報データベース6で管理される。ポイントの数は家賃の額によって異なるが、たとえば、各月の定期納入ポイントの計20回分で、家賃1回分に充当できる程度のものとする。また、ポイントは、退去時の現状回復費用に当てられるベースポイントと、家賃の一部に充当したり、共同ポイント運営会社8のポイントに換算することが可能なフリーポイントに分かれる。
所定数のポイントが溜まるまでは付与されるポイントは主としてベースポイントであるが、ポイントがある程度溜まって、充分退去時の原状回復費用に当てることができるまでになると、フリーポイントの比率を順次増やして行く。これにより、一定の期間にわたって家賃を期日までに支払っておれば、入居者は退去時の現状回復費用を確保することができるとともに、現金と同様に用いることが可能なフリーポイントを貯める楽しみが生まれ、これによって、家賃の早期収納を促すことができる。
入居者のフリーポイントは、共同ポイント運営会社8に報告され、該運営会社8からポイント加盟店9に連絡される。なお、ポイント加盟店9は、該店のホームページを入居者に閲覧させて宣伝を図ることもできる。
この他に、例えば年に1〜2回程度、所定数以上のポイントを保持している入居者を対象に抽選会を行って、この抽選で当選すれば家賃や保持ポイント数を考慮した当選ポイントを与えるようにすることもできる。
次に図4で、本賃貸物件管理システムが振込み指定日に行う処理のフローチャートを示す。
まずステップ301で本賃貸物件管理システムに属する不動産の各入居者別に家賃入金をチェックする。未入金の入居者については、ステップ302で、未入金家賃が現在のカード利用可能額よりも小さいことを確かめて、ステップ303でカードによる家賃決済を実行し、ステップ304で入居者に対して定期納入ポイントを付与し、ステップ305で入居者に入金処理とポイント計算の結果を通知して終了する。
この処理を全入居者に順次実行して、ステップ306で全入居者に対して処理が終了したところでフローの処理を終了する。
次に図5で、入居者が退去時に行う処理のフローチャートを示す。
まずステップ401で原状回復費用Aを積算する。続いてステップ402で入居者が現在保有しているポイント数を集計して金額に換算する(B)。ステップ403で両者を比較し、ポイント換算値Bのほうが原状回復費用Aよりも大きい場合には、ステップ404でポイントを原状回復費用Aに割り当てる。差額があれば、ステップ405で転居先が賃貸物件グループ内加盟店2の物件かどうか判定し、グループ内加盟店2の物件である場合はステップ406でポイントを新規物件に持ち越し、グループ内加盟店2の物件でない場合はステップ407で差額ポイントを共同ポイント運営会社8のポイントに振替えて、ステップ411で受領書、ポイント計算書を発行して終了する。
原状回復費用Aの方がポイント換算値Bよりも大きい場合には、ステップ408で不足分の清算をカードで行うかどうかを決め、カード決済の場合はステップ409でカードによる支払いを行い、ステップ411で受領書、ポイント計算書を発行し終了する。カードでない場合はステップ410で不足分を指定口座に振り込んでもらい、ステップ411で受領書、ポイント計算書を発行し終了する。
以上の説明では、入居者の家賃支払い状況や保持ポイントを家賃・ポイント管理集計機構7が入居者情報データベース6で一元的に管理するように説明したが、入居者別の家賃支払い状況や保持ポイントの情報をメモリカード等に記憶させて、入居者に保有させるようにすることもできる。また、このカードを提携銀行10の銀行カードや提携カード会社12のカードと共通化することも可能である。さらに、共同ポイント運営会社8とも提携して、フリーポイントの範囲内で買物などに利用することもできる。また、このカード及び入居者情報データベース6での記憶内容は賃貸物件グループ内での住替え時の住替え可否の判断材料としても用いることができ、住替え審査を容易にすることができる。なお、入居者はこのカードを賃貸物件グループ内加盟店2の読み取り端末に挿入するか、インターネットなどのネットワーク14を介して入居者情報データベース6にアクセスすることによって、自己の家賃支払い状況や保持ポイント数の情報を知ることができる。
なお、メモリカード及び入居者情報データベース6には、入居者の入居履歴及び認証等属性などのデータが記憶されている。そして、これらの記憶内容は、最初の入居時の入居データから住替えの行われる度毎に更新されて、常に最新の入居データが記憶されている。かくして、該カードを持参していれば、いつどこの加盟店に行っても住替えがスムーズに行われる。
以上、本発明の賃貸物件管理システムによれば、入居時の礼金、敷金等の日本型の入居一時金を無くし、さらに保証人も不要とすることによって入居者の負担を少なくし、入居者指向の新しい需要を喚起し、かつ住替え時の入居審査をも不要にすることができる。また、家賃の支払い状況に応じてポイントを与え、退去時にかかる原状回復費用の支払いには、このポイントを充当することができるので、敷金等が無くても、退去時の負担が多くならない。さらに、保持ポイント数が増えるほどポイントが貯め易くなるので、家賃支払いを促す効果がある。これらによって、部屋探しにおける入居希望者の費用的負担や作業的負担を軽減し、部屋探しの幅広いニーズに対応するとともに、転居を容易にすることができ、転居の潜在的な需要を喚起させることができ、賃貸物件グループ加盟店で顧客の囲い込みを図ることができる。また、ポイントが家賃支払いを促す効果があるため、賃貸物件グループ加盟店での家賃回収の手間を少なくすることができる。
本発明によれば、アパートやマンションなどの賃貸物件の管理システムにおいて、ネットワークに賃貸情報を接続することで入居希望者のアクセスをよくすることができ、従来のような礼金、敷金等の入居時の負担を無くすとともに、退去時の原状回復費用の負担をも少なくすることができるようにしたため、居住者の住替えや転居を容易にすることができる。さらに、ポイントを導入し貯めれば貯めるほど溜まり易くなるようしたので、入居者の家賃支払いを早める効果がうまれる。これにより、新しい型の賃貸システムとその需要を生み出し、管理側での家賃督促の手間を少なくし、顧客をグループ加盟店内の物件に囲い込むことができるので、経済的な効果が大きくなる。
1 顧客
2 賃貸物件グループ加盟店
3 賃貸物件管理会社
4 家主
5 賃貸物件情報データベース
6 入居者情報データベース
7 家賃・ポイント管理集計機構
8 共同ポイント運営会社
9 ポイント加盟店
10 銀行
12 カード会社
14 通信ネットワーク
2 賃貸物件グループ加盟店
3 賃貸物件管理会社
4 家主
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7 家賃・ポイント管理集計機構
8 共同ポイント運営会社
9 ポイント加盟店
10 銀行
12 カード会社
14 通信ネットワーク
Claims (10)
- 賃貸物件情報データベースを有し賃貸物件情報及び入居情報を管理する賃貸物件管理会社と、
この賃貸物件管理会社からの賃貸物件情報の提供を受けて顧客と賃貸契約を行う賃貸物件グループ加盟店と、
この賃貸物件グループ加盟店と賃貸契約を行った前記顧客からの家賃及び入居時費用の回収を行う銀行及び/又はカード会社からなる金融機関と、
この金融機関からの入金情報に基づいて前記顧客別に前記入居時費用及び前記家賃の管理集計を行う家賃管理集計機構と、
少なくとも前記賃貸物件管理会社と、前記賃貸物件グループ加盟店と、前記金融機関と、前記家賃管理集計機構とを結ぶインターネットなどの通信ネットワークと
を有し、
前記家賃管理集計機構は前記顧客の毎月の家賃の回収状況に応じて該顧客にポイントを与えることを特徴とする賃貸処理システム。 - 前記顧客からの前記家賃の入金は、前記賃貸物件管理会社の銀行指定口座への振込みか、期日での前記顧客の銀行指定口座からの振替か、期日での前記カード会社の利用枠内での振替のいずれかの方法によることを特徴とする請求項1に記載の賃貸処理システム。
- 前記家賃管理集計機構は前記金融機関から提供される前記顧客からの前記家賃の入金状況に基づいて前記顧客別に家賃の支払い状況を集計して、これに応じて前記ポイントを付与し、前記家賃の支払い状況と前記ポイントの保有状況を入居者情報データベースに構築して前記賃貸物件管理会社と共用することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の賃貸処理システム。
- 前記ポイントは、退去時の原状回復費用に換算充当されるベースポイントと、前記家賃や共益費などの支払いや共同ポイント運営会社のポイントに換算充当することが可能なフリーポイントとからなることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の賃貸処理システム。
- 家賃の回収状況に応じて前記顧客に与える前記ポイントは家賃が所定期日よりも所定日数以上早く納入された場合に与えられる前納ポイントであることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の賃貸処理システム。
- 家賃の回収状況に応じて前記顧客に与える前記ポイントは家賃が所定期日までに納入された場合に与えられる定期収納ポイントであることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の賃貸処理システム。
- 家賃の回収状況に応じて前記顧客に与える前記ポイントは家賃の所定期日までの納入が所定期間継続した場合に与えられる連続ポイントであることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の賃貸処理システム。
- 家賃の回収状況に応じて前記顧客に与える前記ポイントは入居以来与えられたポイントの積算値が所定数に達した時に与えられる長期継続ポイントであることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の賃貸処理システム。
- 新しく契約し入居した顧客に対して所定の前記ポイントを与えることを特徴とする請求項1又は請求項8のいずれかに記載の賃貸処理システム。
- 取得した前記ポイントが所定のポイント数を超えた前記顧客に対して抽選を行い、当選した顧客にボーナスポイントを与えることを特徴とする請求項1又は請求項9のいずれかに記載の賃貸処理システム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2003387981A JP2005149287A (ja) | 2003-11-18 | 2003-11-18 | 賃貸物件管理システム |
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