JP2005148407A - 画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】高湿時又は転写材第1面への画像形成時に発生しやすい転写電流リークと、低湿時又は転写材第2面への画像形成時に発生しやすいギャップ放電を防止することができる画像形成装置を提供する。
【解決手段】 バイアス制御手段100は、湿度判定手段101が高湿度であると判定した場合には、吸着用電源80から吸着ローラ80に印加される転写材吸着バイアスが、転写用電源69から転写バイアスローラ67に印加される転写バイアスと同極性になるよう制御する。また、バイアス制御手段100は、湿度判定手段101が低湿度であると判定した場合には、吸着用電源80から吸着ローラ80に印加される転写材吸着バイアスが転写用電源69から転写バイアスローラ67に印加される転写バイアスと逆極性になるように制御する。
【選択図】 図3
【解決手段】 バイアス制御手段100は、湿度判定手段101が高湿度であると判定した場合には、吸着用電源80から吸着ローラ80に印加される転写材吸着バイアスが、転写用電源69から転写バイアスローラ67に印加される転写バイアスと同極性になるよう制御する。また、バイアス制御手段100は、湿度判定手段101が低湿度であると判定した場合には、吸着用電源80から吸着ローラ80に印加される転写材吸着バイアスが転写用電源69から転写バイアスローラ67に印加される転写バイアスと逆極性になるように制御する。
【選択図】 図3
Description
本発明は、複写機、レーザプリンタ等の画像形成装置に関するものである。詳しくは、転写材へのトナー像転写に先立って転写材に転写材吸着バイアスを印加して転写材を転写材搬送体に吸着させる転写材吸着手段を備えた画像形成装置に関するものである。
カラー画像形成装置には、像担持体としての感光体を複数用いるタンデム方式が知られている。例えば、タンデム方式では、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色毎に感光体を用意し、各感光体上に作像されたトナー像を転写材上に順次重ね合わせて転写する。
また、カラー画像形成装置の転写方式には、直接転写方式や中間転写方式が知られている。例えば、直接転写方式は、上記感光体上に形成した各色のトナー像を転写ベルト等の転写材搬送体に担持搬送される転写材に対して直接重ね合わせて転写する。また、中間転写方式は、上記感光体ドラム上に形成された各色のトナー像を、中間転写ベルト等の中間転写体上に順次重ね合わせて1次転写する。その後に、この1次転写したトナー像を転写材搬送体に担持搬送される転写材上に一括して2次転写する。
この種のカラー画像形成装置では、転写材を安定して搬送しないと2色重ねるべき部分がずれてしまい、ねらいの色味にならない不具合(以下、色ズレという)が発生する。色ズレを防ぐためには、転写材を安定して搬送することが重要である。一般に、この種の画像形成装置においては、転写材へのトナー転写に先立って、転写材を帯電させて転写材搬送体に静電的に吸着させている。転写材を帯電させるために印加する転写材吸着バイアスの極性は、正でも負でもよいことは一般的に知られている。
例えば、特許文献1では、湿度に応じて転写材吸着バイアスを切り替える画像形成装置が提案されている。この装置では、低湿時はトナーの極性と逆極性の転写材吸着バイアスを印加し、高湿時はトナーの極性と同極性の転写材吸着バイアスを印加する。
また、特許文献2では、単色画像形成モードか多色画像形成モードかに応じて転写材吸着バイアスを切り替える画像形成装置が提案されている。この装置では、単色画像形成モード時は、トナーと逆極性の転写材吸着バイアス(転写バイアスと同極性の転写材吸着バイアス)を印加し、多色画像形成モードの時はトナーと同極性の転写材吸着バイアスを印加する。
さらに、特許文献3では、転写材の通り道を規定するガイド部材を設け、このガイド部材に湿度に応じて定電圧バイアスを印加する画像形成装置が提案されている。この装置では、高湿時は、転写材ガイド部材にトナーの極性と逆極性の電位を印加し、低湿時は転写材ガイド部材を接地に切り替える。
また、特許文献2では、単色画像形成モードか多色画像形成モードかに応じて転写材吸着バイアスを切り替える画像形成装置が提案されている。この装置では、単色画像形成モード時は、トナーと逆極性の転写材吸着バイアス(転写バイアスと同極性の転写材吸着バイアス)を印加し、多色画像形成モードの時はトナーと同極性の転写材吸着バイアスを印加する。
さらに、特許文献3では、転写材の通り道を規定するガイド部材を設け、このガイド部材に湿度に応じて定電圧バイアスを印加する画像形成装置が提案されている。この装置では、高湿時は、転写材ガイド部材にトナーの極性と逆極性の電位を印加し、低湿時は転写材ガイド部材を接地に切り替える。
ところが、高湿時に画像画像形成を行う場合や転写材の第1面に画像形成を行う場合は、転写材(例えば転写紙やOHP)や転写材搬送体の含水率が大きく抵抗が小さい。そのため、転写バイアスと逆極性の転写材吸着バイアスを印加すると、転写バイアスを印加したときに流れる転写電流が転写材を通って転写材吸着バイアス印加手段にリークしてしまう虞がある。一方、低湿時に画像形成を行う場合には、転写材や転写材搬送体の含水率が小さく抵抗が大きい。また、転写材の第2面にトナー像を形成する場合には、転写材の第1面にトナー像が形成された際の搬送時の摩擦や加熱定着によって、転写材が乾燥して低湿になっていることが多い。そのため、転写電流が転写材吸着手段にリークしにくい。しかし、転写バイアスと同極性の転写材吸着バイアスを印加した場合には、転写材の像担持体側の面(以下、表面という)にトナーと逆極性の電荷がのる。そのため、像担持体上に形成されたトナー像と転写材表面とが接触する転写部の手前で異常放電、いわゆるギャップ放電が起きやすくなる。
よって、特許文献1の記載にあるように、低湿時に転写バイアスと同極性の転写材バイアスを印加すると、一色目の転写でギャップ放電による白抜け状の異常画像が発生してしまう虞がある。また、高湿時に転写バイアスと逆極性の転写材吸着バイアスを印加すると、転写電流が転写材吸着バイアス印加手段にリークしてしまう虞がある。
また、特許文献2の記載にあるように、多色画像形成モード時に転写バイアスと逆極性の転写材吸着バイアスを印加しても、高湿度である場合には、転写電流が転写材を通って転写材吸着バイアス印加手段にリークしてしまう虞がある。また、転写材へのトナー付着量が少ないと、トナーによる電荷の移動が少なく、放電による電荷移動が多くなるため、ギャップ放電による影響を受けやすくなる。そのため、特許文献2の記載にあるように、単色画像形成モード時に転写バイアスと同極性の転写材吸着バイアスを印加しても、トナー付着量が少ない場合にはギャップ放電による白抜け状の異常画像が発生しやすくなる。よって、画像形成モードによって転写材吸着バイアスの極性を切り替えるのではなく、転写材や転写材搬送体の抵抗によって転写材吸着バイアスの極性を切り替えることが望ましいと考えられる。
また、特許文献3に記載されるガイド部材を用いても、転写材を転写材搬送体にしっかりと吸着させることが難しい。特に多色の画像を形成する場合には転写材を安定して搬送する必要があり、湿度に関わらず正か負のいずれかのバイアスを印加して転写材を転写材搬送体にしっかりと吸着させなければならない。そのため湿度が低い場合でもガイド部材にバイアスを印加する必要がある。
本発明は以上の問題点に鑑みなされたものである。その目的とすることころは、高湿時に発生しやすい転写電流リークと、低湿時に発生しやすいギャップ放電を防止することができる画像形成装置を提供することである。また、転写材第1面への画像形成時に発生しやすい転写電流リークと、転写材第2面への画像形成時に発生しやすいギャップ放電を防止することができる画像形成装置を提供することである。
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、トナー像を担持する像担持体と、転写材を搬送する転写材搬送体と、該転写材搬送体に搬送される転写材と該像担持体とが対向する転写部に転写電界を形成する転写電界形成手段と、転写材へのトナー像転写に先立って該転写材に転写材吸着バイアスを印加して転写材を該転写材搬送体に吸着させる転写材吸着手段と、湿度を検出する湿度検出手段と、該湿度検出手段の検知湿度が低湿度か高湿度であるかを判定する湿度判定手段と備える画像形成装置において、上記湿度判定手段が高湿度であると判定した場合には、上記転写材吸着手段による転写材吸着バイアスが上記転写電界形成手段による転写バイアスと同極性になるよう制御し、該湿度判定手段が低湿度であると判定した場合には、該転写材吸着手段による転写材吸着バイアスが該転写電界形成手段による転写バイアスと逆極性になるように制御するバイアス制御手段を備えていることを特徴とするものである。
また、請求項2の発明は、トナー像を担持する像担持体と、転写材を搬送する転写材搬送体と、該転写材搬送体に搬送される転写材と該像担持体とが対向する転写部に転写電界を形成する転写電界形成手段と、転写材へのトナー像転写に先立って該転写材に転写材吸着バイアスを印加して該転写材を該転写材搬送体に吸着させる転写材吸着段と、湿度を検出する湿度検出手段と、転写材の第1面にトナー像を形成した後、該転写材の画像形成面を反転させて該転写材の第2面にトナー像を形成する両面画像形成モードとを備える画像形成装置において、上記転写材の第1面にトナー像が形成される場合には、上記転写材吸着手段による転写材吸着バイアスが上記転写電界形成手段による転写バイアスと同極性になるよう制御し、該転写材の第2面にトナー像が形成される場合には、該転写材吸着手段による転写材吸着バイアスが該転写電界形成手段による転写バイアスと逆極性になるように制御するバイアス制御手段を備えていることを特徴とするものである。
請求項3の発明は、請求項1又は2の画像形成装置において、上記転写材上の全ベタ部でのトナー付着量が0.55mg/cm2以下であることを特徴とするものである。
請求項4の発明は、請求項1又は2の画像形成装置において、上記トナーの平均粒径が6μm以下であることを特徴とするものである。
請求項5の発明は、請求項4の画像形成装置において、上記トナーは、重合方式により得られることを特徴とするものである。
請求項6の発明は、請求項1又は2の画像形成装置において、上記転写材搬送体は、体積抵抗率が109〜1012[Ωcm]である転写ベルトで構成されることを特徴とするものである。
請求項7の発明は、請求項1、2、3、4、5、又は6の画像形成装置において、上記像担持体は、複数色のトナー像を個別に形成するために、上記転写材搬送体により搬送される転写材の搬送経路に沿って、複数並置されていることを特徴とするものである。
請求項8の発明は、請求項7の画像形成装置において、上記バイアス制御手段は、転写材吸着手段に一番近い転写電界形成手段による転写バイアスが他の転写電界形成手段による転写バイアスよりも小さくなるように制御することを特徴とするものである。
請求項9の発明は、請求項7又は8の画像形成装置において、転写材吸着バイアスが転写バイアスと同極性のとき、転写電流の値I1と、転写材吸着バイアスを印加したときに流れる電流の値I2との関係が|I1|>(1/3)|I2|であることを特徴とするものである。
この画像形成装置においては、湿度判定手段が高湿と判定した場合には、バイアス制御手段は転写材吸着手段によって転写バイアスと同極性の転写材バイアスを転写材に印加する。そのため、転写バイアスと転写材吸着バイアスとが逆極性である場合に比べ、転写電流は転写材吸着手段にリークしにくい。なお、高湿時は、転写材が吸湿し抵抗が小さいため、転写部に過度の転写バイアスがかかることがない。そのため、低湿時である場合に比べ、ギャップ放電による白抜け状の異常画像が発生しにくい。一方、湿度判定手段が低湿と判定した場合には、バイアス制御手段は転写材吸着手段によって転写バイアスと逆極性の転写材吸着バイアスを転写材に印加する。これにより、転写材の表面にトナーと同極性の電荷がのる。そのため、転写バイアスと転写材吸着バイアスが逆極性である場合に比べ、転写部直前にギャップ放電が発生しにくい。なお、低湿時は、転写材が乾燥して抵抗が大きい。そのため、高湿時に比べて転写電流が転写材吸着バイアス手段へリークしにくい。
また、この画像形成装置においては、転写材の第1面への画像形成時には、バイアス制御手段は転写材吸着手段によって転写バイアスと同極性の転写材吸着バイアスを転写材に印加する。そのため、転写バイアスと転写材吸着バイアスとが逆極性である場合に比べ、転写電流は転写材吸着手段にリークしにくい。なお、転写材の第1面への画像形成時は、転写材が吸湿し抵抗が小さいため、転写部に過度の転写バイアスがかかることがない。そのため、転写材の第2面への画像形成時(転写材が乾燥して抵抗が大きくなる)に比べ、ギャップ放電による白抜け状の異常画像が発生しにくい。一方、転写材の第2面への画像形成時には、バイアス制御手段は転写材吸着手段によって転写バイアスと逆極性の転写材吸着バイアスを転写材に印加する。これにより、転写材の表面にトナーと同極性の電荷がのる。そのため、転写バイアスと転写材吸着バイアスが逆極性である場合に比べ、転写部直前にギャップ放電が発生しにくい。なお、転写材の第2面への画像形成時は、転写材が乾燥して抵抗が大きい。そのため、転写材の第2面への画像形成時に比べて転写電流が転写材吸着バイアス手段へリークしにくい。
また、請求項2の発明は、トナー像を担持する像担持体と、転写材を搬送する転写材搬送体と、該転写材搬送体に搬送される転写材と該像担持体とが対向する転写部に転写電界を形成する転写電界形成手段と、転写材へのトナー像転写に先立って該転写材に転写材吸着バイアスを印加して該転写材を該転写材搬送体に吸着させる転写材吸着段と、湿度を検出する湿度検出手段と、転写材の第1面にトナー像を形成した後、該転写材の画像形成面を反転させて該転写材の第2面にトナー像を形成する両面画像形成モードとを備える画像形成装置において、上記転写材の第1面にトナー像が形成される場合には、上記転写材吸着手段による転写材吸着バイアスが上記転写電界形成手段による転写バイアスと同極性になるよう制御し、該転写材の第2面にトナー像が形成される場合には、該転写材吸着手段による転写材吸着バイアスが該転写電界形成手段による転写バイアスと逆極性になるように制御するバイアス制御手段を備えていることを特徴とするものである。
請求項3の発明は、請求項1又は2の画像形成装置において、上記転写材上の全ベタ部でのトナー付着量が0.55mg/cm2以下であることを特徴とするものである。
請求項4の発明は、請求項1又は2の画像形成装置において、上記トナーの平均粒径が6μm以下であることを特徴とするものである。
請求項5の発明は、請求項4の画像形成装置において、上記トナーは、重合方式により得られることを特徴とするものである。
請求項6の発明は、請求項1又は2の画像形成装置において、上記転写材搬送体は、体積抵抗率が109〜1012[Ωcm]である転写ベルトで構成されることを特徴とするものである。
請求項7の発明は、請求項1、2、3、4、5、又は6の画像形成装置において、上記像担持体は、複数色のトナー像を個別に形成するために、上記転写材搬送体により搬送される転写材の搬送経路に沿って、複数並置されていることを特徴とするものである。
請求項8の発明は、請求項7の画像形成装置において、上記バイアス制御手段は、転写材吸着手段に一番近い転写電界形成手段による転写バイアスが他の転写電界形成手段による転写バイアスよりも小さくなるように制御することを特徴とするものである。
請求項9の発明は、請求項7又は8の画像形成装置において、転写材吸着バイアスが転写バイアスと同極性のとき、転写電流の値I1と、転写材吸着バイアスを印加したときに流れる電流の値I2との関係が|I1|>(1/3)|I2|であることを特徴とするものである。
この画像形成装置においては、湿度判定手段が高湿と判定した場合には、バイアス制御手段は転写材吸着手段によって転写バイアスと同極性の転写材バイアスを転写材に印加する。そのため、転写バイアスと転写材吸着バイアスとが逆極性である場合に比べ、転写電流は転写材吸着手段にリークしにくい。なお、高湿時は、転写材が吸湿し抵抗が小さいため、転写部に過度の転写バイアスがかかることがない。そのため、低湿時である場合に比べ、ギャップ放電による白抜け状の異常画像が発生しにくい。一方、湿度判定手段が低湿と判定した場合には、バイアス制御手段は転写材吸着手段によって転写バイアスと逆極性の転写材吸着バイアスを転写材に印加する。これにより、転写材の表面にトナーと同極性の電荷がのる。そのため、転写バイアスと転写材吸着バイアスが逆極性である場合に比べ、転写部直前にギャップ放電が発生しにくい。なお、低湿時は、転写材が乾燥して抵抗が大きい。そのため、高湿時に比べて転写電流が転写材吸着バイアス手段へリークしにくい。
また、この画像形成装置においては、転写材の第1面への画像形成時には、バイアス制御手段は転写材吸着手段によって転写バイアスと同極性の転写材吸着バイアスを転写材に印加する。そのため、転写バイアスと転写材吸着バイアスとが逆極性である場合に比べ、転写電流は転写材吸着手段にリークしにくい。なお、転写材の第1面への画像形成時は、転写材が吸湿し抵抗が小さいため、転写部に過度の転写バイアスがかかることがない。そのため、転写材の第2面への画像形成時(転写材が乾燥して抵抗が大きくなる)に比べ、ギャップ放電による白抜け状の異常画像が発生しにくい。一方、転写材の第2面への画像形成時には、バイアス制御手段は転写材吸着手段によって転写バイアスと逆極性の転写材吸着バイアスを転写材に印加する。これにより、転写材の表面にトナーと同極性の電荷がのる。そのため、転写バイアスと転写材吸着バイアスが逆極性である場合に比べ、転写部直前にギャップ放電が発生しにくい。なお、転写材の第2面への画像形成時は、転写材が乾燥して抵抗が大きい。そのため、転写材の第2面への画像形成時に比べて転写電流が転写材吸着バイアス手段へリークしにくい。
本発明によれば、高湿時に発生しやすい転写電流リークと、低湿時に発生しやすいギャップ放電を防止することができる画像形成装置を提供するという優れた効果がある。また、転写材第1面への画像形成時に発生しやすい転写電流リークと、転写材第2面への画像形成時に発生しやすいギャップ放電を防止することができる画像形成装置を提供するという優れた効果がある。
以下、本発明を画像形成装置であるレーザプリンタ(以下、プリンタという)に適用した場合の実施形態について説明する。図1は、このプリンタの内部構成を示す概略構成図である。このプリンタは、イエロー(Y)、マゼンダ(M)、シアン(C)、黒(K)の各色の画像を形成するための4組のトナー像形成部1Y、1M、1C、1Kを備えている。以下、各符号の添字Y、M、C、Kは、それぞれイエロー、マゼンダ、シアン、黒用の部材であることを示す。このトナー像形成部1Y、1M、1C、1Kはそれぞれ、像担持体としての感光体ドラム11Y、11M、11C、11Kと、現像ユニット12Y、12M、12C、12Kとを備えている。各トナー像形成部1Y、1M、1C、1Kの配置は、各感光体ドラム11の回転軸が平行になるように、且つ転写紙Pの移動方向(図中矢印A方向)における上流側から順に所定のピッチで配列するように配置されている。
このプリンタは、上記トナー像形成部1Y、1M、1C、1Kのほか、光書込ユニット2、給紙カセット3、4、レジストローラ対5、転写ユニット6、定着ユニット7、排紙トレイ8等を備えている。上記光書込ユニット2は、光源、ポリゴンミラー、f−θレンズ、反射ミラー等を備え、画像データに基づいて各感光体ドラム11Y、11M、11C、11Kの表面にレーザ光を走査しながら照射する。また、このプリンタは、手差しトレイ9、トナー補給容器10を備え、二点鎖線で示したスペースSの中に、図示していない廃トナーボトル、両面・反転ユニット、電源ユニット等も備えている。
次に、上記転写ユニット6の構成について詳細に説明する。図2は、転写ユニットの概略構成を示す概略構成図である。転写ユニット6は、転写材搬送体としての転写ベルト60のベルト駆動装置となっている。転写ベルト60には、体積抵抗率が109〜1012Ωcmである高抵抗の無端状ベルトを用い、例えばPVDF(ポリフッ化ビニリデンからなる無端状ベルトを用いることができる。この転写ベルト60は、各トナー像形成部の感光体ドラム11Y、11M、11C、11Kに接触対向する各転写部を通過するように、支持ローラ61〜68に掛け回される。これら支持ローラのうち駆動ローラ63は、図示しない駆動源に接続され、図中矢印方向に回転し、転写ベルト60を摩擦駆動させる。転写ベルト60の走行方向で駆動ローラ63より下流側には、転写ベルト60の外周面を押し込む方向にローラ64が配置され、駆動ローラ63への巻きつけ角を確保している。ローラ64より更に下流側の転写ベルト60のループ内には、押圧部材(ばね)65aで転写ベルト60にテンションを与えるテンションローラ65が配置されている。
また、これら支持ローラのうち転写紙移動方向上流側の入口ローラ61には、転写材吸着手段としての吸着ローラ80が転写ベルト60を挟んで対向するように配置されている。そして、この吸着ローラ80には、後述するバイアス制御部によって制御された所定の転写材吸着バイアスが吸着用電源81から吸着ローラ80に印加される。この2つのローラ61、80の間を通過した転写紙Pは転写ベルト60上に静電吸着される。
また、各感光体ドラム11に対向する転写部には、各転写部において転写電界を形成する転写電界形成手段としての転写バイアスローラ67Y、67M、67C、67Kが転写ベルト60の裏面に接触するように配置されている。これら転写バイアスローラ67はスポンジ等を外周に設けたバイアスローラであり、各転写用電源69Y、69M、69C、69Kからローラ心金に転写バイアスが印加される。この印加された転写バイアスの作用により、転写ベルト60に転写電荷が付与され、各転写部において転写ベルト60と各感光体ドラム11表面との間に所定強度の転写電界が形成される。また上記転写が行なわれる領域での転写紙Pと各感光体11の接触を適切に保ち、最良の転写ニップを得るために、それぞれバックアップローラ68が配置されている。
また、駆動ローラ63に巻きつけられた転写ベルト60の外周面には、クリーニング装置85が接触するように配置されている。このクリーニング装置85は、ブラシローラとクリーニングブレードから構成され、転写後の転写ベルト60上に付着したトナー等の異物を除去する。
上記入口ローラ61と吸着ローラ80は、一体的に入口ブラケット90に支持され、軸91を回動中心として、図2の状態から時計方向に回動可能である。上記転写バイアスローラ67Y、67M、67Cとその近傍に配置されるバックアップローラ68は、回転可能に揺動ブラケット93に一体的に保持され、回動軸94を中心として回動可能である。この回動は、カム軸97に固定されたカム96が矢印の方向に回動することで時計方向に回動する。入口ブラケット90に固植されたピン92と揺動ブラケット93に設けた穴95とは係合しており、入口ブラケット90と揺動ブラケット93とは連動して回動する。これらのブラケット90、93の時計方向の回動により、転写バイアスローラ67Y、67M、67Cとその近傍に配置されるバックアップローラ68は感光体11Y、11M、11Cから離され、入口ローラ61と吸着ローラ80も下方に移動する。ブラックのみの画像の形成時には、感光体11Y、11M、11Cと転写ベルト60の接触を避けることが可能となっている。一方転写バイアスローラ67Kとその隣のバックアップローラ68は出口ブラケット98に回転可能に支持され、出口ローラ62と同軸の軸99を中心として回動可能である。転写ユニット6を本体に対し着脱する際には、図示していないハンドルの操作により時計方向に回動させ、ブラック画像形成用の感光体11Kから、転写バイアスローラ67Kとその隣のバックアップローラ68を離間させることができる。
上記構成のプリンタにおいて、図1中の一点鎖線は、転写紙Pの搬送経路を示している。給紙カセット3、4、或いは手差しトレイ9から給送された転写紙Pは、図示しない搬送ガイドにガイドされながら搬送ローラによりを搬送され、レジストローラ対5が設けられている一時停止位置に送られる。このレジストローラ対5により所定のタイミングで送出された転写紙Pは、転写ユニット6の転写ベルト60に担持され、各トナー像形成部1Y、1M、1C、1Kに向けて搬送され、各転写部を通過する。トナー像形成部1Y、1M、1C、1Kでは、感光体ドラム11Y、11M、11C、11K上に光書込ユニット2により潜像が形成され、現像ユニット12Y、12M、12C、12Kにより各トナー像が顕像化される。各感光体ドラム11上のトナー像は、それぞれ各転写部で転写紙Pに重ね合わされ、後述する転写電界やニップ圧の作用を受けて転写紙P上に転写される。この重ね合わせの転写により、転写紙P上にはフルカラートナー像が形成される。トナー像転写後の感光体ドラム11Y、11M、11C、11Kの表面は、クリーニング装置によりクリーニングされ、更に除電されて次の静電潜像の形成に備えられる。
フルカラートナー像が形成された転写紙Pは、定着ユニット7でこのフルカラートナー像が定着された後、切換ガイド71の回動姿勢に対応して、第1の排紙方向B或いは第2の排紙方向Cに向かう。画像形成モードが転写紙Pの第1面のみに画像形成を行う片面プリントの場合には、第1の排紙方向Bから排紙トレイ8上に排出され、画像面が下となった、いわゆるフェースダウンの状態でスタックされる。一方、画像形成モードが転写紙Pの第1面と第2面に画像形成を行う両面プリントの場合には、第2の排紙方向Cに排出される。そして、図示しない別の後処理装置(ソータ、綴じ装置等)に向け搬送され、或いはスイッチバック部を経て、再度レジストローラ対5に搬送される。このようにして搬送された転写紙Pは、片面プリンタ時と同様にして、第2面に画像形成が行われた後、上記排紙トレイ8に排出される。
次に、本発明の特徴部となる転写ユニットでのバイアス制御について説明する。図3は、湿度判定手段の検知結果に基づいて転写バイアスと転写材吸着バイアスの制御を行うバイアス制御に関するブロック図である。図3に示すように、バイアス制御手段100は、濃度判定手段101の検知結果に応じて、転写用電源69Y、69M、69C、69Kから印加する転写バイアスと、吸着用電源81から印加する転写材吸着バイアスとを制御する。または、バイアス制御手段100は、画像形成モードに応じて、転写用電源69Y、69M、69C、69Kから印加する転写バイアスと、吸着用電源81から印加する転写材吸着バイアスとを制御する。湿度判定手段101は、この温度検知手段102の検知結果に基づき、検知湿度が所定の基準湿度より低い場合には低湿度と判定し、検知湿度が所定の基準湿度よりも高い場合には高湿度と判定する。なお、湿度検知手段102は、画像形成時の環境湿度(相対湿度や絶対湿度)の数値を検知するとよい。勿論、転写材の湿度を直接検知してもよい。
まず、第1の実施形態、すなわち高湿時での画像形成、又は転写紙第1面への画像形成について説明する。図4は、第1の実施形態を説明する構成図である。高湿時又は転写紙第1面への画像形成時において、バイアス制御手段100は、吸着用電源81から吸着ローラ80に印可する転写材吸着バイアスが転写バイアスと同極性になるように制御する。つまり、正規極性が負極性のトナーを使用した場合には、図4に示すように、電源69Yから1色目の転写バイアスローラ67Yに正極性の転写バイアスを印加し、電源81から吸着ローラ80に正極性の転写材吸着バイアスを印加する。高湿時や第1面への画像形成時は、転写材Pの含水率が高く抵抗が小さい。そのために、転写材吸着バイアスと転写バイアスとが逆極性であると、転写電流が転写紙Pを伝って吸着ローラ80へリークしやすくなってしまう。そこで、転写材吸着バイアスと転写バイアスとを同極性にし、転写電流が転写紙Pを伝わって吸着ローラ80へリークすることを防止する。
なお、この条件では、図4に示すように、転写前の転写材Pの表面に正電荷がたまっている。そのため、通常、転写部前でギャップ放電による白抜けが発生しやすい。図5は、転写材吸着バイアスの極性と白抜け発生転写電流の関係を示す特性図である。図5に示すように、正規極性が負極性であるトナーを用いた場合、転写材吸着バイアスを正極性(転写バイアスと同極性)にすると、白抜け発生転写電流が負極性の場合よりも小さくなる。すなわち転写材吸着バイアスを正極性にすると、小さい転写電流で白抜けが発生してしまうことを意味する。白抜けは転写部のギャップ放電で発生する異常画像であり、ギャップ放電は転写バイアスが過剰になると発生する。しかし、第1の実施形態のように高湿時や第一面への画像形成時においては、転写材は吸湿しているため抵抗が小さい。そのため、低湿時や第2面への画像経時に比べて、転写部に過度の転写バイアスがかかることはなく、ギャップ放電による白抜け状の異常画像は発生しにくい。
また、ギャップ放電による白抜けは吸着ローラ80に一番近い転写部(一色目の転写部)で発生しやすい。一方、転写バイアス(転写電流)を小さくするとギャップ放電は発生しにくくなる。よって、バイアス制御手段100は、転写用電源69Yから一色目の転写バイアスローラ67Yに印加する転写バイアスを他色の転写バイアスローラに印加する転写バイアスよりも小さくするとことが好ましい。これにより、一色目の転写部で発生する白抜けを効果的に抑えることができる。
図6は、第1の実施形態における転写紙の帯電の様子を説明する構成図である。ここで、図6に示すように、転写材吸着バイアス印加直後の転写紙Pの表面には、正電荷がたまっている。しかし一色目の転写部を通過すると転写紙Pの表面は、転写電流の影響で負極性又は0になる。一色目の転写部通過後に転写紙Pの帯電が0になると、転写紙Pと転写ベルト60との静電的な付着力が弱くなり転写紙Pの搬送性が悪くなる。そのため、1色目の転写部を通過した後の転写紙P表面の電荷が0にならないようにしなければいけない。そこで、第1の実施形態において、バイアス制御手段100は、以下のように制御する。すなわち、転写バイアスローラ67Yに転写バイアスを印加したときに流れる転写電流の値I1と、吸着ローラ80に転写材吸着バイアスを印加したときに流れる転写材吸着電流の値I2との関係が、|I1|>(1/3)|I2|となるように制御している。これにより、1色目の転写部通過後の転写紙P表面には、負電荷が載るので、静電的な付着力が弱くなることがない。また、この条件では、最初に正電荷をのせているため、最後の転写部を通過した直後の転写紙Pの過度な帯電も抑制することができる。
次に、第2の実施形態、すなわち低湿時又は常湿環境時での画像形成、又は転写紙の第2面への画像形成について説明する。図7は、第2の実施形態を説明する構成図である。低湿時又は第2面への画像形成時において、バイアス制御手段100は、吸着用電源81から吸着ローラ80に印可する転写材吸着バイアスが転写バイアスに対して逆極性になるようになるようにする。つまり、負極性のトナーを使用した場合には、図7に示すように、転写用電源69Yから転写バイアスローラ67Yに正極性の転写バイアスを印加し、吸着用電源81から吸着ローラ80に負極性の転写材吸着バイアスを印加する。転写材吸着バイアスと転写バイアスと逆極性にした場合には、転写紙P表面に負電荷がたまり、ギャップ放電が起こりにくくなる。なお、転写材吸着バイアスと転写バイアスと逆極性にした場合には、通常転写電流が吸着ローラ80にリークしやすくなる。しかし、低湿時や第二面画像形成時では、転写紙Pが乾燥し、転写紙Pの抵抗が高い、そのため、高湿時や第2面への画像形成時に比べて転写電流のリークは起こりにくい。
また、第2の実施形態において、ギャップ放電による白抜けや転写電流のリークは吸着ローラ80に一番近い転写部(一色目の転写部)で発生しやすい。一方、転写バイアスを小さくするとギャップ放電による白抜けや転写電流のリークは発生しにくくなる。よって、バイアス制御手段100は、転写用電源69Yから転写バイアスローラ67Yに印加する転写バイアス(転写電流)を他色の転写バイアスローラに印加する転写バイアス(転写電流)よりも小さくするとことが好ましい。これにより、一色目の転写部で発生する白抜けや転写電流のリークを効果的に抑えることができる。
図8は、第2の実施形態における転写紙の帯電の様子を説明する構成図である。図8に示すように、吸着ローラ80に転写バイアスと逆極性の転写材吸着バイアスを印加した場合には、転写紙P表面に負電荷がたまっているため、転写部で発生するギャップ放電を有効に防止することができる。ただし、この場合、転写部を通過する毎に転写紙Pの表面に負電荷が蓄積され、最終的に転写部を通過した後、転写紙Pの表面にたまる負電荷が大きくなる。転写部通過時点で転写紙Pが過度に帯電していると、転写部以降の転写材搬送過程(転写材搬送ガイド版や定着行程)で放電を起こしチリが発生しやすくなる。
そこで、本実施形態に係る画像形成装置においては、転写紙P上の全ベタ部のトナー付着量が0.55mg/cm2以下となるようにすることが好ましい。トナー付着量とトナー付着量が多くなると転写紙P上のトナー高さが高くなり、積層する際にトナーが周りににじむと考えられている。図9は、トナー付着量とチリとの関係を示す特性図である。図9に示すように、トナー付着量が多いほどチリが発生しやすいが、トナー付着量を0.55mg/cm2以下にすると、チリが良好になることがわかる。よって、全ベタ部でのトナー付着量を0.55mg/cm2以下に規制することにより、低湿環境で転写材吸着バイアスを転写バイアスと逆極性(負極性)にしても、チリを良好な状態に保つことができることがわかる。
また、トナー付着量が少なくなると、ギャップ放電による白抜け状の異常画像の発生が顕著になる。しかし、転写材吸着バイアスと転写バイアスとを逆極性にすることにより、低湿時や第二面で起こるギャップ放電を抑制することができる。
ここで、本実施形態に係る画像形成装置は、平均粒径が6μm以下であるトナーを用いることが好ましい。トナーを小粒径化することで、高画質化が可能となるばかりではなく、画像の周りにトナーがにじむチリを抑えることができる。チリの発生箇所は、トナーが転写材に転写されたあと、転写材の搬送が不安定となる箇所が多いとされる。この対策として吸着ローラ80に印加する転写材吸着バイアスを転写バイアスと同極性にすることが提案されている。しかし、トナーを小粒径化することで、転写材吸着バイアスを転写バイアスと逆極性にしてもチリを抑えることができる。これはトナーが隙間無く敷き詰められているためチリが発生しにくいと考えられている。よって、低湿時のチリ対策として吸着ローラ80に印加する転写材吸着バイアスを転写バイアスと同極性にする必要が無くなる。
また、本実施形態に係る画像画像形成装置においては、重合方式で作られたトナーを用いることが好ましい。重合方式で作られたトナー(以後重合トナーという)は粒径分布、帯電量分布がシャープになる。そのため重合トナーは、チリが発生しにくいことが知られている。よって、重合トナーを用いると、低湿時に転写材吸着バイアスを転写バイアスと逆極性にすることで発生しやすくなるチリを抑制することができる。
また、本実施形態に係る画像形成装置においては、上記転写材搬送体としての転写ベルト60には、体積抵抗率が109〜1012[Ωcm]であるものを用いることが好ましい。高湿時の転写電流リークは転写紙を伝わってリークする場合と転写ベルトを伝わってリークする場合がある。そのため、転写ベルトの抵抗を大きくすると転写電流のリークが起きにくくなる。よって、抵抗の大きい転写ベルトを用いることが望ましい。しかし、抵抗が大きい転写ベルトは電荷がたまりやすくなり、転写電流を一定に保っているシステムでは転写バイアスが大きくなる。そのため、転写ベルトの抵抗が大きいとギャップ放電が発生しやすい。よって、ギャップ放電を防ぐためには転写ベルトの抵抗は小さい方がよい。以上の理由により転写ベルトの抵抗は109〜1012[Ωcm]であることが望ましい。
以上、本実施形態に係る画像形成装置は、湿度判定手段101が高湿と判定した場合には、バイアス制御手段100は、吸着用電源81から吸着ローラ80に転写バイアスと同極性の転写材吸着バイアスを転写紙Pに印加する。そのため、転写電流は吸着ローラ80にリークすることがない。なお、高湿時は、転写紙Pが吸湿しているので抵抗が小さい。そのため、転写部に過度の転写バイアスがかかることがないので、ギャップ放電による白抜け状の異常画像が発生しにくい。一方、湿度判定手段101が低湿と判定した場合には、バイアス制御手段100は、吸着用電源81から吸着ローラ80に転写バイアスと逆極性の転写材吸着バイアスを印加する。これにより、転写紙P表面にトナーと同極性の電荷がのるので、転写部直前にギャップ放電が発生しにくい。なお、低湿時は転写紙Pが乾燥して抵抗が大きいので、転写電流が吸着ローラ80へリークしにくい。
また、本実施形態に係る画像形成装置は、転写紙Pの第1面への画像形成時には、バイアス制御手段100は、吸着用電源81から吸着ローラ80に転写バイアスと同極性の転写材吸着バイアスを印加するように制御する。そのため、転写電流は吸着ローラ80にリークすることがない。なお、転写紙Pの第1面への画像形成時は、転写紙Pの抵抗が小さい。そのため、過度の転写バイアスがかかることがないので、ギャップ放電による白抜け状の異常画像が発生しにくい。一方、転写紙Pの第2面に画像形成時には、バイアス制御手段100は、吸着用電源81から吸着ローラ80に転写バイアスと逆極性の転写材吸着バイアスを印加するように制御する。これにより、転写P表面にトナーと同極性の電荷がのるので、転写部直前にギャップ放電が発生しにくい。なお、転写紙Pの第2面への画像形成時には、転写紙Pが乾燥して抵抗が大きいので、転写電流が吸着ローラ80へリークしにくい。
また、本実施形態に係る画像形成装置は、転写紙P上の全ベタ部でのトナー付着量が0.55mg/cm2以下である。トナー付着量が少なくすると、トナー消費量を減らすことができ、省エネルギー化が可能となる。また、転写紙P上のトナー付着量を少なくすると、定着する際の温度を下げることができるので、省エネルギー化が可能となる。また、低湿環境や転写紙Pの第2面への画像形成時において、転写材吸着バイアスを転写バイアスと逆極性にしても、チリを良好な状態に保つことができることがわかる。一方、トナー付着量が少ないとギャップ放電による白抜けが顕著になるが、湿度や画像形成モードに応じて転写材吸着バイアスを切り替えることで、白抜けや転写電流のリークを防止することが可能となる。
また、本実施形態に係る画像形成装置は、トナーの平均粒径が6μm以下である。トナーを小粒径化することで、高画質化が可能となる。また、トナーを小粒径化することで、転写材吸着バイアスを転写バイアスと逆極性にしてもチリを抑制することができる。
また、本実施形態に係る画像形成装置は、トナーが重合方式に得ることにより、低湿時に転写材吸着バイアスを転写バイアスと逆極性にすることで発生しやすくなるチリを抑制することができる。
また、本実施形態に係る画像形成装置は、体積抵抗率が109〜1012[Ωcm]である転写ベルト60を用いる。転写ベルト60の体積抵抗率が109[Ωcm]より小さい場合には、転写電流が吸着ローラ80へリークしてしまう虞がある。また、転写ベルト60の体積抵抗率が1012[Ωcm]よりも大きい場合には、ギャップ放電による白抜けが発生しやすくなる。
また、本実施形態に係る画像形成装置は、バイアス制御手段100が1色目の転写バイアスローラ67Yに印加される転写バイアスを他色の転写バイアスよりも小さくなるように制御している。よって、1色目の転写部で発生するギャップ放電による白抜けや転写電流のリークを防止することができる。
また、本実施形態に係る画像形成装置は、転写材吸着バイアスが転写バイアスと同極性のとき、|I1|>(1/3)|I2|となるように規制している。そのため、転写材吸着バイアスを印加された後の転写紙Pの表面電荷が、1色の目の転写部を通過した後に0にならずに、逆極性の電荷がのる。よって、転写材を安定して搬送することが可能となる。
また、本実施形態に係る画像形成装置は、転写紙Pの第1面への画像形成時には、バイアス制御手段100は、吸着用電源81から吸着ローラ80に転写バイアスと同極性の転写材吸着バイアスを印加するように制御する。そのため、転写電流は吸着ローラ80にリークすることがない。なお、転写紙Pの第1面への画像形成時は、転写紙Pの抵抗が小さい。そのため、過度の転写バイアスがかかることがないので、ギャップ放電による白抜け状の異常画像が発生しにくい。一方、転写紙Pの第2面に画像形成時には、バイアス制御手段100は、吸着用電源81から吸着ローラ80に転写バイアスと逆極性の転写材吸着バイアスを印加するように制御する。これにより、転写P表面にトナーと同極性の電荷がのるので、転写部直前にギャップ放電が発生しにくい。なお、転写紙Pの第2面への画像形成時には、転写紙Pが乾燥して抵抗が大きいので、転写電流が吸着ローラ80へリークしにくい。
また、本実施形態に係る画像形成装置は、転写紙P上の全ベタ部でのトナー付着量が0.55mg/cm2以下である。トナー付着量が少なくすると、トナー消費量を減らすことができ、省エネルギー化が可能となる。また、転写紙P上のトナー付着量を少なくすると、定着する際の温度を下げることができるので、省エネルギー化が可能となる。また、低湿環境や転写紙Pの第2面への画像形成時において、転写材吸着バイアスを転写バイアスと逆極性にしても、チリを良好な状態に保つことができることがわかる。一方、トナー付着量が少ないとギャップ放電による白抜けが顕著になるが、湿度や画像形成モードに応じて転写材吸着バイアスを切り替えることで、白抜けや転写電流のリークを防止することが可能となる。
また、本実施形態に係る画像形成装置は、トナーの平均粒径が6μm以下である。トナーを小粒径化することで、高画質化が可能となる。また、トナーを小粒径化することで、転写材吸着バイアスを転写バイアスと逆極性にしてもチリを抑制することができる。
また、本実施形態に係る画像形成装置は、トナーが重合方式に得ることにより、低湿時に転写材吸着バイアスを転写バイアスと逆極性にすることで発生しやすくなるチリを抑制することができる。
また、本実施形態に係る画像形成装置は、体積抵抗率が109〜1012[Ωcm]である転写ベルト60を用いる。転写ベルト60の体積抵抗率が109[Ωcm]より小さい場合には、転写電流が吸着ローラ80へリークしてしまう虞がある。また、転写ベルト60の体積抵抗率が1012[Ωcm]よりも大きい場合には、ギャップ放電による白抜けが発生しやすくなる。
また、本実施形態に係る画像形成装置は、バイアス制御手段100が1色目の転写バイアスローラ67Yに印加される転写バイアスを他色の転写バイアスよりも小さくなるように制御している。よって、1色目の転写部で発生するギャップ放電による白抜けや転写電流のリークを防止することができる。
また、本実施形態に係る画像形成装置は、転写材吸着バイアスが転写バイアスと同極性のとき、|I1|>(1/3)|I2|となるように規制している。そのため、転写材吸着バイアスを印加された後の転写紙Pの表面電荷が、1色の目の転写部を通過した後に0にならずに、逆極性の電荷がのる。よって、転写材を安定して搬送することが可能となる。
なお、本実施形態においては、転写ベルト60上に感光体ドラム11Y、11M、11C、11Kが複数並置されるタンデム式のプリンタにおける転写ユニット6について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。複数のローラに張架された無端状ベルトをそのローラのうちの少なくとも1以上のローラで回転駆動するベルト駆動装置を備えた画像形成装置であれば、いずれにも適用可能である。
1 トナー像形成部
6 転写ユニット
11 感光体ドラム
12 現像ユニット
60 転写ベルト
67 転写バイアスローラ
69 転写用電源
80 吸着ローラ
81 吸着用電源
100 バイアス制御手段
101 湿度判定手段
102 湿度検知手段
6 転写ユニット
11 感光体ドラム
12 現像ユニット
60 転写ベルト
67 転写バイアスローラ
69 転写用電源
80 吸着ローラ
81 吸着用電源
100 バイアス制御手段
101 湿度判定手段
102 湿度検知手段
Claims (9)
- トナー像を担持する像担持体と、転写材を搬送する転写材搬送体と、該転写材搬送体に搬送される転写材と該像担持体とが対向する転写部に転写電界を形成する転写電界形成手段と、転写材へのトナー像転写に先立って該転写材に転写材吸着バイアスを印加して転写材を該転写材搬送体に吸着させる転写材吸着手段と、湿度を検出する湿度検出手段と、該湿度検出手段の検知湿度が低湿度か高湿度であるかを判定する湿度判定手段と備える画像形成装置において、
上記湿度判定手段が高湿度であると判定した場合には、上記転写材吸着手段による転写材吸着バイアスが上記転写電界形成手段による転写バイアスと同極性になるよう制御し、該湿度判定手段が低湿度であると判定した場合には、該転写材吸着手段による転写材吸着バイアスが該転写電界形成手段による転写バイアスと逆極性になるように制御するバイアス制御手段を備えていることを特徴とする画像形成装置。 - トナー像を担持する像担持体と、転写材を搬送する転写材搬送体と、該転写材搬送体に搬送される転写材と該像担持体とが対向する転写部に転写電界を形成する転写電界形成手段と、転写材へのトナー像転写に先立って該転写材に転写材吸着バイアスを印加して該転写材を該転写材搬送体に吸着させる転写材吸着段と、湿度を検出する湿度検出手段と、転写材の第1面にトナー像を形成した後、該転写材の画像形成面を反転させて該転写材の第2面にトナー像を形成する両面画像形成モードとを備える画像形成装置において、
上記転写材の第1面にトナー像が形成される場合には、上記転写材吸着手段による転写材吸着バイアスが上記転写電界形成手段による転写バイアスと同極性になるよう制御し、該転写材の第2面にトナー像が形成される場合には、該転写材吸着手段による転写材吸着バイアスが該転写電界形成手段による転写バイアスと逆極性になるように制御するバイアス制御手段を備えていることを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1又は2の画像形成装置において、
上記転写材上の全ベタ部でのトナー付着量が0.55mg/cm2以下であることを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1又は2の画像形成装置において、
上記トナーの平均粒径が6μm以下であることを特徴とする画像形成装置。 - 請求項4の画像形成装置において、
上記トナーは、重合方式により得られることを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1又は2の画像形成装置において、
上記転写材搬送体は、体積抵抗率が109〜1012[Ωcm]である転写ベルトで構成されることを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1、2、3、4、5、又は6の画像形成装置において、
上記像担持体は、複数色のトナー像を個別に形成するために、上記転写材搬送体により搬送される転写材の搬送経路に沿って、複数並置されていることを特徴とする画像形成装置。 - 請求項7の画像形成装置において、
上記バイアス制御手段は、転写材吸着手段に一番近い転写電界形成手段による転写バイアスが他の転写電界形成手段による転写バイアスよりも小さくなるように制御することを特徴とする画像形成装置。 - 請求項7又は8の画像形成装置において、
転写材吸着バイアスが転写バイアスと同極性のとき、転写電流の値I1と、転写材吸着バイアスを印加したときに流れる電流の値I2との関係が|I1|>(1/3)|I2|であることを特徴とする画像形成装置。
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