JP2003057963A - 画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
を使用することがあっても、一次転写後のトナー飛び散
り現象に起因した画質低下を十分に防止することができ
る中間転写方式の画像形成装置を提供する。 【解決手段】 中間転写ベルト20の内周面側であって
一次転写装置15の転写ロール15aよりもそのベルト
周回方向B下流側となる部位に当接した状態で配置され
る導電性の当接板51と、この当接板51にトナー像の
トナー帯電極性と同極性の電圧を印加する電源52とか
らなる一次転写下流装置50を設けた。
Description
機、複合機等の画像形成装置に係り、特に、作像装置の
感光ドラム等の像担持体に形成するトナー像を中間転写
ベルトに一次転写してから記録用紙等の記録媒体に最終
転写する中間転写方式を採用した画像形成装置に関する
ものである。
プリンタ、カラー複写機等の画像形成装置として、中間
転写方式を採用するタイプのものが増えつつある。
形成装置としては、大別すると、主に以下の2タイプの
ものが知られている。その1つは、1つの像担持体を備
えた作像装置において、その1つの像担持体に電子写真
プロセスにより画像情報に応じた複数色のトナー像を順
次形成し、その各色のトナー像を像担持体に接触し得る
状態で周回する中間転写ベルトに順次重ね合わせるよう
に一次転写し、その中間転写ベルト上の多重トナー像を
記録媒体に一括して最終転写する第1タイプ(いわゆる
4サイクルタイプ)の装置である。もう1つは、1つの
像担持体を備えた複数の作像装置において、その各作像
装置における像担持体に電子写真プロセスにより画像情
報に応じた複数色のトナー像をそれぞれ形成し、その各
トナー像を各像担持体に接触し得る状態で周回する中間
転写ベルトに順次重ね合わせるように一次転写し、その
中間転写ベルト上の多重トナー像を記録媒体に一括して
最終転写する第2タイプ(いわゆるタンデムタイプ)の
装置である。
置はいずれも、トナー像の像担持体から中間転写ベルト
への転写については、その中間転写ベルトの像担持体と
接触する内周面側となる部位に当接した状態で配置され
る一次転写ロール等の転写当接部材にトナー像のトナー
帯電極性と逆極性の転写電圧を印加する一次転写装置を
使用して、その像担持体上のトナー像を中間転写ベルト
の外周面に静電的に転写させることにより行うものが多
い。
中間転写方式を採用する画像形成装置にあっては、中間
転写ベルトに一次転写された直後のトナー像を構成する
トナー(特にトナー像の角部を形成するトナー)の一部
が当該トナー像の周囲に飛び散ってしまい、画像品質を
低下させるという課題がある。
色のトナー像を中間転写ベルト上に重ね合わせるように
多重転写する場合における2色目以降のトナー像の転写
直後に発生しやすい傾向にある。また、低湿環境下にお
いて発生しやすい傾向にある。さらに、トナーとして球
形に近い形状の粒子からなる、いわゆる球形トナーを使
用した場合にも発生しやすい傾向にある。
には、このようなトナーの飛び散り現象を防ぐ目的で、
体積抵抗率を特定するとともに耐候付与剤を含有させた
最外層を設けた中間転写体とそれを用いた画像形成装置
が示されている。しかし、この提案の中間転写体や画像
形成装置では、特にトナー像の帯電量が大きくなるよう
な低湿環境下において、そのトナー飛び散り防止効果が
十分に得られない。また、トナーとして前記球形トナー
を使用した場合にも、そのトナー飛び散り防止効果が十
分に得られない。
されたものであり、たとえ使用環境が変動することや球
形トナーを使用することがあっても、一次転写後のトナ
ー飛び散り現象に起因した画質低下を十分に防止するこ
とができる中間転写方式の画像形成装置を提供すること
にある。
は、画像情報に応じたトナー像を像担持体に形成する作
像装置と、この作像装置の像担持体に接触し得る状態で
周回する中間転写ベルトと、この中間転写ベルトの前記
像担持体と接触する内周面側となる部位に当接した状態
で配置される転写当接部材に前記トナー像のトナー帯電
極性と逆極性の転写電圧を印加して前記像担持体上のト
ナー像を中間転写ベルトの外周面に転写させる一次転写
装置とを有する画像形成装置において、前記中間転写ベ
ルトの内周面側であって前記一次転写装置の転写当接部
材よりもそのベルト周回方向下流側となる部位に当接又
は近接した状態で配置される導電性部材と、この導電性
部材に前記トナー像のトナー帯電極性と同極性の電圧を
印加する電源とからなる一次転写下流装置を設けたこと
を特徴とするものである。
置の像担持体から中間転写ベルト上に一次転写されたト
ナー像においてトナーの飛び散りが発生した場合であっ
ても、一次転写装置の下流側に配置された転写下流装置
の導電性部材へのトナー帯電極性とは同極性の電圧印加
によりトナーを像担持体側に戻す方向の静電的作用が発
生するため、中間転写ベルト上に飛び散ったトナーが像
担持体側に静電的に転移させられるようになる。これに
より、中間転写ベルト上で飛び散ったトナーが少なくな
る。従って、飛び散ったトナーが記録媒体に最終転写さ
れることも少なくなるため、トナーの飛び散りに起因し
た画質低下が低減されるようになる。この際、トナー像
自体を構成する本来のトナーは中間転写ベルト側に担持
され続け、像担持体側に移行することはほとんどない
(表層部にある極一部のトナーが移行する程度であ
る)。ちなみに、中間転写ベルトとしては半導電性のも
のが使用される。
間転写ベルトの内周面にわずかな間隔をあけて近接させ
た状態で配置してもよいが、望ましくは中間転写ベルト
の内周面に当接させた状態で配置する。この導電性部材
を近接させた状態で配置する場合には、その導電性部材
に印加する電圧については当接させた状態で配置する場
合における印加電圧よりも大きめの電圧を印加するとよ
い。そして、この導電性部材は、一次転写装置における
当接部材のできる限り近傍となる位置に配置することが
好ましいが、少なくとも一次転写装置の当接部材に印加
する転写電圧が中間転写ベルトを介して導電性部材に流
れこんでしまうことにより一次転写電界(電流)が不足
して転写不良が誘発されることのない程度の間隔を確保
して配置する必要がある。
状部材、ロール状部材又はブラシ状部材が使用される。
プレート状の導電性部材の場合、弾性ブレード等のよう
に弾性を有するプレートであってもよい。また、中間転
写ベルトとしてゴム製ベルトのように表面摩擦抵抗が大
きいものを使用する場合、上記ロール状部材やブラシ上
部材については回転し得るように配置される回転ロール
部材又は回転ブラシ部材であるとよい。
間転写ベルトに複数色のトナー像が重ね合わせられるよ
うに多重転写される場合、少なくとも、その複数色のト
ナー像のうち2色目のトナー像が一次転写される直前に
前記導電性部材への電圧印加を開始し、その最終色のト
ナー像が前記導電性部材を通過した後に前記導電性部材
への電圧印加を停止するように作動するように構成する
とよい。
間転写ベルトに転写される際には既に転写されている先
行のトナー像による静電的な反発を受けてトナー飛び散
りが発生しやすい状態になるが、その転写時には一次転
写下流装置が作動するため、飛び散ったトナーが像担持
体側に移行させられて戻される。また、最終色のトナー
像が導電性部材を通過するまで一次転写下流装置が作動
するため、最終色のトナー像において飛び散ったトナー
も像担持体側への移行も確実に行われるようになる。な
お、2色のトナー像を多重転写する場合にあっては、2
色目のトナー像と最終色のトナー像とは互いに同じもの
となる。
いては、低湿環境時に導電性部材への電圧印加を行うよ
うに作動するように構成するとよい。低湿環境時とは、
一般的にはトナーの飛び散りが発生しやすい湿度の低い
環境条件下をいうが、具体的には、例えば温度が22℃
以下でかつ湿度が55%RH以下の環境下である。
やすい時期に一次転写下流装置が作動するため、かかる
トナーの飛び散りに起因した画質低下がより的確に低減
されるようになる。仮に、この低湿環境下ではない環境
下(特に高湿環境下)で一次転写下流装置を作動させた
場合には、かかる(高湿)環境下において導電性部材と
一次転写装置の当接部材との間におけるリークの発生を
未然に防止することができる。また、そのリークが発生
しなくとも、一次転写装置の当接部材に印加する転写電
圧が中間転写ベルトを介して導電性部材に流れこんでし
まうことによる一次転写電界の不足に起因した転写不良
の誘発を防止することができる。
っては、一次転写するトナー像が低濃度画像である場合
には導電性部材への電圧印加を行わないように作動させ
る構成にするとよい。上記低濃度画像とは、トナーの飛
び散りが発生しにくい低い画像濃度をいい、具体的に
は、最高濃度が140%以下となる画像をいう。単色画
像ではその色のトナー像の最高濃度が140%以下とな
る画像であり、多重色画像ではその全体の多重トナー像
における最高濃度が140%以下となる画像である。こ
のトナー像の画像濃度は、画像情報に基づく画像信号の
処理がなされる画像処理装置から得られる情報に基づい
て判断すればよい。このように構成した場合には、トナ
ーの飛び散りが発生しにくい条件下での一次転写下流装
置の無駄な作動を回避することができるうえに、その無
駄な作動を行った場合における中間転写ベルトに一次転
写された低濃度トナー像の一部トナーの像担持体側への
転移を回避することも可能となる。
ついては、高湿環境であっても一次転写するトナー像が
高濃度画像である場合には導電性部材への電圧印加を行
うように作動させる構成にするとよい。高湿環境とは、
一般的にはトナーの飛び散りが発生しにくい湿度の高い
環境条件下をいうが、具体的には、例えば上記低湿環境
(温度が22℃以下でかつ湿度が55%RH以下)以外
の湿度環境下である。また、上記高濃度画像とは、トナ
ーの飛び散りが発生しやすい高い画像濃度をいい、具体
的には、画像濃度が240%以上となる画像をいう。
は通常トナーの飛び散りが発生しにくいものの、転写さ
れるトナー像が高濃度画像である場合にはトナーの飛び
散りが発生するおそれがあるため、かかるトナー飛び散
りに起因した画質低下が的確に低減されるようになる。
装置は、1つの像担持体に複数色のトナー像を順次形成
するとともに順次一次転写させる1つの作像装置からな
る構成のものか、あるいは、複数の像担持体に各担当の
色のトナー像をそれぞれ形成するとともに一次転写させ
る複数の作像装置からなる構成のものである。中間転写
ベルトは、合成樹脂又は合成ゴムの基材に導電性材料等
を適当量含有させてその体積抵抗率等を調整したベルト
材料により単層構造又は複層構造としたものである。一
次転写装置の当接部材は、通常ロール状部材であるが、
ブレード状部材又はブラシ状部材であってもよい。
の実施の形態1に係る画像形成装置の要部を示すもので
ある。この画像形成装置は、カラープリンタとして使用
可能なものであるほか、複写機やファクシミリや各種機
能を複合した複合機等の作像部および出力部として使用
可能なものである。
ロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)及びブラッ
ク(B)の各色のトナー像を形成し得る作像ユニットで
ある。この作像ユニット10は、矢印A方向に回転する
像担持体としての感光ドラム11と、この感光ドラム1
1の周囲に配置される、ロール式の帯電装置12、潜像
書き込み装置13、ロータリ式の現像装置14、ロール
式の一次転写装置15、及び、ブレード式のドラム用ク
リーナ16等で構成されている。
周面に有機感光材料等からなる感光層を形成してなるも
のであり、矢線A方向に所定の速度で回転駆動される。
帯電装置12は、感光ドラム11の周面と接触した状態
で回転する帯電ロールに、負極性の帯電電圧等を印加す
ることにより、感光ドラム11の感光層を一様に帯電さ
せる。潜像書き込み装置13は、原稿読取装置や外部接
続機器から入力される画像情報が画像処理装置19で所
定の信号処理されて、その処理された画像信号に基づい
て半導体レーザー等の発光源から発せられる光が所定の
光学系(レンズ、反射ミラー等)を介して感光ドラム1
1の周面に露光されることにより、静電潜像を形成す
る。
分のトナー(二成分現像剤)が1色ずつ収容される現像
器14Y,14M,14C,14Kを回転支持体14a
の周面にそって等間隔で配置してなる方式の現像装置で
ある。この現像装置14は、その回転支持体14aを所
定の角度だけ回転させて、静電潜像の色に対応するトナ
ーが収容されている現像器14(Y,M,C,K)を感
光ドラム11と対向して隣接する現像位置まで移動させ
ることにより、そのトナーを現像ロール14b等により
搬送して静電潜像を現像するようになっている。この現
像により、感光ドラム11上には所定の色成分のトナー
像が形成される。
光ドラム11の一次転写装置15と対向する1次転写位
置に接触した状態で周回する中間転写ベルトである。こ
の中間転写ベルト20は、複数のベルト支持ロール21
〜24(例えば、駆動ロール21、アイドラーロール2
2、ウォーク補正ロール23、テンションロール24、
二次転写用対向ロール25)に張架されて、矢線B方向
へ感光ドラム11と同期して所定の速度で周回移動す
る。
と対向する内周面側となる部位に、一次転写装置15の
一次転写ロール15aが当接して回転し得るように配置
されており、その一次転写ロール15aにトナーの帯電
極性と逆極性の一次転写電圧が一次転写用電源15bか
ら印加されるようになっている。また、この中間転写ベ
ルト20の二次転写用対向ロール25と対向する外周面
側には、二次転写ロール26が接離可能に配置されてい
る。二次転写用対向ロール25(の回転軸)には、トナ
ーの帯電極性と同極性の二次転写電圧が二次転写用電源
27から印加されている。さらに、二次転写ロール26
を通過した中間転写ベルト20の外周面側には、ブレー
ド式のベルト用クリーナ28が接離可能に配置されてい
る。
録用紙Pを中間転写ベルト20と二次転写ロール26の
間の二次転写位置に搬送供給する給紙装置である。この
供給装置30は、記録用紙Pを堆積収容する給紙トレー
31、この給紙トレー31内の記録用紙Pを1枚ずつ送
り出す用紙送出装置32、この用紙送出装置32により
送り出される記録用紙Pを給紙路にそって搬送する複数
の用紙搬送ロール対33、記録用紙Pを所定のタイミン
グで二次転写位置に送り込むレジストロール対34等で
主に構成されている。
トナー像を定着する定着装置である。この定着装置40
は、加熱源を有する加熱ロール41と、この加熱ロール
41に圧接して回転する加圧ロール42とで主に構成さ
れている。符号35a〜35cは用紙搬送ガイド、38
は二次転写後の記録用紙Pを定着装置40にむけて搬送
する用紙搬送ベルト装置である。図中の矢付一点鎖線は
記録用紙Pの搬送経路を示す。
0として、ポリイミドにカーボンブラック等の導電化剤
を適量含有させたものを用い、体積抵抗率が1010Ω・
cmで厚みが80μm程度の無端ベルト形状に成形した
ものを使用している。一次転写装置15については、1
次転写ロール25aとして金属製ロール芯に導電性ゴム
層を形成した外径が18mm程度の導電性ゴムロールを
使用し、そのロール芯に定電流制御で約+1kVの一次
転写電圧を印加している。また、駆動ロール21、ウォ
ーク補正ロール23、テンションロール24及び二次転
写ロール26については接地している(図1参照)。ト
ナーとしては、平均粒径が6μmの負帯電性のものを使
用した。感光ドラム11は220mm/secの速度で
矢印A方向に回転駆動する。
は、次のようにして画像の形成が行われる。
0における感光ドラム11が回転し始め、そのドラム1
1の周面が帯電装置12により所定の電位に帯電された
後、その帯電したドラム周面に対して潜像書き込み装置
13により画像信号に応じた露光がなされることにより
静電潜像が形成される。次いで、この静電潜像の色に対
応する現像装置14が感光ドラム11と対向する現像位
置まで移動して稼動することにより、その潜像が現像さ
れてトナー像Tとなる。
ラム11に形成されたトナー像Tは、一次転写位置にお
いて一次転写ロール15aに印加された一次転写電圧に
より生じる電界の作用により中間転写ベルト20に一次
転写される。この一次転写後の感光ドラム11は、その
表面がドラム用クリーナ16により清掃された後、次の
画像形成プロセスに備える。
印B方向に周回する中間転写ベルト20に一次転写され
たトナー像Tが二次転写位置において直ちに記録用紙P
へ二次転写される。これに対し、複数色のトナー像を重
ね合わせたカラー画像を形成する場合には、以上の一次
転写までのプロセスが、その形成すべきトナー像の色の
数分だけ同様に繰り返される。
る各色のトナー像Tが、周回する中間転写ベルト20に
重ね合わせられるように一次転写される。例えば、4色
のトナー像を重ね合わせたフルカラー画像を形成する場
合、感光ドラム10では順次イエロー、マゼンタ、シア
ン及びブラックのトナー像Ty,Tm,Tc,Tkが形
成され、その形成順で中間転写ベルト20に1次転写さ
れる。また、このような中間転写ベルト20への多重転
写が行われる場合、二次転写ロール26及びベルト用ク
リーナ28は、中間転写ベルト20に一次転写されたト
ナー像Tを接触して乱してしまわないように中間転写ベ
ルト20から離間している。
ナー像が二次転写位置に到達するタイミングに合わせ
て、二次転写ロール26及びベルト用クリーナ28が中
間転写ベルト20に当接するとともに、その二次転写位
置(中間転写ベルト20と二次転写ロール26の間)に
記録用紙Pが給紙装置30により供給される。これによ
り、中間転写ベルト20上のトナー像は、記録用紙Pと
密着すると同時に、対向ロール25に印加された二次転
写電圧により生じる電界の作用により記録媒体Pに二次
転写される。
は、中間転写ベルト20から剥離した後に用紙搬送ベル
ト装置38により定着装置40の加熱ロール41と加圧
ロール42の圧接部に送り込まれて定着処理される。こ
の定着処理後の記録用紙Pは、用紙排出部(図示省略)
等に搬送排出される。これにより、基本的な画像形成プ
ロセスが完了する。
次転写後のトナー飛び散り現象の発生を低減する目的
で、図1や図2に示すように、中間転写ベルト20の内
周面側であって一次転写装置15の一次転写ロール15
aよりもそのベルト周回方向B下流側となる部位に、一
次転写下流装置50を設けている。
ルト20の上記部位に当接するように配置する、金属材
料や導電性を有するプラスチック材料等からなる当接板
51と、この当接板51にトナー像のトナー帯電極性と
同極性の電圧を印加する下流用電源52とで主に構成さ
れている。
に示すように、その下流側電源52が、マイクロコンピ
ュータ等で構成される主制御部60に接続された電源制
御(回路)部61により制御されるようになっている。
主制御部60には、画像形成装置内の温度及び湿度を温
度計及び湿度計で測定する環境測定部62と、前記画像
処理装置19で構成され、形成すべき(各色成分の)ト
ナー像の濃度情報が得られる画像処理部(19)とが接
続されており、その温度及び湿度と画像濃度が制御情報
として入力されるようになっている。
制御部60により、前記したカラー画像の形成時のよう
に中間転写ベルト20に複数色のトナー像が重ね合わせ
られるように多重転写される場合には、少なくとも、そ
の2色目のトナー像が一次転写される直前に当接板51
への電源52からの電圧印加を開始し、その最終色のト
ナー像が当接板51を通過した後に当接板51への電源
52からの電圧印加を停止させるように作動する構成に
なっている。しかも、一次転写下流装置50は、主制御
部60により、図4に示すように、使用環境と画像濃度
の条件を判断したうえで電源52から当接板51への電
圧印加の有無が最終的に決定されるように作動する構成
になっている。
ー画像の形成を行う場合に先立って、図4に示すよう
に、低湿度の環境であるか否かを判断(ステップS1
0)するとともに、形成すべきトナー像の濃度が低いか
否かを判断(S11)する。この結果、トナー飛び散り
が発生しやすい低湿度の環境であり、しかも、トナー飛
び散りが発生しにくい低画像濃度ではない場合には、下
流用電源52から当接板51に所定の電圧を印加する。
一方、低湿度の環境でない場合や、低湿度環境ではある
が低画像濃度である場合には、下流用電源52から当接
板51へ電圧を印加しないようになっている。
は、低湿環境であって低画像濃度ではない環境下におい
て作動する(電圧を印加する)ようになっている。これ
は、このような環境下において、図5aに示すように、
1色目のトナー像T1が担持された中間転写ベルト20
に2色目のトナー像T2を一次転写する画像形成プロセ
ルを実行すると、その一次転写後において、同図bに例
示するように2色目のトナー像T2が1色目のトナー像
T1の静電的な反発力を受けやすくなることから、特に
2色目のトナー像T2の角部にあるトナーT20が中間
転写ベルト20上に飛び散りやすいからである。また、
低画像濃度のトナー像では、低湿環境下であってもトナ
ーの飛び散りが発生しにくいからである。
生した場合であっても、一次転写下流装置50では、図
5cに示すように、一次転写ロール15aの下流側にお
いて中間転写ベルト20の内周面に当接する当接板51
に、トナーの帯電極性と同極性の電圧を印加することに
より、その飛び散ったトナーT20を感光ドラム11側
に戻すような方向の静電的作用が発生し、これにより飛
び散ったトナーT20が感光ドラム11側に引き戻され
るように移行して感光ドラム表面に付着する。この際、
2色目のトナー像T2の角部ではない部位のトナーT2
1も極わずか感光ドラム11に付着することもあるが、
画質(濃度や色あいなど)に影響を与える量ではない。
0に飛び散ったトナーT20が低減されるため、かかる
トナーT20が二次転写位置において記録媒体Pに二次
転写されることによって画質に影響を与えることも低減
される。これにより、トナー飛び散りに起因した画質の
低下が防止されることになる。
ライボ(単位重量あたりのトナーの電荷量)との測定結
果を示すものである。
量が大きくなると、トナーの飛び散りも増える傾向にあ
る。これは、トナーの電荷量が大きくなることに比例し
たトナーどうしの反発力が大きくなるためと考えられて
いる。したがって、前記した1色目のトナー像T1の電
荷量が大きければ、その反発力が大きくなる。また、2
色目のトナー像T2の電荷量も大きくなると、その反発
力も大きくなる。この結果、1色目のトナー像T1と2
色目のトナー像T2との反発力が大きくなるため、トナ
ーの飛び散りも増えることになる。実際、トナートライ
ボが30μC/gから45μC/gに増加すると、トナ
ーの飛び散りグレードも約2倍に増加している。
ように環境によって変化する特性がある。すなわち、ト
ナートライボは、低湿環境よりも高湿環境になるにつれ
て低下する傾向にある。そして、このトナートライボは
小さいほど、トナーの飛び散りが低減される傾向にある
(図6)。実際、トナートライボが35μC/g以下よ
りも小さいくなると、トナー飛び散りグレードの許容レ
ベルである「3以下」になる関係にある。
低温低湿の環境下では、トナートライボが35μC/g
よりも大きくなる傾向にあってトナーの飛び散りも増え
る傾向にあると考えられるため、一次転写下流装置50
を稼動させる(電圧を印加する)必要があるといえる。
反対に、22℃、55%RHを超える高湿環境下では、
トナートライボが35μC/g以下となりトナーの飛び
散りも低減する傾向にあると考えられるため、一次転写
下流装置50を稼動させる(電圧を印加する)必要がな
いといえる。このような理由から、一次転写下流装置5
0の制御に際しては、図4のステップS10で示すよう
な判断を行うようにしている。
ように、トナートライボにTMA(単位面積当たりのト
ナーの重量)を掛け合わせたものとの間にも相関があ
り、トナートライボとTMAのどちらか一方でも大きく
なると、トナー飛び散りは悪化する傾向にある。特に、
トナーの重量が大きくなることは、トナーの層厚(高
さ)が高くなることと相応し、ひいては画像濃度が高く
なることに対応する。このことから、画像濃度が高いと
きには、トナーの飛び散りも増える傾向にあると考えら
れるため、一次転写下流装置50を稼動させる(電圧を
印加する)必要があるといえる。反対に、画像濃度が低
いときには、トナーの飛び散りも低減する傾向にあると
考えられるため、一次転写下流装置50を稼動させる
(電圧を印加する)必要がないといえる。このような理
由から、一次転写下流装置50の制御に際しては、図4
のステップS11で示すような判断を行うようにしてい
る。
ベルの「3」になるときの、導電性部材である当接板5
1の位置とその印加電圧との測定結果を示すものであ
る。位置は、当接板51の中間転写ベルト20との接触
開始位置と、一次転写ロール15aの中間転写ベルト2
2との接触位置の離間距離L(図2参照)で示してい
る。また、この図9において、その測定結果を示す特性
曲線を含む下方領域になる関係にあるほど、トナー飛び
散りグレードが良くなることを示す。
写ロール15a側に接近した位置に配置するほど、小さ
い印加電圧でトナー飛び散りを低減できる傾向にあるこ
とがわかる。反対に、当接板51を一次転写ロール15
aから遠ざけた位置に配置するほど、トナー飛び散りを
低減するためには大きい電圧を印加する必要がある傾向
にあることがわかる。
一次転写下流装置50の当接板51として、0.1mm
厚のステンレス製板金を使用した。また、その当接板5
1については、その一端部側の面が一次転写ロール15
aと13〜14mm程度だけ離れた(離間距離L)下流
位置で中間転写ベルト20に当接し始めるとともに、そ
の面が中間転写ベルト20の内周面のベルト幅方向に対
して3〜4mm程度の幅でベルト20を上方に押し上げ
ることなく均一に当接するように固定配置した。さら
に、下流用電源52からは−3kVの直流電圧を当接板
51に印加するように設定した。
ては(図4)、ステップS10において温度が22℃以
下で湿度が55%RH以下である場合をトナー飛び散り
が発生しやすい低湿環境とみなし、電圧を印加するよう
に設定した。さらに、ステップS11において多重トナ
ー像部分の画像濃度が140%以下である場合をトナー
飛び散りが発生しにくい低画像濃度であるとみなし、電
圧を印加しないように設定した。
画像濃度が高濃度である場合にはトナーの飛び散りが発
生しやすい傾向にあることを考慮して、図10に例示す
るように、ステップS10において低湿環境ではないと
判断した場合に、形成すべきトナー像の画像濃度が高濃
度であるか否かを新たに判断し(S20)、その画像濃
度が高いと判断した場合だけトナーの飛び散りが発生し
やすいものとみなし、高湿環境であっても電圧を印加す
るように構成してもよい。図10中のステップS10,
S11は、図4で示したものと同じ内容のものである。
て不定形に粉砕して製造される粉砕トナーに代えていわ
ゆる球形トナーを使用すると、画像の均一性が得られ、
凹凸を有する記録用紙Pへの転写効率が向上して高画質
の画像が得られるようになる反面、トナーどうしの付着
力が少なくなり、静電的な反発力を受けやすくなる結
果、トナーの飛び散りが増える傾向にある。特に、この
傾向は、そのトナー粒子の形状係数SF{=(M2/
A)×(π/4)×100[式中のMはトナー粒径の絶
対最大値、Aはトナー粒子の投影面積である]}の平均
値が135以下である球形トナーを使用した場合に顕著
となる。
場合であっても、一次転写下流装置50を設けたことに
より、一次転写後に飛び散った球形トナーを粉砕トナー
の場合と同様に感光ドラム11側に確実に付着させるこ
とができ、トナーの飛び散りに起因した画質低下を十分
に低減することができる。
転写下流装置50の当接板51に代えて、図11に例示
するような導電性(106Ω以下)を有する回転ロール
53を使用してもよい。この回転ロール53は、一般的
なロール体であるほか、回転軸にブラシ繊維が立設され
た回転ブラシロールであってもよい。このような回転ロ
ール53は、特に、内周面が軟質で摩擦抵抗の大きい材
質(例えばゴム層)である中間転写ベルト20を使用す
る場合に適用するとよい。
置50の当接板51に代えて、図12に例示するような
導電性を有する当接ブラシ543を使用してもよい。こ
の当接ブラシ54は、例えば、支持部材の先端部に複数
本のブラシ繊維を均一に取り付けて構成される。この当
接ブラシ54は、上記回転ロール53と同様に、内周面
が軟質で摩擦抵抗の大きい材質である中間転写ベルト2
0を使用する場合に適用するとよい。
ラム11に複数色のトナー像を順次形成する1つの作像
ユニット10を使用するタイプ(前記した4サイクルタ
イプ)の画像形成装置を例示したが、本発明は、複数の
感光ドラム11を使用し、その各感光ドラム11に配分
した1色のトナー像をそれぞれ専用に形成するように構
成した複数の作像ユニット10を、中間転写ベルト20
にその周回方向Bにそって順次並べるように設置して使
用するタイプ(前記したタンデムタイプ)の画像形成装
置に適用することも可能である。この場合には、中間転
写ベルト20の周回方向の最も上流側に配置する作像ユ
ニット10を除く、他の(複数の)作像ユニット10に
おける一次転写位置の下流側に一次転写下流装置50を
それぞれ設ければよい。
装置によれば、一次転写下流装置を設けたことにより、
たとえ使用環境が変動することや球形トナーを使用する
ことがあっても、一次転写後に飛び散ったトナーが像担
持体側に戻されるように移行するため、一次転写後にお
けるトナー飛び散り現象に起因した画質低下を十分に防
止することができる。
を示す概要図。
図。
図。
ャート。
置の作用状態を示す説明図。
の測定結果を示すグラフ図。
すグラフ図。
レードとの測定結果を示すグラフ図。
の、導電性部材(当接板)と印加電圧との測定結果を示
すグラフ図。
フローチャート。
す説明図。
す説明図。
(像担持体)、15…一次転写装置、15a…一次転写
ロール(転写当接部材)、20…中間転写ベルト(中間
転写体)、50…一次転写下流装置、51…当接板(導
電性部材)、52…下流用電源、53…回転ロール(導
電性部材)、54…当接ブラシ(導電性部材)、T…ト
ナー像、B…周回方向。
Claims (6)
- 【請求項1】 画像情報に応じたトナー像を像担持体に
形成する作像装置と、この作像装置の像担持体に接触し
得る状態で周回する中間転写ベルトと、この中間転写ベ
ルトの前記像担持体と接触する内周面側となる部位に当
接した状態で配置される転写当接部材に前記トナー像の
トナー帯電極性と逆極性の転写電圧を印加して前記像担
持体上のトナー像を中間転写ベルトの外周面に転写させ
る一次転写装置とを有する画像形成装置において、 前記中間転写ベルトの内周面側であって前記一次転写装
置の転写当接部材よりもそのベルト周回方向下流側とな
る部位に当接又は近接した状態で配置される導電性部材
と、この導電性部材に前記トナー像のトナー帯電極性と
同極性の電圧を印加する電源とからなる一次転写下流装
置を設けたことを特徴とする画像形成装置。 - 【請求項2】 前記一次転写下流装置の導電性部材が、
プレート状部材、ロール状部材又はブラシ状部材である
請求項1に記載の画像形成装置。 - 【請求項3】 前記一次転写下流装置は、前記中間転写
ベルトに複数色のトナー像が重ね合わせられるように多
重転写される場合、少なくとも、その複数色のトナー像
のうち2色目のトナー像が一次転写される直前に前記導
電性部材への電圧印加を開始し、その最終色のトナー像
が前記導電性部材を通過した後に前記導電性部材への電
圧印加を停止するように作動する請求項1に記載の画像
形成装置。 - 【請求項4】 前記一次転写下流装置は、低湿環境時に
前記導電性部材への電圧印加を行うように作動する請求
項1又は3に記載の画像形成装置。 - 【請求項5】 前記一次転写下流装置は、一次転写する
トナー像が低濃度画像である場合には前記導電性部材へ
の電圧印加を行わないように作動する請求項4に記載の
画像形成装置。 - 【請求項6】 前記一次転写下流装置は、高湿環境であ
って一次転写するトナー像が高濃度画像である場合には
前記導電性部材への電圧印加を行うように作動する請求
項1又は4に記載の画像形成装置。
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