JP2005146455A - ループヤーンおよびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 嵩高性や反発性とソフトな風合いを併せもち、さらにはストレッチ性や寸法安定性、工程通過性にも優れたループヤーンとその製造方法を提供する。
【解決手段】 芯糸(イ)と鞘糸(ロ)からなるループヤーンであって、芯糸(イ)が、ポリエチレンテレフタレートを主成分とする層とポリトリメチレンテレフタレートを主成分とする層とがサイドバイサイド型または偏芯シース・コア型に複合されたポリエステル系複合繊維からなり、かつ、鞘糸(ロ)がポリエチレンテレフタレート系繊維からなるものである。ここで、芯糸と鞘糸の糸長差は25%以上である。
【選択図】 図1
【解決手段】 芯糸(イ)と鞘糸(ロ)からなるループヤーンであって、芯糸(イ)が、ポリエチレンテレフタレートを主成分とする層とポリトリメチレンテレフタレートを主成分とする層とがサイドバイサイド型または偏芯シース・コア型に複合されたポリエステル系複合繊維からなり、かつ、鞘糸(ロ)がポリエチレンテレフタレート系繊維からなるものである。ここで、芯糸と鞘糸の糸長差は25%以上である。
【選択図】 図1
Description
本発明は、ループヤーンおよびその製造方法に関するものである。
従来より、ストレッチ素材として、芯糸となるポリウレタン系弾性繊維と鞘糸となるポリエステル系繊維などを流体乱流加工したループヤーンが、タイツ、インナー、アウターなど一般衣料用途に使用されてきた。例えば、特許文献1には、芯部にポリウレタン弾性糸を、鞘部に非弾性糸を配したループを有する複合弾性糸が開示されている。
しかし、芯糸としてポリウレタン系弾性繊維を用いたループヤーンで編織物を形成する場合、フィット性、伸縮性に優れた布帛を得ることができるものの、風合いが硬くなり、ドレープ性が低下し、布帛が厚くなるといった欠点を合わせ持つことになる。また一般にポリウレタン系弾性繊維はその化学構造から、塩素により脆化しやすく、光やガスにより黄化しやすい欠点を有し、従来よりその塩素、光、ガスに対する耐久性、耐黄化性を向上させる技術が開示されてきたが、いまだ不十分であり、これら欠点を改善できるループヤーンの開発が急がれている。
特開2001−303375公報
本発明の目的は、高次加工を施して、衣服などに使用する際、従来の技術では得られなかった染色性、染色堅牢度、耐久性、耐塩素性、耐光性に優れ、生地が薄くフラット感があり、マイクロパウダー調のソフトな風合いを有するストレッチ布帛を得ることができるループヤーンを提供することにある。
本発明のループヤーンは、前記目的を達成するため以下の手段を採用する。
すなわち、芯糸が、ポリエチレンテレフタレートを主成分とする層とポリトリメチレンテレフタレートを主成分とする層とがサイドバイサイド型または偏芯シース・コア型に複合されたポリエステル系複合繊維からなり、かつ、鞘糸がポリエチレンテレフタレート系繊維から芯糸と鞘糸からなるループヤーンである。ここで、芯糸と鞘糸との糸長差は25%以上であることが好ましい。
すなわち、芯糸が、ポリエチレンテレフタレートを主成分とする層とポリトリメチレンテレフタレートを主成分とする層とがサイドバイサイド型または偏芯シース・コア型に複合されたポリエステル系複合繊維からなり、かつ、鞘糸がポリエチレンテレフタレート系繊維から芯糸と鞘糸からなるループヤーンである。ここで、芯糸と鞘糸との糸長差は25%以上であることが好ましい。
また、このループヤーンを製造するためには、以下の手段が採用される。
すなわち、ポリエチレンテレフタレートを主成分とする層とポリトリメチレンテレフタレートを主成分とする層とがサイドバイサイド型または偏芯シース・コア型に複合されたポリエステル系複合繊維からなる芯糸用糸条と、ポリエチレンテレフタレート系繊維からなる鞘糸用糸条の複数本とを流体乱流ノズルに供給し、芯糸用糸条よりも鞘糸用糸条のフィード率が大きい条件で混繊することによりループヤーンを製造する方法である。
すなわち、ポリエチレンテレフタレートを主成分とする層とポリトリメチレンテレフタレートを主成分とする層とがサイドバイサイド型または偏芯シース・コア型に複合されたポリエステル系複合繊維からなる芯糸用糸条と、ポリエチレンテレフタレート系繊維からなる鞘糸用糸条の複数本とを流体乱流ノズルに供給し、芯糸用糸条よりも鞘糸用糸条のフィード率が大きい条件で混繊することによりループヤーンを製造する方法である。
本発明によると、生地が薄くフラット感があり、マイクロパウダー調のソフトな風合いを有するストレッチ布帛を得ることができるループヤーンとすることができる。
以下、本発明のループヤーンについて説明する。図1は本発明のループヤーンの一例を示す概略側面図である。図2は他の一例(無荷重状態で熱処理した後のループヤーン)を模式的に示す概略工程図である。このループヤーン(ハ)において、ポリエステル系複合繊維からなる芯糸(イ)がポリエチレンテレフタレート系繊維からなる鞘糸(ロ)によって被覆され、鞘糸(ロ)がループとして突出した形状を有している。図1に示すループヤーン(ハ)では、芯糸中のポリエステル系複合繊維は弱い捲縮状態であるが、図2に示す無荷重状態熱処理後のループヤーン(ハ′)では、芯糸中のポリエステル系複合繊維は強く捲縮発現された状態にあり、伸縮性が一段と優れている。
本発明のループヤーンにおいて、微細なループを多数形成し、布帛としたときにマイクロパウダー調のソフトな風合いを得るには芯糸と鞘糸に25%以上の糸長差を設けることが好ましい。
本発明のループヤーンにおける芯糸(イ)は、ポリエチレンテレフタレートを主成分とする層とポリトリメチレンテレフタレートを主成分とする層とがサイドバイサイド型または偏芯シース・コア型に複合されたポリエステル系複合繊維から構成される。
このポリエステル系複合繊維は、極限粘度の異なる重合体が紡糸時にサイドバイサイド型または偏芯シース・コア型に複合された複合繊維であるので、紡糸、延伸時に高粘度側に応力が集中し、2層で内部歪みが異なっている。そのため、延伸後の弾性回復率差および布帛の熱処理工程での熱収縮差により高粘度層が大きく収縮し、単繊維内で歪みが生じて3次元コイル捲縮の形態をとる。この3次元コイルの径および単繊維長当たりのコイル数は、高収縮成分と低収縮成分との収縮差(弾性回復率差を含む)に大きく左右され、その収縮差が大きいほどコイル径が小さく、単位繊維長当たりのコイル数が多くなる。
ストレッチ素材として優れているためには、コイル捲縮は、コイル径が小さいこと、単位繊維長当たりのコイル数が多いこと(伸長特性に優れ、見映えがよい)、コイルの耐へたり性がよいこと(伸縮回数に応じたコイルのへたり量が小さく、ストレッチ保持性に優れる)が要求される。さらに、コイル形状による伸縮特性では、低収縮成分を支点とした高収縮成分の伸縮特性が支配的となるため、高収縮成分に用いる重合体には高い伸長性および回復性が要求される。
本発明で用いるポリエステル系複合繊維では、高収縮成分の層が、伸長回復性に優れたポリトリメチレンテレフタレートを主成分としたものであるので、優れたコイル伸縮特性を発揮することができる。ポリトリメチレンテレフタレートからなる繊維は、ポリエチレンテレフタレート繊維やポリブチレンテレフタレート繊維と同等の力学的特性や化学的特性を有するとともに、きわめて優れた伸長回復性を有している。これは、ポリトリメチレンテレフタレートの結晶構造においてアルキレングリコール部のメチレン鎖がゴーシュ−ゴーシュ構造(分子鎖が90度に屈曲)であること、さらにはベンゼン環同士の相互作用(スタッキング、並列)による拘束点密度が低く、フレキシビリティーが高いことから、メチレン基の回転により分子鎖が容易に伸長・回復するためと考えられている。
本発明で用いるポリエステル系複合繊維において、低収縮成分の層を構成するポリエチレンテレフタレートは、ポリエチレンテレフタレート単位を主たる繰り返し単位とする重合体である。すなわち、このポリエチレンテレフタレートは、テレフタル酸を主たる酸成分とし、エチレングリコールを主たるグリコ−ル成分として得られるポリエステルである。ただし、他のエステル結合を形成可能な共重合成分が20モル%以下の割合で含まれるものも好ましく、10モル%以下の割合で含まれるものはより好ましい。
ここで共重合可能な化合物としては、たとえば、スルフォン酸、ナトリウムスルフォン酸、硫酸、硫酸エステル、硫酸ジエチル、硫酸エチル、脂肪族スルフォン酸、エタンスルフォン酸、クロロベンゼンスルフォン酸、脂環式スルフォン酸、イソフタル酸、セバシン酸、アゼライン酸、ダイマー酸、アジピン酸、シュウ酸、デカンジカルボン酸などのジカルボン酸、p−ヒドロキシ安息香酸、ε−カプロラクトンなどのヒドロキシカルボン酸などのジカルボン酸類、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロパンジオール、ブタンジオール、ペンタンジオール、ハイドロキノン、ビスフェノールAなどのジオール類が好ましく使用される。
また、必要に応じて、艶消し剤となる二酸化チタン、滑剤としてのシリカやアルミナの微粒子、抗酸化剤としてヒンダードフェノール誘導体、着色顔料などを添加してもよい。
本発明で用いるポリエステル系複合繊維において、高収縮成分の層を構成するポリトリメチレンテレフタレートは、トリメチレンテレフタレート単位を主たる繰り返し単位とする重合体である。すなわち、このポリトリメチレンテレフタレートは、テレフタル酸を主たる酸成分とし、1,3プロパンジオ−ルを主たるグリコ−ル成分として得られるポリエステルである。ただし、他のエステル結合を形成可能な共重合成分が20モル%以下の割合で含まれるものも好ましく、10モル%以下の割合で含まれるものはより好ましい。ここで共重合可能な化合物として、たとえば、イソフタル酸、コハク酸、シクロヘキサンジカルボン酸、アジピン酸、ダイマ酸、セバシン酸、5−ナトリウムスルホイソフタル酸などのジカルボン酸類、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、シクロヘキサンジメタノール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールなどのジオール類が好ましく使用される。
また、必要に応じて、艶消し剤となる二酸化チタン、滑剤としてのシリカやアルミナの微粒子、抗酸化剤としてヒンダードフェノール誘導体、着色顔料などを添加してもよい。
このポリエステル系複合繊維に、伸縮性に優れたコイル状捲縮が発現されるという観点からすると、ポリトリメチレンテレフタレートの極限粘度は1.0以上であるのが好ましく、1.2以上であるのがより好ましい。
このポリエステル系複合繊維の単糸断面形状はサイドバイサイド型または偏芯シース・コア型とするものである。断面形状がサイドバイサイド型または偏芯シース・コア型でないと、糸条をリラックス熱処理してもコイル状捲縮が発現せず、糸条に伸縮性を付与することができない。
また、ポリエステル系複合繊維におけるポリエチレンテレフタレート層とポリトリメチレンテレフタレート層との重量比率は、製糸性および繊維長さ方向のコイルの寸法均質性の観点から、30/70以上70/30以下の範囲であることが好ましい。
このポリエステル系複合繊維からなる芯糸は、ポリエステル系複合繊維の複数本にヨリがかけられたものであり、その下ヨリ数は50〜1600T/mである。その糸条繊度は、一般的に、20〜1000dtexの範囲が好ましい。また、その単糸繊度は、一般的に、0.4〜25dtexの範囲が好ましい。
本発明のループヤーンにおいて、鞘糸は、ポリエチレンテレフタレート系繊維から構成されるものであり、なかでも、ポリエチレンテレフタレート系フィラメント糸であることが好ましい。このフィラメント糸の態様は、具体的には、原糸、仮ヨリ加工糸、もしくは先染め糸などのいずれであってもよく、また、これらの複合糸であってもよい。鞘糸の種類、繊度および態様は、ループヤーンの用途や目的に応じて適宜選択するのが好ましい。鞘糸の糸条繊度は、一般的に、20〜1000dtexの範囲が好ましい。また、鞘糸の単糸繊度は、一般的に、0.4〜25dtexの範囲が好ましい。
次に、本発明のループヤーンの製造方法について説明する。図3は本発明のループヤーンの製造方法の一例を模式的に示す概略工程図である。
本発明法は、芯糸用糸条と鞘糸用糸条の複数本とを流体乱流ノズルに供給し、芯糸用糸条よりも鞘糸用糸条のフィード率が大きい条件で混繊することによるループヤーンの製法において、芯糸用糸条として、ポリエチレンテレフタレートを主成分とする層とポリトリメチレンテレフタレートを主成分とする層とがサイドバイサイド型または偏芯シース・コア型に複合されたポリエステル系複合繊維からなる糸条を用い、鞘糸用糸条として、ポリエチレンテレフタレート系繊維からなる糸条を用いるものである。
流体乱流加工の際には市販のエアー加工機が好ましく用いられる。図3において、芯糸用糸条1と鞘糸用糸条2とが、それぞれのフィードローラ5、6を経て、それぞれ設定されたフィード率で流体乱流ノズル8へ供給される。この流体乱流ノズル8で流体攪乱処理されて混繊された後、デリベリローラ9を経て、チューブヒータ10を通り、ここで熱セットされる。その後、フィードローラ11を経て、テイクアップローラ12によりチーズ13に巻き上げられる。
芯糸用糸条1は、コイル状の顕在捲縮を有するポリエステル系複合繊維からなるので、流体乱流ノズル8への糸供給を安定化して、糸長さ方向の混繊ムラを抑制して、スラブ状加工糸が形成されないようにするという観点から、エアー加工機のフィードローラ5に挿入される直前に、ワッシャーテンサ3を挿入し、0.01cN/dtex以上のプレテンションがかかるようにすることが好ましい。供給される芯糸用糸条1にプレテンションをかける方法として図3ではワッシャーテンサ3を使用しているが、マグネットテンサなども好ましく使用される。
一方、ポリエチレンテレフタレート繊維からなる鞘糸用糸条2は、本発明のループヤーンの被覆性および微細捲縮を多数形成することを促進する観点から、複数糸条を供給することが好ましい。
また、ノズルの交絡性能を向上させる観点から、芯糸用糸条1に、ノズル挿入前に水付与ガイド7により10〜300cc/分の水付与を施すことが好ましい。
ここで、ポリエチレンテレフタレート系繊維からなる鞘糸用糸条2の方が鞘糸となるためには鞘糸用糸条2のフィード率を、芯糸用糸条1よりも過供給とすることが必要である。このように、芯糸用糸条1と鞘糸用糸条2との間に供給差を与えることにより、形成されるループヤーンに糸長差が付与され、芯鞘構造を有するループヤーンとなるのである。
本発明で流体攪乱処理を施す流体乱流ノズル8としては、タスランノズルを用いる事が好ましい。また、流体攪乱圧力は、0.3〜0.8MPaが好ましい。
流体攪乱処理を施した後には、続いて、熱セットを施すことが好ましい。熱セット温度は、チューブヒータ10の温度で130℃以上210℃以下の範囲とするのが好ましい。熱セット温度を130℃以上とすることで十分に熱セットされ、流体攪乱処理により形成されたループは収縮し、編織物を形成したときにソフトな表面感となる微細なループが形成される。また、熱セット温度を210℃以下とすることで、繊維の熱劣化による単糸切れによる糸強力の低下を抑えることができる。熱セットされたループヤーンはフィードローラ10を経て、テイクアップローラ11によりチーズ13に巻き取られる。
ここで得られたループヤーンは、図1のように、芯糸中のポリエステル系複合繊維は弱い捲縮を示すものである。
このループヤーンを、必要に応じて編織物とした後に、無荷重状態で沸騰水処理すると、芯糸中のポリエステル系複合繊維が捲縮発現され、伸縮性をさらに向上させることができる。
以下、実施例により本発明をより詳細に説明する。ただし、本発明がこれら実施例により限定されるものではない。
なお実施例中の極限粘度(η)は次の方法で求めた。
[極限粘度(η)]
オルソクロロフェノール10mlに対し試料0.10gを溶解し、温度25℃においてオストワルド粘度計を用いて測定した。
[極限粘度(η)]
オルソクロロフェノール10mlに対し試料0.10gを溶解し、温度25℃においてオストワルド粘度計を用いて測定した。
[実施例1]
極限粘度が1.31のポリトリメチレンテレフタレートと極限粘度が0.52のポリエチレンテレフタレートをそれぞれ別々に溶融し、紡糸温度260℃で24孔の複合紡糸口金より、ポリエチレンテレフタレート/ポリトリメチレンテレフタレートの重量比率が50/50となるようなサイドバイサイド型複合状態で吐出し、紡糸速度1400m/分で引き取り、165dtex24フィラメントの未延伸糸を作製した。次いで、ホットロール−熱板系延伸機を用い、ホットロール温度70℃、熱板温度145℃、延伸倍率3.0で延伸して、56dtex24フィラメントのサイドバイサイド型ポリエステル系複合繊維の延伸糸を作製した。
極限粘度が1.31のポリトリメチレンテレフタレートと極限粘度が0.52のポリエチレンテレフタレートをそれぞれ別々に溶融し、紡糸温度260℃で24孔の複合紡糸口金より、ポリエチレンテレフタレート/ポリトリメチレンテレフタレートの重量比率が50/50となるようなサイドバイサイド型複合状態で吐出し、紡糸速度1400m/分で引き取り、165dtex24フィラメントの未延伸糸を作製した。次いで、ホットロール−熱板系延伸機を用い、ホットロール温度70℃、熱板温度145℃、延伸倍率3.0で延伸して、56dtex24フィラメントのサイドバイサイド型ポリエステル系複合繊維の延伸糸を作製した。
得られたポリエステル系複合繊維の延伸糸を3本引き揃え、これを芯糸用糸条として用い、また、56dtex36フィラメントのポリエチレンテレフタレート延伸糸の3本を鞘糸用糸条として用い、図3に示すようなエアー加工工程によって、以下の条件でエアー加工を施し、ループヤーンを作製した。
加工速度 :200m/min(デリベリローラ6)
流体乱流ノズル :Hema jet TE−312K
フィ−ド率 :芯糸 +10%
鞘糸 +42%
流体攪乱圧力:0.65Mpa
水付与ガイドでの水付与 :有り(60cc/分)
熱セット温度:180℃
熱セットリラックス率:2.0%
流体乱流ノズル :Hema jet TE−312K
フィ−ド率 :芯糸 +10%
鞘糸 +42%
流体攪乱圧力:0.65Mpa
水付与ガイドでの水付与 :有り(60cc/分)
熱セット温度:180℃
熱セットリラックス率:2.0%
得られたループヤーンを用いて、28ゲージ、1口編機で編成し、98℃の熱水に20分間浸積させて編地とした。この編地は、着用時の耐久性、耐塩素性、耐光性に優れ、生地が薄くフラット感があり、マイクロパウダー調のソフトなタッチを有するストレッチ性が良好なものであった。
[実施例2]
実施例1で使用したものと同じ56dtex24フィラメントのサイドバイサイド型ポリエステル系複合繊維の延伸糸を芯糸用糸条として用い、また、鞘糸用糸条として56dtex36フィラメントのポリエチレンテレフタレート延伸糸の2本を用い、実施例1と同様に以下の条件でエアー加工を施し、ループヤーンを作製した。
実施例1で使用したものと同じ56dtex24フィラメントのサイドバイサイド型ポリエステル系複合繊維の延伸糸を芯糸用糸条として用い、また、鞘糸用糸条として56dtex36フィラメントのポリエチレンテレフタレート延伸糸の2本を用い、実施例1と同様に以下の条件でエアー加工を施し、ループヤーンを作製した。
糸速 :200m/min(デリベリローラ6)
流体乱流ノズル :Hema jet TE−312K
フィ−ド率 :芯糸 +10%
鞘糸 +42%
流体攪乱圧力:0.65Mpa
水付与ガイドでの水付与 :有り(60cc/分)
熱セット :なし
流体乱流ノズル :Hema jet TE−312K
フィ−ド率 :芯糸 +10%
鞘糸 +42%
流体攪乱圧力:0.65Mpa
水付与ガイドでの水付与 :有り(60cc/分)
熱セット :なし
得られたループヤーンを用いて、28ゲージ、1口編機で編成し、98℃の熱水に20分間浸積させて編地とした。この編地は、着用時の耐久性、耐塩素性、耐光性に優れ、生地が薄くフラット感があり、マイクロパウダー調のソフトなタッチを有するストレッチ性が良好なものであった。
また、得られたループヤーンを緯糸として用いて織物を形成し、引き続き97℃の熱水でリラックス精錬、160℃で仕上熱固定し、1/3のツイル織物とした。この織物は、ハリ、コシ、反発性に富み、ソフト感を併せ持ち、ストレッチ性が良好であった。
[比較例1]
56dtex24フィラメントのポリエチレンテレフタレート延伸糸を芯糸用糸条として用い、また、鞘糸用糸条として、56dtex36フィラメントのポリエチレンテレフタレート延伸糸の3本を用い、実施例1と同様に以下の条件でエアー加工を施し、ループヤーンを作製した。
56dtex24フィラメントのポリエチレンテレフタレート延伸糸を芯糸用糸条として用い、また、鞘糸用糸条として、56dtex36フィラメントのポリエチレンテレフタレート延伸糸の3本を用い、実施例1と同様に以下の条件でエアー加工を施し、ループヤーンを作製した。
糸速 :200m/min(デリベリローラ6)
流体乱流ノズル :Hema jet TE−312K
フィ−ド率 :芯糸 +10%
鞘糸 +42%
流体攪乱圧力:0.65Mpa
水付与ガイドでの水付与 :有り(60cc/分)
熱セット温度:180℃
流体乱流ノズル :Hema jet TE−312K
フィ−ド率 :芯糸 +10%
鞘糸 +42%
流体攪乱圧力:0.65Mpa
水付与ガイドでの水付与 :有り(60cc/分)
熱セット温度:180℃
得られたループヤーンを緯糸として用いて織物を形成し、引き続き97℃の熱水でリラックス精練、160℃で仕上熱固定し、1/3のツイル織物とした。この織物は伸縮性に欠け、風合いが硬いものであった。
[比較例2]
78dtex34フィラメントのポリアミド延伸糸を芯糸とし用糸条として用い、また、鞘糸用糸条として56dtex36フィラメントのポリエチレンテレフタレート延伸糸の3本を用い、実施例1と同様に以下の条件でエアー加工を施し、ループヤーンを作製した。
78dtex34フィラメントのポリアミド延伸糸を芯糸とし用糸条として用い、また、鞘糸用糸条として56dtex36フィラメントのポリエチレンテレフタレート延伸糸の3本を用い、実施例1と同様に以下の条件でエアー加工を施し、ループヤーンを作製した。
糸速 :200m/min(デリベリローラ6)
流体乱流ノズル :Hema jet TE−312K
フィ−ド率 :芯糸 +10%
鞘糸 +42%
流体攪乱圧力:0.65Mpa
水付与ガイドでの水付与 :有り(60cc/分)
熱セット温度:180℃
流体乱流ノズル :Hema jet TE−312K
フィ−ド率 :芯糸 +10%
鞘糸 +42%
流体攪乱圧力:0.65Mpa
水付与ガイドでの水付与 :有り(60cc/分)
熱セット温度:180℃
得られたループヤーンを緯糸として用いて織物を形成し、引き続き97℃の熱水でリラックス精練、160℃で仕上熱固定し、1/3のツイル織物とした。この織物は伸縮性に欠け、風合いが硬いものであった。
本発明のループヤーンを用いた編織物は、耐久性、耐光性、耐塩素性、外観品位に優れ、布帛表面の微細ループにより柔らかな肌触りを有し、生地が薄く、ストレッチ性、形態安定性に優れており、特に、一般衣料向けストレッチ素材として有用である。
(イ)、(イ′):ポリエステル系複合繊維
(ロ):ポリエチレンテレフタレート系繊維
(ハ)、(ハ′):ループヤーン
1:芯糸用糸条
2:鞘糸用糸条
3、4:ワッシャーテンサ
5、6:フィードローラ
7:水付与ガイド
8:流体乱流ノズル
9:デリベリローラ
10:チューブヒータ
11:フィードローラ
12:テイクアップローラ
13:チーズ
(ロ):ポリエチレンテレフタレート系繊維
(ハ)、(ハ′):ループヤーン
1:芯糸用糸条
2:鞘糸用糸条
3、4:ワッシャーテンサ
5、6:フィードローラ
7:水付与ガイド
8:流体乱流ノズル
9:デリベリローラ
10:チューブヒータ
11:フィードローラ
12:テイクアップローラ
13:チーズ
Claims (4)
- 芯糸と鞘糸からなるループヤーンであって、芯糸が、ポリエチレンテレフタレートを主成分とする層とポリトリメチレンテレフタレートを主成分とする層とがサイドバイサイド型または偏芯シース・コア型に複合されたポリエステル系複合繊維からなり、かつ、鞘糸がポリエチレンテレフタレート系繊維からなることを特徴とするループヤーン。
- 芯糸と鞘糸との糸長差が25%以上であることを特徴とする請求項1に記載のループヤーン。
- ポリエステル系複合繊維におけるポリエチレンテレフタレート層とポリトリメチレンテレフタレート層との重量比率が30/70〜70/30であることを特徴とする請求項1又は2に記載のループヤーン。
- ポリエチレンテレフタレートを主成分とする層とポリトリメチレンテレフタレートを主成分とする層とがサイドバイサイド型または偏芯シース・コア型に複合されたポリエステル系複合繊維からなる芯糸用糸条と、ポリエチレンテレフタレート系繊維からなる鞘糸用糸条の複数本とを流体乱流ノズルに供給し、芯糸用糸条よりも鞘糸用糸条のフィード率が大きい条件で混繊することを特徴とするループヤーンの製造方法。
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