JP2005142521A - 絶縁膜の欠陥修復方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】基板上に形成された絶縁膜に存在する欠陥領域の修復を容易に行うことができる修復方法を提供する。
【解決手段】基板1上に形成された一層ないし多層の絶縁膜2,3に存在する欠陥領域を検査する工程、検査によって欠陥領域が見出されたとき、その欠陥領域を除去する工程、絶縁材を含有するかまたは含有しない溶液を、除去された欠陥領域とその周囲の表面を覆うのに十分であるが欠陥領域の修復には不十分な量で塗布して乾燥する予備塗布工程、および絶縁材を含む液滴12を除去された欠陥領域に塗布して乾燥する本塗布工程からなることを特徴とする絶縁膜の欠陥修復方法。
【選択図】図5
【解決手段】基板1上に形成された一層ないし多層の絶縁膜2,3に存在する欠陥領域を検査する工程、検査によって欠陥領域が見出されたとき、その欠陥領域を除去する工程、絶縁材を含有するかまたは含有しない溶液を、除去された欠陥領域とその周囲の表面を覆うのに十分であるが欠陥領域の修復には不十分な量で塗布して乾燥する予備塗布工程、および絶縁材を含む液滴12を除去された欠陥領域に塗布して乾燥する本塗布工程からなることを特徴とする絶縁膜の欠陥修復方法。
【選択図】図5
Description
本発明は、1層または多層の絶縁膜に存在する欠陥の修復方法に関するものである。
液晶表示装置の製造工程においては、基板上に絶縁膜が形成され、この絶縁膜は主にスピンコート法により形成される。この製膜工程において、形成された膜に異物や気泡の混入などの欠陥が生じることは避けられない。しかし生じた欠陥部分を修復することで良品とすることが考えられる。一例として、カラーフィルタにおける欠陥修復方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。この欠陥修復方法では、レーザー光照射により欠陥領域を取り除き、インクジェットヘッドにより材料を吐出し塗布することで欠陥を修復する。
特開平11−271752号公報
上記のような修復方法において、ヘッドから吐出した材料の絶縁膜への着弾後の挙動は、除去領域およびそれに隣接する周囲の膜面の親液性に大きく依存する。特に吐出材料に対する親液性が、除去領域よりもそれに隣接する周囲の膜面のほうが高いかあるいは同程度の場合、吐出材料の広がり方は隣接する膜面の親液性に大きく影響を受ける。
通常、塗布材料に対する膜面の親液性は同一基板内の各領域でばらつきがある。これは、特に大型基板で顕著である。また、複数の基板間でも膜面の親液性にばらつきがある。このように、膜面上の場所や基板間によって親液性が異なるので、修復材料塗布後の塗布形状が異なる。そして、塗布形状が異なるために、修復作業をやり直したり、修復を行う前に欠陥領域付近の親液性を検査して塗布する場所を決定したりする必要があり、そのための作業に労力と時間を要していた。
この発明は、このような事情を考慮してなされたものであり、基板上に形成された絶縁膜に存在する欠陥領域の修復を容易に行うことができる修復方法を提供するものである。
この発明の絶縁膜の欠陥修復方法は、基板上に形成された一層ないし多層の絶縁膜に存在する欠陥領域を検査する工程、検査によって欠陥領域が見出されたとき、その欠陥領域を除去する工程、絶縁材を含有するかまたは含有しない溶液を、除去された欠陥領域とその周囲の表面を覆うのに十分であるが欠陥領域の修復には不十分な量で塗布して乾燥する予備塗布工程、および絶縁材を含む液滴を除去された欠陥領域に塗布して乾燥する本塗布工程からなることを特徴とする。
また、この発明によれば、絶縁膜の欠陥修復方法が、欠陥領域を除去する工程と、絶縁材を含有するかまたは含有しない溶液を、除去された欠陥領域とその周囲の表面を覆うのに十分であるが欠陥領域の修復には不十分な量で塗布して乾燥する予備塗布工程とを備えるので、それらの工程の後にさらに絶縁材を含む液滴を除去された欠陥領域に塗布したときの液滴の広がり方が均一化され、除去された欠陥領域を絶縁材で正確に埋めることができる。従って修復作業をやり直したり、修復を行う前に欠陥領域付近の親液性を検査したりする手間を省くことができて製造工程が効率化される。その結果、安価で品質の安定した製品を提供することが可能になる。
この発明の絶縁膜の欠陥修復方法は、検査によって欠陥領域が見出されたとき、その欠陥領域を除去する工程、絶縁材を含有するかまたは含有しない溶液を、除去された欠陥領域とその周囲の表面を覆うのに十分であるが欠陥領域の修復には不十分な量で塗布して乾燥する予備塗布工程、および絶縁材を含む液滴を除去された欠陥領域に塗布して乾燥する本塗布を備える。
ここで、絶縁膜の膜厚は、0.5〜3.0μmの範囲を少なくとも含む。また、基板上にこれらの絶縁膜が複数層重なって形成されていてもよい。多層膜の形成は、人為的に形成する場合もあるが、例えば酸化膜のように自然に形成される膜が含まれていてもよい。この発明に係る絶縁膜は、例えば液晶表示装置の製造工程でガラス基板上に形成する絶縁膜であってもよいが、それに限定されない。
また、欠陥とは、例えば気泡が混入して膜が均一に形成されない部分、異物が混入した部分あるいは局部的に絶縁膜が形成されないピンホールのことをいう。また、欠陥領域とは、前記の欠陥部を含む領域のことをいう。
欠陥領域の検査とは、欠陥領域の存在の有無を例えば基板の表面状態から判定し、それらの欠陥領域が存在する場所を特定することをいう。検査は、例えば表面状態をカメラで撮像し、撮像した画像と予め蓄積された欠陥領域に特徴的な画像とを比較して欠陥領域を抽出する画像解析装置を用いて行ってもよい。
また、欠陥領域の除去とは、欠陥が存在する部分の絶縁膜を局部的に除去することをいう。
欠陥領域の検査とは、欠陥領域の存在の有無を例えば基板の表面状態から判定し、それらの欠陥領域が存在する場所を特定することをいう。検査は、例えば表面状態をカメラで撮像し、撮像した画像と予め蓄積された欠陥領域に特徴的な画像とを比較して欠陥領域を抽出する画像解析装置を用いて行ってもよい。
また、欠陥領域の除去とは、欠陥が存在する部分の絶縁膜を局部的に除去することをいう。
また、周囲とは、欠陥除去領域の外部であって、本塗布工程で絶縁材を塗布する際にその形状に影響を与え得る領域に、さらに塗布する位置精度を考慮して余裕を持たせた領域をいう。一実施態様では、インクジェットヘッドにより吐出される絶縁材料の位置精度は10μm程度、欠陥除去領域は80μm四方であり、予備塗布する領域は欠陥除去領域を中心として直径180μm程度の領域である。
さらにまた、乾燥とは、塗布した液滴に含まれる溶媒が完全になくなった状態だけでなく、溶媒が幾分か残留している状態をも含む。
さらにまた、乾燥とは、塗布した液滴に含まれる溶媒が完全になくなった状態だけでなく、溶媒が幾分か残留している状態をも含む。
この発明の予備塗布工程では、前記親液性の均一化を目的として欠陥領域あるいは除去領域とその周囲に絶縁材を含有するかまたは含有しない溶液を塗布して薄い均一な膜を形成する。また、本塗布工程では、欠陥領域または除去領域がなす凹部を埋めることを目的に前記凹部に絶縁材を含む溶液を塗布する。
あるいはこの発明の絶縁膜の欠陥修復方法は、基板上に形成された一層ないし多層の絶縁膜に存在する欠陥領域を検査する工程、検査によって欠陥領域が見出されたとき、絶縁材を含有するかまたは含有しない溶液を、欠陥領域とその周囲の表面を覆うのに十分であるが欠陥領域の修復には不十分な量で塗布して乾燥する予備塗布工程、および絶縁材を含む液滴を欠陥領域に塗布して乾燥する本塗布工程からなることを特徴とする。
この発明によれば、絶縁膜の欠陥修復方法が、絶縁材を含有するかまたは含有しない溶液を、欠陥領域とその周囲の表面を覆うのに十分であるが欠陥領域の修復には不十分な量で塗布して乾燥する予備塗布工程を備えるので、それらの工程の後に絶縁材を含む液滴を欠陥領域に塗布したときの液滴の広がり方が均一化され、欠陥領域を絶縁材で正確に埋めることができる。従って修復作業をやり直したり、修復を行う前に欠陥領域付近の親液性を検査したりする手間を省くことができて製造工程が効率化される。その結果、安価で品質の安定した製品を提供することが可能になる。
塗布する溶液が、絶縁膜と同一の材料を含んでいてもよい。こうすれば、予備塗布および本塗布で塗布する溶液が絶縁膜と同じ材料を含むので、絶縁膜の修復領域その周囲の材料を均質化することができる。
また、多層構造の絶縁膜の最上層に存在する欠陥領域を除去する場合に、前記除去工程が、レーザー光をそのパワー密度を調整して照射することより、下層を保護しながら欠陥領域を除去するようにしてもよい。こうすれば、レーザー光のパワー密度を調整することにより、下の層に損傷を与えることなく対象とする最上層の欠陥領域だけを除去することができる。
また、前記欠陥領域の除去工程に先立って、レーザー光の照射条件を決定するための試験照射にのみ用いる基板内の一部領域にレーザー光を試験照射する工程をさらに備えていてもよい。ここで、レーザー光の照射条件とは、例えば照射するレーザー光の照射回数、照射光のパルス幅やパワー密度であってもよい。また、試験照射にのみ用いられる基板内の領域は、例えば、前記基板が液晶表示装置に用いられる場合に液晶表示装置として使用しない非使用領域であればよい。こうすれば、基板間での成膜条件のばらつきにより、各絶縁膜のレーザー照射に対する特性に揺らぎが生じていたとしても、正確に最上層のみを選択的に除去することができる。しかも、試験照射のために使用する領域は、液晶表示装置の非使用領域であるため、最適な照射条件以外で絶縁膜の除去がなされたとしても、液晶表示装置の品質には全く影響しない。
あるいはまた、予備塗布工程および本塗布工程における溶液の塗布を、インクジェットヘッドから溶液を吐出させて行ってもよい。こうすれば、塗布方法がインクジェットヘッドから溶液を吐出させて行われるので、塗布量と位置を精密に制御することができ、均質な絶縁膜を修復する領域に形成することができる。従って、微小な領域の欠陥を精密に修復することができる。
以下、図面に示す実施形態に基づいてこの発明による絶縁膜欠陥の修復方法を詳述する。
図1は、この実施形態で修復の対象とする液晶表示素子に用いるTFT基板の断面図である。図1に示すように、ガラス基板1上に第1絶縁膜2および第2絶縁膜3が形成されている。例えば、第1絶縁膜は無機絶縁膜であって膜厚が0.5μm、第2絶縁膜は有機絶縁膜であって膜厚が3.0μmである。この実施形態で修復の対象とするのは最上層の第2絶縁膜3に生じる欠陥とする。欠陥の原因は、例えば気泡や異物などである。
図2は、この発明の修復方法によって絶縁膜の欠陥を修復するための絶縁膜修復装置の構成を示す説明図である。図2に示すように、この発明に係る絶縁膜修復装置は、修正する絶縁膜が形成されたTFT基板4(図1に示すものと同様)を載置する載置台13、必要に応じて絶縁膜の欠陥領域を除去するために用いるレーザー装置5、絶縁膜の欠陥領域または欠陥領域をレーザー装置5を用いて除去した除去領域に修正材料を塗布するためのインクジェット装置6、レーザー装置5、インクジェット装置6及びTFT基板4を載置する載置台13を搬送するための搬送機構(図示せず)の制御に用いるコンピュータ7から構成される。レーザー装置5は、欠陥領域を除去する工程で用いる。また、インクジェット装置6は、予備塗布工程および本塗布工程で修復材料を塗布するために用いる。
この実施形態では、まず公知の製膜方法、例えばスピンコート法でTFT基板4に第1絶縁膜2を形成する。そして、第1絶縁膜2形成後に第1絶縁膜2の欠陥を検査し、発見された欠陥を修復する。第1絶縁膜2の形成と、欠陥検査、欠陥修復は、以下に説明する第2絶縁膜に関する各工程と同様であるので、詳しい説明を省略する。前記工程の後、第2絶縁膜3を形成する。
図3は、この実施形態における第2絶縁膜3の形成、絶縁膜欠陥の検査、欠陥の修復の各工程を示すフローチャートである。以下、図3のフローチャートに沿って、第2絶縁膜の形成から修復までの各工程を説明する。
まず、第1絶縁膜2が形成されたTFT基板4上に、第2絶縁膜3を公知の製膜方法で形成する(ステップS01)。そして、第2絶縁膜3が形成されたTFT基板4は、形成した第2絶縁膜3の欠陥検査が欠陥検査装置(図示せず)を用いて検査が行われる(ステップS02)。欠陥検査装置は、第2絶縁膜3が形成されたTFT基板4を載置する載置台、載置台を移動させる搬送装置、基板を撮像する撮像カメラ、撮像カメラからの画像を解析する画像解析装置、前記搬送装置、撮像カメラ、画像解析装置を制御する制御装置から構成される。
TFT基板4が欠陥検査装置によって検査され、欠陥なしのと判定された場合は、修復処理をすることなく良品として次の工程に送られる。一方、欠陥ありと判定された場合は、検査によって得られた欠陥の位置や大きさのデータ(欠陥情報)がコンピュータ7に転送、蓄積され、ステップS03へ進む。これらのデータは制御データとして、後述するステップS04〜S06でコンピュータ7がレーザー装置5、インクジェット装置6や載置台13を動作させるのに使われる。
ステップS03では、発見された欠陥の種類を認定し、欠陥領域を除去するかどうかを判定する。欠陥の種類とは、例えば局部的に膜が形成されないピンホール、気泡や異物の混入である。これらの種類は、画像解析装置において撮像カメラによって撮影された画像の特徴を解析し、画像解析装置内に蓄積された各欠陥の種類に対応した画像特徴のデータベースと比較することによって判別される。欠陥がピンホールの場合は、ピンホール部分に絶縁材の溶液を塗布すればよいので、欠陥領域の除去は行わない。しかし、欠陥が、図4(A)に示すように気泡や異物混入の場合は表面から絶縁材料を塗布するだけでは修復できないので、欠陥領域の除去を行う(ステップS04)。
図4は、この発明の修復方法のステップS04において、絶縁膜に生じた欠陥を除去する工程を示す説明図である。欠陥領域の除去は、レーザー装置5によってレーザーを欠陥領域に照射することによって行う。例えば、図4(B)に示すように、第2絶縁膜の内部に欠陥8が生じているとする。コンピュータ7によって制御されるレーザー装置5は、前記検査装置からコンピュータ7に送られた欠陥情報に基づいて、図4(B)に示すように欠陥8の部分に精密に位置決めされたレーザー光9を照射し、欠陥8を除去する。
この実施形態では、レーザー装置5としてYAGレーザーの4倍波(波長266nm)を用いる。レーザー光9の照射により除去する大きさは欠陥の大きさにより異なるが、TFT基板にはこれら絶縁膜のほかに金属配線が含まれ複雑な構造をとっているため、修復は1画素単位で行うことが望ましい。1画素のサイズから欠陥を修復除去するサイズは数10μmから150μmである。この実施形態のレーザー光はパルス幅5nsec,エネルギー密度400mJ/cm2、照射回数15回とする。これは第2絶縁膜を除去するには十分だが、第1絶縁膜には傷をつけないパワー密度であり、図4(C)に示すように欠陥を含む第2絶縁膜のみを選択的に除去することができる。
上記レーザー照射条件は、欠陥領域除去を行う前に、基板内の液晶表示装置として使用しない非使用領域にレーザーを試験的に照射することで決定することができる。非使用領域は、例えば基板の端部の付近に存在する。あらかじめ基板内の非使用領域にも使用領域と同じように成膜を行っておき、予想される最適条件でこの非使用領域にレーザーを照射する。レーザー照射部分を観察し、第2絶縁膜が完全に除去できていないなら照射回数を増やす、第一絶縁膜に傷がついているようならパワー密度を弱くするなどと、照射条件を変えながら照射と観察を繰り返し、その基板での最適照射条件を決定する。このようにして決定した照射条件をコンピュータ7が備える記憶装置(図示せず)に記憶しておく。コンピュータ7は、前記ステップS04において欠陥領域を除去するためにレーザー光を照射する際、レーザー装置5を制御して記憶された照射条件でレーザー光を照射する。これにより、基板間で絶縁膜のレーザー照射に対する特性にばらつきが生じていたとしても、正確に第2絶縁膜のみを選択的に除去することができる。
なお、欠陥領域の除去方法については、上記方法以外にも、フォトリソグラフィを用いて欠陥領域のみをエッチングする方法や、インクジェットを用いて欠陥領域にエッチング液を滴下する方法を用いることができる。
前記の方法で欠陥領域を除去した後に、除去領域10(図4(C))に予備塗布を行う(ステップS05)。図5は、この発明の修復方法において、欠陥領域または除去領域に絶縁材の溶液を塗布する工程を示す説明図である。予備塗布工程での塗布には、図5(A)に示すように、一滴あたり数pL(ピコリットル)の液が吐出されるインクジェット装置6を用いる。そして、絶縁材の溶液12を除去領域周囲に広がるように薄く均一に塗布し乾燥させる(図5(B))。
塗布する量は、除去領域の大きさや予想される膜面の親液性などにより決定する。この除去領域の大きさや予想される膜面の親液性と塗布量の対応はあらかじめ実験的に求めておき、それをデータベースとして実際の塗布の際に制御データとして用いればよい。乾燥は赤外ランプ照射によって行うことができるが、他の方法として基板自体に熱源を接触させて加熱したり、自然乾燥を待つなどしたりしても構わない。乾燥することで材料中の溶媒がなくなり、5分の1程度の体積の固形分が後に残る。乾燥後の状態が図5(B)である。
除去領域が80μm四方の正方形であり材料の接触角が7度程度の場合、40pL程度
の絶縁材料を滴下することで、固形分の広がりは直径約180μm、厚み0.3μmとなり、TFT基板としては問題の無い厚みである。このことによって、除去領域および隣接する領域を膜面の親液性のばらつきに依存しない一定の親液性とすることができる。また、インクジェットヘッドを用いることで、除去領域の近傍だけに材料を塗布することができ、他の正常な領域への影響を抑えることができる。なお,除去領域周囲に広がるように塗布する絶縁材の溶液は膜面の親液性を局所的にコントロールするために塗布するもので、TFT基板としての性能に影響を及ぼさなければ必ずしも絶縁膜と同一材料である必要はないが、修復領域とその周辺の材料が均一になるように絶縁膜と同一の材料を用いることが好ましい。
の絶縁材料を滴下することで、固形分の広がりは直径約180μm、厚み0.3μmとなり、TFT基板としては問題の無い厚みである。このことによって、除去領域および隣接する領域を膜面の親液性のばらつきに依存しない一定の親液性とすることができる。また、インクジェットヘッドを用いることで、除去領域の近傍だけに材料を塗布することができ、他の正常な領域への影響を抑えることができる。なお,除去領域周囲に広がるように塗布する絶縁材の溶液は膜面の親液性を局所的にコントロールするために塗布するもので、TFT基板としての性能に影響を及ぼさなければ必ずしも絶縁膜と同一材料である必要はないが、修復領域とその周辺の材料が均一になるように絶縁膜と同一の材料を用いることが好ましい。
次に、本塗布工程を実施する(ステップS06)。図5(C)に示すように、インクジェット装置6を用いて凹部を埋めて表面を平坦にできる程度(例えば、数十滴)の絶縁材の溶液12を除去領域に塗布して凹部を埋め、乾燥することで修復が完了する。修復が完了した状態を図5(D)に示す。
欠陥個所を修復した後は、基板の他の個所に修復すべき欠陥が残っているかどうかを判定する(ステップS07)。他の個所にある欠陥を修正する場合は、ステップS03へ進む。一方、修正が、全ての欠陥について行われた場合は、次の工程へ進む。
1 基板
2 第1絶縁膜
3 第2絶縁膜
4 TFT基板
5 レーザー装置
6 インクジェット装置
7 コンピュータ
8 欠陥
9 レーザー光
10 除去領域
11 インクジェットヘッド
12 絶縁材の溶液
13 載置台
2 第1絶縁膜
3 第2絶縁膜
4 TFT基板
5 レーザー装置
6 インクジェット装置
7 コンピュータ
8 欠陥
9 レーザー光
10 除去領域
11 インクジェットヘッド
12 絶縁材の溶液
13 載置台
Claims (6)
- 基板上に形成された一層ないし多層の絶縁膜に存在する欠陥領域を検査する工程、
検査によって欠陥領域が見出されたとき、その欠陥領域を除去する工程、
絶縁材を含有するかまたは含有しない溶液を、除去された欠陥領域とその周囲の表面を覆うのに十分であるが欠陥領域の修復には不十分な量で塗布して乾燥する予備塗布工程、
および絶縁材を含む液滴を除去された欠陥領域に塗布して乾燥する本塗布工程からなることを特徴とする絶縁膜の欠陥修復方法。 - 基板上に形成された一層ないし多層の絶縁膜に存在する欠陥領域を検査する工程、
検査によって欠陥領域が見出されたとき、絶縁材を含有するかまたは含有しない溶液を、欠陥領域とその周囲の表面を覆うのに十分であるが欠陥領域の修復には不十分な量で塗布して乾燥する予備塗布工程、
および絶縁材を含む液滴を欠陥領域に塗布して乾燥する本塗布工程からなることを特徴とする絶縁膜の欠陥修復方法。 - 塗布する溶液が、絶縁膜と同一の材料を含む請求項1または2記載の欠陥修復方法。
- 多層構造の絶縁膜の最上層に存在する欠陥領域を除去する場合に、前記除去工程が、レーザー光をそのパワー密度を調整して照射することより、下層を保護しながら欠陥領域を除去することを含む請求項1記載の修復方法。
- 前記欠陥領域の除去工程に先立って、レーザー光の照射条件を決定するための試験照射にのみ用いる基板内の一部領域にレーザー光を試験照射する工程をさらに備える請求項4記載の修復方法。
- 予備塗布工程および本塗布工程における溶液の塗布を、インクジェットヘッドから溶液を吐出させて行う請求項1または2記載の修復方法。
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- 2004-01-19 JP JP2004010504A patent/JP2005142521A/ja active Pending
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