JP2005141854A - 光ディスク記録装置及び光ディスク記録方法 - Google Patents

光ディスク記録装置及び光ディスク記録方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 DVD系の記録型光ディスクに対してランニングOPCの目標値をOPC記録時に確実に取得することができる光ディスク記録装置を提供する。
【解決手段】 光ディスク記録装置1は、OPC記録時に、記録パワーを切り替えるために出力するOPC記録パワー切り替えタイミング信号を、レーザパワー制御回路20だけでなくSYNCパターン選択部34にも出力する。SYNCパターン選択部34は、この信号を検出するとSYNCコード生成部32から14Tマーク−4TスペースパターンのSYNCコードがDCC部35に出力されるように切り替えスイッチ33を切り替える。これにより、少なくとも1つの14マークを含むテストデータを光ディスクに記録するので、最適記録パワーを設定する際にテストデータを再生すると、どの記録パワーにおいても最長マークが少なくとも1つは含まれており、ランニングOPCの目標値を確実に設定できる。
【選択図】 図2

Description

本発明は、ランニングOPCの目標値をOPC記録時に取得する光ディスク記録装置に関する。
光ディスク記録装置は、記録型光ディスクに対してOPCを行う際には、記録パワーを階段状に切り替えながら、テストデータである複数の単位データをテスト記録領域に記録する。そして、光ディスク記録装置は、テストデータを再生して、再生信号品質が最も良くなるように記録パワーを最適記録パワーに決定する。また、光ディスク記録装置は、最適記録パワーの最長マークの戻り光における安定域の戻り光量をランニングOPC時の目標値として保持する。これは、マークを形成するとき、レーザ照射開始当初は未だマークが形成されていないので反射光レベルが高くなり、その後、マークが形成されていくに従い反射光レベルが下がりやがて安定するが、この戻り光の安定域は最長マークが一番長いためである。光ディスク記録装置は、データ記録中にはランニングOPCを行って、最長マークの戻り光レベルを確認して記録パワーをこの最適記録パワーに調整しながらデータを記録している。なお、単位データとは、SYNC(同期パターン)とフレームデータとからなるフレームのことである。
CD−RやCD−RWといったCD系の記録型光ディスクの場合、記録データに使用するマーク長は3T〜11Tであり、SYNCには最長マークである11Tマークのパターンを必ず含むように規定されている。そのため、フレームデータ中に11Tのマークが含まれていない場合でもSYNCに含まれている11Tマークを検出することで、ランニングOPCの目標値を必ず保持することができる。
また、従来、適正な記録パワーで光ディスクにデータを記録するために、11Tマーク(ピット)の戻り光パワーのピーク値HSと、その後の安定値HLと、の比HL/HSを求めて、この値が設定値と一致するように記録パワーを制御する光ディスクの記録方法およびその装置が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
特開平7−57268号公報(第3−4頁、第1−6図)
DVD−R,DVD+R,DVD−RW,DVD+RW,DVD−RAMといったDVD系の記録型光ディスクでは、記録データに使用するマーク長は3T〜11Tであり、SYNC(同期パターン)に14Tマークまたは14Tスペースのいずれかが含まれるように規定されている。すなわち、SYNCコードには、14Tマーク−4Tスペースのパターンを含む場合と、14Tスペース−4Tマークのパターンを含む場合と、がある。このように14Tマークまたは14TスペースをSYNCコードに配置することにより、11Tが12Tにエッジシフトしたり14Tが13Tにエッジシフトしたりしても、SYNCコードを区別して同期を確実にとることができる。
光ディスク記録装置は、DVD系の記録型光ディスクに対してOPCを行う場合、テスト記録したデータを再生して、再生信号から最適記録パワーを決定する。そして、SYNC(同期パターン)に含まれる14Tマークに対して照射したレーザ光の戻り光レベルをランニングOPC時の目標値として保持する。しかしながら、光ディスク記録装置では、変調されたデータの累積DSVの絶対値が最小になるようにコードワード(データ)とSYNCコードとを選択する。また、光ディスク記録装置は、NRZI(Non Return to Zero Invert)変換を行うため、直前のデータがマークで終了するかスペースで終了するかに応じてSYNCコードが選択される。そのため、光ディスクに記録するデータによっては、ある記録パワーのときに記録したテストデータの各再生データのSYNCコードに14Tマークが全く含まれないことがあった。
そこで、本願発明者は、OPCを行う際のテストデータ長と14Tマークの有無について確認を行った。その結果、各記録パワーでのテストデータ長が2セクタ(=52シンクフレーム)の場合は、14Tマークは各記録パワーのテストデータに含まれていた。各記録パワーでのテストデータ長が16シンクフレームの場合は、14Tマークは各記録パワーのテストデータに含まれていたが、ある記録パワーのときに14Tマークが含まれないことが稀にあった。各記録パワーでのテストデータ長が8シンクフレームの場合は、各記録パワーのテストデータに14Tマークが含まれてないことが時々発生した。各記録パワーでのテストデータ長が4シンクフレームの場合は、各記録パワーのテストデータに14Tマークが含まれてないことが頻発した。各記録パワーでのテストデータ長が2シンクフレームの場合は、各記録パワーのテストデータに14Tマークが含まれてないことがテストデータ長が4シンクフレームの場合よりも頻発した。このように、テストデータが短くなるほど14Tマークがテストデータ中に含まれていない確率が高くなり、ある記録パワーのときだけでなく、場合によっては光ディスクに記録したテストデータ中に14Tマークが全く含まれていないこともあった。
上述のように、記録データに使用するマーク長は3T〜11Tであるため、SYNCパターンに14Tマークパターンが含まれない場合は、フレームデータには14Tのマークが全く含まれていない。
以上のような理由により、OPCを行ってテストデータを再生して再生信号に基づいて最適記録パワーを決定した際に、この記録パワーにおける最長マーク(14T)の戻り光レベルをランニングOPC時の目標値として保持することができないことがあった。そのため、このような場合には、光ディスク記録装置は、DVD系の記録型光ディスクに対してランニングOPCを行うことができず、最適記録パワーでデータを記録できないという問題があった。
そこで、本発明は、DVD系の記録型光ディスクに対してランニングOPCの目標値をOPC記録時に確実に取得することができる光ディスク記録装置を提供することを目的とする。
この発明は、上記の課題を解決するための手段として、以下の構成を備えている。
(1)OPC記録時に、マークパターン長及びスペースパターン長を離散的にランダムに変化させたランダムパターンに所定の間隔で同期パターンを挿入したテストデータを、記録パワーを複数段階に切り替えて光ディスクに記録する光ディスク記録装置において、
記録パワーを切り替える毎に、前記テストデータに挿入する同期パターンの少なくとも1つを、最長マークパターンを含む同期パターンに設定する同期パターン設定手段を備えたことを特徴とする。
光ディスク記録装置はデータを記録する前にOPCを行って最適記録パワーを設定し、この最適記録パワーにおける最長マークパターンの戻り光レベルをランニングOPCの目標値として保持する。しかし、OPC記録時のテストデータに最長マークパターンが含まれないことがあり、この場合、ランニングOPCの目標値を保持できず、ランニングOPCの際に目標値を参照できないために最適記録パワーでデータを記録できなくなる。この構成においては、光ディスク記録装置は、OPC記録時に、記録パワーを切り替える毎に少なくとも1つの最長マークパターンを含むテストデータを光ディスクに記録するので、最適記録パワーを設定するためにテストデータを再生すると、どの記録パワーにおいても最長マークパターンが少なくとも1つは含まれているので、ランニングOPCの目標値を確実に保持することができる。したがって、データ記録時にランニングOPCを行って、常に最適記録パワーでデータを記録できる。
(2)OPC記録時に、所定のタイミングでパワー切り替え信号を出力する制御手段と、
前記パワー切り替え信号を検出すると、最長マークパターンを含む同期パターンを少なくとも1つ出力する同期パターン設定手段と、
マークパターン長及びスペースパターン長を離散的にランダムに変化させたランダムパターンに、前記同期パターン出力手段が出力した同期パターンを所定の間隔で挿入したテストデータを出力するデータ出力手段と、
記録パワーを複数段階に切り替えて前記テストデータを光ディスクに記録する記録手段と、
を備えたことを特徴とする。
この構成においては、OPC記録時に、制御手段がパワー切り替え信号を出力して記録パワーを切り替える毎に、最長マークを含む同期パターンを少なくとも1つ含むテストデータが光ディスクに記録される。したがって、最適記録パワーを設定した際に最長マークの戻り光レベルをランニングOPCの目標値として保持することができるとともに、ランニングOPCを問題なく実行することができる。
(3)OPC記録時に、マークパターン長及びスペースパターン長を離散的にランダムに変化させたランダムパターンに所定の間隔で同期パターンを挿入したテストデータを光ディスクに記録する光ディスク記録方法において、
記録パワーを切り替える毎に、少なくとも1つの最長マークパターンを含むテストデータを光ディスクに記録することを特徴とする。
この構成においては、OPC記録時に、記録パワーを切り替える毎に少なくとも1つの最長マークを含むテストデータを光ディスクに記録するので、最適記録パワーを設定するためにテストデータを再生すると、どの記録パワーにおいても最長マークが少なくとも1つ含まれている。したがって、ランニングOPCの目標値を確実に保持することができ、データ記録時にランニングOPCを行って常に最適記録パワーでデータを記録できる。
本発明によれば、OPC記録時に記録パワーを切り替える毎に、少なくとも1つの最長マークを含むテストデータを光ディスクに記録するので、最適記録パワーを設定する際にテストデータを再生すると、どの記録パワーにおいても最長マークが少なくとも1つは含まれており、ランニングOPCの目標値である最適記録パワーにおける最長マークの戻り光レベルを確実に設定することができる。
本発明は、DVD系の記録型光ディスクであるDVD−R,DVD+R,DVD−RW,DVD+RW,DVD−RAMに適用できるが、以下の説明では、DVD+RWを例に挙げて説明する。図1は、本発明の実施形態に係る光ディスク記録装置の概略構成を示したブロック図である。図1に示すように、光ディスク記録装置1は、フィードモータ8、ガイドレール9、光ピックアップ10、スピンドルモータ11、RFアンプ12、サーボ回路13、アドレス検出回路14、デコーダ15、制御部16、エンコーダ17、ストラテジ回路18、レーザドライバ19、レーザパワー制御回路20、周波数発生器21、再生信号品位検出回路24、記憶部25、及び操作部26を備えている。また、光ディスク記録装置1は、ホストコンピュータ5に接続されている。
フィードモータ8は、光ピックアップ10を光ディスクの半径方向に移動させるための駆動力を供給するモータである。ガイドレール9は、光ピックアップ10が光ディスクの半径方向に移動するように、光ピックアップ10を支持する。
光ピックアップ10は、図外のレーザダイオード、レンズ及びミラーなどの光学系、戻り光(反射光)受光素子、フォーカスサーボ・トラッキングサーボ・チルトサーボの各サーボ機構などを備えている。また、光ピックアップ10は、データの記録及び再生時には光ディスク(DVD+RW)Dに対してレーザ光を照射して、光ディスクDからの戻り光を受光して受光信号をRFアンプ12に出力する。なお、受光信号は、8/16変調(EFMplus)されたRF信号である。また、光ピックアップ10は、モニタダイオードを備えており、レーザ光を照射するとモニタダイオードに電流が生じ、この電流がレーザパワー制御回路20へ供給されるようになっている。
スピンドルモータ11は、データを記録するメディアである光ディスクDを回転駆動するモータである。また、スピンドルモータ11の回転軸先端部には、光ディスクを保持
(チャッキング)するためのターンテーブルなどからなる図外の光ディスク保持機構が設けられている。周波数発生器21は、スピンドルモータ11が出力した光ディスクDの相対位置信号を検出して、光ディスクDの回転角度や回転数を検出するための信号をサーボ回路13に出力する。
RFアンプ12は、光ピックアップ10から出力される8/16変調されたRF信号を増幅して、増幅後のRF信号をサーボ回路13、アドレス検出回路14、記録品位検出回路24、及びデコーダ15に出力する。
デコーダ15は、RFアンプ12から供給される8/16変調されたRF信号を8/16復調して再生データを生成し、ホストコンピュータ5及び制御部16へ出力する。
アドレス検出回路14は、RFアンプ12から供給されたRF信号からウォブル信号成分を抽出し、各信号成分に含まれる時間情報(アドレス情報)など各種の情報を復号し、制御部16に出力する。
再生信号品位検出回路24は、光ディスクDのテスト記録領域を再生しているときに、RFアンプ12から供給されるRF信号から再生信号品位に関するパラメータであるβやγを算出し、算出結果を制御部16に出力する。
サーボ回路13は、スピンドルモータ11の回転制御、光ピックアップ10のフォーカス制御・トラッキング制御・チルト制御、及びフィードモータ8による光ピックアップ10の送り制御を行う。
エンコーダ17は、ホストコンピュータ5から出力された記録データや制御部16から出力されたランダムパターンデータを8/16変調し、ストラテジ回路18へ出力する。
ストラテジ回路18は、エンコーダ17から出力されたRF信号に対して時間軸補正処理などを行いレーザドライバ19へ出力する。
レーザドライバ19は、記録時にはストラテジ回路18から供給される記録データに応じて変調された信号と、レーザパワー制御回路20の制御信号と、に従って光ピックアップ10のレーザダイオードを駆動する。また、レーザドライバ19は、再生時には光ピックアップ10のレーザダイオードを所定の再生パワーで駆動する。
レーザパワー制御回路20は、光ピックアップ10のレーザダイオードから照射されるレーザ光のパワーを制御する。具体的には、レーザパワー制御回路20は、光ピックアップ10のモニタダイオードから出力される電流値と、制御部16から送信される最適なレーザパワーの目標値を示す情報と、に基づいて、最適なレーザパワーのレーザ光が光ピックアップ10から照射されるように、レーザドライバ19を制御する。
制御部16は、図示していないCPU、ROM、及びRAM等から構成されており、ROMに格納されたプログラムに従って光ディスク記録装置1の各部を制御する。制御部16は、上述したようにデータの本記録に先立ち、光ディスク記録装置1にセットされた光ディスクDの所定の領域に対し、テスト記録を行うように装置の各部を制御する。また、制御部16は、OPCを行う際にはエンコーダ17やレーザパワー制御回路20へOPCライト信号やOPC記録パワー切り替えタイミング信号を出力する。
記憶部25は、実験などを行って予め求めたデータや、光ディスク記録装置1のファームウェアなどを記憶する。操作部26は、ユーザが行った光ディスク記録装置1の各種制御や操作を受け付ける。
次に、エンコーダ17の構成について説明する。図2は、エンコーダの概略構成を示したブロック図である。図2に示すようにエンコーダ17は、データ変換部31、SYNCコード生成部32、切り替えスイッチ33、SYNCパターン選択部34、DCC部35、NRZ変換部36を備えている。
データ変換部31は、ホストコンピュータ5及び制御部16から出力されたデータを8/16変換して、1つのデータシンボルに対してメインとサブの2つのコードワードを生成して切り替えスイッチ33へ出力する。なお、コードワードは、3T〜11Tのマーク及びスペースから成る信号である。
SYNCコード生成部32は、14Tマーク及び4Tスペースのパターンを含むSYNCコード(以下、14Tマーク−4Tスペースパターンと称する。)、並びに14Tスペース及び4Tマークのパターンを含むSYNCコード(以下、14Tスペース−4Tマークパターンと称する。)を生成して出力する(図3(C)を参照)。また、SYNCコード生成部32は、出力端子32aから14Tマーク−4Tスペースパターンを出力し、出力端子32bから14Tスペース−4Tマークパターンを出力する。
切り替えスイッチ33は、SYNCパターン選択部34から出力された信号に応じてSYNCコード生成部32から出力されたSYNCコードを選択してDCC部35へ出力する。
SYNCパターン選択部34は、DCC部35から出力されたスイッチ選択信号を検出すると、切り替えスイッチ33を切り替える。また、SYNCパターン選択部34は、制御部16から出力されたOPCライト信号を検出すると、DCC部35から出力されたSW選択信号にかかわらず、14Tマーク−4Tスペースパターンを出力するように切り替えスイッチを切り替える。さらに、SYNCパターン選択部34は、制御部16から出力されたOPC記録パワー切り替えタイミング信号を検出すると所定のタイミングで、14Tマーク−4Tスペースパターンを出力するように切り替えスイッチを切り替える。
DCC(DC Component suppress control)部35は、光ディスクに記録される変調データの累積DSV(Digital Sum Value)を演算する。そして、変調データの累積DSVの絶対値が最小になるように、データ変換部31から出力されたメインとサブのコードワードの一方を選択するとともに、SYNCパターン選択部34へ信号を出力してSYNCコードを選択して、コードワード及びSYNCコードのデータをNRZ変換部36へ出力する。
NRZ変換部36は、DCC部35から送られてきたデータをNRZ(Non Return to Zero:非ゼロ復帰記録方式)変換して、ストラテジ回路18へ出力する。
次に、光ディスク記録装置1におけるDVD系の記録型光ディスクDへのデータ記録時の動作を説明する。図3(A)はOPCの記録パワーを示した図、図3(B)はテストデータの一例を示した図、及び図3(C)はSYNCコードを表す図である。光ディスク記録装置1は、OPCを行う際には、光ディスクへ試し書きデータを記録する試し書き工程、試し書きデータを再生して再生信号品位の測定を行う再生測定工程、及び再生信号品位の測定結果に基づいて最適記録パワーを設定する最適記録パワー設定工程を順に行う。
光ディスク記録装置1の制御部16は、試し書き工程において、OPC記録実行期間中にOPCライト信号を出力し、一定時間t毎にOPC記録パワー切り替えタイミング信号を出力する。データ変換部31は、OPCライト信号を検出している間には、ホストコンピュータ5から受け取ったテストデータをコードワードに変換して出力する。レーザパワー制御回路20は、OPC記録パワー切り替えタイミング信号を検出すると、レーザドライバ19を介して光ピックアップ10から照射するレーザの記録パワーを所定量アップする。つまり、光ディスク記録装置1は、OPC記録パワー切り替えタイミング信号が出力されてから次のOPC記録パワー切り替えタイミング信号が出力されるまでの間は同じ記録パワーで光ディスクにテストデータを記録する。光ディスク記録装置1は、この処理を一定時間t毎に繰り返すので、光ディスクDのテスト記録領域には図3(A)に示すように記録パワーを階段状に切り替えてデータが記録される。また、光ディスク記録装置1は、試し書き工程では、図3(B)に示すようなテストデータを光ディスクに記録する。すなわち、光ディスク記録装置1は、SYNC(同期パターン)と、マークパターン長及びスペースパターン長を離散的にランダムに変化させたランダムパターンのテストデータであるフレームデータと、から成る単位データ(フレーム)を一定時間t内にn個記録する。
また、本発明の光ディスク記録装置1は、同じ記録パワーで光ディスクに記録するn個の単位データのうち少なくとも1つの単位データについては、SYNCが図3(C)に表したSYNCコードのうちの14Tマーク−4TスペースパターンになるようにSYNCパターン選択部34を制御する。具体的には、制御部16が出力するOPC記録パワー切り替えタイミング信号を、レーザパワー制御回路20だけでなくSYNCパターン選択部34にも入力されるように構成する。そして、SYNCパターン選択部34は、制御部16から出力されたOPC記録パワー切り替えタイミング信号を検出した際には、SYNCコード生成部32から出力された14Tマーク−4Tスペースパターンが所定のタイミングでDCC部35へ出力されるように、切り替えスイッチ33へ切り替え信号を出力する。
これにより、光ディスク記録装置1では、制御部16がOPC記録パワー切り替えタイミング信号を出力する毎に、例えば最初の単位データのSYNCに14Tマークを含むテストデータ(SYNCコード)が記録されることになる。したがって、パラメータ設定工程において最適記録パワーを決定した際に、確実に14Tマークを保持することができ、本データ記録時にランニングOPCを問題なく行うことができる。
ここで、試し書き工程ではDCC部35は、変調データの累積DSVの絶対値が最小になるように、データ変換部31から出力されたメインとサブのコードワードの一方を選択して、14Tマーク−4TスペースパターンのSYNCコード及び選択したコードワードのデータをNRZ変換部36へ出力する。このデータはNRZ変換部36でNRZ変換され、さらにストラテジ回路18でストラテジ変換されて、レーザドライバ19へ送られ、光ピックアップ10からこのデータに応じたレーザ光が光ディスクDに照射されて、光ディスクに試し書きデータが記録される。
また、光ディスク記録装置1では、同じ記録パワーのときに記録する各単位データのいずれに14Tマーク−4Tスペースパターンを存在させるかを、操作部26を予め操作しておくことで任意に設定できる。例えば、3つ目の単位データのSYNCコードが14Tマーク−4Tスペースパターンとなるように、SYNCパターン選択部34がOPC記録パワー切り替えタイミング信号を検出してから切り替えスイッチ33へ信号を出力するタイミングを遅らせることができる。
さらに、光ディスク記録装置1では、SYNCパターン選択部34がOPC記録パワー切り替えタイミング信号を検出したときには、切り替えスイッチ33へ所定のタイミングで信号を複数回出力するように設定できる。これにより、記録パワー毎に14Tマークを複数個含んでいるので、最適記録パワーがどの記録パワーになったとしても、ランニングOPCの目標値を問題なく設定することができる。
加えて、光ディスク記録装置1では、OPCのテストデータにおける各単位データのSYNCパターンが全て14Tマーク−4Tスペースパターンになるように設定することができる。この場合、光ディスク記録装置1に対して以下のように設定すると良い。まず、OPCを開始する際に、制御部16がSYNCパターン選択部34へ、OPC記録パワー切り替えタイミング信号に替えてOPCライト信号を出力するように設定する。OPCライト信号は、OPC記録を実行している期間を示す信号であるから、SYNCパターン選択部34がこのOPCライト信号を検出すると、SYNCコード生成部32から出力された14Tマーク−4TスペースパターンのSYNCコードがDCC33へ出力されるように、切り替えスイッチ33へ切り替え信号を出力するように設定する。これにより、OPCの際には、常にSYNCに14Tマークが含まれるので、問題なくランニングOPCの目標値を問題なく設定することができる。
なお、上記のようにSYNCコードが14Tマーク−4Tスペースパターンとなるように設定した場合でも、DCC部35では変調データの累積DSVの絶対値が最小になるように、データ変換部31から出力されたメインとサブのコードワードの一方を選択するので、変調データの累積DSVの絶対値が大きくなって低周波成分が増大するといった問題は発生しない。
次に、光ディスク記録装置1でOPCを行う際のエンコーダ17の各部の動作について、フローチャートに基づいて説明する。図4は、光ディスク記録装置のOPC動作を説明するためのフローチャートである。
光ディスク記録装置1においてOPCが開始されると、制御部16はユーザの設定に応じた信号を出力する。すなわち、テストデータのSYNCコードが全て14Tマーク−4Tスペースパターンとなるようにユーザが設定した場合には、制御部16はOPC記録パワー切り替えタイミング信号をレーザパワー制御回路20へ出力するとともに、OPCライト信号をエンコーダ17のSYNCパターン選択部34へ出力する。また、テストデータのSYNCコードの1つまたは複数(全てを除く)が14Tマーク−4Tスペースパターンとなるようにユーザが設定した場合には、制御部16はOPC記録パワー切り替えタイミング信号をレーザパワー制御回路20及びエンコーダ17のSYNCパターン選択部34へ出力する(s1)。
エンコーダ17のSYNCパターン選択部34は、OPCライト信号を検出した場合には(s2)、SYNCコード生成部32から出力される14Tマーク−4Tスペースパターンが常にDCC部35へ出力されるように、切り替えスイッチ33がSYNCコード生成部32の出力端子32a側へ接続されるように信号を出力する(s3)。DCC部35は、変調データの累積DSVの絶対値が最小になるように、データ変換部31から出力されたメインとサブのコードワードの一方を選択する(s4)。そして、DCC部35は、14Tマーク−4TスペースパターンのSYNCコード及び選択したコードワードのデータをNRZ変換部36へ出力し、NRZ変換部36はNRZ変換してストラテジ回路18へ出力する(s5)。SYNCパターン選択部34は、OPCライト信号を引き続き検出した場合には(s6)、ステップs3へ戻り、このステップ以降の処理を続ける。一方、SYNCパターン選択部34は、制御部16がOPCの試し書き工程を終了してOPCライト信号の出力を停止したためにOPCライト信号を検出しなくなった場合には(s6)、処理を終了する。
また、SYNCパターン選択部34は、OPC記録パワー切り替えタイミング信号を検出した場合には(s2,s7)、例えば、1つ目の単位データのSYNCコードが14Tマーク−4Tスペースパターンとなるように、切り替えスイッチ33がSYNCコード生成部32の出力端子32a側に接続されるように信号を出力する(s8)。なお、SYNCパターン選択部34は、2つ目または3つ目など他の単位データのSYNCコードを対象として信号を出力するように設定しても良い。
また、SYNCパターン選択部34は、ステップs7において、OPC記録パワー切り替えタイミング信号を検出していない場合には、DCC部35が出力した信号に応じて切り替えスイッチ33を切り替えて、14Tマーク−4Tスペースパターンまたは14Tスペース−4TマークパターンのいずれかのSYNCパターンを出力させる(s9)。
ステップs8またはs9の処理が完了すると、DCC部35は、変調データの累積DSVの絶対値が最小になるように、データ変換部31から出力されたメインとサブのコードワードの一方を選択する(s10)。そして、DCC部35は、14Tマーク−4TスペースパターンのSYNCコード及び選択したコードワードのデータをNRZ変換部36へ出力し、NRZ変換部36はNRZ変換してストラテジ回路18へ出力する(s11)。
SYNCパターン選択部34は、ステップs11の処理が終了すると、データ変換部31へOPCライト信号が継続して出力されているか否かを判断し、この信号が継続していればステップs7へ戻り、このステップ以降の処理を行う。一方、SYNCパターン選択部34は、OPCライト信号が停止していれば(s12)、処理を終了する。
以上のように、光ディスク記録装置1は、記録パワーを切り替える毎に14Tマークを少なくとも1つは記録するので、再生測定工程でテストデータを再生して、最適記録パワー設定工程で最適記録パワーを決定した際に、このパワーにおける14Tマークの戻り光レベルを必ず保持することができる。したがって、ランニングOPCの目標値を確実に設定することができる。
本発明の実施形態に係る光ディスク記録装置の概略構成を示したブロック図である。 エンコーダの概略構成を示したブロック図である。 OPCの記録パワーを示した図及びテストデータの一例を示した図である。 光ディスク記録装置のOPC動作を説明するためのフローチャートである。
符号の説明
1−光ディスク記録装置、17−エンコーダ、31−データ変換部、
32−SYNCコード生成部、33−切り替えスイッチ、
34−SYNCパターン選択部、35−DCC部、36−NRZ変換部

Claims (3)

  1. OPC記録時に、マークパターン長及びスペースパターン長を離散的にランダムに変化させたランダムパターンに所定の間隔で同期パターンを挿入したテストデータを、記録パワーを複数段階に切り替えて光ディスクに記録する光ディスク記録装置において、
    記録パワーを切り替える毎に、前記テストデータに挿入する同期パターンの少なくとも1つを、最長マークパターンを含む同期パターンに設定する同期パターン設定手段を備えたことを特徴とする光ディスク記録装置。
  2. OPC記録時に、所定のタイミングでパワー切り替え信号を出力する制御手段と、
    前記パワー切り替え信号を検出すると、最長マークパターンを含む同期パターンを少なくとも1つ出力する同期パターン設定手段と、
    マークパターン長及びスペースパターン長を離散的にランダムに変化させたランダムパターンに、前記同期パターン出力手段が出力した同期パターンを所定の間隔で挿入したテストデータを出力するデータ出力手段と、
    記録パワーを複数段階に切り替えて前記テストデータを光ディスクに記録する記録手段と、
    を備えた光ディスク記録装置。
  3. OPC記録時に、マークパターン長及びスペースパターン長を離散的にランダムに変化させたランダムパターンに所定の間隔で同期パターンを挿入したテストデータを光ディスクに記録する光ディスク記録方法において、
    記録パワーを切り替える毎に、少なくとも1つの最長マークパターンを含むテストデータを光ディスクに記録することを特徴とする光ディスク記録方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8044945B2 (en) 2005-09-30 2011-10-25 Fujifilm Corporation Image display apparatus and method, computer-readable recording medium on which the program is recorded, and photograph print order accepting apparatus

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US8044945B2 (en) 2005-09-30 2011-10-25 Fujifilm Corporation Image display apparatus and method, computer-readable recording medium on which the program is recorded, and photograph print order accepting apparatus

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