JP2005140663A - 配線パターン検査装置及び方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 落射照明による検査と反射照明による検査とを組み合わせることにより、配線パターンの太りや細りを誤検出することなく、検査できるできるようにすること。
【解決手段】 TABテープ10の検査対象パターン10a上で、撮像手段1c、透過照明手段1b、落射照明手段1bを走査し、透過照明画像と落射照明画像を得る。そして、予め設定された検査領域毎に、上記透過照明画像および落射照明画像と、検査の基準となるマスタパターンを比較して、配線パターンの良否を判定する。デバイスホールの周縁領域や、樹脂フィルムが一部はがされているスリット部の周縁領域など、上記光透過性基板の周縁をまたぐように配線が形成されている領域については、上記落射照明画像をもとに配線パターンの良否を検査し、それ以外の領域は、透過照明画像をもとに検査する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、配線パターン検査装置及び方法に閲し、テープキャリア方式によるTAB(Tape Automated Bonding)テープに照明光を照射し、TABテープ上に形成された配線パターンを、撮像手段により撮像し、検査の基準となるマスタパターンと比較することにより配線パターン検査を自動で行なう配線パターン検査装置及び配線パターンの検査方法に関する。
半導体デバイスは、高集積化と高密度実装の要求に対応して、リードの多ピン化と微小化が進んでいる。この多ピン化や微小化に有利なことから、半導体チップをフイルム状のTABテープに設けた多数のリード線と接続する方法が採用されている。
図5にTABテープが作られる手順を示す。
(1)図5(a)に示すように、TABテープ10は、厚さ20〜150μm程度(多くは25〜75μm)、幅35〜165mm程度の樹脂フィルムで形成されており、この樹脂フィルム上に、パーフォレーションホール103が形成される両側周辺部を除いて、厚さ10〜15μm程度の接着剤が塗布される。
(2)図5(b)に示すように、その上に銅箔などの金属箔105が貼りつけられる。
(3)図5(e)に示すように、この金属箔(銅箔)105を露光およびエッチングにより加工し、配線パターンを形成する。この時、接着剤104の層は除去されずそのまま残る。
図6に、上記のようにして配線パターンが形成されたTABテープの1例を示す。
同図のように、帯状のテープ(TABテープ)の上に、同一の回路が複数連続して製作され、同図の点線で囲んだ部分が一つの配線パターン(1ピースという)を示している。同図において、111は配線回路パターンである。また、内部の長方形は、半導体チップを取り付ける開口部(デバイスホール)110、長方形の両側に設けられた部分は、この部分で配線パターンを折りたたみをできるようにしたスリット部112である。
このようなTABテープ10の製造工程においては、配線パターンが、正しく形成されているかどうかを検査する必要があり、配線パターン検査装置によって検査が行なわれる。
配線パターン検査装置は、検査するTABテープ10を照明光で照明し、配線パターンの状態(外観)を撮像装置または目視にて検出し、マスタパターン(基準パターン) と比較して形成された配線パターンの良否を判定する。
近年は、あらかじめ検査装置の制御部の記憶手段にマスタパターン(基準パターン) を記憶させておき、記憶しているマスタパターンと、撮像装置により撮像した実際の配線パターンとを比較し、自動的に良否を判定する自動検査装置も用いられるようになってきた。
上記の自動検査装置において、配線パターンを撮像するために、TABテープに対し照明光を照射する方法には、落射光を用いる方法と、透過光を用いる方法がある。
落射光を用いる方法は、TABテープの上方(配線が形成されている両側)から照明光を照射し、照明光が照射される方向から、TABテープからの反射光による配線パターン像を観察するものであり、例えばCCDカメラのような撮像素子により配線パターン像を撮像し画像処理する。
一方、透過照明を用いる方法は、TABテープの下方(配線が形成されている面とは反対側)から照明し、TABテープを透過した透過光による配線パターン像を、TABテープの上方(無明光が照射される側とは反対側)から観察する。
TABテープの樹脂フィルムの材質はほとんどの場合ポリイミドが用いられ、厚さにもよるが、500nmより長い波長の光を透過する。したがって、透過照明を行なう場合は、500nm以上の波長を含む光を照明光として選択する。
また、落射照明光と反射照明光の両方を用いて、板状のワークを検査するものも提案されている(例えば特許文献1の従来例参照)。
上記特許文献1に記載のものは、板状ワークの表面側を照射する落射照明手段と、該ワークの裏面側を照明する透過照明手段と、上記落射照明手段による上記ワークの反射像(以下落射照明画像という)と、上記透過照明手段による上記ワークの透過像(以下透過照明画像という)を撮像するカメラを設け、ワークの反射像と透過像に基づきワークの各種欠陥の検査を行なうものである。
特開2001−305074号公報
配線パターン( 以下では単にパターンともいう) の検査の目的は、配線パターンが所望の形状で形成されているかどうかを判定することであり、例えば、形成された配線パターンの太さが、マスタパターン( 基準パターン) に対して許容範囲にあるかどうかを判定することがある。形成された配線パターンの太さが太すぎる(以下太りという)と、隣の配線パターンとショートする場合があり、太さが細すぎると(以下細りという)断線する場合がある。
このような配線パターンの太りや細りを検査する場合、透過照明により検査することが望ましい。それは以下のような理由による。
図7に示すように、銅箔などの金属箔をエッチングしてパターンを形成した時、形成されたパターンの断面は台形状になり、パターンの上側の幅aと下側の幅bの寸法を比べると、下側の幅bが広くなる。これはエッチング液が、銅箔の表面から内部にエッチングしていくときの拡散と速度に基づくものであり、良く知られている。
このようなパターンを検査する場合、落射照明では、撮像素子は、配線パターンの表面で反射する光を捉え、それ以外の部分は暗くなる。
このため、図8(a)に示すように、配線パターンが下側で隣のパターンと短絡していても、撮像される画像は短絡のない正常なパターンとして映し出される。したがって不良を見逃す場合がある。このような、配線パターンが下側で隣のパターンと短絡している状態のことを「根残り」と呼ぶ。
一方、透過照明を用いると、撮像素子は、樹脂フィルムを透過してくる光を捉え、それ以外の部分は暗くなる。
したがって、図8(b)に示すように、配線パターンが下側で隣のパターンと短絡していれば、その部分は照明光が透過せず、撮像される画像は太い異常な配線パターンとして映し出され、したがって不良を検知できる。もちろん、配線の細りによる不良も検知できる。
しかし、透過照明では、基板の次のような位置のパターンについては検査ができない。 例えば、上記したデバイスホール110には、図6に示すように、半導体チップと接続するために、その側辺(デバイスホール110と樹脂フィルム102の境界部分、以下、周縁ともいう)の4辺からデバイスホール110の内側に向けて複数の配線(リード線)111が露出している。このように中空に浮いたリード線のことをフライングリードというが、このフライングリードについても検査を行なう必要がある。
ところが、このフライングリード部とその付近を検査するために透過照明を用いると、図9に示すように、デバイスホール110の側辺(周縁)が黒い影となり、配線パターンと区別がつかなくなる。
目視で検査する場合は、デバイスホール110の周縁と配線パターンを見分けることができる。しかし、画像処理による自動検査ではこれを見分けることができず、検査装置は太り(短絡)による不良と誤って判断してしまう。
また、最近は装置を小型化するために、TABテープを折りたたんで装置に実装する場合が増えており、前記図6の示したように、スリット部112が設けられている。
そのようなTABテープの折りたたみを行なう部分(スリット部112)は、折りたたみやすいように樹脂フィルムが一部はがされている。
図10に上記スリット部の作成手順を示す。
同図(a)に示す樹脂フィルム102に接着剤104が塗布された基材に、同図(b)に示すように穴あけをする。次いで、同図(c)に示すように銅等の金属箔105を貼り付け、同図(d)に示すように、穴あけをした部分を樹脂等の屈曲性に優れた保護膜107で覆う。そして、この金属箔を前記したように露光、エッチングにより加工する。
上記のようなスリット部112でも、デバイスホール110の場合と同じように、透過照明を用いると、その周縁が黒い影となり、配線パターンと区別がつかず、同様に太りによる不良と判断してしまう。
以上のように、落射照明光またほ透過照明光のいずれか一方の検査のみでは、基板のすべての領域にわたって配線パターンの太りや細りの検査を行なうことができない。
本発明は上記事情に鑑みなされたものであって、本発明の目的は、落射照明による検査と反射照明による検査とを組み合わせることにより、基板のすべての領域にわたって、配線パターンの太りや細りを、誤検出することなく確実に検査できるようにすることである。
本発明においては、光透過性基板上に形成された配線パターンの透過照明画像を受像し、受像した画像をマスタパターンと照合して、配線パターンの良否検査をする配線パターン検査装置において、光透過性基板の配線パターンに落射照明光を照射する照明手段を設ける。
そして、配線パターンの透過照明画像と落射照明画像を撮像して、透過照明画像をもとに検査を行なう領域(検査領域) と、落射照明画像をもとに検査を行なう領域(検査領域) を設定し、各領域毎に、透過照明画像および落射照明画像と、検査の基準であるマスタパターンを比較して配線パターンの良否を判定する。
デバイスホールの周縁領域や、樹脂フィルムが一部はがされているスリット部の周縁領域など、上記光透過性基板の周縁をまたぐように配線が形成されている領域については、前記したように透過照明画像では黒い影が生じるので、上記落射照明画像をもとに配線パターンの良否を検査し、それ以外の領域は、透過照明画像をもとに検査する。
本発明においては、以下の効果を得ることができる。
(1)検査を行なう配線パターンに対して、ほとんどの領域を「根残り」による配線の短絡を検出するのに適した透過照明を使って検査を行い、また、透過照明が適さない、デバイスホール、スリット部等の特別な領域は、落射照明による検査を行なうので、誤検出をすることなく、配線パターンの不良を検出することができる。
(2)透過照明画像と、落射照明画像を組み合わせて、配線パターンの良否の検査を行っているので、人が目視で良否を判定する必要がほとんどなくなり、検査する基板のすべての領域にわたって、誤検出なく配線パターンの太りや細りの自動検査をすることが可能となる。
図1に、本発明の実施例の配線パターン検査装置のブロック図を示す。なお、以下の実施例では、基板がTABテープである場合について説明するが、本発明の方法は、TABテープのほか、透過照明光による種々の基板の検査に適用することができる。
図1に示すように、本実施例の配線パターン検査装置は、TABテープ10を搬送する送り出しリール12、巻き取りリール13等からなるテープ搬送機構11と、検査部1と、不良のパターンにマークをつけるマーカ部3を備える。
検査部1では、送り出しリール12から送り出されたTABテープ10に透過照明光および落射照明光を照射し、撮像手段1cによりTABテープ10に形成されたパターン10aを撮像する。走査手段2は、検査部1に設けられた透過照明手段1a,落射照明手段1b、撮像手段1cをTABテープ10のパターン10a上で走査する。
マーカ部3では、良品に対して不良のパターンを明確に区別できるようにするため、不良パターンが検出されると、不良パターンにパンチでの穿孔や色塗りなどを施す。
また、上記検査部1、走査手段2、マーカ部3、およびテープ搬送機構11の動作を制御するとともに、撮像した透過照明画像パターンや落射照明画像パターンと、それぞれの基準となるマスターパターンとを比較しパターンの良否を判定する制御部4が設けられている。
制御部4には、あらかじめパターン検査の基準となるマスタパターン(以下基準パターンとも言う)が入力されている。基準パターンとしては、落射照明用のものと透過照明用のものとの2種類のパターンが用意される。
なお、基準パターンは、良品と判定されている実際のパターンを撮像した画像であっても良いし、CADデータを利用したものであっても良い。
検査部1は、TABテープ10を裏面側から照明する2個の透過照明手段1aと、表面側から照明する2個の落射照明手段1bと、TABテープ10を介して透過照明手段1aとは対向する位置に設けられ、TABテープ10を透過した透過照明光およびTABテープ10で反射した落射照明光により、TABテープ10に形成されている回路などのパターン10aを撮像する撮像手段1cとから構成される。
透過照明手段1aの光源は、TABテープ10の樹脂フィルムを透過する波長を放射するものを適宜選択するが、本実施例では波長850nm以上の光を出射するLEDを用いた。
撮像手段1cは、照明光の波長に受光感度を有する例えばCCDラインセンサであり、以下では撮像手段1bとしてCCDラインセンサを用いる場合について説明する。なお、透過照明手段1a、落射照明手段1bの光量を十分に大きくできれば、CCDラインセンサの代わりに検査パターン全面を一括して撮像できるCCDカメラを用いてもよい。
走査手段2は、TABテープ10のパターン10a上で、CCDラインセンサ1cと透過照明手段1aと落射照明手段1bを例えば同図の紙面左右方向に走査させ、撮像手段1cにより、検査するパターン10a全体の画像を得る。
表示部5は、撮像したパターン10aの画像や、あらかじめ入力している基準パターンの画像を表示する。入力部6は、配線パターンの検査基準などを入力するためのキーボードやマウスである。
制御部4には、検査部1、走査手段2、マーカ部3およびテープ搬送機構11の動作を制御する制御手段4aと、判定手段4bと、記憶手段4cが設けられている。判定部4bでは、上記のようにして撮像された透過照明手段1aと落射照明手段1bによるパターン10aの画像を前記した基準パターンと比較してパターンの良否を判定する。この判定は、撮像したパターン10aを検査領域(Region of Interest=ROI)に分けて、各検査領域毎に基準パターンと比較して、良否を判定する。
上記パターン10aには、アライメントマークが印されており、制御部4は上記アライメントマークを撮像したパターン10a上でサーチして、撮像したパターン10aと、基準パターンの位置合わせを行い、各検査領域毎にパターンを比較する。
上記各検査領域は次のような基準を満たすように設定される。
(i) 一つの検査領域内は検査項目が同一であること。
(ii)一つの検査領域内は配線の幅が同一であること。
(iii) 一つの検査領域内は検査規格が同一であること。
前記図6に示したTABテープ10では、パターン10aを、少なくとも配線パターン部分、デバイスホール部分、スリット部分の複数の検査領域に分割し、各検査領域毎にパターンを比較して良否を判定する。
検査領域の設定は、上記表示部5に、透過照明画像、落射照明画像を表示し、前記入力部6のキーボードやマウスを用いて、検査を行なう矩形または多角形の閉じた領域(検査領域(ROI))を設定する。なお、上記検査領域は、TABテープ上のパターン形状等に応じて適宜設定されるが、落射照明画像については、デバイスホール110、スリット部112の周縁部分を検査領域に設定する。
また、上記入力部6から、上記検査領域毎に検査項目とパターンの良否を判定するための検査規格値を入力し、検査項目と検査規格値の設定を行う。検査規格値は、例えば2値化閾値、配線の太り、細りの判定基準(配線の幅、その許容範囲等)である。
上記設定された検査領域の位置座標および検査項目、検査規格値および、前記基準パターンは、上記制御部4の記憶手段4cに記憶され、同じTABテープ上の配線パターンの検査をするに際し、繰り返し使用される。
なお、画像を使って検査を行ない良否を判定する場合、適切な領域を区分し、対象となる画像情報をもとに検査を行なうことは、従来から行なわれている。このような技術については、例えば「FEST Project編集委員会編、「新実践画像処理」、株式会社リンクス出版事業部、2001年6月6日発行」に添付されたCDROMのP33〜34」等を参照されたい。
次に、上記配線パターン検査装置を用いた、本発明の実施例である配線パターンの検査手順について説明する。
(1)前記図6に示したように、TABテープ10には、同一の配線パターンが複数連続して製作される。制御部4はテープ搬送機構11を駆動し、TABテープ10を検査部1に搬送する。
(2)TABテープ10の検査対象となるパターン10aが、テープ搬送機構11により検査部1の所定位置まで搬送されてくると、その位置でTABテープ10が停止する。
透過照明手段1aにより、TABテープ10の下方(配線パターンが設けられていない方の側)から照明光を照射する。なお、この時落射照明手段1bからは照明光は照射されていない。
そして、走査手段2により、CCDラインセンサ1cと透過照明手段1aと落射照明手段1bを同図の紙面左右方向に走査する。これにより、透過照明手段1aから出射される照明光が、TABテープ10を透過して、CCDラインセンサ1cで受光され、パターン10aの画像が取り込まれる。
CCDラインセンサ1cで受像された画像は、配線パターンがある部分は暗く、それ以外の部分は明るく映る。この画像を透過照明画像として制御部4に記憶する。
(3)次に、透過照明手段1aからの照光を停止し落射照明手段1bにより、TABテープ10の上方(配線パターンが設けられている方の側)から照明光を照射し、走査手段2により、CCDラインセンサ1cと透過照明手段1aと落射照明手段1bを走査する。なお、上記透過照明画像を撮像する際の走査方向と反対方向に走査すれば、検査部1を元の位置に戻すことができる。
CCDラインセンサ1cは、TABテープ10からの反射光を受光し、CCDラインセンサ1cにパターン10aの画像が取り込まれる。
受像された画像は、パターン部分は照明光を反射して明るく、それ以外の部分は暗く映る。上記の画像を明暗反転させ、落射照明画像として制御部4に記憶する。なお、明暗反転させる理由は、透過照明による画像と落射照明による画像とでは明暗が反対になるので、透過照明画像と落射照明画像を比較して良否を判定しなければならない場合、明暗を合わせておく方が比較しやすいためである。
(4)上記で撮像し記憶したパターン10aの透過照明画像を表示部5に表示し、前記したように、透過照明画像に基づいて検査領域(ROI)を設定する。ここでは、デバイスホール110やスリット部112の周縁領域以外の、ほとんどの領域を検査対象とする。 また、前記したように、設定し区分した各検査領域における検査項目と検査規格値を入力する。
次に、パターン10aの落射照明画像を表示部5に表示し、前記したように、落射照明画像に基づいて検査領域(RIO)を設定する。ここでは、デバイスホール110やスリット部112の周縁領域など、透過照明による画像では黒い影が生じると、あらかじめわかっている領域を検査対象として設定する。また、前記したように、各検査領域における検査項目と検査規格値を入力する。
図2、図3にデバイスホール110およびスリット部112近傍の検査領域の設定例を示す。同図の点線は、透過照明画像で検査する検査領域の設定例を示し、同図の実線は、落射照明画像による検査領域の設定例を示す。
本実施例では、図2(a)に示すように、デバイスホール110の側辺(周縁)を落射照明画像による検査領域に設定し、その他の部分を透過照明画像による検査領域に設定する。
スリット部112の近傍についても、図3(a)に示すようにスリット部112の側辺(周縁)を落射照明画像による検査領域に設定し、その他の部分を透過照明画像による検査領域に設定する。なお、落射照明画像のみを用いて配線パターン検査を行う場合には、通常、図2、図3(b)に示すように、デバイスホール110、およびスリット部112全体を一つの検査領域に設定していた。
(6)検査の実行
以上の作業が終わったら、各検査領域について、パターンの良否を検査する。
制御部4の判定手段4bは、透過照明画像に基づく検査を対象とした領域においては、記憶している透過照明画像とその基準パターンを比較し、また、落射照明画像に基づく検査を対象とした領域においては、透過照明画像とその基準パターンを比較し、撮像された配線パターンが、基準パターンに対して所定の寸法の範囲内にあるかどうか検査を行なう。
すなわち、判定手段4bは、透過照明画像について、アライメントマークをサーチして、基準パターンとの位置合わせを行い、予め設定された各検査領域において線幅を測定し、前記予め設定した検査規格値から外れるものを「太り」または「細り」の不良と判定する。 同様に、落射照明画像について、アライメントマークをサーチして、基準パターンとの位置合わせを行い、予め設定された各検査領域において、前記予め設定した検査規格値から外れるものを「太り」または「細り」の不良と判定する。
パターンが不良と判定されると、制御部4の判定手段4bは、そのパターンを記憶しておき、その不良パターンが図1に示したマーカ部3まで搬送されとき、そのパターンに不良マークをつける。
なお、画像処理による自動検査だけでは良否の判定が困難な場合は、表示部5に、その部分の透過照明画像と落射照明画像を表示し、目視によって検査を行ない、良否を判定する。
図4に、デバイスホール110やスリット部112の周縁領域の、実際の透過照明画像と落射照明画像を示す。
図4(a)は、デバイスホールの周縁領域の透過照明画像、(b)は同じくデバイスホール周縁領域の落射照明画像を示し、図4(c)はスリット部の周縁領域の透過画像、(d)はスリット部の周縁領域の落射照明画像を示している。なお、図4に示した落射照明画像は、前記した明暗反転前の画像である。
透過照明画像では、同図(a)(c)に示すように、デバイスホール110の周縁、およびスリット部112の樹脂フィルムが切り取られたエッジ部分は、配線が黒い影としてつながっており、配線の短絡と区別がつかない。
一方、落射照明画像においては、同図(b)(d)に示すように、デバイスホール110のエッジに対して、配線は白く映り、コントラストの差が生じているので、画像処理によりエッジと明確に区別することができる。また、スリット部112においては、スリット部自体が映らず、配線のみを映すことができる。
なお、上記(4)で設定した透過照明画像による検査領域及び落射照明画像による検査領域の位置は、前記検査領域の設定の際に位置座標として制御部4に記憶されるので、検査するパターン10aが同じものであれば、検査項目や検査規格を変更しない限り新たに検査領域を設定することなく、検査を行なうことができる。
本発明の実施例の配線パターン検査装置のブロック図である。 デバイスホール近傍の検査領域の設定例を示す図である。 スリット部近傍の検査領域の設定例を示す図である。 デバイスホールやスリット部の周縁領域の、実際の透過照明画像と落射照明画像を示す図である。 TABテープが作られる手順を示す図である。 配線パターンが形成されたTABテープの例を示す図である。 銅箔などの金属箔をエッチングしてパターンを形成した時、形成されたパターンの断面を示す図である。 照明光として落射照明光を用いた場合に見逃すパターンの不良を説明する図である。 デバイスホールの周縁付近の透過照明画像の一例を示す図である。 スリット部の作成手順を示す図である。
符号の説明
1 検査部
1a 透過照明手段
1b 落射照明手段
1c 撮像手段
2 走査手段
3 マーカ部
4 制御部
5 表示部
6 入力部
10 TABテープ
10a パターン
110 デバイスホール
111 配線回路パターン
112 スリット部
11 テープ搬送機構
12 送り出しリール
13 巻き取りリール

Claims (2)

  1. 光透過性基板上に形成された配線パターンの透過照明画像を受像する受像手段と、該受像手段で受像した画像をマスタパターンと照合して、配線パターンの良否検査をする判定手段とを備えた配線パターン検査装置において、
    光透過性基板の配線パターンに落射照明光を照射する照明手段を設けて、上記受像手段により配線パターンの落射照明画像を受像し、
    上記判定手段は、上記光透過性基板の周縁をまたぐように配線が形成されている領域について、上記落射照明画像をもとに配線パターンの良否を検査する
    ことを特徴とする配線パターン検査装置。
  2. 光透過性基板上に形成された配線パターンの良否を検査する配線パターン検査方法において、
    検査の基準であるマスタパターンに対し照明光を照射し、上記マスタパターンの透過照明画像と落射照明画像を得る第1の工程と、
    上記マスタパターンの透過照明画像と落射照明画像を参照して、上記光透過性基板の周縁をまたぐように配線が形成されている領域は落射照明画像に基づき、それ以外の領域は透過照明画像に基づき検査するよう、検査領域を設定する第2の工程と、
    検査を行なう配線パターンに対して照明光を照射し、上記配線パターンの透過照明画像と落射照明画像を得る第3の工程と、
    第2の工程において設定された画像をもとに配線パターンの良否の判定を行なう第4の工程を有する
    ことを特徴とする配線パターン検査方法。
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