JP2005139711A - 擁壁用ブロック - Google Patents

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Abstract

【課題】 最小限の種類のブロックでカーブした斜面にも容易に施工でき、しかも速脱方式で成形できるようにした擁壁用ブロック及びその製造装置を提供する。
【解決手段】 この擁壁用ブロック10は、施工すべき擁壁の角度に合わせて傾斜した前壁部20と、この前壁部に対してほぼ平行に配置された後壁部30と、前壁部及び後壁部を連結する連結部40とを備えており、前壁部、後壁部及び連結部の左右方向に沿った面が、前壁部の一側面23及び後壁部の対応する一側面33を含む平面に対して垂直に形成され、前壁部の他側面24が、前壁部の傾斜に沿って上下方向から見たとき凸形状をなしており、前記後壁部の他側面34には、端縁部34aを肉薄にする段部34bが形成されている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、例えば道路沿いの崖の土留工事や、河川の護岸工事に使用される擁壁用ブロックに関する。
例えば道路沿いの崖などには、土止めのために擁壁が施工されている。この擁壁の施工方法としては、平地の斜面に隣接した部分に溝を掘って、型枠を配置してコンクリートを打設することにより基礎ブロックを形成し、この基礎ブロックの上に積みブロックを順次積み上げて斜面を覆うことにより施工されている。
ところで、擁壁を施工する斜面が曲がっている場合、その斜面のカーブ形状に対応してブロックを並べなければならないので、ブロックの前壁又は後壁どうしの間に隙間が生じてしまうことがあった。このため、大きさが異なる数種類のブロックを使用したりして、ブロックどうしの間に隙間が生じないようにしていた。
しかし、数種類のブロックを使用する場合には、成形用の金型が数多く必要とされるため、設備コストが高くなり、ブロックの管理・運搬等も煩雑となり、また擁壁の形成作業も複雑になっていた。そのため、工期の長期化を招き、コストも増大していた。
また、下記特許文献1には、2種の積みブロックを組合せることにより、種々の曲率の擁壁に対応できるようにした擁壁用積みブロックと、これを用いた擁壁築造工法が開示されている。この積みブロックは、前壁と、後壁と、それらを連結する連結部(ウエブ)とを有しており、前壁及び後壁は後方へ所定の勾配をもって傾斜させ、前壁及び後壁の両側面が所定方向に傾斜して形成されている。そして、前壁及び後壁の両側面の傾斜方向を変えたものを2種類用意し、それらを組合せることによって、斜面のカーブ形状に対応できるようにしている。
ところで、一般にコンクリートブロックは、流し込み方式と呼ばれる方法か、即脱方式と呼ばれる方法で成形されている。流し込み方式は、型内にコンクリート材料を充填し、コンクリート材料がある程度硬化した後に、型から取出す方法である。即脱方式は、上下方向に貫通したキャビティを有する型枠と、該型枠の下方空間に昇降可能に配置され、上昇した際に前記型枠の底部開口に当接する受け板と、前記型枠の上方空間に昇降可能に配置され、下降した際に前記型枠の上部開口に挿入されるプランジャーとを備えた製造装置を用い、底板を型枠の下面に当接した状態で型枠内にコンクリート材料を充填し、プランジャーを押し込んで加圧成形した後、受け板を下降させて型枠の下方から成形物を取出す方法である。流し込み方式は、複雑な形状のブロックも成形できるが、型内で養生が必要なために生産性が悪いという欠点がある。即脱方式は、プランジャーで加圧成形した後、型枠からすぐに取出すことができるので生産性がよいが、複雑な形状のブロックは製造しにくいという欠点がある。
特開平7−82757号公報
しかし、特許文献1の擁壁用ブロックでは、斜面のカーブ形状に適合させるために、2種類のブロックを前後に少しずらして配置する必要があり、ブロックの前壁が前後方向に不揃いになって外観が損なわれる可能性があった。
また、一般に擁壁用ブロックは、前壁及び後壁が後方に傾斜しているため、即脱方式で成形した場合、プランジャーで加圧成形した後に取出すと、コンクリート材料の重量によって、成形物の傾斜した部分が崩れてしまうことがあった。このため、流し込み方式でなければ成形が困難であった。
したがって、本発明の目的は、最小限の種類のブロックでカーブした斜面にも容易に施工でき、しかも即脱方式で成形できるようにした擁壁用ブロックを提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明の擁壁用ブロックは、施工すべき擁壁の角度に合わせて傾斜した前壁部と、この前壁部に対してほぼ平行に配置された後壁部と、前記前壁部及び前記後壁部を連結する連結部とを備えており、前記前壁部、前記後壁部及び前記連結部の左右方向に沿った面が、前記前壁部の一側面及び前記後壁部の対応する一側面を含む平面に対して垂直に形成され、前記前壁部の他側面が、前記前壁部の傾斜に沿って上下方向から見たとき凸形状をなしており、前記後壁部の他側面には、端縁部を肉薄にする段部が形成されていることを特徴とする。
上記擁壁用ブロックによれば、前壁部、後壁部及び連結部の左右方向に沿った面が、前壁部の一側面及び後壁部の対応する一側面を含む平面に対して垂直に形成されているので、上記左右方向に沿った面が、上下に貫通するキャビティを有する型枠の内周形状に適合するように型枠を形成し、上記一側面を底板に当接させることによって、即脱方式の成形装置を用いて製造することが可能となる。このため、ブロックの生産性が向上し、製造コストを低減することができる。
また、前壁部の他側面が、前壁部の傾斜に沿って上下方向から見たとき凸形状をなしているので、ブロックを横に並べたときに、上記前壁部の凸形状をなす側面が、隣接するブロックの前壁部の側面と線接触する。このため、カーブした斜面に適用する際に、ブロックどうしの角度を変えても、前壁部どうしの間の隙間をできるだけ小さくして配列することができ、目地等を施す必要がなくなる。また、外側にカーブした斜面に配列する場合は、後壁部どうしが干渉して角度を変えることができなくなるが、カーブの角度に応じて何割かのブロックについて、後壁部の肉薄の端縁部をハンマー等の工具で叩いて割り欠くことにより、後壁部どうしの間隔を詰めてカーブさせることが可能になる。したがって、ブロックの種類を増やさずに、カーブした斜面への適用が可能となる。
本発明の擁壁用ブロックにおいては、前記前壁部及び前記後壁部の対応する少なくとも1つの角部には、前記前壁部及び前記後壁部の下辺を含む平面に対して平行なスリットが形成され、前記前壁部の前記スリットは、背面側から壁厚の途中まで入り込んでいて、前面には至っていないことが好ましい。
上記態様によれば、前壁部及び後壁部の角部をハンマー等の工具で叩いて上記スリットの部分で割り欠くことにより、水抜きパイプを挿入することが可能となる。また、前壁部には、上記スリットが壁厚の途中までしか入り込んでおらず、前壁部の途中で止まっているので、前壁部の外観が損なわれることがない。
また、前記連結部は、前記前壁部及び前記後壁部の下辺より高い下面及び前記前壁部及び後壁部の上辺より低い上面を有し、前記前壁部及び前記後壁部の両側辺よりも内方に入り込んだ両側面を有していることが好ましい。
上記態様によれば、ブロックを並べたときに、連結部どうしの間に空隙が形成されるため、この空隙を介してコンクリート材料を打設してブロックを固着することができる。
更に、前記前壁部の前面には、左右方向に沿った凹凸模様が形成されていることが好ましい。
上記態様によれば、前壁部に形成された凹凸模様によって擁壁にデザイン性をもたせることができる。また、左右方向に沿った凹凸模様であるため、即脱方式の成形装置を用いて製造することが可能である。
本発明の擁壁用ブロックによれば、前壁部、後壁部及び連結部の左右方向に沿った面が、前壁部の一側面及び後壁部の対応する一側面を含む平面に対して垂直に形成されているので、上記左右方向に沿った面が、上下に貫通するキャビティを有する型枠の内周形状に適合するように型枠を形成し、上記一側面を底板に当接させることによって、即脱方式の成形装置を用いて製造することが可能となり、ブロックの生産性が向上し、製造コストを低減することができる。
また、前壁部の他側面が、前壁部の傾斜に沿って上下方向から見たとき凸形状をなしているので、ブロックを横に並べたときに、上記前壁部の凸形状をなす側面が、隣接するブロックの前壁部の側面と線接触し、カーブした斜面に適用する際に、ブロックどうしの角度を変えても、前壁部どうしの間の隙間をできるだけ小さくして配列することができ、目地等を施す必要がなくなる。更に、外側にカーブした斜面に配列する場合は、後壁部の肉薄の端縁部をハンマー等の工具で叩いて割り欠くことにより、後壁部どうしの間隔を詰めてカーブさせることが可能になる。したがって、ブロックの種類を増やさずに、カーブした斜面への適用が可能となる。
以下、図面に沿って、本発明の実施形態を説明する。
図1〜12には、本発明の擁壁用ブロック10の一実施形態が示されている。
図1に示すように、この擁壁用ブロック10は、施工すべき擁壁の角度に合わせて傾斜した前壁部20と、この前壁部20に対してほぼ平行に配置された後壁部30と、前記前壁部20及び前記後壁部30を連結する連結部40とで構成されている。
前壁部20は、左右方向に伸びる突条28が平行に形成された前面25と、前面25の裏面側となる内側面26と、設置面に対して平行な下面22及び上面21と、両側面23、24とで構成されている。一方の側面24は、傾斜に沿って上下方向から見たとき、外形が円弧状の凸形状をなしている。また、内側面26及び一方の側面24には、上面21寄りで、かつ上面21に平行なスリット27が形成されている。このスリット27は、ハンマー等の工具で叩いて割り欠くことにより、後述する水抜きパイプ50を挿通するための切欠き部を形成するのに役立つ。また、前面25の両端には、面取り部29が形成されている。
後壁部30は、平面状の後面35と、前記後面35の裏面側となる内側面36と、設置面に対して平行な下面32及び上面31と、両側面33,34とで構成されている。そして、一方の側面34には、前記上面31寄りでかつ前記上面31に平行なスリット37が形成されている。このスリット37は、ハンマー等の工具で叩いて割り欠くことにより、後述する水抜きパイプ50を挿通するための切欠き部を形成するのに役立つ。更に、後壁部30の一方の側面34には、その端縁部34aを肉薄にする段部34bが形成されている。したがって、端縁部34aをハンマー等の工具で叩くと、上記段部34bの部分で端縁部34aを割り欠くことができ、後述する外側にカーブした斜面に配置する際に後壁部30どうしの間隔を詰める役割をなす。
連結部40は、前壁部20及び後壁部30の下辺より高い下面42及び前壁部20及び後壁部30の上辺より低い上面41を有し、前壁部20及び後壁部30の両側辺よりも内方に入り込んだ両側面43、44を有している。したがって、ブロック10を並べたときに、両側面43,44どうしの間に隙間が形成され、この隙間がコンクリート打設時の流入孔となる。
そして、この擁壁用ブロック10は、その左右方向に沿った面が、前壁部20及び後壁部30の一側面23,33を含む平面に対して、垂直となるような形状とされている。
次に、図3〜6を参照して、本発明による擁壁用ブロックの製造装置の一例について説明する。
図3〜5に示すように、この擁壁用ブロックの製造装置100は、上下に貫通する型枠200と、この型枠200の上方から挿入されるプランジャー300と、コアー挿入装置600とから構成されている。
型枠200は、前記型枠200は、図示しない基台に対し振動可能に取付けられ、上面に形成された開口部210と、下面に形成された図示しない開口部と、一側面の下縁部に形成された切欠き部220とを有している。また、図6(a)、(b)に示すように、型枠200の内周形状は、前記図1,2に示した擁壁用ブロック10の前壁部20及び後壁部30の一側面23,33を下方にして立設させたとき垂直方向に伸びる面(すなわち擁壁用ブロック10の左右方向に沿った面)に適合する形状とされている。
型枠200の切欠き部220は、後述するコアー挿入装置600の引き抜きコア611が挿入される開口部となる。また、型枠200の下面開口には、後述する受け板510が配置されるようになっている。
更に、型枠200の外側には偏心ウエイト230が取付けられている。偏心ウエイト230は、所定間隔で配列された同じ形状の複数枚の板状部材からなり、各板状部材は、一方の端部が小さな半径の円弧をなし、他方の端部がそれよりも大きな半径の円弧をなしていて、全体として洋梨のような平面形状をしている。そして、偏心ウエイト230の半径の小さな端部に近接した偏心した位置にシャフト231が貫通している。更に、このシャフト231は駆動手段に連結され、このシャフト231が回転することによって、偏心ウエイト230の反作用で型枠200を振動させるようになっている。
型枠200の両側には、一対のガイド筒411が立設され、このガイド筒411には上下スライド可能にガイドシャフト410が挿入されている。ガイドシャフト410の上端には、ストリッパーフレーム420が連結されている。また、ストリッパーフレーム420両側のガイドシャフト410より少し内寄りの位置には、油圧シリンダー400が配置され、この油圧シリンダー400の作動ロッド401がストリッパーフレーム420に連結されている。したがって、油圧シリンダー400の作動によって、ガイドシャフト410に案内されながら、ストリッパーフレーム420が昇降動作するようになっている。
前記プランジャー300は、上記ストリッパーフレーム420に固定部430を介して取付けられた、上下方向に伸びる複数枚の平行な押し板310と、これらの押し板310の下端部に連結されたプランジャーシューズ320とで構成されている。プランジャーシューズ320の下面は、前記図1,2に示した擁壁用ブロック10の前壁部20及び後壁部30の一側面23,33を下方にして立設させたとき、その上面となる面に適合する形状とされている。すなわち、プランジャーシューズ320の下面は、前壁部20の凸形状をなす一側面24、連結部40の一側面44、後壁部30の肉薄部34a、段部34bを有する一側面34に適合する形状をなしている。更に、プランジャーシューズ320の下面には、前記スリット27,37を形成するための板状部材330(図6(b)参照)が垂下して取付けられている。なお、この板状部材330は、型枠200の内面に取付けられていてもよい。
前記型枠200の下方には、型枠200の底面に接離可能に当接する受け板510が配置され、更にその下方にはコンベア500が設けられている。受け板510は、コンベア500に載置された状態で型枠200の真下に搬送されてくると、コンベア500の下方に設けられた昇降装置520により持ち上げられ、型枠200の底面に圧接され、ブロック成形終了後、コンベア500に載置する位置まで下げられるようになっている。この受け板510には、図6(b)に示すような、本発明の擁壁用ブロック10の面取り部29を形成するための、面取り用部材511を、予め設置しておいてもよい。なお、ブロック成形終了後の受け板510には、型枠200から抜き出されたブロック10が載置され、このブロック10は受け板510に載置されたままコンベア500により搬送される。
コンベア500上方の前記型枠200と隣り合う位置には、コアー挿入装置600が設けられている。このコアー挿入装置600は、コアー可動部610と、コアー支持部620とからなり、それぞれ図示しない基部に接合されている。コアー可動部610は、引き抜きコアー611と、この引き抜きコアー611に連結されたコアー移動板612と、このコアー移動板612に連結された、図示しない油圧シリンダーの作動ロッド613とからなっている。そして、油圧シリンダーの作動ロッド613の押動によって、引き抜きコアー611が押出されると、前記型枠200の切欠き部220に引き抜きコアー611が挿入されるようになっている。
更に、本発明の擁壁用ブロック10の製造装置100は、図示しない給材箱を備えており、プランジャー300が最上部まで押上げられた際に、この給材箱が型枠200の真上に移動して、型枠200内にコンクリート材料を充填するようになっている。型枠200内にコンクリート材料を充填した後、上記給材箱は、プランジャー300の下降に干渉しない位置まで後退する。
次に、この擁壁用ブロック10の製造装置100により、擁壁用ブロック10を製造する方法について、図3〜5を用いて説明すると、まず、油圧シリンダー400によりプランジャー300を所定の位置まで押し上げる。また、コンベア500により型枠200の真下に搬送されてきた受け板510を、昇降装置520により持ち上げ、型枠200の底面に圧接させる。
次に、コアー挿入装置600のコアー可動部610を、油圧シリンダーの作動ロッド613の押動によって、コンベア500の長手方向に沿って移動させる。そして、引き抜きコアー611を型枠200の下縁部に設けた切欠き部220から、型枠のキャビティ内に挿入する。引き抜きコアー611の下面は、受け板510の上面に当接する。
そして、図示しない給材箱を型枠200の上側に移動させて、型枠200にコンクリート材料を充填する。なお、コンクリート材料としては、例えばセメントと、砂、石等の骨材と、水とを含有する周知のものが使用される。この場合、加圧によってブロック体が成形できるように水分量を調整する。コンクリート材料を充填した後、前述したように給材箱はプランジャーの下降に干渉しない位置まで後退させる。
次に、駆動手段により、シャフト231とこのシャフト231に固定された偏心ウエイト230を回転させる。そして、偏心ウエイトの重心がシャフト231から離れていることにより、その反作用で型枠200が振動し、コンクリート材料が型枠200の内部にまんべんなく充填される。
続いて、油圧シリンダー400を作動させて、ストリッパーフレーム420、固定板430、プランジャー300を一体に下降させ、プランジャー300のプランジャーシューズ320を、型枠200上面の開口部210より挿入し、コンクリート材料を加圧する。これによって、コンクリート材料が固められ、擁壁用ブロック10が成形される。そして、成形された擁壁用ブロック10は、型枠200の下端に当接された受け板510を、昇降装置530により下降させることで、脱型される。
型枠200から抜き出された擁壁用ブロック10は、その後、受け板510とともにコンベア500に載置される位置まで下げられ、コンベア500により所定の場所に搬送され、その搬送先で養生される。
次に、本発明の擁壁用ブロック10を、擁壁の施工に適用する場合の形態について図7〜9を用いて説明する。
図7は、本発明の擁壁用ブロック10を真直ぐに伸びる斜面に沿って設置する場合の説明図である。この場合、擁壁用ブロック10は、前壁部20の両側面23,24、及び後壁部30の両側面33,34どうしを当接させて配列される。そして、連結部40の両側面43,44どうしの間には、コンクリート材料を流し込む隙間が形成される。
図8は、本発明の擁壁用ブロック10を、外側にカーブした斜面に沿って設置する場合の説明図である。この場合、前壁部20と後壁部30の左右方向の幅が同じため、前壁部20の両側面23,24を互いに当接させると、後壁部30の両側面も当接してしまい、カーブさせることができない。そこで、この実施形態では、1つ置きに配置されるブロック10aにおける後壁部30の一側面34の肉薄部34aを、ハンマー等で叩いて割り欠いておき、後壁部30どうしの間隔を詰めてカーブできるようにしている。したがって、複数種類の擁壁用ブロック10を用意しなくても、外側にカーブした斜面に適合させることができる。また、前壁部20は、凸形状をした側面24と、隣接するブロック10の平面形状の側面23とが当接して線接触しているため、当接角度を変えても隙間が生じることがなく、目地等を施す必要がない。
図9は、本発明の擁壁用ブロック10を、内側にカーブした斜面に沿って設置する場合の説明図である。この場合は、後壁部30の両側面33,34どうしの間に多少の隙間を設けることによって、前壁部20の両側面23,24どうしを当接させた状態でカーブささせて設置することができる。なお、後壁部30の両側面33,34どうしの間の隙間から、打設したコンクリート材料が流れ出てしまうのを防止するため、後壁部30の後方に堰板を配置することが好ましい。
図10は、本発明の擁壁用ブロック10に水抜きパイプ50を設置した状態を示している。すなわち、擁壁用ブロック10の前壁部20及び後壁部30の、前記スリット27,37を形成した角部を、ハンマー等で叩くことによって角部を割り欠く。こうして出来た前壁部20及び後壁部30の切欠き部に水抜きパイプ50を挿入して設置することができる。なお、前記切欠き部を形成しない場合には、コンクリート材料の打設のときにコンクリート材料が前記スリット27,37に入り込んで固化するので、強度も保たれる。
図11は、本発明の擁壁用ブロック10を積み上げて、擁壁を形成した場合の説明図である。本発明の擁壁用ブロック10の前壁部20及び後壁部30の上面21、31は、それらの下面22、32に対して、各々平行に形成されている。そのため、本発明の擁壁用ブロック10を上下方向に積み重ねて擁壁を施工する際には、下方に配置された擁壁用ブロック10の前壁部20及び後壁部30の上面21、31に、上方に配置された擁壁用ブロック10の前壁部20及び後壁部30の下面22、32を当接させて、上に積み上げることができる。この際、前壁部20及び後壁部30が斜面に沿って傾斜しているので設置作業が容易になされ、ブロック10どうしを隙間なく設置することができる。そして、前述した方法により、水抜きパイプ50を任意の箇所に設置することができる。
図12は、本発明による擁壁用ブロックの前壁部のデザインを変えた他の実施形態を示している。この擁壁用ブロック11、12では、前壁部20の突条28が長さを変えて上下3段に形成されている。すなわち、下方の突条28は前壁部20の横幅の長さとされ、中間の突条28は前壁部20の横幅の約1/3の長さとされ、上方の突条28は前壁部20の横幅の約2/3の長さとされており、それによってデザイン的な変化がもたらされている。このように、左右方向に伸びる突条の長さや数を変えることによって、種々のデザインのブロックを形成することができる。
また、擁壁用ブロック11に対して、擁壁用ブロック12は、左右方向の長さが3/4程度にされている。同じ大きさの擁壁用ブロック11を千鳥状に積み上げたとき、その左右の端部を揃えることができなくなる。そこで、擁壁用ブロック11に対して、左右方向の長さが3/4程度にされた擁壁用ブロック12を2個並べると、左右の端部を揃えることができる。
本発明は、例えば道路沿いの崖の土留工事や、河川の護岸工事に使用される擁壁用ブロック、及び該擁壁用ブロックの製造装置に好適に利用することができる。
本発明の擁壁用ブロックの一実施形態を示し、(a)は左斜め上方から見た斜視図、(b)は右斜め上方から見た斜視図である。 同擁壁用ブロックを示し、(a)は正面図、(b)は平面図、(c)は右側面図である。 本発明の擁壁用ブロックの製造装置の一例であって、成形前の準備段階の状態を示す説明図である。 同擁壁用ブロックの製造装置であって、成形時の状態を示す説明図である。 同擁壁用ブロックの製造装置であって、成形後のブロックを脱型した状態を示す説明図である。 同擁壁用ブロックの製造装置の型枠図であって、(a)は平面断面図、(b)は側面断面図である。 上記擁壁用ブロックを、真直ぐな斜面に敷設した場合の平面図である。 上記擁壁用ブロックを、外側にカーブした斜面に敷設した場合の平面図である。 上記擁壁用ブロックを、内側にカーブした斜面に敷設した場合の平面図である。 上記擁壁用ブロックに水抜きパイプを設置した状態の斜視図である。 上記擁壁用ブロックを積み上げて擁壁を形成した状態を示す斜視図である。 本発明の別の実施形態による擁壁用ブロックを積み上げて擁壁を形成した状態を示す正面図である。
符号の説明
10、11、12 擁壁用ブロック
20 前壁部
24 凸形状の側面
27、37 スリット
28 突条
34 側面
34a 薄肉部
34b 段部
40 連結部
43、44 側面
50 水抜きパイプ
100 ブロック製造装置
200 型枠
210 開口部
220 切欠き部
300 プランジャー
310 押板
320 プランジャーシューズ
330 板状部材
420 ストリッパーフレーム
500 コンベア
510 受け板
520 昇降装置
600 コアー挿入装置
611 引き抜きコアー

Claims (4)

  1. 施工すべき擁壁の角度に合わせて傾斜した前壁部と、この前壁部に対してほぼ平行に配置された後壁部と、前記前壁部及び前記後壁部を連結する連結部とを備えており、前記前壁部、前記後壁部及び前記連結部の左右方向に沿った面が、前記前壁部の一側面及び前記後壁部の対応する一側面を含む平面に対して垂直に形成され、前記前壁部の他側面が、前記前壁部の傾斜に沿って上下方向から見たとき凸形状をなしており、前記後壁部の他側面には、端縁部を肉薄にする段部が形成されていることを特徴とする擁壁用ブロック。
  2. 前記前壁部及び前記後壁部の対応する少なくとも1つの角部には、前記前壁部及び前記後壁部の下辺を含む平面に対して平行なスリットが形成され、前記前壁部の前記スリットは、背面側から壁厚の途中まで入り込んでいて、前面には至っていないことを特徴とする請求項1記載の擁壁用ブロック。
  3. 前記連結部は、前記前壁部及び前記後壁部の下辺より高い下面及び前記前壁部及び後壁部の上辺より低い上面を有し、前記前壁部及び前記後壁部の両側辺よりも内方に入り込んだ両側面を有している請求項1又は2記載の擁壁用ブロック。
  4. 前記前壁部の前面には、左右方向に沿った凹凸模様が形成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の擁壁用ブロック。
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