JP2005139538A - 曲げ加工性に優れたアルミニウム合金板 - Google Patents

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克史 松本
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Abstract

【課題】 プレス成形性を低下させずに、ヘム加工などの曲げ加工性に優れ、低温人工時効硬化能などのパネル化に際して要求される他の特性も兼備したAl-Mg-Si系Al合金板を提供することを目的とする。
【解決手段】 Mg:0.1〜3.0%、Si:0.1〜2.5%を含み、残部がAlおよび不純物からなるAl-Mg-Si系アルミニウム合金板において、このアルミニウム合金板に10% の予歪みを加えた後に90度曲げ加工して、曲げ縁曲部に導入されたひずみであって、曲げ縁曲部の断面組織を1 万倍の透過型電子顕微鏡で観察するとともに、この顕微鏡視野内の結晶粒を電子線後方散乱回折法で走査した際のIQマップで観察することによって、多数の線として目視されるひずみにおける、隣り合う線同士の平均間隔が5 μm 以上であることとする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、曲げ加工性、特に曲げ加工された曲げ縁曲部の表面性状に優れたAl-Mg-Si系アルミニウム合金板(以下、アルミニウムを単にAlとも言う)に関するものである。
従来から、自動車、船舶、航空機あるいは車両などの輸送機、機械、電気製品、建築、構造物、光学機器、器物の部材や部品用として、成形性や焼付硬化性に優れたAl-Mg-Si系のAA乃至JIS 6000系 (以下、単に6000系と言う) のAl合金板が使用されている。
特に、自動車などの輸送機の車体分野では、近年、排気ガス等による地球環境問題に対して、軽量化による燃費の向上が追求されている。このため、自動車の車体に対し、従来から使用されている鋼材に代わって、より軽量な6000系Al合金板の適用が増加しつつある。
この内、自動車のフード、フェンダー、ドア、ルーフ、トランクリッドなどのパネル構造体の、アウタパネル (外板) やインナパネル( 内板) 等のパネルには、薄肉でかつ高強度Al合金板として、6000系Al合金板などの使用が検討されている。
6000系Al合金板は、基本的には、Si、Mgを必須として含み、優れた時効硬化能を有しているため、プレス成形や曲げ加工時には低耐力化により成形性を確保するとともに、成形後のパネルの塗装焼付処理などの、比較的低温の人工時効処理時の加熱により時効硬化して耐力が向上し、必要な強度を確保できる時効硬化能がある。
また、6000系Al合金板は、Mg量などの合金量が多い、他の5000系のAl合金などに比して、合金元素量が比較的少ない。このため、これら6000系Al合金板のスクラップを、Al合金溶解材 (溶解原料) として再利用する際に、元の6000系Al合金鋳塊が得やすく、リサイクル性にも優れている。
一方、前記自動車などのアウタパネルでは、Al合金板を張出や絞りあるいはトリム等のプレス成形してアウタパネル化した後、アウタパネルの縁を折り曲げて (180 度折り返して) インナパネルの縁との接合を行う、ヘム( ヘミングの別称) 加工と呼ばれる厳しい曲げ加工が複合して施される。
ただ、Al合金アウタパネルのフラットヘム加工においては、従来の鋼板パネルのフラットヘム加工に比して、形成されるフラットヘムの縁曲部 (ヘム部、折り曲げ部) には、肌荒れ、微小な割れ、比較的大きな割れ等の不良が生じ易くなる。そして、これらの不良が生じた場合、アウタパネルとしての適用ができなくなる。
このようなAl合金アウタパネルのフラットヘム加工に対し、従来から、フラットヘム加工工程側の条件を変更する、あるいは、Al合金板の素材側で晶析出物の形態制御を行なうなど、前記曲げ縁曲部の不良発生を防止して、フラットヘム加工性乃至曲げ加工性を改善する技術が種々提案されている。
この内、6000系Al合金板のフラットヘムなどの曲げ加工性を向上させる課題に対して、結晶組織におけるキューブ方位分布密度を制御することが提案されている。これらは、隣接する結晶粒の方位差が15°以下の結晶粒界の占める割合を20% 以上とするか、あるいは隣接する結晶粒の方位差が20°以下の結晶粒界長さを20% 以上とするものである(特許文献1、2参照)。
常法による製造方法では、通常、6000系Al合金板の結晶粒組織は等方性を有する。これに対し、上記技術は、キューブ方位を有する結晶粒の割合を多くして、結晶粒組織に異方性を持たせ、特に、自動車などのアウタパネルに特有の、フラットヘム (ヘミング) 加工による厳しい曲げ加工性を改善しようとするものである。
特開2003-171726 号公報 特開2003-166029 号公報
確かに、6000系Al合金板のキューブ方位を有する結晶粒の割合を多くして、結晶粒組織に異方性を持たせた場合、フラットヘム加工などの曲げ加工性は改善される。
しかし、これら結晶粒組織に異方性を持たせた6000系Al合金板では、逆に、アウタパネルへの、張出成形などのプレス成形性が低下してしまう。即ち、曲げ加工性とプレス成形性との両者を向上させることができない。
これは、プレス成形条件やフラットヘム加工条件が、近年益々難しくなる傾向にあることにもよる。張出成形されるアウタパネル形状は、張出高さや張出面積などが大型化し、しかも形状が、伸びフランジ変形を伴うような湾曲部位を有するなど複雑化する傾向にある。このため、成形時の割れ、肌荒れなどの成形不良がより生じ易い。
本発明はこの様な事情に着目してなされたものであって、その目的は、プレス成形性を低下させずに、ヘム加工などの曲げ加工性に優れたAl-Mg-Si系Al合金板を提供しようとするものである。
この目的を達成するために、本発明アルミニウム合金板の要旨は、Mg:0.1〜3.0%、Si:0.1〜2.5%を含み、残部がAlおよび不純物からなるAl-Mg-Si系アルミニウム合金板において、このアルミニウム合金板に10% の予歪みを加えた後に90度曲げ加工して、曲げ縁曲部に導入されたひずみであって、曲げ縁曲部の断面組織を1 万倍の透過型電子顕微鏡で観察するとともに、この顕微鏡視野内の結晶粒を電子線後方散乱回折法で走査した際のIQマップで観察することによって、多数の線として目視されるひずみにおける、隣り合う線同士の平均間隔が5 μm 以上であることとする。
なお、本発明で言うAl合金板とは、冷間圧延後、調質処理を施した後に室温時効した板 (圧延板) を言う。したがって、上記各要件も、調質処理直後 (板製造直後) ではなく、調質処理後 (板製造後) からプレス成形乃至曲げ加工されるまでの任意の期間 (例えば板製造後から 1カ月以上経過後) における、充分室温時効したAl合金板の状態をさして言う。
本発明によれば、例え、6000系Al合金板の製造後に室温時効したとしても、プレス成形性およびフラットヘムなどの曲げ加工に優れた6000系Al合金板を得ることができる。
このために、本発明者らは、曲げ加工により6000系Al合金板の特に曲げ縁曲部に導入される粗大なひずみ分布と、6000系Al合金板の曲げ加工性との関係に着目して、改めて検討した。この結果、粗大なひずみの分布間隔(前記隣り合う線同士の平均間隔)が一定以上に大きい場合に、曲げ加工による6000系Al合金板の変形がより均一に起こり、フラットヘムなどの曲げ加工が向上することを見いだした。また、粗大なひずみの分布間隔を大きくする冶金的な手だては張出成形などのプレス成形性に悪影響を及ぼさないことも知見した。
本発明では、この知見に基づき、6000系Al合金板における曲げ加工の際に導入されるひずみの内、前記粗大なひずみの分布間隔を一定以上とし、フラットヘムなどの曲げ加工を向上させる。
以下に、本発明Al合金板の実施態様につき具体的に説明する。
(粗大なひずみ分布)
本発明における6000系Al合金板の曲げ加工の際に導入されるひずみの内、前記粗大なひずみとは、このアルミニウム合金板に10% の予歪みを加えた後に90度曲げ加工して、曲げ縁曲部に導入されたひずみであって、曲げ縁曲部の断面組織を1 万倍の透過型電子顕微鏡(TEM) で観察するとともに、この顕微鏡視野内の結晶粒を電子線後方散乱回折法(EBSP)で走査した際のIQマップで観察することによって、多数の略平行な線群として目視されるひずみである。
図3 は、6000系Al合金板に10% の予歪みを加えた後に、90度曲げ加工した曲げ縁曲部を示す。図3 において、1 は6000系Al合金板であり、2 は曲げ縁曲部、3 は曲げ縁曲部断面組織の観察用の採取試料 (試料採取位置) を各々示す。
図1 、2 に、図3 のように採取した試料の曲げ縁曲部断面組織を示す。この図1 、2 は、後述する実施例において、板の製造条件を変えて製造した6000系Al合金板の曲げ縁曲部断面組織の1 万倍のTEM による視野内の結晶粒を、上記EBSPで走査した写真( 図面代用写真) である。図1 は後述する表2 、3 における発明例1 、図2 は比較例20のものである。
これら図1 、2 において、板の組織 (結晶粒) に対し、いずれかの斜めの方向に横断する方向に、多数の、略平行で略直線状な線の群として目視されるものが、曲げ加工によって導入されたひずみ (歪み) である。そして、これらの線状ひずみにおいて、隣り合う線状ひずみ (線) 同士の間隔を平均化したものを、本発明では、隣り合う線同士の平均間隔、またはひずみ分布間隔とも言う。
この隣り合う線同士の平均間隔、またはひずみ分布間隔の測定は、前記した、EBSP測定を行い、解析によって得られたIQマップにて、曲げ外周部方向から内周部方向にかけて線を引き、この引いた線の、前記線状ひずみの各切断間隔を測定して、各線状ひずみ同士の間隔とする。そして、視野内の各線状ひずみの間隔を平均化して、隣り合う線同士の平均間隔、またはひずみの分布間隔 (μm)とする。
6000系Al合金板の曲げ加工の際に導入されるひずみは、前記測定条件で観察できない微小なものも当然含まれる。しかし、本発明では、6000系Al合金板の曲げ加工の際に導入されるひずみの内でも、曲げ加工性に大きく影響する、前記測定条件で観察できる、比較的粗大なひずみの分布間隔を規定する。
なお、上記線状のひずみは、TEM のみにては倍率を上げても観察できず、TEM による視野内の結晶粒を、上記EBSPで走査して始めて、観察可能である。したがって、本発明における粗大なひずみの分布の規定は、1 万倍のTEM 観察において、顕微鏡視野内の結晶粒を電子線後方散乱回折法で走査し、IQマップで観察しないと測定できない。
本発明では、前記線状ひずみの分布間隔(隣り合う線同士の平均間隔)を5 μm 以上であることと規定する。このひずみ分布間隔が5 μm 未満と狭い場合、曲げ加工による6000系Al合金板の変形がより不均一となって、フラットヘムなどの曲げ加工が低下する。また、曲げ加工と同様の変形機構のプレス成形の場合には、6000系Al合金板のプレス成形性も低下する。
この曲げ加工性は、ヘム加工と加工 (変形) の機構が共通する、他のハット型曲げ加工や90度曲げ加工などの曲げ加工性も良好となる。したがって、本発明は、ヘム加工以外の曲げ加工にも適用でき、本発明範囲に含みうる。
(平均結晶粒径)
なお、これら組織の規定に際して、Al合金板の平均結晶粒径を50μm 以下の微細化させることが好ましい。結晶粒径をこの範囲に細かく乃至小さくすることによって、フラットヘム加工などの曲げ加工性やプレス成形性が確保乃至向上される。結晶粒径が50μm を越えて粗大化した場合、曲げ加工性や張出などのプレス成形性が著しく低下し、ヘム部での割れなどの不良や、プレス成形時の割れや肌荒れなどの不良が生じ易い。
なお、ここで言う結晶粒径とは板の長手(L) 方向の結晶粒の最大径である。この結晶粒径は、Al合金板を0.05〜0.1mm 機械研磨した後電解エッチングした表面を、光学顕微鏡を用いて観察し、前記L 方向に、ラインインターセプト法で測定する。1 測定ライン長さは0.5mm とし、1 視野当たり各3 本で合計5 視野を観察することにより、全測定ライン長さを0.5 ×15mmとする。
(化学成分組成)
次に、本発明Al合金板の化学成分組成の実施形態につき、以下に説明する。
本発明Al合金板の基本組成は、上記ひずみ分布間隔などの組織規定、また特に、自動車用のアウタパネルなどのパネルとして必要な、成形性、強度、溶接性、耐食性などの諸特性を確保するために、Al-Mg-Si系(6000 系)Al 合金とする。Al-Mg-Si系(6000 系)Al 合金の範囲でなければ、本発明で規定する上記ひずみ分布間隔の規定などにならず、曲げ加工性や前記必要諸特性が発揮されない。
このため、本発明Al合金板の基本組成は、Mg:0.1〜3.0%、Si:0.1〜2.5%を含み、残部がAlおよび不純物からなるAl-Mg-Si系Al合金とする。なお、本発明での化学成分組成の% 表示は、前記請求項の% 表示も含めて、全て質量% の意味である。
これらAl合金の基本組成に対し、本発明では、上記パネルとして必要な諸特性を向上させるために、更に、Fe:1.0% 以下、Mn:1.0% 以下、Cr:0.3% 以下、Zr:0.3% 以下、V:0.3%以下、Ti:%以下、の内の1 種または2 種以上を選択的に含んでも良い。また、これらに加えて、あるいは、これらの代わりに、更に、Cu:1.0% 以下、Ag:0.2% 以下、Zn:1.0% 以下、の内の1 種または2 種以上を選択的に含んでも良い。
上記合金元素以外のその他の合金元素やガス成分は不純物である。しかし、リサイクルの観点から、溶解材として、高純度Al地金だけではなく、6000系合金やその他のAl合金スクラップ材、低純度Al地金などを溶解原料として使用して、本発明Al合金組成を溶製する場合には、これら他の合金元素は必然的に含まれることとなる。したがって、本発明では、目的とする本発明効果を阻害しない範囲で、これら不純物元素が含有されることを許容する。
上記合金元素の好ましい含有範囲と意義、あるいは許容量について以下に説明する。
Si:0.1〜2.5%。
Siは、固溶強化と、成形後の塗装焼き付け処理などの、比較的低温短時間での人工時効処理時に、MgとともにGPゾーンなどの化合物相を形成して、時効硬化能を発揮し、板としての必要強度を得るための必須の元素である。したがって、プレス成形性、ヘム加工性と、パネルとしての必要諸特性を兼備させるための最重要元素である。
Si量が0.1%未満では、前記時効硬化能、更には、各用途に要求される、プレス成形性、ヘム加工性などの諸特性を兼備することができない。一方、Siが2.5%を越えて含有されると、特にヘム加工性や曲げ加工性が著しく阻害される。更に、溶接性を著しく阻害する。したがって、Siは0.1 〜2.5%の範囲とする。なお、アウタパネルでは、ヘム加工性が特に重視されるため、プレス成形性などの他の特性を低下させずに、フラットヘム加工性をより向上させるために、Si含有量を0.6 〜1.0%と、より低めの範囲とすることが好ましい。
Mg:0.1〜3.0%。
Mgは、固溶強化と、塗装焼き付け処理などの前記人工時効処理時に、SiとともにGPゾーンなどの化合物相を形成して、時効硬化能を発揮し、パネルとしての必要強度を得るための必須の元素である。
Mgの0.1%未満の含有では、絶対量が不足するため、人工時効処理時に前記化合物相を形成できず、時効硬化能を発揮できない。このため板として必要な前記必要強度が得られない。一方、Mgが3.0%を越えて含有されると、プレス成形性や曲げ加工性等の成形性が著しく阻害される。したがって、Mgの含有量は、0.1 〜3.0%の範囲とする。また、フラットヘム加工性をより向上させるために、Si含有量を前記0.6 〜1.0%のより低めの範囲とする場合には、これに対応して、Mg含有量も0.2 〜0.8%と低めの範囲とすることが好ましい。
(Fe:1.0%以下、Mn:1.0% 以下、Cr:0.3% 以下、Zr:0.3% 以下、V:0.3%以下、Ti:0.1% 以下、の内の1 種または2 種以上) 。
これらの元素は、結晶粒の微細化に有用であり、曲げ加工性を向上できる。例えば、Mn、Cr、Zr、V などは、均質化熱処理時に分散粒子 (分散相) を生成し、これらの分散粒子には再結晶後の粒界移動を妨げる効果がある。また、Fe、Tiなどは晶出物を生成して、再結晶粒の核となり、結晶粒の粗大化を阻止する役割を果たす。ため、微細な結晶粒を得ることができる。但し、各々含有量が大きすぎると、粗大な化合物を形成し、破壊の起点となり、曲げ加工性が却って劣化する。したがって、前記各元素を選択的に含有させる場合は、その含有量は、概ね0.1%以上の通常の6000系における各元素の不純物量以上の含有量とし、上限は各々以下の通りとする。Fe:1.0% 以下、Mn:1.0% 以下、Cr:0.3% 以下、Zr:0.3% 以下、V:0.3%以下、Ti:0.1% 以下。
(Cu:1.0%以下、Ag:0.2% 以下、Zn:1.0% 以下、の内の1 種または2 種以上) 。
これらの元素は、時効硬化速度を向上させるのに有用である。即ち、比較的低温短時間の人工時効処理の条件で、Al合金材組織の結晶粒内へのGPゾーンなどの化合物相の析出を促進させる効果がある。また、時効処理状態で固溶したCuなどは成形性を向上させる効果もある。但し、各々含有量が大きすぎると、粗大な化合物を形成して曲げ加工性が劣化する。またCu含有量が大きすぎると耐食性も劣化する。したがって、前記各元素を選択的に含有させる場合は、その含有量は、概ね0.1%以上の通常の6000系における各元素の不純物量以上の含有量とし、上限は各々以下の通りとする。Cu:1.0% 以下、Ag:0.2% 以下、Zn:1.0% 以下。
(成形加工)
本発明Al合金板が特に対象とするヘム加工は、特にフラットヘム加工を意図している。具体的なフラットヘム加工方法を例示すると、アウタ板の縁をポンチなどの工具により90°に近い角度まで折り曲げるダウンフランジ工程、アウタ板の縁を更に約135 °まで内側に折り曲げるプリヘム工程を経て、インナ板端部をアウタ板の折り曲げ部内に収容 (挿入) し、アウタ板の縁を工具により更に180 °の角度まで内側に折り曲げてフラットヘムが形成される。このフラットヘムでは、インナ板と、アウタ板の180 度折り曲げ部とが接合、密着され、フラットな曲げ部形状を有する。
しかし、本発明Al合金板は厳しい条件であるフラットヘム加工性に優れるので、それよりも一段緩い条件である、前記折り曲げ部が円弧状に膨らんだロープ状の断面形状を有しいるロープヘムなどの加工性にも当然優れる。また、加工 (変形) の機構が共通する、前記他のハット型曲げ加工や90度曲げ加工などの曲げ加工性や、あるいは、一般的にV 曲げ、U 曲げ、端曲げ、波曲げ、引張曲げなどと称される曲げ加工性にも優れる。したがって、本発明は、これらヘム加工以外の曲げ加工も対象とする。
なお、本発明Al合金板に対し、フラットヘムなどの曲げ加工が、本発明Al合金板の4 周囲に対して全て行われるか、選択される辺 (側縁部) のみに対して行われか、また、ヘム加工される板の端部形状が直線形状か、円弧形状やあるいは角部を有するような複雑形状かは、アウタ板などの部材設計に応じて、適宜選択される。
本発明Al合金板は、また、ヘム加工性と同時に、上記張出などのプレス成形加工される、自動車などのアウタパネルを特にその対象とする。
(製造方法)
本発明Al合金板の製造方法について、以下に説明する。
先ず、本発明Al合金板の製造方法の概要について説明する。Al合金の溶解、鋳造工程では、本発明成分規格範囲内に溶解調整されたAl合金溶湯を、連続鋳造圧延法、半連続鋳造法(DC鋳造法)等の通常の溶解鋳造法を適宜選択して鋳造する。次いで、このAl合金鋳塊に均質化熱処理を施した後、熱間圧延、および必要に応じて中間焼鈍を行なって冷間圧延を行い、コイル状、板状などの板形状に加工する。加工後のAl合金板は、調質処理として、必須に溶体化および焼入れ処理て調質される。また、用途や必要特性に応じて、更に高温の時効処理や安定化処理などの調質処理を行うことも勿論可能である。
ここにおいて、6000系Al合金板に対し、前記した本発明組織のひずみ分布間隔を得るためには、上記成分組成などの他に、下記の製造条件を制御する。
(均質化熱処理温度)
前記した本発明組織のひずみ分布間隔を得るためには、均質化熱処理温度は、350 〜500 ℃の範囲の、できるだけ低い温度を選択することが好ましい。上記成分組成との関係もあるが、均質化熱処理温度が高過ぎると、前記ひずみ分布間隔が5 μm 未満となる可能性が大きい。なお、この均質化熱処理温度を低くした場合に、均質化が不十分となる場合には、その後に、より高温で均質化熱処理温度を行い、2 段階で均質化熱処理しても良い。
(冷延前の中間焼鈍)
前記した本発明組織のひずみ分布間隔を得るためには、冷延前の中間焼鈍を施す場合には、板をコイルの状態で焼鈍するようなバッチ式の焼鈍炉よりも、コイルから板を巻き戻しながら通板して連続的に焼鈍を行なう、連続焼鈍炉タイプが好ましい。連続焼鈍炉タイプであれば、板を急速に加熱できるし、500 ℃以上の高温で短時間の焼鈍が可能である。板を急速に加熱するほど、また、500 ℃以上の高温で短時間の焼鈍ほど、本発明組織のひずみ分布間隔が得られる。一方、この反対に、前記バッチ式の焼鈍炉では、前記ひずみ分布間隔が5 μm 未満となる可能性が大きい。
(冷延率)
前記した本発明組織のひずみ分布間隔を得るためには、冷延における板の加工率を65% と高めることが好ましい。冷延における板の加工率が65% 未満では、前記ひずみ分布間隔が5 μm 未満となる可能性が大きい。
(溶体化および焼入れ処理)
前記した本発明組織のひずみ分布間隔を得るためには、溶体化処理温度は530 ℃以上の高めとすることが好ましい。溶体化処理温度が530 ℃未満の場合には、前記ひずみ分布間隔が5 μm 未満となる可能性が大きい。
溶体化処理後の焼入れ処理における平均冷却速度は、500 ℃以上から200 ℃以下まで、また、70℃以下から室温までを、50℃/s以上の急冷とすることが好ましい。この際、200 ℃から70℃までの平均冷却速度を20℃/s未満の緩冷とし、焼入れ処理における冷却を3 段階で行なうことが好ましい。
これらの冷却条件から外れると、前記ひずみ分布間隔が5 μm 未満となる可能性が大きい。また、平均冷却速度が遅いと、粒界上にSi、MgSiなどが析出しやすくなり、プレス成形やフラットヘム加工時の割れの起点となり易く、これら成形性が低下する。
この冷却速度や冷却条件を確保するために、焼入れ処理は、ファンなどの空冷でもよいが冷却速度が遅くなる可能性が大きく、ミスト、スプレー、浸漬等の水冷手段から選択して行うことが好ましい。
(その他の調質処理)
前記した本発明組織のひずみ分布間隔を得るためには、溶体化および焼入れ処理後に、50〜100 ℃、好ましくは60〜90℃の温度範囲に、1 〜24時間の必要時間保持する、予備時効処理あるいは復元処理を行うことが好ましい。また、予備時効処理後の冷却速度は、1 ℃/hr 以下であることが好ましい。
この予備時効処理として、溶体化処理後の焼入れ終了温度を50℃以上と高くした後に、直ちに再加熱乃至そのまま保持して行う。あるいは、溶体化処理後室温までの焼入れ処理の後に、直ちに50〜100 ℃に再加熱して行う。
また、連続溶体化焼入れ処理の場合には、前記予備時効の温度範囲で焼入れ処理を終了し、そのままの高温でコイルに巻き取るなどして行う。なお、コイルに巻き取る前に再加熱しても、巻き取り後に保温しても良い。また、常温までの焼入れ処理の後に、前記温度範囲に再加熱して高温で巻き取るなどしてもよい。
次に、本発明の実施例を説明する。表1 に示す、A 〜M に示す発明例と、N 〜U の比較例との、各6000系組成範囲のAl合金板について、前記曲げ加工時のひずみ分布間隔を制御するために、表2 に示すように、製造条件を種々変えて製造し、曲げ加工性などの諸特性を評価した。これらの結果を表3 に示す。
前記曲げ加工時のひずみ分布間隔の制御は、表2 に示す、均質化熱処理、冷延前の焼鈍、冷延率、溶体化処理、焼入れ処理における冷却、再加熱、復元処理などの諸条件を変えて行なった。
Al合金板の製造は、表1 に示す各組成範囲の400mm 厚の鋳塊を、DC鋳造法により溶製後、均質化熱処理を施し、終了温度300 ℃で厚さ2.3 〜8mmtまで板厚を種々変えて熱間圧延した。この熱間圧延板を、バッチ式あるいは連続式の熱処理設備で焼鈍を行なった後に、厚さ1.0mm まで冷延率を変えて冷間圧延した。
これら冷延板を連続式の熱処理設備で、溶体化処理後に以下の条件で焼入れ処理を行い、T4材とした。即ち、表2 に示すように、3 段階の冷却速度条件で焼入れ処理を行った。焼入れ終了温度 (焼入れ温度) は室温とし、この焼入れ後30分以内に表2 で各々示す温度に再加熱した上で、その温度に所定時間保持する予備時効処理 (表2 には再加熱条件と記載、温度保持後は冷却速度0.6 ℃/hr で徐冷) を行った。更に、選択的に、表2 に示す温度と時間条件で復元処理を行なった。
これらのAl合金板を3 ヶ月間室温時効させた後に、所定の大きさの試験片を各々複数枚切り出し、以下に記載する種々の測定および評価を行なった。
(ひずみ分布間隔)
Al合金板が予めプレス成形後に曲げ加工されることを模擬して、供試板に10% の予歪みを加えた後に、90度曲げ加工した。そして、前記図3 に示した、曲げ縁曲部2 より試料3 を採取し、断面組織を1 万倍のTEM で観察するとともに、この顕微鏡視野内の結晶粒を電子線後方散乱回折法で走査した際のIQマップで観察することによって、多数の略平行な線として目視される、視野内のひずみの平均分布間隔 (μm)を測定した。これらの結果を表3 に示す。
(As耐力)
上記調質処理直後の供試板の元のAl合金板の圧延方向に平行な(L方向の) 耐力 (σ0.2)を、As耐力(MPa) として測定した。なお、引張試験はJIS Z 2201にしたがって行うとともに、試験片形状はJIS 5 号試験片で行った。また、クロスヘッド速度は5mm/分で、試験片が破断するまで一定の速度で行った。
また、これらAl合金板が自動車用パネルとしてプレス成形されることを模擬して、張出成形試験、張出成形後を模擬したフラットヘム加工試験を行い、成形性を評価した。これらの結果を表3 に示す。
(張出成形性)
張出成形試験の条件は、長さ200mm ×幅110mm の試験片に対して、100mΦの球頭張出工具を用い、一般防錆油を潤滑油として塗布した後に、成形速度4mm/s 、BHF200kNで張出成形して破断成形高さ(LDH0:mm) を求めた。
(曲げ加工性)
曲げ加工性評価としてのフラットヘム加工試験の条件は、長さ180mm ×幅30mmの試験片に、10% の歪みを予め加えた後、角度180 °の密着曲げ(内側曲げ半径R=約0.25mm)を行った。この密着曲げは、試験片端部を内側に180 度折り曲げ、試験片板面に密着させるものである。フラットヘム加工性は、この曲げ縁曲部表面の割れ発生程度を目視で確認し、下記基準に基づいて評価した。
0:肌荒れ、及び微小な割れがない1:肌荒れが僅かに発生している、2:肌荒れが発生しているものの微小なものを含めた割れはない、3:微小な割れが発生、4:大きな割れが発生、5:大きな割れが複数或いは多数発生。この評価において、ヘム加工性が良好あるいはヘム加工条件を変えるなどしてヘム加工に使用可= 合格と判断されるのは0〜2段階までで、3〜5段階はヘム加工条件を変えてもヘム加工に使用できない不合格である。
(BH後耐力)
更に、低温時効処理能を調査するため、5%の歪みをあらかじめ与えた後、170 ℃×20分の比較的低温短時間の人工時効硬化処理を施し、処理後の各供試板の (元のAl合金板の圧延方向に平行な(L方向の) 耐力 (σ0.2)を、BH後耐力 (MPa ) として測定した。なお、発明例と比較例ともに、前記室温時効後のAl合金板の前記測定方法による結晶粒径は全て50μm 以下であった。
表1 、2 に示す通り、発明例1 〜13は、本発明合金組成範囲内であって、前記した好ましい範囲の製造条件で製造されている。この結果、表3 から明らかな通り、発明例1 〜13は、前記ひずみの平均間隔が5 μm 以上であり、フラットヘム加工性に優れ、また、破断成形高さが高く張出成形性にも優れ、更に人工時効硬化性にも優れている。発明例1 のひずみが分布した組織を図1 に示す。
即ち、発明例1 〜13は、均質化熱処理温度(1段目) が比較的低く、連続式の熱処理設備を用いているために、冷延前の焼鈍温度が短時間での高温度処理となっている。また、冷延率も比較的高く、溶体化処理温度も比較的高い。更に、溶体化処理後の焼入れ処理における冷却が、急冷であり、かつ、200 ℃から70℃までの平均冷却速度が遅い3 段階の冷却となっている。そして、焼入れ処理後に、予備時効処理か復元処理が施されている。
これらの結果は、発明例1 〜13が、プレス成形性とフラットヘム加工性とを兼備し、実際の厳しい加工条件を克服して、自動車などのアウタパネルにも十分適用できることを示している。
一方、比較例14〜17は、前記した好ましい範囲の製造条件範囲内で製造されていても、合金組成が本発明範囲外か、あるいは、本発明合金組成範囲内であっても、前記した好ましい範囲外の製造条件で製造されている。この結果、表3 から明らかな通り、前記ひずみの平均間隔が5 μm 未満であり、特に、フラットヘム加工性が、上記発明例に比して著しく劣る。また、総じて、人工時効硬化性にも上記発明例に比して劣っている。比較例20のひずみが分布した組織を図2 に示す。比較例20のひずみが分布した組織は、前記発明例1 の図1 との対比において、ひずみの分布が密であり、ひずみ同士の平均間隔が小さいことが分かる。
例えば、比較例14、15は、合金組成が本発明合金組成範囲内であるN 、O の各Al合金を用いているものの、均質化熱処理温度が高過ぎ、バッチ式の熱処理設備を用いているために、冷延前の焼鈍温度が低く、かつ長時間となっている。また、冷延率も比較的低い。更に、溶体化処理後の焼入れ処理における冷却が、急冷ではあるが、200 ℃から70℃までの平均冷却速度が速すぎ、3 段階の冷却となっていない。
比較例16は、Zr含有量が高過ぎる本発明合金組成範囲外であるP のAl合金を用いており、更に、均質化熱処理温度が高過ぎ、冷延率も比較的低い。更に、溶体化処理後の焼入れ処理における冷却が、急冷ではあるが、200 ℃から70℃までの平均冷却速度が速すぎ、3 段階の冷却となっていない。
比較例17は、Fe含有量が高過ぎる本発明合金組成範囲外であるQ のAl合金を用いており、更に、均質化熱処理温度が高過ぎ、バッチ式の熱処理設備を用いているために、冷延前の焼鈍温度が低く、かつ長時間となっている。また、冷延率も比較的低い。そして、溶体化処理後の焼入れ処理における冷却が、急冷ではあるが、200 ℃から70℃までの平均冷却速度が速すぎ、3 段階の冷却となっていない。
比較例18は、V 含有量が高過ぎる本発明合金組成範囲外であるR のAl合金を用いており、更に、均質化熱処理温度が高過ぎ、バッチ式の熱処理設備を用いているために、冷延前の焼鈍温度が低く、かつ長時間となっている。また、冷延率も比較的低い。そして、溶体化処理後の焼入れ処理における冷却が、急冷ではあるが、200 ℃から70℃までの平均冷却速度が速すぎ、3 段階の冷却となっていない。
比較例19は、Ti含有量が高過ぎる本発明合金組成範囲外であるS のAl合金を用いており、更に、均質化熱処理温度が高過ぎ、連続式の熱処理設備を用いていても冷延前の焼鈍温度が低くなっている。また、冷延率も比較的低い。そして、溶体化処理後の焼入れ処理における冷却が、急冷ではあるが、200 ℃から70℃までの平均冷却速度が速すぎ、3 段階の冷却となっていない。
比較例20は、Cu含有量が高過ぎる本発明合金組成範囲外であるT のAl合金を用いており、更に、均質化熱処理温度が高過ぎ、バッチ式の熱処理設備を用いているために、冷延前の焼鈍温度が低く、かつ長時間となっている。また、冷延率も比較的低い。そして、溶体化処理後の焼入れ処理における平均冷却速度が遅くなっている。
比較例21は、Znの含有量が高過ぎる本発明合金組成範囲外であるU のAl合金を用いており、更に、均質化熱処理温度が高過ぎ、連続式の熱処理設備を用いていても冷延前の焼鈍温度が低くなっている。また、冷延率も比較的低い。そして、溶体化処理後の焼入れ処理における冷却が、急冷ではあるが、200 ℃から70℃までの平均冷却速度が速すぎ、3 段階の冷却となっていない。
本発明によれば、プレス成形性を低下させずに、ヘム加工などの曲げ加工性に優れ、低温人工時効硬化能などのパネル化に際して要求される他の特性も兼備したAl-Mg-Si系Al合金板を提供することができる。したがって、Al合金板の板用途への拡大を図ることができる点で、多大な工業的な価値を有するものである。
発明例に係る6000系Al合金板を90度曲げ加工した曲げ縁曲部の断面組織であって、導入された線状のひずみを示す、図面代用写真である。 比較例に係る6000系Al合金板を90度曲げ加工した曲げ縁曲部の断面組織であって、導入された線状のひずみを示す、図面代用写真である。 6000系Al合金板に10% の予歪みを加えた後に、90度曲げ加工した曲げ縁曲部を示す説明図である。
符号の説明
1:6000系Al合金板、2:曲げ縁曲部、3:断面組織観察用採取試料

Claims (5)

  1. Mg:0.1〜3.0%、Si:0.1〜2.5%を含み、残部がAlおよび不純物からなるAl-Mg-Si系アルミニウム合金板において、このアルミニウム合金板に10% の予歪みを加えた後に90度曲げ加工して、曲げ縁曲部に導入されたひずみであって、曲げ縁曲部の断面組織を1 万倍の透過型電子顕微鏡で観察するとともに、この顕微鏡視野内の結晶粒を電子線後方散乱回折法で走査した際のIQマップで観察することによって、多数の線として目視されるひずみにおける、隣り合う線同士の平均間隔が5 μm 以上であることを特徴とする曲げ加工性に優れたアルミニウム合金板。
  2. 前記アルミニウム合金板が、更に、Fe:1.0% 以下、Mn:1.0% 以下、Cr:0.3% 以下、Zr:0.3% 以下、V:0.3%以下、Ti:0.1% 以下、の内の1 種または2 種以上を含む請求項1に記載の曲げ加工性に優れたアルミニウム合金板。
  3. 前記アルミニウム合金板が、更に、Cu:1.0% 以下、Ag:0.2% 以下、Zn:1.0% 以下、の内の1 種または2 種以上を含む請求項1または2に記載の曲げ加工性に優れたアルミニウム合金板。
  4. 前記アルミニウム合金板がプレス成形後に曲げ加工されるものである請求項1乃至3のいずれか1項に記載の曲げ加工性に優れたアルミニウム合金板。
  5. 前記アルミニウム合金板が自動車アウタパネル用である請求項1乃至4のいずれか1項に記載の曲げ加工性に優れたアルミニウム合金板。
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