JP2005139428A - 機能性樹脂微粒子の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 樹脂微粒子と、金属、金属錯体、染料、フィラー、磁性体、蛍光物質、燐光物
質、放射性物質、抗体等の機能性付与物質とを複合化した、種々の機能が付与された機能
性樹脂微粒子を極めて容易に製造することができる機能性樹脂微粒子の製造方法を提供す
る。
【解決手段】 樹脂微粒子と少なくとも1種の機能性付与物質とを加圧する機能性樹脂微
粒子の製造方法。
【選択図】 なし

Description

本発明は、種々の機能を付与した機能性樹脂微粒子を極めて容易に製造することができる
機能性樹脂微粒子の製造方法に関する。
近年、樹脂微粒子に種々の機能を付与した機能性樹脂微粒子の用途が拡大している。
例えば、電子機器の分野においては、超小型のICチップや基板等の導電接続に樹脂微粒
子の表面に金属層を形成して導電性を付与した導電性樹脂微粒子が用いられている。この
ような導電性樹脂微粒子を用いれば、樹脂微粒子の優れた弾性と金属層の導電性とから極
めて安定した導電接続を行うことができる。また、樹脂微粒子の表面を染料等により着色
した着色樹脂微粒子は、カラー用トナー等に用いられている。更に、樹脂微粒子の表面に
抗体や蛍光物質、放射性物質等を結合した微粒子は、診断薬等の検査用材料として有用で
ある。
従来、このような機能性樹脂微粒子を製造する方法としては、樹脂微粒子の表面に目的と
する機能を担う機能性付与物質を物理的又は化学的に結合させることが行われていた。
例えば、導電性樹脂微粒子は、樹脂微粒子の表面に電解又は無電解メッキを施すことによ
り製造されている。また、特許文献1には、染料によって染色された乳化重合又は分散重
合粒子を用いたインクが開示されている。更に、特許文献2には、樹脂微粒子の表面に蛍
光物質を付着させ、これを焼成することにより樹脂微粒子上に蛍光物質を結合させる方法
が開示されている。
しかしながら、機能性付与物質を物理的に樹脂微粒子の表面に結合させた場合には、結合
力が弱く、混合等する際にかかる応力により機能性付与物質が外れてしまうことがあると
いう問題があった。また、化学的に結合させる場合には、樹脂微粒子の表面に官能基を結
合する等の煩雑な操作が必要であることに加え、機能性付与物質によっては化学結合させ
ることにより変質してしまったり失活してしまったりする等により所期の機能を付与する
ことができなくなってしまうという問題があった。
そこで、容易に機能性樹脂微粒子を製造できる方法が求められていた。
特開平3−250069号公報 特開2002−180041号公報
本発明は、上記現状に鑑み、極めて容易に樹脂微粒子に種々の機能を付与することができ
る機能性樹脂微粒子の製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、樹脂微粒子と少なくとも1種の機能性付与物質とを加圧する機能性樹脂微粒子
の製造方法である。
以下に本発明を詳述する。
本発明者らは、鋭意検討の結果、驚くべきことに、樹脂微粒子と機能性付与物質とを加圧
するだけで、樹脂微粒子と機能性付与物質とが複合化して、機能性付与物質に起因する機
能が付与された機能性樹脂微粒子が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
これは、加圧により樹脂微粒子が膨潤する一方、極めて運動エネルギーの高い状態にある
樹脂微粒子と機能性付与物質とが活発に動き回り互いに衝突を繰り返す結果、膨潤した樹
脂微粒子に衝突した機能性付与物質の一部がそのまま樹脂微粒子の内部にまで浸入して複
合化するものと考えられる。
上記樹脂微粒子としては特に限定されず、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、p−
クロロスチレン、クロロメチルスチレン等のスチレン誘導体;塩化ビニル;酢酸ビニル、
プロピオン酸ビニル等のビニルエステル類;アクリロニトリル等の不飽和ニトリル類;(
メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メ
タ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸ステアリル、エチレングリコー
ル(メタ)アクリレート、トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、ペンタフルオロプ
ロピル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリ
ル酸エステル誘導体等を重合したもの等が挙げられる。これらの樹脂は単独で用いてもよ
く、2種以上を併用してもよい。
また、上記樹脂微粒子を構成する樹脂を合成する際には、例えばジビニルベンゼン、ジビ
ニルビフェニル、ジビニルナフタレン、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート
、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ
)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、テトラメチロール
メタントリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレー
ト、ジアリルフタレート及びその異性体、トリアリルイソシアヌレート及びその誘導体等
の架橋性単量体を加えてもよい。これらの架橋性単量体は単独で用いてもよく、2種以上
を併用してもよい。
上記樹脂微粒子を作製する方法としては特に限定されず、例えば、懸濁重合、シード重合
、乳化重合、分散重合等の一般的な重合方法により得ることができる。
上記樹脂微粒子の粒子径としては特に限定されず、目的とする機能性樹脂微粒子の用途に
応じて適宜選択することができる。
上記機能性付与物質としては、上記樹脂微粒子と複合化することにより目的とする機能を
付与できるものであれば特に限定されないが、金属、金属錯体、染料、フィラー、磁性体
、蛍光物質、リン光物質、放射性物質、タンパク質、核酸、糖、界面活性剤、キレート剤
、触媒、モノマー、発泡剤からなる群から選択される少なくとも1種が好適である。これ
らの機能性付与物質は単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。2種以上を併用
することにより、異なった2種以上の機能を有する機能性樹脂微粒子を製造することがで
きる。
上記金属としては、イオン、塩、酸化物、水酸化物、複合体、錯体のいずれであってもよ
く、磁性、蛍光発光性、燐光発光性、触媒活性、消光性、発色性を有していれば、これら
の機能を樹脂微粒子に付与することができる。触媒活性をもつ金属を複合化することで、
触媒の凝集を抑えることができ、触媒活性を維持することができる。また、磁性を有する
金属を複合化した場合には、例えば、管の閉塞や分離の用途に用いることもできる。更に
、導電性を付与したり、摺動剤として用いたりすることができる。
また、蛍光、燐光、消光、発色性、磁性、放射性を有する機能性付与物質を複合化した機
能性樹脂微粒子は、マーカーや分析指示薬として用いることができる。
また、有機色素を複合化すれば、着色樹脂微粒子を作製することができる。
更に、モノマーを複合化すれば、後に重合することで樹脂微粒子を架橋したり、更に別の
機能を付与できる官能基を修飾したりすることができる。
上記機能性付与物質は、一次粒子径が樹脂微粒子の粒子径の1/10以下、又は、加圧処
理時に樹脂微粒子の媒体に溶解していることが好ましい。粒子径が樹脂微粒子の粒子径の
1/10を超えると、後述するように加圧により膨潤した樹脂微粒子に機能性付与物質が
衝突しても、樹脂微粒子中に機能性付与物質が浸入できず、複合化できないことがある。
上記機能性付与物質が加圧処理時に樹脂微粒子の媒体に溶解している場合には、機能性付
与物質は極めて容易に樹脂微粒子中に浸入することができる。
上記樹脂微粒子は、媒体に分散した分散体としておくことが好ましい。分散体とすること
により、これに上記機能性付与物質を添加すれば、上記樹脂微粒子と機能性付与物質とが
均一に混ざり合い、高い効率で機能性付与物質を樹脂微粒子に導入することができる。
上記媒体としては、常温常圧で樹脂微粒子に対して貧溶媒である液状媒体及び/又は常温
常圧で気体である加圧流体が好適である。液状媒体を用いれば上記樹脂微粒子の分散が極
めて容易であり、また、常温常圧で樹脂微粒子に対して貧溶媒であれば、樹脂微粒子を変
形させたり変質させたりすることもない。また、常温常圧で気体である加圧流体を用いれ
ば、複合化後に得られた機能性樹脂微粒子を媒体から単離したり乾燥させたりする必要が
ない。
上記常温常圧で樹脂微粒子に対して貧溶媒である液状媒体としては特に限定されず、樹脂
微粒子を構成する樹脂に応じて適宜選択すればよいが、例えば、水やアルコール等の有機
溶剤が挙げられる。
上記常温常圧で気体である加圧流体としては特に限定されないが、例えば、二酸化炭素、
窒素、酸素、空気、水素、アルゴン、ヘリウム、ネオンからなる群より選択される少なく
とも1種が好適である。
これらの媒体のなかでも、超臨界状態又は亜臨界状態の二酸化炭素が特に好適である。
超臨界状態又は亜臨界状態の二酸化炭素は、樹脂微粒子に対して高い親和性を示す。樹脂
微粒子の良溶媒も超臨界状態又は亜臨界状態の二酸化炭素と同様に高い親和性を示すが、
良溶媒は密度が高いことから、機能性付与物質の導入に必要な樹脂微粒子の表面の膨潤を
引き起こすだけではなく、樹脂微粒子を完全に溶解してしまうか、又は、樹脂微粒子が架
橋しており完全には溶解しない場合であっても樹脂微粒子の凝集や合一を促進してしまう
。これに対して、超臨界状態又は亜臨界状態の二酸化炭素は、樹脂微粒子に対する親和性
は高いものの、樹脂微粒子を溶解できるほどには密度が高くないことから、樹脂微粒子を
溶解することなく適度に膨潤させることができる。
上記樹脂微粒子を媒体に分散した分散体として用いる場合においては、上記機能性付与物
質は、上記媒体中に溶解又は分散していてもよいし、適当な溶剤に溶解させたうえで、該
溶液を上記媒体中に分散させてもよい。このように機能性付与物質が媒体に溶解又は分散
している場合には、機能性付与物質の樹脂微粒子中への輸送能が向上し、機能性付与物質
の樹脂微粒子への複合化が促進される。
機能性付与物質が媒体に溶解又は分散させるには、機能性付与物質として比較的低分子量
のもの又は媒体と親和性の高い官能基を有するものを用いる方法、少量のモディファィヤ
ーを添加して媒体中に溶解する方法、分散安定剤を併用する方法等が挙げられる。
例えば、上記樹脂微粒子の媒体として超臨界状態又は亜臨界状態の二酸化炭素を用いる場
合、上記機能性付与物質としては、比較的低分子量の化合物又は超臨界状態又は亜臨界状
態の二酸化炭素と親和性の高い官能基を有する化合物を選択することが好ましい。このよ
うな化合物を機能性付与物質として用いた場合には、機能性付与物質の超臨界状態又は亜
臨界状態の二酸化炭素中での分散性が向上し、機能性付与物質の樹脂微粒子中への輸送能
が向上する。
また、高分子量の樹脂を機能性付与物質として用いる場合には、エタノール等をモディフ
ァイヤーとして少量添加し、機能性付与物質を二酸化炭素中に溶解することで、超臨界状
態又は亜臨界状態の二酸化炭素中での機能性付与物質の輸送能が向上し、機能性付与物質
の樹脂微粒子への複合化が促進される。
更に、超臨界状態又は亜臨界状態の二酸化炭素中での分散性が劣る機能性付与物質を用い
る場合には、分散安定剤を併用することが好ましい。例えば、顔料等の無機微粒子を機能
性付与物質として用いる場合、アセトン等のカルボニル化合物を分散安定剤として併用す
れば、樹脂微粒子との複合化が促進される。
上記分散安定剤としては、超臨界状態又は亜臨界状態の二酸化炭素と親和性の高い官能基
を有する化合物が挙げられる。このような官能基としては特に限定されず、例えば、エス
テル基、カルボキシル基、カルボニル基、アミド基等のカルボニル官能基;シラノール基
等のケイ素含有官能基;ハロゲン化された原子団を有する官能基;炭素数が9以下の直鎖
アルキル基等が挙げられる。上記ハロゲン化された原子団を有する官能基のなかでは、パ
ーフルオロアルキル基等のフッ素含有官能基が好ましい。
これらの分散剤は単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
上記加圧における圧力の好ましい下限は0.5MPa、好ましい上限は100MPaであ
る。0.5MPa未満であると、樹脂微粒子が充分に膨潤しなかったり、運動エネルギー
が不足したりして複合化ができないことがあり、100MPaを超えると、樹脂微粒子が
溶解したり凝集してしまったりする恐れがある。より好ましい上限は50MPaである。
なお、上記樹脂微粒子の媒体として二酸化炭素を用いる場合、この圧力範囲では常に超臨
界状態又は亜臨界状態となる。
上記加圧時の温度は、樹脂微粒子を構成する樹脂のガラス転移温度よりも5℃以上低い温
度であることが好ましい。これ以上の温度であると、樹脂微粒子の表面が溶解して凝集し
てしまうことがある。より好ましくは樹脂微粒子を構成する樹脂のガラス転移温度よりも
10℃以上低い温度である。
また、樹脂微粒子を構成する樹脂が結晶性樹脂である場合には、上記加圧時の温度は、樹
脂微粒子を構成する結晶性樹脂の融点よりも5℃以上低い温度であることが好ましい。よ
り好ましくは樹脂微粒子を構成する樹脂の融点よりも10℃以上低い温度である。
本発明の機能性樹脂微粒子の製造方法においては、樹脂微粒子、機能性付与物質及び媒体
を混合してから加圧してもよいし、樹脂微粒子と機能性付与物質との混合物に予め加圧し
た媒体を加えてもよい。
このように樹脂微粒子と機能性付与物質とを加圧して複合化した後、常温常圧に戻して取
り出せば、機能性樹脂微粒子が得られる。
本発明の機能性樹脂微粒子の製造方法においては、加圧処理の前後で上記分散体の濁度が
変化しないことが好ましい。処理中に樹脂微粒子の凝集や合一が起こり、樹脂微粒子の粒
子径が変化した場合には、分散体の濁度が変化する。濁度の変化がないということは、加
圧処理において樹脂微粒子の凝集や合一が起こらなかったことを意味する。
本発明の機能性樹脂微粒子の製造方法によれば、樹脂微粒子や機能性付与物質を変質させ
たり変形させたりすることなく、極めて容易に機能性付与物質を樹脂微粒子に導入して機
能性樹脂微粒子を作製することができる。
本発明によれば、極めて容易に樹脂微粒子に種々の機能を付与することができる機能性樹
脂微粒子の製造方法及び機能性樹脂微粒子を提供できる。
以下に実施例を掲げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定
されるものではない。
(実施例1)
粒子径100nmのスチレンを主成分とする微粒子が分散しているラテックス分散液(積
水化学工業社製、試薬用ラテックスN−100:固形分10%)1mLに対して蒸留水3
9mL添加して、ラテックス稀釈液を調製した。
一方、ユーロピウム系希土類蛍光錯体(ルミシスE−300)25mgをアセトン80m
gに溶解して、希土類蛍光錯体のアセトン溶液を調製した。
得られたラテックス稀釈液40mLと希土類蛍光錯体のアセトン溶液105mgを混合し
た後、内容積100mLの圧力容器に入れ、500rpmで撹拌しながら40℃、8MP
aに加熱・加圧した超臨界状態の二酸化炭素を導入して、1時間処理を行った。
得られた処理溶液3mLを18000rpm、30分遠心分離し、上澄み液を除去した後
、得られた沈殿物を3mLの純水に超音波分散する操作を3回繰り返して、機能性樹脂微
粒子の懸濁液を得た。
得られた機能性樹脂微粒子の懸濁液について時分解蛍光分析装置(ワラック社製)を用い
て蛍光強度を測定したところ1.9×10であり、樹脂微粒子に蛍光錯体が複合化され
たことが確認できた。
(実施例2)
粒子径100nmのメタクリル酸メチルを主成分とする微粒子が分散しているラテックス
分散液(積水化学工業社製、試薬用ラテックスN−100:固形分10%)1mLに対し
てアセトニトリル39mL添加して、ラテックス稀釈液を調製した。
一方、ユーロピウム系希土類蛍光錯体(ルミシスE−300)25mgをアセトニトリル
80mgに溶解して、希土類蛍光錯体のアセトニトリル溶液を調製した。
得られたラテックス稀釈液40mLと希土類蛍光錯体のアセトニトリル溶液105mgを
混合した後、内容積100mLの圧力容器に入れ、500rpmで撹拌しながら40℃、
8MPaに加熱・加圧した超臨界状態の二酸化炭素を導入して、1時間処理を行った。
得られた処理溶液3mLを18000rpm、30分遠心分離し、上澄み液を除去した後
、得られた沈殿物を3mLの純水に超音波分散する操作を3回繰り返して、機能性樹脂微
粒子の懸濁液を得た。
得られた機能性樹脂微粒子の懸濁液について時分解蛍光分析装置(ワラック社製)を用い
て蛍光強度を測定したところ1.9×1010であり、樹脂微粒子に蛍光錯体が複合化さ
れたことが確認できた。
(実施例3)
粒子径100nmのメタクリル酸メチルを主成分とする微粒子が分散しているラテックス
分散液(積水化学工業社製、試薬用ラテックスN−100:固形分10%)1mLに対し
て50重量%アセトニトリル水溶液39mL添加して、ラテックス稀釈液を調製した。
一方、ユーロピウム系希土類蛍光錯体(ルミシスE−300)25mgを50重量%アセ
トニトリル80mgに溶解して、希土類蛍光錯体のアセトニトリル溶液を調製した。
得られたラテックス稀釈液40mLと希土類蛍光錯体のアセトニトリル溶液105mgを
混合した後、内容積100mLの圧力容器に入れ、500rpmで撹拌しながら40℃、
8MPaに加熱・加圧した超臨界状態の二酸化炭素を導入して、1時間処理を行った。
得られた処理溶液3mLを18000rpm、30分遠心分離し、上澄み液を除去した後
、得られた沈殿物を3mLの純水に超音波分散する操作を3回繰り返して、機能性樹脂微
粒子の懸濁液を得た。
得られた機能性樹脂微粒子の懸濁液について時分解蛍光分析装置(ワラック社製)を用い
て蛍光強度を測定したところ1.1×1010であり、樹脂微粒子に蛍光錯体が複合化さ
れたことが確認できた。
本発明によれば、極めて容易に樹脂微粒子に種々の機能を付与することができる機能性樹
脂微粒子の製造方法及び機能性樹脂微粒子を提供できる。

Claims (7)

  1. 樹脂微粒子と少なくとも1種の機能性付与物質とを加圧することを特徴とする機能性樹脂
    微粒子の製造方法。
  2. 0.5〜100MPaの圧力に加圧することを特徴とする請求項1記載の機能性樹脂微粒
    子の製造方法。
  3. 樹脂微粒子を常温常圧で前記樹脂微粒子に対して貧溶媒である液状媒体及び/又は常温常
    圧で気体である加圧流体に分散させた分散体に、少なくとも1種の機能性付与物質を添加
    し、加圧することを特徴とする請求項1又は2記載の機能性樹脂微粒子の製造方法。
  4. 常温常圧で気体である加圧流体は、超臨界状態又は亜臨界状態の二酸化炭素であることを
    特徴とする請求項3記載の機能性樹脂微粒子の製造方法。
  5. 加圧時の温度は、樹脂微粒子を構成する樹脂のガラス転移温度又は融点よりも5℃以上低
    い温度であることを特徴とする請求項1、2、3又は4記載の機能性樹脂微粒子の製造方
    法。
  6. 機能性付与物質は、金属、金属錯体、染料、フィラー、磁性体、蛍光物質、リン光物質、
    放射性物質、タンパク質、核酸、糖、界面活性剤、キレート剤、触媒、モノマー、発泡剤
    からなる群から選択される少なくとも1種であることを特徴とする請求項1、2、3、4
    又は5記載の機能性樹脂微粒子の製造方法。
  7. 機能性付与物質は、一次粒子径が樹脂微粒子の粒子径の1/10以下、又は、加圧処理時
    に樹脂微粒子の媒体に溶解していることを特徴とする請求項1、2、3、4、5又は6記
    載の機能性樹脂微粒子の製造方法。
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