JP2005139114A - 糖尿病治療・予防剤および血糖値低下方法ならびに高血糖状態の予防用健康食品。 - Google Patents
糖尿病治療・予防剤および血糖値低下方法ならびに高血糖状態の予防用健康食品。 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】本発明において解決しようとする課題は、糖尿病の治療・予防に有効で、しかも低血糖症状を招くことなく、安全に治療薬・治療法に用いられ、かつ、従来知られているものよりもすぐれている効能を発揮する有効成分を、天然の植物食品の中から見出すことにある。
【解決手段】ソヤサポニン類を、血糖値低下作用の有効成分として含有するソヤサポニン類を含む組成物により糖尿病治療・予防剤を構成し、また、ソヤサポニン類またはソヤサポニン類を含む組成物を経口摂取することにより血糖値を低下させて、高血糖状態の予防または改善を図り、さらに、ソヤサポニン類またはソヤサポニン類を含む組成物を配合した高血糖状態の予防用の健康食品を調製する。
【選択図】図1
【解決手段】ソヤサポニン類を、血糖値低下作用の有効成分として含有するソヤサポニン類を含む組成物により糖尿病治療・予防剤を構成し、また、ソヤサポニン類またはソヤサポニン類を含む組成物を経口摂取することにより血糖値を低下させて、高血糖状態の予防または改善を図り、さらに、ソヤサポニン類またはソヤサポニン類を含む組成物を配合した高血糖状態の予防用の健康食品を調製する。
【選択図】図1
Description
本発明は、通常の生活を営みながら、高血糖を予防または改善するための、糖尿病治療薬や血糖値低下方法および健康食品についての改良に関する。
糖尿病は、膵臓のインスリンを作り出す細胞(β細胞)が破壊されてしまい、インスリン分泌がほぼゼロになってしまう一型糖尿病(インスリン依存性)とインスリン分泌が低下しているもののゼロではなく、インスリン抵抗性(細胞のインスリン感受性が低下した状態)により、作用が不足している二型糖尿病(インスリン非依存型)がある。
現在、食事の過剰摂取、運動不足による余剰カロリーにより肥満者が増加する傾向にあり、それとともに糖尿病または糖尿病を強く疑われる人が急増し、日本人の約10%に達している。
インスリン非依存性糖尿病に対して以下の薬物療法が用いられている。
1)糖質の吸収阻害:炭水化物の加水分解を阻害し、消化管でのグルコース、フルクトースへの分解を抑制することで糖質吸収を直接阻害する。例…α−グルコシダーゼ阻害薬(ボクリボース等)。
2)インスリンの分泌不良改善:すい臓ランゲルハウス島β−細胞からのインスリンの分泌を促す。例…SU剤(トルブタマイド)。
3)インスリン抵抗性の改善:細胞のグルコース取り込みを改善する。例…ビグアナイド剤(ジメチルビグアナイド)、インスリン抵抗性改善薬(トログリタゾン)。
大豆の糖尿病治療・予防効果に関して、その有効成分としてトリプシンインヒビターが推定されており、さらに、大豆イソフラボン(特願2003−211・特願2003−196)およびピニトール(特開2001−261554・特表平11−502223)が報告されている。
糖尿病治療薬は、低血糖症状を招くことはあり、用量・用法を正しく守ることが重要である。
インスリン非依存性糖尿病に対する薬物療法では、しばしば患者が低血糖により昏睡状態に陥る場合がある。
また、上述の大豆イソフラボン、トリプシンインヒビター、ピニトールを用いたものは、それの薬効がそれほどのものではない。
本発明において解決しようとする課題は、糖尿病の治療・予防に有効で、しかも低血糖症状を招くことなく、安全に治療薬・治療法に用いられ、かつ、従来知られているものよりもすぐれている効能を発揮する有効成分を、天然の植物食品の中から見出すことにある。
上述の課題を解決するための本発明手段は、この出願の発明者が、大豆の胚軸部分20gを、成人に2週間経口摂取させて、それの生理学的効果を探査する試験を行った際に、血糖値の観察を行ったところ、空腹時血糖値に有意な低下が観察されたことに基づいて、見出した手段である。
本発明手段は、上述の知見に基づき、大豆の糖尿病治療効果とその有効成分について、実験動物およびヒトを対象とした試験を行い、実験動物を用いての血糖値低下作用を確認しながら、大豆の胚軸部を溶媒抽出および各種クロマトグラフィーを組み合わせて分画し、血糖値低下成分を特定することにより完成したものである。
この試験・研究の結果から特定された大豆の胚軸部中に含まれる糖尿病治療に効果のある有効成分は、従来知られていた大豆イソフラボンまたはピントールではなく、生理学的効果として過酸化脂上昇抑制作用、肝機能障害発生抑制作用、血清脂質改善作用が報告されているが、糖尿病に対し有効であることについては全く知られていないソヤサポニン類であった。
そして、このソヤサポニンの糖尿病治療に対する薬効は、大豆イソフラボンまたはピニトールよりもはるかにすぐれ、有効なものであった。
このことから、上述の課題を達成するための手段として、請求項1に記載した
ソヤサポニン類を、血糖値低下作用の有効成分として含有するソヤサポニン類を含む組成物よりなる糖尿病治療・予防剤、
および請求項2に記載した
ソヤサポニン類またはソヤサポニン類を含む組成物を経口摂取することにより血糖値を低下させて、高血糖状態の予防または改善することを特徴とする血糖値低下方法、
および請求項3に記載した
ソヤサポニン類またはソヤサポニン類を含む組成物を配合した高血糖状態の予防用の健康食品、
を提起するものである。
ソヤサポニン類を、血糖値低下作用の有効成分として含有するソヤサポニン類を含む組成物よりなる糖尿病治療・予防剤、
および請求項2に記載した
ソヤサポニン類またはソヤサポニン類を含む組成物を経口摂取することにより血糖値を低下させて、高血糖状態の予防または改善することを特徴とする血糖値低下方法、
および請求項3に記載した
ソヤサポニン類またはソヤサポニン類を含む組成物を配合した高血糖状態の予防用の健康食品、
を提起するものである。
以上説明したように、本発明においては、ソヤサポニンの継続摂取により、ヒトにおける空腹時血糖値を低下でき、さらに、耐糖能を改善して食後(糖負荷後)血糖値の上昇を抑制できる効果が得られる。この効果は、従来大豆の血糖値低下成分として報告されているピニトールまたは大豆イソフラボンとは無関係に発揮されるものであり、さらに、ピニトールまたは大豆イソフラボンよりもはるかに優れている。また、ソヤサポニンの継続摂取により、血糖値が極端に下がりすぎることもなく、低血糖状態を招く恐れがないことから、極めて安全に使用できるという特徴がある。従って、ソヤサポニン、特にグループBソヤサポニン画分を含有する組成物は、従来知られている糖尿病の治療・予防手段に比して、著しく有効である。
本発明手段による、糖尿病治療・予防剤は、ソヤサポニン類が血糖値低下作用の有効成分として含有してあればよく、その含有されるソヤサポニン類の形態は、大豆胚軸部に自然に含有されている形態から、大豆胚軸から、胚軸成分を、50%水溶性メタノールにより全ソヤサポニン成分として5〜10%含まれるメタノール抽出画分として抽出し、この抽出液を乾燥して粉末化することで、粉末とした形態のもの、さらに、前述の50%メタノール抽出画分を、カラムを用いて吸着と溶出とを行い、粗ソヤサポニン画分を分画し、これを乾燥粉末とした形態のもの、この粗ソヤサポニン画分を、グループAソヤサポニン画分とグループBソヤサポニン画分(グループEソヤサポニンおよびDDMPソヤサポニンを含む)に分画し、これらをそれぞれ凍結乾燥して粉末とした形態のものなど、種々の態様を含む。
ソヤサポニンは、大豆から初めて単離され、その構造が決定された。それらの構造は、化1に示すようにソヤサポゲノールA、ソヤサポゲノールB、ソヤサポゲノールE、DDMP(2,3−ジヒドロ−2,5−ジヒイドロオキシ−6−メチル−4H−ピラン−4−オン)−ソヤサポゲノールBをアグリコンとする多種のソヤサポニンが存在し、アグリコンの種類に基づいて、それぞれグループAソヤサポニン、グループBソヤサポニン、グループEソヤサポニン、DDMPソヤサポニンに分類できる。
本発明の血糖値低下作用を有するソヤサポニン類は、化2に示すようなソヤサポゲノールB、ソヤサポゲノールEまたはDDMP−ソヤサポゲノールBをアグリコンとし、それらのC−3位に化2に示す糖鎖(R1 )が結合した配糖体である。
ソヤサポゲノールAをアグリコンとするグループAソヤサポニンが、大豆だけに存在するのに対して、ソヤサポゲノールB、ソヤサポゲノールEまたはDDMP−ソヤサポゲノールBをアグリコンとするソヤサポニン類は、アズキ等のマメ科植物にも存在する。従って、この発明のソヤサポニン類は、大豆由来に限定されるものではない。
以下、実施例を挙げてソヤサポニン類の血糖値低下作用について詳細に説明するが、本発明は以下の実施例だけに限定されるものではない。
この実施例は、大豆種子から分離した胚軸部を集め、適宜の水分値に乾燥し破砕して顆粒状に調整し、これを、食事に際しサプリメントとして摂取することで、血糖値上昇抑制効果を奏する糖尿病の治療・予防剤とした例である。
大豆種子は子葉部、胚軸部および種皮部から構成されており、特に胚軸部の配糖体成分含量率が子葉部の10〜20倍高いことが知られている。大豆胚軸部のソヤサポニン含量は、0.5〜1.9%、大豆イソフラボン含量は、0.1〜1.5%であり、品種および栽培年度により大きく変動する。
19名の男子大学生に一日当たり20gの大豆胚軸を二週間摂取させ、摂取前後の空腹時血糖値を測定して比較した。その結果は図1に示している通りで、摂取前の血糖値は、105±15.6mg/d1であったのに対して、二週間の大豆胚軸摂取後には90±9.6mg/d1となり、有意な血糖値の減少が認められた(P<0.0005)。このことから、大豆胚軸には、空腹時血糖値を低下させる成分が含まれていることが強く示唆された。
この実施例は、大豆胚軸を、水溶性メタノールを加えてメタノール抽出画分を抽出し、これをスプレードライヤーで乾燥することで粉末化した形態のものの例である。
実施例1の結果から、胚軸中に存在する血糖値低下作用のある成分を特定するために以下のように胚軸成分を分画して、各画分の効果を調べた。
大豆胚軸に3倍量の50%水溶性メタノールを加え、一晩室温で抽出後、減圧ろ過によりろ液を得た。ろ液をスプレードライヤーで乾燥して粉末化した(50%メタノール抽出画分)。この画分は、全イソフラボン成分としては約3%、全ソヤサポニン成分として5〜10%含まれており、残りの殆どがピニトールおよび大豆オリゴ糖である。
50%メタノール抽出画分を使用して、ラットに蔗糖を単回経口投与したときの血糖値上昇抑制効果を調べた。50%メタノール抽出画分をSDラットの体重1kg当たり、300、450または600mgと蔗糖(4g/kg体重)を同時にSDラットに経口投与し血糖値の変化を測定した。その結果は図2に示している通りで、用量依存的に血糖値の上昇が抑制される結果となった。
ヒトによる同様の単回経口投与試験を行った。蔗糖50gを水100mlに溶解後、50%メタノール抽出画分を16または20g溶解した試験試料を飲用してもらい、血糖を測定した。試験は空腹時に行い対照として蔗糖溶液のみで同様の試験を行った。その結果は図3にある通りで、ヒトでも用量依存的に血糖値の上昇を抑制する結果を示した。
二型糖尿病モデルラットであるGK(Goto−Kakizaki)ラット(生後8週齢)を18匹使用して、50%メタノール抽出画分の長期投与試験を行った。ラット標準飼育用飼料MF(オリエンタ酵母株式会社)に50%メタノール抽出画分を4%添加しラット(9匹)へ自由に摂取させた。対照群(9匹)は、ラット標準飼育用飼料MFを摂取させた。水も自由摂取とした。血糖値の測定は、投与開始日、34、50、103および147日目に行った。
さらに、投与183日目に前日より絶食させたラットへ糖負荷試験を行った。糖負荷試験は、ラットの体重1kg当たり2gのグルコースに相当する量を50%グルコース溶液として投与した。投与前、30分、1および2時間後に血糖値を測定した。
その結果は図4に示す通りで、標準食を与えた対照群と比較して、標準食と同時に抽出物を投与した群で、投与後100日目頃から血糖値の上昇が抑制さる傾向が見られ、147日目では有意な上昇抑制が認められた(p<0.03)。183日目の糖尿病ラットを用いて、グルコース単回投与試験を行い、血糖値の上昇抑制を観察した。標準食で育てた糖尿病ラットと比較して、50%メタノール抽出画分で育てた糖尿病ラットは、グルコース経口投与後の血糖値の上昇が有意差はないものの図5.Aにあるように抑制される傾向が見られた。また、グルコース投与前の血中インスリンレベルが標準食を与えた対照群と比較して、50%メタノール抽出画分では図5.Bにあるように低値であった。従って、50%メタノール抽出画分を与えたラットは、対照群よりも低いインスリンレベルで血糖値を維持していることから、二型糖尿病ラットの耐糖能を是正していると考えられた。
約5ヶ月(147日間)の50%メタノール抽出画分の長期投与により、血糖値の上昇抑制とグルコース単回投与試験による耐糖能の是正が示された。そこで、より短期間の50%メタノール抽出画分投与による耐糖能に及ぼす影響を再検討した。即ち、糖尿病ラットに対照として標準食または標準食に50%メタノール抽出画分を4%混合したものを20日間食餌として与えた後、グルコース負荷試験を行った。その結果は図6にある通りで、50%メタノール抽出画分を与えたラットでは、投与後30分で対照と比較して血糖値の上昇が抑制された。従って、50%メタノール抽出画分を20日間継続摂取しても耐糖能を是正できることが分かった。
なお、大豆胚軸から50%水溶性メタノール抽出後の残さ画分についても同様の動物試験を行ったが、血糖値低下効果がみとめられなかった。
この実施例は、実施例2の50%メタノール抽出画分を、さらに、分取用カラムを用いて吸着と溶出の処理を行って、80%メタノール溶出画分(粗ソヤサポニン画分)を分離し、これを乾燥して粉末化した形態のものである。
オクタデシルシリル(ODS)樹脂を充填した分取用カラム(φ50×450mm)を装着したGL Science社製の分取用HPLCシステムを使用した。分取用HPLCシステムのカラムを水で平衡化してから、実施例2の50%メタノール抽出画分50gを水に溶解して300gとした水溶液をカラムに供給した。水で非吸着成分を洗い流してから、30%水溶性メタノールで吸着成分を溶出した。次に80%水溶性メタノールで溶出した。最後にアセトニトルで溶出した。各溶出画分を(1)水溶出画分(ピニトールを含む大豆オリゴ糖画分)、(2)30%メタノール溶出画分(粗イソフラボン画分)、(3)80%メタノール溶出画分(粗ソヤサポニン画分)、並びに(4)アセトニトル溶出画分とし、それぞれの画分の乾燥粉末を得た。各画分に含まれる成分は、薄層クロマトグラフィー(TLC)および高速液体クロマトグラフィー(HPLC)により確認した。
糖尿病モデルマウス(KK−Ay/Ta)を使用して、各溶出画分の血糖値上昇抑制効果を調べた。試料を餌に4%添加して与え、定期的に血糖値を測定した。
実験の結果は、図7にある通りで、(1)水溶出画分(ピニトールを含む大豆オリゴ糖画分)・(2)30%メタノール溶出画分(粗イソフラボン画分)および(4)アセトニトル溶出画分に血糖値上昇抑制効果が見られなかった。(3)の粗ソヤサポニン画分を4%餌に混合した飼料で飼育したマウスでは、4日目以降に有意(P<0.01)な血糖値上昇抑制効果が認められた。この結果は、大豆胚軸の血糖値低下成分として報告されているピニトールまたは大豆イソフラボンよりもソヤサポニン類がより血糖値低下活性が高いことを示している。
次に、血糖値上昇抑制効果が認められた粗ソヤサポニン画分の2%を飼料に添加し、ストレプトゾトシン注射誘発糖尿病マウスにおける効果を検討した。
試験飼料を1週間投与後、ストレプトゾトシンを注射し、糖尿病を誘発した。注射後、3日目で対照と比較して粗サポニン画分投与グループで明らかに、血糖値上昇を抑制した(図8)。さらに、この効果は注射6日目も持続していた。
この実施例は、上述の実施例3の粗ソヤサポニン画分を、さらに分画して、大豆胚軸中の血糖値上昇抑制作用の活性の中心的役割を果たしている画分、グループBソヤサポニン画分(グループEソヤサポニンおよびDDMPソヤサポニンを含む)を分離し、それぞれを濃縮乾固後、凍結乾燥して粉末とし、これを適宜形状の錠剤に成形した形態のものである。
実施例3の粗ソヤサポニン画分をメタノールに溶解してSephadex LH−20カラム(5×64cm)に供し、100%メタノールで溶出した。溶出液をフラクションコレクターで15gずつ分画した。各分画画分をTLCで調べて、グループAソヤサポニン画分およびグループBソヤサポニン画分(グループEソヤサポニンおよびDDMPソヤサポニンを含む)をそれぞれ集め、濃縮乾固後、凍結乾燥して粉末とした。その結果、粗ソヤサポニン画分の約50%がグループAソヤサポニン画分、20%がグループBソヤサポニン画分であった。
そこで、グループAソヤサポニン画分およびグループBソヤサポニン画分を自然発症糖尿病マウス(各グループ7匹)へ経口投与し血糖値を測定した。その結果、投与7日目から、グループBソヤサポニン画分を投与したマウスで血糖値上昇抑制が確認され、12日目でも明らかに上昇抑制を確認できた(図9)。
以上の結果から、大豆胚軸中の血糖値上昇抑制作用は、グループBソヤサポニン画分(グループEソヤサポニンおよびDDMPソヤサポニンを含む)が活性の中心的役割を果たしていることが明らかとなった。
この実施例は、実施例3の粗ソヤサポニン画分の乾燥粉末の100mgをカプセルに詰め、一日三度の食事ごとに一カプセルずつ服用するようにした例である。
粗ソヤサポニン画分の100mgをカプセルに詰め、9名の被験者に一日3カプセルを12週間摂取させた。4週間ごとに、空腹時血糖値および糖負荷による耐糖能試験を行った。12週目以降は、ソヤサポニンの摂取を中止し、その後4週目に再度空腹時血糖値および糖負荷による耐糖能試験を行った。
空腹時血糖値を測定後、トレーランG75(清水製薬株式会社製、1瓶当たりブドウ糖換算で75g含有)を1瓶飲用する。その後、30分、60分、90分および120分後に血糖値を測定することにより、耐糖能を評価した。
その結果(表1)、ソヤサポニンの摂取を継続すると、空腹時血糖値が低下する傾向が見られ、ソヤサポニンの摂取を停止後4週目には、摂取以前のレベルに戻った。ソヤサポニンの摂取を停止したことで、空腹時血糖値が摂取開始時のレベルに戻ったことは、空腹時血糖値の低下にソヤサポニンが強く関与していることを示している。糖負荷試験の結果は、ソヤサポニン摂取を継続すると耐糖能が是正され、糖負荷による血糖値の上昇が有意に抑制されることを示した。ソヤサポニン摂取開始8週目には、0週目と比較して有意な上昇抑制効果が認められた(p=0.0001)。
Claims (3)
- ソヤサポニン類を、血糖値低下作用の有効成分として含有するソヤサポニン類を含む組成物よりなる糖尿病治療・予防剤。
- ソヤサポニン類またはソヤサポニン類を含む組成物を経口摂取することにより血糖値を低下させて、高血糖状態の予防または改善することを特徴とする血糖値低下方法。
- ソヤサポニン類またはソヤサポニン類を含む組成物を配合した高血糖状態の予防用の健康食品。
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JP2012017270A (ja) * | 2010-07-06 | 2012-01-26 | Fancl Corp | 生体内グリケーション抑制剤 |
KR101448116B1 (ko) | 2012-09-25 | 2014-10-08 | 명지대학교 산학협력단 | Ddmp군 소야사포닌을 포함하는 비만 또는 지질 관련 대사성 질환 예방 또는 치료용 조성물 |
JP2017192312A (ja) * | 2016-04-18 | 2017-10-26 | キッコーマン株式会社 | トマトシドaを含む血糖上昇を抑制するための飲食品 |
-
2003
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