JP2005136330A - 撮像装置及び放射線撮像システム - Google Patents
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Abstract
【課題】 信号出力配線の膜剥がれの発生を防止し、撮像装置の製造歩留まりをより向上させる。
【解決手段】 入射する光を電気信号に変換するフォトダイオード101と、フォトダイオードに接続されたTFT102とを備えた画素が複数配列され、フォトダイオードはTFTの形成後に形成される撮像装置であって、TFTのゲート駆動配線103上にTFTが形成され、TFTに接続される信号出力配線104とゲート駆動配線103との交差部で、信号出力配線の少なくとも一部がTFTのソース電極を構成し、ソース電極を構成する信号出力配線の下部に半導体層が設けられ、信号出力配線のソース電極構成部以外の信号出力配線の下部に半導体層を形成しない。
【選択図】 図2
【解決手段】 入射する光を電気信号に変換するフォトダイオード101と、フォトダイオードに接続されたTFT102とを備えた画素が複数配列され、フォトダイオードはTFTの形成後に形成される撮像装置であって、TFTのゲート駆動配線103上にTFTが形成され、TFTに接続される信号出力配線104とゲート駆動配線103との交差部で、信号出力配線の少なくとも一部がTFTのソース電極を構成し、ソース電極を構成する信号出力配線の下部に半導体層が設けられ、信号出力配線のソース電極構成部以外の信号出力配線の下部に半導体層を形成しない。
【選択図】 図2
Description
本発明は撮像装置及び放射線撮像システムに係わり、医療画像診断装置、非破壊検査装置、分析装置等に応用されているX線、α線、β線、γ線等の放射線を検出する放射線撮像装置、特に、非単結晶シリコン、例えば、非晶質シリコン(以下、a−Siと略記)を用いた光電変換素子とTFT素子により構成されたセンサアレイと、放射線を可視光等の光に変換する蛍光体とを組み合わせたフラットパネル検出器(以下、フラットパネル検出器をFPDと略記)あるいは、放射線を直接電気信号に変換する変換素子とTFTにより構成されたセンサアレイからなるFPDに利用される撮像装置及びその撮像装置を用いた放射線撮像システムに関する。
近年の液晶ディスプレイ用TFT技術の進歩、情報インフラの整備が充実した現在では、FPD(Flat Panel Detector)が提案され、医療画像分野においても大面積、且つ、デジタル化が達成されている。
このFPDは、放射線画像を瞬時に読み取り、瞬時にディスプレイ上に表示できるものであり、また、画像は、デジタル情報として直接取り出すことが可能であるため、データの保管、或いは、加工、転送等取り扱いが便利であると言った特徴がある。また、感度等の諸特性は、撮影条件に依存するが、従来のスクリーンフィルム系撮影法、コンピューティッドラジオグラフィ撮影法に比較して、同等又はそれ以上であることが確認されている。
FPDの製品化が達成されている一方、更なる感度向上を目指して種々の提案がなされている。
たとえば、特許文献1には、画素の感度を上げる為、薄膜トランジスタ(TFT)とゲート配線部を共通に設け、画素の開口率を上げる提案がされている。
FPDでは、感度を向上させる為、ノイズを低減する必要がある。ノイズ低減する為には、信号出力配線・ゲート駆動配線(ゲート配線)等の抵抗を下げる、信号出力配線線の寄生容量を下げる等の方法がある。信号出力配線の寄生容量を下げる為には、ゲート駆動配線と信号配線の交差部分での寄生容量、及びTFTのソース電極の寄生容量を減らす必要がある。特許文献2には、TFTのゲート配線とTFTからの信号を出力する信号配線との重なり部において、ゲート配線又は信号配線の配線幅を狭くすることで、寄生容量を減らすことの記載がある。
特開2002−124676号公報
特開2002−343953号公報
米国特許第5498880号
しかし、近年は、液晶ディスプレイの高精細化、フラットパネル検出器(FPD)においてはマンモグラフィーに代表される高精細化の為、画素サイズが小さくなり、それに伴う感度低下が避けられなくなっている。その為、更なる感度向上対策が求められる。
そのため、開口率を上げる為に、TFT上にセンサ部を設ける構成が例えば特許文献3に提案されている。
本発明はTFT上にセンサ部を設ける構成等のTFT形成後にセンサ部を設ける構成の撮像装置において、より製造歩留まりの高い撮像装置を提供することを目的とする。
また本発明はTFT形成後にセンサ部を設ける構成の撮像装置において、交差部での寄生容量を減らし、ノイズを低減することを目的とする。
TFT形成後にセンサ部を設ける構成にすると、TFT形成後にセンサ部を形成するための高温の熱処理(例えば、350℃)がかかることになる。本発明者は上記特許文献1や特許文献2の撮像装置において、TFT形成後にセンサ部を設ける構成とすべく、鋭意検討したところ、信号配線下部にa−Si領域があると、そこからの水素脱ガスにより信号配線層が剥がれることがあることを見いだし本発明に到達したものである。
すなわち、本発明の撮像装置は、基板上に、入射する電磁波を電気信号に変換する変換素子と、前記変換素子に接続された薄膜トランジスタとを備えた画素が複数配列され、前記変換素子が前記薄膜トランジスタの形成後に形成される撮像装置において、
前記薄膜トランジスタに接続される信号出力配線の下部に半導体層を形成しないことを特徴とする。
前記薄膜トランジスタに接続される信号出力配線の下部に半導体層を形成しないことを特徴とする。
なお、信号出力配線下部の半導体層が無くなると、信号出力配線と、ゲート駆動配線(又はゲート駆動配線及び必要にも応じて設けられる他の配線)との交差部で信号配線容量が増加する。その為、寄生容量をより少なくするためには、交差部を形成する部分以外の信号配線下部の半導体層を除去すればよい。
すなわち本発明の撮像装置は、基板上に、入射する電磁波を電気信号に変換する変換素子と、前記変換素子に接続された薄膜トランジスタとを備えた画素が複数配列され、前記変換素子が前記薄膜トランジスタの形成後に形成される撮像装置において、
前記薄膜トランジスタに接続される信号出力配線と少なくとも前記薄膜トランジスタのゲート駆動配線を含む配線(ゲート駆動配線、又はゲート駆動配線と必要にも応じて設けられる他の配線)との交差部で、前記信号出力配線の下部に半導体層が設けられ、該交差部を除く前記信号出力配線の下部には半導体層を形成しないことを特徴とする。
前記薄膜トランジスタに接続される信号出力配線と少なくとも前記薄膜トランジスタのゲート駆動配線を含む配線(ゲート駆動配線、又はゲート駆動配線と必要にも応じて設けられる他の配線)との交差部で、前記信号出力配線の下部に半導体層が設けられ、該交差部を除く前記信号出力配線の下部には半導体層を形成しないことを特徴とする。
また本発明の撮像装置は、上記撮像装置において、前記ゲート駆動配線上に前記薄膜トランジスタが形成され、
前記信号出力配線と前記ゲート駆動配線との交差部で、前記信号出力配線の少なくとも一部が前記薄膜トランジスタの一方の主電極を構成し、該主電極を構成する前記信号出力配線の下部に前記半導体層が設けられていることを特徴とする。
前記信号出力配線と前記ゲート駆動配線との交差部で、前記信号出力配線の少なくとも一部が前記薄膜トランジスタの一方の主電極を構成し、該主電極を構成する前記信号出力配線の下部に前記半導体層が設けられていることを特徴とする。
なお、本発明の撮像装置において、交差部の信号出力配線の下部に設けられる半導体層は、当該交差部より広く設けてもよい。また、主電極を構成する信号出力配線の下部に設けられる半導体層は、信号出力配線の主電極構成部より広く設けてもよい。
信号出力配線と交差する配線は、撮像装置の画素構成によってはゲート駆動配線に限られず他の配線と交差する場合もありえる。この場合には、他の配線の交差部にも寄生容量低減のために信号出力配線の下部に半導体層を設けることが望ましい。
本願において、電磁波は可視光,赤外光等の光から、X線,α線,β線,γ線等の放射線までの波長領域のものをいうものとする。
本発明によれば、信号出力配線の膜剥がれ等の発生を防止し、撮像装置の製造歩留まりをより向上させることができる。また、交差部での寄生容量を減らし、ノイズを低減することができる。
次に、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
[実施形態1]
本発明の実施形態1におけるMIS型フォトダイオード(以下、PDと略記)を用いた固体撮像装置について述べる。
本発明の実施形態1におけるMIS型フォトダイオード(以下、PDと略記)を用いた固体撮像装置について述べる。
図1は本発明の実施形態1の3×3画素の模式的等価回路図、図2は同じく1画素の模式的平面図、図3は図2中のA−A‘部の模式的断面図である。
図1、図2において、101は光電変換素子(センサ素子)であるMIS型フォトダイオード(PD)、102はスイッチ素子である転送用TFT(薄膜トランジスタ)、103は転送用TFT102のゲート駆動配線(以下、駆動配線という。)、104は転送TFTから信号を出力するための信号出力配線(以下信号配線という。)、105は光電変換素子101にセンサバイアスを与えるためのセンサバイアス配線、107は転送用TFT102のソース・ドレイン電極層、108はコンタクトホール(接続孔)、109はセンサ下部電極層、117は第2のアモルファス半導体層、118はリンドープされた第2のn+層、119は透明電極層(ITO)、112はa−Si等の第1のアモルファス半導体層である。ここで、信号配線104は、駆動配線103との交差部において、駆動配線が信号配線の線幅変換部(ここでは、配線の細くなっている部分)と絶縁層を介して重なり合っている。駆動配線103上に転送TFTが形成され、交差部において、信号配線104の一部はソース電極又はドレイン電極(主電極)となる。ソース電極又はドレイン電極を構成する信号配線104の下部には半導体層112が形成され、交差部のそれ以外の信号配線104の下部の半導体層は除去されている。また交差部以外の信号配線104の下部の半導体層も除去されている。このように必要(TFT構成部)以外の信号配線104の下部の半導体層を除去することで、MIS型PD形成時の熱処理(例えば、350℃)による半導体層の水素脱ガスを原因とする信号配線層の剥がれを抑制することができる。
図3において、110はガラス等の絶縁性基板、115は駆動配線を兼ねるゲート電極層、111はSiN,SiO2等のゲート絶縁膜、112はa−Si(アモルファスシリコン)等の第1のアモルファス半導体層、113はリンドープされた第1のn+層(オ−ミックコンタクト層)、114はSiN,SiO2,BCB(Benzo Cyclo Butene(ベンゾシクロブテン)),PI(ポリイミド)等の層間絶縁膜(平坦化層)、108はコンタクトホール、109はセンサ下電極層、116はSiN,SiO2等の絶縁膜、117はa−Si等の第2のアモルファス半導体層、118はリンドープされたマイクロクリスタルシリコンまたはリンドープされたa−Si等から成る第2のn+層(ホールブロッキング層)、119はITO,SnO2等の透明電極層、105はセンサバイアス電極層、132はSiN,PI(ポリイミド)等の保護層、134は接着層、135は波長変換体としての蛍光体層(GOS(Gd2O2S),CsI等)である。なお、ここではCsI等の蛍光体層を接着層を介して形成しているが、直接保護層上に形成してもよい。また、MIS型PD下の層間絶縁膜114を厚く形成できない場合には、ソース・ドレイン電極層107をゲート絶縁膜111上で延長してセンサ下電極層を兼用させてMIS型PDを形成することができる。この場合、コンタクトホール108は不要となる。
絶縁膜116、a−Si等の第2のアモルファス半導体層117、及び第2のn+層118はMIS型PD101の光電変換層を構成する。
ゲート電極層115、SiN,SiO2等のゲート絶縁膜111、a−Si等の第1のアモルファス半導体層112、第1のn+層(オ−ミックコンタクト層)113、転送用TFTソース・ドレイン電極層107は、転送用TFT102を構成する。
転送用TFTのソース・ドレイン電極層107は、モリブデン、チタン、タングステン、クロム、アルミ、アルミ合金(例えば、Al−Nd合金)または、それらの積層構造が用いられる。
X線等の放射線は図2の紙面上部より入射し、蛍光体層135により可視光等の光電変換素子で検出可能な波長の光に変換される。変換光は、MIS型PD101により電荷に変換され、MIS型PD101内に蓄積される。その後、図1のTFT駆動回路により転送用TFTの駆動配線103を介して、転送用TFT102を動作させ、この蓄積電荷を転送用TFT102のソース・ドレイン電極の一方と接続された信号配線104に転送し、信号処理回路にて処理され、更に、A/D変換回路にてA/D変換され出力される。
次に、本発明の実施形態1におけるMIS型PDを用いたFPDの製造方法について説明する。
第1工程は、ガラス基板110上に、第1の金属層により、スイッチTFT駆動配線103(ゲート電極層115)を形成する。
第2工程は、ゲート絶縁膜111、a−Si等の第1のアモルファス半導体層112、オーミックコンタクト層113をプラズマCVD法により順次積層する。アモルファス半導体層112は、500Å以上積層される。
オーミックコンタクト層(n+層)113、真性a−Si膜112をドライエッチングし、TFTの島状領域を駆動配線103と信号配線104の交差部に形成する。
第3工程は、第2の金属層をスパッタ法により積層し、スイッチTFTのSD(ソース・ドレイン)電極107、信号配線104を形成する。この時、信号配線104の幅は、駆動配線103との交差部において、他の部分より細く形成される。つまり、交差部で線幅変換部が設けられる。次いで、同一レジストによりn+半導体層を除去する。即ち、スイッチTFTのSD(ソース・ドレイン)電極間のギャップ部が形成される。この時、第1のアモルファス半導体層112も200〜600Å程度エッチングされる。
第4工程は、SiN,SiO2,BCB,PI等の層間絶縁膜(平坦化層)114を形成し、センサ下電極109と接合するためのコンタクトホール(接続孔)108を形成する。
第5工程は、第3の金属層をスパッタ法により積層し、ウエットエッチング法によりセンサ下電極109を形成する。
第6工程は、絶縁膜116、a−Si等の第2のアモルファス半導体層117、及び第2のn+層118をプラズマCVD法により順次積層し、MIS型PD101を形成する。この際、350℃程度の熱処理がともなう。
第7工程は、第4の金属層をスパッタ法により積層し、ウエットエッチング法によりバイアス配線105を形成する。
第8工程は、ITO,SnO2等の透明電極層をスパッタ法により積層し、ウエットエッチング法によりセンサ上電極119を形成する。
第9工程は、a−Si等の第2のアモルファス半導体層117、及び第2のn+層118をドライエッチングし、素子間分離を行う。
第10工程は、保護層132を積層し、配線引き出し部など、必要な領域を除去する。その後、蛍光体135を有機樹脂などの接着層134で貼り合わせる。
このような構成にすると、駆動配線と信号配線の交差部での寄生容量を減らすことが可能となる。具体的には、交差部での信号配線幅を1/2にすると寄生容量が0.5倍となる。この時、信号配線抵抗は約1.14倍となるが、ノイズが約0.9倍に減り、感度アップが達成される。
また、TFT構成部以外の信号配線104の下部の半導体層を除去することで、MIS型PD形成時の熱処理(例えば、350℃)による半導体層の水素脱ガスを原因とする信号配線層の剥がれを抑制することができるので製造歩留まりを向上させることができる。
また、本実施形態では、MIS型PDだけでなく、PIN型PDについても適用可能である。転送用TFTの半導体層はアモルファス半導体に限らず、ポリシリコン等の多結晶半導体やマイクロクリスタル(微結晶)半導体を用いることも可能である。
ここではTFTの真上には光電変換素子が設けられていないが、これはTFTのリペア等を考慮したものであって、かかるリペア等を考慮する必要がない場合にはTFTの真上に光電変換素子を設けても良い。
[実施形態2]
図4は本発明の実施形態2の1画素の模式的平面図であり、3×3画素の模式的等価回路図は図1と同様である。
図4は本発明の実施形態2の1画素の模式的平面図であり、3×3画素の模式的等価回路図は図1と同様である。
図4において、各番号の意味は、図2と同様である。本実施形態では、駆動配線103と信号配線104との交差部において、信号配線104が駆動配線103の線幅変換部と重なり合っている。すなわち、本実施形態は駆動配線に線幅変換部(ここでは、配線の太い部分と細くなっている部分、すなわち配線幅が変化している部分を意味する)を設けている。
このような構成にすると、駆動配線と信号配線の交差部での寄生容量を減らすことが可能となる。具体的には、駆動配線幅を1/2にすると、寄生容量が約0.75倍となる。この時、駆動配線抵抗は約1.05倍となるが、ノイズが約0.95倍に減り、感度アップが達成される。
また、TFT構成部以外の信号配線104の下部の半導体層を除去することで、MIS型PD形成時の熱処理(例えば、350℃)による半導体層の水素脱ガスを原因とする信号配線層の剥がれを抑制することができるので製造歩留まりを向上させることができる。
また、本実施形態では、MIS型PDだけでなく、PIN型PDについても適用可能である。転送用TFTの半導体層はアモルファス半導体に限らず、ポリシリコン等の多結晶半導体やマイクロクリスタル(微結晶)半導体を用いることも可能である。
ここではTFTの真上には光電変換素子が設けられていないが、これはTFTのリペア等を考慮したものであって、かかるリペア等を考慮する必要がない場合にはTFTの真上に光電変換素子を設けても良い。
[実施形態3]
図5は本発明の実施形態3の1画素の模式的平面図であり、3×3画素の模式的等価回路図は図1と同様である。
図5は本発明の実施形態3の1画素の模式的平面図であり、3×3画素の模式的等価回路図は図1と同様である。
図5において、各番号の意味は、図2と同様である。本実施形態では、アモルファス半導体層112により形成されるTFTの島状領域の形状が異なる。TFTの島状領域は、空間的な交差部全体を含むように形成される為、駆動配線103と信号配線104の間の膜厚が厚くなる部分が交差部全体に形成され、交差部の寄生容量が低減される。
本実施形態では、信号配線104は、駆動配線103との交差部において、駆動配線が信号配線の線幅変換部と重なり合っている場合を示したが、信号配線は細く形成しなくても交差部の寄生容量が低減される。
このような構成にすると、駆動配線と信号配線の交差部での寄生容量を減らすことが可能となる。具体的には、駆動配線幅を1/2とし、TFTの島状領域の形状改善により、寄生容量が約0.48倍となる。この時、信号配線抵抗は約1.14倍となるが、ノイズが約0.91倍に減り、感度アップが達成される。
また、TFT構成部以外の信号配線104の下部の半導体層を除去することで、MIS型PD形成時の熱処理(例えば、350℃)による半導体層の水素脱ガスを原因とする信号配線層の剥がれを抑制することができるので製造歩留まりを向上させることができる。
また、本実施形態では、MIS型PDだけでなく、PIN型PDについても適用可能である。転送用TFTの半導体層はアモルファス半導体に限らず、ポリシリコン等の多結晶半導体やマイクロクリスタル(微結晶)半導体を用いることも可能である。
ここではTFTの真上には光電変換素子が設けられていないが、これはTFTのリペア等を考慮したものであって、かかるリペア等を考慮する必要がない場合にはTFTの真上に光電変換素子を設けても良い。
[実施形態4]
図6は本発明の実施形態4の1画素の模式的平面図であり、3×3画素の模式的等価回路図は図1と同様である。
図6は本発明の実施形態4の1画素の模式的平面図であり、3×3画素の模式的等価回路図は図1と同様である。
図6において、各番号の意味は、図2と同様である。本実施形態では、TFTの駆動能力をアップする為、チャネル幅W、またはチャネル長Lを変える場合を示している。
TFTの駆動配線(ゲート配線)の形状がTFT部で幅が広くなっており、ゲート配線幅変換部が信号配線の線幅変換部と空間的に交差している。
このような構成にすると、駆動配線と信号配線の交差部での寄生容量を減らすことが可能となる。
また、TFT構成部以外の信号配線104の下部の半導体層を除去することで、MIS型PD形成時の熱処理(例えば、350℃)による半導体層の水素脱ガスを原因とする信号配線層の剥がれを抑制することができるので製造歩留まりを向上させることができる。
また、本実施形態では、MIS型PDだけでなく、PIN型PDについても適用可能である。転送用TFTの半導体層はアモルファス半導体に限らず、ポリシリコン等の多結晶半導体やマイクロクリスタル(微結晶)半導体を用いることも可能である。
ここではTFTの真上には光電変換素子が設けられていないが、これはTFTのリペア等を考慮したものであって、かかるリペア等を考慮する必要がない場合にはTFTの真上に光電変換素子を設けても良い。
[実施形態5]
図7は本発明の実施形態5の1画素の模式的平面図であり、3×3画素の模式的等価回路図は図1と同様である。本実施形態はTFTが駆動配線上に設けられていない例を示すものである。
図7は本発明の実施形態5の1画素の模式的平面図であり、3×3画素の模式的等価回路図は図1と同様である。本実施形態はTFTが駆動配線上に設けられていない例を示すものである。
図7に示すように、TFTは駆動配線103上ではなく、駆動配線103と接続される駆動配線103から突き出したゲート電極を設けることで形成される。この場合、交差部以外の信号配線104の下部の半導体層を除去することで、MIS型PD形成時の熱処理(例えば、350℃)による半導体層の水素脱ガスを原因とする信号配線層の剥がれを抑制することができるので製造歩留まりを向上させることができる。
また、本実施形態では、MIS型PDだけでなく、PIN型PDについても適用可能である。転送用TFTの半導体層はアモルファス半導体に限らず、ポリシリコン等の多結晶半導体やマイクロクリスタル(微結晶)半導体を用いることも可能である。
なお、交差部の寄生容量が問題とならない場合には交差部に半導体層112を設けなくてもよい。
ここではTFTの真上には光電変換素子が設けられていないが、これはTFTのリペア等を考慮したものであって、かかるリペア等を考慮する必要がない場合にはTFTの真上に光電変換素子を設けても良い。
以上説明した各実施形態はフォトダイオード等の光電変換素子上に蛍光体を配置して放射線を光に変換し、その光を電気信号に変換する例を示したが、変換素子として、放射線を直接電気信号に変換する直接変換型の半導体変換素子、例えば、アモルファスセレンやヨウ化鉛のような放射線を直接光電変換する変換素子を用いることができる。このような直接変換素子の場合は上部に蛍光体を配置する必要はない。
図8(a)、図8(b)は本発明による放射線(X線)撮像装置の実装例の模式的構成図及び模式的断面図である。
光電変換素子とTFTはセンサ基板6011内に複数個形成され、シフトレジスタSR1と検出用集積回路ICが実装されたフレキシブル回路基板6010が接続されている。フレキシブル回路基板6010の逆側は回路基板PCB1、PCB2に接続されている。前記センサ基板6011の複数枚が基台6012の上に接着され大型の光電変換装置を構成する基台6012の下には処理回路6018内のメモリ6014をX線から保護するため鉛板6013が実装されている。センサ基板6011上にはX線を可視光に変換するためのシンチレーター(蛍光体層)6030たとえばCsIが、蒸着されている。図8(b)に示されるように全体をカーボンファイバー製のケース6020に収納している。
図9は本発明によるX線検出装置のX線診断システムへの応用例を示したものである。
X線チューブ6050で発生したX線6060は患者あるいは被験者6061の胸部6062を透過し、シンチレーターを上部に実装した撮像装置6040(シンチレーターを上部に実装した光電変換装置は本実施形態の撮像装置を構成する)に入射する。この入射したX線には患者6061の体内部の情報が含まれている。X線の入射に対応してシンチレーターは発光し、これを光電変換して、電気的情報を得る。この情報はデジタルに変換され信号処理手段となるイメージプロセッサ6070により画像処理され制御室の表示手段となるディスプレイ6080で観察できる。
また、この情報は電話回線6090等の伝送処理手段により遠隔地へ転送でき、別の場所のドクタールームなど表示手段となるディスプレイ6081に表示もしくは光ディスク等の記録手段に保存することができ、遠隔地の医師が診断することも可能である。また記録手段となるフィルムプロセッサ6100により記録媒体となるフィルム6110に記録することもできる。
本発明は、医療画像診断装置、非破壊検査装置、分析装置等に応用されているX線、α線、β線、γ線等の放射線を検出する放射線撮像装置に適用できる。
101 MIS型フォトダイオード(PD)
102 転送用TFT(薄膜トランジスタ)
103 ゲート駆動配線
104 信号出力配線
105 センサバイアス配線
107 ソース・ドレイン電極層
108 コンタクトホール(接続孔)
109 センサ下部電極層
110 絶縁性基板
111 ゲート絶縁膜
112 第1のアモルファス半導体層
113 リンドープされた第1のn+層(オ−ミックコンタクト層)
114 層間絶縁膜(平坦化層)
115 ゲート電極層
116 絶縁膜
117 第2のアモルファス半導体層
118 リンドープされた第2のn+層
119 透明電極層(ITO)
132 保護層
134 接着層
135 蛍光体層
102 転送用TFT(薄膜トランジスタ)
103 ゲート駆動配線
104 信号出力配線
105 センサバイアス配線
107 ソース・ドレイン電極層
108 コンタクトホール(接続孔)
109 センサ下部電極層
110 絶縁性基板
111 ゲート絶縁膜
112 第1のアモルファス半導体層
113 リンドープされた第1のn+層(オ−ミックコンタクト層)
114 層間絶縁膜(平坦化層)
115 ゲート電極層
116 絶縁膜
117 第2のアモルファス半導体層
118 リンドープされた第2のn+層
119 透明電極層(ITO)
132 保護層
134 接着層
135 蛍光体層
Claims (10)
- 基板上に、入射する電磁波を電気信号に変換する変換素子と、前記変換素子に接続された薄膜トランジスタとを備えた画素が複数配列され、前記変換素子が前記薄膜トランジスタの形成後に形成される撮像装置において、
前記薄膜トランジスタに接続される信号出力配線の下部に半導体層を形成しないことを特徴とする撮像装置。 - 基板上に、入射する電磁波を電気信号に変換する変換素子と、前記変換素子に接続された薄膜トランジスタとを備えた画素が複数配列され、前記変換素子が前記薄膜トランジスタの形成後に形成される撮像装置において、
前記薄膜トランジスタに接続される信号出力配線と少なくとも前記薄膜トランジスタのゲート駆動配線を含む配線との交差部で、前記信号出力配線の下部に半導体層が設けられ、該交差部を除く前記信号出力配線の下部には半導体層を形成しないことを特徴とする撮像装置。 - 前記ゲート駆動配線上に前記薄膜トランジスタが形成され、
前記信号出力配線と前記ゲート駆動配線との交差部で、前記信号出力配線の少なくとも一部が前記薄膜トランジスタの一方の主電極を構成し、該主電極を構成する前記信号出力配線の下部に前記半導体層が設けられていることを特徴とする撮像装置。 - 前記信号出力配線と前記ゲート駆動配線との交差部で、前記信号出力配線が前記ゲート駆動配線の線幅変換部と重なり合っていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の撮像装置。
- 前記信号出力配線と前記ゲート駆動配線との交差部で、前記ゲート駆動配線が前記信号出力配線の線幅変換部と重なり合っていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の撮像装置。
- 前記電磁波は光であって、前記変換素子は、アモルファスシリコンを材料として用いるPIN型フォトダイオード、叉はMIS型フォトダイオードである請求項1〜5のいずれか1項に記載の撮像装置。
- 前記電磁波は光、前記変換素子は光電変換素子であって、該光電変換素子の上部に放射線を光に変換する波長変換手段を有することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の撮像装置。
- 前記波長変換手段は、放射線を光に変換する蛍光体であることを特徴とする請求項7に記載の撮像装置。
- 前記電磁波は放射線、前記変換素子は該放射線を電気信号に変換する素子であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の撮像装置。
- 請求項7〜9のいずれか1項に記載の撮像装置と、
前記撮像装置からの信号を処理する信号処理手段と、
前記信号処理手段からの信号を記録するための記録手段と、
前記信号処理手段からの信号を表示するための表示手段と、
前記信号処理手段からの信号を伝送するための伝送処理手段と、
放射線を発生させるための放射線源とを具備することを特徴とする放射線撮像システム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003372832A JP2005136330A (ja) | 2003-10-31 | 2003-10-31 | 撮像装置及び放射線撮像システム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2003372832A JP2005136330A (ja) | 2003-10-31 | 2003-10-31 | 撮像装置及び放射線撮像システム |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2014082503A (ja) * | 2005-09-29 | 2014-05-08 | Semiconductor Energy Lab Co Ltd | 半導体装置 |
JP2016003966A (ja) * | 2014-06-17 | 2016-01-12 | キヤノン株式会社 | 放射線撮像装置および放射線撮像システム |
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2003
- 2003-10-31 JP JP2003372832A patent/JP2005136330A/ja active Pending
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